JPH06112713A - 基板の対向する両面上に高温超伝導体膜を作製する方法 - Google Patents

基板の対向する両面上に高温超伝導体膜を作製する方法

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JPH06112713A
JPH06112713A JP4222828A JP22282892A JPH06112713A JP H06112713 A JPH06112713 A JP H06112713A JP 4222828 A JP4222828 A JP 4222828A JP 22282892 A JP22282892 A JP 22282892A JP H06112713 A JPH06112713 A JP H06112713A
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superconducting
superconducting material
bonding
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Newman Nathan
ニューマン ネイサン
Capitolnick Aharon
カピトルニック アハロン
F Cole Brady
エフ. コール ブラディ
W Simon Randy
ダブリュ. サイモン ランディ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄い誘電体層によって隔離された高Tc超伝
導体からなる装置の構成を可能にする。 【構成】 インピーダンス整合が所望の場合に有用で、
特にマイクロ波周波数に適した超伝導電子回路デバイス
であり、薄い誘電体層の両面に超伝導体層を有する回路
である。イットリウムバリウム銅酸化物(YBCO)の
ような超伝導体10をアルミニウム酸ランタンのような
第1の基板12上に形成する。金のような保護層16を
YBCO上に堆積し、第2の担持基板20を保護された
YBCOにボンディングする。次に第1の基板を薄くし
て薄い誘電体層12とし、その上に超伝導体の第2の層
14をエピタキシャル成長させて所望の回路を作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、広い範囲の周波数に
わたる信号、特に高い周波数、とりわけマイクロ波周波
数の信号を取扱う電子回路装置(デバイス)の製造に関
する。特に、超伝導材料、ことに高臨界温度(Tc)の
超伝導体(HTS)から作られた装置がこの方法および
製品発明の対象である。
【0002】
【従来の技術】低周波からマイクロ波(約3〜300G
Z )に至るスペクトラム範囲で動作する電子装置は通
信、データ処理および他の応用分野で重要である。これ
らの装置は伝送線、フィルタ、共振器、遅延線および他
の構造を含んでいる。これらの装置の性能は、銅または
金のような通常の金属導体より抵抗損失が少なく、信号
の分散が小さい超伝導材料の使用によって高められてい
る。
【0003】元素ニオブのような慣例の超伝導体は液体
ヘリウムの沸点(4K)の近傍の温度で動作される装置
を必要とするので、その温度を維持するのは困難であ
り、かつ費用を要する。より高いTcの超伝導体によれ
ば装置はより実際的な液体窒素の沸点(77K)または
その近傍で動作することができる。より新しい高Tc超
伝導体は電子の移動が銅と酸素の原子で形成された面内
で起る層状ペロブスカイトの種類に属するものである。
その結果、これらの材料は銅酸化物超伝導体または簡単
に銅酸塩(cuprate)と呼ばれる。これらの超伝
導体の例は種々の化学量論的化合物YBaCuO,La
SrCuO,BiSrCaCuOおよびTlBaCaC
uOを含む。特に興味のある材料は組成比が1:2:
3:7のイットリウム,バリウム,銅および酸素で構成
される化合物(YBCO)である。
【0004】HTS技術の電子装置への応用、特に電磁
スペクトラムのマイクロ波領域への応用は、HTSフィ
ルムの製造上の要件のために面倒であった。特にマイク
ロ波部品に必要な基本的装置の形状寸法配置(geom
etry)は現在実際に用いられている材料および方法
では実現が困難であった。典型的なマイクロ波回路素子
および一般的なインピーダンス整合された伝送線は接地
面の金属化、接地面を覆う誘電体層、および誘電体層上
で能動回路を含んでいる薄いストリップ導体層からな
る。交流信号の伝搬は主として接地面と薄いストリップ
との間の誘電体層中を伝搬する電磁波による。
【0005】回路素子は効果的なかつ無反射動作のため
にインピーダンス整合される必要がある。その構造のイ
ンピーダンスは誘電体層の厚さ、その誘電定数および導
体ストリップの幅によって決定される。標準の50オー
ムインピーダンスに対して、通常用いられている誘電材
料では誘電体層の厚さは導体層の線幅とほぼ等しくされ
ている。数μm程度の線幅をもつ高実装密度の回路にお
いては、誘電体の厚さも僅か数μm程度でなければなら
ない。
【0006】高温超伝導膜を非常に薄い、おそらく数μ
mという薄さの誘電体層の両面に作製することの困難性
がHTSマイクロ波装置の開発を制約していた。常識的
にはこの問題に対して2つの可能な解決法が考えられ
る。第1の解決法はアルミニウム酸ランタンまたはサフ
ァイヤなどの薄い誘電体基板の両面に超伝導体膜を堆積
