JPH06115314A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH06115314A
JPH06115314A JP4263864A JP26386492A JPH06115314A JP H06115314 A JPH06115314 A JP H06115314A JP 4263864 A JP4263864 A JP 4263864A JP 26386492 A JP26386492 A JP 26386492A JP H06115314 A JPH06115314 A JP H06115314A
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Japan
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belt cover
cover layer
layer
cord
belt
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JP4263864A
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Noboru Nagumo
登 南雲
Kunitaka Koyama
邦孝 小山
Yoshiaki Yaekura
義昭 八重倉
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベルトカバー層にかかる応力を均等に分散さ
せることを可能にし、ベルトカバー層のコード密度を高
めた場合にも耐剥離性を向上させるようにした空気入り
ラジアルタイヤを提供する。 【構成】 トレッド部に設けたベルト層の外側を、タイ
ヤ周方向に複数本の有機繊維コード7を配列させた有機
繊維コード層70とその表裏両面に貼り付けたゴムシー
ト8とからなるベルトカバー層6で覆った空気入りラジ
アルタイヤにおいて、ベルトカバー層6のゴムシート8
をトレッド部のセンター側からショルダー側に向けて徐
々に厚くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト層の外周に設け
たベルトカバー層にかかる応力を均等に分散させること
を可能にし、そのベルトカバー層のコード密度を高めた
場合にも耐剥離性を向上させるようにした空気入りラジ
アルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤにおいて、走行
時にトレッド部にかかる外力はベルト層を被覆するベル
トカバー層によって吸収され、緩和されるようになって
いる。このため、ベルトカバー層にかかる応力を均等に
分散させることが要求されている。
【0003】従来、ベルトカバー材料は互いに平行に配
列する複数本の有機繊維コードからなる有機繊維コード
層の表裏両面に圧延カレンダーによって未加硫のゴムシ
ートを貼り付けることにより形成され、そのゴムシート
はタイヤ全幅にわたって均一の厚さになっている。とこ
ろが、空気入りラジアルタイヤの製造において、タイヤ
全幅にわたって平坦なベルトカバー材料に対して、両側
のショルダー部が厚肉となっているトレッド材料を重ね
合わせ、これをタイヤ形状に成形するため、ベルトカバ
ー層のショルダー部にコード乱れを生じ、ベルトカバー
層にかかる応力を均等に分散させることができなかっ
た。このため、応力集中によってベルトカバー層のゴム
とコードとが剥離し、ベルト層の保護機能を低下させて
いた。特に、ベルトカバー層のコード密度を高めた場合
には、コード間にゴムが浸透しにくく、空隙を生じやす
くなっているので、上述した応力集中によってコートゴ
ムとコードとの剥離を生じやすくなっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ベル
トカバー層にかかる応力を均等に分散させることを可能
にし、ベルトカバー層のコード密度を高めた場合にも耐
剥離性を向上させるようにした空気入りラジアルタイヤ
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド部に設
けたベルト層の外側を、タイヤ周方向に複数本の有機繊
維コードを配列させた有機繊維コード層とその表裏両面
に貼り付けたゴムシートとからなるベルトカバー層で覆
った空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルトカバ
ー層のゴムシートをトレッド部のセンター側からショル
ダー側に向けて徐々に厚くしたことを特徴とするもので
ある。
【0006】このようにベルトカバー層のゴムシートを
トレッド部のセンター側からショルダー側に向けて徐々
に厚くしたことにより、ベルトカバー層のショルダー部
におけるコード乱れを防止し、ベルトカバー層にかかる
応力を均等に分散させ、その応力集中を回避することが
できる。従って、ベルトカバー層のコード密度を高めて
コードとコートゴムとが接着しにくくなる条件下にも耐
剥離性を向上させることが可能となる。
【0007】以下、本発明の構成について添付の図面を
参照して詳細に説明する。図において、1はトレッド
部、2はサイドウォール部である。カーカス層4はタイ
ヤ周方向に対するコード角度が実質的に90°になるよ
うにトレッド部1と左右両側のサイドウォール部2にわ
たって装架され、その両端部がそれぞれ左右のビードコ
ア3の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。
トレッド部1に対応するカーカス層4の外周上には、複
数本のスチールコードからなる2層のベルト層5が配置
されている。このベルト層5のスチールコードはタイヤ
周方向に対して10〜35°のコード角度をなし、かつ
層間において互いに交差する関係になっている。
【0008】ベルト層5の外周側には、高速走行時のベ
ルト層5のせり上がりを抑制するためのベルトカバー層
6が設けられている。このベルトカバー層6はタイヤ周
方向に対するコード角度が実質的に0°となるように配
列された複数本の有機繊維コード7からなる有機繊維コ
ード層70と、その表裏両面に貼り付けたゴムシート8
とから構成されている。
【0009】上述のベルトカバー層6におけるゴムシー
ト8は、トレッド部1のセンター側からショルダー側に
向けて段差をもって徐々に厚くなっている。ゴムシート
8の厚さをタイヤ幅方向に異ならせるには、図2の破線
にて示すように、ゴムシート8をタイヤ幅方向に分割構
成し、タイヤ幅方向の各部位における分割シートの厚さ
を互いに異ならせて積層したり、或いはゴムシート8を
厚さ方向に複数層に分割構成し、各層の幅を互いに異な
らせて積層するようにすればよい。また、上記積層にお
