JPH06118066A - 中ぐり車軸の斜角探傷における屈折角の補正方法 - Google Patents

中ぐり車軸の斜角探傷における屈折角の補正方法

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JPH06118066A
JPH06118066A JP4027203A JP2720392A JPH06118066A JP H06118066 A JPH06118066 A JP H06118066A JP 4027203 A JP4027203 A JP 4027203A JP 2720392 A JP2720392 A JP 2720392A JP H06118066 A JPH06118066 A JP H06118066A
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    • G01N2291/2696Wheels, Gears, Bearings

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄道車両の中ぐり車軸の超音波探触子による
斜角探傷の際に、外気の温度変化に影響されずに、探傷
ゲートの正確な設定を可能とする。 【構成】 一方の車軸座コーナー部Aを探傷中の探触子
1aの位置と、他方の車軸座コーナー部Bを探傷中の探
触子1bの位置と間の距離Mを検出する。更に上記探傷
の際、車軸の各車輪座表面と中ぐりの内周面間の各肉厚
を検出する。そして、両車輪座コーナー部間の長さL
と、上記保持体2の両車輪座コーナー部探傷時の距離M
との差と、上記検出した肉厚Tの値によって、探傷時の
探触子の実際の屈折角θ’を検出し、上記演算手段9を
用い探触子配設時の屈折角θとの誤差を検出して、探傷
ゲートの設定位置の補正を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、鉄道車両に用いられ
る中ぐり車軸の斜角探傷における屈折角の補正方法に関
し、詳しくは、中ぐり車軸内面から超音波斜角探傷法に
より、車軸の欠陥をスパイラル走査することによって探
傷を行う場合において、温度の変化による超音波の屈折
角の変化によって生じる誤差を補正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道車両に設けられる車輪を保持
する車軸の交番試験等において、超音波探傷がなされて
いた。特に中ぐり車軸においては、軸表面上、軸周方向
に走る傷が出来やすく、この傷のみを検出するには、車
軸表面に近傍に探傷ゲートを設定する必要がある。とこ
ろが、車軸の超音波探傷検査において、車軸の車輪との
嵌め合い部分の内部探傷の際に、圧入エコー等の雑エコ
ーが発生し、小さな欠陥エコーの検出を困難なものとし
ていた。圧入エコーとは、車輪等が車軸に圧入されるこ
とに起因して発生する傷とは関係のないエコーである。
このような雑エコーの影響を極力抑えるために、探傷ゲ
ートはできるだけ、車軸表面付近に設定されるのが好ま
しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように車
軸表面に探傷ゲートを設定すると、外気温度の変化の影
響を受けて、斜角探傷を行う探触子の屈折角が変化し、
車軸表面における超音波の屈折位置がずれて、必要とす
る探傷ができなくなる。これは、特に中ぐり車軸をその
内周面から斜角探傷する場合、外部から簡単に超音波探
触子角度調整を行うという訳にいかず、精度良く車軸の
探傷を行おうとする場合の大きな障害となっている。本
願発明は、上記課題の解決を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明に係る、中ぐり
車軸の中ぐり部分内部において超音波探触子をスパイラ
ル状に走査することにより車軸100を内部より探傷す
ることを特徴とする中ぐり車軸の探傷方法にあっては、
適宜演算手段9と、少なくとも2つの超音波探触子1
a,1bを用いて探傷を行うものであり、下記の構成を
採るものである。即ち探傷の際上記各探触子1a,1b
を、互いに車軸100の長手方向に対して向きを反対と
して超音波を発射するように一つの保持体2に配設して
走査し、一方の車輪座コーナー部Aを上記超音波探触子
の一方1aで斜角探傷し、他方の車輪座コーナー部Bを
上記超音波探触子の他方1bで斜角探傷する。この際
に、一方の車軸座コーナー部Aを探傷中の探触子1aの
位置と、他方の車軸座コーナー部Bを探傷中の探触子1
bの位置との距離Mを検出する。更に上記探傷の際、車
軸の各車輪座表面と中ぐりの内周面間の各肉厚を検出す
