JPH06117267A - 水素エンジン - Google Patents

水素エンジン

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JPH06117267A
JPH06117267A JP28682392A JP28682392A JPH06117267A JP H06117267 A JPH06117267 A JP H06117267A JP 28682392 A JP28682392 A JP 28682392A JP 28682392 A JP28682392 A JP 28682392A JP H06117267 A JPH06117267 A JP H06117267A
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JP
Japan
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hydrogen
engine
tank
storage tank
hydrogen storage
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Application number
JP28682392A
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English (en)
Inventor
Nagahisa Fujita
永久 藤田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水素エンジンにおいて熱エネルギー活用の最
適化を図り、また、水素補給時に外部冷却装置を必要と
しないようにする。 【構成】 高温用MHタンク14aと低温用MHタンク
14bを設けて、内部にエンジン冷却水を循環可能と
し、また、水素充填通路27を介して水素を充填補給可
能とし、放出された水素をエンジン1に供給するととも
に水素バルブ31a,31bを開始タンク間で相互に循
環可能とする。また、水素充填補給時のMHタンクにエ
ンジン冷却水を循環させることによってMHタンクの冷
却と同時にエンジンの暖機促進を図るようにする。冷却
水の加熱はMHタンク14bから常温で放出される水素
を高温用MHタンク14aに充填させることによって行
うこともできる。また、水素充填効率を向上させるため
複数のMHタンクに交互に水素を充填させるようにして
もよい

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水素エンジン、特に、水
素吸蔵タンクを備えた水素エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】水素吸蔵合金と呼ばれるある種の合金は
水素と反応して金属水素化合物(メタルハイドライド
(MH))となることにより、合金1g当たり150〜
200mlと、気体で貯蔵するのに比べて約1/3の体
積で同一量の水素を吸蔵できることから、水素エンジン
の燃料タンクとしてこの種の合金を内蔵した水素吸蔵タ
ンク(一般にMHタンクと呼ぶ)を使用することが従来
から提案されている。
【0003】ところで、金属吸蔵合金は発熱反応によっ
て水素を吸蔵し、吸蔵した水素を吸熱反応によって放出
するものであって、水素放出のためには水素吸蔵合金を
加熱しなければならないが、その加熱用の熱媒としては
エンジンの冷却水が利用できる。しかも、エンジンの冷
却水を熱媒として水素吸蔵タンク内に循環させると、水
素放出のための熱量が確保できるとともにエンジン冷却
系の冷却効果を促進することができ、したがって、ラジ
エータの小型化が可能となる。特開平2ー37114号
公報には、このように水素吸蔵タンクにエンジンの冷却
水を循環させるようにしたものが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水素エンジンの燃料タ
ンクとして水素吸蔵タンクを使用し水素吸蔵合金加熱用
の熱媒としてエンジンの冷却水を循環させるようにする
と、上記のように水素放出のための熱量確保とともにラ
ジエータの小型化が可能となるが、エンジンの発熱量が
大きくて水素吸蔵タンクにおいて必要とする熱量(吸熱
