JPH06108003A - 塗料用樹脂組成物及び塗料 - Google Patents

塗料用樹脂組成物及び塗料

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JPH06108003A
JPH06108003A JP4254602A JP25460292A JPH06108003A JP H06108003 A JPH06108003 A JP H06108003A JP 4254602 A JP4254602 A JP 4254602A JP 25460292 A JP25460292 A JP 25460292A JP H06108003 A JPH06108003 A JP H06108003A
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JP
Japan
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oligomer
polyolefin
unsaturated double
methacrylate
double bond
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Application number
JP4254602A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Ito
敏彦 伊藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 重合性不飽和二重結合を有するポリオレフィ
ン系オリゴマー(A)及び重合性不飽和二重結合を有す
るポリブタジエン系オリゴマー(B)を、(A)、
(B)及び下記の(C)の合計に対し、(A)が5重量
%以上でかつ(A)と(B)の合計が10〜30重量%
となるように配合した混合物の存在下に、水酸基を有す
る重合性単量体及びカルボキシル基を有する重合性単量
体を含む重合性単量体混合物(C)90〜70重量%を
重合させて得られる、水酸基価が20〜150、酸価が
1〜20、ガラス転移温度が−40〜−10℃であるグ
ラフト共重合体を含有してなる塗料用樹脂組成物。 【効果】 ポリオレフィン系素材に対する塗膜の密着
性、耐屈曲性、光沢、耐ガソリン性に優れており、環境
汚染の問題もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用樹脂組成物及び
塗料に関する。特に本発明は、成形品、シート及びフィ
ルムといった未処理のポリオレフィン等のプラスチック
基材に対して、表面処理、プライマー処理を施さなくて
も密着性、光沢、耐ガソリン性、耐屈曲性等の性能に優
れた塗膜を与えることのできる塗料用樹脂組成物及び塗
料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は、自動車、電気
製品など幅広い分野に大量に使用されている。この場
合、成形品の表面には、通常、塗装が施されている。と
ころが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチ
ックからなる成形品の表面に施された塗料は、一般に密
着性、光沢等の塗膜性能において劣っている。従って、
ポリオレフィンなどのプラスチックからなる成形品等へ
塗装する塗料には、密着性、光沢等の塗膜性能を改善す
るため従来から数多くの試みがなされている。例えば、
これらの成形品の表面に脱脂処理、クロム酸処理等の表
面処理を施して密着性を改善する方法がある。また、該
成形品の表面に塩素化ポリオレフィンまたはマレイン酸
若しくはその酸無水物で変性したポリオレフィン類を溶
液状態または分散状態で塗布してプライマー処理した後
塗膜性能の優れた塗料を塗布する方法がある。一方、ポ
リオレフィン成形品への塗装塗膜の密着性を改善する塗
料組成物として、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤
及びエポキシ樹脂と反応する官能基を有するポリオレフ
ィンまたはエチレン共重合体からなるエポキシ系組成物
が提案されている。また、イソシアネート化合物と反応
する官能基を有するアクリル系樹脂と塩素化ポリオレフ
ィンからなる組成物やイソシアネート化合物と反応する
官能基を有する塩素化ポリオレフィン変性アクリル樹脂
をイソシアネート化合物と反応させるウレタン系組成物
が提案されている。更に、アクリル系樹脂と塩素化ポリ
オレフィンからなるアクリル変性塩素化ポリオレフィン
樹脂組成物が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような表面処理
方法では、密着性等の塗膜性能を十分に向上させること
はできない。また、前記のプライマー処理を施す方法で
は塩素化ポリオレフィン及び変性ポリオレフィンの種類
によっては、密着性に優れた塗膜が得られるものもある
が、プライマーを塗布する作業が煩雑であること、ひい
ては塗装コストが上昇することなどの欠点がある。更
に、前記のエポキシ系組成物及びウレタン系組成物はポ
リオレフィン等のプラスチック成型品に対する密着性が
十分であるとは言い難い。また、前記アクリル変性塩素
化ポリオレフィン樹脂組成物は塩素化ポリオレフィンの
量に密着性が影響を受け、十分な密着性を得ようとする
と耐屈曲性、光沢等の性能が低下する。従って、密着
性、耐屈曲性、光沢等の性能の調整が不可能であるとい
