JPH06109414A - 回転センサのロータ及びその製造方法 - Google Patents
回転センサのロータ及びその製造方法Info
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- JPH06109414A JPH06109414A JP25831592A JP25831592A JPH06109414A JP H06109414 A JPH06109414 A JP H06109414A JP 25831592 A JP25831592 A JP 25831592A JP 25831592 A JP25831592 A JP 25831592A JP H06109414 A JPH06109414 A JP H06109414A
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- hollow portion
- magnetic member
- magnetic
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- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 機械的衝撃に強いロータを備えた回転センサ
及びその製造方法を提供する。 【構成】 車軸2に圧入され、着磁されたロータ1と、
このロータ1に対向してナックル5に配置され、上記ロ
ータ1の磁気を検知する磁気センサ5とを備えた。上記
ロータ1は、内部に中空部10を有するリング状のケー
ス部材11と、上記中空部10内に圧縮状態で充填され
たフェライト等の磁性体の粉末からなる磁性部材12
と、中空部10を閉止して磁性部材12を保持する蓋1
01とから構成されている。
及びその製造方法を提供する。 【構成】 車軸2に圧入され、着磁されたロータ1と、
このロータ1に対向してナックル5に配置され、上記ロ
ータ1の磁気を検知する磁気センサ5とを備えた。上記
ロータ1は、内部に中空部10を有するリング状のケー
ス部材11と、上記中空部10内に圧縮状態で充填され
たフェライト等の磁性体の粉末からなる磁性部材12
と、中空部10を閉止して磁性部材12を保持する蓋1
01とから構成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着磁されたロータから
の磁気の変化を検出して回転軸の回転を検知する回転セ
ンサのロータ及びその製造方法に関するものである。
の磁気の変化を検出して回転軸の回転を検知する回転セ
ンサのロータ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実開平1−112463
号公報及び実開平1−117768号公報に示されてい
るように、車輪等の回転軸にロータを取り付けるととも
に、このロータに近接させて磁気検知手段を設け、この
ロータと磁気検知手段とを用いて上記回転軸の回転を検
知する回転センサが知られている。
号公報及び実開平1−117768号公報に示されてい
るように、車輪等の回転軸にロータを取り付けるととも
に、このロータに近接させて磁気検知手段を設け、この
ロータと磁気検知手段とを用いて上記回転軸の回転を検
知する回転センサが知られている。
【0003】このような回転センサにおいては、上記回
転軸の回転数を精度良く検出するために、上記ロータを
多極に着磁されたリング状の磁性体により構成したもの
がある。
転軸の回転数を精度良く検出するために、上記ロータを
多極に着磁されたリング状の磁性体により構成したもの
がある。
【0004】ところで、従来、このロータの磁性体とし
て、フェライト磁石等の永久磁石が用いられていた。
て、フェライト磁石等の永久磁石が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記フェラ
イト磁石等の永久磁石にあっては、比較的、衝撃に弱い
ため、上記ロータを回転軸に取り付ける際に誤って落下
させたり、走行中にロータに石等が当たると破損する虞
れがあった。
イト磁石等の永久磁石にあっては、比較的、衝撃に弱い
ため、上記ロータを回転軸に取り付ける際に誤って落下
させたり、走行中にロータに石等が当たると破損する虞
れがあった。
【0006】本発明は、上記問題を解決するもので、機
械的衝撃に強いロータを備えた回転センサのロータ及び
その製造方法を提供することを目的とする。
