JPH06116014A - 希土類酸化物含有セメントキルン用スピネル質耐火物 - Google Patents

希土類酸化物含有セメントキルン用スピネル質耐火物

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JPH06116014A
JPH06116014A JP4264713A JP26471392A JPH06116014A JP H06116014 A JPH06116014 A JP H06116014A JP 4264713 A JP4264713 A JP 4264713A JP 26471392 A JP26471392 A JP 26471392A JP H06116014 A JPH06116014 A JP H06116014A
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JP
Japan
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spinel
rare earth
refractory
raw material
cement kiln
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Pending
Application number
JP4264713A
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English (en)
Inventor
Hideaki Nishio
英昭 西尾
Junichiro Monno
純一郎 門野
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、耐食性及びコーチング付着
性の両面を具備し、かつ毒性の問題もない希土類酸化物
含有セメントキルン用スピネル質耐火物を提供すること
にある。 【構成】 本発明に係る希土類酸化物含有セメントキル
ン用スピネル質耐火物は、Al23含有率30〜90重
量%のMgO−Al23系スピネル原料5〜90重量%
及びマグネシア原料95〜10重量%からなる耐火原料
に、1種または2種以上の希土類酸化物を外掛で0.1
〜10重量%添加・配合することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類酸化物含有セメ
ントキルン用スピネル質耐火物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セメントロータリーキルンにてセメント
を焼成する際、キルンの焼成帯及び脱着帯では、セメン
トの一部がキルンの内張りれんがに付着してセメントコ
ーティングを形成することにより、れんが表面が保護さ
れ、その結果れんがの耐用性が向上する。
【0003】セメントコーティング付着性に優れるれん
がとして、マグネシア・クロム質れんがが知られている
が、クロム鉱などで構成されているためクロムの毒性が
問題となり、脱クロムれんがの要請が強い。
【0004】脱クロムれんがとしてスピネル質れんがが
焼成帯及び脱着帯に一般的に使用されているが、近年、
スピネル質れんがに耐食性及びセメントコーティング付
着性の両面を付与するためにTiO2、Fe23などが
添加されたれんがが開発されている。例えば特願平3−
12584号公報には、スピネルまたはマグネシアの結晶中
及び結晶粒界にFe230.5〜5重量%及びTiO
20.5〜5重量%を含有することを特徴とするマグネシ
ア・アルミナ系スピネル質耐火物が提案されている。し
かし、Fe23やTiO2を含有するスピネル質耐火物
のセメントコーティング付着性は、従来のマグネシア・
クロム質れんがに較べて低いレベルのものであった。
【0005】即ち、Fe23やTiO2を含むスピネル
質れんがをセメントロータリーキルンの焼成帯または脱
着帯に使用した時、該スピネル質れんがへのセメントコ
ーティング付着性がマグネシア・クロム質れんがより低
いため、れんがの耐用性は十分なものではなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、耐食性及びコー
チング付着性の両面を具備し、かつ毒性の問題もない希
