JP2869098B2 - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスチレン系樹脂組成物に関し、詳しくは、電
気・電子材料(例えばコネクタ,プリント基板等),産
業構造材,自動車部品(例えば車輛搭載用コネクター,
ホイールキャップ,シリンダーヘッドカバー等),家電
品,各種機械部品などの産業用資材の成形に好適なスチ
レン系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来から、各種合成樹脂にガラス繊維等の無機充填材
を配合して、その力学物性、特に剛性,耐熱性の改善が
行われてきた。一般的にアタクチック構造のスチレン系
重合体は、無機充填材との接着性が充分でないため、こ
の接着性を改善するための添加剤や無機充填材の表面処
理剤が検討されている。その結果、表面処理剤として種
々のアミノシラン化合物とポリエステル系,ウレタン
系,エポキシ系,アクリル系,酢酸ビニル系の樹脂等を
組み合わせたもの、添加剤として無水マレイン酸スチレ
ン共重合体等が開発されてきている。具体的には、表面
処理剤としてガラス繊維用シラン系カップリング剤等、
添加剤を配合した組成物としてスチレン/無水マレイン
酸−スチレン/ガラス繊維組成物(特開昭55−161836号
公報,特開昭49−19097号公報)等が知られている。し
かしながら、これらについてもその改善効果は、なお充
分ではなかった。
また、特開昭62−257948号公報及び特開平1−182344
号公報には、それぞれシンジオタクチックポリスチレン
に無機充填材、シンジオタクチックポリスチレンに熱可
塑性樹脂及び/又はゴムに無機充填材を加えることによ
り、耐熱性・力学物性に優れる樹脂組成物が提案されて
いる。しかし、これらの組成物においても、シンジオタ
クチックポリスチレンと無機充填材との接着性が不充分
であり、改善の余地があった。
特に耐衝撃性が低く、アイゾット衝撃値(ノッチ付
き)で6.0kg・cm/cmを超えるものは無く、耐衝撃性の向
上が望まれていた。
又、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体と無
機充填材からなる組成物は、従来のアタクチック構造の
組成物に比べ格段に耐熱性に優れているものの、特に高
温,荷重下での耐熱性においては充分とはいえず、改善
の余地があった。
そこで本発明者は、従来にない耐衝撃性,耐熱性,機
械的特性に優れた組成物を開発すべく、新規な表面処理
無機充填材及び添加剤との組合せを鋭意研究した。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、特定のスチレン系重合体と特定のポリフェ
ニレンエーテルとを一定の割合で配合することにより上
記課題を解決できることを見出した。本発明はかかる知
見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、(A)シンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体99.9〜20重量%及び(B)ポリ
フェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルと官
能基を有しないスチレン系重合体の混合物のいずれかか
らなり極性基を有するもの0.1〜80重量%からなるスチ
レン系樹脂組成物を提供するものである。
本発明において、(A)成分として用いられるシンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体におけるシ
ンジオタクチック構造とは、立体化学構造がシンジオタ
クチック構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖
に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互
に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そ
のタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(
13C−NMR法)により定量される。
13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連
続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合
はダイアッド,3個の場合はトリアッド,5個の場合はペン
タッドによって示すことができるが、本発明に言うシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とは、通
常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以
上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは
50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチ
レン,ポリ(アルキルスチレン),ポリ(ハロゲン化ス
チレン),ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン),ポリ
(アルコキシスチレン),ポリ(ビニル安息香酸エステ
ル)、これらの水素化重合体およびこれらの混合物、あ
るいはこれらを主成分とする共重合体を指称する。な
お、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ
(メチルスチレン),ポリ(エチルスチレン),ポリ
(イソプロピルスチレン),ポリ(ターシャリーブチル
スチレン),ポリ(フェニルスチレン),ポリ(ビニル
ナフタレン),ポリ(ビニルスチレン)などがあり、ポ
リ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチ
レン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ(フルオロスチ
レン)などがある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルス
チレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン)な
ど、また、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ
(メトキシスチレン),ポリ(エトキシスチレン)など
がある。
なお、これらのうち特に好ましいスチレン系重合体と
しては、ポリスチレン,ポリ(p−メチルスチレン),
ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−ターシャリー
ブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチレン),ポリ
(m−クロロスチレン),ポリ(p−フルオロスチレ
ン),水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む
共重合体が挙げられる。
このスチレン系重合体は、分子量について特に制限は
ないが、重量平均分子量が10,000以上、好ましくは50,0
00以上である。さらに、分子量分布についてもその広狭
は制約がなく、様々なものを充当することが可能であ
る。ここで、重量平均分子量が10,000未満のものでは、
