JPH06116532A - 耐候性ポリウレタン樹脂塗膜 - Google Patents
耐候性ポリウレタン樹脂塗膜Info
- Publication number
- JPH06116532A JPH06116532A JP35175191A JP35175191A JPH06116532A JP H06116532 A JPH06116532 A JP H06116532A JP 35175191 A JP35175191 A JP 35175191A JP 35175191 A JP35175191 A JP 35175191A JP H06116532 A JPH06116532 A JP H06116532A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating film
- isocyanate compound
- ultraviolet
- polyurethane resin
- polyol
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間の使用においても紫外線吸収効果の低
下の無い耐候性に優れたポリウレタン樹脂塗膜を提供す
ること。 【構成】 イソシアネート化合物でウレタン架橋可能な
ポリオール６０〜９９.９重量％と少なくとも１分子中
に１個以上のＯＨ基を有する紫外線吸収剤０.１〜４０
重量％を必須成分とするポリオール成分を、（ポリ）イ
ソシアネート化合物で架橋する事により得られる耐候性
ポリウレタン樹脂塗膜。
下の無い耐候性に優れたポリウレタン樹脂塗膜を提供す
ること。 【構成】 イソシアネート化合物でウレタン架橋可能な
ポリオール６０〜９９.９重量％と少なくとも１分子中
に１個以上のＯＨ基を有する紫外線吸収剤０.１〜４０
重量％を必須成分とするポリオール成分を、（ポリ）イ
ソシアネート化合物で架橋する事により得られる耐候性
ポリウレタン樹脂塗膜。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性に優れたポリウ
レタン樹脂塗膜に関する。
レタン樹脂塗膜に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、プラスチック成形品および木工品
等の有機質素材表面に、クリヤー塗膜を形成することが
行なわれているが、クリヤー塗膜は、紫外線吸収効果が
ないため、塗膜を透過した紫外線によって該塗膜並びに
有機質素材を劣化させ、塗膜に割れ、剥離、変色等の欠
点を発生させる。
等の有機質素材表面に、クリヤー塗膜を形成することが
行なわれているが、クリヤー塗膜は、紫外線吸収効果が
ないため、塗膜を透過した紫外線によって該塗膜並びに
有機質素材を劣化させ、塗膜に割れ、剥離、変色等の欠
点を発生させる。
【０００３】かかる欠点を改善するため、クリヤー塗膜
中に紫外線吸収剤を含有させることが行なわれている
が、従来の一般的な紫外線吸収剤は、塗膜表面にブリー
ドし易く、また昇華ないしは蒸発等によって塗膜外に飛
散し易く、紫外線吸収効果が短期間のうちに消失すると
いう問題点を有している。
中に紫外線吸収剤を含有させることが行なわれている
が、従来の一般的な紫外線吸収剤は、塗膜表面にブリー
ドし易く、また昇華ないしは蒸発等によって塗膜外に飛
散し易く、紫外線吸収効果が短期間のうちに消失すると
いう問題点を有している。
【０００４】上記問題点の改善方法として、蒸気圧の高
い紫外線吸収剤を用いる方法が、特開昭６１−８６２５
９号公報等で提案されている。しかしながら、この方法
は、紫外線吸収剤の飛散量をある程度少なくするには効
果があるが、飛散量を皆無とすることは困難で、永久的
な紫外線吸収効果が得られないという問題点がある。
い紫外線吸収剤を用いる方法が、特開昭６１−８６２５
９号公報等で提案されている。しかしながら、この方法
は、紫外線吸収剤の飛散量をある程度少なくするには効
果があるが、飛散量を皆無とすることは困難で、永久的
な紫外線吸収効果が得られないという問題点がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き現状に鑑みなされたもので、紫外線吸収剤をウレタン
結合によってポリウレタン塗膜と一体化させることによ
って上記問題点の解消をはかったものである。
き現状に鑑みなされたもので、紫外線吸収剤をウレタン
結合によってポリウレタン塗膜と一体化させることによ
って上記問題点の解消をはかったものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によって提供され
る耐候性ポリウレタン樹脂塗膜は、イソシアネート化合