量)との熱バランスがとれていない状態ではラジエータ
等による冷却水温度の調整が不可欠である一方で、水素
吸蔵タンクの吸熱による冷却作用および発熱による加熱
作用が最大限に活用されているわけではないため、エン
ジン全体として、あるいは、このような水素エンジンを
搭載した車全体としての熱エネルギー活用の最適化には
程遠い面がある。
【0005】また、水素吸蔵タンクは特性上、水素充填
時に内部温度が上昇して次第に充填効率が悪化する。そ
のため、充填時には水素吸蔵タンクを外部から冷却する
装置が不可欠であった。しかも、このように充填時に水
素吸蔵タンクを外部から冷却することは、水素吸蔵タン
クで発生した熱を外部に捨てることであって、これも熱
エンジン活用の最適化を阻む要因となっていた。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、熱エネルギー活用の最適化を図るとともに、
水素充填時に外部冷却装置を不要とすることのできる水
素エンジンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素吸蔵時に
発生する熱をエンジン冷却水によって冷却することによ
り外部冷却装置なしで水素充填時の水素吸蔵タンクの冷
却が行え、かつ、水素充填時に発生する熱エネルギーを
エンジンの暖機促進に活用できるという知見に基づくも
のであって、その構成は、発熱反応によって水素を吸蔵
し吸熱反応によって水素を放出する水素吸蔵合金を内蔵
した水素吸蔵タンクを備え、該水素吸蔵タンクから放出
される水素を燃料としてエンジンに供給する水素エンジ
ンにおいて、水素吸蔵タンクの水素充填時の発熱による
加熱作用を用いてエンジンを加熱するエンジン加熱手段
と、水素吸蔵タンクの水素放出時の吸熱による冷却作用
を用いてエンジンを冷却するエンジン冷却手段と、エン
ジン暖機前はエンジン加熱手段を使用し暖機後はエンジ
ン冷却手段を使用するよう切り換えを行う切換手段を設
けたことを特徴とする。
【0008】ここで、水素吸蔵タンクは第1の設定温度
で所定圧力の水素を放出する水素吸蔵合金を内蔵した第
1の水素吸蔵タンクと第1の設定温度より低温側の第2
の設定温度で所定圧力の水素を放出する第2の水素吸蔵
タンクとから構成し、エンジン加熱手段は第2の水素吸
蔵タンクから放出される水素を第1の水素吸蔵タンクに
充填させ、その充填時に発生する熱をエンジン冷却水を
介してエンジンに伝達させるものとすることができ、そ
れにより、エンジン始動前あるいは始動中から暖機促進
を行うようにできる。
【0009】また、水素吸蔵タンクを複数に分割し、エ
ンジン加熱手段を、水素の充填を複数の水素吸蔵タンク
間で交互に行わせるとともに、水素充填時の水素吸蔵タ
ンク内にエンジン冷却水を循環させるものとすることが
でき、それにより、水素吸蔵タンクを交互に冷却させ、
暖機が進むにつれ水素吸蔵タンクが温度上昇して水素充
填効率が低下するのを防止するようにできる。
【0010】
【作用】本発明によれば、エンジンの冷却媒体が水素吸
蔵タンク内に循環して水素吸蔵合金を加熱し、それによ
って水素吸蔵合金に吸蔵されている水素が放出される。
また、エンジン暖機前に水素吸蔵タンクの水素充填時の
発熱による加熱作用によってエンジンの暖機促進が行わ
れ、暖機後は水素吸蔵タンクの水素放出時の吸熱による
冷却作用がエンジンの冷却に利用される。また、水素吸
蔵タンクとして第1の設定温度で所定圧力の水素を放出
する水素吸蔵合金を内蔵した第1の水素吸蔵タンクと第
1の設定温度より低温側の第2の設定温度で所定圧力の
水素を放出する第2の水素吸蔵タンクが設けられ、第2
の水素吸蔵タンクから放出される水素が第1の水素吸蔵
タンクに充填されて、その充填時に発生する熱がエンジ
ン冷却水を介してエンジンに伝達されることにより、エ
ンジン始動前あるいはエンジン始動中から暖機促進を開
始するようにできる。また、水素吸蔵タンクが複数に分
割され、水素の放出および充填を複数のタンク間で交互
に行わせるとともに、水素の充填および放出がこれら複
数の水素吸蔵タンク間で交互に行われ、その際、水素充
填側の水素吸蔵タンク内にエンジン冷却水が循環される
ことにより、水素充填により温度上昇した水素吸蔵タン
クを交互に自然冷却等で冷却して水素充填効率の低下を
