JPH06116455A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH06116455A
JPH06116455A JP4269893A JP26989392A JPH06116455A JP H06116455 A JPH06116455 A JP H06116455A JP 4269893 A JP4269893 A JP 4269893A JP 26989392 A JP26989392 A JP 26989392A JP H06116455 A JPH06116455 A JP H06116455A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水性,耐衝撃性,耐熱性,弾性率,力学的
物性に優れ、また無機充填材との接着性、他の樹脂との
相溶性を向上させ、シンジオタクチックポリスチレンの
結晶化を阻害せず、かつ長期耐熱安定性を低下させない
接着剤、相溶化剤及びそれを用いた組成物を開発するこ
と。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体の骨格又は置換基中の末端あるいは中間の部位に
不飽和基及び極性基を有する化合物が結合した変性スチ
レン系重合体、又は該変性スチレン系重合体と未変性の
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体から
なるスチレン系樹脂、及び無機充填材からなる熱可塑性
樹脂組成物である。また、上記のスチレン系樹脂、及び
その他の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂組成物に関
し、詳しくは、電気・電子材料,産業構造材,自動車部
品,家電品など産業用資材の成形に好適なスチレン系の
熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、各種熱可塑性樹脂に無機充填材や他の樹脂を配合し
て、その耐熱性、力学的物性、寸法安定性あるいは吸湿
性等の改良が行われている。エンジニアプラスチックの
分野においても、ポリエステル、ポリアミド、ポリカー
ボネート等でそのような検討が行われ実用化されている
が、最近、耐熱性、耐水性に対する要求が高まり、更な
る改善が望まれている。一方、近年、シンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体が開発され耐熱性、耐
水性を有するエンジニアプラスチックとして注目されて
いるが、剛性、衝撃強度の点で十分でなく、また耐熱性
の点でも改善への要望が強い。
【0003】本発明者らの研究グループは、既にシンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体(以下「シ
ンジオタクチックポリスチレン」と言うことがある。)
について、力学的物性及び耐熱性の改善を目的として、
無機充填材を配合する方法(特開昭62−257948
号公報)、更に無機充填材との接着性を改善する方法
(特開平2−258855号公報,特開平3−1267
43号公報)を提案している。しかし、これらの方法
は、従来技術に比べれば格段の改善効果があるものの、
未だ不充分であり、改善の余地があった。特に、後者に
おいてはシンジオタクチックポリスチレンと無機充填材
との接着性を改善するために、シンジオタクチックポリ
スチレンと相溶するアタクチックポリスチレン及びポリ
フェニレンエーテルを骨格に有するものを用いていた
が、それらはシンジオタクチックポリスチレンと比べ、
耐熱性が低く、場合によっては結晶化阻害の可能性を有
していた。更に、ポリフェニレンエーテルを骨格に有す
るものを配合した場合には、シンジオタクチックポリス
チレン系樹脂の長期耐熱安定性を著しく低下させるとい
う欠点があった。更に本発明者らの研究グループは、シ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体と他の
樹脂(ポリアミド,PET,PBT)とのポリマーアロ
イについて検討し、シンジオタクチックポリスチレン系
樹脂の耐衝撃性、伸びを改善するとともに、他の樹脂の
吸湿性、寸法安定性、耐熱性、剛性の改善を試みたが、
本質的に非相溶な樹脂同士の組成物であるために、分散
粒径、界面強度の不足に起因する力学的物性の低下を避
けることができず、改善効果に限界があった。このため
更に、相溶化剤としてアタクチックポリスチレン及びポ
リフェニレンエーテルを骨格に有するものを用いる方法
を提案したが(特開平3−126744号公報)、この
場合も結局は上記の問題点を有していた。そこで本発明
者らは、耐水性,耐衝撃性,耐熱性,弾性率,力学的物
性に優れ、また無機充填材との接着性、他の樹脂との相
溶性を向上させ、シンジオタクチックポリスチレン系重
合体の結晶化を阻害せず、かつ長期耐熱安定性を低下さ
せない接着剤、相溶化剤及びそれを用いた組成物につい
て鋭意研究を重ねた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、スチレン系重
合体として変性スチレン系重合体を用い、これに無機充
填材又は他の樹脂を一定の割合で配合することにより上
記課題を解決できることを見出した。本発明はかかる知
見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
