JPH06109345A - 気液分離器 - Google Patents

気液分離器

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JPH06109345A
JPH06109345A JP4253099A JP25309992A JPH06109345A JP H06109345 A JPH06109345 A JP H06109345A JP 4253099 A JP4253099 A JP 4253099A JP 25309992 A JP25309992 A JP 25309992A JP H06109345 A JPH06109345 A JP H06109345A
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Katsuhiro Kawabata
克宏 川端
Hiroyuki Yamashita
浩幸 山下
Takeshi Hiruko
毅 蛭子
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ヒートポンプ式空調装置に適するよう気液分
離器の液面変化を適正範囲内に制御可能とする。 【構成】 2相冷媒導入口14,気液分離室上部に設け
られたガス冷媒流出口18,底部に設けられた液冷媒流
出口13を有する気液分離器20において,上記液冷媒
流出口部に対して気液分離室内の液面位が第1の基準液
面レベル以下の時は液冷媒流出口13を閉塞する一方,
液面位が第1の基準液面レベルを超えた時は液冷媒流出
口を開放する第1のフロート26を有する弁体27を設
け,またガス冷媒流出口18に対して液面位が第1の基
準液面レベルよりも高い第2の基準液面レベル以下の時
はガス冷媒流出口を開放する一方,液面位が上記第2の
基準液面レベルを超えた時はガス冷媒流出口を閉塞する
第2のフロート29を有する弁体31を設け,常に液面
レベルを一定変動範囲以内に維持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明はヒートポンプ式の冷凍
サイクルに適用可能な気液分離器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に大容量の熱交換器や複数本の細径
管(例えば、直径9.5mm以下)を伝熱管として用いた熱交
換器をヒートポンプ式冷凍冷凍サイクルに用いる場合に
は、熱交換器の管内を流れる冷媒の圧力損失による冷媒
温度の低下を防止する観点から、特に蒸発器などにおい
ては伝熱管を複数本使用する多パス式とし、1パス当た
りの冷媒循環量を減少させて圧力損失の増大を抑えるこ
とが試みられている。ところが、蒸発器の入口側におい
ては膨張後の冷媒が気液二相状態となっていることか
ら、気液比率の正確な制御が不能で冷媒を蒸発器の各パ
スに対して均一に分配することが難しい。このため各パ
ス毎の冷媒循環量の不均一により本来有している熱交換
器の能力を十分に活用できないという問題があった。
【0003】このような問題を解決する手段の一つとし
て、例えば図12に示すように多パス分配が必要となる
蒸発器4の冷媒入口側に気液分離器20を設け、該気液
分離器20において気液二相状態の冷媒をガス冷媒と液
冷媒とに分離させ、熱交換に対する貢献度の小さいガス
冷媒はこれを蒸発器4をバイパスするバイパス管路18
から蒸発器4の下流側に迂回させ、該蒸発器4には液冷
媒のみを単相で各パスに分配させることで気液比率を考
慮することなく冷媒の均一分配を実現することが考えら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、そのような構
成では、上記気液分離器で可能な限り確実にガス冷媒と
液冷媒とを分離することが必要となる。
【0005】ところが、従来の気液分離器20の構造
は、例えば図13に示すように、圧縮機の容量やチャー
ジ量に応じた大きさの気液分離室を有する筺体の上部に
上記ガス冷媒のバイパス管路18を、また同底部に蒸発
器4への供給用の第3の冷媒循環管路13を各々設け、
2相冷媒導入口14を上部側壁側から導入し、ガス冷媒
と液冷媒とを比重差により上下方向に分離するようにな
っているだけである。
【0006】その結果、例えば図14に示すように気液
分離室内の液面位が高くなりすぎると、取出口側に液冷
媒が混入し、また図15に示すように同液面位が低くな
りすぎると、液冷媒取出口側にガス冷媒が混入してしま
うといった不具合を生じ、確実な気液分離性能を発揮し
得ない欠点がある。
【0007】また、上記のようなバイパス管路を気液分
離器に設けたものを、そのままヒートポンプ冷凍サイク
ルに適用した場合には、冷房運転時と暖房運転時とで冷
媒が逆方向に流れ、冷房運転時に蒸発器として機能して
いた熱交換器が暖房運転時には凝縮器として機能するこ
とから、暖房運転時には該熱交換器に流入するガス冷媒
が上記バイパス管路を通過していしまい上記熱交換器に
流入する冷媒量が著しく減少して熱交換能力が極端に低
下することとなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜3各項
記載の発明は、それぞれ上記の問題を解決することを目
的としてなされたもので、各々次のように構成されてい
る。
