JPH06109821A - Squid磁束計の測定プローブ冷却装置 - Google Patents

Squid磁束計の測定プローブ冷却装置

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JPH06109821A
JPH06109821A JP4285184A JP28518492A JPH06109821A JP H06109821 A JPH06109821 A JP H06109821A JP 4285184 A JP4285184 A JP 4285184A JP 28518492 A JP28518492 A JP 28518492A JP H06109821 A JPH06109821 A JP H06109821A
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refrigerator
cooling
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container
measuring probe
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JP4285184A
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Shigeru Yoshida
茂 吉田
Yasuharu Kamioka
泰晴 上岡
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Toyo Sanso Ltd
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Toyo Sanso Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SQUID磁束計の測定プローブを極低温に
冷却保持するにあたって、冷凍機を用いながらも、冷凍
機に起因する機械的振動、磁気的振動の影響が測定プロ
ーブに及ばないようにする。 【構成】 冷凍機の本体を、測定プローブを収容した真
空断熱冷却容器から離隔して配置し、冷凍機の冷却ヘッ
ドを冷凍機本体から可撓性管路によつて引出して、冷却
ヘッドのみを真空断熱冷却容器内に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は極低温でのジョセフソ
ン効果を利用して極めて微弱な磁場の磁束密度を測定す
るSQUID(Superconducting Quantum Interference
Device )磁束計に関するものであり、特にSQUID
磁束計の測定プローブの冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、絶対零度に近い極低温での超伝導
状態で生じるトンネル効果、すなわち所謂ジョセフソン
効果を利用して、極めて微弱な磁場の磁束密度、例えば
生体の脳から発生する脳磁波や心臓から発生する心磁
波、あるいは岩石磁気、地磁気などを測定することが可
能なSQUID磁束計が開発されている。このSQUI
D磁束計は、絶対零度に近い10K以下の極低温での超
伝導状態でのジョセフソン効果を利用しているから、そ
の測定プローブ部分、すなわちSQUID素子本体とそ
の素子本体に接続する検知コイルを10K以下の極低温
に冷却保持しておく必要がある。
【0003】このようなSQUID磁束計の測定プロー
ブに対する従来の冷却方式としては、図7に示すような
冷凍機不使用方式、図8に示すような冷凍機使用・冷凍
機分離方式、図9に示すような冷凍機使用・冷凍機組込
み方式の3種の方式が知られている(「日本生体磁気学
会誌」Vol.5、No.1、1992年6月:第7回
日本生体磁気学会大会大会論文集 p88〜89参
照)。これらの従来方式について以下に説明する。
【0004】図7の冷凍機不使用方式は、SQUID磁