う欠点がある。また、塩素系化合物は、燃焼すると塩素
ガスの発生する恐れがあり、近年、環境汚染の問題とな
ってきている。本発明は、前記の欠点を解消し、表面処
理を行うことなく直接成形品の表面に塗布することがで
き、塗膜の密着性、耐屈曲性、光沢等の性能において優
れた塗膜を与え、環境汚染の問題もない塗料用樹脂組成
物及び塗料を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、重
合性不飽和二重結合を有するポリオレフィン系オリゴマ
ー(A)及び重合性不飽和二重結合を有するポリブタジ
エン系オリゴマー(B)を、(A)、(B)及び下記の
(C)の合計に対し、(A)が5重量%以上でかつ
(A)と(B)の合計が10〜30重量%となるように
配合した混合物の存在下に、水酸基を有する重合性単量
体及びカルボキシル基を有する重合性単量体を含む重合
性単量体混合物(C)90〜70重量%を重合させて得
られる、水酸基価が20〜150、酸価が1〜20、ガ
ラス転移温度が−40〜−10℃であるグラフト共重合
体を含有してなる塗料用樹脂組成物並びにこれを含有し
てなる塗料に関する。
【0005】前記重合性不飽和二重結合を有するポリオ
レフィン系オリゴマー(A)は、例えば、水酸基、カル
ボキシル基等を有するポリエチレンオリゴマー又はポリ
プロピレンオリゴマーより製造できる。製造方法は特に
制限されるものではないが、例えば、水酸基含有ポリプ
ロピレンオリゴマー(例えば、三洋化成工業(株)製:
商品名ユーメックス−1201、分子量4,000、水
酸基価15)1モルと溶剤の混合物を100℃に加熱
し、イソシアネート基含有重合性単量体(例えば、トリ
レンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートの反応物)0.4〜0.6モルを添加し、そのま
ま1時間保温することにより水酸基とイソシアネート基
を反応させ、不飽和二重結合を有するポリプロピレンオ
リゴマーが得られる。また、無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンオリゴマー(例えば、三洋化成工業(株)製:
商品名ユーメックス−1000、分子量4,000、酸
価30)1モルと溶剤の混合物を110℃に加熱し、グ
リシジル基含有重合性単量体(例:グリシジルメタクリ
レート)0.4〜0.6モルを添加し、そのまま2時間
保温することにより、カルボキシル基とグリシジル基を
反応させ、不飽和二重結合を有するポリプロピレンオリ
ゴマーを得ることもできる。
【0006】前記、水酸基含有ポリオレフィン系オリゴ
マーの分子量及び水酸基価は、分子量が2,000〜
8,000、水酸基価が5〜25であるのが好ましい。
また、前記カルボキシル基含有ポリオレフィン系オリゴ
マーの分子量及び酸価は、分子量が2,000〜8,0
00、酸価が20〜40であるのが好ましい。分子量が
あまり高くなると溶解性が劣り樹脂の安定性が低下する
傾向にあり、低くなると耐ガソリン性が低下する傾向に
ある。また、水酸基価および酸価があまり高くなると極
性が高くなるため付着性が低下する傾向にあり、低くな
ると耐ガソリン性、耐屈曲性が低下する傾向にある。使
用できる溶剤としては、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等がある。
【0007】前記イソシアネート基含有重合性単量体の
製法は特に制限されるものではないが、製法として例え
ば、2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシア
ネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシア
ネートなど、好ましくは、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
トなどの反応性の異なるイソシアネート基を有するジイ
ソシアネート化合物と、水酸基を1個有する水酸基含有
エチレン性不飽和単量体、例えば、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシ
アルキルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロキシアルキ
ルメタクリレート等を、イソシアネート基/水酸基が当
量比で1.0/0.5〜1.0/0.7になるように配
合し、反応させるのが好ましい。イソシアネート基/水
酸基が当量比で1.0/0.5を超えると、重合性の不
飽和二重結合の数が少なくなりグラフトが不十分とな
る。また、1.0/0.7未満では重合性の不飽和二重
結合の数が多くなりすぎるためゲル化しやすくなる。な
お、未反応の水酸基含有エチレン性不飽和単量体が残っ
てもよい。
【0008】反応温度は、通常0〜150℃、好ましく
は40〜100℃であり、反応に際し、ジブチルスズジ
ラウリレート等のウレタン反応触媒を使用してもよい。
また、反応に際し、ビス(2−ヒドロキシ3−ターシャ
リーブチル5−エチルフェニル)メタン、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン等の重合禁止剤を存在させて
もよい。反応は適当な有機溶剤で行うのが好ましい。該
有機溶剤としては、前記有機溶剤が使用できる。その
他、イソシアネート基含有重合性単量体としては、イソ
シアノメチルアクリレート、イソシアノエチルアクリレ