る。そして、両車輪座コーナー部間の長さLと、上記両
探触子1a,1bの各車輪座コーナー部探傷時の距離M
との差と、上記検出した肉厚Tの値によって、探傷時の
探触子の実際の屈折角θ’を検出し、上記演算手段9を
用い探触子配設時の屈折角θとの誤差を検出して、探傷
ゲートの設定位置の補正を行うものである。
【0005】
【作用】上述のような構成を採ることにより、温度の変
化によって屈折角θ’が、設定当初のものθと異なるも
のとなっても、両車輪座コーナー部間の長さLと、上記
両探触子1a,1bの各車輪座コーナー部探傷時の距離
Mとの差から、各々の車輪座コーナー部と保持体との間
の距離の車軸長手方向成分を算出し、この値と探傷時検
出した夫々の車輪座の肉厚Tとから、演算手段9を用い
て、tan-1{(L−M)/2T}を算出することによ
り、探傷時の正確な屈折角θ’を得て、設定当初の超音
波探触子の屈折角θとの誤差を演算により探傷ゲートの
設定位置を補正することが可能である。又これらの動作
が演算手段9により自動的になされる。
【0006】
【実施例】以下、図面を基に本願発明の実施例を具体的
に説明する。図1に、本願発明を実施するに最適な装置
の一例を示す。先ず車輪101が圧入された状態の中ぐ
りの車軸100の一端から、探触子保持体2が、車軸内
部へ配される。この探触子保持体2は、フレキシブルチ
ューブ4の一端に設けられている。このフレキシブルチ
ューブ4は、探触子保持体2が、車軸100内のどの位
置に入り込んでも、充分追従出来る長さを有するもので
ある。
【0007】このフレキシブルチューブ4の他端側は、
車軸の外部へ設けられたプーリー等の巻取り手段5へ繋
がれている。40は、フレキシブルチューブ4の摺動方
向を変えるためのプーリーを示している。この巻取り手
段5により、フレキシブルチューブ4を巻き取ることに
よって、探触子保持体2は、図1の右側に移動し、フレ
キシブルチューブ4を巻き解くことによって、探触子保
持体2は、図1の左側に移動する。そしてこのフレキシ
ブルチューブ4は、車軸取付け部7に挿通された状態に
配されている。車軸取付け部7は、車軸100の端部に
固定され、フレキシブルチューブ4の摺動位置を検出し
て、探傷位置の情報を得る位置センサ70を備える。上
記巻取り手段5において、フレキシブルチューブ4の最
後端部は、回転用モーター等の探触子回転手段3に接続
されている。正確には、後述するフレキシブルシャフト
41の後端が、この回転手段3に接続されている。巻取
り手段5は、移動が容易なようにキャスター50等の移
動手段を備えたものであれば、装置の重量等に係わら
ず、作業環境に応じて迅速な設置位置の移動が行え、便
利である。
【0008】フレキシブルチューブ4自身は、内部に超
音波探触子1a,1b及び探触子保持体2から送られて
くる情報を伝達するための配線がなされており、巻取り
手段5から、これら情報は、探傷器8やコンピューター
9に転送される。データの処理に応じて、蓄積されたデ
ータ或いはリアルタイムに得たデータを打ち出すための
プリンタ10を接続して実施することも可能である。
【0009】図2を用いて上記探触子保持体2側の構成
について、説明する。この探触子保持体2の後部は、フ
レキシブルチューブ4の先端側と接続され、前部には、
斜角探傷用の超音波探触子1a,1bが設けられた回転
ヘッド部10が接続されている。
【0010】回転ヘッド部10は、軸13を介して探触
子保持体2内部に設けられたロータリーコネクター12
へ回転自在に軸止されている。ロータリーコネクター1
2自身は、回転ヘッド10からの信号の伝達を行うもの
である。軸13の外部は、直接回転ヘッド部10に固着
された管状体14内に内包された状態に置かれている。
管状体14は、内部に超音波探触子1a,1bへ、超音
波の媒介となるオイルの給油管15が設けられ、探触子
保持体2の給油管16と接続されている。この接続は、
回転継ぎ手の組み込みによりなされる(図示しない)。
そしてこの管状体14の後方外部にはギア44が設けら
れている。
【0011】探触子保持体2の後方内部において、フレ
キシブルチューブ4が内包するフレキシブルシャフト4
1と接続するギア42が設けられている。このギア42
は、前述の回転モーター3の回転によって回転するフレ
キシブルシャフト41の回転を受けて回転するものであ
り、探触子保持体2が備える回転位置検出器6に軸止さ
れている。ギア42の回転は、両端にギア42とギア4
4に係合する歯車が設けられたシャフト43を介して、
ギア44に伝達される。これにより、回転モーター3の
回転を受けて回転ヘッド部10が回転するのである。