束計の測定プローブ1を真空断熱冷却容器(クライオス
タットあるいはデュワーと称される)2内に収容し、液
体ヘリウム貯蔵容器3からトランスファチューブ4を介
して液体ヘリウム5を真空断熱冷却容器2内に注入し
て、その液体ヘリウム5によって直接測定プローブ1を
極低温に冷却するものである。この場合、真空断熱冷却
容器2内で気化することによってロスした液体ヘリウム
5については、液体ヘリウム貯蔵容器3から適宜補給す
ることになる。
【0005】図8の冷凍機使用・冷凍機分離方式は、S
QUID磁束計の測定プローブ1を収容した真空断熱冷
却容器2内に注入された液体ヘリウム5によって測定プ
ローブ1を極低温に冷却する点は図7の場合と同様であ
るが、図8の冷凍機使用・冷凍機分離方式では、真空断
熱冷却容器2から離隔した位置に、圧縮機7とコールド
ボックス8とからなる冷凍機9を設置しておき、真空断
熱冷却容器2内において気化したヘリウムガスをトラン
スファチューブ4Aを介してコールドボックス8へ戻
し、このコールドボックス8において再液化させてトラ
ンスファチューブ4Bにより真空断熱冷却容器2へ送り
込むようにしている。
【0006】図9に示す冷凍機使用・冷凍機組込み方式
は、図8における冷凍機9のコールドボックス8の部分
を真空断熱冷却容器2に組込み、真空断熱冷却容器2内
で気化したヘリウムガスを直ちに再液化させるようにし
たものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】SQUID磁束計によ
る磁気計測、特に生体の脳や心臓などの生体磁気計測に
おいて最も重要なことは、脳や心臓による磁気が極めて
微弱であるところから、機械的振動や磁気的振動で代表
されるノイズの影響を如何に小さくするかの点である。
この点からすれば、SQUID磁束計の測定プローブ冷
却のための前記各従来方式のうち、図7に示される冷凍
機不使用方式では、積極的な機械的振動源、磁気的振動
源が実質的に存在しないため、最も有利と考えられる。
しかしながら、図7の方式では、液体ヘリウムのロスが
大きい点が問題であり、またそのため定期的に液体ヘリ
ウムを貯蔵容器3から真空断熱冷却容器2内へ補給しな
ければならない面倒があり、またその補給作業の間は磁
気測定を中断せざるを得ない問題もある。
【0008】一方図8に示される冷凍機使用−冷凍機分
離方式の場合は、機械的振動源、磁気振動源となる冷凍
機9を用いてはいるが、その冷凍機9が測定プローブ1
を収容した真空断熱冷却容器2からは離隔して設けられ
ているため、冷凍機9からの磁気的振動の悪影響を受け
るおそれは少なく、またトランスファチューブ4として
振動を伝達しにくいフレキシブルチューブを用いれば冷
凍機9の機械的振動の悪影響も受けるおそれは少ない。
しかしながら図8の方式の場合は、冷凍機9のコールド
ボックス8から真空断熱冷却容器2へ液体ヘリウムを送
り込み、かつ真空断熱冷却容器2内で生じた気化ガス
(ヘリウムガス)をコールドボックス8へ戻すために何
らかの輸送手段、例えばポンプを別途必要とする問題が
ある。
【0009】さらに図9に示される冷凍機使用・冷凍機
組込み方式の場合は、冷凍機9のコールドボックス8が
真空断熱冷却容器2に組込まれているため、コールドボ
ックス8で発生する機械的振動、例えばピストンやバル
ブの振動が測定プローブ1に与えられ、また磁性を有す
る金属部品の振動により磁気的振動も与えられてしま
い、これらがノイズとして測定データに拾われてしまっ
て測定の精度が低下してしまう問題がある。この場合の
対処法として、電気的信号処理によって測定信号中のノ
イズ成分の除去(キャンセル)を行なう試みがなされて
はいるが、この場合には、除去可能なノイズ成分が周期
的なノイズに限られる問題があり、またノイズ成分を確
実かつ充分に除去することが困難であり、また信号処理
によるノイズ成分の除去の結果として、測定データその
ものも誤差が大きくなってしまう問題がある。そのため
実際には、磁束測定中は冷凍機の動作を停止させざるを