得られる組成物あるいは成形品の熱的性質,機械的性質
が低下し好ましくない。
このようなシンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中または溶媒の
不存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルアルミ
ニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単量体
(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合する
ことにより製造することができる(特開昭62−187708号
公報)。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)に
ついては特開平1−46912号公報、これらの水素化重合
体は特開平1−178505号公報記載の方法などにより得る
ことができる。
本発明の(B)成分としては、ポリフェニレンエーテ
ルまたはポリフェニレンエーテルと官能基を有しないス
チレン系重合体の混合物のいずれかからなり極性基を有
するものが用いられる。まず、官能基を有しないスチレ
ン系重合体としては、各種のスチレン系重合体で、一般
(式中Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、
Zは水素,ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基
を示し、pは1〜5の整数である。) で表わされるビニル芳香族化合物から誘導される繰り返
し構造単位を、その重合体中に少なくとも25重量%以上
有するものを用いることができる。かかるスチレン系重
合体としては、例えばスチレンもしくはその誘導体の単
独重合体、並びに例えばポリブタジエン,ポリイソプレ
ン,ブチルゴム,EPDM、エチレン−プロピレン共重合
体,天然ゴム,エピクロルヒドリンのような天然又は合
成エラストマー物質で変性したスチレン系重合体、更に
は、スチレン含有共重合体、例えば、スチレン−メチル
スチレン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体等が
挙げられる。これらのうち、殊に、シンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体,アタクチックポリスチ
レン,アイソタクチックポリスチレン,ポリブタジエン
変性スチレン系重合体,ブタジエン−スチレン共重合
体,イソプレン−スチレン共重合体,高衝撃性ポリスチ
レン(HIPS)が好ましい。又、上記に示されるスチレン
系重合体にアクリロニトリル,メチルメタクリレート,
メタクリロニトリル等の化合物のうちの少なくとも1種
以上を導入したスチレン系重合体が挙げられる。このス
チレン系重合体のポリフェニレンエーテルへの配合量
は、80重量%以下とすることが好ましく、これを超える
と前記(A)成分に対するポリフェニレンエーテルの実
質的な配合量が低下するため好ましくない。
また、ポリフェニレンエーテルは、それ自体公知の化
合物である。この目的のため、米国特許第3,306,874
号,同3,306,875号,同3,257,357号及び同3,257,358号
各明細書を参照することができる。ポリフェニレンエー
テルは、通常、銅アミン錯体、一種またはそれ以上の二
箇所もしくは三箇所置換フェノールの存在下で、ホモポ
リマーまたはコポリマーを生成する酸化カップリング反
応によって調製される。ここで、銅アミン錯体は、第
一,第二及びまたは第三アミンから誘導される銅アミン
錯体を使用できる。適切なポリフェニレンエーテルの例
は、 ポリ(2,3−ジメチル−6−エチルフェニレン−1,4−エ
ーテル), ポリ(2−メチル−6−クロロメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル, ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシジエチル−1,4−フ
ェニレン)エーテル, ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル, ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル, ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル, ポリ(2,3,6−トリメチルフェニレン−1,4−エーテ
ル), ポリ〔2−(4′−メチルフェニル)フェニレン−1,4
−エーテル〕, ポリ(2−ブロモ−6−フェニルフェニレン−1,4−エ
ーテル), ポリ(2−メチル−6−フェニルフェニレン−1,4−エ
ーテル), ポリ(2−フェニルフェニレン−1,4−エーテル), ポリ(2−クロロフェニレン−1,4−エーテル), ポリ(2−メチルフェニレン−1,4−エーテル), ポリ(2−クロロ−6−エチルフェニレン−1,4−エー
テル), ポリ(2−クロロ−6−ブロモフェニレン−1,4−エー
テル), ポリ(2,6−ジ−n−プロピルフェニレン−1,4−エーテ
ル), ポリ(2−メチル−6−イソプロピルフェニレン−1,4
−エーテル), ポリ(2−クロロ−6−メチルフェニレン−1,4−エー
テル), ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−1,4−エー
テル), ポリ(2,6−ジブロモフェルレン−1,4−エーテル), ポリ(2,6−ジクロロフェニレン−1,4−エーテル), ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)及び ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル) である。
例えば前記ホモポリマーの調製に使用されるようなフ
ェノール化合物の2種またはそれ以上から誘導される共
重合体などの共重合体も適切である。更に例えばポリス
チレン等のビニル芳香族化合物と前述のポリフェニレン
エーテルとのグラフト共重合体及びブロック共重合体が
ある。
また、この(B)成分に含まれる極性基としては、酸
ハライド,カルボニル基,酸無水物,酸アミド,カルボ
ン酸エステル,酸アジド,スルフォン基,ニトリル基,
シアノ基,イソシアン酸エステル基,アミノ基,水酸
基,イミド基,チオール基,オキサゾリン基,エポキシ
基等である。特に好ましい極性基は酸無水物であり、そ
の中でも無水マレイン酸基が好ましい。この極性基の含
量は、上記ポリフェニレンエーテルに対して0.01重量%
以上であれば良く、0.01重量%未満では機械的強度の向
上を望むことはできない。
この(B)成分を得る方法としては、これらの極性基
を有するフェノール化合物を単独又は2種以上を重合さ
せることにより得る方法、極性基を有するフェノール化
合物の単独又は2種以上を、極性基を有しないフェノー
ル化合物と重合させることによる方法、極性基と不飽和
基を併せもつ化合物をポリフェニレンエーテルに反応さ
せる方法等を挙げることができる。
上記極性基と不飽和基を併せもつ化合物とは、不飽和
基、すなわち炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重
結合と、極性基としてカルボン酸基,カルボン酸より誘
導される基すなわちカルボキシル基の水素原子あるいは
水酸基が置換した各種の塩やエステル,酸アミド,酸無
水物,イミド,酸アジド,酸ハロゲン化物あるいはオキ
サゾリン,ニトリル,エポキシ基,アミノ基,水酸基ま