【0012】回転ヘッド部10は、2つの超音波探触子
1a,1bが背中合わせの状態で、固定されている。1
1は探触子1a,1bが得た検出信号をフレキシブルチ
ューブ4を介して探傷器8へ送るための信号線を示して
いる。
【0013】2つの超音波探触子1a,1bは、その向
きが、夫々車軸100の中ぐり部内周面を臨むように回
転ヘッド部10に固定されている。探触子1a,1b間
には、発条18が設けられており、両探触子1a,1b
は、夫々車軸100の中ぐり部内周面へ付勢される。フ
レキシブルチューブ4の探触子保持体2への固定金具に
は、軸方向位置検出用ワイヤ17が設けられている。
【0014】このような装置を用いて、例えば図2の矢
印Zに示す方向へスパイラル状に探触子を走査する場
合、回転モーター3の回転により、矢印Y方向へ回転ヘ
ッド部10を回転させ、巻取り手段5のフレキシブルチ
ューブ4の巻き解き動作により、フレキシブルチューブ
4を摺動してX方向へ探触子保持体2と共に回転ヘッド
部10を移送する。これにより、中ぐり車軸100の内
部を内側からスパイラル状に探傷することができるので
ある。又矢印Zと逆方向への探傷をおこなう場合は、巻
取り手段5の巻取り動作により、X方向と逆方向へ探触
子保持体2と共に回転ヘッド部10を移送する。このと
き、必要に応じて、回転モーターを上記とは、逆回転さ
せて、回転ヘッド部10を矢印Yと逆方向へ回転させれ
ば、完全に逆方向へのスパイラル走査が行える。但し、
走査の確実を期すため、通常の走査の場合上記X方向と
は逆の方向に、即ち巻取り手段5が巻き取る動作によっ
て移動する方向に、探触子保持体2及び回転ヘッド部1
0を移送して、探傷を行うのが好ましい。
【0015】尚斜角探触子1a,1bのビームの範囲
は、図1の斜線部V,Wに示す通りである(後に、図3
を用いて詳述する)。又探傷の際、既述のコンピュータ
ー9により、探触子の走査、探傷器8の操作、感度校
正、探傷データの処理、探傷結果の判定及び出力(プリ
ンター10の打ち出し或いはコンピューター9のモニタ
ーへの画像出力)等の制御を行えば、完全な探傷の自動
化が可能となる。
【0016】上述のような装置を使用することにより、
中ぐり車軸の内部において、検査を行うものが車軸の近
傍において、嵩張る探傷装置を操作する必要がなくな
り、車軸外部の操作環境に左右されることなく、自動的
に超音波探触子を走査することが出来る。
【0017】次に、本願発明に用いる上記斜角探触子1
a,1bの機能について説明する。図4の102は、前
述の車輪101、101が圧入された部分を示している
(以下圧入部102という)。又図3(I)の103
は、中ぐり車軸100の中空部分を示している。超音波
探触子1aが発するビームVは、車軸100の左側コー
ナー部A付近が探傷可能な方向性を有するものである。
逆に超音波探触子1bが発するビームWは、車軸100
の右側コーナー部B付近が探傷可能な方向性を有するも
のである(図1)。両超音波探触子1a,1bは、機能
・構成は、同様のものを用いる。以下斜角探触子の屈折
角の自動検出方法及び屈折角検出後の探傷ゲート位置の
補正方法について、説明する。
【0018】先ず探触子1a,1bの屈折角を自動的に
求めるための工程について説明する。図3(I)へ示す
ように、互いに背中合わせに配され、互いに反対の向き
に超音波を発する既述の斜角探触子1a,1bを用い
て、各車輪座コーナー部を検出する。 詳述すると、探
触子1aにより、車軸100の左側コーナー部A端部を
検出する。そして探触子1bにより、車軸100の右側
コーナー部B端部を検出する。図3(I)の図中左方に
実線で示すものが、実際の探触子1a,1bの位置であ
り、探触子1aにより、車軸100の左側コーナー部A
端部を検出している状態を示している。又図3(I)の
図中右方に点線で示すものが、探触子1bにより、車軸
100の右側コーナー部B端部を検出している状態のと
きの探触子1a,1bの仮想位置を示している。ここで
コーナー部端部の検出とは、各探触子の図3(II)に示
す中心ビームWaが、車軸の車輪座部のコーナー部を捕
らえた状態をいう。探触子1a,1bの夫々は、上記保
持体2への固定時において、所定の屈折角θを有するよ
うに、事前に調整される。そして、各探触子の車軸長手
方向への移動距離を、エンコーダによって検出する。正
確には探触子1aが車軸100の左側コーナー部Aを検
出した際の探触子1aの位置と、探触子1bが車軸10
0の右側コーナー部Bを検出した際の探触子1bの位置
との間の距離Mを検出する。次に、車軸100の左右車
輪座部のコーナー部間の寸法L(既知数)と、上記距離
Mとの差をコンピューター9により算出する。各探触子