【0009】 (1) 請求項1記載の発明の気液分離器の構成 請求項1記載の発明の気液分離器は、例えば図1〜図5
に示すように、2相冷媒導入口14と、該2相冷媒導入
口14を介して気液2相冷媒が壁面方向に導入される気
液分離室と、該気液分離室の上部に設けられたガス冷媒
流出口18と、上記気液分離室の底部に設けられた液冷
媒流出口13とを備えてなる気液分離器において、上記
液冷媒流出口部13に対して上記気液分離室内の液面位
が第1の基準液面レベル以下の時は上記液冷媒流出口を
閉塞する一方、同気液分離室内の液面位が上記第1の基
準液面レベルを越えた時は上記液冷媒流出口を開放する
第1のフロート弁27を設け、また上記ガス冷媒流出口
18に対して上記気液分離室内の液面位が上記第1の基
準液面レベルよりも高い第2の基準液面レベル以下の時
は上記ガス冷媒流出口を開放する一方、同気液分離室内
の液面位が上記第2の基準液面レベルを越えた時は上記
ガス冷媒流出口を閉塞する第2のフロート弁31を設け
たことを特徴とするものである。
【0010】 (2) 請求項2記載の発明の気液分離器の構成 請求項2記載の発明の気液分離器は、例えば図6〜図1
0に示すように、2相冷媒導入口14と、該2相冷媒導
入口14を介して気液2相冷媒が壁面方向に導入される
気液分離室と、該気液分離室の上部に設けられたガス冷
媒流出口18と、上記気液分離室の底部に設けられた液
冷媒流出口13とを備えてなる気液分離器において、上
記ガス冷媒流出口18と液冷媒流出口13とを上記気液
分離室内において内側フロート室内にフロート47を上
下移動自在に収納した中空のフロートパイプ51で一体
に連結するとともに該フロートパイプ51の上下両端部
に当該フロートパイプ51内のフロート室と上記気液分
離室とを相互に連通させる開孔部49,49・・、50,
50・・を形成し、上記ガス冷媒流出口18を該フロー
トパイプ51上端部側の開口部49,49・・を介して
上記気液分離室上部に連通せしめる一方、上記液冷媒流
出口13を該フロートパイプ51下端部側の開口部5
0,50・・を介して上記気液分離室下部に連通せし
め、上記気液分離室内の液面位の変化に応じて上記フロ
ート室内のフロート47を上下に移動させ、上記気液分
離室内の液面位が第1の基準液面レベル以下の時は上記
液冷媒流出口13側の開口部50,50・・を閉塞する
一方、同気液分離室内の液面位が上記第1の基準液面レ
ベルを越えた時は上記液冷媒流出口13側の開口部を開
放し、また上記気液分離室内の液面位が上記第1の基準
液面レベルよりも高い第2の基準液面レベル以下の時は
上記ガス冷媒流出口18側の開口部49,49・・を開
放する一方、同気液分離室内の液面位が上記第2の基準
液面レベルを越えた時は上記ガス冷媒流出口18側の開
口部49,49・・を閉塞するようにしたことを特徴と
するものである。
【0011】 (3) 請求項3記載の発明の気液分離器の構成 請求項3記載の発明の気液分離器は、上記請求項2記載
の発明の構成を前提とし、同構成において、さらに上記
ガス冷媒流出口18部にガス冷媒の流出を許容する一
方、同ガス冷媒の流入を禁止する所定の重量の球体弁4
8を設けたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本願の請求項1〜3各項記載の発明の気液分離
器は、各々以上のように構成されている結果、当該各構
成に対応して、それぞれ次のように作用する。
【0013】 (1) 請求項1記載の発明の気液分離器の作用 すなわち、請求項1記載の発明の気液分離器では、2相
冷媒導入口14と、該2相冷媒導入口14を介して気液
2相冷媒が壁面方向に導入される気液分離室と、該気液
分離室の上部に設けられたガス冷媒流出口18と、上記
気液分離室の底部に設けられた液冷媒流出口13とを備
えてなる気液分離器において、上記液冷媒流出口部13
に対して上記気液分離室内の液面位が第1の基準液面レ
ベル以下の時は上記液冷媒流出口13を閉塞する一方、
同気液分離室内の液面位が上記第1の基準液面レベルを
越えた時は上記液冷媒流出口13を開放する第1のフロ
ート弁27を設け、また上記ガス冷媒流出口18に対し
て上記気液分離室内の液面位が上記第1の基準液面レベ
ルよりも高い第2の基準液面レベル以下の時は上記ガス
冷媒流出口18を開放する一方、同気液分離室内の液面
位が上記第2の基準液面レベルを越えた時は上記ガス冷
媒流出口18を閉塞する第2のフロート弁31を設けて
構成されている。
【0014】したがって、今該構成を具体的に実施例に
対応させて、その作用を説明すると、先ず例えば上記図
12のヒートポンプサイクルの冷房運転が開始されたす
ると、先ず図2に示すように上記図12の第4の冷媒循
環管路14よりなる2相冷媒導入口を介して図示のよう
に気液2相状態の冷媒流が順次導入されるようになり、
その重量差(比重差)により液冷媒が気液分離室の下層部
に溜って行く一方、ガス冷媒が上層部に溜るようにな
り、ガス冷媒と液冷媒は上下2層に確実に分離される。
【0015】しかし、上記冷房運転を開始してから所定
時間が経過するまでは、同図2に示すように、未だ液冷
媒の液面位も低いので、上下各フロート29,26およ
び弁体31,27よりなる上下各フロート弁は最下端位
置まで下降していて、先ず上方側フロート29の弁体3
