JPH06114108A - バルーンカテーテル - Google Patents

バルーンカテーテル

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JPH06114108A
JPH06114108A JP4285093A JP28509392A JPH06114108A JP H06114108 A JPH06114108 A JP H06114108A JP 4285093 A JP4285093 A JP 4285093A JP 28509392 A JP28509392 A JP 28509392A JP H06114108 A JPH06114108 A JP H06114108A
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JP
Japan
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balloon
tube
catheter
balloon part
pressure fluid
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JP4285093A
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English (en)
Inventor
Shinichi Miyata
伸一 宮田
Takashi Kawabata
隆司 川端
Tetsuo Toyokawa
哲生 豊川
Koichi Sakai
康一 酒井
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Priority to FR9311651A priority patent/FR2696098A1/fr
Priority to FR9403268A priority patent/FR2701654B1/fr
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 患者の血管内に挿入し易く、しかもバルーン
部が血管内の正規位置まで挿入することが可能であり、
血流により押戻されることがないバルーンカテーテルを
提供すること。 【構成】 大動脈内に挿入されて、膨張および収縮する
バルーン部22と、バルーン部22内に圧力流体を導入
および導出するカテーテル管24と、バルーン部22の
先端部に設けられた血液連通孔23に連通し、バルーン
部22およびカテーテル管24内部を、軸方向に延在す
る金属製内管30とを有し、金属製内管30における血
液連通孔側の先端部分Lが、他の部分に比較して柔軟性
を増大させる処理が成されている。その手段としては、
熱処理による硬度低下手段、先端部分の肉厚を薄くする
手段、先端部分に蛇腹状の凹凸32を形成する手段、先
端部分にスリットを設ける手段のうちの何れか、または
これらの組合せを採用している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、急性心不全等の治療法
である大動脈内バルーンポンピング法に用いるバルーン
カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】大動脈内バルーンポンピング法(Intra-
aortic balloon pumping,以下、「IABP法」と略称す
る)とは、心不全等の心機能低下時の治療のため、図6
に示すように、大動脈内に合成高分子材から成るバルー
ンカテーテル2を挿入し、心臓1の拍動に合わせてポン
プ装置8によりカテーテル管6からバルーン部4に圧力
流体を導入または導出し、バルーン部4を膨張・収縮さ
せて心機能の補助を行う補助循環方法である。
【0003】IABP法に用いられるバルーンカテーテルと
しては、特開昭63−206255号公報および特開昭
62−114565号公報に示すようなバルーンカテー
テルが知られている。このようなバルーンカテーテルに
おいて、心臓の拍動に合わせてバルーン部を膨張および
収縮するために、患者の心臓の拍動を検知する必要があ
る。患者の心臓の拍動を検知する手段として、患者の体
表面あるいは内部に電極を装着し、心臓の拍動を電気信
号として検出する手段がある。
【0004】また、バルーンカテーテルを利用して患者
