JPH06109715A - 高分子物質の分子量分布分析法 - Google Patents

高分子物質の分子量分布分析法

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JPH06109715A
JPH06109715A JP26187492A JP26187492A JPH06109715A JP H06109715 A JPH06109715 A JP H06109715A JP 26187492 A JP26187492 A JP 26187492A JP 26187492 A JP26187492 A JP 26187492A JP H06109715 A JPH06109715 A JP H06109715A
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JP
Japan
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molecular weight
weight distribution
mobile phase
cellulose fibers
lithium salt
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JP26187492A
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English (en)
Inventor
Shigeki Ono
成樹 尾野
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来分子量分布の測定が困難であった高分子
物質をGPCの移動相を選択することにより、測定可能
にすることを目的とする。 【構成】 高分子物質をリチウム塩を含むジメチルアセ
トアミド又はジメチルホルムアミドで溶解した後、これ
ら溶液を移動相とするGPCで高分子物質の分子量分布
を測定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルロース繊維やウレ
タン樹脂などの高分子物質の分子量分布分析法に関す
る。さらに詳しくは、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ(以下GPCと言う)を用いた高分子物質の品質管
理、性能評価等に好適な分子量分布分析法に関する。
【0002】
【従来技術】木材繊維やプラスチックなどの高分子物質
は、日用品、機械材料、建築用品などの各種用途に利用
されている。例えば、セルロース繊維はフィルム、日用
品、自動車部品などの用途として利用され、ポリエステ
ル結合を有するウレタン樹脂は、家具、事務機器、電気
機器、自動車関係、スポーツ用品などの用途として利用
される。
【0003】従って、これら用途に使用するためにも、
高分子物質の品質管理、性能評価は重要で、GPCによ
る分子量分布測定が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
あっては、セルロース繊維やポリエステル結合を有する
ウレタン樹脂を溶解させる適当な溶媒がなかったため
に、これら高分子物質の分子量分布測定が困難で品質管
理が十分に行えなかった。そのため、これら高分子物質
を各種用途に使用した段階で、製品に欠陥があることが
判明する場合もあり、不都合が生じていた。
【0005】そこで、本発明は、これら高分子物質を溶
解させるに適した溶媒を見いだすことにより、前記課題
を解決し、高分子物質の分子量分布分析法を確立するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、下記の溶媒を選択す
ることによりセルロース繊維やポリエステル結合を有す
るウレタン樹脂などの分子量分布測定ができることを見
出だし、本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明の第一は、セルロース繊
維をリチウム塩を含有するジメチルアセトアミドで溶解
させ、該溶解液をリチウム塩を含有するジメチルアセト
アミドを移動相とするGPCに付して、セルロース繊維
の分子量分布を分析することを特徴とする。
【0008】ここで、リチウム塩としては、例えば、塩
化リチウム、臭化リチウムなどを挙げることができる
が、これらに限定されない。リチウム塩の濃度は、溶媒
に溶解させたとき10mMになるのが好ましい。これ以
上だとリチウム塩が溶解せず添加の効果が変わらないか
らである。
【0009】溶媒として使用するジメチルアセトアミド
は、市販のものをそのまま使用しても、精製して用いて
もどちらでも良い。
【0010】セルロース繊維をリチウム塩を含有するジ
メチルアセトアミドで溶解させるには、例えば、セルロ
ース繊維をビーカーに入れ、そこにジメチルアセトアミ
ドの適当量を加えるだけでよいが、その手法は問わな
い。セルロース繊維の溶解液ができたら、それをGPC
に付す。GPCに付すには、公知の試料導入装置を使用
でき、これにより、所定量の溶液をGPCに注入でき
る。GPCに注入された溶液は、リチウム塩を含有する
ジメチルアセトアミドを移動相として分離カラムに付さ
れる。ここで、GPCの移動相と溶解用の溶液とは同一
であることが装置の操作上好ましい。
【0011】GPCで用いる分離カラムとしては、汎用
の高分子ゲルを充填したものが使用可能であり、例え
ば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体の充填カラム
が好適な例として挙げられる。
【0012】GPCの検出手段としては、例えば示差屈
折率検出器を用いるのが好ましい。
【0013】また、本発明の第二は、ポリエステル結合
を有するウレタン樹脂をリチウム塩を含有するジメチル
ホルムアミドで溶解させ、該溶解液をリチウム塩を含有
するジメチルホルムアミドを移動相とするGPCに付し
て、ポリエステル結合を有するウレタン樹脂の分子量分
布を分析することを特徴とする。
