JPH06107859A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH06107859A
JPH06107859A JP4260233A JP26023392A JPH06107859A JP H06107859 A JPH06107859 A JP H06107859A JP 4260233 A JP4260233 A JP 4260233A JP 26023392 A JP26023392 A JP 26023392A JP H06107859 A JPH06107859 A JP H06107859A
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JP
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polymer
polymerization
weight
compound
rubber composition
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JP4260233A
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English (en)
Inventor
Toshiki Takizawa
俊樹 滝澤
Yasuo Horikawa
泰郎 堀川
Taro Akazawa
太朗 赤澤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 破壊特性を損うことなく、耐摩耗性、低転が
り摩擦抵抗性(低ヒステリシスロス)及びウェットスキ
ッド性に優れ、かつ、安価であるタイヤ用ゴム組成物を
提供する。 【構成】 有機リチウム化合物を開始剤とし、ブタジエ
ン−スチレンのようなモノマーの共重合反応初期に、テ
トラアリルスズのような有機スズ化合物を添加して、ス
ズ−炭素結合鎖含有高分子量重合体を多く含有する重量
平均分子量5×104 〜100×104 の重合体を製造
し、この重合体30重量部以上と天然ゴム70重量部以
下とから成るゴム原料と、このゴム原料100重量部に
対して20〜100重量部のカーボンブラックと、0.
1〜5重量部の加硫剤とを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】破壊特性を損うことなく、耐摩耗
性、低転がり摩擦抵抗性(低ヒステリシスロス)及びウ
ェットスキッド性に優れ、かつ、安価であるタイヤ用ゴ
ム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車には低燃費性と安全性が求
められるため、タイヤのトレッド部に使用されるゴム組
成物には、低転がり摩擦抵抗性(低ヒステリシスロ
ス)、耐摩耗性及びウェットスキッド性の向上が望まれ
ている。
【0003】そこで、トレッド部ゴム組成物の転がり摩
擦抵抗性を小さくするために、従来、ゴム組成物に含ま
れる重合体の性質に着目し、低転がり摩擦抵抗性を提供
できる重合体として天然ゴム、ポリイソプレンゴム又は
ポリブタジエンゴム等が利用されている。しかし、転が
り摩擦抵抗性とウェットスキッド性は相反する特性であ
るため、これらの重合体を含むゴム組成物を使用した場
合、転がり摩擦抵抗を小さくすることができても、タイ
ヤのウェットスキッド性を低下させてしまい、一方ウェ
ットスキッド性を考慮すると、カーボンブラック等の補
強剤、オイル等の可塑剤の配合量を増やす必要が生じ、
ゴム組成物の転がり摩擦抵抗性の低減ができなかった。
【0004】また、ゴム組成物の耐摩耗性、転がり摩擦
抵抗性及びウェットスキッド性のバランスを図るため、
ゴム組成物中のスチレン−ブタジエン共重合体におい
て、結合スチレン含有量あるいはブタジエン部分のビニ
ル結合含有量の異なる重合体をブレンドすることが試み
られた(特開昭46−28069、同47−4272
9、同47−13532、同47−17449、同55
−60539、同56−163908、同57−701
37、同57−55941)が、結合スチレン含有量の
増加は、ウェットスキッド性の向上をもたらすが、転が
り摩擦抵抗性をも向上させることはできなかった。
【0005】更に、ゴム組成物中のスチレン−ブタジエ
ン共重合体におけるブタジエン部のビニル含有量を増加
させた場合、このゴム組成物を使用したタイヤのウェッ
トスキッド性の向上をもたらすが、破壊特性、耐摩耗性
の低下を引き起こしてしまう。従って、前述したことも
併せて、結合スチレン含有量、ブタジエン部分のミクロ
構造及びこれらの分子鎖中の組成分布、分子量分布の最
適化だけでは、自動車における低燃費性、即ち、ゴム組
成物の低転がり摩擦抵抗性(低ヒステリシスロス)等の
要求を満足させつつ、タイヤトレッド用として好適なゴ
ム組成物を得るのは不十分であった。
【0006】また、ゴム組成物中の重合体として、低ヒ
ステリシスロスを著しく改良したものに、炭化水素溶媒