の血圧から心臓の鼓動を検出する手段として、図6に示
すバルーン部4の先端チップ部12に、血液連通孔5を
設け、その血液連通孔5と連通する内管10を、バルー
ン部4およびカテーテル管6の内部に軸方向に挿通さ
せ、血液連通孔5から血圧変動を測定することにより、
心臓の鼓動を検出する方法がある。
【0005】内管10は、バルーン部4およびカテーテ
ル管6を、患者の動脈血管内に挿入する際の案内ロッド
としての機能も有する。したがって、内管10は、ある
程度の剛性を有する必要がある。また、バルーンカテー
テルは、曲がりくねった患者の血管内に挿入されること
から、内管10は、ある程度の柔軟性を有する必要があ
る。
【0006】内管10の剛性が余りに高いと、バルーン
カテーテルを患者の血管内に挿通している間に、患者の
血管を傷つけるおそれがあることから好ましくない。ま
た、逆に、内管10の柔軟性が余りに高いと、バルーン
部4を心臓1近くの動脈内に位置させて心臓の補助作用
を行なう際に、血流により押戻され、正規の位置でバル
ーン部4のポンピングを行なうことができず、心臓の補
助作用が低下するおそれがあるので好ましくない。バル
ーン部4は、できるだけ心臓の近くの動脈血管内に位置
させて、ポンピング作用を行なうことが重要だからであ
る。また、バルーン部4が押戻されると、腹部大動脈か
ら分岐する腎動脈を閉塞するおそれがあることから好ま
しくない。
【0007】このような観点から、従来の内管として
は、メッシュで補強された樹脂チューブやステンレス製
細管などが用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、メッシュで
補強された樹脂チューブでは、所望の剛性を得るために
は、その外径が大きくなり、圧力流体の流路断面を狭
め、圧力流体によるバルーン部の膨張・収縮のタイミン
グ応答性が低下するおそれがある。また、ステンレス製
細管では、外径を小さくできるという利点を有するが、
特に細管の先端部において、柔軟性が不足し、この細管
を内管として有するバルーンカテーテルを患者の血管内
に良好に挿入することができないおそれがある。
【0009】このような不都合を防止するために、先端
部に柔軟性のある樹脂チューブを接続したステンレス製
細管を、バルーンカテーテルの内管として用いることも
考えられる。しかしながら、その場合には、ステンレス
製細管と樹脂チューブとの接続部が太くなり、狭い血管
内にバルーンカテーテルを挿入する際に不利となる。
【0010】また、血液連通孔が形成してあるバルーン
カテーテルの先端チップ部12を長くし、この先端チッ
プ部を柔軟性に優れた材質に構成することで、挿入し易
くしたバルーンカテーテルも考えられる。ところが、こ
のようなバルーンカテーテルでは、先端チップ部12が
長いために、動脈血管内で、バルーン部4を心臓1に対
して可能な限り近づけることが困難になり、心臓の補助
作用が低下することになる。
【0011】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、患者の血管内に挿入し易く、しかもバルーン部が血
管内の正規位置まで挿入することが可能であり、血流に
より押戻されることがないバルーンカテーテルを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のバルーンカテーテルは、大動脈内に挿入さ
れて、心機能の補助作用を行うように膨張および収縮す
るバルーン部と、バルーン部の後端に連結されて、前記
バルーン部内に圧力流体を導入および導出するカテーテ
ル管と、前記バルーン部の先端部に設けられた血液連通
孔に連通し、前記バルーン部およびカテーテル管内部
を、圧力流体の流路と連通しないように、軸方向に延在
する金属製内管とを有し、前記金属製内管における血液
連通孔側の先端部分が、他の部分に比較して柔軟性を増
大させる処理が成されている。
【0013】金属製内管の先端部分の柔軟性を増大させ
る手段として、本発明では、熱処理により硬度を低下さ
せる手段、先端部分の肉厚を薄くする手段、先端部分に
蛇腹状の凹凸を形成する手段、先端部分にスリットを設
ける手段のうちの何れか、またはこれらの組合せを採用
している。
【0014】
【作用】本発明のバルーンカテーテルを患者の動脈血管
内に挿入するには、バルーン部を金属製内管の周囲に巻
き付け、外径を小さくした状態で挿入する。本発明で
