JPH06114524A - ダイカストマシンの空圧システム - Google Patents

ダイカストマシンの空圧システム

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JPH06114524A
JPH06114524A JP4178463A JP17846392A JPH06114524A JP H06114524 A JPH06114524 A JP H06114524A JP 4178463 A JP4178463 A JP 4178463A JP 17846392 A JP17846392 A JP 17846392A JP H06114524 A JPH06114524 A JP H06114524A
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裕明 河内
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孝史 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より一層の高圧鋳造が可能であると共に、加
圧室内の圧力の立上り条件、すなわち射出・充填条件を
微細且つ正確にコントロール可能とすること。 【構成】 コンプレッサ7で増圧された気体を蓄えるア
キュームレータ11と、アキュームレータからの気体を
第1の切替弁を介して供給されるエアシリンダ14と、
該エアシリンダのピストン体と共通のピストンロッド3
0でそのピストン体が連結された油圧シリンダ28と、
該油圧シリンダのための油圧制御系統と、前記エアシリ
ンダと加圧室1との間に設けられた第2の切替弁とを具
備し、エアシリンダのピストン体の面積よりも油圧シリ
ンダのピストン体の面積を大きく設定して、エアシリン
ダ内に供給された高圧気体を、油圧シリンダによる圧力
で増圧させて加圧室内に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイカストマシンの空圧
システムに係り、特に、加圧室内の溶湯を圧縮気体圧力
で加圧して金型内へ充填するメカニズムをもつダイカス
トマシンにおける空圧システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】密閉容器内の溶湯の湯面を圧縮気体(圧
縮エアもしくは圧縮不活性ガス等)で加圧し、型締され
た金型内へ溶湯を上昇・供給するようにしたダイカスト
マシンは、立型低圧ダイカストマシンとして公知であ
る。この低圧ダイカストマシンは、コールドチャンバ式
のダイカストマシンのように、射出スリーブ内を前後進
するプランジャチップよる加圧機構をもっていないの
で、射出スリーブとプランジャチップとの摩耗に伴う部
品交換を必要としない。しかしながら、該種立型低圧ダ
イカストマシンは、公知のように、比較的低速で充填を
行い且つゆっくりと冷却を行って、例えば耐圧強度部品
等を鋳造するのに用いられており、通常1ショットサイ
クルに3〜8分を要するものであった。すなわち、溶湯
を満たした保持炉を収納した電気炉内を加圧するため、
加圧対象容器の容量が大きくなって、急速加圧を行うこ
とが困難で、ハイサイクルの鋳造ができないという問題
があり、また、加圧対象容器の空気容量が大きいため、
加圧力及び加圧速度の切替え応答性がすこぶる悪く、加
圧力や加圧速度の精密な切替え制御が要求される製品の
鋳造が行えないという問題もあった。さらには、構造上
の理由から50〜350kg/cm2 の高圧で使用する
ことも不能なものであった。
【0003】この点に鑑み本願出願人は、溶湯を圧縮気
体圧力で加圧して金型内へ充填するメカニズムをもつダ
イカストマシンにおいて、高圧鋳造と鋳造サイクルの可
及的なアップとが可能なマシン構造を、特願平3−53
266号において提案した。図2はこの先願で提案され
たダイカストマシンの構造を示す図で、同図において、
51は固定ダイプレート52に取り付けられた固定金
型、53は可動ダイプレート54に取り付けられた可動
金型、55は図示した型締め状態において両金型51,
53で形成されるキャビティ(製品鋳造用空間)、56
はキャビティ55と連なった金型の溶湯注入口、57は
その先端が溶湯注入口56に密着したノズル部、58は
ノズル部57の下部とホットランナ部59で連通した加
圧室、60は加圧室58の下部と溶湯(金属溶湯)を蓄
えた保持炉(溶解炉)とを連通させる湯道部、61は加
圧室58と湯道部60との間を開閉可能なチェック弁、
62は図示せぬ空圧制御ユニットから高圧気体を加圧室
58に供給するための供給配管、63は加圧室58から
