JPH06111280A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH06111280A
JPH06111280A JP28543992A JP28543992A JPH06111280A JP H06111280 A JPH06111280 A JP H06111280A JP 28543992 A JP28543992 A JP 28543992A JP 28543992 A JP28543992 A JP 28543992A JP H06111280 A JPH06111280 A JP H06111280A
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庸彦 五十嵐
Yasushi Takasugi
康史 高杉
Tsutomu Aoyama
勉 青山
Akira Saito
彰 斎藤
Yuko Mogi
優子 茂木
隆義 ▲桑▼嶋
Takayoshi Kuwajima
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面性に優れ、電磁変換特性が良好な磁気記
録媒体とする。 【構成】 非磁性基体上に、球状の非強磁性超微粒子酸
化鉄を含有させた非強磁性層を介して、磁性層を形成す
る。この非強磁性層を形成するに際し、用いる塗布液
は、(球状の非強磁性超微粒子酸化鉄/樹脂バインダ
ー)が重量比で100/50〜100/5のものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布型の磁気記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】高性能オーディオカセットテープ、各種
ビデオテープ、DAT、各種磁気ディスク等に代表され
る磁気記録媒体では、高記録密度化が強く要望されてい
る。
【0003】そして、これを実現するものとして、磁性
金属を使用した金属磁性粉末を磁性粉材料とすることな
どが提案されており、実用化されている。
【0004】一方、高記録密度化のためには、媒体の厚
み損失、自己減磁損失を考慮する必要があり、このよう
な観点から磁性層の薄層化が望まれている。
【0005】しかし、磁性層が薄層化すると、磁性層の
表面に支持体の表面性が反映して電磁変換特性が悪化し
たりする。このため、従来、支持体表面に例えば熱硬化
性樹脂をバインダーとして用いた非磁性層を設け、これ
を介して磁性層を設けることが提案されている。
【0006】しかし、このような非磁性層では耐久性が
十分ではないなどの問題がある。
【0007】また、非磁性層と磁性層とを塗設する場
合、一旦非磁性層を塗布、乾燥して形成したのちに、磁
性層を形成する方法が採られているために、用いるバイ
ンダー樹脂によっては非磁性層の表面性に起因して磁性
層の表面性が悪化してしまうという問題が起きる。
【0008】このようなことから、特開昭63−191
315号、同63−191318号公報には、非磁性粉
末を、例えば熱可塑性樹脂バインダー中に分散させた非
磁性下層を塗設し、この下層と磁性層とを、各層用塗布
液を湿潤状態で重畳して塗布する、いわゆるウェット・
オン・ウェット方式によって設ける旨が開示されてい
る。
【0009】そして、実施例で、非磁性粉末として用い
られているのはα−Fe23 であり、針状のものと考
えられる。
【0010】また、これにより、電磁変換特性、耐久性
およびヘッド摩耗が改良されることが記載されている。
【0011】しかし、ディジタル記録方式のビデオテー
プやフロッピーディスク(FD)等の磁気記録媒体で
は、高記録密度化にともない、磁性層の薄層化がますま
す要求されることから、上記公報に開示されるような非
磁性層を用いても、媒体表面の表面性等の点で十分では
なく、さらなる改良が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、表面性に優れ、電磁変換特性が良好な磁気記録媒体
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(9)の構成によって達成される。 (1)非磁性支持体上に、非強磁性層を介し、磁性粉末
と樹脂バインダーとを含有する磁性層を有する磁気記録
媒体において、前記非強磁性層は、球状の非強磁性超微
粒子酸化鉄と樹脂バインダーとを含有し、(超微粒子酸
化鉄/樹脂バインダー)が重量比で100/50〜10
0/5である磁気記録媒体。 (2)前記非強磁性微粒子酸化鉄はα−Fe23 を主
成分とする上記(1)の磁気記録媒体。 (3)前記非強磁性超微粒子酸化鉄はアスペクト比が1
〜2である上記(1)または(2)の磁気記録媒体。 (4)前記非強磁性超微粒子酸化鉄の平均粒径が20〜
80nmである上記(1)ないし(3)のいずれかの磁気
記録媒体。 (5)前記非強磁性超微粒子のBET法による比表面積
が20〜80m2/gである上記(1)ないし(4)のいず
れかの磁気記録媒体。 (6)前記非強磁性層は、超微粒子酸化鉄の含有量が1
0〜60重量%である塗布溶液を用いて形成された上記
(1)ないし(5)のいずれかの磁気記録媒体。 (7)前記非強磁性層の膜厚が0.5〜2.5μm であ
る上記(1)ないし(6)のいずれかの磁気記録媒体。 (8)前記磁性層の膜厚が2.5μm 以下である上記
(1)ないし(7)のいずれかの磁気記録媒体。 (9)前記非強磁性層と磁性層とはウェット・オン・ウ
ェット方式により塗設されたものである上記(1)ない