は、(A)(a)シンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体が不飽和基及び極性基を有する化合物と結
合した変性スチレン系重合体、又は(b)該変性スチレ
ン系重合体及びシンジオタクチック構造を有するスチレ
ン系重合体の混合物からなるスチレン系樹脂100重量
部、及び(B)無機充填材1〜350重量部を主成分と
する熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。また本
発明は、(A)(a)シンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体が不飽和基及び極性基を有する化合物
と結合した変性スチレン系重合体、又は(b)該変性ス
チレン系重合体及びシンジオタクチック構造を有するス
チレン系重合体の混合物からなるスチレン系樹脂5〜9
5重量%、及び(C)該スチレン系樹脂以外の熱可塑性
樹脂95〜5重量%を主成分とする熱可塑性樹脂組成物
を提供するものである。
【0005】本発明の(A)成分であるスチレン系樹脂
とは、(a)シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体が不飽和基及び極性基を有する化合物と結合し
た変性スチレン系重合体、又は(b)該変性スチレン系
重合体及びシンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体の混合物を意味する。この(A)成分において、
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体が、
変性スチレン系重合体の製造原料及び該変性スチレン系
重合体との混合に用いられる。ここでシンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体におけるシンジオタク
チック構造とは、立体化学構造がシンジオタクチック構
造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側
鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向
に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティ
シティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NM
R法)により定量される。13C−NMR法により測定さ
れるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の
存在割合、例えば2個の場合はダイアッド,3個の場合
はトリアッド,5個の場合はペンタッドによって示すこ
とができるが、本発明に言うシンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体とは、通常はラセミダイアッド
で75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミ
ペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシン
ジオタクティシティーを有するポリスチレン,ポリ(ア
ルキルスチレン),ポリ(ハロゲン化スチレン),ポリ
(ハロゲン化アルキルスチレン),ポリ(アルコキシス
チレン),ポリ(ビニル安息香酸エステル),これらの
水素化重合体,及びこれらの混合物、あるいはこれらを
主成分とする共重合体を指称する。なお、ここでポリ
(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレ
ン),ポリ(エチルスチレン),ポリ(イソプロピルスチ
レン),ポリ(ターシャリーブチルスチレン),ポリ(フ
ェニルスチレン),ポリ(ビニルナフタレン),ポリ(ビ
ニルスチレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)
としては、ポリ(クロロスチレン),ポリ(ブロモスチレ
ン),ポリ(フルオロスチレン) 等がある。また、ポリ
(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(クロ
ロメチルスチレン) 等、また、ポリ(アルコキシスチレ
ン)としては、ポリ(メトキシスチレン),ポリ(エト
キシスチレン)等がある。なお、これらのうち特に好ま
しいスチレン系重合体としては、ポリスチレン,ポリ
(p−メチルスチレン),ポリ(m−メチルスチレン),ポ
リ(p−ターシャリーブチルスチレン),ポリ(p−ク
ロロスチレン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−
フルオロスチレン) ,水素化ポリスチレン及びこれらの
構造単位を含む共重合体が挙げられる。
【0006】このスチレン系重合体は、分子量について
特に制限はないが、重量平均分子量が好ましくは100
00以上、更に好ましくは50000以上である。更
に、分子量分布についてもその広狭は制約がなく、 様々
なものを充当することが可能である。ここで、重量平均
分子量が10000未満のものでは、得られる組成物あ
るいは成形品の熱的性質,力学的物性が低下する場合が