により、上記工程中各車輪座部の肉厚Tを検出してお
く。これにより、上述の通り算出した寸法Lと距離Mと
の差及び上記肉厚Tとによって、コンピューター9を用
い探傷時の現実の屈折角θ’を算出する。この方法によ
って、外部の気温の変化毎に、変化した屈折角を測定
し、補正することが可能であるので、探傷の際、温度変
化による影響が生じない。このようにして探傷時正確な
屈折角θ’が決定されると、コンピューター9を用い、
上記肉厚T(図3(II))と、その屈折角θ’により、
車軸100表面において、探傷ゲートの適切な設定位置
を自動的に算出し、そのような探傷ゲートの設定を自動
的に行うのである。
【0019】上述の方法によって、適切な位置への探傷
ゲートの設定を行った上で、探傷が行われる。以下上述
の補正後の中ぐり車軸の超音波探傷における圧入部10
2の各エコー及び圧入エコーの処理方法について、好ま
しい例を掲げて説明する。いまこの超音波探触子1b
が、図3(I)の右方の車輪101の圧入部102を探
傷していく場合を例にとって説明する。超音波探触子1
bは、スパイラル状に移動するのであるが、ここでは、
超音波探触子1bの車軸長手方向への変位に従って、即
ち超音波探触子1bの図4に示す矢印E方向への移動成
分に従って、得られるエコーについて考察する。この図
4に示すように超音波探触子1bが発するビームWは、
中心ビームWaから、Wbに示す範囲を持って広がって
いる。
【0020】図4の、圧入部102における位置Ga
に、即ち上記中心ビームWaの圧入部102における反
射位置に、既述の屈折角の補正後探傷ゲートGを設定し
た際得られるエコーは、スコープ上図5に示す通りS/
N比が悪く(低く)、この位置Gaに欠陥が存在する場
合、その欠陥エコーHは、圧入エコーJによってその検
出を阻害される。尚、上記図5及び図6の縦軸は、反射
エコーの高さ(dB)を示しており、横軸は、車軸長手
方向Eへの変位を示している。
【0021】ここで、車軸長手方向即ち図4のE方向へ
超音波探触子1bを移動した際の軌跡を観察すると、図
6に示す通り、移動中欠陥エコーHは、圧入エコーJの
手前Dにおいて、欠陥エコーHaとして現れ、圧入エコ
ーJの外側において、ビームWの広がりWbにより、欠
陥エコーHbとして検出される。図6中Hxは、上記欠
陥エコーHの移動軌跡を示している。又位置Cにおいて
欠陥エコーHは、中心ビームWaにより、欠陥の最大エ
コーHpとして現れる。
【0022】上述のビームWの広がりWbにより圧入エ
コーJの手前D(欠陥エコーHbが生じるゲートG外側
については、ビームの路程が長く、外側の遠い位置から
の雑エコーが混入する場合があるので、手前D位置での
判別が適当である。)と、上記位置Cにおいて、図7に
示す車軸周方向Fへの移動による欠陥の軌跡を観察する
と、図8及び図9のような波形が得られる。図8は、位
置Cでの車軸周方向への変位による波形を示し、図9
は、上記手前D位置での車軸周方向への変位による波形
を示す。図8及び図9の縦軸Kyは、エコーの高さを示
し、横軸Kxは、車軸周方向に対する変位角度を示して
いる。
【0023】欠陥エコーは、図7に示す通り、欠陥Lの
周方向のへ幅と、図4に示すビームWの広がりWbによ
って、図8及び図9において、欠陥エコーHは、幅のあ
るものとして現れる。図8に示すように位置Cにおいて
は、圧入エコーも周方向に連続したものとして検出され
る。
【0024】ところが、図9に示すように手前D位置に
おいては、周方向への連続性が検出されるのは、欠陥エ
コーHのみであり、圧入エコーJは、単発のノイズとし
て検出される。このように圧入エコーが単発的となるの
は、詳細は解明されていないが、現状では、手前D位置
における圧入エコーの検出が、ビームWの端を用いて行
われているため、圧入エコーの発生する確率が減少する
ためと考えられる。
【0025】このようなことから、図6に示す手前D位
置にて、即ちビームWの手前を用いて探傷を行い検出さ
れるエコーの車軸周方向の幅を調べることで、欠陥エコ
ーと圧入エコーの分離が可能となるのである。
【0026】このような分離について適切な例を掲げる
と、図10に示すように、検出レベルを2段設定し、有
害欠陥となる大きさの欠陥エコーを検出する欠陥認識レ
ベルRaと、エコーの連続性チェックのための連続性チ
ェック監視用のレベルRbとによって、欠陥エコーと圧
入エコーとの判別を行う。詳述すると、レベルRaを超
えたエコーについてのみ、レベルRbについて連続性
(エコーの幅)をチェックするのである。例えば欠陥エ
コーであってもレベルRaを超えないものは、有害欠陥
とされず無視され、レベルRaを超えたもののみについ