気体を排出するための排出配管である。
【0004】上記ノズル部57は、その先端部近傍部位
の高さが図示せぬ保持炉内の湯面と略同一高さとなるよ
うに配設されており、射出・充填前の状態ではチェック
弁61は開放状態にある。従って、この射出・充填前の
状態では、湯道部60により保持炉と連結された加圧室
58、並びにホットランナ部59により加圧室58と連
結されたノズル部57内には、湯面レベルが一定に調整
されている保持炉の湯面と同一高さまで溶湯が満たされ
ている(ノズル部内の先端位置に近い部分までは溶湯が
満たされている)。この状態でチェック弁61を閉じて
湯道部60側(保持炉側)への溶湯の逆流を阻止した
後、加圧室58内に高圧の気体を急速注入して加圧室5
8内を急速且つ高圧に加圧して、加圧室58内の溶湯の
湯面に大きな押下げ力を加えることにより、溶湯はノズ
ル部57から型締された金型のキャビティ55内に直ち
に圧入・充填される。
【0005】斯様にすることにより、保持炉とは遮断さ
れた状態の比較的小容量の加圧室58を気体で加圧する
ので、加圧制御に対する応答性が高まり、急速・高圧鋳
造が可能となる。また、射出前にはノズル部57内の先
端位置に近い部分まで溶湯が満たされているので、溶湯
の流動距離は可及的に短くなり、鋳造圧力の圧力ロスが
僅少なものとなって鋳造効率を高めことが可能となり、
さらに、金型への溶湯圧入時に空気が製品(溶湯)に巻
き込まれる虞が殆どなくなり、良品(無孔性で欠陥のな
い)鋳造に大いに寄与する。また、加圧の応答性がよい
こと、金型の略直下まで溶湯が満たされていて溶湯充填
のための溶湯圧入流路が短く応答性がよいこと、空気の
巻き込みの虞が殆どなく圧入行程当初から高速充填を行
えること等が相俟って、高速充填によるハイサイクル鋳
造が容易に達成可能となるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記した先願
においては、加圧室に供給するための気体をコンプレッ
サで加圧してアキュームレータに一旦蓄え、このアキュ
ームレータから低速加圧制御用電磁制御弁もしくは高速
加圧制御用電磁制御弁を介して加圧室に圧縮気体を供給
するようにしているが、コンプレッサの能力やアキュー
ムレータの耐圧構造等の性能上やコスト面からの制約に
よって、アキュームレータに蓄える気体圧力の最大値は
自ずと制限を受けるものであった。従って、加圧室に供
給するための気体圧力をより一層高圧化し、より一層の
高速・高圧での鋳造を可能にするための工夫が求められ
ていた。
【0007】また、上記した先願の空圧システムにおい
ては、電磁制御弁の制御や絞り弁の絞り値設定により加
圧室内の圧力の立上り条件をコントロールするようにし
ているが、弁開度のみの制御では加圧室内の圧力の立上
り条件、すなわち射出・充填条件を微妙にコントロール
するのが困難であるという問題もあった。
【0008】従って、本発明の解決すべき技術的課題は
上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあり、
その目的とするところは、より一層の高圧鋳造が可能で
あると共に、加圧室内の圧力の立上り条件、すなわち射
出・充填条件が微細且つ正確にコントロール可能なダイ
カストマシンの空圧システムを実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、溶湯を満たした加圧室内を気体圧力で加
圧し、加圧室と連通したノズルから溶湯を金型内に射出
・充填するようにしたダイカストマシンの空圧システム
において、前記加圧室内に供給する気体を増圧するコン
プレッサと、該コンプレッサで増圧された気体を蓄える
アキュームレータと、該アキュームレータからの気体を
第1の切替弁を介して供給されるエアシリンダと、該エ
アシリンダのピストン体と共通のピストンロッドでその
ピストン体が連結された油圧シリンダと、該油圧シリン
ダのための油圧制御系統と、前記エアシリンダと前記加
圧室との間に設けられた第2の切替弁とを具備し、前記
エアシリンダのピストン体の面積よりも前記油圧シリン
ダのピストン体の面積を大きく設定して、前記エアシリ
ンダ内に供給された高圧気体を、前記油圧シリンダによ
る圧力で増圧させて前記加圧室内に供給するように、構
成される。
【0010】また、前記ピストンロッドの位置を計測す
るシリンダストロークセンサが設けられ、システムコン
トローラがシリンダストロークセンサの計測情報に基づ
き、前記ピストンロッドのストロークと速度とを制御す
ることにより前記加圧室内の圧力の立上り条件をコント
ロールするように、構成される。
【0011】
【作用】コンプレッサによってポンプアップされて高圧