1は上記フロートパイプ51上端側の開孔部32を開放
している一方、下方側フロート弁のフロート26は、そ
の弁体27により上記第3の冷媒循環管路13よりなる
液冷媒流出口側の開孔25を閉塞している。従って、上
記室内熱交換器(蒸発器)4側第3の冷媒循環管路13に
は未だ液冷媒が供給されない。しかし、上記のようにガ
ス冷媒流出口を形成するバイパス管路18側の開孔部3
2は開放されているので、上記分離されたガス冷媒は当
該開孔32を介して上記バイパス管路18側に流れて行
く。
【0016】次に、上記運転の開始から所定の時間が経
過して、例えば図3に示すようになった定常状態では液
冷媒の液面位が同図示のように略気液分離室の中間位置
に達し、下方側フロート弁のフロート26は最上端に位
置するようになるので、上記気液分離室内の低部の液冷
媒は液冷媒の流出口である第3の冷媒循環管路13の開
孔25を介して同室内熱交換器(蒸発器)側第3の冷媒循
環管路13側に圧力差に応じて流出して行くようになる
一方、上部側のガス冷媒はガス冷媒流出口であるバイパ
ス管路18側開孔32を介して十分な圧力差により上記
バイパス管路18側に効率良く流出して行く。このよう
にして、連続的な気液分離が行われ、上述した多パス式
の室内熱交換器(蒸発器)4側では、各パスに均一な液冷
媒の分配が行われて本来の良好な熱交換性能が発揮され
る。
【0017】他方、さらに上記冷房運転中の負荷変動や
システム自体の圧力変化などによって、例えば図4に示
すように、液面位が上昇しすぎると、上記上方側フロー
ト弁のフロート29もフロート作動範囲の最上端位置ま
で上昇して、その弁体31がガス冷媒流出口であるバイ
パス管路18側開孔32を閉塞する。この結果、気液分
離室内上層側ガス冷媒のバイパス管路18側への流出は
停止され、気液分離室内の内圧が高くなり、液冷媒の流
出速度が上昇して速やかに液面位が下がり、やがて再び
ガス冷媒の流出が始まるようになる。このようにして、
本実施例では、負荷変動により冷媒流量や乾き度が変化
したような場合でも、常に液面位の変動を一定の範囲内
に抑制することができ、常に良好な熱交換性能を維持し
得るようになる。
【0018】また、暖房運転時には、上記上方側フロー
ト弁のフロート29の弁体31が開孔部32を閉じてい
るので、上記バイパス管路18からのガス冷媒の逆流は
阻止される。
【0019】 (2) 請求項2記載の発明の気液分離器の作用 すなわち、請求項2記載の発明の気液分離器では、2相
冷媒導入口14と、該2相冷媒導入口14を介して気液
2相冷媒が壁面方向に導入される気液分離室と、該気液
分離室の上部に設けられたガス冷媒流出口18と、上記
気液分離室の底部に設けられた液冷媒流出口13とを備
えてガス冷媒を分離する作用を果たす気液分離器におい
て、先ず上記ガス冷媒流出口18と液冷媒流出口13と
を上記気液分離室内において内側フロート室内にフロー
ト47を上下移動自在に収納した中空のフロートパイプ
51で一体に連結するとともに該フロートパイプ51の
上下両端部に当該フロートパイプ51内のフロート室と
上記気液分離室とを相互に連通させる開孔部49,49
・・、50,50・・を形成し、上記ガス冷媒流出口1
8を該フロートパイプ51上端部側の開口部49,49
・・を介して上記気液分離室上部に連通せしめる一方、
上記液冷媒流出口13を該フロートパイプ51下端部側
の開口部50,50・・を介して上記気液分離室下部に
連通せしめ、上記気液分離室内の液面位の変化に応じて
上記フロート室内のフロート47を上下に移動させ、上
記気液分離室内の液面位が第1の基準液面レベル以下の
時は上記液冷媒流出口13側の開口部50,50・・を
閉塞する一方、同気液分離室内の液面位が上記第1の基
準液面レベルを越えた時は上記液冷媒流出口13側の開
口部50,50・・を開放し、また上記気液分離室内の
液面位が上記第1の基準液面レベルよりも高い第2の基
準液面レベル以下の時は上記ガス冷媒流出口18側の開
口部49,49・・を開放する一方、同気液分離室内の
液面位が上記第2の基準液面レベルを越えた時は上記ガ
ス冷媒流出口18側の開口部を閉塞するようになってい
る。
【0020】したがって、該構成を実施例に対応させ
て、その作用を説明すると、今例えば上記図12のヒー
トポンプサイクルの冷房運転が開始された場合には、先
ず図7に示すように上記第4の冷媒循環管路14を介し
て矢印旋回方向に気液2相状態の冷媒流が順次導入され
るようになり、その重量差(比重差)により液冷媒が下層
部に溜って行く一方、ガス冷媒が上層部に溜るようにな
り、ガス冷媒と液冷媒は上下2層に確実に分離される。
【0021】しかし、上記冷房運転を開始してから所定
時間が経過するまでは、同図7に示すように、未だ液冷
媒の液面位も低いので、上記フロートパイプ51内のフ
ロート47はフロート室下端まで下降していて、その本
体部により上記フロートパイプ51下端側の開孔50,
50・・・を閉塞している。従って、上記室内熱交換器
(蒸発器)4側第3の冷媒循環管路13には未だ液冷媒が
供給されない。一方、上記フロートパイプ51上端側の
開孔49,49・・・は開放されているので、上記分離
されたガス冷媒は当該開孔49,49・・・を介して上
記ガス冷媒流出口であるバイパス管路18側に流れて行
く。
【0022】次に、上記運転の開始から所定の時間が経