あり好ましくない。このようなシンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体は、例えば不活性炭化水素溶
媒中、又は溶媒の不存在下に、チタン化合物及び水とト
リアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、ス
チレン系単量体(上記スチレン系重合体に対応する単量
体)を重合することにより製造することができる(特開
昭62−187708号公報)。また、ポリ(ハロゲン
化アルキルスチレン)については特開平1−46912
号公報、これらの水素化重合体は特開平1−17850
5号公報記載の方法等により得ることができる。
【0007】変性スチレン系重合体の製造原料に用いら
れるシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
は、フェニル基に置換基を持たない無置換スチレン系重
合体を除き、特に制限はないが、混合される未変性のシ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体との相
溶性の観点から、スチレンと置換スチレンの共重合体を
用いるのが好ましい。共重合体の組成比に制限はない
が、置換スチレンを1〜50モル%とするのが好まし
い。1モル%未満では変性が困難な場合があり、一方5
0モル%を超えると、混合される未変性のシンジオタク
チック構造を有するスチレン系重合体との相溶性が低下
する場合があり好ましくない。共重合体のコモノマーと
して特に好ましい置換スチレンとしては、メチルスチレ
ン,エチルスチレン,イソプロピルスチレン,ターシャ
リーブチルスチレン,ビニルスチレン等のアルキルスチ
レン,クロロスチレン,ブロモスチレン,フルオロスチ
レン等のハロゲン化スチレン,クロロメチルスチレン等
のハロゲン化アルキルスチレン,またメトキシスチレ
ン,エトキシスチレン等のアルコキシスチレン等が挙げ
られる。また(A)成分として、変性スチレン系重合体
とシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体の
混合物を用いる場合において、シンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体の量が10重量%以下の場合
には、アタクチック構造を有するスチレン系重合体を含
有する上記重合体を使用することも可能である。10重
量%を超えると組成物の耐熱性を低下させるため好まし
くない。
【0008】本発明で変性剤として用いられる極性基及
び不飽和基を有する化合物とは、不飽和基、すなわち炭
素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と、極性基と
してカルボン酸基,カルボン酸より誘導される基、すな
わちカルボキシル基の水素原子あるいは水酸基が置換し
た各種の塩やエステル,酸アミド,酸無水物,イミド,
酸アジド,酸ハロゲン化物あるいはオキサゾリン,ニト
リル,エポキシ基,アミノ基,水酸基又はイソシアン酸
エステル基等を同一分子内に併せ持つ化合物である。こ
の極性基及び不飽和基を有する化合物としては、不飽和
カルボン酸,不飽和カルボン酸誘導体,不飽和エポキシ
化合物,不飽和アルコール,不飽和アミン,不飽和イソ
シアン酸エステルが主に用いられる。具体的には、無水
マレイン酸,マレイン酸,フマール酸,マレイミド及び
そのN置換体,マレイン酸エステル,マレイン酸ヒドラ
ジド,無水マレイン酸とジアミンとの反応物、例えば
【0009】
【化1】
【0010】(式中、Rは脂肪族基又は芳香族基を示
す。)などで示される構造を有するもの、無水メチルナ
ジック酸;無水ジクロロマレイン酸;マレイン酸アミ
ド;イタコン酸;無水イタコン酸等の有機酸やその無水
物あるいは酸アミド、大豆油;キリ油;ヒマシ油;アマ
ニ油;麻実油;綿実油;ゴマ油;菜種油;落花生油;椿
油;オリーブ油;ヤシ油;イワシ油等の天然油脂酸、ア
クリル酸;ブテン酸;クロトン酸;ビニル酢酸;メタク
リル酸;ペンテン酸;アンゲリカ酸;テブリン酸;2−
ペンテン酸;3−ペンテン酸;α−エチルアクリル酸;
β−メチルクロトン酸;4−ペンテン酸;2−ヘキセン
酸;2−メチル−2−ペンテン酸;3−メチル−2−ペ
ンテン酸;α−エチルクロトン酸;2,2−ジメチル−
3−ブテン酸;2−ヘプテン酸;2−オクテン酸;4−
デセン酸;9−ウンデセン酸;10−ウンデセン酸;4
−ドテセン酸;5−ドテセン酸;4−テトラデセン酸;
9−テトラデセン酸;9−ヘキサデセン酸;2−オクタ
デセン酸;9−オクタデセン酸;アイコセン酸;ドコセ
ン酸;エルカ酸;テトラコセン酸;マイエリベン酸;
2,4−ペンタジエン酸;2,4−ヘキサジエン酸;ジ
アリル酢酸;ゲラニウム酸;2,4−デカジエン酸;
2,4−ドデカジエン酸;9,12−ヘキサデカジエン
酸;9,12−オクタデカジエン酸;ヘキサデカトリエ
ン酸;リノール酸;リノレン酸;オクタデカトリエン
酸;アイコサジエン酸;アイコサトリエン酸;アイコサ
テトラエン酸;リシノール酸;エレオステアリン酸;オ
レイン酸;アイコサペンタエン酸;エルシン酸;ドコサ
ジエン酸;ドコサトリエン酸;ドコサテトラエン酸;ド
コサペンタエン酸;テトラコセン酸;ヘキサコセン酸;
ヘキサコジエン酸;オクタコセン酸;トラアコンセン酸
等の不飽和カルボン酸あるいはこれら不飽和カルボン酸