は、金属製内管を用いているので、所望の剛性を得るた
めの内管の外径を小さくすることができる。したがっ
て、カテーテル管と内管との間の圧力流体の流路断面を
広くすることができ、バルーン部の膨張および収縮のタ
イミング応答性が向上する。また、先端部のみが柔らか
い構成であるため、曲がりくねった血管内に沿って良好
にバルーンカテーテルを挿入することができ、バルーン
部を心臓の近くの動脈血管内所定位置に位置させた後に
は、血流により押戻されることもない。本発明のバルー
ンカテーテルでは、金属製内管の先端部に何らかの処理
をすることにより、柔軟性を増大させる構造であり、柔
軟性のある別部材を連結する構造ではないので、接続部
が太くなることはなく、この点でもバルーンカテーテル
の挿入が容易である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るバルーンカテ
ーテルについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図
1は本発明の一実施例に係るバルーンカテーテルの概略
断面図、図2は本発明の他の実施例に係るバルーンカテ
ーテルの要部断面図、図3は本発明のさらにその他の実
施例に係るバルーンカテーテルに用いる内管先端部の要
部斜視図、図4は本発明のさらにその他の実施例に係る
バルーンカテーテルに用いる内管先端部の要部斜視図、
図5は本発明の実施例に係るバルーンカテーテルの試験
に用いる疑似血管の要部断面図、図6はバルーンカテー
テルの使用状態を示す断面図である。
【0016】図1に示すように、本発明の一実施例に係
るバルーンカテーテル20は、心臓の拍動に合わせて膨
張および収縮するバルーン部22を有する。バルーン部
22は、膜厚約100〜150μm程度の薄膜で構成さ
れる。薄膜の材質は、特に限定されないが、耐屈曲疲労
特性に優れた材質であることが好ましく、例えばポリウ
レタンなどにより構成される。バルーン部20の外径お
よび長さは、心機能の補助効果に大きく影響するバルー
ン部20の内容積と、動脈血管の内径などに応じて決定
される。バルーン部20の内容積は、特に限定されない
が、30〜50ccであり、バルーン部20の外径は、
14〜16mmが好ましく、軸方向長さは、210〜2
70mmが好ましい。
【0017】このバルーン部22の先端部には、血液連
通孔23が形成してある先端チップ部25が熱融着ない
しは接着などの手段で取り付けてある。この先端チップ
部25の内周側には、内管30の先端部が熱融着ないし
は接着などの手段で取り付けてある。
【0018】内管30は、バルーン部22およびカテー
テル管24の内部を軸方向に延在し、後述するコネクタ
26の血圧測定口32に連通するようになっており、そ
の内部は、バルーン部22内部とは連通しないようにな
っている。
【0019】バルーン部22内に位置する内管30は、
バルーンカテーテル20を動脈内に挿入する際に、収縮
したバルーン部22が巻かれてバルーン部22が都合良
く動脈内に差し込まれる際の案内ロッドとしての作用も
有する。
【0020】バルーン部22の後端部には、金属製の接
続チューブ27の外周側で、カテーテル管24の先端部
が連結してある。このカテーテル管24を通じて、バル
ーン部22内に、流体圧が導入または導出され、バルー
ン部22が膨張ないし収縮するようになっている。バル
ーン部22とカテーテル管24との連結は、熱融着ある
いは紫外線硬化樹脂などの接着剤による接着により行わ
れる。
【0021】カテーテル管24を構成する材質として
は、特に限定されないが、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ナイロン等が用いられる。また、カ
テーテル管24の内径および肉厚は、特に限定されない
が、内径は、好ましくは、1.5〜4.0mmであり、肉
厚は、好ましくは、0.05〜0.4mmである。
【0022】カテーテル管24の後端部には、患者の体
外に設置されるコネクタ26が連結してある。コネクタ
26は、カテーテル管24と別体に成形され、熱融着あ
るいは接着などの手段で固着されても良いが、カテーテ
ル管24と一体に成形されても良い。コネクタ26に
は、カテーテル管24およびバルーン部22内に圧力流
体を導入または導出するための圧力流体導入出口28
と、内管30内に連通する血圧測定口32とが形成して