得ないのが実情である。
【0010】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、冷凍機を使用しながらも、冷凍機とは別にポ
ンプ等の輸送手段を必要とせず、しかも冷凍機から発生
する機械的振動、磁気的振動が測定データにノイズとし
て悪影響を及ぼすことがなく、冷凍機を動作させながら
正確な微弱磁気の測定を行なうことができるようにした
SQUID磁束計の測定プローブ冷却装置を提供するこ
とを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、この発明のSQUID磁束計の測定プローブ
冷却装置は、SQUID磁束計におけるSQUID素子
と検知コイルとを含む測定プローブを冷凍機によって極
低温に冷却保持する装置において、前記測定プローブを
真空断熱冷却容器内に収容し、前記冷凍機の本体を前記
真空断熱冷却容器から離隔して配置し、冷凍機の冷却ヘ
ッドを冷凍機本体から延出させて真空断熱冷却容器内に
配設し、かつ冷凍機本体と冷却ヘッドとの間の管路を可
撓性管路にて構成したことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】この発明のSQUID磁束計の測定プローブ冷
却装置においては、冷凍機のうち、冷却ヘッド(すなわ
ち最も低温となって冷却対象物を極低温に冷却するため
の部分)を除いた本体部分(冷凍機本体)が、測定プロ
ーブを収容した真空断熱冷却容器から離隔して配設され
ている。ここで、機械的振動の発生源であるピストンや
バルブ等の振動部分は冷凍機本体の側に内蔵されてお
り、冷凍機本体と真空断熱容器内の冷却ヘッドとの間の
配管は可撓性管路にて構成されているから、冷凍機本体
からの機械的振動はその管路の可撓性によって吸収・緩
和され、冷却ヘッド付近(真空断熱冷却容器付近)まで
は伝達されない。したがってSQUID磁束計の測定プ
ローブに、冷凍機に起因する機械的振動が与えられるこ
とが防止される。また冷凍機のシリンダやバルブ等の運
動部分のうち、磁性材からなる運動部分は磁気的振動
(磁界変動)の発生源となるが、これらは前述のように
冷凍機本体の側に内蔵されており、したがって磁気的振
動発生源はSQUID磁束計の測定プローブ付近(真空
断熱冷却容器、冷却ヘッド)から離隔していることにな
り、そのため冷凍機に起因する磁気的振動がSQUID
磁束計の測定プローブによる検出磁束にノイズとして加
わることが防止される。
【0013】以上のように、真空断熱容器内に収容され
た測定プローブには、冷凍機の機械的振動、磁気的振動
の影響が加わらず、そのため冷凍機を動作させながらS
QUID磁束計による生体磁気等の微弱な磁気を正確に
測定することができる。
【0014】
【実施例】図1〜図3にこの発明の一実施例を示す。
【0015】図1において、SQUID磁束計における
SQUID素子と検知コイルとを含む測定プローブ1
は、クライオスタットと称される真空断熱冷却容器2に
収容されている。この真空断熱冷却容器2は、内外2重
壁構造に作られており、外壁10と内壁12との間が真
空断熱空間14とされている。この真空断熱空間14
は、通常は単に真空とするのみならず、断熱材フィルム
例えばポリエステルフィルムの表面に輻射熱反射膜とし
てのアルミニウム膜を蒸着してなる複合薄膜を多重に積
層して挿入した、所謂多重層真空断熱層とされている。
そして内壁12の内側の冷却室16内の底部に前記測定
プローブ1が配置されている。
【0016】前記真空断熱冷却容器2の冷却室16に
は、その上方に着脱可能に設けられた蓋体20を介し
て、冷凍機9の冷却ヘッド18が挿入されている。この
冷却ヘッド18は、冷凍機9の全冷媒系路のうち、冷媒
が最も低温となる部分、すなわち冷却対象物を冷却する
ための部分であり、冷却室16内の液体ヘリウム5の液
面上の雰囲気(液体ヘリウム5が気化したヘリウムガス
雰囲気)を有効に冷却(熱交換)し得るようにコイル状