のエステル;酸アミド;無水物あるいはアリルアルコー
ル;クロチルアルコール;メチルビニルカルビノール;
アリルカルビノール;メチルプロペニルカルビノール;
4−ペンテン−1−オール;10−ウンデカン−1−オ
ール;プロパンギルアルコール;1,4−ベンタジエン
−3−オール;1,4−ヘキサジエン−3−オール;
3,5−ヘキサジエン−2−オール;2,4−ヘキサジ
エン−1−オール;ヒドロキシエチルメタクリレート; 一般式 Cn 2n-5OH,Cn 2n-7OH,Cn 2n-9OH (式中、nは正の整数)で示されるアルコール;3−ブ
テン−1,2−ジオール;2,5−ジメチル−3−ヘキ
セン−2,5−ジオール;1,5−ヘキサジエン−3,
4−ジオール;2,6−オクタジエン−4,5−ジオー
ル等の不飽和アルコールあるいはこのような不飽和アル
コールのOH基が、NH2 基に置き変わった不飽和アミ
ン、あるいはブタジエン;イソプレンなどの低重合(例
えば平均分子量が500〜10000程度のもの)ある
いは高分子分量体(例えば平均分子量が10000以上
のもの)に無水マレイン酸;フェノール類を付加したも
の、あるいはアミノ基;カルボン酸基;水酸基;エポキ
シ基等を導入したもの、イソシアン酸アリル等が挙げら
れる。
【0011】また、エポキシ基を有するビニル化合物と
しては、例えばグリシジルメタクリレート;グリシジル
アクリリレート;ビニルグリシジルエーテル;ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレートのグリシジルエーテ
ル;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの
グリシジルエーテル;グリシジルイタコネート等が挙げ
られ、これらのうち無水マレイン酸,グリシジルメタク
リレートが特に好ましい。上記の変性剤には、不飽和基
を2個以上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ
化合物が含まれることはいうまでもなく、また、2種以
上の化合物を用いることも可能である。
【0012】変性スチレン系重合体は、上記のシンジオ
タクチック構造を有するスチレン系重合体に上記の変性
剤を結合させることにより得ることができる。この変性
スチレン系重合体の製造方法は、種々あるが、例えばス
チレン系重合体と変性剤を、ロールミル,バンバリーミ
キサー,押出機等を用いて150〜350℃の温度で溶
融混練し反応させる方法、またベンゼン,トルエン,キ
シレン等の溶媒中で加熱反応させる方法等を挙げること
ができる。更にこれらの反応を容易に進めるため、反応
系にベンゾイルパーオキサイド,ジ−t−ブチルパーオ
キサイド,ジクミルパーオキサイド,t−ブチルパーオ
キシベンゾエート,アゾビスイソブチロニトリル,アゾ
ビスイソバレロニトリル,2,3−ジフェニル2,3−
ジメチルブタン等のラジカル発生剤を存在させることが
有効である。好ましい方法としては、ラジカル発生剤の
存在下で溶融混練する方法を挙げることができる。この
ようにして製造された変性スチレン系重合体は、原料と
して使用されたスチレン系重合体の構造中、不特定の位
置に変性剤が導入されたものと考えられる。例えば、原
料であるスチレン系重合体の骨格あるいは置換基の末端
又は中間の部位に変性剤が結合したものがこれに含まれ
る。上記の変性スチレン系重合体は、シンジオタクチッ
クポリスチレンと無機充填剤との接着剤、又は該スチレ
ン系樹脂と他の樹脂との相溶化剤として用いられるだけ
でなく、それ自体、無機充填材との接着性又は他の樹脂
との相溶性が高いシンジオタクチックポリスチレンとし
て用いることができる。従って、本発明の(A)成分で
あるスチレン系樹脂としては、変性スチレン系重合体の
一種又は二種以上、及び未変性のシンジオタクチックポ
リスチレンの一種又は二種以上を混合したものを用いる
ことができるのは言うまでもなく、更には、未変性のシ
ンジオタクチックポリスチレンを含んでいない、変性ス
チレン系重合体の一種又は二種以上からなるものを用い
ることもできる。また、この(A)成分としては、変性
スチレン系重合体が含有されていればよく、変性スチレ
ン系重合体と未変性のスチレン系重合体の配合割合は任
意であるが、変性スチレン系重合体の配合割合は好まし
くは1重量%以上、更に好ましくは3重量%以上であ
る。変性スチレン系重合体が1重量%未満では、極性基
導入の効果が小さい。
【0013】次に、本発明の(B)成分である無機充填
材としては、(A)成分であるスチレン系樹脂との接着
性を高めるために、カップリング剤で表面処理を施した
ものが好ましく用いられる。ここで無機充填材には、繊
維状,粒状,粉状等、様々なものがある。繊維状充填材
としては、ガラス繊維,炭素繊維,ウィスカー,セラミ
ック繊維,金属繊維等が挙げられる。具体的に、ウィス
カーとしてはホウ素,アルミナ,シリカ,炭化ケイ素
等、セラミック繊維としてはセッコウ,チタン酸カリウ
ム,硫酸マグネシウム,酸化マグネシウム等、金属繊維
としては銅,アルミニウム,鋼等がある。ここで、充填
材の形状としてはクロス状,マット状,集束切断状,短
繊維,フィラメント状のもの,ウィスカーがある。集束
切断状の場合、長さが0.05〜50mm,繊維径が5〜
20μmのものが好ましい。また、クロス状,マット状
の場合、長さが1mm以上、好ましくは5mm以上が好
ましい。一方、粒状,粉状充填材としては、例えばタル
