JPH06114614A - 中空金属パネルの穿孔装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】横行可動台の移動範囲を短くし、可動台移動機
構の簡素化及び小形化と穿孔テーブルの小形化による装
置コストの低減を図ることにある。 【構成】中空金属パネル１を載置可能なパネル載置台３
に複数個の側辺ストッパ６，７と、パネル押付け用の可
動クランプ体９と、パネル載置台面より出没可能な第１
の可動ストッパ11及び第２の可動ストッパ12を設け、こ
の第１可動ストッパ11と第２可動ストッパ12の間隔Ｇを
パネル一端部1aから第２穿孔位置Ｂと第３穿孔位置Ｃと
の中間部までのパネル長さに対応する間隔に規定したこ
と、パネル載置台３の後側に隣接配置される穿孔テーブ
ル４に第１可動ストッパ11と第２可動ストッパ12との間
を位置移動される横行可動台18を装備し、この横行可動
台にパネル載置台３の方向へ前後移動可能な移動台20を
設け、該移動台に取付孔穿孔ドリル22を駆動回転させる
ドリル回転機構23を搭載したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建物の扉や間仕切等に使
用される中空金属パネルの一側辺に、蝶番等の被取付体
を止着させる取付孔をドリル穿孔する中空金属パネルの
穿孔装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、所定長さを有する中空金属パネル
の一側辺に、パネル一端部から規定寸法を離した第１の
穿孔位置と、パネル他端部から規定寸法を離した第３の
穿孔位置とを定め、且つ前記第１の穿孔位置と第３の穿
孔位置との中間部に第２の穿孔位置を定めて、この第
１，第２，第３の穿孔位置に蝶番等の被取付体を止着さ
せる取付孔をドリル穿孔する中空金属パネルの穿孔装置
は知られている。

【０００３】この従来のパネル穿孔装置は、前記パネル
を載置可能なパネル載置台と、このパネル載置台より低
いテーブル高さを有しパネル載置台の後側に隣接して配
置される穿孔テーブルとを具備し、この穿孔テーブルに
パネル載置台に位置決め固定されたパネルの一側辺に沿
って第１の穿孔位置と第２の穿孔位置と第３の穿孔位置
に順次に位置移動される横行可動台を装備し、この横行
可動台にパネル載置台の方向へ前進及び後退移動可能な
移動台を設けると共に、この移動台に取付孔穿孔ドリル
を駆動回転させるドリル回転機構を搭載した構成となっ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のパネル穿孔
装置は、前記パネルをパネル載置台の上に位置決め固定
した状態で、横行可動台を第１の穿孔位置と第２の穿孔
位置と第３の穿孔位置との３箇所に順次に位置移動させ
て、パネル一側辺に蝶番等の被取付体を止着させる取付
孔を間隔的にドリル穿孔するものであるから、横行可動
台を第１の穿孔位置から第３の穿孔位置まで長い範囲移
動させなければならず、その移動機構が複雑で且つ大型
になり、また穿孔テーブルもパネル載置台と同等の長さ
が必要で大型になり、装置全体がコスト高になるという
問題があった。

【０００５】本発明は前記従来の問題を解消するために
提案されたもので、その目的は横行可動台の移動範囲を
短くし、可動台移動機構の簡素化及び小形化と穿孔テー
ブルの小形化による装置コストの低減を図ることができ
る中空金属パネルの穿孔装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明による中空金属パネルの穿孔装置は、所定
長さＬを有する中空金属パネル１の一側辺に、パネル一
端部１ａから規定寸法ａを離した第１の穿孔位置Ａと、
パネル他端部１ｂから規定寸法ｂを離した第３の穿孔位
置Ｃとを定め、且つ前記第１の穿孔位置Ａと第３の穿孔
位置Ｃとの中間部に第２の穿孔位置Ｂを定めて、この第
１，第２，第３の穿孔位置Ａ，Ｂ，Ｃに蝶番等の被取付
体を止着させる取付孔２ａ，２ｂ，２ｃをドリル穿孔す
るものであって、前記パネル１を載置可能なパネル載置
台３と、このパネル載置台３より低いテーブル高さを有
しパネル載置台３の後側に隣接して配置される穿孔テー
ブル４とを具備する。

【０００７】そして、前記パネル載置台３にパネル一側
辺を穿孔テーブル４側に位置決めする複数個の側辺スト
ッパ６，７と、この側辺ストッパ６，７に前記パネル１
を押し付ける可動クランプ体９、前記パネル１の一端部
１ａをパネル載置台３の一端部に位置決めするパネル載
置台面より出没可能な第１の可動ストッパ１１と、前記
パネル１が第１可動ストッパ１１及び前記側辺ストッパ
６，７に位置決めされたパネル載置状態において前記パ
ネル１下に位置しパネル載置台面より没入する出没可能
な第２の可動ストッパ１２とを設け、この第１の可動ス
トッパ１１と第２の可動ストッパ１２との間隔Ｇをパネ
ル一端部１ａから第２穿孔位置Ｂと第３穿孔位置Ｃとの
中間部までのパネル長さＬｘに対応する間隔に規定し
た。

