JPH0611788B2 - 芳香族ポリカ−ボネ−トの精製法 - Google Patents

芳香族ポリカ−ボネ−トの精製法

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JPH0611788B2 JP59094709A JP9470984A JPH0611788B2 JP H0611788 B2 JPH0611788 B2 JP H0611788B2 JP 59094709 A JP59094709 A JP 59094709A JP 9470984 A JP9470984 A JP 9470984A JP H0611788 B2 JPH0611788 B2 JP H0611788B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、芳香族ポリカーボネートの精製法に関するも
のである。更に詳しくは、芳香族ポリカーボネートの有
機溶媒溶液の精製に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリカーボネートは、幅広い用途、特に、射出成形、窓
ガラスの代わりのガラスシート等に用いられるよく知ら
れた熱可塑性樹脂である。
ポリカーボネートは通常アルカリ又はアルカリ土類金属
の水酸化物を含むアルカリ水溶液と生成するポリカーボ
ネートを溶解する不活性な有機溶媒との存在下に二価フ
ェノールとカーボネート前駆体を反応させるいわゆる界
面重合法により製造される。
界面重合法については、例えば、米国特許第3028365
号、同3275601号、同3530094号、ドイツ特許公開公報第
1920302号、同第2063050号、同第2315888号、同第24080
68号、同第2410716号などに説明されている。
具体的には、二価フェノールのアルカリ水溶液とカーボ
ネート前駆体の有機溶剤溶液を攪拌混合して反応を行う
方法である。
反応終了後、攪拌混合を止めると、無機塩類を主成分と
する水溶液相とポリマーを主成分とする有機相に分離す
る。この有機相には、遠心沈降機でも容易に分離できな
い程の安定なエマルジョン化した水分を含んでいる。こ
の水の中及び有機相中には、種々の不純物、例えば、水
酸化アルカリ、アルカリの塩化物、未反応フェノール類
のアルカリ塩、重合触媒として用いられる第4級アンモ
ニウム、オリゴマー等が含有されている。
これらの不純物を含有したまま、ペレット化や、成形加
工された場合、加水分解や着色が起こり、製品の品質が
低下する。
従来前記不純物を除去するために、アルカリ水、酸性
水、中性水;メタノールもしくはアセトンを含む酸性
水、中性水もしくはアルカリ水;メタノール又はアセト
ンなどによって洗浄されるが、洗浄効率が悪く、洗浄回
数を多く必要とし、品質的には十分な製品が得られな
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は良好なポリカーボネートの精製法を提供
することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した
結果、ポリマーの有機溶剤溶液をイオン交換樹脂で得ら
れる芳香族ポリカーボネートの品質が数段改良されるこ
と及び後の洗浄回数を少く処理した後、水洗すればでき
ることを見出し、遂に本発明に到達した。
即ち、本発明は、芳香族ポリカーボネート溶液をイオン
交換樹脂で処理した後、水洗することを特徴とする芳香
族ポリカーボネートの精製法である。
本発明が適用される芳香族ポリカーボネート溶液は通常
界面重合法により製造されるので、まずこの製造方法に
ついて詳述する。
2価のフェノールとしては、反応基が2つのフェノール
性水酸基だけである既知の2価フェノールが用いられ
る。これらのいくつかは一般式 〔ここで、Aは1〜15個の炭素原子を有する2価の炭
化水素基、−S−、−S−S−、 であり、X1〜X4は水素、ハロゲン、1価の炭化水素基
(例えば、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル、トリ
ル、キシリル、ナフチルのような炭素数6〜10のアリ
ール基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数6〜10
のアリールオキシ基)から独立に選択され、mは0又は
1である〕で表わされるビスフェノール類である。それ
らの典型的な例は、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プ
ロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシ−3,5−ジブロム
フェニル)プロパン等のビスフェノール類、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロル
−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等の2価フェノー
ルのエーテル類、P,P′−ジヒドロキシジフェニル、3,
3′−ジクロル−4,4′−ジヒドロキシジフェニル等のジ