する方法であろう。第2の解決法は厚い基板上に多層
(超伝導体、誘電体、超伝導体)を順次に堆積する方法
であろう。残念ながら、いずれの方法もHTS薄膜の堆
積に対する基本的な要件のために実際的でない。
【0007】HTS膜の有利な特性は高度の結晶的規則
性(crystalline order)をもって成
長した試料においてのみ利用可能である。この規則性を
維持するために、高品質HTS膜を、好ましくは膜と化
学的に作用せずかつ超伝導体が配向成長可能な結晶構造
を有する基板材料上に成長させる。アルミニウム酸ラン
タンまたはチタン酸ストロンチウムのように超伝導体と
格子整合している基板は、それらが超伝導体をその上に
エピタキシャル成長させるためのほぼ理想的なテンプレ
ートを提供するので特にこの目的に適している。
【0008】サファイヤおよびシリコンのような他の好
ましい基板は上述した基準の1つまたはそれ以上を満た
しておらず、HTS膜との化学的安定性または近接した
格子整合の点で欠けている。それにもかかわらず、基板
とHTS膜との間に薄い緩衝層(buffer lay
er)を堆積することによってシリコンおよびサファイ
ヤ上に高品質のHTS膜を成長させることができる。
【0009】HTS膜は一般にHTS材料の構成成分を
気化し基板上に衝突させることによって形成される。成
分はレーザアブレーション、スパッタリングまたは他の
技術によって気化され得る。基板は適当な結晶構造を形
成するのに適した温度、典型的には700℃以上に酸素
に富む雰囲気中で保たれねばならない。技術的に有用な
寸法(1〜5平方cm)の基板上に均一に優れた特性の
HTS膜を成長させるために、基板の温度をその全面積
にわたって狭い範囲内に制御しなければならない。この
温度制御を行うために基板はヒーターに締付け保持され
またはしっかりと接着される。放射加熱によって温度を
制御することも可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの加熱技術は必
然的に薄く脆い基板に機械的および熱的な歪を与え、基
板が250μmという厚さであっても許容できない量の
破壊をもたらす。明らかに、10倍または100倍も薄
い基板では連続した物理的な支持なしでは構造的な完全
性を保ち得ないだろう。従って、上述した常識的な第1
の解決法によれば、このような薄い誘電体基板の両面に
HTS膜を堆積することは非常に困難であり、そして、
基板の厚さが減少するにつれて、これに対する挑戦は一
層やりにくくなる。そして、しかも、250μmまたは
それ以上の厚さの基板はマイクロ波回路における線幅お
よび部品密度に許容し得ない制約をもたらす。
【0011】常識的な第2の解決法は適当な基板上に超
伝導体、誘電体および超伝導体の層を順次に堆積する方
法である。第1の解決法の考え方は250μm以下の自
立(free standing)基板が薄すぎて加工
できないために実行不能であったが、第2の解決法の考
え方は厚い誘電体を堆積することが実際的でないために
うまく行かない。所望の結晶品質および誘電特性を有す
る誘電体材料を1/2μmを超える厚さに成長させるこ
とは非常に困難である。もし結晶構造が劣っていれば超
伝導体の第2の層の成長を支持することはできないだろ
う。もし誘電体または超伝導体の品質が劣っていれば装
置の性能も劣るだろう。
【0012】この発明は上述した問題を解決し、適当に
薄い誘電体基板によって隔離された高Tc超伝導体から
有用な装置の構成を可能にするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による薄い誘電体層の対向する両面上に超伝
導層を有する超伝導電子構造体の作製方法は第1の機械
的に安定な基板上に超伝導材料の第1の層を形成する工
程;前記超伝導材料の第1の層の上に保護層を形成する
工程;第2の機械的に安定な基板を前記保護層に結合さ
せる工程;前記第1の基板を薄くして誘電体層を形成す
る工程;および超伝導材料の第2の層を前記誘電体層の
前記保護層と反対の面上に形成する工程;を具えたこと
を特徴とする。
【0014】ここで、前記超伝導材料の第2の層をパタ
ーニングして電子回路構造体を形成してもよい。
【0015】前記超伝導材料の第1および第2の層が物
理的気相堆積法によって形成され、または前記超伝導材
料の第1および第2の層が化学的気相堆積法によって形
成されてもよい。
【0016】前記超伝導材料がビスマス酸塩であって
も、前記超伝導材料が銅酸塩であっても、あるいは前記
超伝導材料はYBCOを含んでもよい。
【0017】前記第1の基板はアルミニウム酸ランタ
ン,酸化マグネシウムまたは没食子酸ネオジムを含んで
もよい。
【0018】前記保護層が酸素源を含でもよく、前記源
がYBCOであっても、あるいは酸化銀であってもよ
い。
【0019】前記保護層が金,銀または金と銀の合金を
含んでも、あるいは保護層が酸化物であってもよく、酸
化物がSiO2 であっても、あるいはAl23 であっ
てもよい。
【0020】前記結合させる工程が、前記保護層の前記
超伝導材料の第1の層とは反対の面上にボンディング層
を形成する工程;および前記第2の機械的に安定な基板
を前記ボンディング層の前記保護層と反対の面に結合さ
せる工程;を具えてもよい。
【0021】ここで、前記ボンディング層が接着剤を含
んでも、または前記ボンディング層が金,銀、または金