【０００８】また、前記穿孔テーブル４にパネル載置台
３に位置決め固定されたパネル１の一側辺に沿って第１
の可動ストッパ１１と第２の可動ストッパ１２との間を
位置移動され所定の穿孔位置に移動停止される横行可動
台１８を装備し、この横行可動台１８にパネル載置台３
の方向へ前進及び後退移動可能な移動台２０を設け、こ
の移動台２０に取付孔穿孔ドリル２２を駆動回転させる
ドリル回転機構２３を搭載した。

【０００９】

【作用】前記構成のパネル穿孔装置によれば、前記パネ
ル１をパネル載置台３の上に図１の如く位置決め固定し
た状態で、横行可動台１８を第１の穿孔位置Ａと第２の
穿孔位置Ｂに図４の如く位置移動させ、各穿孔位置Ａ，
Ｂでの移動停止状態において前記ドリル２２を回転させ
ながらパネル方向に前進移動させることにより、パネル
一側辺の第１の穿孔位置Ａと第２の穿孔位置Ｂに蝶番等
の被取付体を止着させる第１の取付孔２ａと第２の取付
孔２ｂをドリル穿孔することができる。

【００１０】また、前記取付孔２ａ，２ｂの穿孔後に第
１の可動ストッパ１１をパネル載置台面より没入するよ
うに下降させ、前記パネル１を該パネル他端部１ｂが第
２可動ストッパ１２の受け止め部に位置するように図１
左側方向へ横移動させ、この状態で第２の可動ストッパ
１２をパネル載置台面より突出するように上昇させ、こ
の第２可動ストッパ１２にパネル他端部１ｂが図５の如
く当接し且つパネル一側辺が側辺ストッパ６，７に図２
の如く当接する状態にすれば、第２の穿孔位置Ｂに図４
点線で示す如く移動停止している横行可動台１８を取付
孔２ｃの穿孔位置に移動させ、前記ドリル２２を回転さ
せながらパネル方向に前進移動させることにより、パネ
ル一側辺の第３の穿孔位置Ｃに蝶番等の被取付体を止着
させる第３の取付孔２ｃをドリル穿孔することができ
る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例による中空金属パネ
ルの穿孔装置を図面に従い具体的に説明する。

【００１２】この実施例による中空金属パネルの穿孔装
置は、所定長さＬ（例えば１８００mm〜２１００mmの長
さ）を有する中空金属パネル１の一側辺に、該パネル一
端部１ａから規定寸法ａ（例えば１６０mmの寸法）を離
した第１の穿孔位置Ａと、パネル他端部１ｂから規定寸
法ｂ（例えば２４０mmの寸法）を離した第３の穿孔位置
Ｃとを定め、且つ前記第１の穿孔位置Ａと第３の穿孔位
置Ｃとの中間部（例えば第１の穿孔位置Ａから７００〜
８５０mm離れた位置）に第２の穿孔位置Ｂを定めて、蝶
番等の被取付体を止着させる４個ずつの取付孔２ａ，２
ｂ，２ｃを図３の如くドリル穿孔するものであって、前
記パネル１を載置可能なパネル載置台３と、このパネル
載置台３より低いテーブル高さを有しパネル載置台３の
後側に隣接して配置される穿孔テーブル４とを具備す
る。

【００１３】前記パネル載置台３には、天板上面部から
一部突出する定置回転可能な複数列のパネル支承ボール
５と、パネル一側辺を穿孔テーブル４側に図１，図２の
如く位置決めする２個の側辺ストッパ６，７と、この側
辺ストッパ６，７に前記パネル１を押し付ける可動クラ
ンプ体９と、前記パネル１の一端部１ａをパネル載置台
３の一端部に図４の如く位置決めするパネル載置台面よ
り出没可能な第１の可動ストッパ１１と、前記パネル１
が第１可動ストッパ１１及び側辺ストッパ６，７に位置
決めされたパネル載置状態において前記パネル１下に位
置しパネル載置台面より没入する出没可能な第２の可動
ストッパ１２とが設けられている。

