JPH06113845A - 高モノグリセリド分解性を有する改良リパーゼ及びその製造法 - Google Patents

高モノグリセリド分解性を有する改良リパーゼ及びその製造法

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JPH06113845A
JPH06113845A JP26722292A JP26722292A JPH06113845A JP H06113845 A JPH06113845 A JP H06113845A JP 26722292 A JP26722292 A JP 26722292A JP 26722292 A JP26722292 A JP 26722292A JP H06113845 A JPH06113845 A JP H06113845A
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lipase
ala
gene
gly
thr
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JP26722292A
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Kazuo Houriyou
一生 芳陵
Masayasu Takahara
昌靖 高原
Yasushi Suzuki
康司 鈴木
Shigeyuki Imamura
茂行 今村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 リパーゼのアミノ酸配列のN末端に疎水性ペ
プチドを付加せしめて得られるモノグリセリド分解性の
向上した改良リパーゼおよびその製造法。 【効果】 本発明によれば、モノグリセリドに対する活
性が弱い従来のリパーゼのモノグリセリドに対する活性
を向上することが可能であり、脂質の完全分解がより容
易になり、消化薬や臨床検査試薬への利用や、各種脂肪
酸の製造またはグリセリドの改質など広範囲な分野で利
用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノグリセリド分解性
の改良されたリパーゼ及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリグリセリドリパ−ゼ(以下、モノグ
リセリドリパーゼと特に断わらない限り、リパーゼと称
するものは、通常トリグリセリドリパーゼを指す)は、
グリセリドをグリセリン(あるいはジグリセリド又はモ
ノグリセリド)と脂肪酸とに加水分解する反応またはそ
の可逆的反応を触媒する酵素であり、消化薬や臨床検査
試薬として用いられたり、あるいは各種脂肪酸の製造ま
たはグリセリドの改質など広範囲な分野で利用されてい
る。リパ−ゼの起源としては、動物の膵液や胃液、植物
の種子、酵母、細菌等の微生物などが知られているが、
供給安定性の面から微生物由来のリパ−ゼが広く用いら
れている。
【0003】臨床検査薬や脂肪酸の製造などの反応に利
用されるリパ−ゼに求められる性質としては、pH、熱
や界面活性剤等に対する高い安定性が求められ、また脂
質を完全分解するためには、モノグリセリドおよびジグ
リセリドに対する高い分解性が求められる。このような
性質を有するリパ−ゼを得ることを目的として新しい微
生物の検索が行われている。リパーゼが分離された微生
物の例として、スタフィロコッカス・ハイカス(F.Got
z, F.Popp, E.Korn and H.Schleifer:Nucleic Acids Re
s.,13,5895-5906(1985))、スタフィロコッカス・アウ
レウス(C.Y.Leeand J.J.Iandolo:J.Bacteriol., 166 ,
385-391(1986))、シュードモナス・フラジ(W.Kugimiy
a, Y.Otani, Y.Hashimoto and Y.Takagi:Biochim.Bioph
ys.Res.Commun.,141 ,185-190(1986))(S.Aoyama, N.Y
oshida and S.Inoue:FEBS Letters,242,36-40(198
8))、シュードモナス・セパシア(S.Jorgensen, K.W.S
kov andB.Diderrichsen:J.Bacteriol.,173,559-567(199
1) )、クロモバクテリウム・ビスコスム(特公昭46
−29787号)などが挙げられる。
【0004】しかしこれまでに分離されたリパ−ゼは、
基質特異性においてトリグリセリド、ジグリセリドのみ
に作用するリパ−ゼか、トリグリセリド、ジグリセリド
の他モノグリセリドにも作用するがモノグリセリドの反
応性は著しく低いリパ−ゼばかりであった。一方、トリ
グリセリドリパ−ゼと全く異なる基質特異性を有するモ
ノグリセリドリパ−ゼと呼ばれる酵素も見られるが(例
えば、特開昭63−245672号等)、このモノグリ
セリドリパ−ゼはモノグリセリドだけに作用し、トリグ
リセリドおよびジグリセリドには作用しないものであっ
た。従来、脂質をグリセリンと脂肪酸へと完全に加水分
解せしめる場合には、上記のトリグリセリドリパ−ゼと
共に、モノグリセリドリパ−ゼも併用する必要があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、脂質の完
全な加水分解のためには2種のリパーゼを併用すること
が必要とされていたが、1種のリパーゼにより脂質の完
全な加水分解が行ない得るのであればより好ましく、公
知のリパーゼに比較してもっとトリグリセリド、ジグリ
セリド、およびモノグリセリドのそれぞれに対する活性
にバランスのとれたリパーゼの提供が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特に特公