土類酸化物含有セメントキルン用スピネル質耐火物を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に係る希土
類酸化物含有セメントキルン用スピネル質耐火物は、A
23含有率30〜90重量%のMgO−Al23系ス
ピネル原料5〜90重量%及びマグネシア原料95〜1
0重量%からなる耐火原料に、1種または2種以上の希
土類酸化物を外掛で0.1〜10重量%添加・配合する
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の希土類酸化物含有セメントキルン用ス
ピネル質耐火物は、Al23含有率30〜90重量%の
MgO−Al23系スピネル原料とマグネシア原料を耐
火原料として使用し、更に希土類酸化物を添加配合する
ものである。前記耐火原料にY23を初めとする希土類
酸化物原料を添加することにより、セメントコーティン
グの付着性を大幅に改善し、その結果れんがの耐用性を
著しく高めることができる。
【0009】本発明に使用するMgO−Al23系スピ
ネル原料は、Al23含有率が30〜90重量%の範囲
にあるものであれば特に限定されるものではない。ここ
で、Al23含有率が30重量%未満の場合には、得ら
れる耐火物の耐スポーリング性が低下するために好まし
くなく、また、90重量%を超えると耐火物焼成時にス
ピネルから多量に析出したAl23がマグネシア原料と
反応してスピネルを生成するが、この反応は膨張反応の
ため耐火物に焼成亀裂が発生することがあるために好ま
しくない。
【0010】なお、該スピネル原料の平均結晶粒径が5
0μm以上の電融または焼結スピネル原料を使用するこ
とにより、50μm未満のものを使用したれんがに比較
してセメントコーティングの付着性を大幅に改善するこ
とができ、これにより耐火物の耐用性を著しく高めるこ
とができ、本発明の希土類酸化物含有セメントキルン用
スピネル質耐火物の好適な態様においては、スピネル原
料の平均結晶粒径が50μm以上のものが好ましい。な
お、電融法により製造されたスピネル原料は一般に平均
結晶粒径が大きいため、焼結法よるスピネル原料よりも
電融法によるスピネル原料の方が望ましい。
【0011】該スピネル原料の添加・配合量は、5〜9
0重量%の範囲内である。該添加・配合量が5重量%未
満または90重量%を超えると得られる耐火物の耐スポ
ーリング性が低下するために好ましくない。
【0012】また、本発明の希土類酸化物含有セメント
キルン用スピネル質耐火物の耐火原料の他の原料として
は、マグネシア原料を95〜10重量%添加・配合す
る。
【0013】上述のような原料配合割合を有する耐火原
料に、希土類酸化物を外掛で0.1〜10重量%添加・
配合する。希土類酸化物としては例えばY23、La2
3、CeO2等を挙げることができ、これらを単独で、
または2種以上を併用してもよい。希土類酸化物の添加
・配合量が耐火原料100重量部に対して外掛で0.1
重量%未満であるとその添加効果はなく、また、10重
量%を超えると反応生成物の膨張のため耐火物に亀裂を
生じ易いために好ましくない。なお、希土類酸化物は反
応率を向上させるために0.3mm以下の粒度で添加・
配合することが好ましい。
【0014】本発明の希土類酸化物含有セメントキルン
用スピネル質耐火物は、上述の所定割合の原料混合物
に、バインダーとして例えば糖蜜水溶液等を2〜4重量
%程度添加し、十分混合・混練した後、所定の形状に成
形した乾燥し、1600〜1800℃、好ましくは17
50℃の温度で焼成することにより得ることができる。
焼成温度が1600℃未満では、粒子相互間の焼結が不
十分なためにれんがが脆くなるために好ましくない。ま
た、1800℃を超えると焼結が過度に進行してれんが
組織が緻密になり過ぎ、れんがの耐スポーリング性が劣
化するために好ましくない。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の希土類酸化物
含有セメントキルン用スピネル質耐火物を更に説明す
る。 実施例 以下の実施例では、いずれもスピネル質耐火物として一
般的な粒度構成により原料を配合した。スピネル、マグ
ネシアは4mm以下とした。希土類酸化物は反応率向上
のため0.3mm以下とした。Fe23、TiO2も0.