と銀の合金を含んでもよい。
【0022】前記第1の基板がサファイヤまたはシリコ
ンを含んでもよい。
【0023】前記YBCO層と前記第1の基板との間に
緩衝材料を堆積する工程を含んでもよく、前記緩衝材料
がチタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム,酸化
マグネシウムおよびイットリア安定化ジルコニアからな
る群から選ばれてもよい。
【0024】前記結合させる工程が、前記保護層の前記
超伝導材料の第1の層とは反対の面上にボンディング層
を形成する工程;および前記第2の機械的に安定な基板
を前記ボンディング層の前記保護層とは反対の面に結合
させる工程;具えてもよい。
【0025】前記ボンディング層が接着剤であっても、
前記ボンディング層が貴金属であってもよい。
【0026】前記保護層が貴金属であってもよく、前記
保護層が酸化シリコンまたは酸化アルミニウムであって
もよい。
【0027】本発明による超伝導マイクロ波装置の作製
方法は、第1の基板上に超伝導材料の第1の層を形成す
る工程;前記超伝導材料の第1の層の上に保護層を形成
する工程;第2の基板を前記保護層に結合させる工程;
前記第1の基板を約1ないし250μmの範囲の厚さに
薄くしてマイクロ波領域のスペクトラムに適する誘電体
層を形成する工程;および前記誘電体層上に超伝導材料
の第2の層を形成して信号伝達回路を形成する工程;を
具えたことを特徴とする。
【0028】本発明によるマイクロ波回路は請求項2,
8,21または27の方法によって作製された超伝導電
子構造体を有することを特徴とする。
【0029】本発明による超伝導マイクロ波回路装置
は、超伝導材料の第1の層;パターニングして回路を形
成した超伝導材料の第2の層;および前記第1および第
2の層の間にあり、約1ないし250μmの範囲の厚さ
を有する誘電体層;を組合せ具えたことを特徴とする。
【0030】さらに、本発明による超伝導回路の支持の
ために有用な超伝導電子構造体は、第1の基板;該第1
の基板の表面にエピタキシャル成長させた超伝導材料の
層;前記超伝導材料の層の前記第1の基板とは反対側の
面上に形成された保護層;および前記超伝導材料の層の
前記保護層の側と結合された支持基板;を組合せ具えた
ことを特徴とする。
【0031】ここで、前記支持基板がボンディング層に
よって前記保護層と結合され、該ボンディング層は金,
銀,金と銀の合金および有機接着剤からなる群から選ば
れた材料を含んでもよい。
【0032】超伝導材料がYBCOであり、第1の基板
がアルミニウム酸ランタンまたは酸化マグネシウムであ
ってもよく、超伝導材料がYBCOであり、第1の基板
がサファイヤまたはシリコンであり、さらに前記第1の
基板と前記超伝導材料の間に緩衝層を含んでもよい。
【0033】前記緩衝層はチタン層ストロンチウム,チ
タン酸カルシウム,酸化マグネシウムおよびイットリア
安定化ジルコニアからなる群から選ばれた材料としても
よい。
【0034】前記第1の基板の厚さが約508μm(2
0mils)であってもよく、前記支持基板が前記保護
層にボンディング層で結合され、該ボンディング層は
金,銀,金と銀の合金および有機接着剤からなる群から
選ばれた材料を含んでもよい。
【0035】本発明による超伝導電子構造体のための基
板を薄くする方法は、機械的に安定な第1の基板上に超
伝導材料の層を形成する工程;前記超伝導材料の層上に
保護層を形成する工程;機械的に安定な担持基板を前記
保護層に結合させる工程;および前記第1の基板を前記
担持基板で支持しながら前記第1の基板を薄くする工
程;を具えたことを特徴とする。
【0036】本発明による薄い誘電体層の対向する両面
に超伝導体層を有する超伝導電子構造体の作製方法は、
超伝導材料の第1の層を第1の機械的に安定な基板上に
形成する工程;第2の機械的に安定な基板を前記超伝導
材料の第1の層に結合させる工程;前記第1および第2
の基板のうちの一方を薄くして誘電体層を形成する工
程;および 前記誘電体層の前記超伝導材料の第1の層
とは反対の面上に超伝導材料の第2の層を形成する工
程;を具えたことを特徴とする。
【0037】ここで、前記第1および第2の基板のうち
の一方が前記第1の基板であり、前記結合させる工程
が、保護層を前記超伝導材料の第1の層上に形成する工
程;および前記第2の機械的に安定な基板を前記保護層
と結合させる工程;を具えてもよい。
【0038】
【作用】要約すれば、この発明は、1〜250μmの範
囲の厚さの誘電体層を有する現実的かつ健全なHTS装
置の製造を可能にするものである。新規な製造手順は好
都合に取扱うのに十分な厚さの第1の基板上にHTS膜
を堆積することから始まる。次に超伝導体は特別な保護
層、超伝導体外へのおよび超伝導体内への酸素のマイグ
レーションを規制する保護膜で覆われる。この保護層は
また超伝導体が処理の間および膜成長の間将来の膜と反
応することを防ぐ。銅酸化物超伝導体は非常に反応し易
く、それらの化学量論または結晶構造のいかなる崩壊も
速やかに超伝導性を劣化させる。
【0039】保護された超伝導層は次に第2の担持基板
に結合されて、超伝導体は2つの安定化基板の間に機械
的に挟まれる。かく安定化された状態で、もとの第1の
基板は今や所望の薄さまで機械加工および研磨すること
ができ、必要に応じて1〜250μm厚の誘電体層を形
成することができる。次に誘電体層に第2の超伝導体を