たはイソシアン酸エステル基等を同一分子内に併せ持つ
化合物である。
不飽和基と極性基を併せもつ化合物としては、不飽和
カルボン酸,不飽和カルボン酸誘導体,不飽和エポキシ
化合物,不飽和アルコール,不飽和アミン,不飽和イソ
シアン酸エステルが主に用いられる。
具体的には、無水マレイン酸,マレイン酸,フマール
酸,マレイミド,マレイン酸ヒドラジド,無水マレイン
酸とジアミンとの反応物たとえば (但し、Rは脂肪族,芳香族基を示す。) などで示される構造を有するもの、無水メチルナジック
酸,無水ジクロロマレイン酸,マレイン酸アミド,イタ
コン酸,無水イタコン酸,大豆油,キリ油,ヒマシ油,
アマニ油,麻実油,綿実油,ゴマ油,菜種油,落花生
油,椿油,オリーブ油,ヤシ油,イワシ油などの天然油
脂酸、アクリル酸,ブテン酸,クロトン酸,ビニル酢
酸,メタクリル酸,ペンテン酸,アンゲリカ酸,テブリ
ン酸,2−ペンテン酸,3−ペンテン酸,α−エチルアクリ
ル酸,β−メチルクロトン酸,4−ペンテン酸,2−ヘキセ
ン酸,2−メチル−2−ペンテン酸,3−メチル−2−ペン
テン酸,α−エチルクロトン酸,2,2−ジメチル−3−ブ
テン酸,2−ヘプテン酸,2−オクテン酸,4−デセン酸,9−
ウンデセン酸,10−ウンデセン酸,4−ドテセン酸,5−ド
テセン酸,4−テトラデセン酸,9−テトラデセン酸,9−ヘ
キサデセン酸,2−オクタデセン酸,9−オクタデセン酸,
アイコセン酸,ドコセン酸,エルカ酸,テトラコセン
酸,マイエリベン酸,2,4−ペンタジエン酸,2,4−ヘキサ
ジエン酸,ジアリル酢酸,ゲラニウム酸,2,4−デカジエ
ン酸,2,4−ドデカジエン酸,9,12−ヘキサデカジエン酸,
9,12−オクタデカジエン酸,ヘキサデカトリエン酸,リ
ノール酸,リノレン酸,オクタデカトリエン酸,アイコ
サジエン酸,アイコサトリエン酸,アイコサテトラエン
酸,リシノール酸,エレオステアリン酸,オレイン酸,
アイコサペンタエン酸,エルシン酸,ドコサジエン酸,
ドコサトリエン酸,ドコサテトラエン酸,ドコサペンタ
エン酸,テトラコセン酸,ヘキサコセン酸,ヘキサコジ
エン酸,オクタコセン酸,トラアコンセン酸などの不飽
和カルボン酸あるいはこれら不飽和カルボン酸のエステ
ル,酸アミド,無水物あるいはアリルアルコール;クロ
チルアルコール;メチルビニルカルビノール;アリルカ
ルビノール;メチルプロペニルカルビノール;4−ペンテ
ン−1−オール;10−ウンデカン−1−オール;プロパ
ンギルアルコール;1,4−ベンタジエン−3−オール;1,4
−ヘキサジエン−3−オール;3,5−ヘキサジエン−2−
オール;2,4−ヘキサジエン−1−オール;一般式 CnH2n-5OH,CnH2n-7OH,CnH2n-9OH (但し、nは正の整数)で示されるアルコール;3−ブテ
ン−1,2−ジオール;2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5
−ジオール;1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール;2,6−
オクタジエン−4,5−ジオールなどの不飽和アルコール
あるいはこのような不飽和アルコールのOH基が、NH2
に置き変わった不飽和アミン、あるいはブタジエン,イ
ソプレンなどの低重合(例えば平均分子量が500〜10000
程度のもの)あるいは高分子分量体(例えば平均分子量
が10000以上のもの)に無水マレイン酸,フェノール類
を付加したもの、あるいはアミノ基,カルボン酸基,水
酸基,エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸ア
リルなどが挙げられる。
また、エポキシ基を有するビニル化合物としては、例
えばグリシジルメタクリレート,グリシジルアクリリレ
ート,ビニルグリシジルエーテル,ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル,ポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレートのグリシジルエ
ーテル,グリシジルイタコネートなどが挙げられ、これ
らのうちグリシジルメタクリレートが特に好ましい。
本発明における不飽和基と極性基を併せ持つ化合物の
定義には不飽和基を2個以上、極性基を2個以上(同種
または異種)含んだ化合物を含まれることはいうまでも
なく、また、2種以上の化合物を用いることも可能であ
る。
(B)成分を得る具体的な方法としては、ポリフェニ
レンエーテルと極性基を併せもつ化合物をロールミル,
バンバリーミキサー,押出機等を用いて150℃〜350℃の
温度で溶融混練し、反応させる方法、また、ベンゼン,
トルエン,キシレン等の溶媒中でポリフェニレンエーテ
ルと極性基と不飽和基を併せもつ化合物を加熱反応させ
る方法などを挙げることができる。さらにこれらの反応
を容易に進めるため、反応系にベンゾイルパーオキサイ
ド,ジ−t−ブチル−パーオキサイド,ジクミルパーオ
キサイド,t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過
酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル,アゾビスイソ
バレロニトリル等のアゾ化合物で代表されるラジカル開
始剤を存在させることは有効である。より有効な方法
は、ラジカル開始剤の存在下に溶融混練する方法であ
る。
また、(B)成分の一部としての前記スチレン系重合
体と、ポリフェニレンエーテルと、極性基と不飽和基を
併せもつ化合物及びラジカル開始剤を共存させて溶融混
練することによっても製造することができる。
この(B)成分の配合量は、前記(A)成分と(B)
成分合計の0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%、
特に好ましくは1〜25重量%である。この(B)成分ま
たはその一部であるポリフェニレンエーテルは、(A)
成分であるスチレン系重合体との相溶性は非常に良い
が、0.1重量%未満では得られる樹脂の機械的強度の向
上が望めない。一方80重量%を超えて添加すると最終的
な樹脂組成物が(B)成分そのものと変わらなくなり、
耐熱性,成形性が悪化することがある。
本発明の樹脂組成物を製造するにあたって、この
(B)成分のみを予め調製しておく必要はなく、(A)
成分及び(B)成分の一部としてのスチレン系重合体
と、(B)成分となるポリフェニレンエーテル,極性基
と不飽和基を併せもつ化合物、さらに(C)成分である
充填材などの添加物を混合した後、ロールミル,バンバ
リーミキサー,押出機等を用いて150〜350℃の温度で溶
融混練しても製造することができる。
本発明の樹脂組成物は、基本的には上記(A)成分及
び(B)成分よりなるものであるが、さらに場合により
(C)成分としてカップリング剤で表面処理された充填
材を配合してもよい。本発明に用いられる充填材は、繊
維状のものであると、粒状,粉状のものであるとを問わ
ない。繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維,炭
素繊維,有機合成繊維,ウィスカー,セラミック繊維,
金属繊維,天然植物繊維等が挙げられる。具体的な有機
合成繊維としては、全芳香族ポリアミド繊維,ポリイミ
ド繊維等の繊維、ウィスカーとしては、ホウ素,アルミ
ナ,シリカ,炭化ケイ素等のウィスカー、セラミック繊
維としては、セッコウ,チタン酸カリウム,硫酸マグネ
シウム,酸化マグネシウム等の繊維,金属繊維として
は、銅,アルミニウム,鋼等の繊維等が挙げられるが、