防ぐようにできる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】実施例1.図1は本発明の実施例1の全体
図である。この実施例はロータリーエンジンに適用され
たものであって、図に1で示すロータリーエンジンは、
ペリトロコイド曲線を内周面とするロータハウジング2
内に三葉の内包絡面を有するロータ3が配置され、ロー
タハウジング2の内周面とロータ3の外周面とロータハ
ウジング2の両側面に配置されたサイドハウジング(図
示せず)とによって三つの作動室4が形成され、ロータ
3の回転に伴いこれら作動室4が位相差をもって容積変
化して吸気,圧縮,膨張,排気の各行程を行なうことに
より、エキセントリックシャフト5から出力が取り出さ
れるよう構成されたものであって、下死点側短軸部を挟
んで吸気行程側作動室に吸気ポート6が、排気行程側作
動室に排気ポート7がそれぞれ設けられ、また、吸気行
程側作動室には吸気ポート6のリーディング側に隣接す
る位置に独立して水素供給ポート8が設けられている。
そして、吸気ポート6に接続された吸気通路9には、吸
入空気量を調整する空気アクチュエータ10が設けら
れ、空気アクチュエータ10の下流には吸気通路内の空
気温度を検出する吸気温センサ11と、空気アクチュエ
ータ10下流の空気圧力を検出する空気圧センサ12が
設けられている。また、排気ポート7には排気通路13
が接続され、水素供給ポート8には水素吸蔵タンク(以
下、MHタンクと呼ぶ)14から水素を導く水素供給通
路15が接続されている。
【0013】水素供給通路15と水素供給ポート8との
接続部にはエンジン回転角に同期して水素を噴射するよ
う構成された水素噴射弁16が設置されている。また、
上記水素供給通路15には水素圧力を約5Kg/cm2
に調整する水素圧力調整器17が介設され、該圧力調整
器17と水素噴射弁16の間には水素供給量を調整する
水素アクチュエータ18が設けられ、水素圧力調整器1
7とMHタンク14の間にはエンジン動作時に開く水素
バルブ19が設けられている。
【0014】上記MHタンク14は、大容量の高温用M
Hタンク14aと小容量の低温用MHタンクとで構成さ
れたものであって、このうち、高温用MHタンク14a
は、図2に示すように20゜C以上で水素を放出し、充
填量50%前後のときに約60゜C以上で5Kg/cm
2以上の水素吐出圧力が得られるものとされ、低温用M
Hタンク14bは、図3に示すように−30゜C以上で
水素を放出し、充填量50%前後のときに約−10゜C
以上で5Kg/cm2以上の水素吐出圧力が得られるも
のとされている。
【0015】図4は水素吸蔵合金の水素吸蔵,放出過程
における平衡圧力と水素吸蔵量(合金1モルあたりの水
素吸蔵量)との関係を示す水素圧力−組成−等温曲線の
一例であって、上記高温用MHタンク14aの場合を示
す特性図である。水素吸蔵合金の特性として、図に示す
ように平衡圧力がほぼ一定の状態で水素の吸蔵量ないし
は放出量が変化する領域(プラトー領域)があり、この
例の場合、60゜Cではプラトー領域で5Kg/cm2
の平衡圧力が達成されている。
【0016】上記高温用MHタンク14aに使用される
水素吸蔵合金は、TiFe,LaNi,TiMn15,M
mNiCr,MmNi5,MmNi4.5Mn0.5,MmN
4.5Al0.5(但し、Mmはミッシュメタル)等であ
り、低温用MHタンク14bに使用される水素吸蔵合金
は、例えば、MmNi4.42Fe0.48Co0.1(但し、M
mはミッシュメタル)である。図5は代表的な水素吸蔵
合金の温度−平衡圧力特性を示している。
【0017】MHタンク14には熱媒体としてエンジン
冷却水が循環される。すなわち、エンジン冷却系に接続
された熱媒通路20が設けられ、該熱媒通路20が途中
第1と第2の二つの通路部分20a,20bに分岐され
て、第1熱媒通路部分20aが高温用MHタンク14a
内を経由し,第2熱媒通路部分20bが低温用MHタン
ク14b内を経由するよう熱媒経路が構成されている。
そして、熱媒通路20のエンジン冷却系からの取出位置
にはエンジン冷却水をMHタンク14に循環させる熱媒
ポンプ21が設置され、第1熱媒通路部分20aのMH
タンク14出口位置には高温用MHタンク14a側の熱
媒経路を開閉する第1熱媒バルブ22aが、また、第2
