JPH0610787U - 集光型加熱炉に用いる消耗型ルツボ - Google Patents

集光型加熱炉に用いる消耗型ルツボ

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JPH0610787U
JPH0610787U JP5212992U JP5212992U JPH0610787U JP H0610787 U JPH0610787 U JP H0610787U JP 5212992 U JP5212992 U JP 5212992U JP 5212992 U JP5212992 U JP 5212992U JP H0610787 U JPH0610787 U JP H0610787U
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JP
Japan
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crucible
iron
temperature
heating furnace
consumable
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Pending
Application number
JP5212992U
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English (en)
Inventor
敏弘 小倉
亮 望月
慎也 熊谷
邦芳 浦田
Original Assignee
山里エレクトロナイト株式会社
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可能な限り高い目標温度に早期に到達させて
安定させるために、加熱初期に熱供給を過剰にした場合
でも、外表面が溶融することない集光型加熱炉に用いる
消耗型ルツボを提供せんとするものであり、加えて高温
度測定を可能にすることにより測定精度の向上も果たし
た集光型加熱炉に用いる消耗型ルツボを提供せんとする
ものである。 【構成】 鉄ルツボの外表面に鉄よりも融点の高い物質
を設置したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は各種金属塊等を溶融する為の集光型加熱炉に用いる消耗型ルツボに関 し、更に詳しくは試料の成分測定等を行う際に、試料を短時間でより高温状態と なすことができ、より高温状態での測定を可能にすることにより測定精度をより 高めることができる消耗型ルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】
集光型加熱炉は炉内温度の高速昇温が可能であり、且つ温度制御が比較的容易 であることから、各種金属塊の溶解炉として用いられている。溶解炉としての用 途の中には試験採取した金属塊の成分分析を目的とするものがあり、例えば本発 明者が特願平1−271033号、実願平3−5141号及び特願平3−181948号として提 案したスラグ中の酸素活量測定装置がある。例えば、特願平1−271033号におい て提案した装置は図7に示す如く、集光型加熱炉a内に不活性ガスを充満させた 反応管bを垂設し、該反応管b内における加熱部に、図8に示すような鉄ルツボ cを、支持台を兼ねた金属製の外套管d上に着脱可能に載置するとともに、該外 套管d内には測温用の熱電対eを、その感温部を前記鉄ルツボc下面に近接させ た状態で配置した構成であり、鉄ルツボc内には、不活性雰囲気下において合金 を作らないとともに酸化物を生成しにくく且つスラグSよりも比重の重い特定金 属Mを測定対象であるスラグSと一緒に溶融状態で収容している。そして測定に 際しては、集光型加熱炉aの加熱により溶融状態となした特定金属M及びスラグ S内に標準極を内装した固体電解質fを浸漬し、対照極を兼ねた鉄ルツボcと前 記標準極間の起電力を計器gによって測定することによってスラグSの酸素活量 を実測するものであった。またこの装置においては、鉄ルツボ下方に配置した熱 電対eと計器hによって構成される測温手段によって坩堝温度の監視を常時行い 、鉄ルツボ内温度が所定の温度に維持されるように集光型加熱炉の熱源への電力 供給を制御している。そして、この装置に用いる鉄ルツボcとしては測定対象試 料以外の不純物が混入することを避けるために各測定終了毎に廃棄する、いわゆ る消耗型の鉄ルツボが用いられている。
【0003】 また実願平3−5141号として提案したスラグ中の酸素活量測定装置は上記装置 を更に具体化したもので、その構成は図9に示す如く、前記構成を基礎としたう えで、鉄ルツボcを透明管iで外装するとともに外套管dを不透明石英管jで外 装し、且つ鉄ルツボcの上方に排気管kを垂設し、このことによって高価な透明 反応管の汚損を防止することを可能にしたものであった。