堆積して、超伝導体−誘電体−超伝導体(SDS)構造
が完成される。このSDS構造は、マイクロ波回路だけ
でなく、インピーダンス整合が望まれる直流への応用さ
え含む、任意の周波数で動作する部品、デバイスおよび
回路に対して適しており、かつ有用である。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0041】図1はSDS構造を用いた超伝導マイクロ
波回路の典型的な部分を示す。基本的な要素は接地面超
伝導体層10,薄い誘電体層12および超伝導材料のス
トリップ14である。信号は主に接地面10およびスト
リップ14によって境界づけられた誘電体層12内を電
磁波の形で伝搬する。ストリップ14を非常に長くし
て、信号遅延線のような装置を作ることができ、または
容量的に結合したギャップを形成してフィルタまたは共
振器を作ることができ、または単純に信号が搬送される
伝送線として用いることもできる。典型的に用いられる
特性インピーダンスに対して、誘電体の厚さDTは線の
幅LWの程度である必要がある。現在の設計に適用可能
な、所要の回路実装密度を実現するためにはLWは1μ
m程度の小さな値とすることができ、これはDTが1μ
mという薄さでなければならないであろうことを意味し
ている。図2〜図6は、図1に示したHTS膜およびD
Tが1〜250μmの範囲であることが可能な適用可能
な誘電体を用いた特別なSDS構造を作る方法の各段階
を示す。
【0042】図2において、超伝導材料の第1の層10
は第1の基板12上にエピタキシャル成長されている。
YBCOは好ましい超伝導体であり、一方、アルミニウ
ム酸ランタンまたは酸化マグネシウムは好ましい基板材
料である。超伝導膜を成長させまたは堆積する個別の方
法は本発明に対して特に重要ではない。好ましい堆積方
法はレーザアブレーションおよびオフアクシス(off
−axis)スパッタリングであるが、任意の堆積処理
法を使用することができ、他の形式の物理的気相堆積
法、化学的気相堆積法、有機金属化学的気相堆積法およ
び液層エピタキシさえも高品質の膜を堆積する点での発
展がありさえすれば含まれる。
【0043】一般に、最高品質のYBCO膜は現場堆積
法(in situ deposition proc
ess)によって、換言すれば、超伝導結晶構造を形成
するために堆積後の高温のアニールを必要としない処理
法によって作られる。しかし、他の当業者はいわゆる
“フッ化バリウム”技術によって高品質のYBCOを作
ることを報告している。その方法においては、膜は初め
にフッ素を含む非晶質構造で形成され、その後酸素雰囲
気中で高温でアニールしてフッ素を酸素中に駆逐し、所
望の結晶構造を作る。本発明の膜はフッ化バリウム技術
で作ることができ、その場合は適宜なアニール工程が含
まれなければならない。
【0044】もし第1の基板12がサファイヤまたはシ
リコンであれば、構造は層10と12との間に堆積され
た薄い誘電体緩衝層を含んでもよい。YBCOはサファ
イヤおよびシリコンと化学的に反応し、それによってそ
の超伝導特性は劣化する。この劣化はYBCOまたは基
板材料のいずれとも反応しない中間に介在する緩衝層を
一層またはそれ以上堆積することによって防ぐことがで
きる。適当な緩衝層材料はチタン酸ストロンチウム,チ
タン酸カルシウム、酸化マグネシウムおよびイットリア
安定化ジルコニアを含む。中間介在の緩衝層はまたYB
COのエピタキシをも改善する。中間の緩衝層11を組
込んだ実施例は後に図7に関して議論されるであろう。
【0045】なおも図2を参照するに、基板12はこの
段階ではおそらく20ミル(508μm)の厚さSTを
もっており、この厚さは基板を妥当な程度に安定にかつ
加工可能にする。この厚さは基板12を構造的に安定に
し、かつ横方向の十分な熱伝導を許し超伝導層10の成
長の間ほぼ750℃の均一な一定温度において、上部の
成長表面を熱的に一様にする。好ましい実施例において
は、基板12はヒーターに銀ペーストで保持され、金属
箔に締付け保持され、銀合金でろう付けされ、または放
射加熱されて成長表面にわたって完全に均一な温度を確
保する。
【0046】図3は処理方法の次の段階を示し、保護層
(または複数の保護層)16が超伝導体層10の上に堆
積されている。保護層16は、HTS結晶相のあるも
の、特にYBCO化合物についてのものが堆積処理で用
いられる温度と圧力で不安定なために使用される。超伝
導材料は酸素を失い易く、そのことはその超伝導特性を
劣化させる。例えば高温で低酸素圧力に遭遇すると超伝
導の斜方晶系(orthorhombic)のYBCO
相は酸素を失い正方対称(tetragonalsym
metry)を有する正方晶系の絶縁相に変態するだろ
うし、もしくはY2 BCuO5 ,BaCuO2 および/
またはCu2 O等の種に分解さえするかもしれない。さ
らに、YBCOは多くの物質と反応し易く、保護なしで
は引きつづく処理工程で劣化し得る。保護膜16は酸素
の拡散を規制し、超伝導体層10と次のボンディグ層と
の間の化学作用または拡散を防ぐ。層16は銀,金また
はSiO2 またはAl23 のような酸化物を含んでも
よい。金は入手可能な材料の中で最も反応し難い元素で
あり、化学的な拡散および酸素の損失を最もよく規制す
るので好ましものである。あるいはまた、層16は他の
YBCO層または高温で分解して酸素を放出する酸化銀