ある。
【0023】圧力流体導入出口28は、図6に示すよう
なポンプ装置8に接続され、このポンプ装置8により、
流体圧がバルーン部22内に導入または導出されるよう
になっている。導入される流体としては、特に限定され
ないが、ポンプ装置8の駆動に応じて素早くバルーン部
が膨張または収縮するように、粘性の小さいヘリウムガ
スなどが用いられる。また、ポンプ装置8としては、特
に限定されず、例えば特公昭64−4473号公報に示
すような装置が用いられる。
【0024】血圧測定口32は、例えば血圧測定装置に
接続され、血液連通孔23から取り入れた動脈内の血液
の血圧の変動を測定可能になっている。この血圧測定装
置で測定した血圧の変動に基づき、心臓の拍動を検出
し、心臓の拍動に応じて図6に示すようなポンプ装置8
を制御し、バルーン部22を膨張または収縮させるよう
になっている。
【0025】本実施例では、内管30を金属製チューブ
で構成してある。内管30を構成する金属としては、特
に限定されず、ステンレス、タングステンなどが例示さ
れるが、好ましくはステンレスが用いられる。特に本実
施例では、内管30の血液連通孔側の先端部分Lは、熱
処理により低硬度に設定してある。内管30の先端部分
L以外の部分の硬度を100%とした場合に、先端部分
Lは10〜60%の硬度に設定することが好ましい。1
0%以下であると、柔らかすぎて好ましくなく、60%
以上であると、バルーンカテーテル挿入時の案内として
の効果が少ない。たとえば内管30としてステンレスチ
ューブを用いる場合には、ビッカース硬度が350程度
なので、このステンレスチューブの先端を、800〜1
000℃の焼き鈍し熱処理することにより、ビッカース
硬度で150〜250程度に下げることができる。その
結果、内管30の先端部Lのみが他の部分に比較して柔
軟性が向上し、バルーンカテーテル20を血管内に挿入
する際に、血管の内壁を傷つけることなく、曲がりくね
った血管内を都合良く挿入することができる。
【0026】熱処理あるいは後述するその他の手段によ
り柔軟性を向上させる先端部Lの範囲は、3〜15cm
が好ましい。また内管30の内径および肉厚は、特に限
定されないが、内径は、好ましくは、0.1〜1.0mm
であり、肉厚は、好ましくは、0.05〜0.4mmであ
る。
【0027】図2に示す実施例では、内管30aの先端
部分Lに先細のテーパを付け、先端部分の肉厚を、他の
部分に比較して薄肉に形成してある。たとえば先端部分
L以外の内管30aの肉厚を100%とした場合には、
30〜70%程度に細くすることが好ましい。具体的に
は、先端部分L以外の内管30aの肉厚を80μmとし
た場合には、テーパ先端部分が50μm程度に細くなる
ように先端部分Lを薄肉に設定する。このように先端部
分Lのみを薄肉に設定するための手段としては、化学研
磨、電界研磨および機械研磨に限らず、その他の手段を
用いても良い。化学研磨により行なう場合には、内管3
0の先端部分Lのみを硝酸などのエッチング液に浸し、
一定速度で内管30を引き上げることにより形成するこ
とができる。
【0028】このような実施例によっても、内管30a
の先端部分Lのみを、他の部分に比較して柔軟性を向上
させることができる。図3に示す実施例では、内管30
bの先端部分Lの外周に、蛇腹形状の凹凸32が形成し
てある。この蛇腹状の凹凸32は、軸方向に分割される
単純な蛇腹であっても良いが、螺旋形状の蛇腹であって
も良い。
【0029】また、図4に示す実施例では、内管30c
の先端部分Lに、互い違いにスリット34を形成してい
る。この実施例では、スリット34により内管30cの
内外周が連通するおそれがあるので、先端部Lの外周に
は、薄いポリマー膜36を被覆することが好ましい。ポ
リマー膜36としては、ポリウレタン、ナイロンなどが
好ましい。
【0030】図3,4に示す実施例でも、内管30b,
30cの先端部分Lの柔軟性を増大させることができる
ので、図1,2に示す実施例と同様な作用効果を奏す
る。
【0031】なお、本発明では、上述した各実施例を組
み合わせて用いることもできる。たとえば図1に示す実
施例と図2に示す実施例とを組み合わせて、内管の先端
部分を熱処理すると共に、化学研磨処理を行ない、先端
部分Lの柔軟性を増大させることもできる。また、図1
に示す実施例と図3または図4に示す実施例とを組み合