し(8)のいずれかの磁気記録媒体。
【0014】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0015】本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上
に、非強磁性層を介し、磁性層が設層されたものであ
る。
【0016】この非強磁性層は、球状の非強磁性超微粒
子酸化鉄を含有する。
【0017】球状の超微粒子酸化鉄を用いることによっ
て、高分散性とすることができ、非強磁性層における粒
子の充填率を大きくすることができる。このため、非強
磁性層自体の表面性が良化し、ひいては磁性層の表面性
が良好となり、本発明の効果を奏する。
【0018】このような効果は、球状の酸化鉄を用いる
ことによってはじめて得られるものであり、特開昭63
−191315号、同63−191318号公報に開示
されるような針状の酸化鉄や、球状であっても酸化チタ
ンのような他の材質を用いては得られるものではない。
【0019】この酸化鉄の主成分はα−Fe23 であ
り、α−Fe23 が全体の90wt% 以上を占め、特に
は95wt% 以上がα−Fe23 であることが好まし
い。この場合の上限は通常98〜100wt% である。
【0020】また、形状はほぼ真球状であり、平均長軸
径を平均短軸径で割ったアスペクト比が1〜2程度であ
る。
【0021】また、粒径は100nm以下、好ましくは8
0nm以下であり、平均粒径は20〜80nmである。
【0022】形状、粒径等は、透過型電子顕微鏡(TE
M)観察によればよい。
【0023】また、BET法による比表面積は、20〜
80m2/g、好ましくは30〜60m2/gである。
【0024】また、吸油量はJIS法で25〜30ml/
100g程度であり、真比重は5.2g/ml程度である。
【0025】このような球状のα−Fe23 は、塩触
媒法により製造することができ、このような製法によ
り、通常、針状となるα−Fe23 の粒成長を阻害す
ることによって球状のものを得ることができる。
【0026】具体的には、塩化第二鉄(FeCl3 )と
Na2 CO3 等のアルカリ塩とを出発原料として反応さ
せて得るか、塩化第一鉄(FeCl2 )とNa2 CO3
等とを反応させてH22 等により酸化して得るなどす
ればよい。
【0027】このような球状のα−酸化鉄(Fe2
3 )は、市販されており、市販品をそのまま用いること
もできる。このようなものには、超微粒子透明酸化鉄ナ
ノタイト(登録商標)〔昭和電工(株)製〕などがあ
る。
【0028】このようなα−Fe23 の非強磁性層に
おける含有量は、全体の60〜95wt% とするのがよ
い。この含有量が小さくなると、α−Fe23 添加の
効果がなく、この含有量が大きくなると、支持体との密
着性が悪くなる。
【0029】本発明に用いるバインダー樹脂は、電子線
硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性もしくは反応型樹
脂またはこれらの混合物等いずれであってもよいが、得
られる膜強度等から熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂を
用いることが好ましい。
【0030】熱硬化性樹脂としては、例えば塩化ビニル
−酢酸ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩化ビニル−
ビニルアルコール−酢酸ビニル(カルボン酸含有も含
む)、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩素化塩化ビニ
ル、塩化ビニル−アクリロニトリル、ビニルブチラー
ル、ビニルホルマール等のビニル共重合系樹脂と架橋剤
との混合物、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ニ
トロセルロース、セルロースアセトブチレート等の繊維
素系樹脂と架橋剤との混合物、ブタジエン−アクリロニ
トリル等の合成ゴム系と架橋剤との混合物、さらにはこ
れらの混合物等が好適である。これらは−SO3 M、−
COOM、−N(R)2 、−N(R)3 (ここで、Mは
HまたはNa等の一価の金属を表し、Rは水素原子また
はアルキル基等の一価の炭化水素基を表す)などの極性
基を有していてもよい。さらには、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、尿素樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、
アクリル系反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリ
アミド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などの縮重合系
の樹脂あるいは高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネ
ートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体と
ジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステル
ポリオールとポリイソシアネートの混合物、低分子量グ
リコール/高分子量ジオール/トリフェニルメタントリ
イソシアネートの混合物など、上記の縮重合系樹脂とイ