ク,カーボンブラック,グラファイト,二酸化チタン,
シリカ,マイカ,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,炭
酸バリウム,炭酸マグネシウム,硫酸マグネシウム,硫
酸バリウム,オキシサルフェート,酸化スズ,アルミ
ナ,カオリン,炭化ケイ素,金属粉末,ガラスパウダ
ー,ガラスフレーク,ガラスビーズ等が挙げられる。こ
れら充填材の中では特にガラス充填材、例えばガラスフ
ィラメント,ガラスファイバー,ガラスロビング,ガラ
スマット,ガラスパウダー,ガラスフレーク,ガラスビ
ーズが好ましい。
【0014】上記の無機充填材の表面処理に用いられる
カップリング剤は、所謂シラン系カップリング剤,チタ
ン系カップリング剤として公知のもののなかから適宜選
定して用いることができる。このシラン系カップリング
剤の具体例としては、トリエトキシシラン,ビニルトリ
ス(β−メトキシエトキシ)シラン,γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン,β−(1,1−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン,γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン,γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピル−
トリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン,N−メチル
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ビニル
ベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,ト
リアミノプロピルトリメトキシシラン,3−ウレイドプ
ロピルトリメトキシシラン,3−4,5ジヒドロイミダ
ゾールプロピルトリエトキシシラン,ヘキサメチルジシ
ラザン,N,O−(ビストリメチルシリル)アミド,
N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア等が挙げられ
る。これらの中で好ましいのは、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のアミノシ
ラン,エポキシシランである。
【0015】また、チタン系カップリング剤の具体例と
しては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト,イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタ
ネート,イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)チタネート,テトライソプロピルビス(ジオク
チルホスファイト)チタネート,テトラオクチルビス
(ジトリデシルホスファイト)チタネート,テトラ
(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジトリデシル)ホスファイトチタネート,ビス(ジオ
クチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチ
タネート,イソプロピルトリオクタノイルチタネート,
イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネー
ト,イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト,イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート,イソプロピルトリクミルフェニルチタネート,
イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミノエチル)
チタネート,ジクミルフェニルオキシアセテートチタネ
ート,ジイソステアロイルエチレンチタネートなどがあ
げられる。これらの中で好ましいのは、イソプロピルト
リ(N−アミドエチル,アミノエチル)チタネートであ
る。
【0016】このようなカップリング剤を用いて前記充
填材の表面処理を行うには、通常の公知である方法で行
うことができ、特に制限はない。例えば、上記カップリ
ング剤の有機溶媒溶液あるいは懸濁液をいわゆるサイジ
ング剤として充填材に塗布するサイジング処理,あるい
はヘンシェルミキサー,スーパーミキサー,レーディゲ
ミキサー,V型ブレンダ−などを用いての乾燥混合、ス
プレー法,インテグラルブレンド法,ドライコンセント
レート法など、充填材の形状により適宜な方法にて行う
ことができるが、サイジング処理,乾式混合,スプレー
法により行うことが望ましい。また、上記のカップリン
グ剤とともにガラス用フィルム形成性物質を併用するこ
とができる。このフィルム形成性物質には、特に制限は
なく、例えばポリエステル系,ウレタン系,エポキシ
系,アクリル系,酢酸ビニル系等の重合体が挙げられ
る。
【0017】(B)成分である表面処理無機充填材の添
加量は前記(A)成分100重量部に対して1〜350
重量部、好ましくは5〜200重量部、更に好ましくは
10〜100重量部である。ここで、無機充填材が1重