のような他の酸化物を含んでもよい。
【0047】ニオブのような低Tc超伝導材料に対して
開発されたマイクロ波技術においては、クロムおよびイ
ンジウム合金のような酸素と反応する種を超伝導膜に直
接に接して、またはその極く近傍に用いることができ
る。これらと同じ方法を高Tc超伝導体に用いると製造
過程においてHTS膜からの酸素の損失が生じ、従って
超伝導特性が劣化する。しかし、銀,金および二酸化シ
リコンのような材料は最小の劣化を生ずるに過ぎず実際
にはHTS膜上に保護障壁を形成する。YBCOの表面
抵抗はこれらの材料によって重大な影響を受けないこと
が見出された。
【0048】図4において、図3に示した構造が逆にさ
れ、かつ適当なボンディング層18で担持基板20に結
合されている。ボンディング層18は金属元素もしくは
合金を含んでもよく、それらは適当に拡散ボンディング
されまたは加熱溶融される。これらの層18は層16ま
たは20上に化学的または物理的堆積法によって直接に
堆積された薄い金属箔または薄い金属膜からなっていて
もよい。あるいはまた、有機接着剤を使用することもで
きる。保護層16が銀または金で作られると、それはま
たボンディング層18としても働く。ボンディング層に
よって行われた結合は機械的な結合であるが、これに限
られることなく、化学的結合を形成することも同様に可
能である。担持基板20は構造を機械的に安定にする。
担持基板20は著しく温度が変化している時に機械的な
応力を消去するように、好ましくは第1の基板12と同
じ材料または少なくとも類似の熱機械的特性を有する材
料で作られる。超伝導体層10は今や第1の基板12と
担持基板20との間に挟まれており、超伝導体層10を
汚染しまたは物理的に損傷するおそれなく、第1の基板
12を研磨してその厚さを所望値にまで減少させること
ができる。さらに、基板12は担持基板20によって物
理的破壊に対して物理的に支持される。
【0049】図5において、第1の基板12は研磨され
薄い誘電体層12が形成されている。層12は所望に応
じて1〜250μmの範囲の厚さまで機械加工されまた
は化学的にエッチングされて電子回路のための誘電体層
を形成することができる。
【0050】最後に、図6において、第2の超伝導体層
14が誘電体層12の上に堆積される。第2の超伝導体
層14は次に標準の技術によってパターニングされ、図
1に関して議論したような所望の装置、部品または回路
を形成してもよい。担持基板20をヒーターにろう付け
および/または締付け保持しまたは放射加熱によって再
び加熱を行い、第2の超伝導体層14の高品質エピタキ
シャル成長を行う。複合SDS構造は1つの基板より厚
いので、成長表面において最適温度を与えるためにはよ
り多くのエネルギーを基板ヒーターに供給しなければな
らないだろう。所望に応じて、図6において担持基板2
0の底面に超伝導材料の他の層を堆積しパターニングす
ることによって付加的な回路を加えてもよい。
【0051】前述の如く、図7に示すように、層10と
12の間に堆積された薄い誘電体緩衝層11を含んで、
超伝導体層が基板と化学的に反応してそのためにその超
伝導特性が劣化するのを防ぐことが望ましいかもしれな
い。この劣化は超伝導体および基板のいずれの材料とも
化学的に反応しない中間介在の緩衝層11を一層または
それ以上堆積することによって防ぐことができる。適当
な緩衝層材料はチタン酸ストロンチウム,チタン酸カル
シウム,酸化マグネシウムおよびイットリア安定化ジル
コニアを含む。中間介在の緩衝層はまた超伝導体の面内
(in−plane)エピタキシまたは面内方位(in
−plane orientation)を改善するこ
ともできる。ここで面内方位とは、基板表面の面内にお
ける結晶方位であって、良い面内エピタキシは大傾角結
晶粒界(large−anglegrain boun
daries)が少なく、従って結晶粒の境界において
弱結合(weak−link)ジョセフソン接合が少な
いことを意味する。図7の構造は、図4と同様に、逆に
され、ボンディング層18で担持基板20に結合され
る。基板12は適当な誘電体層に薄くされ、第2の中間
介在緩衝層21が層12の上に堆積され、ついで第2の
超伝導体層14が堆積されて図8に示されるSDS構造
が形成される。図8の構造は緩衝層11および21を含
んでいる以外は図6に示した構造と基本的に同じであ
る。
【0052】本技術の効果はYBCOを超伝導体として
用い、およびボンディング層18および保護層16の双
方に金を用いたマイクロ波平行板共振器の製造によって
確認された。ボンディングは温度800℃、一軸性の高
圧で行われた。共振器は6.41GHzの周波数でほぼ
6040のQを持っていた。さらに金および銀の拡散ボ
ンディングが両面YBCO構造を作るために用いられて
成功した。
【0053】本発明はBa1-xx BiO3 またはBa
1-x Rbx BiO3 のようなビスマス酸塩超伝導体に対
してもまた適している。ビスマス酸塩はより低い超伝導
転移温度をもっているが、立方構造の利点を有し、ヒス
テリシスジョセフソン接合を作るのに向いている。ヒス
テリシスジョセフソン接合は良く知られている各種の超
伝導論理素子に基づいたディジタル信号処理回路を集積
化することを可能にする。ビスマス酸塩は酸素損失を受
けないが、非常に薄い誘電体の対向する両面上に2つの
超伝導体層を形成する点については同様の問題がある。