械的衝撃に強いロータを備えた回転センサのロータ及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、着磁されたロータと、このロータに対向
して配置され、上記ロータからの磁気の変化を検出する
磁気検出手段とを備えた回転センサにおいて、上記ロー
タは、内部に中空部を有するリング状のケース部材と、
上記中空部内に充填された磁性部材と、上記磁性部材を
上記中空部内に保持する保持手段とから構成されたもの
である。
に、本発明は、着磁されたロータと、このロータに対向
して配置され、上記ロータからの磁気の変化を検出する
磁気検出手段とを備えた回転センサにおいて、上記ロー
タは、内部に中空部を有するリング状のケース部材と、
上記中空部内に充填された磁性部材と、上記磁性部材を
上記中空部内に保持する保持手段とから構成されたもの
である。
【0008】また、請求項2では、磁性部材は、粉末状
の磁性体からなり、上記ケース部材の中空部に圧縮状態
で充填されている。
の磁性体からなり、上記ケース部材の中空部に圧縮状態
で充填されている。
【0009】さらに、請求項3では、着磁されたロータ
と、このロータに対向して配置され、上記ロータからの
磁気の変化を検出する磁気検出手段とを備えた回転セン
サのロータの製造方法であって、上記ロータを構成する
リング状のケース部材に形成された中空部に粉末状の磁
性体を圧縮状態で充填した後、保持手段により上記磁性
部材を上記中空部内に保持させた状態で、上記磁性部材
を磁化手段により磁化するようにしたものである。
と、このロータに対向して配置され、上記ロータからの
磁気の変化を検出する磁気検出手段とを備えた回転セン
サのロータの製造方法であって、上記ロータを構成する
リング状のケース部材に形成された中空部に粉末状の磁
性体を圧縮状態で充填した後、保持手段により上記磁性
部材を上記中空部内に保持させた状態で、上記磁性部材
を磁化手段により磁化するようにしたものである。
【0010】
【作用】上記請求項1の回転センサによれば、磁性部材
がケース部材の中空部内に充填されて保持されることに
より、ロータへ機械的衝撃が加わった場合にケース部材
によって磁性部材への衝撃が緩和され、ロータの破損が
防がれる。
がケース部材の中空部内に充填されて保持されることに
より、ロータへ機械的衝撃が加わった場合にケース部材
によって磁性部材への衝撃が緩和され、ロータの破損が
防がれる。
【0011】また、上記請求項2の回転センサによれ
ば、磁性部材が粉末状の磁性体からなることにより、ケ
ース部材の中空部内を磁性体により隙間なく充填するこ
とができ、また、機械的衝撃によっても砕けることがな
く、ロータの破損が確実に防がれる。
ば、磁性部材が粉末状の磁性体からなることにより、ケ
ース部材の中空部内を磁性体により隙間なく充填するこ
とができ、また、機械的衝撃によっても砕けることがな
く、ロータの破損が確実に防がれる。
【0012】さらに、上記請求項3の回転センサの製造
方法によれば、粉末状の磁性部材が中空部内に充填され
て保持された後に磁化されることにより、粉末状の磁性
部材を適正に磁化させることができる。
方法によれば、粉末状の磁性部材が中空部内に充填され
て保持された後に磁化されることにより、粉末状の磁性
部材を適正に磁化させることができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明に係る回転センサを備えた自動
車の車軸部分の断面図である。同図において、車軸2は
不図示の車輪にエンジンの駆動力を伝達するものであ
る。ナックル3は、上記車軸2をベアリング4を介して
回転自在に支持するものである。ロータ1は、リング状
のケース部材11と、このケース部材11内に充填され
た磁性部材12とから構成されており、上記車軸2に圧
入嵌着されることにより、車軸2と一体回転するもので
ある。磁気センサ5は、上記ロータ1に対向するように
ナックル3の適所に固定され、上記ロータ1の回転に伴
う磁性部材12からの磁気の変化を検出して、例えば自
動車の制動時における車輪のロックを防止するアンチロ
ック制御部へ出力するものである。そして、アンチロッ
ク制御部では、この磁気センサ5からの検出信号に基づ
いて車軸2の回転状態を検知するようになっている。
車の車軸部分の断面図である。同図において、車軸2は
不図示の車輪にエンジンの駆動力を伝達するものであ
る。ナックル3は、上記車軸2をベアリング4を介して
回転自在に支持するものである。ロータ1は、リング状