特にガラス繊維,炭素繊維が好ましい。ここで充填材の
形状としてはクロス状,マット状,集束切断状,短繊
維,フィラメント状のもの,ウィスカーがあるが、集束
切断状の場合、長さが0.05mm〜50mm,繊維径が5〜20μ
mのものが好ましい。また、炭素繊維としてはポリアク
リロニトリル(PAN)系のものが好ましい。
一方、粒状,粉状充填材としては、例えば、タルク,
カーボンブラック,グラファイト,二酸化チタン,シリ
カ,マイカ,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,炭酸バ
リウム,炭酸マグネシウム,硫酸マグネシウム,硫酸バ
リウム,オキシサルフェート,酸化スズ,アルミナ,カ
オリン,炭化ケイ素,金属粉末,ガラスパウダー,ガラ
スフレーク,ガラスビーズ等が挙げられる。特にタル
ク,炭酸カルシウム,マイカが好ましい。タルクの好ま
しい平均粒径は0.3〜20μm、さらに好ましくは0.6〜10
μmのものが良い。炭酸カルシウムの好ましい平均粒径
は0.1〜20μmである。また、マイカの好ましい平均粒
径は40〜250μm、さらに好ましくは50〜150μmであ
る。
上記のような各種の充填材の中でも、特にガラス充填
材、例えばガラスパウダー,ガラスフレーク,ガラスビ
ーズ,ガラスフィラメント,ガラスファイバー,ガラス
ロビング,ガラスマットが好ましい。
上述の充填材の表面処理に用いられるカップリング剤
は、充填材と上記(B)成分である極性基を有するポリ
フェニレンエーテルとの接着性を良好にするために用い
られるものであり、いわゆるシラン系カップリング剤,
チタン系カップリング剤として、従来公知のものの中か
ら任意のものを選択して用いることができる。このシラ
ン系カップリング剤の具体例としては、トリエトキシシ
ラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン,
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,β−(1,1
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン,γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン,γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン,
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプ
ロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン,N−
メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ビ
ニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン,トリアミノプロピルトリメトキシシラン,3−ウレイ
ドプロピルトリメトキシシラン,3−4,5ジヒドロイミダ
ゾールプロピルトリエトキシシラン,ヘキサメチルジシ
ラザン,N,O−(ビストリメチルシリル)アミド,N,N−ビ
ス(トリメチルシリル)ウレアなどがあげられる。これ
らの中でもγ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン等のアミノシラン,エポキシシランが好
ましい。特に上述のアミノシランを用いることが好まし
い。
また、チタン系カップリング剤の具体例としては、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート,イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート,イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート,テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファ
イト)チタネート,テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート,テトラ(1,1−ジアリルオ
キシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフ
ァイトチタネート,ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート,ビス(ジオクチルパ
イロホスフェート)エチレンチタネート,イソプロピル
トリオクタノイルチタネート,イソプロピルジメタクリ
ルイソステアロイルチタネート,イソプロピルイソステ
アロイルジアクリルチタネート,イソプロピルトリ(ジ
オクチルホスフェート)チタネート,イソプロピルトリ
クミルフェニルチタネート,イソプロピルトリ(N−ア
ミドエチル,アミノエチル)チタネート,ジクミルフェ
ニルオキシアセテートチタネート,ジイソステアロイル
エチレンチタネートなどがあげられる。これらの中で
も、イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミノエチ
ル)チタネートが好適である。
このようなカップリング剤を用いて前記充填材の表面
処理を行うには、通常の方法で行うことができ、特に制
限はない。例えば、上記カップリング剤の有機溶媒溶液
あるいは懸濁液をいわゆるサイジング剤として充填材に
塗布するサイジング処理,あるいはヘンシェルミキサ
ー,スーパーミキサー,レーディゲミキサー,V型ブレン
ダーなどを用いての乾燥混合、スプレー法,インテグラ
ルブレンド法,ドライコンセントレート法など、充填材
の形状により適宜な方法にて行うことができるが、サイ
ジング処理,乾燥混合,スプレー法により行うことが望
ましい。
また、上記のカップリング剤とともにガラス用フィル
ム形成性物質を併用することができる。このフィルム形
成性物質には、特に制限はなく、例えばポリエステル
系,ウレタン系,エポキシ系,アクリル系,酢酸ビニル
系,イソシアネート系などの重合体が挙げられる。
本発明において、前述のような表面処理充填材成分を
配合するが、その配合割合は、前記(A)成分及び
(B)成分の合計100重量部に対して、表面処理充填材
を1〜350重量部、好ましくは5〜200重量部配合する。
表面処理充填材の配合量が1重量部未満であると、充填
材としての充分な配合効果が認められない。一方、350
重量部を超えると、分散性が悪く、成形が困難になると
いう不都合が生じる。
さらに本発明においては、前記(A)成分であるシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を、また
(B)成分として(B′)ポリフェニレンエーテルまた
はポリフェニレンエーテルと官能基を有しないスチレン
系重合体の混合物のいずれかからなり無水マレイン酸基
を有するもの、すなわち無水マレイン酸により変性され
たポリフェニレンエーテルを、さらに(C)成分として
(C′)アミノシランカップリング剤で表面処理された
ガラス繊維を、それぞれ上記のごとく配合することで、
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とガ
ラス繊維との接着性を改善でき、より特性の優れた樹脂
組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、前述のスチレン系重合体及び
極性基を有するポリフェニレンエーテルからなるもので