て、連続性の有無(Kxの幅の有無)即ち欠陥エコーか
圧入エコーかの判別を行うのである。
【0027】
【発明の効果】本願発明によって、外気の温度変化によ
って斜角探傷を行う超音波探触子の発する超音波の屈折
角が、設定当初のものから変化しても、確実にゲート設
定位置の補正を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例の装置の略全体正面図であ
る。
【図2】本願発明の上記実施例の装置の要部略断面図で
ある。
【図3】(I)本願発明による探傷状態を示す説明図で
ある。
【図3】(II)本願発明による探傷状態を示す説明図で
ある。
【図4】本願発明による補正後の探傷状態を示す要部説
明図である。
【図5】本願発明よる補正後の探傷により得られた波形
を示す説明図である。
【図6】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図7】本願発明による補正後の探傷状態を示す要部説
明図である。
【図8】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図9】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図10】本願発明による補正後の波形判別の一実施例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1a,1b 超音波探触子 2 探触子保持体 3 探触子回転手段 4 フレキシブルチューブ 5 巻取り手段 6 回転位置検出器 100 車軸 102 圧入部 103 中空部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月4日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例の装置の略全体正面図であ
る。
【図2】本願発明の上記実施例の装置の要部略断面図で
ある。
【図3】(I)は、本願発明による探傷状態を示す説明
図である。(II)は、本願発明による探傷状態を示す
説明図である。
【図4】本願発明による補正後の探傷状態を示す要部説
明図である。
【図5】本願発明よる補正後の探傷により得られた波形
を示す説明図である。
【図6】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図7】本願発明による補正後の探傷状態を示す要部説
明図である。
【図8】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図9】本願発明による補正後の探傷により得られた波
形を示す説明図である。
【図10】本願発明による補正後の波形判別の一実施例
を示す説明図である。
【符号の説明】 1a,1b 超音波探触子 2 探触子保持体 3 探触子回転手段 4 フレキシブルチューブ 5 巻取り手段 6 回転位置検出器 100 車軸 102 圧入部 103 中空部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中ぐり車軸の中ぐり部分内部において超
    音波探触子をスパイラル状に走査することにより、車軸
    を内部より探傷することを特徴とする中ぐり車軸の探傷
    方法にあって、適宜演算手段と、超音波の屈折角を同じ
    とする少なくとも2つの超音波探触子を用いて探傷を行
    うものであり、 探傷の際上記各探触子を、互いに車軸の長手方向に対し
    て向きを反対として超音波を発射するように、一つの保
    持体に配設して走査し、 一方の車輪座コーナー部を上記超音波探触子の一方で斜
    角探傷し、他方の車輪座コーナー部を上記超音波探触子
    の他方で斜角探傷し、この際に、一方の車軸座コーナー
    部を探傷中の一方の探触子の位置と、他方の車軸座コー
    ナー部を探傷中のもう一方の探触子の位置との間の距離
    を検出し、 更に上記探傷の際、車軸の各車輪座表面と中ぐりの内周
    面間の各肉厚を検出して、 両車輪座コーナー部間の長さと、上記保持体の各車輪座
    コーナー部探傷時の両探触子の距離との差と、上記検出
    した肉厚の値によって、探傷時の探触子の実際の屈折角
    を検出し、上記演算手段を用い探触子配設時の屈折角と
    の誤差を検出して、探傷ゲートの設定位置の補正を行う
    ものであることを特徴とする中ぐり車軸の斜角探傷にお
    ける屈折角の補正方法。
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