のケース部材11と、このケース部材11内に充填され
た磁性部材12とから構成されており、上記車軸2に圧
入嵌着されることにより、車軸2と一体回転するもので
ある。磁気センサ5は、上記ロータ1に対向するように
ナックル3の適所に固定され、上記ロータ1の回転に伴
う磁性部材12からの磁気の変化を検出して、例えば自
動車の制動時における車輪のロックを防止するアンチロ
ック制御部へ出力するものである。そして、アンチロッ
ク制御部では、この磁気センサ5からの検出信号に基づ
いて車軸2の回転状態を検知するようになっている。
【0014】続いて、上記ロータ1の詳細な構成につい
て図2及び図3を用いて説明する。上記ケース部材11
は、ステンレス鋼、アルミニウムあるいは強化プラスチ
ック(合成樹脂)等の耐衝撃性を有する非磁性体により
形成され、その周方向に一定間隔で複数の中空部10が
設けられている。これらの中空部10は、例えばケース
部材11の外周面に複数の凹部100(図3)を凹設す
ることにより形成されており、これらの凹部100の開
口面はリング状の蓋101により閉止されるようになっ
ている。
て図2及び図3を用いて説明する。上記ケース部材11
は、ステンレス鋼、アルミニウムあるいは強化プラスチ
ック(合成樹脂)等の耐衝撃性を有する非磁性体により
形成され、その周方向に一定間隔で複数の中空部10が
設けられている。これらの中空部10は、例えばケース
部材11の外周面に複数の凹部100(図3)を凹設す
ることにより形成されており、これらの凹部100の開
口面はリング状の蓋101により閉止されるようになっ
ている。
【0015】上記磁性部材12は、フェライト等の磁性
体の粉末からなるもので、圧縮状態で上記各中空部10
内に充填された後、中空部10が上記蓋101により閉
止されることにより、中空部10内に保持されるように
なっている。この蓋101によって磁性部材12の中空
部10内からの脱落が防止される。
体の粉末からなるもので、圧縮状態で上記各中空部10
内に充填された後、中空部10が上記蓋101により閉
止されることにより、中空部10内に保持されるように
なっている。この蓋101によって磁性部材12の中空
部10内からの脱落が防止される。
【0016】そして、上記中空部10内に磁性部材12
が保持された後、電磁石等からなる磁化手段によって、
磁性部材12を、図4に示すように、上記ケース部材1
1の周方向にN極とS極とが交互に並ぶように磁化させ
るようになっている。
が保持された後、電磁石等からなる磁化手段によって、
磁性部材12を、図4に示すように、上記ケース部材1
1の周方向にN極とS極とが交互に並ぶように磁化させ
るようになっている。
【0017】このように、粉末状の磁性部材12をケー
ス部材11の中空部10内へ圧縮状態で充填して蓋10
1により保持したので、比較的簡単な構造でありなが
ら、ケース部材11によって磁性部材12を機械的衝撃
から保護することができる。また、磁性部材12が粉末
状のため、中空部10内に隙間なく充填することがで
き、中空部10の容積を有効に利用することができる。
また、粉末状の磁性部材12は、機械的衝撃を受けても
破砕されないため、ロータ1を車軸2に取り付ける際等
に誤って落下させても破損する虞れがない。
ス部材11の中空部10内へ圧縮状態で充填して蓋10
1により保持したので、比較的簡単な構造でありなが
ら、ケース部材11によって磁性部材12を機械的衝撃
から保護することができる。また、磁性部材12が粉末
状のため、中空部10内に隙間なく充填することがで
き、中空部10の容積を有効に利用することができる。
また、粉末状の磁性部材12は、機械的衝撃を受けても
破砕されないため、ロータ1を車軸2に取り付ける際等
に誤って落下させても破損する虞れがない。
【0018】また、中空部10への充填前に粉末状の磁
性部材12を磁化した場合、磁力により各磁性部材12
の粒子が互いに接着して取り扱いが困難になるが、本発
明では、上記中空部10への充填後に粉末状の磁性部材
12を磁化したので、磁性部材12の取り扱いを容易に
することができるとともに、適正状態で磁化することが
できる。
性部材12を磁化した場合、磁力により各磁性部材12
の粒子が互いに接着して取り扱いが困難になるが、本発
明では、上記中空部10への充填後に粉末状の磁性部材
12を磁化したので、磁性部材12の取り扱いを容易に
することができるとともに、適正状態で磁化することが
できる。