あり、さらに必要に応じてカップリング剤で表面処理し
た充填材を配合してなるものであるが、本発明の目的を
阻害しない限り、各種の添加剤あるいはその他の熱可塑
性樹脂、ゴム状弾性体を必要に応じて配合することがで
きる。ここで前記添加剤としては、例えば特開昭63−28
4244号公報に記載されている亜リン酸エステル,リン酸
エステルの酸化防止剤、紫外線吸収剤、特開平1−2013
50号公報,特願平1−22587号公報に記載されている脂
肪族カルボン酸エステル系,パラフィン系の外部潤滑
剤、有機酸金属塩,有機リン化合物などの核剤,離型
剤,帯電防止剤,着色剤,難燃剤,難燃助剤等を挙げる
ことができる。
上記熱可塑性樹脂としては、極性基を有しないポリフ
ェニレンエーテル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リブテン,ポリペンテン等のポリオレフィン,ポリエチ
レンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミ
ド,ポリフェニレンスルフィド等のポリチオエーテル、
ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリスルホン,ポ
リエーテルエーテルケトン,ポリエーテルスルホン,ポ
リイミド,ポリアミドイミド,ポリメタクリル酸メチ
ル,エチレン−アクリル酸共重合体,アクリロニトリル
−スチレン共重合体,アクリロニトリル−塩素化ポリエ
チレン−スチレン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重
合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体,塩化ビニル
樹脂,塩素化ポリエチレン,フッ素化ポリエチレン,ポ
リアセタール,熱可塑性ポリウレタンエラストマー,1,2
−ポリブタジエン,スチレン−無水マレイン酸等を挙げ
ることができる。好ましい熱可塑性樹脂としては、
(B)成分である極性基を有するポリフェニレンエーテ
ルの極性基と親和性あるいは反応性を有する熱可塑性樹
脂が挙げられ、(B)成分である極性基を有するポリフ
ェニレンエーテルの極性基の導入に用いられた極性基と
不飽和基を併せ持つ化合物が溶融反応,溶液反応又は重
合により導入されたポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リブテン,ポリペンテン等のポリオレフィン及びポリフ
ェニレンスルフィド、ポリアミド,ポリアミドイミド,
ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレ
ート,ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポ
リカーボネート,ポリアリレート,ポリスルホン,ポリ
エーテルエーテルケトン,ポリエーテルスルホン,ポリ
イミド,ポリメタクリル酸メチル,エチレン−アクリル
酸共重合体,アクリロニトリル−スチレン共重合体,ア
クリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合
体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体,ポ
リアセタール,スチレン−無水マレイン酸共重合体等を
挙げることができる。特に好ましい熱可塑性樹脂として
は、無水マレイン酸変性ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,スチレン−無水マレイン酸共重合体,ポリアリレー
ト,ポリカーボネート,エポキシ基含有ポリフェニレン
スルフィド,アミノ基含有ポリフェニレンスルフィド,
ポリアミド等が挙げられる。
ポリアミドとしては、公知の熱可塑性ポリアミドの全
てが使用可能である。適切なポリアミドは、例えば、ポ
リアミド−4;ポリアミド−6;ポリアミド−4,6;ポリアミ
ド−6,6;ポリアミド−3,4;ポリアミド−12;ポリアミド
−11;ポリアミド−6,10;テレフタル酸及び4,4′−ジア
ミノシクロヘキシルメタンから精製されるポリアミド;
アゼライン酸,アジピン酸及び2,2−ビス(p−アミノ
シクロヘキシル)プロパンから精製されるポリアミド;
アジピン酸及びメタキシリレンジアミンから精製される
ポリアミド;テレフタル酸及びトリメチルヘキサメチレ
ンジアミンから精製されるポリアミドである。
また、芳香族ポリアミド樹脂(以下、PAと略称する)
は、芳香核を主鎖中に持つアミド結合を繰り返し構造単
位として含有するポリアミド重合体である。さらに具体
的に説明すると、本発明の芳香族ポリアミド樹脂は、芳
香族ジアミン成分とジカルボン酸成分とを常法によって
反応させて得られる重合体及び芳香族を有するω′−カ
ルボキシル化合物を常法によって反応させて得られる重
合体から適宜選択して用いられる。
ここで、芳香族ジアミン成分としては、1,4−ジアミ
ノベンゼン;1,3−ジアミノベンゼン;1,2−ジアミノベン
ゼン;2,4−ジアミノトルエン;2,3−ジアミノトルエン;
2,5−ジアミノトルエン;2,6−ジアミノトルエン;オル
ト,メタまたはパラの各キシリレンジアミン;オルト,
メタまたはパラの各2,2′−ジアミノジエチルベンゼン;
4,4′−ジアミノビフェニル;4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−
ジアミノジフェニルチオエーテル;4,4′−ジアミノジフ
ェニルケトン;4,4′−ジアミノジフェニルスルホンで代
表的に例示することができるベンゼン環を有するジアミ
ン化合物が用いられ、芳香族ジアミン成分は、上記ベン
ゼン環を有するジアミン化合物の単独であっても、それ
を50モル%以上含有する限りにおいて、他のジアミン化
合物、例えば脂肪族ジアミン類との混合物であってもよ
い。勿論、ベンゼン環を有するジアミン化合物が2種以
上混合して用いられてもよい。
次に、ジカルボン酸性分としては、グルタル酸,アジ
ピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバ
シン酸等で例示される脂肪族ジカルボルキシル化合物及
びフタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸,ナフタレン
ジカルボン酸等で例示される芳香族ジカルボルキシル化
合物、さらにこれらのジカルボキシル化合物の酸塩化物
を挙げることができ、これらの化合物は併用して用いて
もよい。
さらに、芳香核を有するω−アミノ−ω′−カルボキ
シ化合物としては、例えば、4−アミノフェニルカルボ
キシルメタン,1−(4−アミノフェニル)−2−カルボ
キシルエタン,3−(4−アミノフェニル)−1−カルボ
キシルプロパン,パラ−(3−アミノ−3′−ヒドロキ
シ)ジプロピルベンゼン等を挙げることができる。本発
明で用いる好ましい芳香族ポリアミド樹脂は、ベンゼン
環を有するジアミン化合物と脂肪族ジカルボン酸から誘
導されるポリアミドであり、さらに好ましい例はキシリ
レンジアミンとアジピン酸から誘導されるポリアミドで
ある。
最も好ましい例は、メタ−キシリレンジアミンとアジ
ピン酸から誘導されるポリアミドである。
また、ゴム状弾性体としては、様々なものが挙げられ
るが、最も好適なものはスチレン系化合物をその一成分
として含むゴム状共重合体である。例えば、スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム(SBR),スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(SB,SBS,BSBなど),スチレン−水