いて、各部位に使用するゴムを種々異ならせることが可
能であり、センター部やショルダー部等における応力特
性に応じて最適のゴムを選択することができる。
【0010】このようにベルトカバー層6のゴムシート
8をトレッド部1のセンター側からショルダー側に向け
て徐々に厚くしたことにより、ショルダー部におけるコ
ード乱れを防止することができるので、ベルトカバー層
6にかかる応力を均等に分散させ、その応力集中を回避
することができる。従って、ベルトカバー層6のコード
密度を高めた場合にも、例えば50mm幅当りのコード
打ち込み本数(以下、エンド数という)を75〜95本
とした場合にも、コードとコートゴムとの剥離は起こり
にくくなり、耐剥離性を向上させることができる。
【0011】上記空気入りラジアルタイヤを製造する場
合、有機繊維コード層70は図3に示す治具9を使用し
て形成することが好ましい。この治具9の上面には、有
機繊維コード7の半径以下の深さをもつ円弧状の複数の
案内溝9aが並列に設けられており、これら複数の案内
溝9aに複数本の有機繊維コード7が案内されるように
なっている。このため、複数本の有機繊維コード7は案
内溝9aの間隔に応じて位置決めされるので、この間隔
を狭くすることにより、櫛歯状のスレッドバーによって
位置決めを行う場合よりもコード密度を高めることがで
きる。そして、高いコード密度で配列させた複数本の有
機繊維コード7に対して粘性の低いゴム溶液を塗布する
ようにすれば、コード間にゴムを浸透させることができ
るので、コード密度を高めた場合にもコード間に空隙を
生じることはなく、耐剥離性をより一層向上させること
ができる。この場合、ゴム溶液の溶剤としてはトルエン
等の有機溶剤などを使用し、そのゴム濃度を20重量%
以下、好ましくは5〜15重量%にするとよい。また、
ゴム溶液の塗布は3回以上行うことが好ましく、このよ
うにゴム溶液の塗布を反復的に行うことにより、有機繊
維コード層70の全体にわたってコード間にゴムを均一
に浸透させることができる。なお、本発明において、ベ
ルトカバー層6を構成するコードとして、ナイロンコー
ド、芳香族アラミドコード等の有機繊維コードを使用す
ることができる。
【0012】
【実施例】タイヤサイズ175/65R14とし、図1
に示すタイヤ構造においてベルトカバー層の構造だけを
下記のように異ならせた空気入りラジアルタイヤを製作
した。なお、ベルトカバー層のコードとして、コード径
0.55mmのナイロンコード840D/2を使用し、
そのコードエンド数を75本/mmとした。従来タイヤ 圧延カレンダーによってタイヤ幅方向の厚さが均等のベ
ルトカバー層を形成し、これをベルト層の外側に配置し
た。本発明タイヤ 図2のように複数本の有機繊維コードを並列に配置し、
コード間にゴム溶液を浸透させた後に、その有機繊維コ
ード層の表裏両面に、トレッド部のセンター側からショ
ルダー側に向けて徐々に厚くなるようにしたゴムシート
を貼り付けてベルトカバー層を形成し、これをベルト層
の外側に配置した。
【0013】これら従来タイヤ及び本発明タイヤについ
て、下記試験方法により耐久性を評価した。耐久性試験: 試験タイヤをリムに装着し、高速単体ドラ
ム試験を行った後、ベルトカバー層のコートゴムとコー
ドとの間の剥離の発生の有無を調べた。
【0014】その結果、従来タイヤはベルトカバー層に
複数箇所にわたり剥離が発生したのに対し、本発明タイ
ヤは殆ど剥離が発生しておらず、耐剥離性が極めて優れ
ていた。また、両タイヤのユニフォミティーについて評
価したところ、従来タイヤでは、LFV(ラレラル・フ
ォース・バリエーション)=2.80kg、BPS(バ
ンピー・プライ・スプライス)=0.37mm、CO
N.(コニシティフォース)=2.00kgであったの
に対し、本発明タイヤでは、LFV=2.0kg、BP
S=0.26mm、CON.=1.3kgとなってい
た。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ベ
ルトカバー層のゴムシートをトレッド部のセンター側か
らショルダー側に向けて徐々に厚くしたことにより、ベ
ルトカバー層のショルダー部におけるコード乱れを防止
し、ベルトカバー層にかかる応力を均等に分散させ、そ
の応力集中を回避することができるので、ベルトカバー
層のコード密度を高めた場合にも耐剥離性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例からなる空気入りラジアルタイ
ヤの子午線断面図である。
【図2】本発明の実施例からなる空気入りラジアルタイ
ヤのベルトカバー層を示す子午線断面図である。
【図3】本発明の空気入りラジアルタイヤのベルトカバ
ー層の形成に使用する治具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 5 ベルト層 6 ベルトカバー層 7 有機繊維コード 8 ゴムシート 70 有機繊維コード層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部に設けたベルト層の外側を、
    タイヤ周方向に複数本の有機繊維コードを配列させた有
    機繊維コード層とその表裏両面に貼り付けたゴムシート
    とからなるベルトカバー層で覆った空気入りラジアルタ
    イヤにおいて、前記ベルトカバー層のゴムシートをトレ
    ッド部のセンター側からショルダー側に向けて徐々に厚
    くした空気入りラジアルタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08318706A (ja) * 1994-12-09 1996-12-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US5968295A (en) * 1994-12-09 1999-10-19 Bridgestone Corporation Pneumatic radial tires with circumferential cord belt layer having specified cord twisting structure
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US6386257B1 (en) 1994-12-09 2002-05-14 Bridgestone Corporation Pneumatic radial tires with circumferential cord belt layer having specified cord twisting structure

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