中で有機リチウム化合物を開始剤として重合した重合体
末端にハロゲン化スズ化合物をカップリングした重合体
がある(特開昭57−55912等)。この重合体は非
常に優れた物性を有する重合体であり、低転がり摩擦抵
抗性延いては低燃費性タイヤのゴム組成物として使用さ
れている。この重合体の製造方法においては、この重合
体末端にハロゲン化スズ化合物でカップリング反応を起
こさせる場合、スズ化合物を添加した段階で重合反応系
は失活状態になり、残存モノマーは未反応のままである
と考えられ、得られる重合体の分子構造は、スズ化合物
を添加した時点で決まってしまい、スズを分子鎖に含む
分子構造を有することになるので、反応面つまり経済
性、分子構造面つまり分子設計上の観点、の両側面か
ら、未反応のモノマーを残さないように、通常、重合反
応が終了した時点でスズ化合物を添加する。このよう
に、従来のハロゲン化スズ化合物のようなカップリング
剤等の変性剤を用いて重合体を製造する方法において
は、重合後に変性剤を添加し、仮に、この時点で未反応
のモノマーが残存していたとしても、続いて目的の重合
体を回収する工程に入ることになる。即ち、バッチ重合
方式を採る。しかし、連続重合方式に比べてバッチ重合
方式は生産性が悪く、重合体の製造コスト高を招き、そ
の結果としてゴム組成物は高価となるため、大きな問題
となっている。
【0007】一方、安価であることが周知の連続重合方
式のみに着目した重合体としてのブタジエン−スチレン
共重合体の製造方法としては、開始剤に有機リチウム化
合物等を用いてジエン系ゴムのブレンドを製造する方法
(特開昭63−235305)が知られている。これは
ブタジエン−スチレン共重合等の重合の中期に分岐剤を
加え、ポリマーの20〜70%をカップリングすること
によりスズ−炭素結合鎖を有する低分子量重合体と、次
いで残りの活性末端リチウムにより重合を継続させたス
ズ−炭素結合鎖を含まない高分子量重合体とを生成さ
せ、この高分子量重合体を主体とするポリマーブレンド
を製造する方法である。この製造方法は通常のブレンド
方式を採らず、重合過程で低分子量ポリマーと高分子量
ポリマーを製造し、安価で加工性を改良した重合体を得
ることを目的としたもので、耐摩耗性の向上、低転がり
摩擦抵抗性(低ヒステリシスロス)であるゴム組成物を
考慮したものではない。
【0008】他の方法として、ポリブタジエン又はポリ
イソプレンの加工性を改良する製法(米国特許第3,5
36,691号)が知られている。しかし、この方法は
特殊なリチウム化合物であるハロアリールリチウムの存
在下でモノマーを重合する際、重合の中期にアリルスズ
をモディファイヤーとして添加することにより、加工性
を改良した重合体を得ることを目的とし、前記の製造方
法同様、高分子量重合体の分子鎖にスズ−炭素結合鎖を
積極的に導入するものではなく、この重合体を使用した
ゴム組成物は、耐摩耗性、低転がり摩擦抵抗性及びウェ
ットスキッド性に優れた特性を有するものとはなり得な
い。
【0009】更に、その他の重合体の製造方法として、
共役ジエン重合体の低温流れを改良する製法(特公昭4
1−9433号)が知られている。この方法は、リチウ
ム又はアルミニウムの有機金属化合物又は金属リチウム
を含有する触媒の存在下でポリブタジエン、ポリイソプ
レンを製造する方法において、重合が完結する前に式R
4 M(ここでRはビニル基、アルキル基、シクロアルキ
ル基又はアリール基であって、少なくとも2つはビニル
基であり、Mはケイ素、ゲルマニウム、スズ又は鉛)を
有する化合物を重合混合物に添加することを特徴とする
ものである。R 4 Mとして例えばジビニルジメチルシラ
ン等が用いられるが、一般にこれらはジビニルベンゼン
と同様にジビニル化合物としてアニオン重合に用いると
架橋反応を起こすことが知られており、この方法は、こ
れらR4 Mを用いて、ポリマー主鎖に分岐構造を導入す
ることにより、低温流れを改良するものであって、金属
−炭素結合鎖を積極的に導入するために用いられたもの
ではない。従って、この重合体を使用したゴム組成物で
は、耐摩耗性、低転がり抵抗性及びウェットスキッド性
を満足させることはできない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、各種要
求特性、経済性等をバランスよく満足し、実用性のある
ゴム組成物は未だに得られていないのが現状である。
【0011】本発明は、破壊特性を損うことなく、耐摩
耗性、低転がり摩擦抵抗性(低ヒステリシスロス)及び
ウェットスキッド性に優れ、かつ、安価であるタイヤ用
ゴム組成物の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のゴム組成
物は、炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤と
して、共役ジエン及び/又はビニル芳香族炭化水素を重
合させ、重合の開始直後から終了前の重合連鎖生長時期