ソシアネート化合物などの架橋剤との混合物なども挙げ
られる。
【0031】バインダー樹脂を硬化する架橋剤として
は、各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを
用いることができ、特に、トリレンジイソシアナート、
ヘキサメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシア
ナートの1種以上が好ましい。架橋剤の含有量は樹脂1
00重量部に対し、10〜30重量部とすることが好ま
しい。このような、熱硬化性樹脂を硬化するには、一般
に加熱オーブン中で50〜70℃にて12〜48時間加
熱すればよい。
【0032】バインダーとしては、電子線硬化型化合物
を硬化したもの、すなわち電子線硬化性樹脂を用いたも
のも好適である。電子線硬化性化合物の具体例として
は、ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアク
リル酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合
物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートの
ようなアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導
体等の不飽和結合等の電子線照射による架橋あるいは重
合乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有または導入
した樹脂である。その他電子線照射により架橋重合する
不飽和二重結合を有する化合物であれば用いることがで
きる。
【0033】電子線硬化樹脂に変性できる熱可塑性樹脂
の例としては、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル、ビニルアルコール系共重合体、塩化ビニル−
アクリル系共重合体、飽和ポリエステルのエポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、繊維素誘導体等を挙げることがで
き、これらを公知の方法によるアクリル変性等を施せば
よい。
【0034】また、非強磁性層の乾燥膜厚は、0.5〜
2.5μm の範囲で適宜選ぶことができる。ただし、膜
厚が小さすぎると非磁性支持体の表面性が、非強磁性層
の表面に反映され、ひいては磁性層の表面が悪化するこ
とがあるため、システムに応じた膜厚としなければなら
ない。一方、膜厚が大きすぎると、厚み損失が大きくな
り、高密度記録には適さなくなる。
【0035】また、非強磁性層には潤滑剤を含有させて
もよい。特に、上層の磁性層が非常に薄い場合、スチル
耐久性に有効である。
【0036】さらに、非強磁性層には、非磁性の導電性
物質等を含有させてもよい。
【0037】本発明における非強磁性層は、球状のα−
Fe23 を分散させ、樹脂等を含有する塗布溶液を用
いて形成する。
【0038】この場合用いる溶媒に特に制限はなく、シ
クロヘキサノン、イソホロン等のケトン系、イソプロピ
ルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系、エ
チルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ系、ト
ルエン等の芳香族系等の各種溶媒を目的に応じて選択す
ればよい。
【0039】このような塗布溶液中のα−Fe23
(固型分量)は、10〜60wt% 、好ましくは15〜5
0wt% とすればよい。この含有量が少なくなると、特
に、後述のウェット・オン・ウェット方式による磁性層
の塗布が困難となり、この含有量が多くなると塗膜の接
着性が弱くなる。
【0040】また、塗布溶液中のα−Fe23 と樹脂
との比率は、重量比で、α−Fe23 /樹脂が100
/50〜100/5、好ましくは100/35〜100
/10とするのがよい。この比が100/50未満では
特にウェット・オン・ウェット方式の塗布で磁性層の表
面性が悪化し、この比が100/5をこえると、塗膜の
接着性が弱くなる。
【0041】このような非磁性層上に塗設される磁性層
は、磁性粉末とバインダーとを含有するものである。
【0042】この場合の磁性粉末としては、γ−Fe2
3 、Co含有γ−Fe23 、Fe34 、Co含有
Fe34 、CrO2 、バリウムフェライト、ストロン
チウムフェライト等の酸化物微粉末や、Fe、Co、N
i等の金属あるいはこれらの合金微粉末、炭化鉄などが
挙げられる。
【0043】これらの磁性粉末は適用する媒体種等に応
じて適宜選択すればよいが、バリウムフェライト、金属
あるいは合金、炭化鉄などが好ましい。また、これらの
磁性粉末は1種のみを用いても2種以上を併用してもよ
い。
【0044】炭化鉄磁性粉末としては、表面が主として
炭素および/または炭化鉄であるものが好ましい。
【0045】また、金属磁性粉末としては、鉄を主体と
し、さらにYを含む希土類元素を含有するものも好まし
い。さらに、熱間静水圧プレス法(HIP)した磁性粉
末も好ましい。
【0046】磁性層に用いるバインダーとしては、前記
の非磁性層に用いるバインダーと同様のものが挙げら
れ、両層のバインダー樹脂に同じものを用いることも好
ましい。
【0047】磁性層中の磁性粉末の含有量は、全体の5
0〜85wt% 、好ましくは55〜75wt% とする。
【0048】また、磁性層の乾燥膜厚はシステムに応じ