過して、例えば図8に示すようになった定常状態では液
冷媒の液面位が同図示のように略気液分離室の中間位置
に達し、フロート47はフロートパイプ51のの上端側
開孔49,49・・・と下端側開孔50,50・・・との
中間に位置するようになっているので、上記気液分離室
内部の液冷媒は下端側開孔50,50・・・を介して室
内熱交換器(蒸発器)側の液冷媒流出口である第3の冷媒
循環管路13側に圧力差に応じて流出して行くようにな
る一方、上部側のガス冷媒は同フロートパイプ51の上
端側開孔49,49・・・を介してフロート室に入り十
分な圧力差により上記ボール48を十分に浮上させるこ
とにより上記バイパス管路18側に効率良く流出して行
く。このようにして、連続的な気液分離が行われ、上述
した多パス式の室内熱交換器(蒸発器)4側では、各パス
に均一な液冷媒の分配が行われて本来の良好な熱交換性
能が発揮される。
【0023】他方、さらに上記冷房運転停止時などにお
いて、例えば図9に示すように、液面位が上昇しすぎる
と、上記フロート47もフロートパイプ51内のフロー
ト室上端まで上昇して、その本体部が上記フロートパイ
プ51上端側の開孔49,49・・・を閉塞する。この
結果、気液分離室内上層側ガス冷媒のバイパス管路18
側への流出は停止され、気液分離室内の内圧が高くな
り、液冷媒の流出速度が上昇して速やかに液面位が下が
り、やがて再びガス冷媒の流出が始まるようになる。こ
のようにして、本実施例では、負荷変動により冷媒流量
や乾き度が変化したような場合でも、常に液面位の変動
を一定の範囲内に抑制することができ、常に良好な熱交
換性能を維持し得るようになる。
【0024】 (3) 請求項3記載の発明の気液分離器の作用 すなわち、請求項3記載の発明の気液分離器では、その
基本構成に基く上記請求項2記載の発明と同様の作用に
加えて、上記ガス冷媒流出口18部にガス冷媒の流出を
許容する一方、同ガス冷媒の流入を禁止する所定の重量
の球体弁48を設けていることから、例えば図10に示
すように暖房運転に切替えられた時には、液冷媒が逆方
に流れる一方、ガス冷媒流出口である上記バイパス管路
18側のガス冷媒が上記フロートパイプ51側に流入し
ようとするが、本実施例では上述のように上記ガス冷媒
流出口であるバイパス管路18の基端部に逆止弁機能を
果たす球体弁(ボール)48が設けられていてるために、
該場合には例えば同図に示すように該球体弁(ボール)4
8が当該バイパス管路18の基端部を閉塞し、液冷媒だ
けがスムーズに液冷媒流出口である第3の冷媒循環管路
13から第4の冷媒循環管路14側に流れるようにな
る。
【0025】
【発明の効果】従って、本願発明によると、コンパクト
な構成でありながら2相冷媒の気液分離を効率的、且つ
安定的に行うことができるようになるとともに、低圧力
損失条件下においても暖房時など的確な逆止弁作用が得
られるようになり、ヒートポンプ式冷凍サイクルにも十
分に適用可能な気液分離器を提供することができる。
【0026】
【実施例】
(基本となる冷凍システム)先ず、図12には、後述する
本願発明の各実施例に係る気液分離器が適用されるヒー
トポンプ式空気調和装置の冷凍システムの一例が示され
ている。
【0027】この空気調和装置は、圧縮機1と四路切換
弁2と後述の室内熱交換器4と本願発明の要部である気
液分離器20と膨張弁5と室外熱交換器6とアキューム
レータ7とを順次第1〜第7の冷媒循環管路11〜17
で各々接続して全体としての冷媒循環系を構成し、上記
四路切換弁2の切換操作によって暖房運転(この場合の
冷媒の流れを実線矢印で示す)と冷房運転(この場合の冷
媒の流れを破線矢印で示す)とを任意に選択するように
なっている。
【0028】上記室内熱交換器4は、例えば上述した多
パス式の熱交換器で構成され、冷房運転時において冷媒
の入口となる側には分配器8を、暖房運転時に冷媒入口
となる側にヘッダー9をそれぞれ備えている。
【0029】上記気液分離器20は、その内室の上部を
気相部、底部を液相部とした円筒状の密閉容器よりなる
気液分離器筺体に、その他端が上記室内熱交換器4の分
配器8に接続された第3の冷媒循環管路13の一端と、
その他端が上記膨張弁5を介して上記室外熱交換器6に
接続された第4の冷媒循環管路14の一端と、その他端
が上記室内熱交換器4のヘッダー9と四路切換弁2とを
接続する第2の冷媒循環管路12の途中に接続されたバ
イパス管路18の一端をそれぞれ取り付けている。
【0030】そして、これらの各管路13,14,18の
うち、上記第3の冷媒循環管路13の一端は上記液相部
の底部に開口している。また、上記第4の循環管路14
の一端は、上記気液分離器筺体内の上方部位置において
側方に向けて開口せしめられている。
【0031】さらに、上記バイパス管路18は、上方か
ら筺体内下方に向けて取り付けられている。
【0032】次に、このように構成された上記空気調和
装置全体の作動を説明する。
【0033】A:冷房運転時 冷房運転時には、上記室内熱交換器4は蒸発器として、
また室外熱交換器6は凝縮器として、それぞれ機能し、
冷媒は図12に破線矢印で示す方向に循環する。即ち、
圧縮機1から吐出される高温高圧のガス冷媒Fgは、第
1の冷媒循環管路11及び第5の冷媒循環管路15を介
して室外熱交換器6に流入し、該室外熱交換器6におい