に作られるのが通常である。またこの冷却ヘッド18
は、冷凍機9の本体部分(冷凍機本体)22からその外
部へ可撓性を有する管路24を介して延出されたもので
あり、冷凍機本体22自体は、真空断熱冷却容器2から
離隔した位置に配設されている。図2に示すように前記
管路24は、中空な外管26内の中心部に、冷凍機本体
22から冷却ヘツド18へ極低温冷媒(ミスト状ヘリウ
ム)を導く往路内管28と、冷却ヘッド18から冷凍機
本体22へ極低温冷媒を戻す復路内管30とが挿入さ
れ、かつ往路内管28および復路内管30の外面と外管
26の内面との間が真空断熱空間32とされたものであ
る。ここで外管26および往路内管28、復路内管30
はいずれも非磁性材料、例えばステンレス鋼やFRPか
らなる可撓性を有するチューブ、例えばコルゲート管や
スパイラル管によって構成されている。なお外管26の
内側の真空断熱空間32は、既に真空断熱冷却容器2の
真空断熱空間14について述べたと同様な多重層真空断
熱層33とされている。
【0017】冷凍機9は、要は液体ヘリウム臨界温度
(5.2K)以下の極低温を得ることができるような公
知の冷凍機、すなわち所謂4K冷凍機であれば良く、例
えば2段のギフォード・マクマホン冷凍機(以下GM冷
凍機と記す)もしくは2段のスターリング冷凍機と、ジ
ュール・トムソン(JT)回路とを組合せたもの等が用
いることができる。図3に2段のギフォード・マクマホ
ン冷凍機を用いた冷凍機9の一例を示す。
【0018】図3において、冷媒としてのヘリウムガス
は、冷凍機本体22内の圧縮機34により圧縮されて、
その高圧側(吐出側)から第1熱交換器36を経て第1
段GM冷凍機38に至り、この第1段GM冷凍機38か
らさらに第2熱交換器40を経て第2段GM冷凍機42
に至り、さらにJT熱交換器44を経てJT弁46に至
り、このJT弁46によって断熱自由膨張されて温度約
4Kのミスト(液体ヘリウムとガスとの混合状態)とな
り、前述の可撓性管路24内の往路内管28により冷凍
機本体22の外部へ導き出され、真空断熱冷却容器2の
冷却室16中の冷却ヘッド18に至る。そしてこの冷却
ヘッド18から可撓性管路24内の復路内管30を経て
冷凍機本体22へ戻り、前記JT熱交換器44、第2熱
交換器40、第1熱交換器36をその順に経て圧縮機3
4の低圧側に戻るようになっている。
【0019】以上のような図1〜図3に示される実施例
の冷却装置を用いてSQUID磁束計による磁気測定を
行なう際における測定プローブ1の冷却状況を以下に説
明する。
【0020】SQUID磁束計の測定プローブ1を収容
した真空断熱冷却容器2の冷却室16には、予め液体ヘ
リウム5を注入しておく。この液体ヘリウム5の注入量
は、測定プローブ1が完全に液体ヘリウム5中に浸漬さ
れる一方、冷却ヘッド18は液体ヘリウム5に浸漬され
ない(したがって冷却ヘッド18が液面上の気化ガスに
曝される)程度に定めることが望ましい。この状態で
は、冷凍機9の動作によって冷却ヘッド18を4.2K
以下の極低温としておけば、冷却室16内の液体ヘリウ
ム5が気化したガスは冷却ヘッド18の表面に接して再
液化(再凝縮)されることになる。したがって冷却室1
6内の液体ヘリウム5の量は実質的に常時一定に維持さ
れるから、測定プローブ1も常に液体ヘリウム5に浸漬
された状態を保ち、その液体ヘリウム温度(約4K)に
確実に冷却維持されることになる。
【0021】ここで、冷凍機9の圧縮機34および第1
段GM冷凍機38、第2段GM冷凍機42は、機械的振
動部分を持っているが、これらは測定プローブ1を収容
した真空断熱冷却容器2から離隔した冷凍機本体22内
に設けられており、しかも冷凍機本体22と測定プロー
ブ1の近傍の冷却ヘッド18との間は可撓性を有する管
路24によって連絡されているから、冷凍機本体22内
の圧縮機34等による機械的振動は管路24の可撓性に
よって吸収、緩和され、冷却ヘッド18付近まで機械的
振動が加えられることがない。したがってその冷却ヘッ