【0019】なお、図5に示すように、中空部10は、
上述の凹部100により構成されるものに限られず、例
えば、ケース部材11の側面111から軸方向に複数の
孔112を穿設して形成してもよい。この場合、磁性部
材12がケース部材11の中空部10内へ充填された
後、各孔112の端部が不図示の蓋によって閉止される
ことになる。これによれば、中空部10の加工が容易に
なる。また、ケース部材11の中空部10を閉断面から
なるドーナツ状で内部に仕切りを有しない形状にしても
よい。この場合、ケース部材11の一ヵ所に開口を設
け、この開口から磁性部材12が中空部10内へ充填さ
れた後、この開口が不図示の蓋によって閉止されること
になる。これによれば、磁性部材12の充填を一ヵ所で
行なえるので、磁性部材12の充填を短時間で行なうこ
とができる。
上述の凹部100により構成されるものに限られず、例
えば、ケース部材11の側面111から軸方向に複数の
孔112を穿設して形成してもよい。この場合、磁性部
材12がケース部材11の中空部10内へ充填された
後、各孔112の端部が不図示の蓋によって閉止される
ことになる。これによれば、中空部10の加工が容易に
なる。また、ケース部材11の中空部10を閉断面から
なるドーナツ状で内部に仕切りを有しない形状にしても
よい。この場合、ケース部材11の一ヵ所に開口を設
け、この開口から磁性部材12が中空部10内へ充填さ
れた後、この開口が不図示の蓋によって閉止されること
になる。これによれば、磁性部材12の充填を一ヵ所で
行なえるので、磁性部材12の充填を短時間で行なうこ
とができる。
【0020】また、上記粉末状の磁性部材12を接着剤
によって一体化して上記中空部10内に充填して保持さ
せるようにしてもよい。
によって一体化して上記中空部10内に充填して保持さ
せるようにしてもよい。
【0021】さらに、上記磁性部材12は、粉末状の磁
性体に限られるものではなく、固形体であってもよく、
この磁性部材12をケース部材11の中空部10に収納
することによって機械的衝撃から保護することができ
る。
性体に限られるものではなく、固形体であってもよく、
この磁性部材12をケース部材11の中空部10に収納
することによって機械的衝撃から保護することができ
る。
【0022】続いて、上記ロータ1の耐熱性、耐衝撃性
を向上させるための種々の構成について図6〜図10を
用いて説明する。図6の実施例では、ロータ13は、外
周ロータ131と内周ロータ132との2重構造になっ
ている。上記外周ロータ131は、例えば、上述したロ
ータ1と同じ構成をなすもので、ケース部材11と磁性
部材12とからなる。内周ロータ132は、合成ゴム等
の弾性を有する樹脂をリング状に形成して上記外周ロー
タ131の内周面に接合したものである。そして、上記
ロータ13を車軸2に圧入することにより、図7(a)
に示すように、内周ロータ132が径方向に若干圧縮さ
れた状態でロータ13が車軸2に固定されるようになっ
ている。
を向上させるための種々の構成について図6〜図10を
用いて説明する。図6の実施例では、ロータ13は、外
周ロータ131と内周ロータ132との2重構造になっ
ている。上記外周ロータ131は、例えば、上述したロ
ータ1と同じ構成をなすもので、ケース部材11と磁性
部材12とからなる。内周ロータ132は、合成ゴム等
の弾性を有する樹脂をリング状に形成して上記外周ロー
タ131の内周面に接合したものである。そして、上記
ロータ13を車軸2に圧入することにより、図7(a)
に示すように、内周ロータ132が径方向に若干圧縮さ
れた状態でロータ13が車軸2に固定されるようになっ
ている。
【0023】次に、上記ロータ13の作用について図7
(b),(c)を用いて説明する。すなわち、外周ロー
タ131の熱膨張率が車軸2の熱膨張率よりも高い場
合、図7(b)に示すように、高温時に車軸2と外周ロ
ータ131との間隔は拡がるが、内周ロータ132の復
元力によって内周ロータ132が径方向に膨張し、車軸
2との圧接状態が維持される。これにより、ロータ13
が車軸2から外れることが防止される。また、図7
(c)に示すように、低温時に車軸2と外周ロータ13
1との間隔が縮まった場合には、内周ロータ132が弾
性圧縮され、これにより外周ロータ131と車軸2との
間に大きな応力が作用することが防止される。
(b),(c)を用いて説明する。すなわち、外周ロー
タ131の熱膨張率が車軸2の熱膨張率よりも高い場
合、図7(b)に示すように、高温時に車軸2と外周ロ