昭46−29787号公報にて開示されたクロモバクテ
リウム・ビスコスム由来のリパーゼに注目し研究してい
た。このリパーゼはその酵素性状は優れているものの、
モノグリセリドに対する分解性が極めて低く、高いモノ
グリセリド分解性を有する新規なリパーゼへと何らかの
方法で改良し得ないか、鋭意研究していたところ、その
リパーゼのアミノ酸配列のN末端に疎水性ペプチドを付
加せしめることにより、意外にも、元のリパーゼに比較
してモノグリセリドに対する分解活性が上昇することを
発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、リパーゼのアミノ酸配列の
N末端に疎水性ペプチドを付加せしめて得られるモノグ
リセリド分解性の向上した改良リパーゼ、およびその製
造法である。
【0008】本発明で用いられるリパーゼとは、トリグ
リセリドに活性を有するトリグリセリドリパーゼであ
り、例えば、スタフィロコッカス・ハイカス、スタフィ
ロコッカス・アウレウス、シュードモナス・フラジ、シ
ュードモナス・セパシア、クロモバクテリウム・ビスコ
スムなどに由来するリパーゼが例示され、特にクロモバ
クテリウム・ビスコスム由来のリパーゼのリパーゼが好
ましい例として挙げられる。本発明で疎水性ペプチドと
は、そのペプチドの構成成分の少なくとも過半数が疎水
性アミノ酸で構成されているペプチドなら特に限定され
ないが、ペプチド中の疎水性アミノ酸の含有率は、70
%以上であることがさらに好ましい。疎水性アミノ酸と
しては、例えばアラニン、バリン、ロイシン、イソロイ
シン、フェニルアラニン等が例示される。本発明の疎水
性ペプチドは、通常5〜50個程度のアミノ酸からなる
ものが例示されるが、特に10〜25個程度の構成アミ
ノ酸からなるペプチドが好ましい。さらに具体的には、
例えば、アミノ酸配列がLys-Lys-Thr-Ala-Ile-Ala-Ile-
Ala-Val-Ala-Leu-Ala-Gly-Phe-Ala-Thr-Val-Ala-Gln-Al
a や、Gly-Lys-Ala-Ile-Phe-Ala-Ile-Phe-Ala-Ile-Ala-
Ile-Ala-Gly-Thr や、Gly-Lys-Ala-Leu-Ala-Leu-Ala-Le
u-Ala-Leu-Phe-Val-Ala-Gly-Thr で表される疎水性ペプ
チドなどを使用することができる。
【0009】リパーゼ蛋白質のN末端に疎水性ペプチド
を付加する方法については特に制限はなく、例えば、従
来遺伝子組換え技術において慣用されている方法で疎水
性ペプチドを付加したリパーゼのアミノ酸配列をコード
する遺伝子を作製し、これを適当な宿主−ベクター系を
用いて微生物に導入して、改良リパーゼ蛋白を生合成さ
せる方法を用いればよい。またリパーゼ蛋白質のN末端
に疎水性ペプチドを付加する他の方法としては、ペプチ
ドシンセサイザーで化学合成した疎水性ペプチドを、リ
パーゼにカルボジイミド法(Lewis,J.E.,Nelson,J.C.,E
lder,H.A.:Antimicrob. Agents Chemother.,7 ,42, 197
5 )などの方法で化学的に結合させてもよい。
【0010】改良リパーゼ遺伝子の作製法については特
に制限はなく、従来遺伝子組換え技術において慣用され
ている方法を用いることができる。例えば、疎水性ペプ
チドをコードするDNAを自然界から分離するか、また
はDNA合成装置で人工合成し、これを既に分離されて
いるリパーゼ構造遺伝子の5’末端にリガーゼ酵素を使
って接続することによって作製すればよい。この際必要
なら部位特異的変異法やPCR法、制限酵素によるDN
Aの切断などによる、DNA配列の一部変異やDNA断
片の作製を行えばよい。
【0011】改良リパーゼ遺伝子を組み込むベクターに
は特に制限はないが、宿主微生物で自律的に増殖しうる
ファージまたはプラスミドから遺伝子組換え用として構
築されたものが適している。ベクターの例としては、フ
ァージベクターとしては、例えば、エシェリヒア・コリ
Escherichia coli)を宿主微生物とする場合にはλ
gt、λc、λB などが使用できる。また、プラスミドベ
クターとしては、例えば、エシェリヒア・コリを宿主微
生物とする場合には、プラスミドpBR322、pBR325、pACY
C184、pUC12 、pUC18 、pUC19 、pUC118、pIN I などが
使用できる。また、これらのベクターに、改良リパーゼ
発現用遺伝子DNAを組み込む方法についても特に制限
されず、従来慣用されている方法を用いることが出来
る。例えば適当な制限酵素を用いて、前記の改良リパー
ゼ発現用遺伝子DNAを含む組換えプラスミド及び該発
現用ベクターを処理し、それぞれ改良リパーゼ発現用遺
伝子DNA断片およびベクターを得た後、DNAリガー
ゼを用いて結合させることにより、発現プラスミドが得
られる。
【0012】改良リパーゼ遺伝子を組み込んだベクター
を導入する宿主微生物にも特に制限はないが、組換えD
NAが安定で、かつ、自律的に増殖可能な微生物が適し
ている。宿主微生物の例としては、大腸菌ベクターを使
用している場合には、エシェリヒア・コリ(Esherichia
coli)などが好ましく、エシェリヒア・コリ DH
1、エシェリヒア・コリ HB101、エシェリヒア・
コリ MV1184、エシェリヒア・コリ JM10
9、エシェリヒア・コリ CJ236等が利用できる。
【0013】改良リパーゼ遺伝子を組み込んだベクター
を宿主に導入する方法にも特に制限はなく、使用した宿
主−ベクター系に適合する従来より用いられている方法
を用いることができる。宿主微生物に改良リパーゼ遺伝
子を移入する方法としては、例えば、宿主微生物がエシ
ェリヒア・コリ属に属する微生物の場合には、カルシウ
ムイオンの存在下で導入してもよいし、コンピテントセ