ド18を挿入した真空断熱冷却容器2にも冷凍機に由来
する機械的振動が与えられることがなく、そのため測定
プローブ1の測定データに機械的振動によるノイズが加
わってしまうことを防止できる。
【0022】前述のような機械的振動源は、磁性材料の
振動部分を有する場合、磁気振動源ともなるが、その部
分は冷却ヘッド18から離隔した冷凍機本体22内に存
在するため、測定プローブ1の付近の磁場が変化してし
まうおそれも少なく、このことからも測定データにノイ
ズが載るおそれを少なくすることができる。
【0023】図4にはこの発明の冷却装置を用いたSQ
UID磁束計によって、生体磁気、例えば脳磁場を測定
する状況の一例を示す。
【0024】図4において、被験者44は磁気シールド
壁40によって囲まれた磁気シールドルーム42内に入
れられており、この被験者44の頭部に前記真空断熱冷
却容器2の下面が対向するように、すなわち真空断熱冷
却容器2内の測定プローブ1が真空断熱冷却容器2の底
部の2重壁を介して被験者44の頭部に対向するよう
に、真空断熱冷却容器2が配置される。一方冷凍機本体
22は磁気シールドルーム42の外部に配設され、その
冷凍機本体22と磁気シールドルーム42内の真空断熱
冷却容器2内に存在する冷却ヘッド18との間は、磁気
シールド壁40を貫通する可撓性管路24によって連結
されている。またSQUID磁束計のデータ処理部46
も磁気シールドルーム42の外部に配設されており、こ
のデータ処理部46と磁気シールドルーム42内の真空
断熱冷却容器2内に位置する測定プローブ1との間は、
磁気シールド壁40を貫通する信号ケーブル48によっ
て結合されている。
【0025】さらに図5には、前述の冷却ヘッド18と
冷凍機本体22との間を結ぶ可撓性管路24の他の例に
ついて、図2と同じ断面位置で示し、またその場合の冷
凍機9の全体システムを図6に示す。
【0026】図5において、コルゲート管もしくはスパ
イラル管からなる可撓性を有する外管26内の中央部分
には、図2の場合と同様に、コルゲート管もしくはスパ
イラル管からなる可撓性を有する往路内管28および復
路内管30が挿入されている。これらの往路内管28、
復路内管30は、既に述べたと同様に、冷凍機本体22
内のJT弁46から真空断熱冷却容器2内の冷却ヘッド
18まで極低温(約4K)のヘリウムミストを導き、ま
た冷却ヘッド18から冷凍機本体22へ戻すためのもの
である。
【0027】さらに図5において、外管26の内面と往
路内管28、復路内管30との中間には、外管26に対
して同心状となるように中空管状の熱シールド部材50
が配設されている。この熱シールド部材50は、銅やア
ルミ等の良熱伝導材料からなるものであり、通常は極薄
板もしくは箔によって作られることにより単なる直管状
の中空管でも可撓性が与えられるが、場合によっては外
管26等と同様にコルゲート管もしくはスパイラル管と
することによって可撓性を付与しても良い。さらにその
中空管状の熱シールド部材50の内面に接するように、
中間温度媒体往路管52および中間温度媒体復路管54
が設けられている。これらの中間温度媒体往路管52、
同復路管54も、可撓性を有するようにコルゲート管も
しくはスパイラル管によって構成されている。そして中
間温度媒体往路管52の先端部分(可撓性管路24にお
ける冷却ヘッド18の側の端部)は、図5では示されて
いないが、中間温度媒体復路管54の先端部分に連続し
ている。なお外管26の内面と熱シールド部材50の外
面との間、およびシールド部材50の内面と往路内管2
8、復路内管30との間は、それぞれ真空断熱空間5
6,58とされており、これらの真空断熱空間56,5
8には、前記同様な多重層真空断熱層33が設けられて
いる。
【0028】ここで、中間温度媒体往路管52には、冷
凍機本体22内の冷媒系路における中間温度(冷却ヘッ
ド18での温度よりも高温ではあるが室温より低い温
度)の部分からその中間温度の冷媒が導かれ、その冷媒
は中間温度媒体往路管52の先端部分から中間温度媒体