物でウレタン架橋可能なポリオール６０〜９９．９重量
％および少なくとも１分子中に１個以上のＯＨ基を有す
る紫外線吸収剤０．１〜４０重量％を必須成分とするポ
リオール成分を、（ポリ）イソシアネート化合物を用い
て架橋することによって形成したことを特徴とするもの
である。
る耐候性ポリウレタン樹脂塗膜は、イソシアネート化合
物でウレタン架橋可能なポリオール６０〜９９．９重量
％および少なくとも１分子中に１個以上のＯＨ基を有す
る紫外線吸収剤０．１〜４０重量％を必須成分とするポ
リオール成分を、（ポリ）イソシアネート化合物を用い
て架橋することによって形成したことを特徴とするもの
である。
【０００７】本発明の塗膜形成に用いられるポリオール
としては特に規定するものではないが、耐候性の良好な
アクリルポリオールを用いるのが好ましい。
としては特に規定するものではないが、耐候性の良好な
アクリルポリオールを用いるのが好ましい。
【０００８】また、紫外線吸収剤は、イソシアネート化
合物との反応によりウレタン結合を形成することが必須
であることから、少なくとも１分子中に１個以上、好ま
しくは１〜２個のＯＨ基を有するものが使用される。具
体的には、ＢＡＳＦ社製ユビナール４００および同Ｄ−
５０、共同薬品社製バイオソーブ８０および同１００、
白石カルシウム社製シーソーブＵＶ−２４、アデカアー
ガス社製アデカスタブＬＡ−２１および同ＬＡ−２２、
チバガイギー社製チヌビン１１３０等である。
合物との反応によりウレタン結合を形成することが必須
であることから、少なくとも１分子中に１個以上、好ま
しくは１〜２個のＯＨ基を有するものが使用される。具
体的には、ＢＡＳＦ社製ユビナール４００および同Ｄ−
５０、共同薬品社製バイオソーブ８０および同１００、
白石カルシウム社製シーソーブＵＶ−２４、アデカアー
ガス社製アデカスタブＬＡ−２１および同ＬＡ−２２、
チバガイギー社製チヌビン１１３０等である。
【０００９】本発明においては、上記ポリオールと紫外
線吸収剤とによってポリオール成分が構成されるが、該
ポリオール成分中の紫外線吸収剤は０．１〜４０重量
％、好ましくは０．５〜３０重量％である。紫外線吸収
剤量が０．１重量％未満では紫外線の吸収能が低く、高
耐候性が期待できない。これとは反対に４０重量％より
多くなるとウレタン塗膜特有の柔軟性、強靱性等が低下
する。
線吸収剤とによってポリオール成分が構成されるが、該
ポリオール成分中の紫外線吸収剤は０．１〜４０重量
％、好ましくは０．５〜３０重量％である。紫外線吸収
剤量が０．１重量％未満では紫外線の吸収能が低く、高
耐候性が期待できない。これとは反対に４０重量％より
多くなるとウレタン塗膜特有の柔軟性、強靱性等が低下
する。
【００１０】本発明に用いられる（ポリ）イソシアネー
ト化合物としては、特に規定するものではないが、無黄
変タイプに属するヘキサメチレンジイソシアネート系イ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート系イソシア
ネート等が好ましい。
ト化合物としては、特に規定するものではないが、無黄
変タイプに属するヘキサメチレンジイソシアネート系イ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート系イソシア
ネート等が好ましい。
【００１１】本発明における上記（ポリ）イソシアネー
ト化合物は、上記ポリオール成分中のＯＨ基１モルに対
して、ＮＣＯ基０．７モル以上となるような混合量で用
いるのが好ましく、特に０．８〜１．２モルであるのが
好ましい。ＮＣＯ基のモル比が０．７未満であるとウレ
タン樹脂塗膜の物性が保持できなくなる。
ト化合物は、上記ポリオール成分中のＯＨ基１モルに対
して、ＮＣＯ基０．７モル以上となるような混合量で用
いるのが好ましく、特に０．８〜１．２モルであるのが
好ましい。ＮＣＯ基のモル比が０．７未満であるとウレ
タン樹脂塗膜の物性が保持できなくなる。
【００１２】本発明においては、上記ポリオール成分お
よび（ポリ）イソシアネート化合物以外に、必要に応じ
て種々の塗料用配合剤を慣用量で加えることができる。
具体的には、ポリウレタンの生成を促進させるための反
応触媒、塗装時の塗料粘度を調整するための稀釈剤、形
成される塗膜の透明性を損なわない範囲の顔料ないしは
染料等の着色材、または、充填材、レべリング剤、増粘
剤等である。
よび（ポリ）イソシアネート化合物以外に、必要に応じ
て種々の塗料用配合剤を慣用量で加えることができる。
具体的には、ポリウレタンの生成を促進させるための反
応触媒、塗装時の塗料粘度を調整するための稀釈剤、形
成される塗膜の透明性を損なわない範囲の顔料ないしは
染料等の着色材、または、充填材、レべリング剤、増粘