【0004】 更に特願平3−181948号は、図10に示すように鉄ルツボc下面に配置された 熱電対eを包囲する外套管d表面における鉄ルツボcに近接した位置に他の部分 よりも熱吸収率の高い着色部mを設けることによって熱電対eの応答性を高めた ものであった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところでこのような集光型加熱炉を用いた、スラグ中の酸素活量測定に代表さ れる成分測定においては、測定時間を短縮させる目的からルツボ内温度を測定時 の目標温度に早く到達させ、その後は目標温度を安定的に維持することが求めら れる。
【0006】 ルツボ内温度を早期に目標温度に到達させるには、図11に示す如く、加熱初 期に鉄ルツボへの熱供給を過剰にして急速昇温させ、図中(a)で示すようなオ ーバーシュート部分を経ることによって、(b)として示す目標温度にいち早く 到達させることが考えられる。しかしながら、熱源からの照射光に晒されるルツ ボ外表面の温度はルツボ内温度よりも高いため、このような急速昇温部を経たの ち高温状態で安定させようとした場合、ルツボ外表面温度は一時的に鉄ルツボの 素材の融点を越える問題がある。純鉄は高価であるため鉄ルツボには一般的に炭 素量の比較的少ない鋼が用いられ、例えば普及品の鋼であるJIS.SS41や SGD1が用いられる。これらの融点は鉄の融点(1536℃)よりも低い約1 530℃であるが、例えばルツボ内の目標温度を1500℃としたときには、ル ツボ外表面の温度はこれらルツボ素材の融点よりも高くなってしまい、鉄ルツボ は溶融状態となって所定の測定自体が不可能になってしまう。したがって、従来 は、ルツボ外表面の温度が鉄ルツボの融点(約1530℃)を越えない範囲で急 速加熱を行うために、ルツボ内温度はオーバーシュート部分(a)におけるピー ク値でも1500℃程度にまでしか到達させることができず、したがって当該オ ーバーシュート部分を経たのち到達させるべき目標温度も1450℃程度となす ことができるのみであり、1450℃以上の目標温度で安定させることは極めて 困難であった。
【0007】 この問題は、ルツボ材料に鉄よりも高融点物質を用いれば解消するかに思われ るが、例えばスラグ中の酸素活量を測定するような場合には、測定対象物質の平 衡状態を早期に実現するには鉄元素の供給が不可欠であり、このためにはルツボ 材質は鉄を含むことが必要である。従って従来は加熱初期において急速昇温させ ることが困難であり、このためルツボ内温度を早期により高温の目標温度に到達 させて安定させることができず、測定効率の低下をもたらしていた。 また測定精度を高めるためには測定対象物質の平衡状態を促進することが必要 であり、このためにはルツボ内温度をできる限り高温化することが好ましく、加 熱初期には熱供給を過剰にしてルツボ外表面を一時的にルツボ素材の融点よりも 高くすることが好ましいが、従来の鉄ルツボでは外表面溶融の危険性があるため にこのような目標温度を設定することはできず、測定精度の向上にも限界があっ た。
【0008】 本考案はかかる現況に鑑みてなされたものであり、加熱初期における急速昇温 を可能にするための過剰加熱状態にも溶融することなく耐えることができ、高温 度測定を可能にすることにより高精度測定を可能となした集光型加熱炉に用いる 消耗型ルツボを提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
かかる課題を解決するために本考案者は、検討を行った結果、鉄ルツボの表面 に鉄よりも融点の高い物質を設置することを着想した。
【0010】
【作用】
このような構成の鉄ルツボは従来と同様、集光型加熱炉内所定位置にセッティ ングして使用される。集光型加熱炉を作動させると、従来と同様に加熱源より照 射された赤外線が、先ずルツボ外周面にあたり加熱が開始され、この熱がルツボ 外周部よりルツボ内部に伝わり、ルツボ内の試料を熱する。加熱初期においては ルツボ内部温度を目標温度までに急速に昇温させたうえ安定させるために、加熱 源より照射される赤外線の熱供給を過剰にする。このときルツボ外表面は鉄の融 点近傍の温度となるが、鉄ルツボ表面は鉄よりも融点の高い物質が設置されてい るから、ルツボ外表面が溶損することはない。鉄ルツボ表面の温度は熱伝導によ り時間差を有してルツボ内に伝達され、ルツボ内温度はルツボ外表面温度よりも やや低い温度でその温度変化に追従し、ルツボ内試料は鉄の融点よりもやや低い 温度で安定する。試料温度は鉄の融点近傍にまで高めることができるので測定対 象物質の平衡が促進され、高精度測定が可能となる。また試料がスラグ等の鉄の 酸化物である場合には、試料と接触するルツボ内面が鉄製又は鉄を含む素材製で あり充分な量の鉄元素が供給されることから、早期に平衡状態を実現でき、短時 間でより高精度な成分測定が可能となる。
【0011】
【実施例】
次に本考案の詳細を図示した実施例に基づき説明する。本考案の消耗型ルツボ は、鉄ルツボの表面に鉄よりも融点の高い特定物質を設置したことを特徴として いる。特定物質としては例えば、金属クロム、モリブデン、チタン等の高融点金 属、あるいは熱伝導率の比較的高い金属酸化物や炭化物等が採用できる。 設置の方法としては、例えば図1に示すように、鉄ルツボ1aの表面に溶射や 蒸着によりコーティング皮膜1bを形成する方法、図2に示す如く鉄ルツボ1a の表面に塗装によりコーティング皮膜1cを形成する方法、更には図3に示すよ うに鉄ルツボ1aの外周面に上記特定物質製の板材や箔を密着状態で巻き付けて カバー層1dを形成する方法などが採用できる。