量部未満では耐熱性,剛性,耐衝撃性等の充分な効果が
認められず、350重量部を超えると分散性が悪く、成
形が困難になるという不都合が生じる。さらに、本発明
では、上記無機充填材に加えて有機充填材も添加するこ
とができる。ここで、有機充填材としては、有機合成繊
維,天然植物繊維等が挙げられる。有機合成繊維の具体
例としては、全芳香族ポリアミド繊維,ポリイミド繊維
等が挙げられる。
【0018】本発明の樹脂組成物のうち(A)成分及び
(B)成分を主成分とするものを製造するにあたって、
上記成分を配合する方法は、溶融混練,(A)成分
又はその組成物からなるシートとガラスマットを積層し
て溶融する方法、(A)成分又はその組成物、及び長
繊維状無機充填材を液体中でスラリー状に混合させ、沈
積後加熱する方法等、様々な公知の方法を採用すること
ができる。
【0019】本発明の(C)成分としてブレンド可能な
熱可塑性樹脂は特に制限を受けないが、例えば、ポリフ
ェニレンエーテル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リブテン,ポリペンテン等のポリオレフイン;ポリエチ
レンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリアミ
ド;ポリフェニレンスルフィド等のポリチオエーテル;
ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリスルホン;ポ
リエーテルエーテルケトン;ポリエーテルスルホン;ポ
リイミド;ポリメタクリル酸メチル;エチレン−アクリ
ル酸共重合体;アクリロニトリル−スチレン共重合体;
アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重
合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体;塩化ビニル樹脂;塩素化ポリエ
チレン;フッ素化ポリエチレン;ポリアセタール;熱可
塑性ポリウレタンエラストマー;1,2−ポリブタジエ
ン;スチレン−無水マレイン酸共重合体等、又はこれら
を変性したものを挙げることができる。好ましい熱可塑
性樹脂としては、変性スチレン系重合体の極性基と親和
性あるいは反応性を有する熱可塑性樹脂が挙げられ、特
に変性ポリオレフィン,オレフィン−極性ビニルモノマ
ー共重合体,ポリアミド,ポリカーボネート,ポリアリ
レート,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテ
レフタレート,変性ポリフェニレンスルフィド等が挙げ
られる。これらの熱可塑性樹脂は単独又は二以上を併用
して用いることができる。
【0020】本発明の樹脂組成物のうち(A)成分及び
(C)成分を主成分とするものを製造する場合の配合量
は、本発明の組成物の全重量に基づいて(A)成分5〜
95重量%、好ましくは10〜90重量%、更に好まし
くは20〜80重量%、及び(C)成分95〜5重量
%、好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは20
〜80重量%である。ここで、(C)成分が5重量%未
満又は95重量%を超えると、耐衝撃性、伸び、寸法安
定性、剛性の改良が不充分になる。(A)成分及び
(C)成分を主成分とする上記の組成物を製造するにあ
たってこれらの成分を配合する方法としては、溶融混
練,溶液ブレンド等、樹脂成分の配合方法として公知
の様々な方法を採用することができる。
【0021】本発明の樹脂組成物には、前記(A),
(B),(C)成分の他に、耐衝撃性の改良を目的とし
て、ゴム状弾性体を配合することができる。そのような
ゴム状弾性体として種々のものを用いることができる
が、好適なものはスチレン系化合物をその一成分として
含むゴム状共重合体である。例えば、スチレン−ブタジ
エンブロック共重合体ゴム(SBR),スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体(SBS),水素添
加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
(SEBS),スチレン−イソプレンブロック共重合体
(SIR),スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(SIS),水素添加スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体(SEPS),エチレンプロ
ピレンゴム(EPM),エチレンプロピレンジエンゴム
(EPDM),エチレンブチレンゴム(EBM)又はこ
れらを変性したゴム等が挙げられる。この中で特に好適
なものはSEBS,SBR,SBS,SIS,SIR,
SEPSである。またゴム状弾性体としては、上記の
他、 天然ゴム,ポリブタジエン,ポリイソプレン,ポリ
イソブチレン,ネオプレン,エチレン−プロピレン共重
合体ゴム,ポリスルフィドゴム,チオコールゴム,アク
リルゴム,ウレタンゴム,シリコーンゴム,エピクロロ
ヒドリンゴム又はこれらを変性したゴム等が挙げられ
る。ゴム状弾性体の配合割合は、特に制限を受けない
が、(A)成分100重量部に対して5〜100重量部
とするのが好ましく、10〜80重量部とするのが更に
好ましい。ここでゴム状弾性体の配合割合が5重量部未
満では耐衝撃性の改善効果が少なく、一方100重量部