ヒドロキシジフェニル類、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)スルフォン等のジヒドロキシアリールスル
フォン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビ
ス(3,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)スルホ
キシド等のジヒドロキシジフェニルスルフィド類及びス
ルホキシド類である。
レゾルシン、ハイドロキノン等のジヒドロキシベンゼン
類、1,4−ジヒドロキシ−2,5−ジクロルベンゼ
ン、1,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンゼン等のハ
ロゲン又は、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン類も2
価のフェノールとして用いうる。
本発明の芳香族ポリカーボネート製造の際、単独重合体
よりもむしろ共重合体の方が望ましい場合には、2種以
上の異なった2価フェノールを使用したり、グリコール
又は、水酸基や酸末端基を有するポリエステル又は、二
塩基酸と2価フェノールとの共重合体を使用することも
できる。前記2価フェノールなどの混合物も使用できる
が、好ましい2価フェノールはいわゆるビスフェノール
Aである。
カーボネート前駆体は、ハロゲン化カルボニルでもビス
ハロホルメイトでもよい。
ハロゲン化カルボニルは臭化カルボニル、塩化カルボニ
ル及びその混合物を例示できる。
使用に適したビスハロホルメイトとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジクロルフェニル)プロパン、ヒ
ドロキノンのビスハロホルメイト等の2価フェノールの
ビスハロホルメイト及びエチレングリコールのビスハロ
ホルメイト等のグリコールのビスハロホルメイトであ
る。前記カーボネート前駆体はすべて有用だが、ホスゲ
ンとして知られる塩化カルボニルが特に好ましい。
反応はアルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物を酸受
容体として含むアルカリ水溶液と生成するポリカーボネ
ートを溶解する不活性な有機溶媒との存在下で行われ
る。
酸受容体はアルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物又
は有機塩基性化合物である。これらの酸受容体の例とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カル
シウム、ピリジン、キノリン等があげられる。
酸受容体の量は、アルカリ水溶液のPHを9以上に維持す
るのに充分な量が適当である。
反応の間存在し生成するポリカーボネートを溶解する不
活性有機溶媒の例としては、ベンゼン、キシレン、クロ
ルベンゼン、オルトジクロルベンゼン、クロロホルム、
塩化メチレン、四塩化炭素、トリクロルエチレン、ジク
ロルエタンのような芳香族炭化水素やハロゲン炭化水素
があげられる。
この界面重合反応では必要に応じて反応を促進するため
に触媒が用いられる。好ましい触媒の例としては、セチ
ルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムブロ
マイド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジル
トリエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアン
モニウムクロライド、トリフェニルメチルホスホニウム
クロライド、トリフェニルメチルホスホニウムアイオダ
イド、セチルトリブチルホスホニウムクロライド、トリ
フェニルメチルアーソニウムアイオダイド、トリメチル
オクチルアーソニウムアイオダイドなどの第4級アンモ
ニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第4級アーソニ
ウム塩類:トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等の第3級アミ
ン類:トリブチルアミンオキサイド、セチルジメチルア
ミンオキサイドなどのアミンオキサイド類:18−クラ
ウン−6等のクラウンエーテル類などを挙げることがで
きる。これらは単独または2種以上の混合物として使用
できる。特に好ましい触媒としては、セチルトリメチル
アンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、セ
チルトリブチルホスホニウムクロライドなどである。
必要に応じて使用される触媒の使用量は、触媒の種類、
反応原料の種類、組成、反応条件などによって変わる
が、通常得られるポリカーボネートの重量を基準とし
て、0.0001〜10%の範囲が適当である。触媒を使用す
る場合はその使用量が上記の範囲より少ないと触媒とし
ての反応促進効果が全く認められず、また上記の範囲を
越えると生成ポリカーボネートの分離、洗浄などの操作
が非常に困難となり、好ましい結果が得られない。