素化ブタジエンブロック共重合体(SEBS,SEBなど),ス
チレン−イソプレンブロック共重合体(SI,SIS,ISIな
ど),スチレン−水素化イソプレンブロック共重合体
(SEP,SEPSなど)あるいは特願昭63−121700号明細書に
記載したように、アルキルアクリレート、アルキルメタ
クリレート及び共役ジエン型二重結合を有する多官能性
単量体からなる群から選ばれた一種又は二種以上の単量
体を重合させて得られる重合体の存在下にビニル系単量
体を重合させて得られる粒状弾性体、例えば、アクリロ
ニトリル−スチレングラフト化ブタジエンゴム(AB
S),アクリロニトリル−スチレングラフト化ブタジエ
ン−ブチルアクリレート共重合体ゴム(AABS),メチル
メタクリレート−スチレングラフト化ブチルアクリレー
トゴム(MAS),スチレングラフト化ブタジエンゴム(S
B),メチルメタクリレート−スチレングラフト化ブタ
ジエンゴム(MBS),メチルメタクリレート−スチレン
グラフト化ブタジエン−ブチルアクリレート共重合体ゴ
ム(MABS)が挙げられる。
さらにA−B型ブロック共重合体,Aグラフト化B共重
合体及びBグラフト化A共重合体のうちから選ばれた一
種又は二種以上のブロックあるいはグラフト共重合体 (ここで、Aはアタクチックポリスチレン,アクリロニ
トリル−スチレンランダム共重合体,スチレン−無水マ
レイン酸ランダム共重合体,スチレン−アクリロニトリ
ル−無水マレイミドランダム共重合体,スチレン−メチ
ルメタクリレートランダム共重合体及びスチレン−メタ
クリル酸ランダム共重合体から選ばれた一種又は二種以
上のスチレン系重合体あるいはスチレン系共重合体を示
し、Bはポリブタジエン,ポリイソプレン,水素化ポリ
ブタジエン,水素化ポリイソプレン及びポリカーボネー
トから選ばれた一種又は二種以上、及びポリアミド,ポ
リメタクリル酸メチル,ポリエチレンテレフタレート,
ポリブチレンテレフタレートから選ばれた一種又は二種
以上の系重合体を示す。) を挙げることができる。
さらに、ゴム状弾性体としては、上記の他、天然ゴ
ム,ポリブタジエン,ポリイソプレン,ポリイソブチレ
ン,ネオプレン,エチレン−プロピレン共重合体ゴム,
ポリスルフィドゴム,チオコールゴム,アクリルゴム,
ウレタンゴム,シリコーンゴム,エピクロルヒドリンゴ
ムなどが挙げられる。
これらのゴム状弾性体として、極性基を有するポリフ
ェニレンエーテルの極性基の導入に用いられた極性基と
不飽和基を有する化合物に反応させて変性されたゴム状
弾性体を用いても良い。
また難燃剤としては種々のものが挙げられるが、特に
ハロゲン系難燃剤,リン系難燃剤が好ましい。ハロゲン
系難燃剤としては、例えばテトラブロモビスフェノール
A,テトラブロモ無水フタノール酸,ヘキサブロモベンゼ
ン,トリブロモフェニルアリルエーテル,ペンタブロモ
トルエン,ペンタブロモフェノール,トリブロモフェニ
ル−2,3−ジブロモープロピルエーテル,トリス(2,3−
ジブロモプロピル)ホスフェート,トリス(2−クロロ
−3−ブロモプロピル)ホスフェート,オクタブロモジ
フェニルエーテル,デカブロモジフェニルエーテル,オ
クタブロモビフェニル,ペンタクロロペンタシクロデカ
ン,ヘキサブロモシクロドデカン,ヘキサクロロベンゼ
ン,ペンタクロロトルエン,ヘキサブロモビフェニル,
デカブロモビフェニル,デカブロモビフェニルオキシ
ド,テトラブロモブタン,デカブロモジフェニルエーテ
ル,ヘキサブロモジフェニルエーテル,エチレン−ビス
−(テトラブロモフタルイミド),テトラクロロビスフ
ェノールA,テトラブロモビスフェノールA,テトラクロロ
ビスフェノールAまたはテトラブロモビスフェノールA
のオリゴマー,臭素化ポリカーボネートオリゴマーなど
のハロゲン化ポリカーボネートオリゴマー,ハロゲン化
エポキシ化合物,ポリクロロスチレン,ポリトリブロモ
スチレン等のハロゲン化ポリスチレン,ポリ(ジブロモ
フェニレンオキシド),ビス(トリブロモフェノキシ)
エタンなどが挙げられる。
一方、リン系難燃剤としては、例えばリン酸アンモニ
ウム,トリクレジルホスフェート,トリエチルホスフェ
ート,酸性リン酸エステル,トリフェニルホスフェンオ
キサイド等が挙げられる。
難燃剤としては、これらの中でも特にポリトリブロモ
スチレン,ポリ(ジブロモフェニレンオキシド),デカ
ブロモジフェニルエーテル,ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタン,エチレン−ビス−(テトラブロモフタルイ
ミド),テトラブロモビスフェノールA,臭素化ポリカー
ボネートオリゴマーが好ましい。
上記難燃剤は、前記(A)成分及び(B)成分の合計
100重量部に対して、3〜40重量部、好ましくは5〜35
重量部の割合で配合する。ここで配合割合が3重量部未
満では、得られる効果が少なく、一方、40重量部を超え
ても難燃性はその割合に応じて向上せず、逆に他の機械
的物性が損なわれるため好ましくない。
また本発明においては、上述の難燃剤と共に、難燃助
剤を用いることが好ましい。ここで難燃助剤としては、
種々のものがあり、例えば三酸化アンチモン,五酸化ア
ンチモン,アンチモン酸ソーダ,金属アンチモン,三塩
化アンチモン,五塩化アンチモン,三硫化アンチモン,
五硫化アンチモン等のアンチモン難燃助剤が挙げられ
る。また、これら以外にホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウ
ム,酸化ジルコニウム等を挙げることができる。これら
の中でも特に三酸化アンチモンが好ましい。この難燃助
剤は、前記(A)成分及び(B)成分の合計100重量部
に対して1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部の割合
で配合する。ここで難燃助剤の配合割合が1重量部未満
では、難燃助剤としての効果が充分でない。一方、15重
量部を超えても難燃助剤としての効果はその割合に応じ
て向上せず、逆に他の物性が損なわれるおそれがあるた
め好ましくない。
さらに本発明においては、溶融滴下防止のためにテト
ラフルオロエチレン重合体を用いることができる。テト
ラフルオロエチレン重合体として具体的には、テトラフ
ルオロエチレン単独重合体(ポリテトラフルオロエチレ
ン)の他に、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロ
プロピレンとの共重合体、さらには共重合しうるエチレ
ン性不飽和単量体を少量含有するテトラフルオロエチレ
ン共重合体などが挙げられる。このテトラフルオロエチ
レン重合体としては、フッ素含有量65〜76重量%、好ま
しくは70〜76重量%のものが用いられる。上記テトラフ
ルオロエチレン重合体は、前記(A)成分及び(B)成
分の合計100重量部に対して0.003〜10重量部、好ましく
は0.02〜2重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部の
割合で配合する。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
参考例1 アルゴン置換した内容積500mlのガラス製容器に、硫
酸銅5水塩(CuSO4・5H2O)17.8g(71ミリモル),トル
エン200ml及びトリメチルアルミニウム24ml(250ミリモ
ル)を入れ、40℃で8時間反応させた。その後、固体部
分を除去して得られた溶液から、更に、トルエンを室温