て決定されるが、2.5μm 以下、好ましくは0.15
〜1.50μm とする。このような膜厚において高記録
密度が実現できる。
【0049】磁性層には、必要に応じ、無機微粒子、潤
滑剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
【0050】磁性層は磁性塗料を用いて形成する。この
とき用いる溶媒は、非強磁性層形成用のものと同様のも
のが挙げられる。
【0051】磁性塗料中の磁性粉末の含有量は、10〜
50wt% 、好ましくは15〜45wt% とする。
【0052】また、本発明では、磁性層を設層した後、
磁場を印加して、層中の磁性粒子を配向させることが好
ましい。この配向方向は、媒体の走行方向に対して、長
手方向であっても垂直方向であってもななめ方向であっ
てもよい。
【0053】本発明の磁気記録媒体に用いる非磁性支持
体に特に制限はなく、目的に応じて各種可撓性材質、各
種剛性材質から選択した材料を、各種規格に応じてテー
プ状などの所定形状および寸法とすればよい。例えば、
可撓性材質としては、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルが挙げられる。
【0054】本発明において、非強磁性層および磁性層
は、いわゆるウェット・オン・ウェット方式により塗設
することが表面性を格段と向上させる上で好ましいが、
ウェット・オン・ドライ方式により塗設してもよい。
【0055】ウェット・オン・ウェット方式は、非強磁
性層を塗設してこの層が乾燥しない湿潤状態のうちに次
層である磁性層を塗設するものであり、これに対し、ウ
ェット・オン・ドライ方式は、一旦非強磁性層を塗布、
乾燥した後磁性層を塗設するものである。
【0056】なお、ウェット・オン・ドライ方式は、磁
性塗料の物性に左右されないなどの塗布作業上の理由か
らは有利である。
【0057】このなかでウェット・オン・ウェット塗布
方式において、非磁性層を塗設してから磁性層を塗設す
るものとしてもよく、両層を同時に設層するものとして
もよい。
【0058】このような塗布方式に用いるコータには特
に制限はないが、例えば特開昭63−191315号、
同63−191318号公報に開示されるものを用いる
ことができる。
【0059】この場合、塗布口が複数あるものを用いて
も、コータヘッドが複数あるものを用いてもよい。
【0060】本発明の磁気記録媒体は、必要に応じ、バ
ックコート層等が設けられていてもよい。また、片面に
磁性層を有するもののみならず、両面に磁性層を有する
ものであってもよい。
【0061】本発明の磁気記録媒体は、ディジタル記録
方式のビデオテープやフロッピーディスク等に用いるこ
とが好ましい。
【0062】ディジタル記録方式は、最短記録波長を
0.3〜1.5μm として行うものであり、このときの
媒体記録深さは、0.15〜0.75μm である。そし
て、磁性層の膜厚を最短記録波長の媒体記録深さと同じ
にすることにより、良好な出力、分解能およびオーバー
ライト特性が得られることが知られている。
【0063】このうち、ビデオテープとするときの磁性
層の膜厚は0.15〜0.3μm 程度と極く薄い場合が
多く、このときの磁性粉末は、主に金属粉末が用いられ
る。
【0064】また、フロッピーディスクとするときの磁
性層の膜厚は0.30〜1.00μm で、このときの磁
性粉末は、主にバリウムフェライト粉末が用いられる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0066】実施例1磁性塗料の調製 下記の組成で磁性塗料を調製した。 磁性塗料 Fe−Zn−Ni合金 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリエステルポリウレタン 10重量部 ポリイソシアネート 4重量部 ステアリン酸(工業用) 2重量部 ブチルステアレート(工業用) 2重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (=35/35/30) 適 量
【0067】非強磁性層形成用塗布溶液(非強磁性塗
料)の調製 下記の組成で非強磁性塗料No. 1を調製した。 非強磁性塗料No. 1 球状α−Fe23 (平均粒径20nm、BET値約60m2/g) 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 11重量部 ポリエステルポリウレタン 11重量部 ポリイソシアネート 4重量部 ステアリン酸(工業用) 2重量部 ブチルステアレート(工業用) 2重量部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン (=35/35/30) 156重量部
【0068】また、非強磁性塗料No. 1において、添加
粒子を種々変更して非強磁性塗料No. 2〜No. 6を調製
した。
【0069】非強磁性塗料No. 2 非強磁性塗料No. 1で非強磁性粒子を球状α−Fe2
3 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g)とするほか
は同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料No. 2と
する。
【0070】非強磁性塗料No. 3 非強磁性塗料No. 1で非強磁性粒子を球状α−Fe2
3 (平均粒径60nm、BET値約30m2/g)とするほか