に加圧された気体は、アキュームレータに一旦蓄えられ
る。そして、射出・充填開始前の所定タイミングに至る
と、システムコントローラの指令に基づき再生圧力切替
弁(第1の切替弁)が開放されて、アキュームレータに
蓄えられた高圧気体が逆止弁を介してエアシリンダに流
入される。このエアシリンダへの高圧気体の流入時に
は、油圧シリンダの圧力はほぼ0(零)にされている。
このエアシリンダへの高圧気体の流入完了後に、油圧系
制御弁がシステムコントローラの指令に基づき駆動制御
されて油圧シリンダに圧油が流し込まれ、これにより先
ずエアシリンダと油圧シリンダの圧力とを等しくバラン
スさせるように制御される。この状態でエア系の射出切
替弁(第2の切替弁)が開放され、続いて、システムコ
ントローラの制御のもとに油圧系制御弁が駆動制御され
て、油圧シリンダが所定の圧力で増圧されピストンロッ
ドが移動する。この際、システムコントローラはシリン
ダストロークセンサの計測情報に基づき、ピストンロッ
ドのストロークと速度とを制御し、これによってピスト
ンロッドの移動に伴いエアシリンダ14内の高圧気体
は、ピストンロッドの面積比に応じて増圧されて前記加
圧室に供給され、溶湯を蓄えた加圧室と連通したノズル
から溶湯が金型のキャビティ内に射出・充填される。
【0012】斯様にすることにより、エアシリンダと油
圧シリンダとを組み合わせた複合シリンダ構造によるガ
ス圧の増圧メカニズムを利用するので、アキュームレー
タに蓄える不活性ガスの圧力をさらに増圧して用いるこ
とができる。また、複合シリンダ構造によるガス圧の増
圧メカニズムを用いることと、アキュームレータに高圧
の不活性ガスを蓄えてこれを利用することが相俟って、
非常に大きな鋳造圧力が簡単に得られるので、急速・高
圧鋳造が可能となる。さらには、システムコントローラ
の制御のもとにピストンロッドのストロークと速度とを
コントロールすることによって、加圧室内の圧力の立上
り特性を任意に設定可能となり、各製品(鋳造品)形状
に適合した最適の加圧条件、すなわち最適の射出・充填
条件を容易・確実に満たせることとなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図1に示した1実施例によっ
て説明する。図1は本実施例に係るダイカストマシンの
空圧システムの説明図で、本実施例の空圧システムが適
用されるダイカストマシンの射出・充填メカニズムは、
前記図2と構造と同様のものである。なお、本実施例に
おいては加圧室に供給する気体として不活性ガスを用い
ているが、これ以外に空気等を用いることも可能であ
る。
【0014】図1において、1は加圧室で、前記した図
2の加圧室58に対応し、この加圧室1と下部同志が連
通したノズル部から溶湯が金型のキャビティ内に射出・
充填される。また、2は加圧室1に気体(不活性ガス)
を供給するための供給配管、3は加圧室1から気体を排
出するための排出配管である。
【0015】本実施例の空圧システムは、空圧回路に図
1で1点鎖線で囲んだ油圧回路を付加した構成となって
いる。図1において、4は窒素やアルゴン等の不活性ガ
スが充填された市販の不活性ガスボンベ、5は減圧弁、
6は大容量の(実施例では容量150リットル)のサー
ジタンク、7はモータ8で駆動される高圧コンプレッ
サ、9は逆止弁、10は再生高圧リリーフ弁、11は小
容量の(実施例では容量3リットル)アキュームレータ
(蓄圧器)、12は再生圧力切替弁、13は逆止弁、1
4はエアシリンダ、15は射出切替弁、16は流量調整
弁(絞り弁)、17は排気絞り弁、18は排気切替弁、
19はクーラ、20は大気放出用排気切替弁、21はサ
イレンサ、22は非常排気用手動弁(止め弁)である。
また、23は油圧源、24は減圧弁、25は射出制御用
切替弁、26は背圧制御用の絞り弁、27は圧油排出用
切替弁、28は油圧シリンダ、29はシリンダストロー
クセンサである。
【0016】前記エアシリンダ14と油圧シリンダ28
とは、互いのピストン体14a,28a同志を共通のピ
ストンロッド30で連結してなる複合シリンダ構造をと
るものとなっており、本実施例ではピストン体14aと
ピストン体28aとの面積比を1:2に設定してある。
また、前記シリンダストロークセンサ29は、ピストン
ロッド30の移動量(位置)を計測して、この計測情報
を図示せぬシステムコントローラ(マイクロコンピュー
タ)に送出し、これによってシステムコントローラがピ
ストンロッド30のストロークと速度とを制御するよう
になっている。
【0017】上記した構成において、不活性ガスボンベ
4内の150kgf/cm2 程度の高圧の不活性ガス
は、減圧弁5によって約0.8kgf/cm2 に減圧さ