【0054】この発明は、全ての既知の酸化物超伝導体
およびアルミニウム酸ランタン,没食子酸ネオジム,ア
ルミニウム酸カルシウムネオジム,サファイヤ,シリコ
ン,没食子酸ランタンストロンチウムおよび酸化イット
リウムを含み、その上にHTS膜が堆積される全ての既
知の基板に対して適している。基板材料は、ある程度ま
で超伝導膜の品質および緩衝層の必要性を決定するが、
その他の点では、基板の材料は本発明の新規性に関して
基本的ではない。
【0055】この開示において記述された方法は、これ
まで決して得られなかった構造を作ることができるもの
であり、その構造は広い範囲の厚さの層間誘電体層をも
って作製されるHTSマイクロ波装置および回路および
他のインピーダンス整合された装置および回路を許容す
るものである。特に開示された新しいプロセスは従来技
術に比べ、より密度が高い回路およびより高い周波数の
部品を作るのに用いることができる。列挙された工程の
僅かな変更はもちろん可能である。しかし、発明は特許
請求の範囲の記載およびその均等の範囲に従ってのみ限
定されるべきである。
【0056】なお、もとの基板を薄くして薄い誘電体層
を作る代りに、第2に被着された基板を薄くすることが
できることに注意すべきである。後者の場合、第2の超
伝導体は薄くされた第1の基板上にでなく、薄くされた
第2の基板上に形成されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作製手順によって得られる所望のSD
S構造の動作層の部分を示す斜視図である。
【図2】図1に示した構造を作製するのに用いられる順
次の工程において第1の基板上に第1の超伝導体層を堆
積した工程を示す図である。
【図3】図1に示した構造を作製するのに用いられる順
次の工程において第1の超伝導体層上に保護層を付加し
た工程を示す図である。
【図4】図1に示した構造を作製するのに用いられる順
次の工程において図3の構造を担持基板に結合させて構
造を機械的に安定化させた工程を示す図である。
【図5】図1に示した構造を作製するのに用いられる順
次の工程において第1の基板の厚さを減少させ薄い誘電
体層を作成した工程を示す図である。
【図6】図1に示した構造を作製するのに用いられる順
次の工程において第2の超伝導体層を加えてSDS構造
を作った工程を示す図である。
【図7】第1の基板と第1の超伝導体層との間に緩衝層
を設けた以外は図2と類似の本発明の第2の実施例を示
す図である。
【図8】図6のSDS構造に誘電体層と双方の超伝導体
層との間に緩衝層を介挿させたSDS構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
10,14 超伝導体層 11,21 緩衝層 12 第1の基板 16 保護層 18 ボンディング層 20 第2の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブラディ エフ. コール アメリカ合衆国 94086 カリフォルニア 州 サニーベイル ヘンダーソン アベニ ュ 1235エイ (72)発明者 ランディ ダブリュ. サイモン アメリカ合衆国 94002 カリフォルニア 州 ベルモント アーバー アベニュ 2008

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の機械的に安定な基板上に超伝導材
    料の第1の層を形成する工程;前記超伝導材料の第1の
    層の上に保護層を形成する工程;第2の機械的に安定な
    基板を前記保護層に結合させる工程;前記第1の基板を
    薄くして誘電体層を形成する工程;および超伝導材料の
    第2の層を前記誘電体層の前記保護層と反対の面上に形
    成する工程;を具えたことを特徴とする薄い誘電体層の
    対向する両面上に超伝導層を有する超伝導電子構造体の
    作製方法。
  2. 【請求項2】 前記超伝導材料の第2の層をパターニン
    グして電子回路構造体を形成することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記超伝導材料の第1および第2の層が
    物理的気相堆積法によって形成されることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記超伝導材料の第1および第2の層が
    化学的気相堆積法によって形成されることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記超伝導材料がビスマス酸塩であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記超伝導材料が銅酸塩であることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記超伝導材料はYBCOを含むことを
    特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の基板はアルミニウム酸ランタ
    ン,酸化マグネシウムまたは没食子酸ネオジムを含むこ
    とを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記保護層が酸素源を含むことを特徴と