に、重合系に、構造式R4 Sn(R:Snへの結合部が
アリル構造、ベンジル構造、フェニル構造及びビニル構
造である分子から選ばれた同一又は異なる分子構造基)
で表される有機スズ化合物を添加してから、重合反応を
完結して得られた重量平均分子量5×104 〜100×10
4 の重合体を30重量部以上含むゴム原料と、このゴム
原料100重量部に対して20〜100重量部のカーボ
ンブラック及び0.1〜5重量部の加硫剤とを配合した
ことを特徴とする。
【0013】請求項2記載のゴム組成物は、請求項1に
おいて、前記ゴム原料に含まれる重合体が、前記重合反
応を完結した後に、スズ化合物、分子中にイソシアネー
ト基又は−CX−N<結合(X:O又はS)を有する化
合物から少なくとも1つの化合物を変性剤として添加し
得られた重合体であることを特徴とする。
【0014】本発明者らは、重合体の製造における有機
リチウムによる重合反応、この重合活性末端リチウムと
有機スズ化合物との相互作用及びその相互作用生成系の
反応性、及び重合体の特徴を活かしたゴム組成物の配合
等に着目し、鋭意検討を重ねた結果、意外なことに、重
合開始後の系に有機スズ化合物を添加しても重合反応が
終了せず、しかも、得られた重合体は、スズ−炭素結合
鎖を含有する高分子量重合体であることを見出し、この
ことにより、この種の重合体の製造にはバッチ重合方式
を採らざるを得ないという従来の定説を覆すことがで
き、バッチ重合方式に代わって連続重合方式で行うこと
が可能となり、従って、高分子量のスズ−炭素結合鎖含
有重合体が有する優れた低ヒステリシスロス性を保持
し、耐摩耗性、低転がり摩擦抵抗性及びウェットスキッ
ド性を満足し、かつ、安価なゴム組成物を得て、本発明
を完成するに至った。
【0015】即ち、炭化水素溶媒中、ブチルリチウム化
合物を開始剤として、例えばブタジエンとスチレンの共
重合を行う際に、重合開始後に有機スズ化合物を加える
と、系内の有機スズ化合物との相互作用に関与しない重
合活性末端リチウムは重合を継続する一方で、重合活性
末端リチウムと有機スズ化合物の相互作用により生成し
たスズ−炭素結合鎖含有重合体に、新たな重合能が賦与
され、重合連鎖の生長が継続し高分子量のスズ−炭素結
合鎖含有ランダム型ブタジエン−スチレン共重合体が得
られる。この共重合体から得られた加硫ゴムは、低ヒス
テリシスロスの効果が顕著に認められた。この高分子量
スズ−炭素結合鎖含有重合体を含有する重合体を特定の
割合で配合したゴム原料に、カーボンブラックを混練
し、加硫剤等を配合して得られたゴム組成物は、バラン
スの取れた優れた特性を有する物であることが明らかと
なった。
【0016】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明のゴム組成物における重合体の製造に、開始剤として
用いられる有機リチウム化合物には、n−ブチルリチウ
ム、エチルリチウム、プロピルリチウム、tert−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、1,4−ジリチオブタ
ン、ブチルリチウムとジビニルベンゼンとの反応物等の
アルキルリチウム、アルキレンジリチウム、フェニルリ
チウム、スチルベンジリチウム等を挙げることができ
る。好ましくは、n−ブチルリチウム又は tert −ブチ
ルリチウムである。これらの有機リチウム開始剤は単独
で用いても、2種以上混合して用いても良い。これらの
有機リチウム化合物の使用量は、モノマー100g当た
り0.2〜30mmolの範囲で用いることができる。
【0017】本発明のゴム組成物における重合体を得る
ため、重合に用いられるモノマーは、共役ジエン及び/
又はビニル芳香族炭化水素であり、この共役ジエンは、
1分子あたり炭素原子4〜12個、好ましくは、4〜8
個を含有する共役ジエン炭化水素がである。例えば1,
3−ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、
オクタジエン等が挙げられる。これらは単独でも2種以
上混合して用いても良く、特に1、3−ブタジエンが好
ましい。
【0018】また、前記ビニル芳香族炭化水素として
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、p−ブチルスチレン、ビニル
ナフタリン及びこれらの同様物が包含され、特にスチレ
ンが好ましい。
【0019】本発明で、ゴム組成物における重合体の製
造に用いられる構造式R4 Snで表される有機スズ化合
物において、式中Rに該当する分子構造基には、スズへ
の結合部がアリル構造、ベンジル構造、フェニル構造及
びビニル構造である分子から選ばれた同一又は異なる分
子構造基が挙げられる。
【0020】このアリル構造である分子の分子構造基に
おいて、その分子構造としてはアリル化合物、例えばア
リル、2−ブテニル、2−ペンテニル、シンナミル、ス
ズへの結合部が共役ジエン単位であるオリゴマー又はポ
リマー、例えばポリブタジエン、ブタジエン−スチレン