熱媒通路部分20bのMHタンク14出口位置には低温
用MHタンク14b側の熱媒経路を開閉する第2熱媒バ
ルブ22bが設置されている。また、熱媒通路20には
MHタンク14出口側および入口側にそれぞれ給水通路
23および排水通路24が接続され、給水通路23の先
端には給水バルブ25が、排水通路24の先端には排水
バルブ26がそれぞれ設けられている。
【0018】ロータリーエンジン1の水素供給ポート8
とMHタンク14とを結ぶ水素供給通路15には高温用
MHタンク14aに接続する第1水素通路部分15aと
低温用MHタンク14bに接続する第2水素通路部分1
5bが形成され、また、これら第1水素通路部分15a
と第2水素通路部分15bとの分岐点と第1水素バルブ
19との間には水素充填通路27が接続されている。こ
の水素充填通路27には水素をMHタンクに充填する際
に開く水素バルブ(第1水素バルブ)28が途中に設け
られ、先端には充填バルブ29が、また、第1水素バル
ブ28の下流には水素圧力センサ30が設けられてい
る。また、上記第1水素通路部分15aには高温用MH
タンク14a側の水素経路を開閉する水素バルブ(第3
水素バルブ)31aが、第2水素通路部分15bには低
温用MHタンク14b側の水素経路を開閉する水素バル
ブ(第4水素バルブ)31bが設置されている。
【0019】エンジン動作時には第2水素バルブ19が
開かれ、MHタンク14から出た水素ガスは第2水素バ
ルブ19を経由して圧力調整弁17に入る。そして、圧
力調整弁17で水素圧力が約5Kg/cm2に調圧さ
れ、調圧された水素ガスは電子制御ユニット(以下、E
CUと呼ぶ)32からの開度信号に応じて開閉する水素
アクチュエータ18を経由し、エンジン回転角に同期し
て開く水素噴射弁16により水素供給ポート8に噴射さ
れ、所定のタイミングでエンジン1の作動室4に供給さ
れる。また、空気は図示しないエアクリーナを経て吸気
通路9に導入され、ECUからの開度信号に応じて開閉
する空気アクチュエータ10を経て吸気ポート6に導か
れ、所定のタイミングで作動室4に供給される。
【0020】この実施例では、補給所での水素補給時に
MHタンク14への水素充填による発熱を利用してエン
ジン冷却水を加熱し暖機を促進させるよう、つぎのよう
な制御が行われる。
【0021】すなわち、補給所において第1水素バルブ
28を開いて水素充填通路27を介しMHタ14に水素
を補給する時に、高温用および低温用の各MHタンク1
4a,14bへの水素充填を片方づつ行い、その際に、
高温用MHタンク14aへの充填時であれば、第3水素
バルブ31aを開いて第4水素バルブ14bを閉じ、第
1熱媒バルブ22aを開いて第2熱媒バルブ22bを閉
じる。そして、熱媒ポンプ21を作動させる。このと
き、第1水素バルブ28を介して補給される水素が高温
用MHタンク14aに充填され、その際発生する熱が高
温用MHタンク14a内を循環するエンジン冷却水を介
してエンジンに伝達され、それによってエンジンの暖機
が促進される。図1にはこの時の水素の流れ(白抜き矢
印)を示している。
【0022】実施例2.上記実施例1では補給所での水
素補給時に水素充填によるMHタンクの発熱を利用して
エンジン暖機を促進させるようにしているが、水素補給
時でなくても、つぎのようにして始動前あるいは始動中
にMHタンクへの水素充填を生じさせ、発生する熱によ
ってエンジン暖機を促進するようにすることができる。
【0023】図6はこのように水素非補給時にエンジン
の暖機促進を行うようにした実施例(実施例2)の作動
説明図である。この場合、全体システムは先の実施例1
と同様である。
【0024】この実施例では、エンジン始動前に第3水
素バルブ31aを開き、第4水素バルブ31bを開く。
そして、第1熱媒バルブ22aを開き、熱媒ポンプ21
を作動させて高温用MHタンク14aにエンジン冷却水
を循環させる。このとき、常温設定の低温用MHタンク
14bから水素が放出され、放出された水素が高温用M
Hタンク14aに充填される。そして、この高温用MH
タンク14aへの水素充填によって発生する熱がエンジ
ン冷却水を介してエンジン1に伝達され、それによって
暖機が促進される。
【0025】実施例3.つぎに、MHタンクの加熱作用