3mm以下とした。マグネシア原料は純度95%以上の
一般的なものである。表1中の配合比率は全て重量比率
とした。表1の原料配合物にバインダーとして糖蜜を主
体とする水溶液を3%加え、十分混合、混練した後、所
定の形状(230mm×200mm×80mm)に成形し
て乾燥し、1750℃にて焼成した。比較例8のマグク
ロれんがは4mm以下のクロム鉱、マグネシアを使用し
た一般的なものである。
【0016】表1において、耐スポーリング性は、10
00℃←→水冷を繰り返し、脱落回数と亀裂の大きさか
ら判断した。
【0017】セメントコーティング付着性は以下のよう
な手順により評価した。前述した耐火物から55mm□
×15mmtの形状を切り出し、これに市販のポルトラ
ンドセメントを粉末状のまま約5mmの厚さで載せ、予
め1500℃に加熱しておいた電気炉中に挿入し、15
00℃に復帰した時点から15分間保持した後、炉外に
取り出し空冷した。セメントは焼成により収縮しながら
付着するため約10〜30個の島状の付着物となる。こ
のれんがをハカリの上に付着面がはかりの皿に垂直にな
るように置き、先端が鍵状になった押し棒を付着物に上
方よりできるだけゆっくりと押し付けて行って、付着物
が剥離した時の重量によってセメントコーティング付着
性を評価した。
【0018】従来より多くのセメントコーティング付着
性評価方法が存在するが、いずれも満足なものではなか
った。上述の方式によって実炉との整合性が良好な評価
が可能となった。近年登場してきたFe23(比較例
6)、TiO2(比較例7)などを含有する新しいスピネル
質耐火物を上述の方式によって評価したところ、セメン
トコーティング付着性の改善は僅かに認められるのみで
あり、比較例8のマグクロれんがの水準からは大幅に低
いものである。
【0019】比較例3は従来一般的に使用されてきたス
ピネル質耐火物の配合であるが、これにY23を初めと
する希土類酸化物を添加した実施例3〜8はいずれもコ
ーティング付着性が著しく改善されていた。
【0020】希土類酸化物の中から1種または2種以上
を組み合わせることにより、コーティング付着性の著し
い改善が見られる。代表的な配合例6種を実施例3〜8
に示した。
【0021】スピネル原料の配合率は3重量%(比較例
2)と95重量%(比較例4)で耐スポーリング性が低下
する。即ち、スピネル原料とマグネシア原料とが適度な
比率で混合していることによって耐スポーリング性が向
上するものである。
【0022】次に、スピネル原料に含まれるAl23
量を95%にしたところ(比較例1)、れんが焼成時にス
ピネルから多量に析出したAl23がマグネシア原料と
反応してスピネルを生成した。この反応は膨張反応のた
め、れんがに大きな焼成亀裂が生じた。また、Al23
を20%にしたところ(比較例5)、耐スポーリング性が
低下した。
【0023】実施例3及び実施例9はそれぞれ平均結晶
粒径が20μm、40μmのスピネル原料を使用した耐
火物であるが、これを50μmと大きくすることによっ
て(実施例10)、耐火物へのコーティング付着性が大幅
に改善された。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】従来一般的に使用されているスピネル質
耐火物や、Fe23、TiO2、ZrO2などを添加した
最近のスピネル質耐火物に比較して、希土類酸化物を添
加したスピネル質耐火物はセメントコーティング付着性
が大幅に向上し、マグクロれんがを同等あるいはそれ以
上のレベルに達した。このためれんがの耐用性も著しく
高まり、セメントキルン用の耐火物として好適なもので
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al23含有率30〜90重量%のMg
    O−Al23系スピネル原料5〜90重量%及びマグネ
    シア原料95〜10重量%からなる耐火原料に、1種ま
    たは2種以上の希土類酸化物を外掛で0.1〜10重量
    %添加・配合することを特徴とする希土類酸化物含有セ
    メントキルン用スピネル質耐火物。
  2. 【請求項2】 希土類酸化物がY23、La23及びC
    eO2からなる群から選択された1種または2種以上で
    ある、請求項1記載の希土類酸化物含有セメントキルン
    用スピネル質耐火物。
  3. 【請求項3】 MgO−Al23系スピネル原料の結晶
    粒径が50μm以上である、請求項1記載の希土類酸化
    物含有セメントキルン用スピネル質耐火物。
JP4264713A 1992-10-02 1992-10-02 希土類酸化物含有セメントキルン用スピネル質耐火物 Pending JPH06116014A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT400329B (de) * 1993-11-11 1995-12-27 Veitsch Radex Ag Verwendung eines feuerfesten, keramischen steins zur auskleidung von zement-drehrohröfen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT400329B (de) * 1993-11-11 1995-12-27 Veitsch Radex Ag Verwendung eines feuerfesten, keramischen steins zur auskleidung von zement-drehrohröfen

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