JP2976744B2 - 磁気式回転センサ用ロータ - Google Patents

磁気式回転センサ用ロータ

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JP2976744B2
JP2976744B2 JP5051551A JP5155193A JP2976744B2 JP 2976744 B2 JP2976744 B2 JP 2976744B2 JP 5051551 A JP5051551 A JP 5051551A JP 5155193 A JP5155193 A JP 5155193A JP 2976744 B2 JP2976744 B2 JP 2976744B2
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JP
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rotor
magnetic
rotation sensor
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magnet ring
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和貴 溝口
博 小林
俊久 小野寺
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸に装着され、か
つ磁気センサと組み合わせることによって回転速度を検
出する磁気式回転センサ用ロータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の磁気式回転センサ用ロー
タとしては、例えば特開昭63−26533号公報に開
示されているようなものがある。これを図5に示すと、
磁気式回転センサ用ロータ51は、合成樹脂材に磁性材
料を分散させたプラスチックよりなる磁石リング52
と、この磁石リング52が埋め込まれて、かつ内周面と
両側面で補強している非磁性金属板からなるインナーリ
ング53から構成されている。なお、上記磁石リング5
2の外周面54は等間隔で交互に反対の極に着磁されて
いる。
【0003】以上のように構成された磁気式回転センサ
用ロータ51は、図6に示されるように、ホイールディ
スクのハブ22に嵌装されて、その外周部に近接して設
けられた磁気センサ29により磁石リング52の極の通
過に伴う磁気信号を得てホイールの回転速度を検出する
ことができる。上記のような構成であるから、ホイール
ディスク20やホイールなどの回転部材にセンサを機械
的に直接取り付けることなく、無接触でホイールの回転
速度などを検出することができる。これにより、摩擦や
磨耗の問題から開放される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記の磁気式
回転センサ用ロータ51においては、インナーリング5
3の半径方向外方に開口したコの字断面の非磁性金属板
の中に、合成樹脂材に磁性材料を分散させたプラスチッ
クによりなる磁石リング52を鋳込んである。そのた
め、磁石リング52の容積が大きくなること、また、こ
れにより上記合成樹脂に耐熱性の樹脂を使用するときに
は、磁石リング52内に空洞が生じ易く強度的に弱体化
するという問題がある。したがって、磁気式回転センサ
用ロータ51がホイールディスクのハブ22に圧入で締
り嵌めされると、インナーリング53の内径部が拡径す
る影響を受けて磁石リング52が破損しやすい。したが
って本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ホイールディ
スクなど回転体に圧入によって嵌装しても磁石リングが
破損することのない磁気式回転センサ用ロータを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、回転体に装着され、かつ磁気センサと
組み合わせることによって回転速度を検出する磁気式回
転センサ用ロータであって、それぞれがリング状に延び
た内径部と外周部とこれら内径部と外周部とをつなぐ側
板部とで開口部が側面に向いた断面コの字形状の部位を
備えた金属薄板のインナーリングと、該インナーリング
の前記外周部の外周面上に固定された磁石リングとを有
して、インナーリングの内径部を前記回転体に圧入する
ように構成されたものとした。
【0006】
【作用】磁石リングがインナーリング断面の開口部が側
面に向いたコの字形状部分の外周面に結合されているか
ら、インナーリングの内径部が回転体に圧入されたこと
によって拡径しても、それによる応力は当該内径部とそ
れに続く側板部でほとんど吸収され、換言すれば上記コ
の字状断面部のバネ作用により、インナーリングの外周
部の拡径が抑えられるので、外周部の外周面上に設けら
れた磁石リングの破損が防止される。
【0007】
【実施例】図1は自動車のホイールの回転速度の検出に
適用された本発明の実施例を示す。 ホイールが装着さ
れるホイールディスク2は、ナックル3のスピンドル4
に軸受け5を介して回転自在に支持されている。上記ホ
イールディスク2のハブ2Aの外周面6には、磁気式回
転センサ用ロータ1が圧入によって嵌装されている。磁
気式回転センサ用ロータ1はその外周部に磁石リング7
が設けてある。そしてこの磁石リング7の外周面8に対
向させて、磁気センサ10がナックル3にボルト11に
より取り付けられている。
【0008】磁気センサ10は、その先端部に埋め込ま
れたホール素子9を備え、ホール素子9は磁石リング7
の外周面8に例えば1〜2mmの間隙で近接して配置さ
れている。このホール素子9は偏平な素子であって、垂
直な方向の磁束密度の大きさに応じてホール電圧VHを
発生する。
【0009】図2は、上記磁気式回転センサ用ロータ1
の詳細を示す。この磁気式回転センサ用ロータ1は例え
ば厚さ1.2mm程度のステンレス鋼、あるいはアルミ
などの非磁性金属からなる薄板で形成されたインナーリ
ング12がベースになっている。このインナーリング1
2は、ボス状の内径部13と側板部14と外周部15と
からなり、開口部が側面に向いた断面コの字形状とされ
ている。
【0010】そして内径部13は、路面からの振動を受
けるホイールディスク2のハブ2Aの外周面6に圧入に