【0012】 ところで、集光型加熱炉の熱源として赤外線を用いた場合には、赤外線は鏡面 や白色系の表面を有するものに対しては加熱効率は低いが、暗色系や黒色系の表 面を有するものに対しては高い加熱効率を発揮する。鉄ルツボ表面は金属光沢を 有していることから加熱効率は低いが、例えば鉄ルツボ表面に金属クロムの溶射 皮膜を形成した場合には、金属クロム自体は鉄表面と同様に金属光沢を有するも のの、金属クロム表面には酸化クロムが形成されて暗色系の色を呈するようにな るため、加熱効率の向上にも寄与することもできる。
【0013】 図4は本考案の消耗型ルツボを集光型加熱炉内にセッティングした状態を示し ている。ここでは図10として先に説明した集光型加熱炉と同じものを用いてい るが、他の構造の集光型加熱炉を用いることも適宜採用される。
【0014】 図5は本考案の消耗型ルツボを集光型加熱炉内にセッティングして加熱したと きのルツボ内温度の変化を示している。消耗型ルツボとしては図6に示す如く、 外径(r)19mm、肉厚(d1)1.5mm、高さ(h)37mmの鉄ルツボ 1aの外周面に0.1mm〜0.5mm程度の厚みの金属クロムの溶射によるコ ーティング皮膜1bを形成したものを用いた。金属クロムの融点は1890℃で あり、鉄ルツボの融点(約1530℃)に比べて300数十℃も高い融点を有す ることから、集光型加熱炉の加熱初期における過剰昇温にも充分耐えることがで きる。したがって、加熱初期においてルツボ外表面を鉄の融点以上に加熱するこ とが可能であり、ルツボ内温度を図5に示すように、加熱初期のオーバーシュー ト部(a)のピーク温度を鉄ルツボの融点(約1530℃)に近い温度にまで昇 温させ、且つそののち、これよりもやや低い温度である1500℃付近の高温状 態で安定させることが可能となる。
【0015】
【考案の効果】
本考案の消耗型ルツボは鉄ルツボの表面に、鉄よりも融点の高い物質を設置さ せる構成としたので、ルツボ外表面を鉄の融点よりも高くなるまで加熱すること が可能となる。したがってルツボ内温度を目標温度にまで急速に昇温させて早期 に安定させる目的で、加熱初期にルツボへの熱供給加熱を過剰にした場合でもル ツボ外表面が溶損することはない。また、ルツボ外表面温度は鉄の融点よりも高 くすることができるので、ルツボ内の測定温度をより高くすることが可能となり 、測定対象物質をより平衡状態に近づけることができるので、更なる測定精度の 向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の消耗型ルツボの1実施例であり、鉄ル
ツボ表面に溶射又は蒸着による皮膜を形成した場合の断
面説明図
【図2】本考案の消耗型ルツボの1実施例であり、鉄ル
ツボ表面に塗装により皮膜を形成した場合の断面説明図
【図3】本考案の消耗型ルツボの1実施例であり、鉄ル
ツボ表面に板材又は箔を巻き付けてカバー層を形成した
場合の断面説明図
【図4】本考案の消耗型ルツボを集光型加熱炉内にセッ
ティングした状態を示す断面説明図
【図5】本考案の消耗型ルツボのルツボ内温度変化を示
すグラフ
【図6】本考案の効果を確かめるために使用した消耗型
ルツボのサイズを示す断面説明図
【図7】集光型加熱炉を利用した酸素活量測定装置の概
念説明図
【図8】従来の鉄ルツボを示し、(イ)は斜視図、
(ロ)は断面図
【図9】集光型加熱炉を利用した酸素活量測定装置の装
置説明図
【図10】集光型加熱炉を利用した酸素活量測定装置の
装置説明図
【図11】従来の消耗型ルツボのルツボ内温度変化を示
すグラフ
【符号の説明】
1 消耗型ルツボ 1a 鉄ルツボ 1b コーティング皮膜 1c コーティング皮膜 1d カバー層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄ルツボの外表面に鉄よりも融点の高い
    物質を設置してなる集光型加熱炉に用いる消耗型ルツ
    ボ。
JP5212992U 1992-06-30 1992-06-30 集光型加熱炉に用いる消耗型ルツボ Pending JPH0610787U (ja)

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JP (1) JPH0610787U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09205963A (ja) * 1996-02-06 1997-08-12 Hakugen:Kk 薬剤吊り下げ装置
JP2019215326A (ja) * 2018-06-06 2019-12-19 ネッチ ゲレーテバウ ゲーエムベーハー 試料を熱分析するための測定装置及び方法

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