【００１４】前記第１の可動ストッパ１１と第２の可動
ストッパ１２との間隔Ｇは、前記パネル１の一端部１ａ
から第２穿孔位置Ｂと第３穿孔位置Ｃとの中間部までの
パネル長さＬｘに対応する間隔に規定され、本実施例で
はパネル全長Ｌが機種の違いで１８００mm〜２１００mm
に変化するという条件を考慮して、Ｌｘ及びＧの寸法を
１４００mmに設定している。

【００１５】前記側辺ストッパ６，７は、エアシリンダ
等の流体圧シリンダ８，８で同時に上下動され、その下
降状態で前記パネル１の一側辺部を上から挾持固定でき
る図２の如き鉤形ストッパとして形成されているが、パ
ネル載置台面より突出した固定の側辺ストッパとして構
成することも可能である。

【００１６】前記第１の可動ストッパ１１と第２の可動
ストッパ１２は、エアシリンダ等の流体圧シリンダ１
３，１４の作動によってパネル載置台面より交互に出没
作動されるようになっており、また前記可動クランプ体
９はパネル載置台３の天板縦長孔１５を介してパネル他
側辺の押圧位置に図２の如く突出し、エアシリンダ等の
流体圧シリンダ２９の作動で下降されて前記パネル１を
上から挾持固定できる図２の如き鉤形ストッパとして形
成され、前記シリンダ２９が取付けられる可動体３０を
油圧シリンダ等の流体圧シリンダ１０で作動させること
によって穿孔テーブル４の方向へ移動されるようになっ
ている。

【００１７】前記穿孔テーブル４には、横行レール１７
にガイドされパネル載置台３に位置決め固定されたパネ
ル１の一側辺に沿って位置移動される横行可動台１８
と、この横行可動台１８を第１の穿孔位置Ａと第２の穿
孔位置Ｂと終段の穿孔位置Ｃ′（第２可動ストッパ１２
から第１可動ストッパ１１の方向へｂ寸法に対応する間
隔ｂ′を離した図１に示すＣ′位置）との３箇所に位置
移動させる可動台作動機構１９とが装備され、この可動
台作動機構１９は図１に示すサーボモータ１９ａでねじ
棒（図示せず）を回転させ、このねじ棒回転によるねじ
送り作用で前記可動台１８をパネル一側辺に沿って横行
移動させる機構となっている。

【００１８】前記横行可動台１８には、案内レール（図
示せず）にガイドされパネル載置台３の方向へ流体圧シ
リンダ等の前後動機構２１で前進及び後退移動される移
動台２０が設けられ、この移動台２０には４本の取付孔
穿孔ドリル２２と、この各穿孔ドリル２２を同時に連動
回転させるドリル回転機構２３が搭載されている。

【００１９】なお本実施例の場合、前記穿孔ドリル２２
は図６に示すような皿穴２の付いた取付孔２ａ〜２ｃを
穿孔できる段付きドリルであって、大径ドリル部２２ａ
と小径ドリル部２２ｂとの間に皿穴加工用のテーパード
リル部２２ｃを設けた構成となっている。

【００２０】而して、前記構成のパネル穿孔装置によれ
ば、前記パネル１をパネル載置台３の上に図１の如く位
置決め固定した状態で、横行可動台１８を第１の穿孔位
置Ａと第２の穿孔位置Ｂに図４の如く位置移動させ、各
穿孔位置Ａ，Ｂでの移動停止状態において前記ドリル２
２を回転させながらパネル方向（パネル載置台３の方
向）に移動台２０の作動で前進移動させることにより、
パネル一側辺の第１の穿孔位置Ａと第２の穿孔位置Ｂに
蝶番等の被取付体を止着させる第１の取付孔２ａと第２
の取付孔２ｂを４個ずつドリル穿孔することができる。

【００２１】また、前記取付孔２ａ，２ｂの穿孔後に第
１の可動ストッパ１１をパネル載置台面より没入するよ
うに下降させ、前記パネル１を該パネル他端部１ｂが第
２可動ストッパ１２の受け止め部に位置するように図１
左側方向へ横移動させ、この状態で第２の可動ストッパ
１２をパネル載置台面より突出するように上昇させ、こ
の第２可動ストッパ１２にパネル他端部１ｂが図５の如
く当接し且つパネル一側辺が側辺ストッパ６，７に図２
の如く当接する状態にすれば、第２の穿孔位置Ｂに図４
点線で示す如く移動停止している横行可動台１８を終段
の穿孔位置Ｃ′（第２の可動ストッパ１２から第１可動
ストッパ１１の方向へｂ寸法に対応する間隔ｂ′を図１
の如く離した位置）に移動させ、この穿孔位置Ｃ′での
移動停止状態において前記ドリル２２を回転させながら
パネル方向（パネル載置台３の方向）に移動台２０の作
動で前進移動させることにより、パネル一側辺の第３の
穿孔位置Ｃに蝶番等の被取付体を止着させる第３の取付
孔２ｃを４個同時にドリル穿孔することができる。