より締り嵌めされる。また外周部15の外周面16には
磁石リングが嵌装されていて、さらに側端がかしめ部1
7となっていて、磁石リング7を外周部15に固定して
いる。磁気式回転センサ用ロータ1の使用温度環境は最
高で160°C程度の高さまで至るので、磁石リング7
の材料には、例えば耐熱性に優れたPPS樹脂(ポリフ
ェニレンサルファイド)にストロンチウムフェライト粉
末を混入したものなどが使用される。
【0011】磁石リング7はその径方向厚さが3mm程
度とされ、磁石リングの外周面8には図3に示すように
磁極N、Sが交互に並ぶように3〜4mmの巾で等間隔
に着磁されている。 この着磁の強さは、例えば外周面
8から発生するもれ磁束が外周面8から2mm離れた位
置において100ガウス以上であることが望ましい。前
述のようにこの外周面8に対向して磁気センサ10のホ
ール素子9が配置される。
【0012】次に図4は磁気式回転センサ用ロータ1の
製造工程を示す。先ず、同図(a)のように、インナー
リング12の材料として非磁性金属材、例えばステンレ
ス鋼あるいはアルミ材からなる薄肉パイプ18が用意さ
れ図示しないプレスにセットされる。次の(b)で、こ
の薄肉パイプ18を側面に開口部を有するコの字形に成
型してインナーリング12が形成される。
【0013】さらに(c)で、このインナーリング12
の外周部15に磁石リング7が挿入される外周面16が
機械加工により切削される。そして、(d)において上
記外周面16にすでに着磁された磁石リング7が挿入さ
れる。最後の(e)で、外周面16の先端をかしめてか
しめ部17を形成することによって、磁石リング7がイ
ンナーリング12に固定され、磁気式回転センサ用ロー
タ1が完成する。
【0014】上記のように形成された磁気式回転センサ
用ロータ1におけるインナーリング12の内径部13
が、ホイールディスク2のハブ2Aの外周面6に圧入に
より嵌装される。これにより、ホイールディスク2が絶
えず路面より振動を受け、かつ高速で回転していても、
圧入による締り嵌めのため確実に結合され緩むことがな
い。そして、図1に示されるようにホイールディスク2
に組み付けられた状態で、ホイールディスクが回転する
と、ホール素子9に対向する位置の磁石リング7の外周
面8には交互にN極とS極があらわれる。 その結果、
ホール素子9に対して垂直方向の磁束密度の大きさは、
ホイールディスク2の回転速度に応じた周期で変化す
る。したがって、磁束密度の大きさに応じてホール電圧
VHも同じ周期で変動する。これにより、ホール電圧V
Hの変動周期をカウントし、演算することにより、回転
速度が求められる。
【0015】上述したように、磁石リング7と磁気セン
サ10との組み合わせによる回転速度検出装置は、機械
的な接触部分がないため、摩擦や磨耗が発生することな
く、また瞬間的な回転速度の変化も感知できるので、自
動車用ABS(アンチキッド・ブレーキ・システム)そ
の他に、広範囲に適応できる。
【0016】なお、ホイールディスク2のハブ2Aの外
周面6に圧入されたインナーリング12の内径部13は
圧入による拡径する。しかしこの拡径は側板部14によ
って吸収され、コの字形に曲がった外周部15の拡径は
殆ど生じない。したがって、外周面16の直径は殆ど変
化しないので、圧入時磁石リング7を破壊することはな
い。またとくに耐熱性のPPS樹脂は溶融時の流動性が
低いため、磁石リング7の形状が大きい場合内部に空洞
が発生しやすく強度的に弱体化する恐れがあるが、この
実施例では、磁石リング7が肉厚3mm程度と小形に形
成されているので、内部に空洞が発生せず強度的にも弱
体化しない。
【0017】そのため、熱負荷の大きい環境で使用され
る場合にも、インナーリング12を薄板でコの字状とし
たことと相まって、磁気式回転センサ用ロータ1全体と
して軽量でかつ強度が高いという効果を有する。同じく
軽量であることから、組付けの際に誤って落下させるよ
うなことがあっても、重量による歪みの発生や空洞によ
る破損のおそれもない。
【0018】なおこの発明は、前述の実施例に限定され
るものでなく、適宜な変更を行うことにより他の態様で
も実施することができ、例えば磁石リング7とインナー
リング12との結合手段も実施例のかしめによるほか、
ねじとナットによる結合やあるいは接着剤などによる結
合であっても差し支えない。
【0019】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、金属の
薄板よりなるインナーリングの断面を、開口部が側面に
向いたコの字形状として、そのインナーリングの外周面
に磁石リングを固定させているので、磁気式回転センサ
用ロータを回転体に圧入するとき磁石リングの変形を抑
え破損が防止されるという効果がある。また、磁気式回
転センサ用ロータが軽量化されるから、対落下衝撃性が
向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のホイール部に適用された本発明の実施
例を示す図である。
【図2】磁気式回転センサ用ロータの軸方向断面図であ
る。
【図3】磁石リングの詳細と磁気センサの配置を示す説
明図である。
【図4】磁気式回転センサ用ロータの製造工程を示す説
明図である。
【図5】従来の磁気式回転センサ用ロータの軸方向断面
図である。
【図6】磁気式回転センサ用ロータが装着された車軸ま
わりの断面説明図である。
【符号の説明】
1 磁気式回転センサ用ロータ 2 ホイールディスク(回転体) 2A ハブ 3 ナックル 4 スピンドル 5 軸受け 6 外周面 7 磁石リング 8 外周面 9 ホール素子 10 磁気センサ 12 インナーリング 13 内径部 14 側板部 15 外周部 17 かしめ部 20 ホイールディスク 22 ハブ 29 磁気センサ 51 磁気式回転センサ用ロータ 52 磁石リング 53 インナーリング
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭51−85769(JP,U) 実開 平3−63817(JP,U) 実開 平2−148469(JP,U) 実開 平2−47574(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 3/487 G01D 5/245