れて150リットルのサージタンク6に流入されて蓄え
られる。このサージタンク6内の不活性ガスは、数10
〜150kgf/cm2 まで可変制御可能な高圧コンプ
レッサ7によって最高150kgf/cm2 まで加圧さ
れ、逆止弁9,再生高圧リリーフ弁10を介して、3リ
ットルのアキュームレータ11に一旦蓄えられる。
【0018】射出・充填開始前の所定タイミングに至る
と、システムコントローラの指令に基づき再生圧力切替
弁12が開放されて、アキュームレータ11に蓄えられ
た高圧の不活性ガスが逆止弁13を介してエアシリンダ
14に流入される。このエアシリンダ14への高圧不活
性ガス流入時には、油圧シリンダ28の圧力はほぼ0
(零)にされている。そして、エアシリンダ14への不
活性ガスの流入完了後に、油圧系の射出制御用切替弁2
5がシステムコントローラの指令に基づき駆動制御され
て油圧シリンダ28に圧油が流し込まれ、これにより先
ずエアシリンダ14と油圧シリンダ28の圧力とを等し
くバランスさせるように制御される。この状態でエア系
の射出切替弁15が開放され、続いて、システムコント
ローラの制御のもとに油圧系の射出制御用切替弁25が
駆動制御されて、油圧シリンダ28が所定の圧力で増圧
されてピストンロッド30が図示で左方に移動する。従
って、エアシリンダ14内の高圧不活性ガスは、射出切
替弁15,流量調整弁16を通って前記加圧室1に供給
され、溶湯を蓄えた加圧室1と連通した図示せぬノズル
部から溶湯が金型のキャビティ内に射出・充填される。
【0019】ここで、前記したようにエアシリンダ14
のピストン体14aと油圧シリンダ28のピストン体2
8aとはその面積比が1:2に設定してあるので、エア
シリンダ14に流入した不活性ガスの圧力の1/2で油
圧シリンダ28の油圧はバランスするため、油圧シリン
ダ28によってエアシリンダ14を駆動することによっ
て、エアシリンダ14から加圧室1に供給される不活性
ガスの圧力は上記面積比により2倍に増圧されることと
なる。よって、斯様なエアシリンダ14と油圧シリンダ
28とを組み合わせた複合シリンダ構造によるガス圧の
増圧メカニズムを設けると、アキュームレータ11に蓄
える不活性ガスの圧力をさらに増圧して用いることがで
き、高能力の高価な高圧コンプレッサ7を用いる必要も
なく、かつ、アキュームレータ11等の耐圧構造を必要
以上に高める必要もなくなる。また、ダイカストマシン
においては、型締機構等に元々油圧系が用いられている
ので、油圧シリンダ28およびこの制御用の油圧回路部
品を付加するだけで、簡単にシステムが構築できる。
【0020】また、複合シリンダ構造によるガス圧の増
圧メカニズムを設けると、アキュームレータ11に高圧
の不活性ガスを蓄えてこれを利用することと相俟って、
非常に大きな鋳造圧力が簡単に得られるので、急速・高
圧鋳造が可能となり、ひけ等のない高品位の鋳造品を得
ることができる。さらには、システムコントローラの制
御のもとにピストンロッド30のストロークと速度とを
コントロールすることによって、加圧室1内の圧力の立
上り特性を任意に設定可能となり、各製品(鋳造品)形
状に適合した最適の加圧条件、すなわち最適の射出・充
填条件を容易・確実に満たせることとなる。よって、従
来困難であった微妙な加圧条件制御が、シリンダストロ
ークセンサ29からの計測情報を受けるシステムコント
ローラのマイコン制御によるピストンロッド30のスト
ローク/速度管理によって、簡単・確実に達成できる。
【0021】加圧室1に供給された高圧の不活性ガスに
より、溶湯が金型のキャビティ内に射出・充填された
後、溶湯が固化する所定の冷却期間が経過するまでは、
加圧室1内に高圧不活性ガスは保持される。そして、冷
却が完了すると加圧室1内の圧力を大気圧まで下げるこ
とが、前記図2のダイカストマシンの型開き前提条件と
なるため、冷却完了後、システムコントローラの指令に
基づき排気切替弁18と大気放出用排気切替弁20とが
開放される。これによって、加圧室1とサージタンク6
とは連通して加圧室1内の不活性ガスは、排気絞り弁1
7,排気切替弁18,クーラ19を経由してサージタン
ク6に戻される。この際、加圧室1内のガス収納容積と
サージタンク6の容積との容積比の設定並びに排気絞り
弁17の絞り値設定によって、サージタンク6へ戻され
る不活性ガスの圧力を圧力降下効果により0.8kgf
/cm2 以下となるようにし、サージタンク6との残圧
分だけのわずかの量だけの不活性ガスを大気放出用排気
切替弁20を開くことにより、大気中に排出する。そし
て、大気に排出した分に相当するわずかの量だけの不活
性ガスが、不活性ガスボンベ4から減圧弁5を介してサ