ル法を用いてもよい。また、さらにプロトプラスト宿主
細胞内への電気的な移入法(エレクトロポレーション
法)を用いてもよい。宿主微生物への目的プラスミド移
入の有無についての選択は、組換えDNAを構成するベ
クターの薬剤耐性マーカーに基づき、選択培地による選
択培養法により選択すればよい。
【0014】また改良リパーゼ遺伝子を導入した宿主を
培養して改良リパーゼを生産させる方法にも特に制限は
ないが、形質転換体である微生物の栄養生理的性質を考
慮して培養条件を選択すれば良く、通常多くの場合は、
液体培養で行うが、工業的には深部通気攪拌培養を行う
のが有利である。培地の栄養源としては、微生物の培養
に通常用いられるものが広く使用されうる。
【0015】炭素源としては、資化可能な炭素化合物で
あればよく、例えばグルコース、サッカロース、ラクト
ース、マルトース、フラクトース、糖蜜などが使用され
る。窒素源としては利用可能な窒素化合物であれば良
く、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン
加水分解物などが使用される。その他、リン酸塩、炭酸
塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、
鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定のアミノ酸、特定
のビタミンなどが必要に応じて使用される。
【0016】培養温度は微生物が発育し、改良リパーゼ
を生産する範囲で適宜変更し得るが、エシェリヒア・コ
リの場合、好ましくは20〜42℃程度である。培養条
件は、条件によって多少異なるが、改良リパーゼが最高
終了に達する時期を見計らって適当な時期に培養を終了
すればよく、エシェリヒア・コリの場合、通常は12〜
48時間程度である。培地pHは菌が発育し、改良リパ
ーゼを生産する範囲で適宜変更し得るが、エシェリヒア
・コリの場合、好ましくはpH6.0〜8.0程度であ
る。
【0017】また生産された改良リパーゼを抽出する方
法にも特に制限はなく、従来より用いられている方法を
用いることができる。抽出法の具体例としては、得られ
た培養物を濾過又は遠心分離などの手段により、菌体を
採取し、次いでこの菌体を機械的方法又はリゾチームな
どの酵素的方法で破壊して改良リパーゼを含有する菌体
抽出液を取得すればよい。
【0018】また改良リパーゼの性質によっては、菌体
抽出から抽出された際に、酵素蛋白質が不溶性の凝集体
を形成していることがある。このような場合には、菌体
抽出液を例えば3,000Gで遠心分離し、不溶体となってい
る改良リパーゼ蛋白の沈澱を得、次いでこの不溶改良リ
パーゼを、変性効果のある溶液に溶解し、次いで緩衝液
で透析または希釈することにより可溶体改良リパーゼと
すればよい。変性効果のある溶液としては、例えば6M
グアニジン溶液や、8M ウレア溶液が使用できる。また
透析または希釈を行う緩衝液としては、例えば0.1%のウ
シ血清アルブミンを含む100mM PIPES pH7.3などが
使用できる。
【0019】改良リパーゼの製造例を具体的に説明する
と以下の通りである。まず、具体例のおおよその流れは
以下の通りで、すなわち、クロモバクテリウム・ビスコ
スム由来のリパーゼと、大腸菌のアウターメンブレンプ
ロテインAのシグナルペプチドとして知られている疎水
性ペプチドのアミノ酸配列、Lys-Lys-Thr-Ala-Ile-Ala-
Ile-Ala-Val-Ala-Leu-Ala-Gly-Phe-Ala-Thr-Val-Ala-Gl
n-Alaを元にして、クロモバクテリウム・ビスコスム由
来のリパーゼの構造遺伝子の5’末端に、上記のアミノ
酸配列と同等のアミノ酸配列をもつ疎水性ペプチド(そ
の由来に基づき、以下オンプAペプチドと称する)をコ
ードする遺伝子(アウターメンブレンプロテインAのシ
グナル遺伝子が利用できる)を結合し、この新たな遺伝
子をpUC118ベクターを使って大腸菌に導入し、大腸菌に
この遺伝子に由来する蛋白質を生合成させることによ
り、クロモバクテリウム・ビスコスム由来のリパーゼの
N末端に、オンプAペプチドが結合した改良リパーゼを
製造し、オンプAリパーゼと命名した。
【0020】次に、各工程の詳細は以下の通りで、改良
リパーゼの遺伝子を作製する具体例としては、まずクロ
モバクテリウム・ビスコスム由来のリパーゼ遺伝子を保
持するプラスミドpLIP10を保持する菌株エシェリ
ヒア・コリ DH1・pLIP10(微工研菌寄第99
26号;FERM P−9926)からpLIP10を
常法に従って抽出・精製する。本菌株の使用に当たって
は、特開平2−35083号公報の記載を参考とすれば
よい。次にpLIP10からリパーゼ遺伝子を含むDN
Aフラグメントを、制限酵素XhoIとHindIIIを
使用して切り出し、大腸菌ベクターpUC118の制限
酵素SalIとHindIIIサイトに組み込む。これに
より作製されたプラスミドに対し、ゾラーの方法(Zoll
er,M.J.and Smith,M. Methods in Enzymology,154 ,36
7.(1983) )に従って部位特異的変異を実施し、リパー
ゼ遺伝子のシグナル配列と構造配列の境界にEcoRI
サイトを作製する。
【0021】このEcoRIとHindIIIで、リパー
ゼ遺伝子の構造配列を含むDNAフラグメントを切り出
し、大腸菌のアウターメンブレンプロテインA遺伝子を
保持するプラスミドpIN−III−OmpA3(ニュー
ジャージー州立大学ラトガース・ロバート・ウッド・ジ
ョンソン医科大学、井上正順博士より分与)のEcoR
Iサイト(アウターメンブレンプロテインA遺伝子のシ
グナル配列と構造配列の境界付近に作製されている)と
HindIIIサイトに連結させ、アウターメンブレンプ