下で減圧留去して接触生成物6.7gを得た。このものの凝
固点降下法によって測定した分子量は610であった。
製造例1 内容積2の反応容器に、精製スチレン1,上述の
参考例1で得られた接触生成物をアルミニウム原子とし
て7.5ミリモル,トリイソブチルアルミニウムを7.5ミリ
モル、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメ
トキシド0.038ミリモルを用いて90℃で5時間重合反応
を行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリウムのメ
タノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで繰返し
洗浄後、乾燥して重合体466gを得た。
この重合体の重量平均分子量を、1,2,4−トリクロロ
ベンゼンを溶媒として、130℃でゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにて測定したところ290,000であ
り、また重量平均分子量/数平均分子量は2.72であっ
た。また、融点及び13C−NMR測定により、この重合体は
シンジオタクチック構造のポリスチレン(SPS)である
ことを確認した。
製造例2 内容積2の反応容器に、精製スチレン1,上述の
参考例1で得られた接触生成物をアルミニウム原子とし
て5ミリモル,トリイソブチルアルミニウムを5ミリモ
ル、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメト
キシド0.025ミリモルを用いて90℃で5時間重合反応を
行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリウムのメタ
ノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで繰返し洗
浄後、乾燥して重合体308を得た。
この重合体の重量平均分子量を、1,2,4−トリクロロ
ベンゼンを溶媒として、130℃でゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにて測定したところ389,000であ
り、また重量平均分子量/数平均分子量は2.64であっ
た。また、融点及び13C−NMR測定により、この重合体は
シンジオタクチック構造のポリスチレンであることを確
認した。
製造例3 内容積2の反応容器に、精製スチレン1,上述の
参考例1で得られた接触生成物をアルミニウム原子とし
て7.5ミリモル,トリイソブチルアルミニウムを7.5ミリ
モル、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメ
トキシド0.038ミリモルを用いて70℃で3時間重合反応
を行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリウムのメ
タノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで繰返し
洗浄後、乾燥して重合体580gを得た。
この重合体の重量平均分子量を、1,2,4−トリクロロ
ベンゼンを溶媒として、130℃でゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにて測定したところ592,000であ
り、また重量平均分子量/数平均分子量は2.81であっ
た。また、融点及び13C−NMR測定により、この重合体は
シンジオタクチック構造のポリスチレンであることを確
認した。
製造例4 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル
(PPO)(アルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)1
00重量部に対し、無水マレイン酸(和光純薬(株)製,S
グレード)5重量部、過酸化物としてt−ブチルヒドロ
パーオキサイド(日本油脂(株)製,商品名パーブチル
H)0.2重量部をヘンシェルミキサーにて混合後、300〜
320℃の温度下で二軸押出機により加熱溶融下、混練
し、無水マレイン酸変性PPOを得た。得られた変性PPOを
トルエンに溶解後、メタノール中へ滴下再沈すことによ
り精製した。精製変性PPOをプレス成形後、赤外線(I
R)測定することによりカルボニル基に基づくピークを
観測し、無水マレイン酸変性されていることを確認し
た。
製造例5 25℃のクロロホルム中での固有粘度が0.45であるスチ
レングラフトポリフェニレンエーテル(PPE)(三菱瓦
斯化学株式会社製,商品名:ユーピエースCPX100)100
重量部に対し、無水マレイン酸(和光純薬(株)製,Sグ
レード)0.5重量部、過酸化物としてクメンヒドロパー
オキサイド(日本油脂(株)製、商品名:パークミル
H)0.4重量部をヘンシェルミキサーにて混合後、300℃
の温度下で二軸押出機により加熱溶融下混練し、無水マ
レイン酸変性PPEを得た。得られた変性PPEは製造例4と
同様にして無水マレン酸変性されていることを確認し
た。
製造例6 ポリ(2,6−ジメチル−1,4フェニレン)エーテル(PP
O)(アルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)85重
量部に対し、製造例1で得られたSPS15重量部,無水マ
レイン酸(和光純薬(株)製,Sグレード)0.5重量部、
過酸化物として、t−ブチルヒドロキシパーオキサイド
(日本油脂(株)製、商品名:パーブチルH)0.2重量
部をヘンシェルミキサーにて混合後、300〜320℃の温度
下で二軸押出機により加熱溶融下混練し、無水マレイン
酸変性PPOを得た。得られた変性PPOは製造例4と同様に
して無水マレン酸変性されていることを確認した。
製造例7 ポリ(2,6−ジメチル−1,4フェニレン)エーテル(PP
O)(アルドリッチ社製カタログNo.18178−1)85重量
部に対し、出光ポリスチレンHT−54(HIPS)15重量部,
無水マレイン酸(和光純薬(株)製,Sグレード)5重量
部,過酸化物としてt−ブチルヒドロキシパーオキサイ
ド(日本油脂(株)製,商品名:パーブチルH)0.2重
量部をヘンシェルミキサーにて混合後、260〜270℃の温
度下で二軸押出機により加熱溶融混練し、無水マレイン
酸変性PPOを得た。得られた変性PPOは製造例4と同様に
して無水マレン酸変性されていることを確認した。
製造例8 製造例4において、無水マレイン酸の添加量を0.5重
量部に変更した他は、製造例4と同様に実施した。
製造例9 製造例4において、無水マレイン酸の添加量を3重量
部に変更し、過酸化物を用いなかった他は、製造例4と
同様に実施した。
製造例10 製造例4において、無水マレイン酸の添加量を10重量
部に変更した他は、製造例4と同様に実施した。
製造例11 製造例6において、SPSを出光ポリスチレンHH30E(出
光石油化学(株)製)に変更した他は、製造例6と同様
に実施した。
製造例12 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル
(PPO)(アルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)1
00重量部に対し、マレイン酸(和光純薬(株)製)35重
量部をヘンシェルミキサーにて混合後、300〜320℃の温
度下で二軸押出機により加熱溶融下、混練し、マレイン
酸変性PPOを得た。得られた変性PPOをトルエンに溶解
後、メタノール中へ滴下再沈すことにより精製した。精