【0014】ここで用いるリチウム塩は、前述と同様の
ものを用いることができ、濃度も10mMが好ましい。
また、GPCで用いる分離カラム及び検出手段も、第一
の発明と同様のものを用いるのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明によれば、セルロース繊維の溶解液など
についてのGPCからの溶離液を分画して捕集すること
により、従来分子量分布測定が困難であった高分子物質
の分子量分布を測定できる。
【0016】
【実施例】本発明の方法を実施する装置構成を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明の方法を実施する装置
の一例で、1は移動相貯流槽、2は送液ポンプ、3はマ
ニュアルインジェクタ、4はカラム、5はカラムオーブ
ン、6は紫外吸光検出器または示差屈折率検出器、7は
データ処理装置である。
【0017】分析に際しては、移動相貯流槽1からポン
プ2によりあらかじめ移動相を流し、定常状態を作る。
次に、マニュアルインジェクタ3から試料を注入する。
注入された試料は移動相によりカラムオーブン5中のカ
ラム4に送られ、検出器6により検出される。このデー
タをデータ処理装置7で処理し、定量計算を行う。以上
の装置を用いて、次の分析条件で分析を行った。
【0018】<実験例1:セルロース繊維の分子量分布
測定> (1)試料の前処理 試料20mgを塩化リチウムを多量に含有したジメチル
アセトアミドで溶解し(およそ1日要する)、メンブラ
ンフィルタ(孔径:0.45μm)でろ過する。 次
に、ろ液200μlをGPCに注入する。
【0019】(2)分析条件 カラム:Shim−pack GPC−80MD,80
1D 二本連結 ((株)島津製作所製) (各8.0mmI.D.×300mml) 移動相:ジメチルアセトアミド(10mM塩化リチウム
含有) 流 量:1.0ml/min 温 度:40℃ 検出器:RID−6A(示差屈折率検出器 (株)島津
製作所製) 感 度:64×10-6 RIUFS ポラリティ:+ (3)分析結果 上記分析条件で分析した結果を図2に示す。図2の矢印
のピークはセルロース繊維のピークで、この図よりセル
ロース繊維を本発明によれば、感度良く分析できること
がわかる。図2中の縦軸は信号強度、横軸は保持時間を
表す。
【0020】<実験例2:ポリエステル結合を有するウ
レタン樹脂の分子量分布測定> (1)試料の前処理 試料25mgを下記の移動相5mlに加熱溶解し、メン
ブランフィルタ(孔径:0.45μm)でろ過する。次
に、ろ液200μlをGPCに注入する。
【0021】(2)分析条件 カラム:Shim−pack GPC−805D,80
3D,801D 三本連結 ((株)島津製作所製) (各8.0mmI.D.×300mml) 移動相:ジメチルホルムアミド(10mM塩化リチウム
含有) 流 量:1.0ml/min 温 度:40℃ 検出器:RID−6A(示差屈折率検出器 (株)島津
製作所製) 感 度:32×10-6 RIUFS ポラリティ:+ (3)分析結果 上記分析条件で分析した結果を図3に示す。図3のピー
クはウレタン樹脂のピークで、この図より本発明によれ
ば、ウレタン樹脂を感度良く分析できることがわかる。
図3中の縦軸は信号強度、横軸は保持時間を表す。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、従来分子量分布測定が
できなかったセルロース繊維やポリエステル結合を有す
るウレタン樹脂の分子量分布を正確に効率良く測定でき
る。さらに、得られた分子量分布によりこれら物質の品
質管理、性能評価が簡単に行えるという特別の効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を実施するための装置を示す図
【図2】セルロース繊維の分子量分布を測定した結果を
示す図
【図3】ポリエステル結合を有するウレタン樹脂の分子
量分布を測定した結果を示す図
【符号の説明】
1:移動相貯流槽 4:分析カラム 6:検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維をリチウム塩を含有する
    ジメチルアセトアミドで溶解させ、該溶解液をリチウム
    塩を含有するジメチルアセトアミドを移動相とするゲル
    パーミエーションクロマトグラフに付して、セルロース
    繊維の分子量分布を分析することを特徴とするセルロー
    ス繊維の分子量分布分析法。
  2. 【請求項2】 ポリエステル結合を有するウレタン樹脂
    をリチウム塩を含有するジメチルホルムアミドで溶解さ
    せ、該溶解液をリチウム塩を含有するジメチルホルムア
    ミドを移動相とするゲルパーミエーションクロマトグラ
    フに付して、ポリエステル結合を有するウレタン樹脂の
    分子量分布を分析することを特徴とするウレタン樹脂の
    分子量分布分析法。
JP26187492A 1992-09-30 1992-09-30 高分子物質の分子量分布分析法 Pending JPH06109715A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012077798A1 (ja) * 2010-12-10 2012-06-14 株式会社ブリヂストン セルロースの溶解方法およびセルロースの分子量分布の測定方法
WO2019163146A1 (ja) 2018-02-23 2019-08-29 株式会社 東亜産業 電子タバコ用充填物およびそれを用いた電子タバコカートリッジ
WO2020008552A1 (ja) 2018-07-02 2020-01-09 株式会社東亜産業 タバコ充填物集積体及び電子タバコカートリッジ
WO2020235112A1 (ja) 2019-05-21 2020-11-26 株式会社 東亜産業 被加熱芳香発生体及び芳香カートリッジ、並びに、被加熱芳香発生体の製造方法及び製造装置

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