また、得られるポリカーボネートの分子量調節、安定性
の向上の目的で一価フェノール類、アルコール類を、ま
た安定性の向上と着色防止の目的で種々の安定剤を反応
系に添加しておいてもかまわない。
用いうる一価のフェノール類、アルコール類の例として
は、フェノール、o−フェニルフェノール、p−フェニ
ルフェノール、β−ナフトール、p−クミルフェノー
ル、m−クミルフェノール、p−t−ブチルフェノー
ル、2,6−ジメチルフェノール、イソプロピルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、n−デシルアルコール、n
−オクチルアルコール、m−クレゾール、o−クレゾー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フ
ッ素置換脂肪族アルコール等があげられる。
また、種々の安定剤の例としては、亜リン酸、亜リン酸
ジエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリエチル、
亜リン酸トリクレジル、亜リン酸トリオクチル、亜リン
酸トリデシル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5
−エチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ピロガロー
ル、有機スズメルカプチド化合物、亜二チオン酸ナトリ
ウム、ポリフェニレン、活性アントラセン、ビスフェノ
ール類の低級ポリエステル類、ビスフェノール類又はジ
アルコール類と三塩化リンの反応によって得られる亜リ
ン酸トリエステル重合体などをあげることができる。こ
れらは、通常、ポリカーボネート中に0.01〜5重量%の
範囲で存在させることができる。
重合温度は、−10〜50℃の範囲が好ましいが、特に
0〜30℃の範囲でよい結果が得られる。
重合反応はすみやかに進行し、通常1〜5時間でよい。
上記時間終了後、攪拌混合を停止し、生成した芳香族ポ
リカーボネートを主成分とする有機溶剤相と副生した無
機塩類を主成分とする水溶液相に分離する。
本発明においてはこの分離された有機溶剤相は陽イオン
交換樹脂または/および陰イオン交換樹脂で処理され
る。
ここで用いる陽イオン交換樹脂としてはH型又はNa型
が、陰イオン交換樹脂としてはCl型又はOH型が好ま
しい。
処理の方式はバッチ式、連続式(カラム)のいづれでも
よい。
カラムに通液する場合、通液量がSV=1〜20/R
・hr好ましくは、2〜10/R・hrであるようにす
るのが望ましい。
ここでイオン交換樹脂として、特に高架橋度かつマクロ
ポーラス型が好ましいが、それ以外の低架橋度のものや
ゲル型のものでも充分な効果が得られる。通常のイオン
交換樹脂であれば本発明の目的のためにいずれも支障な
く使用できる。特に好ましいイオン交換樹脂としてレバ
チットSP112、同SP120、ダイヤイオンPK220、同PK228、
アンバーライト200C、アンバーリスト15(以上、総て
商標)などの陽イオン交換樹脂、レバチットMP500、同M
P600、ダイヤイオンPA316、同PA318、同PA416、同PA41
8、アンバーライトIRA 402、同IRA 458(以
上、総て商標)等の陰イオン交換樹脂を例示することが
できる。
本発明の精製法は、上記のイオン交換樹脂のみによる精
製の他、必要に応じ、活性炭、シリカゲル、活性白土、
モレキュラーシーブ等を使用する精製を併用することが
出来る。
これらの処理は、イオン交換樹脂処理の前後あるいはイ
オン交換樹脂処理の途中で実施しても良く、又、イオン
交換樹脂と混合して同時処理でもよい。
本発明の方法が適用されるポリカーボネート溶液は5〜
35重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲の濃度
で芳香族ポリカーボネートを溶解していることが望まし
い。
本発明においては、イオン交換樹脂で処理した芳香族ポ
リカーボネート溶液を、さらに水洗するものである。具
体的に、芳香族ポリカーボネート溶液を水洗する方法
は、見かけ上均一なエマルジョンを与える方法であれ
ば、いかなる方法でもよい。その混合比は水量が多い程
良いが、水と芳香族ポリカーボネート溶液が1:2〜
2:1の範囲であることが好ましい。
このように処理された有機溶剤溶液からポリマーが単離
される。単離方法としては、エタノール、メタノール、
イソプロパノール アセトンなどの芳香族ポリカーボネ
ートの非溶剤を加えてポリカーボネートを沈澱せしめる
方法、熱水または熱水蒸気と接触せしめ有機溶剤を水蒸
気とともに留去し、ポリカーボネートを水中でスラリー
状として得る方法、ポリカーボネートの有機溶剤溶液よ
り加熱減圧により有機溶剤を留去せしめる方法、ポリカ
ーボネートの有機溶剤溶液を濃縮してポリマー濃度を大
きくし、ゲル化し、これを粉砕する方法などをあげるこ
とができ、これらはいずれでも採用しうる。
このようにして単離取得された芳香族ポリカーボネート
は、さらに必要に応じ、洗浄、乾燥等を経て、成形品の
製造に供せられる。
本発明の方法により耐熱性、耐クラッキング性、耐クリ
ープ性等の著しく改良された芳香族ポリカーボネートを