ート、イソシアノブチルアクリレート等のイソシアノア
ルキルアクリレート、イソシアノメチルメタクリレー
ト、イソシアノエチルメタクリレート、イソシアノブチ
ルメタクリレート等のイソシアノアルキルメタクリレー
トも使用できる。
【0009】前記グリシジル基含有重合性単量体として
は、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト等が使用できる。
【0010】重合性不飽和二重結合を有するポリブタジ
エン系オリゴマー(B)は、例えば、水酸基、カルボキ
シル基等を有するポリブタジエンオリゴマーより製造で
きる。製法は特に制限されるものではないが、例えば、
水酸基含有ポリブタジエンオリゴマー(例えば、日本曹
達(株)製:商品名G−2000、分子量2,000、
水酸基価55)を用いて、前記の不飽和二重結合を有す
るポリオレフィン系オリゴマーを得る方法と同様にして
製造できる。また、カルボキシル基含有ポリブタジエン
オリゴマー(例えば、日本曹達(株)製:商品名C−2
000、分子量2,000、酸価55)を用いて、前記
不飽和二重結合を有するポリオレフィン系オリゴマーを
得る方法と同様にして製造できる。
【0011】水酸基含有ポリブタジエン系オリゴマーの
分子量及び水酸基価は、分子量が1,000〜5,00
0、水酸基価が15〜120であるのが好ましい。カル
ボキシル基含有ポリブタジエン系オリゴマーの分子量及
び酸価は、分子量が1,000〜5,000、酸価が2
0〜40であるのが好ましい。分子量が高くなると溶解
性が劣り樹脂の安定性が低下する傾向にあり、低くなる
と耐ガソリン性が低下する傾向にある。また、水酸基価
及び酸価があまり高くなると極性が高くなるため付着性
が低下する傾向にあり、低くなると耐ガソリン性、耐屈
曲性が低下する傾向にある。
【0012】重合性不飽和二重結合を有するポリオレフ
ィン系オリゴマー(A)及び重合性不飽和二重結合を有
するポリブタジエン系オリゴマー(B)の存在下に重合
させる、不飽和二重結合を含む重合性単量体混合物
(C)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリ
ル酸シクロヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
シクロヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル、ア
クリル酸アミノアルキル、メタクリル酸アミノアルキ
ル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等
のスチレン系単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢
酸ビニル等のビニル誘導体、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、フマル酸、これらの不飽和二塩基酸の
酸無水物、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−ヒドロキシプロピル等のアクリル酸ヒドロキシア
ルキル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル等のメタクリル酸ヒドロキ
シアルキル、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン及びペンタエリトリット等の多価アルコ
ールから誘導されるモノビニルエステル化合物などがあ
る。本発明においては、(C)成分を重合させて得られ
るグラフト共重合体は後述する酸価及び水酸基価を有す
る必要があるため、(C)成分としては水酸基を有する
重合性単量体及びカルボキシル基を有する重合性単量体
を必ず使用する。
【0013】これらの不飽和二重結合を含む重合性単量
体混合物(C)の中で好ましくは、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸アル
キルエステルである。本発明において、前記重合性不飽
和二重結合を有するポリオレフィン系オリゴマー(A)
及びポリブタジエン系オリゴマー(B)の合計は、前記
不飽和二重結合を含む重合性単量体混合物(C)との総
量に対し、10〜30重量%となるように配合される。
この重量割合が10重量%未満の場合には、ポリオレフ
ィン基材に対する密着性が低下する。一方、重量割合が
30重量%を超えると耐溶剤性、光沢等が低下する。こ
の重量割合は15〜25重量%であるのが好ましい。ま
た、重合性不飽和二重結合を有するポリオレフィン系オ
リゴマー(A)は、(A)、(B)及び(C)の合計に
対して5重量%以上配合される。(A)の配合量が5重
量%未満では十分な付着性が得られにくい。また、
(B)成分も(A)、(B)及び(C)の合計に対して
5重量%以上配合されるのが好ましい。
【0014】得られるグラフト共重合体の水酸基価は、
20〜150KOH−mg/gであるが、好ましくは、
50〜100KOH−mg/gである。水酸基価が20
KOH−mg/g未満ではポリイソシアネート化合物と
組み合わせて塗料とする際の架橋密度が低下し、塗膜の
耐屈曲性、耐ガソリン性等が低下する。また、水酸基価
が150KOH−mg/gを超えると樹脂の相分離が生
じ塗膜及び樹脂の外観が損なわれる。また、グラフト共
重合体の酸価は1〜20KOH−mg/gであるが、好
ましくは、3〜10KOH−mg/gである。この範囲
より小さい場合及び大きい場合の欠点は水酸基価の場合