て凝縮されて液冷媒Flとなる。そして、この液冷媒Fl
は、膨張弁5において減圧され、気液二相冷媒Fglとな
って第4の冷媒循環管路14から上記気液分離器20内
に流入する。
【0034】気液分離器20においては、図2に示すよ
うに、気液二相冷媒Fglが第4の冷媒循環管路14の導
入開口から側方へ向けて流入する。
【0035】そして、該気液二相冷媒Fglは、その導入
時の流路面積の急拡大に伴う流速の低下によりスムーズ
に気液分離される。そして、分離された液冷媒は底部の
液相部に溜り、ここから循環管路13を介して上記室内
熱交換器4の分配器8側に流出せしめられる。これに対
して、分離されたガス冷媒Fgは、バイパス管路18を
介して上記室内熱交換器4をバイパスしてその下流側に
流出される。
【0036】従って、室内熱交換器4においては、分配
器8に液冷媒Flのみが単相状態で導入されることか
ら、例えば、冷媒が気液二相状態で導入される場合に比
して、各パスへの冷媒の均一分配が実現され、この結
果、該室内熱交換器4においては、熱交換にほとんど貢
献しないガス冷媒Fgが流れず、室内熱交換器4におけ
る冷媒の圧力損失も小さいことも手伝って、より高い熱
交換性能が確保される。
【0037】即ち、このようなヒートポンプシステムに
おいては、気液分離器20を配置することにより、冷房
運転時においては高水準の気液分離作用と室内熱交換器
4の各パスへの冷媒の均一分配とが同時に実現されるこ
とになる。
【0038】B:暖房運転時 一方、暖房運転時には、上記室内熱交換器4が凝縮器と
して、また室外熱交換器6が蒸発器として、それぞれ機
能する。従って、上記室内熱交換器4には第4の冷媒循
環管路12からガス冷媒Fgが導入されることになる。
この場合、上記バイパス管路18が開放状態にあるとガ
ス冷媒Fgが抵抗の少ないバイパス管路18を流れ、室
内熱交換器4側にはほとんど流れず、熱交換作用がほと
んど行なわれないことになる。ところが、本願発明の実
施例のものにおいては、後述するように、かかる場合に
は、循環管路13から気液分離器20内に流入し第4の
冷媒循環管路14から流出する液冷媒Flの流動圧によ
り所定の構造の逆止弁が下動して閉弁する。従って、バ
イパス管路18に導入されるガス冷媒Fgの圧力にかか
わらず上記バイパス管路18は閉塞せしめられる。従っ
て、圧縮機1から送られるガス冷媒Fgはその全量が室
内熱交換器4を流れ、良好な熱交換作用が実現され、高
性能の暖房運転が可能となるようになっている。
【0039】(1) 第1実施例 先にも述べたように、多パス分配が必要となる室内熱交
換器(蒸発器)の冷媒入口に気液分離器を設けてガス冷媒
と液冷媒とを確実に分離し、熱交換寄与度の小さいガス
冷媒は同室内熱交換器(蒸発器)をバイパスさせる一方、
熱交換寄与度の高い液冷媒を単相で各パスに分配するよ
うにすると、圧損が低くなるという多パス方式の利点に
加えて、各パスへの均一分配が可能となり、単純なヘッ
ダー構造でも足りるようになる。
【0040】従って、該構成では、上記気液分離器で可
能な限り確実にガス冷媒と液冷媒とを分離することが必
要となる。
【0041】ところが、従来の気液分離器の構造は、例
えば図13に示すように、圧縮機の容量やチャージ量に
応じた大きさの気液分離室を有する筺体61の上部にガ
ス冷媒の取出口(圧縮機吸込口)62を、また同底部に液
冷媒の取出口63を各々設け、蒸発器からの2相冷媒導
入口64を上部側壁側から導入し、ガス冷媒と液冷媒と
を上下方向に分離するようになっているだけであった。
【0042】その結果、例えば図14に示すように気液
分離室内の液面位が高くなりすぎると、ガス冷媒の取出
口62側に液冷媒が混入し、また図15に示すように同
液面位が低くなりすぎると、液冷媒取出口63側にガス
冷媒が混入してしまう不具合を生じ、確実な気液分離性
能を発揮し得ない欠点があった。
【0043】本実施例は、このような問題を解決するた
めに提案されたもので、例えば図1〜図5に示すように
ガス冷媒取出口および液冷媒取出口の各々にフロート弁
を設けて構成されている。
【0044】すなわち、先ず図1において、符号21は
内部に所定の広さの気液分離室を形成した気液分離器筺
体であり、該筺体21の上部には上述したガス冷媒をバ
イパスさせるためのバイパス管路18の基端部が、また
下部には液冷媒を上述した室内熱交換器4の分配器8に
供給するための第3の冷媒循環管路13が、さらに側部
上方には気液2相冷媒を導入する第4の冷媒循環管路1
4の先端部が各々接続されている。
【0045】そして、第4の冷媒循環管路14からは、
冷房運転時において上記膨張弁5を介した気液2相状態
の冷媒流が旋回方向に向けて導入され、その重量差を利
用してガス冷媒と液冷媒とが図示のように上下2層に分
離される。
【0046】また、ガス冷媒をバイパスさせるための上
記図12のバイパス管路18の基端部と上記室内熱交換
器4の分配器8に液冷媒を供給するための第3の冷媒循
環管路13の基端部は、各々所定長さ気液分離室内に突
出されており、該突出部18a,13a内には球形のフロ
ート29,26に対し連結ロッド30,27を介して連結
された弁体31,27が摺動自在に遊嵌された構造とな
っており、その側壁部には気液分離室側への開孔32,
25が形成されている。そして、上記バイパス管路18