を超えると耐熱性、剛性の低下を生じる場合がある。ま
た本発明の樹脂組成物には上記のゴム状弾性体以外に
も、本発明の目的を阻害しない限り必要に応じて酸化防
止剤、紫外線吸収剤、外部潤滑剤、核剤、帯電防止剤、
着色剤、難燃剤、難燃助剤等の添加剤、あるいはその他
の熱可塑性樹脂を配合することができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例、及び比較例により更
に詳しく説明する。 製造例1 シンジオタクチック構造を有するスチレン−p−メチル
スチレン共重合体(p−メチルスチレン含量12モル
%)1kg、無水マレイン酸30gをドライブレンド
し、30mm二軸押出機を用いてスクリュー回転数20
0rpm、設定温度300℃で溶融混練を行った。スト
ランドを冷却後ペレット化し、無水マレイン酸変性スチ
レン系重合体を得た。変性率測定のため、得られた変性
スチレン系重合体1gをエチルベンゼンに溶解後、メタ
ノールに再沈し、回収したポリマーをメタノールでソッ
クスレー抽出し、乾燥後、IRスペクトルのカルボニル
吸収の強度及び滴定により変性率を求めた。結果を第1
表に示す。
【0023】製造例2 シンジオタクチック構造を有するスチレン−p−メチル
スチレン共重合体(p−メチルスチレン含量12モル
%)1kg、無水マレイン酸30g、ラジカル発生剤と
して2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(日
本油脂(株)製,ノフマーBC)10gをドライブレン
ドし30mm二軸押出機を用いてスクリュー回転数20
0rpm、設定温度300℃で溶融混練を行った。この
時の樹脂温度は約330℃であった。ストランドを冷却
後ペレット化し、得られた無水マレイン酸変性スチレン
系重合体について、製造例1と同様に変性率を求めた。
結果を第1表に示す。
【0024】製造例3 シンジオタクチック構造を有するスチレン−p−メチル
スチレン共重合体として、p−メチルスチレン含量7モ
ル%のものを用いた以外は、製造例2と同様に操作し、
変性率を求めた。結果を第1表に示す。
【0025】製造例4 シンジオタクチック構造を有するスチレン−p−メチル
スチレン共重合体の代わりに、シンジオタクチック構造
を有するポリスチレンを用いた以外は、製造例2と同様
に操作し、変性率を求めた。結果を第1表に示す。
【0026】製造例5 シンジオタクチック構造を有するスチレン−p−メチル
スチレン共重合体の代わりに、ポリフェニレンエーテル
を用いた以外は、製造例2と同様に操作し、変性率を求
めた。結果を第1表に示す。
【0027】実施例1 シンジオタクチック構造を有するポリスチレン(重量平
均分子量348000,重量平均分子量/数平均分子量
2.64)95重量部に対して、製造例1で得られた無水
マレイン酸変性スチレン系重合体5重量部、核剤として
p−t−ブチル安息香酸アルミニウム(大日本インキ化
学工業(株)製,PTBBA−A1)1重量部、酸化防
止剤として(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ・
アーガス社製,PEP−36)0.1重量部、テトラキス
(メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒド
ロキシフェニル))プロピオネート(アデカ・アーガス
社製,MARK AO60)0.1重量部を加え、ヘンシ
ェルミキサーでドライブレンドを行った後、充填材とし
てアミノシラン処理されたガラスファイバー(日本電気
硝子(株)製,03T−488 13μm/3mm)4
3重量部をサイドフィードしながら、2軸押出機にてペ
レット化した。得られたペレットを用い、射出成形を行
ってアイゾット試験片、曲げ試験片及び引張試験片を
得、アイゾット衝撃強度、熱変形温度、及び長期耐熱試
験前後の引張強度を測定した。結果を第2表に示す。
【0028】実施例2〜5、比較例1〜5 無水マレイン酸変性スチレン系重合体、又は無水マレイ
ン酸変性ポリフェニレンエーテルの添加量、種類を変え
た以外は実施例1と同様に操作した。結果を第2表に示
す。
【0029】実施例6 シンジオタクチック構造を有するポリスチレン(重量平
均分子量348000,重量平均分子量/数平均分子量
2.64)85重量部に対して、製造例2で得られた無水
マレイン酸変性スチレン系重合体5重量部、ゴム状弾性
体としてSEBS(シェル化学(株)製,Kraton G-165
1)10重量部、核剤としてp−t−ブチル安息香酸アル
ミニウム(大日本インキ化学工業(株)製,PTBBA
−A1)1重量部、酸化防止剤として(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト(アデカ・アーガス社製,PEP−3
6)0.1重量部、テトラキス(メチレン−3−(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル))
プロピオネート(アデカ・アーガス社製,MARKAO
60)0.1重量部を加え、ヘンシェルミキサーでドライ
ブレンドを行った後、充填材としてアミノシラン処理さ
れたガラスファイバー(日本電気硝子(株)製,03T
−488 13μm/mm)43重量部をサイドフィー
ドしながら二軸押出機にてペレット化した。得られたペ
レットを用い、射出成形を行ってアイゾット試験片,曲