わせて、内管の先端部分を熱処理すると共に、蛇腹加工
あるいはスリット加工を行ない、先端部分Lの柔軟性を
増大させることもできる。さらにはその他の組合せも考
えられる。
【0032】次に、本発明を、さらに具体的な実施例に
基づき説明する。
【0033】実施例1 図1に示す内管30として、外径が1.16mmであ
り、肉厚が85μmであるステンレス製細管を用いた。
その先端部分Lは、熱処理によりビッカース硬度で17
0に設定した。先端部分Lの範囲は、40mmであっ
た。先端部分L以外の内管30のビッカース硬度は、3
50であった。
【0034】このようなステンレス製細管を内管として
用いたバルーンカテーテルを作成した。バルーンカテー
テルのバルーン部分22としては、膜厚が0.1mmの
ポリウレタン膜を用い、膨張時の外径は、15mmであ
り、バルーン部の内容積は、30ccであり、その軸方
向長さは、230mmであった。また、カテーテル管2
4としては、外径が3mmであり、肉厚が180μmの
ポリウレタンチューブを用いた。
【0035】このバルーンカテーテルの内管にバルーン
部を収縮させて巻き付け、その先端を、図5に示す疑似
血管40に矢印X方向から3Kgの挿入力で挿入し、そ
の挿入性を実験した結果を表1に示す。表1中の挿入性
を示す数値の分母は、試験数を示し、分子は、疑似血管
40内への挿入が成功した回数を示す。疑似血管40内
への挿入の成功とは、X方向からバルーンカテーテルを
挿入し、疑似血管40の反対側の端部からバルーンカテ
ーテルの先端が抜き出た状態を示す。なお、疑似血管4
0としては、内径が35mmで肉厚が2mmの塩化ビニ
ル製チューブを用い、そのチューブは、角度θが90度
の屈曲部を2箇所有し、屈曲部間の距離Aが100mm
であった。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すように、本実施例では、疑似血
管40内への挿入が5回の内4回成功し、本発明の有効
性が確認された。
【0038】実施例2 ステンレス製細管の先端部分Lを、実施例1と同様に熱
処理すると共に、この先端部分Lには、硝酸による化学
研磨を施し、テーパー状の薄肉部分を形成し、ステンレ
ス製細管の最も薄い部分で50μmとした以外は、実施
例1と同様にしてバルーンカテーテルを作成した。この
バルーンカテーテルを用いて実施例1と同様な実験を行
なった結果を表1に示す。
【0039】表1に示すように、本実施例では、疑似血
管40内への挿入が5回の内5回成功し、本発明の有効
性が確認された。
【0040】実施例3 ステンレス製細管の先端部分Lを、実施例1と同様に熱
処理すると共に、この先端部分Lには、図3に示すよう
な単純蛇腹形状の凹凸を形成した以外は、実施例1と同
様にしてバルーンカテーテルを作成した。このバルーン
カテーテルを用いて実施例1と同様な実験を行なった結
果を表1に示す。表1に示すように、本実施例では、疑
似血管40内への挿入が5回の内5回成功し、本発明の
有効性が確認された。
【0041】比較例1 先端部分Lに何等の処理をも施さない以外は、実施例1
と同様なステンレス製細管を内管として用いて、実施例
1と同様にしてバルーンカテーテルを作成した。このバ
ルーンカテーテルを用いて実施例1と同様な実験を行な
った結果を表1に示す。表1に見られるように、5回の
内1回しか成功せず、挿入性が悪いことが確認された。
【0042】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。例えば、内管30の用途は、血圧測定のみ
に限定されず、その他の用途に用いるようにしても良
い。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、金属製内管を用いているので、所望の剛性を得るた
めの内管の外径を小さくすることができる。したがっ
て、圧力流体の流路断面を広くすることができ、バルー
ン部の膨張および収縮のタイミング応答性が向上する。
また、先端部のみが柔らかい構成であるため、曲がりく
ねった血管内に沿って良好にバルーンカテーテルを挿入
することができ、バルーン部を心臓の近くの動脈血管内
所定位置に位置させた後には、血流により押戻されるこ
ともない。したがって、バルーン部を心臓に近い動脈血
管内の所定位置に維持することができ、心機能の補助作
用を有効に発揮させることができる。また、血流により