と同様である。さらに、グラフト共重合体のガラス転移
温度は−40〜−10℃である。ガラス転移温度が−4
0℃未満では、塗膜の汚染性、耐ガソリン性が低下す
る。一方、ガラス転移温度が−10℃を超えると低温に
おける耐屈曲性が低下する。
【0015】前記不飽和二重結合を有するポリオレフィ
ン系オリゴマー(A)及びポリブタジエン系オリゴマー
(B)の存在下における前記不飽和二重結合を含む重合
性単量体混合物(C)の重合は、公知のラジカル重合法
によって行われ、特にその方法が制限されるものではな
い。例えば、60〜130℃で溶液重合される。この場
合有機溶剤としてメチルエチルケトン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、トルエン、キシレン等が使用できるが、好ま
しくは、芳香族系溶剤が使用される。また、重合に際
し、重合開始剤としては、ラウロイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド等
の有機過酸化物が使用される。このようにして得られた
グラフト共重合体は、適当な有機溶剤に溶解して、塗料
用樹脂組成物とされる。有機溶剤としては、上記溶液重
合の有機溶剤として例示したものが使用できる。
【0016】得られる塗料用樹脂組成物は、硬化剤とし
てポリイソシアネート化合物を組み合わせた塗料とする
ことができる。ポリイソシアネート化合物としては、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト等のビュレット体、イソシアヌレート環を含むイソホ
ロンジイソシアネートの三量体、これらのイソシアネー
ト類とプロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジ
オール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとの反
応により生成される2個以上のイソシアネート基を含有
する化合物等がある。
【0017】前記グラフト共重合体ポリイソシアネート
化合物は、グラフト共重合体の水酸基/イソシアネート
基(当量比)が好ましくは0.6/1〜1.2〜/1、
特に好ましくは、ほぼ1/1になるように配合される。
0.6/1未満では未反応イソシアネートが増え乾燥性
が低下する傾向にある。一方、1.2/1を超えると残
存水酸基が多くなり耐水性等が低下する傾向にある。な
お、前記塗料用樹脂組成物及びポリイソシアネート化合
物は使用直前に配合されるのが好ましい。更に、本発明
の塗料用樹脂組成物及び塗料には、チタン白、カーボン
ブラック等の無機顔料、フタロシアニン系、アゾ系等の
有機顔料、その他添加剤等を含有できる。本発明に係る
塗料は、スプレー塗装、ロールコーター等の塗装方法で
塗装でき、各塗装法に適した適当な固形分になるように
有機溶剤の量が適宜決定されるが、スプレー塗装すると
きは、フォードカップ♯4(25℃)で12〜25秒の
粘度になるように調整するのが好ましい。
【0018】こうして得られる本発明の塗料は、ポリオ
レフィン系の成型品、シート、フィルムといったポリオ
レフィン系素材またはポリオレフィン系基材に対するト
ップコート、エナメル塗料、プライマー等として使用で
きる。
【0019】
【実施例】続いて、本発明の実施例を示す。以下、部及
び%は、重量部及び重量%を示す。 〈重合性不飽和二重結合を有するポリオレフィン系オリ
ゴマーの合成例〉温度計、還流冷却装置、撹拌機及び窒
素ガス誘導口を備えた四口フラスコにトリレンジイソシ
アネート63.3部、メチルエチルケトン29.3部、
重合禁止剤AW−500(川口化学(株)製商品名)
0.1部、ジブチルスズラウリレート0.05部を仕込
み60℃に保温しながらアクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル36.7部を1時間で滴下した後、同温度で1時間反
応させた。得られた反応物は、約70%固形分になるよ
うに溶剤(メチルエチルケトン)を加えた。得られた反
応物は、加熱残分70.1%、粘度(ガードナー/25
℃)A−、色数(ガードナー)1以下であった。次い
で、温度計、還流冷却装置、撹拌機、及び窒素ガス誘導
口を備えた四口フラスコに前記反応物0.5部、重合禁
止剤AW−500 0.01部、キシレン90部、ポリ
プロピレンオリゴマーのユーメックス−1201(三洋
化成工業(株)製商品名)10部を配合し、100℃で
1時間保温し、重合性不飽和二重結合を有するポリプロ
ピレンオリゴマーを得た。
【0020】〈重合性不飽和二重結合を有するポリブタ
ジエン系オリゴマーの合成例〉温度計、還流冷却装置、
撹拌機及び窒素ガス誘導口を備えた四口フラスコにトリ
レンジイソシアネート63.3部、メチルエチルケトン
29.3部、重合禁止剤AW−500(川口化学(株)
製商品名)0.1部、ジブチルスズラウリレート0.0
5部を仕込み、60℃に保温しながらアクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル36.7部を1時間で滴下した後、同温
度で1時間反応させた。得られた反応物は、約70%固
形分になるように溶剤(メチルエチルケトン)を加え
た。得られた反応物は、加熱残分70.1%、粘度(ガ
ードナー/25℃)A−、色数(ガードナー)1以下で
あった。次いで、温度計、還流冷却装置、撹拌機、及び
窒素ガス誘導口を備えた四口フラスコに前記反応物0.