げ試験片及び引張試験片を得、アイゾット衝撃強度,熱
変形温度及び長期耐熱試験前後の引張強度を測定した。
結果を第2表に示す。
【0030】実施例7及び比較例6〜8 無水マレイン酸変性スチレン系重合体又は無水マレイン
酸変性ポリフェニレンエーテルの添加量,種類を変えた
以外は実施例6と同様に操作した。結果を第2表に示
す。
【0031】実施例8 シンジオタクチック構造を有するポリスチレン(重量平
均分子量348000,重量平均分子量/数平均分子量
2.64)25重量部に対して、製造例2で得られた無水
マレイン酸変性スチレン系重合体5重量部、6,6−ナ
イロン(宇部興産(株)製,2020B)70重量部、
核剤としてp−t−ブチル安息香酸アルミニウム(大日
本インキ化学工業(株)製,PTBBA−A1)1重量
部、酸化防止剤として(2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
(アデカ・アーガス社製,PEP−36)0.1重量部、
テトラキス(メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル
−4'−ヒドロキシフェニル))プロピオネート(アデカ
・アーガス社製,MARK AO60)0.1重量部を加
え、ヘンシェルミキサーでドライブレンドを行った後、
2軸押出機にてペレット化した。得られたペレットを用
い、射出成形を行ってアイゾット試験片及び引張試験片
を得、アイゾット衝撃強度、熱変形温度、長期耐熱試験
前後の引張強度、及び吸水性を測定した。結果を第3表
に示す。
【0032】実施例9〜12、比較例9〜15 無水マレイン酸変性スチレン系重合体、又は無水マレイ
ン酸変性ポリフェニレンエーテルの添加量、種類、及び
(A)成分と(C)成分の配合比を変えた以外は実施例
8と同様に操作した。結果を第3表に示す。
【0033】なお上記の各試験は、以下の条件で行っ
た。 アイゾット(ノッチ付き)試験:JIS−K−7110
に準拠した。 熱変形温度試験:JIS−K−7207(18.5kg/
cm2)に準拠した。 引張強度試験:JIS−K−7113に準拠した。 吸水性試験:JIS−K−7209に準拠した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】無機充填剤との接着性の改善効果は第2表
に示されるように、変性スチレン系重合体を(A)成分
の全部又は一部として用いることによって(実施例1〜
7)、変性スチレン系重合体を用いない場合(比較例
1,6)、又はシンジオタクチック構造を有するポリス
チレンを同様の条件で変性したものを用いた場合(比較
例2,3,7)と比較して、力学的物性、熱変形温度等
を著しく向上させることができる。 また無水マレイン
酸変性ポリフェニレンエーテルを用いた場合(比較例
4,5,8)と比較して、多量に添加しても熱変形温度
を低下させず、更に長期熱安定製にも優れている。一
方、他の樹脂との相溶性の改善効果は第3表に示される
ように、変性スチレン系重合体を(A)成分の全部又は
一部として用いることによって(実施例8〜12)、変
性スチレン系重合体を用いない場合(比較例9〜1
2)、又はシンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ンを同様の条件で変性したものを用いた場合(比較例1
3)と比較して、力学的物性、吸水性等を著しく向上さ
せることができる。また無水マレイン酸変性ポリフェニ
レンエーテルを用いた場合(比較例14,15)と比較
した場合には、表2の結果と同様に多量に添加しても熱
変形温度を低下させず、更に長期熱安定性にも優れてい
る。
【0040】
【発明の効果】以上の如く、本発明の熱可塑性樹脂組成
物は、耐水性,耐衝撃性,耐熱性,力学的物性に優れて
おり、電気・電子材料,産業構造材,自動車部品,家庭
電化製品,各種機械部品などの産業用資材の成形など、
様々な用途に有効な利用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 9/04 KGD 7242−4J C08L 51/00 LKP 7142−4J 101/00 LSZ 7242−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)シンジオタクチック構造を
    有するスチレン系重合体が不飽和基及び極性基を有する
    化合物と結合した変性スチレン系重合体、又は(b)該
    変性スチレン系重合体及びシンジオタクチック構造を有
    するスチレン系重合体の混合物からなるスチレン系樹脂
    100重量部、及び(B)無機充填材1〜350重量部
    を主成分とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)(a)シンジオタクチック構造を
    有するスチレン系重合体が不飽和基及び極性基を有する
    化合物と結合した変性スチレン系重合体、又は(b)該
    変性スチレン系重合体及びシンジオタクチック構造を有
    するスチレン系重合体の混合物からなるスチレン系樹脂
    5〜95重量%、及び(C)該スチレン系樹脂以外の熱
    可塑性樹脂95〜5重量%を主成分とする熱可塑性樹脂
    組成物。
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