    する請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記源がYBCOであることを特徴と
    する請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記源が酸化銀であることを特徴とす
    る請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記保護層が金,銀または金と銀の合
    金を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記保護層が酸化物であることを特徴
    とする請求項8に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記酸化物がSiO2 であることを特
    徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記酸化物がAl23 であることを
    特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記結合させる工程が、 前記保護層の前記超伝導材料の第1の層とは反対の面上
    にボンディング層を形成する工程;および前記第2の機
    械的に安定な基板を前記ボンディング層の前記保護層と
    は反対の面に結合させる工程;を具えたことを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記ボンディング層が接着剤を含むこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ボンディング層が金,銀、または
    金と銀の合金を含むことを特徴とする請求項16に記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の基板がサファイヤまたはシ
    リコンを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記YBCO層と前記第1の基板との
    間に緩衝材料を堆積する工程を含むことを特徴とする請
    求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記緩衝材料がチタン酸ストロンチウ
    ム,チタン酸カルシウム,酸化マグネシウムおよびイッ
    トリア安定化ジルコニアからなる群から選ばれることを
    特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記結合させる工程が、 前記保護層の前記超伝導材料の第1の層とは反対の面上
    にボンディング層を形成する工程;および前記第2の機
    械的に安定な基板を前記ボンディング層の前記保護層と
    は反対の面に結合させる工程;を具えたことを特徴とす
    る請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記ボンディング層が接着剤であるこ
    とを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記ボンディング層が貴金属であるこ
    とを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記保護層が貴金属であることを特徴
    とする請求項21,23または24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記保護層が酸化シリコンまたは酸化
    アルミニウムであることを特徴とする請求項21,23
    または24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 第1の基板上に超伝導材料の第1の層
    を形成する工程;前記超伝導材料の第1の層の上に保護
    層を形成する工程;第2の基板を前記保護層に結合させ
    る工程;前記第1の基板を約1ないし250μmの範囲
    の厚さに薄くしてマイクロ波領域のスペクトラムに適す
    る誘電体層を形成する工程;および前記誘電体層上に超
    伝導材料の第2の層を形成して信号伝達回路を形成する
    工程;を具えたことを特徴とする超伝導マイクロ波装置
    の作製方法。
  28. 【請求項28】 請求項2の方法によって作製された超
    伝導電子構造を有することを特徴とするマイクロ波回
    路。
  29. 【請求項29】 請求項8の方法によって作製された超
    伝導電子構造を有することを特徴とするマイクロ波回
    路。
  30. 【請求項30】 請求項21の方法によって作製された
    超伝導電子構造を有することを特徴とするマイクロ波回
    路。
  31. 【請求項31】 請求項27の方法によって作製された
    超伝導電子構造を有することを特徴とするマイクロ波回
    路。
  32. 【請求項32】 超伝導材料の第1の層;パターニング
    して回路を形成した超伝導材料の第2の層;および前記
    第1および第2の層の間にあり、約1ないし250μm
    の範囲の厚さを有する誘電体層;を組合せ具えたことを
    特徴とする超伝導マイクロ波回路装置。
  33. 【請求項33】 前記超伝導材料が銅酸塩であることを