ロテインAのシグナル遺伝子、すなわちオンプAペプチ
ドをコードする遺伝子と、リパーゼ構造遺伝子が結合し
た遺伝子を保持するプラスミドを作製する。このプラス
ミドよりオンプAペプチド遺伝子とリパーゼの構造遺伝
子が結合した遺伝子を保持するDNAフラグメントを、
制限酵素XbaIとHindIIIを使用して分離し、p
UC118のXbaIとHindIIIサイトに組み込
む。このプラスミドに再び部位特異的変異を施し、先に
変異によりEcoRIを認識するように改変した塩基配
列を元の塩基配列に戻して、オンプAペプチド遺伝子と
リパーゼの構造遺伝子が直結するようにした。このよう
にして改良リパーゼをコードする遺伝子を作製し、この
遺伝子によってコードされる改良リパーゼをオンプAリ
パーゼと命名した。このオンプAリパーゼ遺伝子により
コードされるアミノ酸配列は図1に示されるものであ
り、このオンプAリパーゼ遺伝子の塩基配列の好ましい
例として図2に示される塩基配列が挙げられる。このオ
ンプAリパーゼ遺伝子の塩基配列を図2に示す。
【0022】先のオンプAリパーゼ遺伝子を組み込むベ
クターの具体例としては、pUC118を使用し、これ
を使ってオンプAリパーゼ発現用プラスミドpOL3が
作製された。オンプAリパーゼ遺伝子の組み込み方法
は、制限酵素XbaIとHindIIIによってオンプA
リパーゼ遺伝子DNA断片を分離し、切断したpUC1
18のXbaIとHindIIIサイトに、DNAリガー
ゼを用いて結合させる方法を用いた。pOL3の構成を
示す模式図を図3に示す。また、以上のpOL3構築ま
での手順を略記したものが、図4である。
【0023】先のオンプAリパーゼ発現用プラスミドp
OL3の導入の具体例としては、宿主微生物としてはエ
シェリヒア・コリ(Escherichia coli)DH1(ATCC
33849 )(F - ,recA1,endA1,gyrA96,thi-1,hsdR17(rk
- ,mk + ),supE44,relA1, λ - (T.maniatis.,et al. Mo
lecular Cloning:Cold Spring Harbor(1982),504-506)
)を使用し、重定らの方法(細胞工学2, 616-626, 198
3)によってコンピテントセル化したエシェリヒア・コ
リ DH1を使用した。これを薬剤耐性マーカーとして
アンピシリンを使用した寒天平板培地上で培養し、生育
してきたコロニーより、オンプAリパーゼを生産する微
生物が得られ、エシェリヒア・コリ DH1・pOL3
(微工研菌寄第13188号;FERM P−1318
8)と命名し寄託した。先のオンプAリパーゼ発現用プ
ラスミドpOL3を導入した宿主微生物エシェリヒア・
コリ DH1・pOL3の培養の具体例としては、エシ
ェリヒア・コリDH1・pOL3を、50μg/mlアンピシ
リンと100 μM IPTG含有LB培地にて37℃で一夜培
養する方法を使用した。
【0024】先のオンプAリパーゼ発現用プラスミドp
OL3を導入した宿主微生物エシェリヒア・コリ DH
1・pOL3の培養菌体からのオンプAリパーゼの分離
の具体例としては、3,000Gで1 分遠心分離して集菌した
菌体を10mM PIPES(同仁化学研究所製)pH7.3 緩
衝液中で超音波破砕し、この破砕液を3,000Gで1 分遠心
分離し、不溶性凝集体となっているオンプAリパーゼを
沈澱物として分離し、さらに6M グアニジン溶液でオン
プAリパーゼ沈澱物を溶解し、0.1%のウシ血清アルブミ
ンを含む100mM PIPES pH7.3緩衝液で100倍に希釈
し、4 ℃に4 時間置いて、酵素活性のある可溶体オンプ
Aリパーゼとする方法を使用した。
【0025】我々は、このようにして得られた可溶性オ
ンプAリパーゼが、元のリパーゼのN末端に大腸菌アウ
ターメンブレンプロテインAのシグナルペプチドが付加
したものであることを確認し、また、その酵素的性状
が、元のリパーゼの性状に比べトリグリセリド、ジグリ
セリド分解活性に対するモノグリセリド分解活性の比率
が上昇したものであることを確認した。
【0026】以上の製造法により得られる、改良リパー
ゼの具体例としてのオンプAリパーゼの諸物性を、元の
リパーゼと比較すると下記のようになる。 (1)酵素作用 オンプAリパーゼ、元のリパーゼ共に、下記に示すよう
に、トリグリセリドやジグリセリド、モノグリセリドを
グリセリンと脂肪酸とに加水分解する反応を触媒するか
またはその可逆的反応を触媒する。
【0027】
【化1】
【0028】(2)基質特異性(トリグリセリドに対す
る活性を100%とする) (3)分子量(アミノ酸配列より算出) オンプAリパーゼ:35,000 元のリパーゼ :33,000
【0029】(4)熱安定性 オンプAリパーゼ:本酵素の10mM PIPES pH7.3溶
液を30分加熱処理後、その残存活性を後記の酵素活性測
定法に従って測定した結果、酵素は40℃まで安定であっ
た。 元のリパーゼ:本酵素の10mM PIPES pH7.3溶液を
30分加熱処理後、その残存活性を後記の酵素活性測定法
に従って測定した結果、酵素は50℃まで安定であった。
【0030】上記の諸物性のうち、リパーゼ酵素活性に
ついては以下に示す方法で測定を行った。 トリグリセリド基質含有反応液組成 10ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 10ml アデカト−ル SO−120 10ml トリオレイン 70ml 精製水 室温で1時間撹拌し、エマルジョンを作製しこれをトリ
グリセリド含有反応液とする。 ジグリセリド基質含有反応液組成 2ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 1ml 10mM 1,2−ジグリセリド 3% トリトンX−10
0溶解液 7ml 精製水 室温で1時間撹拌し、基質ミセルを作製しこれをジグリ