ータ131との間隔は拡がるが、内周ロータ132の復
元力によって内周ロータ132が径方向に膨張し、車軸
2との圧接状態が維持される。これにより、ロータ13
が車軸2から外れることが防止される。また、図7
(c)に示すように、低温時に車軸2と外周ロータ13
1との間隔が縮まった場合には、内周ロータ132が弾
性圧縮され、これにより外周ロータ131と車軸2との
間に大きな応力が作用することが防止される。
【0024】なお、上記内周ロータ132に代えて、ロ
ータ1の内面に、例えば200μm程度の銅をメッキし
てもよい。この場合にも、銅部材の弾性によって、上述
した内周ロータ132と同様に、温度変化による車軸2
とロータ1との間隔変動の影響を低減することができ
る。
ータ1の内面に、例えば200μm程度の銅をメッキし
てもよい。この場合にも、銅部材の弾性によって、上述
した内周ロータ132と同様に、温度変化による車軸2
とロータ1との間隔変動の影響を低減することができ
る。
【0025】また、ロータ1全体を弾性を有する合成樹
脂等によりコーティングしてもよい。この場合、走行中
にロータ1に石等が当たってもロータ1が破損し難いこ
とになるとともに、車軸2とロータ1との間に介在する
コーティング層の弾性により、上述した内周ロータ13
2と同様に、温度変化による車軸2とロータ1との間隔
変動の影響を低減することができる。
脂等によりコーティングしてもよい。この場合、走行中
にロータ1に石等が当たってもロータ1が破損し難いこ
とになるとともに、車軸2とロータ1との間に介在する
コーティング層の弾性により、上述した内周ロータ13
2と同様に、温度変化による車軸2とロータ1との間隔
変動の影響を低減することができる。
【0026】次いで、ロータの高温化を防止する構成に
ついて図8を用いて説明する。このロータ14は、内周
面に内歯状の凹凸が形成されている。これにより、上記
ロータ14は、車軸2に対して上記内周面に形成された
凸部141のみ接触するようになっている。従って、ロ
ータ14と車軸2との接触面積が小さくなり、ロータ1
4を車軸2へ圧入する際の摩擦抵抗を低減することがで
きる。また、車軸2からロータ14への熱が伝わり難く
なるため、ブレーキの摩擦熱が車軸2を介してロータ1
4へ伝わってロータ14が高温化することが防がれる。
ついて図8を用いて説明する。このロータ14は、内周
面に内歯状の凹凸が形成されている。これにより、上記
ロータ14は、車軸2に対して上記内周面に形成された
凸部141のみ接触するようになっている。従って、ロ
ータ14と車軸2との接触面積が小さくなり、ロータ1
4を車軸2へ圧入する際の摩擦抵抗を低減することがで
きる。また、車軸2からロータ14への熱が伝わり難く
なるため、ブレーキの摩擦熱が車軸2を介してロータ1
4へ伝わってロータ14が高温化することが防がれる。
【0027】次に、磁性部材15をフェライト磁石等か
らなるリング状磁石体により構成した場合において、こ
のリング状磁石体の耐衝撃性を向上させるための手段に
ついて図9を用いて説明する。リング状磁石体15は、
レーザ151により周方向に所定間隔毎に照射され、部
分的に溶解された後、自然冷却によって凝結される。こ
のように、このレーザ照射部分152は焼き戻し状態に
なるため、非磁性体となるが、機械的強度は増すので、
リング状磁石体15の耐衝撃性が向上する。従って、こ
のリング状磁石体15をケース部材に収納することによ
り、確実にロータの破損が防がれる。なお、上記リング
状磁石体15の外周面に複数の凹部を凹設するととも
に、このリング状磁石体15の形状に応じてケース部材
を形成してもよい。この場合、リング状磁石体15及び
ケース部材の表面積が増え、放熱効果が向上する。ま
た、ケース部材にリング状磁石体15を収納した状態
で、その側面から軸方向に複数の孔を穿設してもよい。
この場合も放熱効果を向上させることができる。
らなるリング状磁石体により構成した場合において、こ
のリング状磁石体の耐衝撃性を向上させるための手段に
ついて図9を用いて説明する。リング状磁石体15は、
レーザ151により周方向に所定間隔毎に照射され、部
分的に溶解された後、自然冷却によって凝結される。こ
のように、このレーザ照射部分152は焼き戻し状態に
なるため、非磁性体となるが、機械的強度は増すので、
リング状磁石体15の耐衝撃性が向上する。従って、こ
のリング状磁石体15をケース部材に収納することによ
り、確実にロータの破損が防がれる。なお、上記リング