バルーン部が押し戻されることがないので、腎動脈が閉
塞されることもない。本発明のバルーンカテーテルで
は、金属製内管の先端部に何らかの処理をすることによ
り、柔軟性を増大させる構造であり、柔軟性のある別部
材を連結する構造ではないので、接続部が太くなること
はなく、この点でもバルーンカテーテルの挿入が容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るバルーンカテーテルの
概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係るバルーンカテーテル
の要部断面図である。
【図3】本発明のさらにその他の実施例に係るバルーン
カテーテルに用いる内管先端部の要部斜視図である。
【図4】本発明のさらにその他の実施例に係るバルーン
カテーテルに用いる内管先端部の要部斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係るバルーンカテーテルの試
験に用いる疑似血管の要部断面図である。
【図6】バルーンカテーテルの使用状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
20… バルーンカテーテル 22… バルーン部 23… 血液導入口 24… カテーテル管 25… 先端チップ部 30,30a,30b,30c… 内管 32… 蛇腹状の凹凸 34… スリット L… 先端部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大動脈内に挿入されて、心機能の補助作
    用を行うように膨張および収縮するバルーン部と、 バルーン部の後端に連結されて、前記バルーン部内に圧
    力流体を導入および導出するカテーテル管と、 前記バルーン部の先端部に設けられた血液連通孔に連通
    し、前記バルーン部およびカテーテル管内部を、圧力流
    体の流路と連通しないように、軸方向に延在する金属製
    内管とを有し、 前記金属製内管における血液連通孔側の先端部分が、熱
    処理により低硬度に設定してあることを特徴とするバル
    ーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 大動脈内に挿入されて、心機能の補助作
    用を行うように膨張および収縮するバルーン部と、 バルーン部の後端に連結されて、前記バルーン部内に圧
    力流体を導入および導出するカテーテル管と、 前記バルーン部の先端部に設けられた血液連通孔に連通
    し、前記バルーン部およびカテーテル管内部を、圧力流
    体の流路と連通しないように、軸方向に延在する金属製
    内管とを有し、 前記金属製内管における血液連通孔側の先端部分が、他
    の部分に比較して薄肉に形成してあることを特徴とする
    バルーンカテーテル。
  3. 【請求項3】 大動脈内に挿入されて、心機能の補助作
    用を行うように膨張および収縮するバルーン部と、 バルーン部の後端に連結されて、前記バルーン部内に圧
    力流体を導入および導出するカテーテル管と、 前記バルーン部の先端部に設けられた血液連通孔に連通
    し、前記バルーン部およびカテーテル管内部を、圧力流
    体の流路と連通しないように、軸方向に延在する金属製
    内管とを有し、 前記金属製内管における血液連通孔側の先端部分の外周
    に、柔軟性を向上させる蛇腹形状の凹凸が形成してある
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  4. 【請求項4】 大動脈内に挿入されて、心機能の補助作
    用を行うように膨張および収縮するバルーン部と、 バルーン部の後端に連結されて、前記バルーン部内に圧
    力流体を導入および導出するカテーテル管と、 前記バルーン部の先端部に設けられた血液連通孔に連通
    し、前記バルーン部およびカテーテル管内部を、圧力流
    体の流路と連通しないように、軸方向に延在する金属製
    内管とを有し、 前記金属製内管における血液連通孔側の先端部分の外周
    には、柔軟性を向上させるスリットが形成してあること
    を特徴とするバルーンカテーテル。
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