を利用してエンジンの暖機を促進するのに複数のMHタ
ンクに対し水素の充填を交互に行わせるようにした実施
例(実施例3)を説明する。この場合も、全体システム
は先の実施例1と同様である。
【0026】この実施例では、エンジン暖機促進のため
の制御が実質的に四つのステージに分けた制御の繰り返
しによって行われる。図7はその暖機制御を示すタイム
チャートである。
【0027】すなわち、ステージ1では、第1水素バル
ブ28を開き、第3水素バルブ31aを開き、第4水素
バルブ31bを閉じる。そして、第1熱媒バルブ22a
を開き、第2熱媒バルブ22bを閉じて、熱媒ポンプ2
1を作動させる。このとき、高温用MHタンク14aに
水素が充填され、その高温用MHタンク14aで発生す
る熱によってエンジン冷却水が加熱される。このステー
ジ1の制御は冷却水温が所定温度T1(例えば40゜
C)になるまで続けられる。図8は、このステージ1で
の水素の流れ(白抜き矢印)と冷却水の流れ(黒塗り矢
印)を示している。
【0028】冷却水温がT1に達すると、ステージ2の
制御に移る。すなわち、ステージ2では、第1水素バル
ブ28を開き、第3水素バルブ31aを閉じ、第4水素
バルブ31bを開く。そして、第1熱媒バルブ22aを
閉じ、第2熱媒バルブ22bを閉じ、熱媒ポンプ21の
作動を停止する。このとき、高温用MHタンク14aは
水素充填が中止されて自然冷却され、低温用MHタンク
14bは水素が充填されて温度が上昇する。そして、こ
のステージ2の制御は低温用MHタンク14b温度が上
記T1になるまで続けられる。図9は、このステージ2
での水素の流れ(白抜き矢印)示している。このとき、
冷却水の流れは生じない。
【0029】低温用MHタンク14bの温度が上記T1
に達すると、ステージ3の制御に移る。すなわち、ステ
ージ3では第1水素バルブ28を開き、第3水素バルブ
31aを閉じ、第4水素バルブ31bを開き、第1熱媒
バルブ22aを閉じ、第2熱媒バルブ22bを開いて、
熱媒ポンプ21を作動させる。このとき、低温用MHタ
ンク14bにはステージ2から引き続いて水素が充填さ
れ、その低温用MHタンク14bで発生する熱によって
エンジン冷却水が加熱される。そして、冷却水温が上昇
して所定温度T2(例えば50゜C)になるまでステー
ジ3の制御が続けられる。図10は、このステージ3で
の水素の流れ(白抜き矢印)と冷却水の流れ(黒塗り矢
印)を示している。
【0030】冷却水温が上記T2に達すると、ステージ
4の制御に移る。すなわち、ステージ4では、第1水素
バルブ28を開き、第3水素バルブ31aを開き、第4
水素バルブ31bを閉じ、第1熱媒バルブ22aを閉
じ、第2熱媒バルブ22bを閉じ、熱媒ポンプ21の作
動を停止する。このとき、低温用MHタンク14bは水
素充填が中止されて自然冷却され、高温用MHタンク1
4aは水素が充填されて温度が上昇する。そして、のス
テージ4の制御は高温用MHタンク14b温度が上記T
2になるまで続けられる。図11は、このステージ4で
の水素の流れ(白抜き矢印)示している。このとき冷却
水の流れはない。
【0031】高温用MHタンク14aの温度が上記T2
に達すると、ステージ5でステージ1と同様の操作を行
う。そして、冷却水温がさらに上昇して所定温度T
3(約60゜C)に達するまでステージ5の制御を続
け、冷却水温がT3に達するとステージ6以降でステー
ジ2からステージ5までの操作を繰り返す。そして、冷
却水温がさらに上昇して所定温度Tn(80゜C以下)
に達したらこの制御を終了する。
【0032】実施例4.上記実施例3では2個のMHタ
ンクで水素の充填のみ交互に行うようにしているが、一
方のMHタンクへの水素充填時に他方のMHタンクから
水素を放出させるような実施例(実施例4)も可能で、
その場合に、水素充填により上昇したMHタンクの温度
を水素放出時に積極的に低下させることができ、水素充
填効率が高まる。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、MHタンクの加熱作用を利用してエンジンの暖機を
促進し、暖機後はMHタンクの冷却作用を利用してエン
ジンを冷却するようにでき、熱エネルギー活用の最適化
が図れる。また、MHタンクを複数設けて低温設定のタ
ンクから放出される水素を高温設定のタンクに充填さ