基端部および第3の冷媒循環管路13の基端部内の各弁
体収納室と気液分離室とが上記開孔32,25を介して
フロート位置、換言すると、液冷媒の液面位置に応じた
弁体31,27の位置に応じて連通せしめられるように
なっている。
【0047】したがって、今例えば上記10のヒートポ
ンプサイクルの冷房運転が開始されたすると、先ず図2
に示すように上記第4の冷媒循環管路14を介して図示
のように気液2相状態の冷媒流が順次導入されるように
なり、その重量差(比重差)により液冷媒が下層部に溜っ
て行く一方、ガス冷媒が上層部に留るようになり、ガス
冷媒と液冷媒は上下2層に確実に分離される。
【0048】しかし、上記冷房運転を開始してから所定
時間が経過するまでは、同図2に示すように、未だ液冷
媒の液面位も低いので、上記上下各フロート29,26
および弁体31,27は最下端位置まで下降していて、
先ず上方側フロート29の弁体は上記開孔部32を開放
している一方、下方側フロート26は、弁体27により
上記第3の冷媒循環管路13側の開孔25を閉塞してい
る。従って、上記室内熱交換器(蒸発器)4側第3の冷媒
循環管路13には未だ液冷媒が供給されない。しかし、
上記のようにバイパス管路18側の開孔部32は開放さ
れているので、上記分離されたガス冷媒は当該開孔32
を介して上記バイパス管路18側に流れて行く。
【0049】次に、上記運転の開始から所定の時間が経
過して、例えば図3に示すようになった定常状態では液
冷媒の液面位が同図示のように略気液分離室の中間位置
に達し、下方側フロート26は最上端に位置するように
なるので、上記気液分離室内の低部の液冷媒は第3の冷
媒循環管路13の開孔25を介して同室内熱交換器(蒸
発器)側第3の冷媒循環管路13側に圧力差に応じて流
出して行くようになる一方、上部側のガス冷媒はバイパ
ス管路18側開孔32を介して十分な圧力差により上記
バイパス管路18側に効率良く流出して行く。このよう
にして、連続的な気液分離が行われ、上述した多パス式
の室内熱交換器(蒸発器)4側では、各パスに均一な液冷
媒の分配が行われて本来の良好な熱交換性能が発揮され
る。
【0050】他方、さらに上記冷房運転中の負荷変動や
システム自体の圧力変化などによって、例えば図4に示
すように、液面位が上昇しすぎると、上記上方側フロー
ト29もフロート作動範囲の最上端位置まで上昇して、
その弁体31部が上記バイパス管路18側の開孔32を
閉塞する。この結果、気液分離室内上層側ガス冷媒のバ
イパス管路18側への流出は停止され、気液分離室内の
内圧が高くなり、液冷媒の流出速度が上昇して速やかに
液面位が下がり、やがて再びガス冷媒の流出が始まるよ
うになる。このようにして、本実施例では、負荷変動に
より冷媒流量や乾き度が変化したような場合でも、常に
液面位の変動を一定の範囲内に抑制することができ、常
に良好な熱交換性能を維持し得るようになる。
【0051】また、一方暖房運転に切替えられた時に
は、液冷媒が逆方向に流れる一方、上記バイパス管路1
8側のガス冷媒が上記気液分離室側に流入しようとする
が、本実施例では該状態では上述のように上方側フロー
ト29が上昇位置にありバイパス管路18の基端部位置
で逆止弁機能を果たすために、該場合には例えば図5に
示すように、その弁体31が当該バイパス管路18の基
端部開孔32を閉塞し、液冷媒だけがスムーズに第3の
冷媒循環管路13から第4の冷媒循環管路14側に流れ
るようになる。
【0052】(2) 第2実施例 次に、図6〜図11は、本願発明の第2実施例に係る気
液分離器の構成および作用を示している。
【0053】本実施例の気液分離器は、上記図12の多
パス型の室内熱交換器4を備えたヒートポンプサイクル
に適するように、冷房運転時の液面制御機能および暖房
運転時のガス冷媒逆流防止機能を備えて構成されてい
る。
【0054】先ず図6は、同気液分離器20の構造を示
すもので、41は上下方向に延びて上記ヒートポンプサ
イクルの循環管路14上に配設された円筒体状の気液分
離器筺体であり、該気液分離器筺体41内の上下に所定
の長さを有する気液分離室内には、その側壁上方部に位
置して上記図12の第4の冷媒循環管路14の先端部が
連結開口せしめられている一方、上下垂直方向に液面制
御部40を形成するフロートパイプ51が貫通せしめら
れている。
【0055】そして、上記第4の冷媒循環管路14から
は、冷房運転時において上記膨張弁5を介した気液2相
状態の冷媒流が旋回方向に向けて導入され、その重量差
を利用してガス冷媒と液冷媒とが図示のように上下2層
に分離される。
【0056】また、上記フロートパイプ51は、ガス冷
媒をバイパスさせるための上記図12のバイパス管路1
8の基端部と上記室内熱交換器4の分配器8に液冷媒を
供給するための第3の冷媒循環管路13の基端部とを相
互に連通一体化させる構造となっており、その上下両端
部は細径部46a,46bに形成されている。そして、そ
の内部には、上下両端部が円錐形状の弁体部47b,47
aとなった所定長さの円柱体形状のフロート47が上記
気液分離室内の液冷媒の液面位の変化に応じて上下移動
自在に嵌挿されている。さらに該フロートパイプ51の
上下両端部には、各々複数の開孔49,49・・および
50,50・・が形成されており、同フロートパイプ5