得ることができる。
本発明の方法にて得られた芳香族ポリカーボネートは、
プレス成形、射出成形、押出成形され実用に供される。
なお、この成形品は、従来に比べ着色も少なく、シルバ
ー現象の発生もないという良好なものである。
なお、本発明の方法は、他の方法で製造されたポリカー
ボネートに対しても適用可能であり、その際は、溶解可
能な溶媒にポリカーボネートを溶解して用いる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 30の攪拌機付容器に底までとどくガス導入管をつ
け、この中に1.37kg(6mol)のビスフェノールA、600
g(15mol)の水酸化ナトリウム、100gのベンジルト
リメチルアンモニウムの塩化物、10の蒸留水、5
のジクロルメタンを入れた。この混合物を強く攪拌し、
氷冷下20℃に保ちながらホスゲンを20g/minの割
で通した。その間に400g(10mol)の水酸化ナトリウ
ムを少しずつ加えて反応物を強アルカリ性に保った。
3時間経過後、攪拌をやめ、静置分離して得られた有機
溶液相を5/hr、SV=5/R・hrで陽イオン交換
樹脂(レバチットSp112 H型1)を充填した塔(K
塔と略す)に通液した。得られた液を10のイオン交
換水と混合し、1hr攪拌したのち静置分離した。この洗
浄操作を2回くり返した。
得られた洗浄済み溶液を攪拌している10メタノール
中に滴下し、ポリマーを析出させた。析出したポリマー
を遠心分離機で過したのち、メタノールで洗浄し、乾
燥(80℃1.5hr減圧乾燥)して、約1.4kgのパウダーを
得た。
この乾燥パウダーを高安(株)製25mmφの押出機を用
い、ダイス温度250℃、押出速度3.5kg/hrでペレットに
した。得られたペレットは、無色透明であった。
このペレットを120℃、2hr乾燥し、次いでアルブルグ
(Arburg)射出成形機により射出成形(バレル温度300
℃、金型温度100℃、射出圧力950kg/cm2G)を行い、
透明で着色のない成形物を得た。
実施例2 実施例1において、K塔を通した後に陰イオン交換樹脂
(レバチットMP500 OH型 1)を充填した塔(A
塔と略す)に5/hr、SV=5/R・hrで通液した
他は、実施例1と同様にして、ポリカーボネートのパウ
ダーを得た。このパウダーを用い、ペレット化及び成形
を行なった。
実施例3 実施例1において、陽イオン交換樹脂としてNa型を用
い、水での洗浄を5回行なう他は実施例1と同様にし
て、ポリカーボネートのパウダーを得た。このパウダー
を用いペレット化及び成形を行なった。
比較例1 実施例において、イオン交換樹脂処理と水洗浄を行なう
代わりに、ポリカーボネートの溶液をメタノール6と
水4の混合メタノール水と混合し、1hr攪拌したのち
静置分離する操作を5回行なう他は、実施例1と同様に
して、ポリカーボネートのパウダーを得た。得られたパ
ウダーを用い、ペレット化及び成形を行なった。
比較例2 実施例1において、イオン交換樹脂処理を行なう代わり
に水洗浄を15回に増した他は、実施例1と同様にし
て、ポリカーボネートのパウダーを得た。得られたパウ
ダーを用い、ペレット化及び成形をした。
比較例3 実施例1において、イオン交換樹脂処理後、水洗浄を行
わない他は、実施例1と同様にして、ポリカーボネート
のパウダーを得た。得られたパウダーを用い、ペレット
化および成形を行った。
実施例及び比較例におけるポリカーボネート溶液の水
(又はメタノール−水)洗浄での分液に要する一回あた
りの時間(分液性)、得られたパウダー中のナトリウム
イオン及び触媒の残存量、成形物にしたときの成形物の
色調と樹脂の対数粘度ηinh、成形物の衝撃強度(ASTM
D-256)及び成形物の耐熱性(空気中5℃/minの加熱速
度において重量損失が20%になる温度で表わす)を測
定した。
これらの結果を表1に示す。
なおナトリウムイオンの分析は原子吸光法により、触媒
の分析はオレンジII法によった。
また、成形物の色調は目視により判定し、ペレットとほ
とんど変わらない場合を◎、やや変わった場合を○、変
わったとあきらかにわかる程度の場合を△、変色がはげ
しい場合を×とした。
〔発明の効果〕 本発明は単にポリカーボネートの溶液をイオン交換樹脂
にて処理した後、水洗することにより達成でき、その精
製の効果は、従来の水あるいはメタノール等での洗浄に
比べ格段に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭55−18260(JP,B2) 米国特許3028365(US,A) 米国特許3275601(US,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリカーボネート溶液をイオン交換
    樹脂で処理した後、水洗することを特徴とする芳香族ポ
    リカーボネートの精製法。
  2. 【請求項2】芳香族ポリカーボネート溶液が二価フェノ
    ールとカーボネート前駆体とを界面重合して得られたも
    のである特許請求の範囲第1項記載の精製法。
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