セリド含有反応液とする。 モノグリセリド基質含有反応液組成 2ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 1ml 10mM モノグリセリド 3% トリトンX−100溶解
液 7ml 精製水 室温で1時間撹拌し、基質ミセルを作製しこれをモノグ
リセリド含有反応液とする。
【0031】酵素活性測定 上記の測定対象となる基質を含有した酵素反応液500 μ
l に、適当に希釈した酵素液25μl を添加し、37℃で10
分間反応を行った後、100 μl の1N塩酸を加え反応を止
めた。これを37℃に10分間放置した後、100 μl の1N水
酸化ナトリウムで中和した。この溶液100 μl に、0.1M
トリス塩酸緩衝液 pH8.0、1mM ATP、1mM MgCl
2 、0.5mM CoA、0.1% トリトンX−100、0.5ユニッ
ト アシルCo−Aシンセタ−ゼからなる溶液500 μl を
添加し、37℃5分間反応させてCoA誘導体に変換し
た。さらに過剰量のCoAを20mM N−エチルマレイミ
ド500μl を添加してブロッキングした後、0.1M トリ
ス塩酸緩衝液 pH8.0、0.03% 4アミノアンチピリン、0.
02% フェノ−ル、2.5ユニット アシルCo−Aオキシダ−
ゼ、2.5ユニット ペルオキシダ−ゼからなる溶液500 μl を
添加し、37℃5 分間発色反応を行った。この発色強度を
500nm の吸光度Aとして測定し、その測定値Aから各基
質に対するリパーゼ酵素活性濃度を求めた。なお活性
は、1 分間に1 μmoleの各グリセリドを遊離する活性を
1 単位(1U)とした。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて詳細に説明す
るが、本発明は何らこれらによって限定されるものでは
ない。
【0033】実施例1 <変異用プラスミドpULIP1の作製>LB培地(1%
バクトトリプトン、0.5% 酵母エキス(以上DIFCO 社
製)、1%NaCl)250mlにクロモバクテリウム・ビス
コスム由来リパーゼ遺伝子組み込み大腸菌株エシェリヒ
ア・コリ DH1・pLIP10(微工研菌寄第992
6号FERM P−9926)から、ティー・マニアテ
ィスらの方法(T.maniatis.,et al. Molecular Clonin
g. Cold Sping Harbor Laboratory 86-94 1982 )で、
リパーゼ遺伝子保持プラスミドpLIP10を抽出・精
製した。
【0034】抽出・精製したpLIP10 2μg を制限
酵素XhoIとHindIII(宝酒造社製、以下制限酵
素は全て宝酒造社製である)各4uで切断し、ティー・マ
ニアティスらの方法(T.maniatis.,et al. Molecular C
loning Second Edition. Cold Sping Harbor Laborator
y 6.30-6.31 1989)に従い、約2.6KbpのDNAフラグメ
ントを分離した。このフラグメント100ng を、制限酵素
SalIとHindIII各4uで切断しアルカリフォスフ
ァターゼ(BAP:宝酒造社製)1uで切断末端を脱リン
酸化したpUC118(宝酒造社製)2 μg の内100ng
と、DNA Ligation Kit(宝酒造社製)で連結させ、新規
プラスミドpULIP1を作製した。以上の酵素反応は
いずれも製品に添付のマニュアルに示された方法に従っ
て実施し、以下に記載する反応も同様に行った。
【0035】作製したpULIP1は、重定らの方法
(細胞工学2, 616-626, 1983)によってコンピテント細
胞としたエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)D
H1(ATCC33849 )(F - ,recA1,endA1,gyrA96,thi-1,
hsdR17(rk - ,mk + ),supE44,relA1, λ- (T.maniati
s.,et al. Molecular Cloning:Cold Spring Harbor(198
2),504-506) )にトランスフォーメーションし、50μg/
mlアンピシリン含有LB平板寒天培地(LB培地+バク
トアガー(Difco社製)15g/l)上にて37℃で一夜培養し、
形質転換体を得た。この形質転換体より実施例1で示し
たのと同様の方法でプラスミドを抽出・精製を行い、p
ULIP1を調製した。以下構築したプラスミドは同様
の方法で調製した。
【0036】実施例2 <変異プラスミドpmLIP1−RIの作製>リパーゼ
遺伝子のシグナル配列と構造配列の境界部の塩基配列を
基に、境界部に制限酵素EcoRI認識部位を創出する
変異用オリゴヌクレオチドプライマーLPRIを設計し
た。LPRIの塩基配列構造を図5に示す。このオリゴ
ヌクレオチドLPRIをアール・エル・レッシンジャー
らの方法(R.L.Letsinger,.W.B.Lursford Journal Am.C
hem.Society 98,3655 )に基づきDNAシンセサイザー
(ベックマン社製:Beckman System1 plus)を用い作製
した。
【0037】DNA部位特異的変異反応用キットMut
an−K(宝酒造社製)を使用して、添付のマニュアル
の方法に従い、リパーゼ遺伝子のシグナル配列と構造配
列の境界に制限酵素EcoRI切断部位を作製し、変異
プラスミドpmLIP1−RIを作製した。即ち、実施
例1の方法に従ってプラスミドpULIP1で形質転換
したエシェリヒア・コリ CJ236(dut1,ung1,thi-
1,relA1/pCJ105(camr F') :Mutan−K添付)を使
用して、ビエイラらの方法(Vieira,J.and Messing,J.