5部、重合禁止剤AW−500 0.01部、キシレン
90部、ポリブタジエンオリゴマーのG−2000(日
本曹達(株)製商品名)10部を配合し、100℃で1
時間保温し、重合性不飽和二重結合を有するポリブタジ
エンオリゴマーを得た。
【0021】実施例1〜9及び比較例1〜10 温度計、還流冷却装置、撹拌機及び窒素ガス誘導口を備
えた四口フラスコに表1に示す配合物(I)を入れ、1
30℃に加熱し、表1に示す配合物(II)を2時間で
滴下させ1時間保温する。更に、表1に示す配合物(I
II)を30分で滴下し、2時間保温した後重合体を得
た。冷却後キシレンを加熱残分が約40%になるように
加えた。この重合体溶液のガラス転移温度、水酸基価、
酸価を測定した。測定方法は次のとおりである。 ガラス転移温度:示差走査熱量計を用いて測定した。 水酸基価 :水酸化リチウム−アルミニウム法によ
る。 酸価 :JIS K1557による。
【0022】次いで、重合体溶液にポリイソシアネート
のコロネートHL(日本ポリウレタン工業(株)商品
名)をイソシアネート基と水酸基との当量比で1/1に
なるように加え十分混合し、更に、この配合物にキシレ
ンを加えフォードカップ#4で12〜13秒になるよう
に調整し、変性ポリプロピレン成型板(自動車バンパー
用ポリプロピレン)にスプレー塗装し、60℃で30分
乾燥させ、更に、23℃で24時間放置し塗膜試験板を
得た(塗膜厚約30μm)。この試験板を用いて密着
性、光沢、耐ガソリン性、耐屈曲性の試験を行なった。
試験方法は、次のとおりである。 密着性:JIS K5400のゴハン目セロテープ試験
法による。 評 価:100/100:◎ 99/100〜50/1
00:○ 49/100〜0/100:× 光 沢:60度鏡面反射率を測定する。 耐ガソリン性:荷重1kgでラビング試験を行ない、評
価結果を下記の記号で示す。 ◎:塗膜が消失するまでの回数150以上 ○:塗膜が消失するまでの回数100〜149 ×:塗膜が消失するまでの回数99以下 耐屈曲性:0℃、−10℃、−20℃における曲げ試験
(エリクセン:1/2インチ)を行なう。 評価;割れない場合○、割れた場合× 試験結果を表2に示す。
【0023】
【表1】 注1)塩素化ポリプロピレン(塩素含有率30%)を2
0部使用した。 注2)キシレンでなく、トルエンを用いた。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の塗料用樹脂組成物及び塗料は、
ポリオレフィン系素材に対して、表面処理、プライマー
処理を施すことなく、直接表面に塗装することができ、
塗膜の密着性、耐屈曲性、光沢、耐ガソリン性に優れて
おり、環境汚染の問題もない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和二重結合を有するポリオレ
    フィン系オリゴマー(A)及び重合性不飽和二重結合を
    有するポリブタジエン系オリゴマー(B)を、(A)、
    (B)及び下記の(C)の合計に対し、(A)が5重量
    %以上でかつ(A)と(B)の合計が10〜30重量%
    となるように配合した混合物の存在下に、水酸基を有す
    る重合性単量体及びカルボキシル基を有する重合性単量
    体を含む重合性単量体混合物(C)90〜70重量%を
    重合させて得られる、水酸基価が20〜150、酸価が
    1〜20、ガラス転移温度が−40〜−10℃であるグ
    ラフト共重合体を含有してなる塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗料用樹脂組成物と、硬
    化剤としてポリイソシアネート化合物を組み合わせてな
    る塗料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002241691A (ja) * 2001-02-21 2002-08-28 Sanyo Chem Ind Ltd ポリオレフィン用コーティング剤
WO2018221199A1 (ja) * 2017-05-30 2018-12-06 Dic株式会社 水性樹脂組成物、水性塗料、及び物品

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