    特徴とする請求項32に記載の装置。
  34. 【請求項34】 前記超伝導材料がビスマス酸塩である
    ことを特徴とする請求項32に記載の装置。
  35. 【請求項35】 第1の基板;該第1の基板の表面にエ
    ピタキシャル成長させた超伝導材料の層;前記超伝導材
    料の層の前記第1の基板とは反対側の面上に形成された
    保護層;および前記超伝導材料の層の前記保護層の側と
    結合された支持基板;を組合せ具えたことを特徴とする
    超伝導回路の支持のために有用な超伝導電子構造体。
  36. 【請求項36】 前記支持基板がボンディング層によっ
    て前記保護層と結合され、該ボンディング層は金,銀,
    金と銀の合金および有機接着剤からなる群から選ばれた
    材料を含むことを特徴とする請求項35に記載の構造
    体。
  37. 【請求項37】 超伝導材料がYBCOであり、第1の
    基板がアルミニウム酸ランタンまたは酸化マグネシウム
    であることを特徴とする請求項35に記載の構造体。
  38. 【請求項38】 超伝導材料がYBCOであり、第1の
    基板がサファイヤまたはシリコンであり、さらに前記第
    1の基板と前記超伝導材料の間に緩衝層を含むことを特
    徴とする請求項35に記載の構造体。
  39. 【請求項39】 前記緩衝層はチタン層ストロンチウ
    ム,チタン酸カルシウム,酸化マグネシウムおよびイッ
    トリア安定化ジルコニアからなる群から選ばれた材料で
    あることを特徴とする請求項38に記載の構造体。
  40. 【請求項40】 前記第1の基板の厚さが約508μm
    (20mils)であることを特徴とする請求項35に
    記載の構造体。
  41. 【請求項41】 前記支持基板が前記保護層にボンディ
    ング層で結合され、該ボンディング層は金,銀,金と銀
    の合金および有機接着剤からなる群から選ばれた材料を
    含むことを特徴とする請求項40に記載の構造体。
  42. 【請求項42】 超伝導材料がYBCOであり、第1の
    基板がアルミニウム酸ランタンまたは酸化マグネシウム
    であることを特徴とする請求項41に記載の構造体。
  43. 【請求項43】 超伝導材料がYBCOであり、第1の
    基板がサファイヤまたはシリコンであり、さらに前記第
    1の基板と前記超伝導材料との間に緩衝層が設けられて
    いることを特徴とする請求項40に記載の構造体。
  44. 【請求項44】 前記緩衝層がチタン酸ストロンチウ
    ム,チタン酸カルシウム,酸化マグネシウムおよびイッ
    トリア安定化ジルコニアからなる群から選ばれた材料で
    あることを特徴とする請求項43に記載の構造体。
  45. 【請求項45】 機械的に安定な第1の基板上に超伝導
    材料の層を形成する工程;前記超伝導材料の層上に保護
    層を形成する工程;機械的に安定な担持基板を前記保護
    層に結合させる工程;および前記第1の基板を前記担持
    基板で支持しながら前記第1の基板を薄くする工程;を
    具えたことを特徴とする超伝導電子構造のための基板を
    薄くする方法。
  46. 【請求項46】 超伝導材料の第1の層を第1の機械的
    に安定な基板上に形成する工程;第2の機械的に安定な
    基板を前記超伝導材料の第1の層に結合させる工程;前
    記第1および第2の基板のうちの一方を薄くして誘電体
    層を形成する工程;および前記誘電体層の前記超伝導材
    料の第1の層とは反対の面上に超伝導材料の第2の層を
    形成する工程;を具えたことを特徴とする薄い誘電体層
    の対向する両面に超伝導体層を有する超伝導電子構造体
    の作製方法。
  47. 【請求項47】 前記第1および第2の基板のうちの一
    方が前記第1の基板であり、前記結合させる工程が、 保護層を前記超伝導材料の第1の層上に形成する工程;
    および前記第2の機械的に安定な基板を前記保護層と結
    合させる工程;を具えたことを特徴とする請求項46に
    記載の方法。
JP4222828A 1992-08-21 1992-08-21 基板の対向する両面上に高温超伝導体膜を作製する方法 Pending JPH06112713A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9362477B2 (en) 2010-02-05 2016-06-07 Sunam Co., Ltd. Method of forming ceramic wire, system of forming the same, and superconductor wire using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9362477B2 (en) 2010-02-05 2016-06-07 Sunam Co., Ltd. Method of forming ceramic wire, system of forming the same, and superconductor wire using the same

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