(1987)Methods in Enzymology, 153 ,3-11 )に従って
一本鎖pULIP1を調製し、この一本鎖pULIP1
にプライマーLPRIをアニーリングさせ、T4DNA
ポリメラーゼで二本鎖プラスミドを合成した。この合成
プラスミドでエシェリヒア・コリ DH1を形質転換
し、複数の形質転換体を得た。これらの形質転換体に保
持されるプラスミドのうち、制限酵素EcoRIでリパ
ーゼ遺伝子のシグナル配列と構造配列の境界が切断され
ることをアガロースゲル電気泳動パターンで確認された
プラスミドをpmLIP1−RIとして回収した。
【0038】実施例3 <オンプAリパーゼ発現用プラスミドpOL3の作製>
プラスミドpIN−III−OmpA3(ニュージャージ
ー州立大学ラトガース・ロバート・ウッド・ジョンソン
医科大学、井上正順博士より分与)を、実施例1に示し
たのと同様の方法でエシェリヒア・コリ DH1にトラ
ンスフォーメーションし、これにより得た形質転換体か
らプラスミドの抽出・精製を行って、十分な量のpIN
−III−OmpA3を調製した。
【0039】pmLIP1−RI 2μg を制限酵素Ec
oRIとHindIII各4uで切断し、リパーゼ遺伝子を
含む約2.4Kbpのフラグメントを分離した。このフラグメ
ント100ng を、制限酵素EcoRIとHindIII各4u
で切断しアルカリフォスファターゼ(BAP:宝酒造社
製)1uで切断末端を脱リン酸化したpIN−III−Om
pA3 2μg の内100ng と、DNA Ligation Kitで連結さ
せ、プラスミドpIN−III−OmpA3−LPを作製
した。
【0040】プラスミドpIN−III−OmpA3−L
P 2μg を制限酵素XbaIとHindIII各4uで切断
し、OmpA遺伝子とリパーゼ構造遺伝子を含む約2.5K
bpのフラグメントを分離した。このフラグメント100ng
を、制限酵素XbaIとHindIII各4uで切断しアル
カリフォスファターゼ(BAP:宝酒造社製)1uで切断
末端を脱リン酸化したpUC118 2μg の内100ng
と、DNA Ligation Kitで連結させ、プラスミドpmOL
3を作製した。
【0041】さらにpmOL3内のリパーゼ構造遺伝子
の5’末端部の、EcoRI認識配列に変換した塩基配
列を本来の塩基配列に戻すために、OmpA遺伝子の塩
基配列と本来のリパーゼ構造遺伝子5’末端塩基配列を
元に、変異用オリゴヌクレオチドプライマーLPori
を設計し、アール・エル・レッシンジャーらの方法に基
づきDNAシンセサイザーを用い合成した。LPori
の塩基配列構造を図5に示す。
【0042】pmOL3とプライマーLPoriと、D
NA部位特異的変異反応用キットMutan−Kを使用
し、実施例2に示した方法に従って、二本鎖合成プラス
ミドによるエシェリヒア・コリ DH1の複数の形質転
換体を得た。これらの形質転換体に保持されるプラスミ
ドのうち、制限酵素EcoRIでOmpA遺伝子とリパ
ーゼ構造遺伝子の境界が切断されないことをアガロース
ゲル電気泳動パターンで確認されたプラスミドを、リパ
ーゼ構造遺伝子の5’塩基配列が本来の配列となった、
オンプAリパーゼ発現用プラスミドpOL3として回収
し、調製した。
【0043】実施例4 <オンプAリパーゼの発現と分離>得られた形質転換体
エシェリヒア・コリ DH1・pOL3を、50μg/mlア
ンピシリンと100 μM IPTG含有LB培地にて一夜培
養し、培養液を11,000G で1分遠心分離し、菌体を集菌
した。この菌体を10mM PIPES(同仁化学研究所
製)pH7.3 緩衝液中で超音波破砕し、菌体内容物を抽出
した。この抽出液をさらに2,000Gで1 分遠心分離し、不
溶体オンプAリパーゼを沈澱物として得た。
【0044】実施例5 <不溶体オンプAリパーゼの可溶化と活性化>分離した
不溶体オンプAリパーゼを6M グアニジン塩酸(和光純
薬社製)溶液に溶解した。この溶液を0.1% ウシ血
清アルブミン(シグマ社製)含有100mM PIPES
pH7.3緩衝液で100 倍に希釈し、溶解したオンプAリパ
ーゼが再び不溶化しないことを確認した。
【0045】実施例6 <リパーゼ活性の測定>実施例5で調製した可溶化オン
プAリパーゼ溶液の、トリグリセリド、ジグリセリド、
モノグリセリドの各基質に対するリパーゼ酵素活性を以
下のようにして測定した。即ち、測定対象となる基質を
含有した酵素反応液500 μl に、適当に希釈した酵素液
25μl を添加し、37℃で10分間反応を行った後、100 μ
l の1N塩酸を加え反応を止めた。これを37℃に10分間放
置した後、100 μl の1N水酸化ナトリウムで中和した。
この溶液100 μl に、0.1Mトリス塩酸緩衝液 pH8.0、1m
MATP、1mM MgCl2 、0.5mM CoA、0.1% トリ
トンX−100、0.5ユニットアシルCo−Aシンセタ−ゼ
からなる溶液500 μl を添加し、37℃5 分間反応させて
CoA誘導体に変換した。さらに過剰量のCoAを20mM
N−エチルマレイミド500 μl を添加してブロッキン
グした後、0.1M トリス塩酸緩衝液 pH8.0、0.03% 4ア
ミノアンチピリン、0.02% フェノ−ル、2.5ユニット アシル
Co−Aオキシダ−ゼ、2.5ユニット ペルオキシダ−ゼから
なる溶液500 μl を添加し、37℃5 分間発色反応を行っ
た。この発色強度を500nm の吸光度Aとして測定し、そ
の測定値Aから各基質に対するリパーゼ酵素活性濃度を
求めた。なお活性は、1 分間に1 μmoleの各グリセリド
を遊離する活性を1 単位(1U)とした。