剤等である。
【００１３】本発明における塗膜の形成は、塗料業界で
公知の種々の方法によって行なうことができる。例え
ば、上記ポリオール成分およびイソシアネートを混合し
た後、スプレー塗り、浸漬塗り、ローラーコート、カー
テンフローコート、静電塗装等の塗布手段で任意の基材
に塗布し、常温もしくは加熱（例えば、５０〜１１０℃
で０．５〜１時間）によって硬化させることができる。
形成される塗膜の厚さは、一般的には３〜５０μｍの範
囲とすることができる。
公知の種々の方法によって行なうことができる。例え
ば、上記ポリオール成分およびイソシアネートを混合し
た後、スプレー塗り、浸漬塗り、ローラーコート、カー
テンフローコート、静電塗装等の塗布手段で任意の基材
に塗布し、常温もしくは加熱（例えば、５０〜１１０℃
で０．５〜１時間）によって硬化させることができる。
形成される塗膜の厚さは、一般的には３〜５０μｍの範
囲とすることができる。
【００１４】以上のようにして形成された塗膜は、紫外
線吸収剤が（ポリ）イソシソシアネート化合物と反応し
て塗膜の一部を構成しているので、該紫外線吸収剤の昇
華、蒸発等による塗膜外飛散といった問題点が解消で
き、従って、長期間の使用においても紫外線吸収効果の
低下がなく、耐候性に優れたポリウレタン樹脂塗膜とな
り得るものである。
線吸収剤が（ポリ）イソシソシアネート化合物と反応し
て塗膜の一部を構成しているので、該紫外線吸収剤の昇
華、蒸発等による塗膜外飛散といった問題点が解消で
き、従って、長期間の使用においても紫外線吸収効果の
低下がなく、耐候性に優れたポリウレタン樹脂塗膜とな
り得るものである。
【００１５】
【実施例】本発明を、以下の実施例に基づいてさらに詳
細に説明する。なお、実施例中の各成分の配合組成は特
にことわりのないかぎり重量部で示した。
細に説明する。なお、実施例中の各成分の配合組成は特
にことわりのないかぎり重量部で示した。
【００１６】実施例１ アクリルポリオール（日立化成社製、ヒタロイド３００
１、ＯＨ価＝１５、分子量＝４５０００）５０部、紫外
線吸収剤（共同薬品社製、バイオソーブＤ−５０）３重
量部、酢酸ブチル４７部からなるポリオール溶液を作
り、この溶液１００部に（ポリ）イソシアネート化合物
（住友バイエルウレタン社製、スミジュールＮ−７５）
５部を混合し、石英ガラス板上にスプレー塗布し、８０
℃で３０分間加熱して塗膜厚１０μｍの塗膜を得た。こ
の塗膜の紫外部の吸収を紫外分光光度計（島津製作所
製、分光光度計ＵＶ−２６０）で測定し、次いでこの塗
膜をエチルセロソルブ中に室温で３分間浸漬した後６０
℃で１０分間乾燥し、同様に紫外部の吸収を測定した
が、エチルセロソルブ浸漬前後における紫外部の吸収性
能に全く変化がなく、紫外線吸収特性の持続性に優れた
高耐候性塗膜であった。
１、ＯＨ価＝１５、分子量＝４５０００）５０部、紫外
線吸収剤（共同薬品社製、バイオソーブＤ−５０）３重
量部、酢酸ブチル４７部からなるポリオール溶液を作
り、この溶液１００部に（ポリ）イソシアネート化合物
（住友バイエルウレタン社製、スミジュールＮ−７５）
５部を混合し、石英ガラス板上にスプレー塗布し、８０
℃で３０分間加熱して塗膜厚１０μｍの塗膜を得た。こ
の塗膜の紫外部の吸収を紫外分光光度計（島津製作所
製、分光光度計ＵＶ−２６０）で測定し、次いでこの塗
膜をエチルセロソルブ中に室温で３分間浸漬した後６０
℃で１０分間乾燥し、同様に紫外部の吸収を測定した
が、エチルセロソルブ浸漬前後における紫外部の吸収性
能に全く変化がなく、紫外線吸収特性の持続性に優れた
高耐候性塗膜であった。
【００１７】実施例２ 上記実施例１における（ポリ）イソシアネート化合物を
４部とした他は全く同様にして塗膜を形成し、同様に紫
外部の吸収性能を測定したところ、エチルセロソルブ浸
漬後の紫外部の吸収特性が若干低下したものの、７０％
の保持率を示し良好な塗膜であった。
４部とした他は全く同様にして塗膜を形成し、同様に紫
外部の吸収性能を測定したところ、エチルセロソルブ浸
漬後の紫外部の吸収特性が若干低下したものの、７０％
の保持率を示し良好な塗膜であった。
【００１８】実施例３ 上記実施例１における紫外線吸収剤を共同薬品社製バイ
オソーブＤ−５０に、（ポリ）イソシアネート化合物の
混合量を６部にそれぞれ変えた他は全く同様にして塗膜
を形成し、同様に紫外部の吸収性能を測定したところ、
エチルセロソルブ浸漬前後におけるの紫外部の残存率は
８０％であり、良好な紫外線吸収特性を有する高耐候性
塗膜であった。
オソーブＤ−５０に、（ポリ）イソシアネート化合物の
混合量を６部にそれぞれ変えた他は全く同様にして塗膜
を形成し、同様に紫外部の吸収性能を測定したところ、
エチルセロソルブ浸漬前後におけるの紫外部の残存率は