往路管54に流れて、冷凍機本体22内の冷媒系路に戻
る。例えば図6の例においては、中間温度媒体往路管5
2、同復路管54は、冷凍機本体22における高圧側の
冷媒系路における第1熱交換器36と第1段GM冷凍機
38との間から導き出されている。
【0029】図5、図6に示される例においては、可撓
性管路24の外管26と往路内管28、復路内管30と
の間に熱シールド部材50が介在しており、この熱シー
ルド部材50は、それに接する中間温度媒体往路管52
および同復路管54によって中間温度(例えば図6の例
では約80K程度)に冷却保持されている。そのため外
側が常温雰囲気となっている外管26から温度約4Kの
往路内管28、復路内管30への熱侵入を確実に防止
し、特に往路内管28を流れるミスト状ヘリウムの温度
上昇を確実に防止して、冷却ヘッド18において確実に
約4Kの極低温を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】この発明のSQUID磁束計の測定プロ
ーブ冷却装置によれば、冷凍機内の機械的振動部分に起
因してSQUID磁束計の測定プローブ部分に機械的振
動が加わることが防止され、また同じく冷凍機内の磁性
材料の振動部分に起因してSQUID磁束計の測定プロ
ーブ付近の磁場に変化が生じることが防止され、そのた
め測定プローブによる測定データに対するノイズを最小
限に抑えることができるから、冷凍機を作動させたまま
の状態で、生体磁気等の微弱な磁気を高精度で測定する
ことができ、また特にノイズを電気的信号処理によって
キャンセルするための付加的なデータ処理回路も不要と
なって、このことからも高精度な磁気測定が可能とな
り、またデータ処理回路の簡易化を図ることができる。
さらにこの発明の冷却装置によれば、従来の図7に示さ
れる装置の場合のような液体ヘリウムのロスはほとんど
なく、ランニングコストが低くて済み、また従来の図8
に示される装置の場合のように液体ヘリウムを別途輸送
するためのポンプ等の手段も不要であって、装置コスト
の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のSQUID磁束計の測定プローブ冷
却装置の一実施例を示す部分縦断正面図である。
【図2】図1のX−X線における拡大断面図である。
【図3】図1の装置における冷凍機の冷凍システムの一
例を示す略解図である。
【図4】この発明の冷却装置を用いてSQUID磁束計
により生体磁気を測定する状況の一例を示す略解図であ
る。
【図5】この発明の冷却装置における可撓性管路の他の
例を示す図で、図2に対応する拡大断面図である。
【図6】図5の可撓性管路を用いた場合の冷凍機の冷却
システムの一例を示す略解図である。
【図7】従来のSQUID磁束計の測定プローブ冷却装
置の第1の例を示す略解図である。
【図8】従来のSQUID磁束計の測定プローブ冷却装
置の第2の例を示す略解図である。
【図9】従来のSQUID磁束計の測定プローブ冷却装
置の第3の例を示す略解図である。
【符号の説明】
1 測定プローブ 2 真空断熱冷却容器 5 液体ヘリウム 9 冷凍機 18 冷却ヘッド 22 冷凍機本体 24 可撓性管路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SQUID磁束計におけるSQUID素
    子と検知コイルとを含む測定プローブを冷凍機によって
    極低温に冷却保持する装置において、 前記測定プローブを真空断熱冷却容器内に収容し、前記
    冷凍機の本体を前記真空断熱冷却容器から離隔して配置
    し、冷凍機の冷却ヘッドを冷凍機本体から延出させて真
    空断熱冷却容器内に配設し、かつ冷凍機本体と冷却ヘッ
    ドとの間の管路を可撓性管路にて構成したことを特徴と
    するSQUID磁束計の測定プローブ冷却装置。
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