状磁石体15の外周面に複数の凹部を凹設するととも
に、このリング状磁石体15の形状に応じてケース部材
を形成してもよい。この場合、リング状磁石体15及び
ケース部材の表面積が増え、放熱効果が向上する。ま
た、ケース部材にリング状磁石体15を収納した状態
で、その側面から軸方向に複数の孔を穿設してもよい。
この場合も放熱効果を向上させることができる。
【0028】なお、図10に示すように、ロータ1の内
周側の幅を外周側の幅よりも大きくして、断面を台形に
形成してもよい。この場合には、重量をあまり増やすこ
となく、車軸2との接触面積を大きくすることができ、
車軸2からロータ1へ大きな応力が作用することを低減
することができる。
周側の幅を外周側の幅よりも大きくして、断面を台形に
形成してもよい。この場合には、重量をあまり増やすこ
となく、車軸2との接触面積を大きくすることができ、
車軸2からロータ1へ大きな応力が作用することを低減
することができる。
【0029】また、ロータ1を製造する際に、補強材と
してのウィスカーを添付することにより、ロータ1の耐
衝撃性を向上させるようにしてもよい。
してのウィスカーを添付することにより、ロータ1の耐
衝撃性を向上させるようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は、磁性部材がケース部材の中空
部内に充填されるので、簡単な構成でありながら、ロー
タへ機械的衝撃が加わった場合にケース部材により磁性
部材への衝撃が緩和され、ロータの破損を防止すること
ができる。
部内に充填されるので、簡単な構成でありながら、ロー
タへ機械的衝撃が加わった場合にケース部材により磁性
部材への衝撃が緩和され、ロータの破損を防止すること
ができる。
【0031】また、磁性部材を粉末状の磁性体とする構
成により、中空部内に隙間なく充填することができ、中
空部の容積を有効に利用することができる。また、機械
的衝撃を受けても破砕されないため、ロータの破損をよ
り確実に防止することができる。
成により、中空部内に隙間なく充填することができ、中
空部の容積を有効に利用することができる。また、機械
的衝撃を受けても破砕されないため、ロータの破損をよ
り確実に防止することができる。
【0032】さらに、磁性部材は中空部内に充填された
後に磁化する構成により、粉末状の磁性部材の取り扱い
が容易になる。
後に磁化する構成により、粉末状の磁性部材の取り扱い
が容易になる。
【図1】本発明に係る回転センサを備えた自動車の車軸
部分の断面図である。
部分の断面図である。
【図2】本発明に係るロータの構成を示す部分断面図で
ある。
ある。
【図3】主に中空部を示す斜視図である。
【図4】ロータの磁化状態を示す斜視図である。
【図5】ロータの他の実施例を示す正面図である。
【図6】ロータの耐熱性、耐衝撃性を向上させるための
構成を示す斜視図である。
構成を示す斜視図である。
【図7】図6のロータを車軸に圧入した状態を示す断面
図で、図7(a)は通常の圧入状態を、図7(b)は高
温時のロータの状態を、図7(c)は低温時のロータの
状態を示している。
図で、図7(a)は通常の圧入状態を、図7(b)は高
温時のロータの状態を、図7(c)は低温時のロータの
状態を示している。
【図8】ロータの耐熱性を向上させるための構成を示す
正面図である。
正面図である。
【図9】ロータの耐衝撃性を向上させるための他の実施
例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
【図10】ロータの耐衝撃性を向上させるための他の実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
1 ロータ 2 車軸 3 ナックル 5 磁気センサ 10 中空部 11 ケース部材 12 磁性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 13/00 C 9172−5E (72)発明者 柘植 厚 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 東 裕章 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 渡辺 仁人 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 矢本 光弘 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 宮本 誠司 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 着磁されたロータと、このロータに対向