は同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料No. 3と
する。
【0071】非強磁性塗料No. 4 非強磁性塗料No. 1でα−Fe23 のかわりに球状の
TiO2 (平均粒径30nm、BET値約40m2/g)とす
るほかは同様な塗料を調製した。これを非強磁性塗料N
o. 4とする。
【0072】非強磁性塗料No. 5 非強磁性塗料No. 1で球状のα−Fe23 のかわりに
針状のα−Fe23(平均長軸長190nm、平均短軸
長30nm、BET値約50m2/g)を用いるほかは同様な
塗料を調製した。これを非強磁性塗料No. 5とする。
【0073】上記の、磁性塗料および非強磁性塗料をエ
クストルージョン型同時重層塗布方式により、厚さ8ミ
クロンのポリエチレンテレフタレート製の非磁性基体上
に塗設し、乾燥した。また、この際非強磁性層のみの塗
布を行ったサンプルも用意し、光沢度、表面粗度(JI
SB0601によるRa)の確認も行った。
【0074】磁性塗料を塗布したサンプルについては、
さらにカレンダー処理を行い、磁気記録テープとした。
用いた非強磁性塗料に応じてサンプルNo. 1〜No. 5と
する。また、サンプルNo. 1において、塗布方式をウェ
ット・オン・ドライ方式とするほかは同様にしてサンプ
ルNo. 6を得た。
【0075】なお、これらのテープサンプルにおける非
強磁性層および磁性層の膜厚は、いずれも、それぞれ、
2.0μm 、0.2μm とした。また、上記における球
状粒子のアスペクト比はほぼ1であった。
【0076】これらのテープサンプルについて、上記と
同様に、光沢度、表面粗度を調べた。また、出力および
C/N比を以下のようにして調べた。
【0077】(1)RF.ビデオ感度 アモルファスヘッドで測定した7MHz のビデオ感度を求
めた。
【0078】(2)C/N 7MHz からそれぞれ0.3、1.0MHz 離れた所のノイ
ズとRFの比であるC/Nを求めた。
【0079】結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】実施例2 実施例1のサンプルNo.2において、(α−Fe2
3 /樹脂)の比率を表2に示すようにしたサンプルを作
成した。これらをサンプルNo.21〜25とする。な
お、サンプルNo.22は、実施例1のサンプルNo.
2と実質的に同一のものである。
【0082】実施例1と同様にテープ化等を行い評価し
た結果を表2に示す。
【0083】
【表2】
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、表面性に優れ、電磁変
換特性が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 彰 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 茂木 優子 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 ▲桑▼嶋 隆義 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、非強磁性層を介し、
    磁性粉末と樹脂バインダーとを含有する磁性層を有する
    磁気記録媒体において、 前記非強磁性層は、球状の非強磁性超微粒子酸化鉄と樹
    脂バインダーとを含有し、(超微粒子酸化鉄/樹脂バイ
    ンダー)が重量比で100/50〜100/5である磁
    気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非強磁性微粒子酸化鉄はα−Fe2
    3 を主成分とする請求項1の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非強磁性超微粒子酸化鉄はアスペク
    ト比が1〜2である請求項1または2の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記非強磁性超微粒子酸化鉄の平均粒径
    が20〜80nmである請求項1ないし3のいずれかの磁
    気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記非強磁性超微粒子のBET法による
    比表面積が20〜80m2/gである請求項1ないし4のい
    ずれかの磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記非強磁性層は、超微粒子酸化鉄の含
    有量が10〜60重量%である塗布溶液を用いて形成さ
    れた請求項1ないし5のいずれかの磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記非強磁性層の膜厚が0.5〜2.5
    μm である請求項1ないし6のいずれかの磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 前記磁性層の膜厚が2.5μm 以下であ
    る請求項1ないし7のいずれかの磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記非強磁性層と磁性層とはウェット・
    オン・ウェット方式により塗設されたものである請求項
    1ないし8のいずれかの磁気記録媒体。
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