８０％であり、良好な紫外線吸収特性を有する高耐候性
塗膜であった。
【００１９】実施例４ 上記実施例３における塗膜の硬化を１００℃で３０分間
行なった他は実施例３と同様にして塗膜を形成し、同様
に紫外部の吸収性能を測定したところ、紫外部の吸収性
能に全く変化がなく１００％の残存率であった。
行なった他は実施例３と同様にして塗膜を形成し、同様
に紫外部の吸収性能を測定したところ、紫外部の吸収性
能に全く変化がなく１００％の残存率であった。
【００２０】比較例１ 上記実施例１における紫外線吸収剤を、チバガイギー社
製チヌビン３２８に変えた他は全く同様にして塗膜を形
成し、同様に紫外部の吸収性能を測定したところ、エチ
ルセロソルブ浸漬後の塗膜に紫外部の吸収は全く認めら
れず、紫外線吸収効果は完全に消失していた。
製チヌビン３２８に変えた他は全く同様にして塗膜を形
成し、同様に紫外部の吸収性能を測定したところ、エチ
ルセロソルブ浸漬後の塗膜に紫外部の吸収は全く認めら
れず、紫外線吸収効果は完全に消失していた。
【００２１】比較例２ 上記比較例１におけるイソシアネート化合物を６部とし
た他は比較例１と同様にして塗膜を形成し、同様に紫外
部の吸収性能を測定したところ、エチルセロソルブ浸漬
後の塗膜に紫外部の吸収は全く認められなかった。
た他は比較例１と同様にして塗膜を形成し、同様に紫外
部の吸収性能を測定したところ、エチルセロソルブ浸漬
後の塗膜に紫外部の吸収は全く認められなかった。
【００２２】比較例３ 上記実施例１における（ポリ）イソシアネート化合物を
３部とした他は全く同様にして塗膜を形成したところ、
（ポリ）イソシアネート化合物の配合量が少なかったた
めか、充分な硬化塗膜が形成されず、エチルセロソルブ
浸漬中に塗膜が溶解し、紫外部の吸収特性を測定するこ
とができなかった。
３部とした他は全く同様にして塗膜を形成したところ、
（ポリ）イソシアネート化合物の配合量が少なかったた
めか、充分な硬化塗膜が形成されず、エチルセロソルブ
浸漬中に塗膜が溶解し、紫外部の吸収特性を測定するこ
とができなかった。
【００２３】
【発明の効果】本発明によって形成されるポリウレタン
樹脂塗膜は、紫外線吸収剤がポリウレタン樹脂の一部と
して組み込まれるので、長期間にわたって優れた耐候性
を持続させることができる。
樹脂塗膜は、紫外線吸収剤がポリウレタン樹脂の一部と
して組み込まれるので、長期間にわたって優れた耐候性
を持続させることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 イソシアネート化合物でウレタン架橋可
能なポリオール６０〜９９．９重量％と少なくとも１分
子中に１個以上のＯＨ基を有する紫外線吸収剤０．１〜
４０重量％を必須成分とするポリオール成分を、（ポ
リ）イソシアネート化合物で架橋する事により得られる
耐候性ポリウレタン樹脂塗膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35175191A JPH06116532A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 耐候性ポリウレタン樹脂塗膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35175191A JPH06116532A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 耐候性ポリウレタン樹脂塗膜 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06116532A true JPH06116532A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=18419357
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35175191A Pending JPH06116532A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 耐候性ポリウレタン樹脂塗膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06116532A (ja) |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP35175191A patent/JPH06116532A/ja active Pending
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