して配置され、上記ロータからの磁気の変化を検出する
磁気検出手段とを備えた回転センサにおいて、上記ロー
タは、内部に中空部を有するリング状のケース部材と、
上記中空部内に充填された磁性部材と、上記磁性部材を
上記中空部内に保持する保持手段とから構成されたこと
を特徴とする回転センサのロータ。 - 【請求項2】 上記磁性部材は、粉末状の磁性体からな
り、上記ケース部材の中空部に圧縮状態で充填されてい
ることを特徴とする請求項1記載の回転センサのロー
タ。 - 【請求項3】 着磁されたロータと、このロータに対向
して配置され、上記ロータからの磁気の変化を検出する
磁気検出手段とを備えた回転センサのロータの製造方法
であって、上記ロータを構成するリング状のケース部材
に形成された中空部に粉末状の磁性体を圧縮状態で充填
した後、保持手段により上記磁性部材を上記中空部内に
保持させた状態で、上記磁性部材を磁化手段により磁化
するようにしたことを特徴とする回転センサのロータの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25831592A JPH06109414A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 回転センサのロータ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25831592A JPH06109414A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 回転センサのロータ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06109414A true JPH06109414A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17318546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25831592A Pending JPH06109414A (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 回転センサのロータ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06109414A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7346993B2 (en) | 2002-07-16 | 2008-03-25 | Renishaw Plc | Rotary scale |
KR100852851B1 (ko) * | 2001-07-13 | 2008-08-18 | 닛폰 세이키 가부시키가이샤 | 회전검출장치 |
WO2014202065A1 (de) * | 2013-06-21 | 2014-12-24 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Polrad mit verbesserter feldwinkeländerung |
-
1992
- 1992-09-28 JP JP25831592A patent/JPH06109414A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100852851B1 (ko) * | 2001-07-13 | 2008-08-18 | 닛폰 세이키 가부시키가이샤 | 회전검출장치 |
US7346993B2 (en) | 2002-07-16 | 2008-03-25 | Renishaw Plc | Rotary scale |
WO2014202065A1 (de) * | 2013-06-21 | 2014-12-24 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Polrad mit verbesserter feldwinkeländerung |
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