せ、その充填時の熱エネルギーをエンジン暖機に利用す
ることによって、エンジン始動前あるいは始動中から暖
機促進を行うようにできる。また、複数のMHタンク間
で交互に水素の充填を行わせ、その水素充填時の加熱作
用をエンジン暖機に利用することで、水素充填時にMH
タンクの一本調子の温度上昇によって水素充填効率が低
下するのを防ぎ、効率のよい暖機促進を達成するように
でき、また、タンク残量の均衡を保ってエンジンへの水
素供給過不足を防止するようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の全体図
【図2】本発明の実施例1に係る高温用MHタンクの温
度−圧力特性図
【図3】本発明の実施例1に係る低温用MHタンクの温
度−圧力特性図
【図4】本発明の実施例1に係る水素吸蔵合金の水素圧
力−組成−等温曲線図
【図5】本発明の実施例1に係る水素吸蔵合金の温度−
平衡圧力特性図
【図6】本発明の実施例2の作動説明図
【図7】本発明の実施例3の制御を示すタイムチャート
【図8】本発明の実施例3の作動説明図(ステージ1)
【図9】本発明の実施例3の作動説明図(ステージ2)
【図10】本発明の実施例3の作動説明図(ステージ
3)
【図11】本発明の実施例3の作動説明図(ステージ
4)
【符号の説明】
1 ロータリーエンジン 14a 高温用MHタンク 14b 低温用MHタンク 15 水素供給通路 20 熱媒通路 21 熱媒ポンプ 22a 第1熱媒バルブ 22b 第2熱媒バルブ 27 水素充填通路 28 第1水素バルブ 31a 第3水素バルブ 31b 第4水素バルブ 32 電子制御ユニット(ECU)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱反応によって水素を吸蔵し吸熱反応
    によって水素を放出する水素吸蔵合金を内蔵した水素吸
    蔵タンクを備え、該水素吸蔵タンクから放出される水素
    を燃料としてエンジンに供給する水素エンジンにおい
    て、前記水素吸蔵タンクの水素充填時の発熱による加熱
    作用を用いてエンジンを加熱するエンジン加熱手段と、
    前記水素吸蔵タンクの水素放出時の吸熱による冷却作用
    を用いて該エンジンを冷却するエンジン冷却手段と、エ
    ンジン暖機前は前記エンジン加熱手段を使用し暖機後は
    前記エンジン冷却手段を使用するよう切り換えを行う切
    換手段を設けたことを特徴とする水素エンジン。
  2. 【請求項2】 水素吸蔵タンクが第1の設定温度で所定
    圧力の水素を放出する水素吸蔵合金を内蔵した第1の水
    素吸蔵タンクと前記第1の設定温度より低温側の第2の
    設定温度で所定圧力の水素を放出する第2の水素吸蔵タ
    ンクとから構成され、前記エンジン加熱手段が前記第2
    の水素吸蔵タンクから放出される水素を前記第1の水素
    吸蔵タンクに充填させ、その充填時に発生する熱をエン
    ジン冷却水を介してエンジンに伝達させるものとされた
    請求項1記載の水素エンジン。
  3. 【請求項3】 水素吸蔵タンクが複数に分割された水素
    吸蔵タンクから構成され、前記エンジン加熱手段が、水
    素の充填をこれら複数の水素吸蔵タンク間で交互に行わ
    せるとともに、水素充填時の水素吸蔵タンク内にエンジ
    ン冷却水を循環させるものとされた請求項1記載の水素
    エンジン。
JP28682392A 1992-09-30 1992-09-30 水素エンジン Pending JPH06117267A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461150B1 (ko) * 2002-02-07 2004-12-13 현대자동차주식회사 연료전지 차량의 수소저장탱크 냉각시스템

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KR100461150B1 (ko) * 2002-02-07 2004-12-13 현대자동차주식회사 연료전지 차량의 수소저장탱크 냉각시스템

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