製変性PPOをプレス成形後、赤外線(IR)測定すること
によりカルボニル基に基づくピークを観測し、マレイン
酸変性されていることを確認した。
製造例13 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル
(PPO)(アルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)1
00g,エチルベンゼン200ml,無水マレイン酸(和光純薬
(株)製)10gをガラス容器にいれ、136℃,窒素下で加
熱撹拌後、ジ−t−ブチルパーオキサイド5gを加え、3
時間加熱撹拌した。得られた変性PPOをトルエンに溶解
後、メタノール中へ滴下再沈すことにより精製した。精
製変性PPOをプレス成形後、赤外線(IR)測定すること
によりカルボニル基に基づくピークを観測し、無水マレ
イン酸変性されていることを確認した。
実施例1 製造例1で得られたシンジオタクチック構造を有する
ポリスチレン(SPS)75重量%,製造例4で得られた無
水マレイン酸変性PPO25重量%の合計100重量部に対し、
酸化防止剤として(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデ
カ・アーガス社製,商品名:PEP−36)0.7重量部,2,6−
ジ−t−ブチル−4−フェノール(住友化学社製、商品
名:スミライザーBHT)0.1重量部,及びp−(t−ブチ
ル)安息香酸1重量部を加え、ヘンシェルミキサーにて
ドライブレンドを行った後、シリンダー温度300℃の2
軸押出機にて溶融混練を行い、ペレット化した。
得られたペレットを用い、射出成形を行って曲げ試験
片を得、曲げ試験を実施した。結果を第1表に示す。
比較例1 製造例1で得られたシンジオタクチック構造を有する
ポリスチレン(SPS)100重量部に対し、酸化防止剤とし
て(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト(アデカ・アーガス社
製、商品名:PEP−36)0.7重量部,2,6−ジ−t−ブチル
−4−フェノール(住友化学社製、商品名:スミライザ
ーBHT)0.1重量部,及びp−(t−ブチル)安息香酸1
重量部を加え、ヘンシェルミキサーにてドライブレンド
を行った後、シリンダー温度300℃の2軸押出機にて溶
融混練を行い、ペレット化した。得られたペレットを用
い、射出成形を行って曲げ試験片を得、曲げ試験を実施
した。結果を第1表に示す。
実施例2 上記製造例1で得られたシンジオタクチックポリスチ
レン(SPS)95重量%と、製造例4で得られた変性PPO5
重量%の合計100重量部に対し、酸化防止剤として(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイト(アデカ・アーガス社製,商品
名:PEP−36)0.7重量部,及び2,6−ジ−t−ブチル−4
−フェノール(住友化学社製,商品名:スミライザーBH
T)0.1重量部,さらにp−(t−ブチル)安息香酸アル
ミニウム(大日本インキ化学工業(株)社製,商品名:P
TBBA−A1)1重量部を加え、ヘンシェルミキサーにてド
ライブレンドを行った後、充填材としてアミノシラン処
理されたガラスファイバー(日本電気硝子(株)製,03T
−488 13μm/3mm)43重量部をサイドフィードしなが
ら、2軸混練機にてペレット化した。得られたペレット
を用い、射出成形を行って曲げ試験片及びアイゾット試
験片を得た。得られた試験片を用いて曲げ試験,熱変形
温度,アイドット試験を実施した。結果を第3表に示
す。
実施例3〜21及び比較例2〜5 スチレン系重合体として上記製造例1〜3で得られた
SPS,アタクチックポリスチレン(出光石油化学(株)
製,商品名:出光ポリスチレンHH30E)を用い、またポ
リフェニレンエーテルとして上記製造例4〜7で得たも
のあるいはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル(アルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)を
用い、さらに充填材及び添加剤を第2表に示す処方で行
った以外は実施例2と同様の操作を行った。これらの結
果を第3表に示す。
但し、実施例10においては、上記製造例1で得られた
シンジオタクチックポリスチレン(SPS)95重量%と、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル(ア
ルドリッチ社製,カタログNo.18178−1)5重量%の合
計100重量部に対し、無水マレイン酸(広島和光純薬
(株)製,Sグレード)0.5重量部及び過酸化物として、
t−ブチルヒドロキシパーオキサイド(日本油脂(株)
社製,商品名:パーブチルH)0.2重量部をヘンシェル
ミキサーにてドライブレンドを行った後、充填材として
アミノシラン処理されたガラスファイバー(日本電気硝
子(株)製03T−488 13μm/3mm)43重量部をサイドフィ
ードしながら、2軸混練機にてペレット化した。
〔発明の効果〕 以上の如く、本発明のスチレン系樹脂組成物は、耐衝
撃性,耐熱性,機械的特性に優れており、電気・電子材
料,産業構造材,自動車部品,家電品,各種機械部品な
どの産業用資材の成形など様々な用途に有効な利用が期
待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14 C08K 1/00 - 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)シンジオタクチック構造を有するス
    チレン系重合体99.9〜20重量%及び (B)ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエ
    ーテルと官能基を有しないスチレン系重合体の混合物の
    いずれかからなり極性基を有するもの0.1〜80重量% からなるスチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)成分の極性基が、酸誘導体である請
    求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組
    成物100重量部と、(C)カップリング剤で表面処理さ
    れた充填材1〜350重量部とからなるスチレン系樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】(C)成分である充填材の表面処理に用い
    られたカップリング剤が、シランカップリング剤である
    請求項3記載のスチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(A′)シンジオタクチック構造を有する
    スチレン系重合体99.9〜20重量%及び (B′)ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレン
    エーテルと官能基を有しないスチレン系重合体の混合物
    のいずれかからなり無水マレイン酸基を有するもの0.1
    〜80重量%と、 (C)アミノシランカップリング剤で表面処理されたガ
    ラス繊維を、前記(A′)及び(B′)成分の合計100
    重量部に対して1〜350重量部の割合で配合してなるス
    チレン系樹脂組成物。
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