1内のフロート室とフロートパイプ51外の気液分離室
とがフロート位置、換言すると、液冷媒の液面位置に応
じて連通せしめられるようになっている。
【0057】他方、上記フロートパイプ51の上記上端
側細径部46a上端側のバイパス管路18基端部内には
逆止弁を形成する球体弁てあるボール48が遊嵌されて
おり、該ボール48は所定位置上方側の上昇位置規制用
凸部45によって上昇位置が規制されている。該ボール
48の比重は、上記ガス冷媒の比重よりも若干重い比重
に設定されている。また、上記フロート47の比重は、
ガス冷媒と液冷媒の比重の中間の比重に設定されてい
る。
【0058】したがって、今例えば上記図12のヒート
ポンプサイクルの冷房運転が開始されたすると、先ず図
7に示すように、上記第4の冷媒循環管路14を介して
矢印旋回方向に気液2相状態の冷媒流が順次導入される
ようになり、その重量差(比重差)により液冷媒が下層部
に溜って行く一方、ガス冷媒が上層部に留るようにな
り、ガス冷媒と液冷媒は上下2層に確実に分離される。
【0059】しかし、上記冷房運転を開始してから所定
時間が経過するまでは、同図7に示すように、未だ液冷
媒の液面位も低いので、上記フロートパイプ51内のフ
ロート47はフロート室下端まで下降していて、その本
体部により上記フロートパイプ51下端側の開孔50,
50・・・を閉塞している。従って、上記室内熱交換器
(蒸発器)4側第3の冷媒循環管路13には未だ液冷媒が
供給されない。一方、上記フロートパイプ51上端側の
開孔部49,49・・・は開放されているので、上記分
離されたガス冷媒は当該開孔49,49・・・を介して
上記バイパス管路18側に流れて行く。
【0060】次に、上記運転の開始から所定の時間が経
過して、例えば図8に示すようになった定常状態では液
冷媒の液面位が同図示のように略気液分離室の中間位置
に達し、フロート47はフロートパイプ51のの上端側
開孔49,49・・・と下端側開孔50,50・・・との
中間に位置するようになるので、上記気液分離室内低部
の液冷媒は下端側開孔50,50・・・を介して室内熱
交換器(蒸発器)4側第3の冷媒循環管路13側に圧力差
に応じて流出して行くようになる一方、上部側のガス冷
媒は同フロートパイプ51の上端側開孔49,49・・
・を介してフロート室に入り十分な圧力差により上記ボ
ール48を十分に浮上させることにより上記バイパス管
路18側に効率良く流出して行く。このようにして、連
続的な気液分離が行われ、上述した多パス式の室内熱交
換器(蒸発器)4側では、各パスに均一な液冷媒の分配が
行われて本来の良好な熱交換性能が発揮される。
【0061】他方、さらに負荷変動等により冷媒流量が
増大した冷房運転時などにおいて、例えば図9に示すよ
うに、液面位が上昇しすぎると、上記フロート47もフ
ロートパイプ51内のフロート室上端まで上昇して、そ
の本体部が上記フロートパイプ51上端側の開孔49,
49・・・を閉塞する。この結果、気液分離室内上層側
ガス冷媒のバイパス管路18側への流出は停止され、気
液分離室内の内圧が高くなり、液冷媒の流出速度が上昇
して速やかに液面位が下がり、やがて再びガス冷媒の流
出が始まるようになる。このようにして、本実施例で
は、負荷変動により冷媒流量や乾き度が変化したような
場合でも、常に液面位の変動を一定の範囲内に抑制する
ことができ、常に良好な熱交換性能を維持し得るように
なる。
【0062】また、一方暖房運転に切替えられた時に
は、液冷媒が逆方に流れる一方、上記バイパス管路18
側のガス冷媒が上記フロートパイプ51側に流入しよう
とするが、本実施例ではバイパス管路18の基端部で逆
止弁機能を果たすボール48が設けられているために、
該場合には例えば図10に示すように、球体弁であるボ
ール48が当該バイパス管路18の基端部を閉塞し、液
冷媒だけがスムーズに第3の冷媒循環管路13から第4
の冷媒循環管路14側に流れるようになる。
【0063】なお、上記液面位は、例えば図10の仮想
線に示すように、2相冷媒の導入口位置よりも高くなる
と、液面が波立って気泡が発生するなど、気液分離性能
が低下するので、少なくとも同液面位は2相冷媒の導入
口部より低く維持されるように設計される。
【0064】上記液面位変動は、上記2相冷媒導入口部
の取付け高さとフロートパイプ部およびフロート等の長
さ、気液分離室の容積などを最適な条件関係で設計する
ことにより、可及的に液面変動を小さくすることが可能
であるので、上記構成の気液分離器では相当なコンパク
ト化が可能である。
【0065】ところで、上記気液分離室内に導入される
気液2相状態の冷媒は、相当の噴出速度を有している。
【0066】したがって、例えば上記図6〜図10のよ
うに側方から旋回状に2相冷媒を噴出した場合には、上
述の如く衝撃による飛散度は低いが、一方、その旋回力
のために、液冷媒中に気柱を生じ、液冷媒の出口へガス
冷媒が混入する問題がある。
【0067】そこで、該問題に対する対策として、例え
ば図11に示すように液面部に透孔61,61・・を形
成したドーナツ状の渦消し板60を浮設する。
【0068】このようにすると、上記のような気柱は発
生せず、液面が安定して気液分離性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の第1実施例に係る気液分離