【００２２】前記第１可動ストッパ１１と第２可動スト
ッパ１２の間隔Ｇを前記のように規定し、前記取付孔２
ａ，２ｂの穿孔後に前記パネル１を横移動させて、パネ
ル他端部１ｂを第２可動ストッパ１２に図５の如く当接
させる構成にすると、横行可動台１８のドリル穿孔に必
要な移動範囲は図１に示すＡ，Ｃ′間の範囲となり、前
記横行可動台１８の移動範囲が図１に示すＡ，Ｃ間とな
る従来の穿孔装置に比べて、横行可動台１８の移動範囲
を図１のＣ，Ｃ′間に相当する分だけ短くすることがで
き、このため可動台移動機構１９の簡素化及び小形化と
穿孔テーブル４の小形化を図り、装置全体のコストを低
減させることができる。

【００２３】

【発明の効果】本発明による中空金属パネルの穿孔装置
は、前記のようなものであるから、横行可動台の移動範
囲を従来よりも短くし、可動台移動機構の簡素化及び小
形化と穿孔テーブルの小形化による装置コストの低減を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による中空金属パネルの穿孔
装置を示した平面図。

【図２】図１のＸーＸ線に沿う前記穿孔装置の要部断面
図。

【図３】中空金属パネルの穿孔位置を説明するための斜
視図。

【図４】前記パネルに第１の取付孔と第２の取付孔を穿
孔する場合の作用説明図。

【図５】前記パネルに第３の取付孔を穿孔する場合の作
用説明図。

【図６】前記穿孔装置に用いられる取付孔穿孔ドリルの
構成を示した説明図。

【符号の説明】

１…中空金属パネル、１ａ…パネル一端部、１ｂ…パネ
ル他端部、２ａ…第１の取付孔、２ｂ…第２の取付孔、
２ｃ…第３の取付孔、Ａ…第１の穿孔位置、Ｂ…第２の
穿孔位置、Ｃ…第３の穿孔位置、３…パネル載置台、４
…穿孔テーブル、６，７…側辺ストッパ、９…可動クラ
ンプ体、１１…第１の可動ストッパ、１２…第２の可動
ストッパ、１３，１４…流体圧シリンダ、１７…横行レ
ール、１８…横行可動台、１９…可動台作動機構、２０
…移動台、２１…前後動機構、２２…取付孔穿孔ドリ
ル、２３…ドリル回転機構。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定長さを有する中空金属パネルの一側
   辺に、パネル一端部から規定寸法を離した第１の穿孔位
   置と、パネル他端部から規定寸法を離した第３の穿孔位
   置とを定め、且つ前記第１の穿孔位置と第３の穿孔位置
   との中間部に第２の穿孔位置を定めて、この第１，第
   ２，第３の穿孔位置に被取付体を止着させる取付孔をド
   リル穿孔する中空金属パネルの穿孔装置であって、 前記パネルを載置可能なパネル載置台と、該パネル載置
   台より低いテーブル高さを有しパネル載置台の後側に隣
   接配置される穿孔テーブルとを具備すること、 前記パネル載置台にパネル一側辺を穿孔テーブル側に位
   置決めする複数個の側辺ストッパと、この側辺ストッパ
   に前記パネルを押し付ける可動クランプ体と、前記パネ
   ルの一端部をパネル載置台の一端部に位置決めするパネ
   ル載置台面より出没可能な第１の可動ストッパと、前記
   パネルが第１可動ストッパ及び前記側辺ストッパに位置
   決めされたパネル載置状態において前記パネル下に位置
   しパネル載置台面より没入する出没可能な第２の可動ス
   トッパとを設け、この第１の可動ストッパと第２の可動
   ストッパとの間隔をパネル一端部から第２穿孔位置と第
   ３穿孔位置との中間部までのパネル長さに対応する間隔
   に規定したこと、 前記穿孔テーブルにパネル載置台に位置決め固定された
   パネルの一側辺に沿って第１の可動ストッパと第２の可
   動ストッパとの間を位置移動され所定の穿孔位置に移動
   停止される横行可動台を装備し、この横行可動台にパネ
   ル載置台の方向へ前進及び後退移動可能な移動台を設け
   ると共に、この移動台に取付孔穿孔ドリルを駆動回転さ
   せるドリル回転機構を搭載したことを特徴とする中空金
   属パネルの穿孔装置。
2. 【請求項２】 前記ドリルが皿穴付きの取付孔を穿孔で
   きる段付きドリルであることを特徴とする請求項１に記
   載の中空金属パネルの穿孔装置。