【0046】トリグリセリド含有反応液 10ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 10ml アデカト−ル SO−120 10ml トリオレイン 70ml 精製水 室温で1時間撹拌し、エマルジョンとして使用する。 ジグリセリド含有反応液 2ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 1ml 10mM 1,2−ジグリセリド 3% トリトンX−10
0溶解液 7ml 精製水 室温で1時間撹拌し、基質ミセルとして使用する。 モノグリセリド含有反応液 2ml 0.5M リン酸緩衝液 pH8.0 1ml 10mM モノグリセリド 3% トリトンX−100溶解
液 7ml 精製水 室温で1時間撹拌し、基質ミセルとして使用する。
【0047】以上の方法により測定したオンプAリパー
ゼの各基質に対するリパーゼ活性を表1に示す。こうし
てオンプAリパーゼのモノグリセリドに対する基質特異
性の存在が確認された。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明の改良リパーゼは、モノグリセリ
ドに対する活性が弱い従来のリパーゼのモノグリセリド
に対する活性を向上し、脂質の完全分解がより容易にな
った。
【0050】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1017 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 1-60 :生物名:エシェリヒア・コリ(Escherichia
coli) 株名 :K802 61-1017:生物名:クロモバクテリウム・ビスコスム(C
hromobacterium viscosum) 株名 :バリエタス・パラリポリティカム(var. paral
ipoliticum) 配列の特徴 1-1017 P CDS
【0051】 配列 AAA AAG ACA GCT ATC GCG ATT GCA GTG GCA CTG GCT GGT TTC GCT ACC 48 Lys Lys Thr Ala Ile Ala Ile Ala Val Ala Leu Ala Gly Phe Ala Thr 1 5 10 15 GTA GCG CAG GCC GCG GAC ACC TAC GCG GCG ACG CGC TAT CCG GTG ATC 96 Val Ala Gln Ala Ala Asp Thr Tyr Ala Ala Thr Arg Tyr Pro Val Ile 20 25 30 CTC GTC CAC GGC CTC GCG GGC ACC GAC AAG TTC GCG AAC GTG GTG GAC 144 Leu Val His Gly Leu Ala Gly Thr Asp Lys Phe Ala Asn Val Val Asp 35 40 45 TAT TGG TAC GGA ATC CAG AGC GAT CTG CAA TCG CAT GGC GCG AAG GTG 192 Tyr Trp Tyr Gly Ile Gln Ser Asp Leu Gln Ser His Gly Ala Lys Val 50 55 60 TAC GTC GCG AAT CTC TCG GGA TTC CAG AGC GAC GAC GGG CCG AAC GGC 240 Tyr Val Ala Asn Leu Ser Gly Phe Gln Ser Asp Asp Gly Pro Asn Gly 65 70 75 80 CGC GGC GAG CAG CTG CTC GCC TAC GTG AAG CAG GTG CTC GCG GCC ACC 288 Arg Gly Glu Gln Leu Leu Ala Tyr Val Lys Gln Val Leu Ala Ala Thr 85 90 95 GGC GCG ACC AAG GTG AAC CTG ATC GGC CAC AGC CAG GGC GGC CTG ACC 336 Gly Ala Thr Lys Val Asn Leu Ile Gly His Ser Gln Gly Gly Leu Thr 100 105 110 TCG CGC TAC GTC GCG GCC GTC GCG CCG CAA CTG GTG GCC TCG GTG ACG 384 Ser Arg Tyr Val Ala Ala Val Ala Pro Gln Leu Val Ala Ser Val Thr 115 120 125 ACG ATC GGC ACG CCG CAT CGC GGC TCC GAG TTC GCC GAC TTC GTG CAG 432 Thr Ile Gly Thr Pro His Arg Gly Ser Glu Phe Ala Asp Phe Val Gln 130 135 140 GAC GTG CTG AAG ACC GAT CCG ACC GGG CTC TCG TCG ACG GTG ATC GCC 480 Asp Val Leu Lys Thr Asp Pro Thr Gly Leu Ser Ser Thr Val Ile Ala 145 150 155 160 GCC TTC GTC AAC GTG TTC GGC ACG CTC GTC AGC AGC TCG CAC AAC ACC 528 Ala Phe Val Asn Val Phe Gly Thr Leu Val Ser Ser Ser His Asn Thr 165 170 175 GAC CAG GAC GCG CTC GCG GCG CTG CGC ACG CTC ACC ACC GCG CAG ACC 576 Asp Gln Asp Ala Leu Ala Ala Leu Arg Thr Leu Thr Thr Ala Gln Thr 180 185 190 GCC ACC TAC AAC CGG AAC TTC CCG AGC GCG GGC CTG GGC GCG CCC GGT 624 Ala Thr Tyr Asn Arg Asn Phe