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に装着され、かつ磁気センサと組
    み合わせることによって回転速度を検出する磁気式回転
    センサ用ロータであってそれぞれがリング状に延びた内径部と外周部とこれら内
    径部と外周部とをつなぐ側板部とで開口部が側面に向い
    た断面コの字形状の部位を備えた金属薄板のインナーリ
    ングと、 該インナーリングの前記外周部の外周面上に固定された
    磁石リングとを有して 、前記インナーリングの内径部を
    前記回転体に圧入するように構成されたことを特徴とす
    る磁気式回転センサ用ロータ。
  2. 【請求項2】 前記磁石リングは、前記インナーリング
    の端縁によるかしめにより固定されていることを特徴と
    する請求項1記載の磁気式回転センサ用ロータ。
JP5051551A 1993-02-17 1993-02-17 磁気式回転センサ用ロータ Expired - Lifetime JP2976744B2 (ja)

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JPH06242132A JPH06242132A (ja) 1994-09-02
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US4887107A (en) * 1986-07-29 1989-12-12 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Camera
KR100417576B1 (ko) * 2001-04-13 2004-02-05 한국하니웰 주식회사 마그네틱 센서의 마그넷 링 구조
JP4894197B2 (ja) * 2005-08-19 2012-03-14 株式会社ジェイテクト 鉄道車両速度検出用回転子
CN107588033A (zh) * 2017-09-25 2018-01-16 青岛金立磁性材料有限公司 一种用于吊扇的塑磁环

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