ージタンク6に補充される。
【0022】斯様にすることにより、加圧室1を加圧す
るために用いた不活性ガスの大部分が回収されて再利用
可能となり、従来に比して不活性ガスの使用量が大幅に
低減し、ランニングコストをダウンさせることができ
る。また、不活性ガスボンベ4の取替え頻度が大幅に低
減でき、無人化自動運転を長時間継続可能となる。
【0023】なお、上述した構成において、流量調整弁
16および排気絞り弁17の絞り設定条件は、鋳造品を
変更するときこれに応じた最適値に可変設定される。
【0024】以上、本発明を図示した実施例によって説
明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で
種々の変形が可能であることは言うまでもなく、不活性
ガス以外に空気を用いることも可能で、この場合は図1
の構成において、不活性ガスボンベ4と減圧弁5とを省
き、これを工場の空気配管等からのエア取り入れ口に代
替すれば良いこと明らかである。また、エアシリンダ1
4のピストン体14aと油圧シリンダ28のピストン体
28aとの面積比は、1:2以外の任意のものに設定可
能で、求める増圧比に応じて任意の面積比に設定し得る
ことも言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、溶湯を満
たした加圧室内を気体圧力で加圧し、加圧室と連通した
ノズルから溶湯を金型内に射出・充填するようにしたダ
イカストマシンの空圧システムにおいて、より一層の高
圧鋳造が可能となり、また、加圧室内の圧力の立上り条
件、すなわち射出・充填条件を微細且つ正確にコントロ
ール可能となり、該種ダイカストマシンにあってその価
値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るダイカストマシンの空
圧システムの説明図である。
【図2】従来のダイカストマシンの構造を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
1 加圧室 2 加圧室への供給配管 3 加圧室からの排出配管 4 不活性ガスボンベ 5 減圧弁 6 サージタンク 7 高圧コンプレッサ 8 モータ 9 逆止弁 10 再生高圧リリーフ弁 11 アキュームレータ 12 再生圧力切替弁 13 逆止弁 14 エアシリンダ 14a ピストン体 15 射出切替弁 16 流量調整弁(絞り弁) 17 排気絞り弁 18 排気切替弁 19 クーラ 20 大気放出用排気切替弁 21 サイレンサ 22 非常排気用手動弁(止め弁) 23 油圧源 24 減圧弁 25 射出制御用切替弁 26 絞り弁 27 圧油排出用切替弁 28 油圧シリンダ 28a ピストン体 29 シリンダストロークセンサ 30 ピストンロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯を満たした加圧室内を気体圧力で加
    圧し、加圧室と連通したノズルから溶湯を金型内に射出
    ・充填するようにしたダイカストマシンにおいて、 前記加圧室内に供給する気体を増圧するコンプレッサ
    と、該コンプレッサで増圧された気体を蓄えるアキュー
    ムレータと、該アキュームレータからの気体を第1の切
    替弁を介して供給されるエアシリンダと、該エアシリン
    ダのピストン体と共通のピストンロッドでそのピストン
    体が連結された油圧シリンダと、該油圧シリンダのため
    の油圧制御系統と、前記エアシリンダと前記加圧室との
    間に設けられた第2の切替弁とを具備し、前記エアシリ
    ンダのピストン体の面積よりも前記油圧シリンダのピス
    トン体の面積を大きく設定して、前記エアシリンダ内に
    供給された高圧気体を、前記油圧シリンダによる圧力で
    増圧させて前記加圧室内に供給するようにしたことを特
    徴とするダイカストマシンの空圧システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記ピストンロ
    ッドの位置を計測するシリンダストロークセンサが設け
    られ、システムコントローラがシリンダストロークセン
    サの計測情報に基づき、前記ピストンロッドのストロー
    クと速度とを制御することにより前記加圧室内の圧力の
    立上り条件をコントロールするようにしたことを特徴と
    するダイカストマシンの空圧システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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