Pro Ser Ala Gly Leu Gly Ala Pro Gly 195 200 205 TCG TGC CAG ACG GGC GCC GCG ACC GAA ACC GTC GGC GGC AGC CAG CAC 672 Ser Cys Gln Thr Gly Ala Ala Thr Glu Thr Val Gly Gly Ser Gln His 210 215 220 CTG CTC TAT TCG TGG GGC GGC ACC GCG ATC CAG CCC ACC TCC ACC GTG 720 Leu Leu Tyr Ser Trp Gly Gly Thr Ala Ile Gln Pro Thr Ser Thr Val 225 230 235 240 CTC GGC GTG ACC GGC GCG ACC GAC ACC AGC ACC GGC ACG CTC GAC GTC 768 Leu Gly Val Thr Gly Ala Thr Asp Thr Ser Thr Gly Thr Leu Asp Val 245 250 255 GCG AAC GTG ACC GAC CCG TCC ACG CTC GCG CTG CTC GCC ACC GGC GCG 816 Ala Asn Val Thr Asp Pro Ser Thr Leu Ala Leu Leu Ala Thr Gly Ala 260 265 270 GTG ATG ATC AAT CGC GCC TCG GGG CAG AAC GAC GGG CTC GTC TCG CGC 864 Val Met Ile Asn Arg Ala Ser Gly Gln Asn Asp Gly Leu Val Ser Arg 275 280 285 TGC AGC TCG CTG TTC GGG CAG GTG ATC AGC ACC AGC TAC CAC TGG AAC 912 Cys Ser Ser Leu Phe Gly Gln Val Ile Ser Thr Ser Tyr His Trp Asn 290 295 300 CAT CTC GAC GAG ATC AAC CAG CTG CTC GGC GTG CGC GGC GCC AAC GCG 960 His Leu Asp Glu Ile Asn Gln Leu Leu Gly Val Arg Gly Ala Asn Ala 305 310 315 320 GAA GAT CCG GTC GCG GTG ATC CGC ACG CAC GTG AAC CGG CTC AAG CTG 1008 Glu Asp Pro Val Ala Val Ile Arg Thr His Val Asn Arg Leu Lys Leu 325 330 335 CAG GGC GTG 1017 Gln Gly Val
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はオンプAリパーゼを構成するポリペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。
【図2】図2はオンプAリパーゼを構成するポリペプチ
ドのアミノ酸配列をコードするDNAを示す。
【図3】図3はプラスミドpOL3の制限酵素地図を示
す。
【図4】図4はプラスミドpOL3の作製手順を示す。
【図5】図5は実施例の部位特異的変異に使用されたオ
リゴヌクレオチドプライマーの塩基配列構造を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 茂行 静岡県田方郡大仁町三福632番地の1 旭 化成工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリグリセリドリパーゼのアミノ酸配列
    のN末端に疎水性ペプチドを付加せしめて得られるモノ
    グリセリド分解性の向上した改良リパーゼ。
  2. 【請求項2】 トリグリセリドリパーゼが、クロモバク
    テリウム・ビスコスム由来のトリグリセリドリパーゼで
    ある請求項1に記載の改良リパーゼ。
  3. 【請求項3】 疎水性ペプチドが、Lys-Lys-Thr-Ala-Il
    e-Ala-Ile-Ala-Val-Ala-Leu-Ala-Gly-Phe-Ala-Thr-Val-
    Ala-Gln-Ala 、Gly-Lys-Ala-Ile-Phe-Ala-Ile-Phe-Ala-
    Ile-Ala-Ile-Ala-Gly-Thr 、およびGly-Lys-Ala-Leu-Al
    a-Leu-Ala-Leu-Ala-Leu-Phe-Val-Ala-Gly-Thr で表され
    るアミノ酸配列からなる群より選ばれたペプチドである
    請求項1に記載の改良リパーゼ。
  4. 【請求項4】 改良リパーゼが、図1で表されるアミノ
    酸配列である請求項1に記載の改良リパーゼ。
  5. 【請求項5】 トリグリセリドリパーゼのアミノ酸配列
    のN末端に疎水性ペプチドを付加せしめることを特徴と
    するモノグリセリド分解性の向上した改良リパーゼの製
    造法。
JP26722292A 1992-10-06 1992-10-06 高モノグリセリド分解性を有する改良リパーゼ及びその製造法 Withdrawn JPH06113845A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7157262B2 (en) 1995-07-14 2007-01-02 Novozymes A/S Lipolytic enzymes
US9115346B2 (en) 2002-01-16 2015-08-25 Novozymes A/S Lipolytic enzymes

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