器の構成を示す断面図である。
【図2】図2は、同気液分離器の冷房運転開始時(低液
面時)の作用を説明する断面図である。
【図3】図3は、同気液分離器の定常冷房運転時(通常
液面時)の作用を説明する断面図である。
【図4】図4は、同気液分離器の冷媒流量が増大した冷
房運転時(高液面時)の作用を説明する断面図である。
【図5】図5は、同気液分離器の暖房運転時の作用を説
明する断面図である。
【図6】図6は、本願発明の第2実施例に係る気液分離
器の構成を示す断面図である。
【図7】図7は、同気液分離器の冷房運転開始時(低液
面時)の作用を示す断面図である。
【図8】図8は、同気液分離器の定常冷房運転時(通常
液面時)の作用を示す断面図である。
【図9】図9は、同気液分離器の冷媒流量が増大した冷
房運転時(高液面時)の作用を示す断面図である。
【図10】図10は、同気液分離器の暖房運転時の作用
を説明する断面図である。
【図11】図11は、同気液分離器に渦消し板を組合せ
た場合の液面安定化作用を説明する断面図である。
【図12】図12は、気液分離器を備えた多パス式ヒー
トポンプ空気調和装置の基本冷凍サイクル図である。
【図13】図13は、従来の気液分離器の構成を示す断
面図である。
【図14】図14は、同従来の気液分離器の高液面時の
問題となる作用を示す断面図である。
【図15】図15は、同従来の気液分離器の低液面時の
問題となる作用を示す説明図である。
【符号の説明】
13は第3の冷媒循環管路、14は第4の冷媒循環管
路、18はバイパス管路、20は気液分離器、21は気
液分離器筺体、25は開孔、26は下方側フロート、2
7は下方側弁体、29は上方側フロート、31は上方側
弁体、32は開孔、40は液面制御部、41は気液分離
器筺体、46aは上端側細径部、46bは下端側細径部、
47はフロート、48はボール、49,50は開孔、5
1はフロートパイプである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 浩幸 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 蛭子 毅 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2相冷媒導入口と、該2相冷媒導入口を
    介して気液2相冷媒が壁面方向に導入される気液分離室
    と、該気液分離室の上部に設けられたガス冷媒流出口
    と、上記気液分離室の底部に設けられた液冷媒流出口と
    を備えてなる気液分離器において、上記液冷媒流出口部
    に対して上記気液分離室内の液面位が第1の基準液面レ
    ベル以下の時は上記液冷媒流出口を閉塞する一方、同気
    液分離室内の液面位が上記第1の基準液面レベルを越え
    た時は上記液冷媒流出口を開放する第1のフロート弁を
    設け、また上記ガス冷媒流出口に対して上記気液分離室
    内の液面位が上記第1の基準液面レベルよりも高い第2
    の基準液面レベル以下の時は上記ガス冷媒流出口を開放
    する一方、同気液分離室内の液面位が上記第2の基準液
    面レベルを越えた時は上記ガス冷媒流出口を閉塞する第
    2のフロート弁を設けたことを特徴とする気液分離器。
  2. 【請求項2】 2相冷媒導入口と、該2相冷媒導入口を
    介して気液2相冷媒が壁面方向に導入される気液分離室
    と、該気液分離室の上部に設けられたガス冷媒流出口
    と、上記気液分離室の底部に設けられた液冷媒流出口と
    を備えてなる気液分離器において、上記ガス冷媒流出口
    と液冷媒流出口とを上記気液分離室内において内側フロ
    ート室内にフロートを上下移動自在に収納した中空のフ
    ロートパイプで一体に連結するとともに該フロートパイ
    プの上下両端部に当該フロートパイプ内のフロート室と
    上記気液分離室とを相互に連通させる開孔部を形成し、
    上記ガス冷媒流出口を該フロートパイプ上端部側の開口
    部を介して上記気液分離室上部に連通せしめる一方、上
    記液冷媒流出口を該フロートパイプ下端部側の開口部を
    介して上記気液分離室下部に連通せしめ、上記気液分離
    室内の液面位の変化に応じて上記フロート室内のフロー
    トを上下に移動させ、上記気液分離室内の液面位が第1
    の基準液面レベル以下の時は上記液冷媒流出口側の開口
    部を閉塞する一方、同気液分離室内の液面位が上記第1
    の基準液面レベルを越えた時は上記液冷媒流出口側の開
    口部を開放し、また上記気液分離室内の液面位が上記第
    1の基準液面レベルよりも高い第2の基準液面レベル以
    下の時は上記ガス冷媒流出口側の開口部を開放する一
    方、同気液分離室内の液面位が上記第2の基準液面レベ
    ルを越えた時は上記ガス冷媒流出口側の開口部を閉塞す
    るするようにしたことを特徴とする気液分離器。
  3. 【請求項3】 上記ガス冷媒流出口部にガス冷媒の流出
    を許容する一方、同ガス冷媒の流入を禁止する所定の重
    量の球体弁を設けたことを特徴とする請求項2記載の気
    液分離器。
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