共重合体、ポリイソプレン、イソプレン−スチレン共重
合体及びこれらのジエン系オリゴマー等が包含される。
好ましくはアリル、ポリブタジエン、ブタジエン−スチ
レン共重合体及びこれらのジエン系オリゴマーである。
【0021】前記ベンジル構造である分子の分子構造基
において、その分子構造としてはベンジル化合物、例え
ばベンジル、α−メチルベンジル、ジフェニルメチル、
スズへの結合部がビニル芳香族炭化水素単位であるオリ
ゴマー又はポリマー、例えば、ポリスチレン、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体
及びこれらのスチレン系オリゴマー等が包含される。好
ましくはベンジル、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体及びこれらのスチレン系オリゴマーである。
【0022】前記フェニル構造である分子の分子構造基
において、その分子構造としてはフェニル化合物、例え
ばフェニル、トルイル、ナフチル等が包含される。好ま
しくはフェニル及びトルイルである。
【0023】前記ビニル構造である分子の分子構造基に
おいて、その分子構造としては、例えばビニル、1−プ
ロペニル及びスチリル等が包含され、好ましくは、ビニ
ルである。
【0024】構造式R4 Snの具体例には、式中Rが同
一の例として、テトラアリルスズ、テトラポリブタジエ
ニルスズ、テトラベンジルスズ、テトラポリスチリルス
ズ、テトラフェニルスズ、テトラビニルスズ等が挙げら
れ、また、このRが異なる例としてアリルトリフェニル
スズ及びジアリルジフェニルスズ等が挙げられる。
【0025】本発明の構造式R4 SnにおけるRは全て
が、アリル構造、ベンジル構造、フェニル構造及びビニ
ル構造である分子構造基であることを要する。Rの少な
くとも1つが例えばアルキル基である場合は、スズ−炭
素結合鎖の重合体が生成しないため、ゴム成分のヒステ
リシスロスが大きくなり、即ちこのゴム成分を使用した
ゴム組成物は、転がり摩擦抵抗性が大きくなり、本発明
のゴム組成物として好ましくない。
【0026】本発明のゴム組成物中の重合体の製造にお
いて、有機スズ化合物の添加時期は重要な要素である。
この添加時期は、有機リチウム化合物による重合の開始
直後から終了前、好ましくは転化率80%、更に好まし
くは20%に至るまでの重合連鎖生長時期に重合系内に
添加される。重合開始直後から終了前又は転化率80%
に至るまでの添加時期であれば十分に効果は得られる
が、開始直後の低粘度の段階ではカップリング効率が良
いこと及び添加に伴う種々の理由からの活性末端リチウ
ムの失活によるロスが少ないこと等の理由により、ま
た、高分子量スズ−炭素結合鎖含有重合体が効率よく得
られること及び連続重合方式を安定して遂行できること
等の観点から、重合開始直後から転化率20%のような
重合初期に有機スズ化合物を添加することが好ましい。
重合が開始する前に有機スズ化合物を添加すると、目的
の重合体は得られないし、重合終了後に添加すると、連
続重合方式の利点が失われることになるので、安価に製
造できるゴム組成物という本発明の特徴の1つを失うこ
とになり、不適当である。
【0027】重合末端リチウムに対して添加する構造式
4 Snで表される有機スズ化合物の添加量は、スズ/
リチウムのモル当量比として表すことができ、重合活
性、全重合体中のスズ−炭素結合鎖含有重合体の含有量
及び重合体の分子量等に大きな影響を与える。即ち、こ
のスズ/リチウムのモル当量比が大きくなると、重合活
性は小さくなるがスズ−炭素結合鎖含有重合体を多く含
有し、比較的低分子量の重合体が得られる。一方、この
モル当量比が小さくなると逆の傾向、即ち重合活性は大
きくなるがスズ−炭素結合鎖を含有しない重合体の割合
が増加し、分子量も大きくなる。本発明のゴム原料中の
重合体におけるスズ−炭素結合鎖含有高分子量重合体の
割合が高いほど、ヒステリシスロスは小さくなり、従っ
て、これを使用したゴム組成物の転がり抵抗性小さくな
り好ましい。本発明では従来の方法に比べて、この割合
をかなり高くすることができる。この高分子量重合体の
割合は、上記のように、このリチウムと有機スズ化合物
の割合に依存するもので、重合活性末端リチウムに対す
る有機スズ化合物の添加量を選択することによって、用
途に適した重合体を任意に、しかも容易に得ることがで
きる。
【0028】本発明のゴム組成物における上記の重合体
の重量平均分子量は、5×104 〜100×104 、好まし
くは30×104 〜80×104 である。この重量平均分子
量が、5×104 未満では、本発明の有機スズ化合物添加
による効果が十分に発揮できず、また、100×104
越えると、ゴム特性及びウェットスキッド性の点より、
好ましくない。この重合体の分子量は、有機リチウム開
始剤の濃度、有機スズ化合物の添加量等で容易に調節で
きる。
【0029】本発明のゴム組成物中の重合体の製造で
は、工程の都合で本発明の連続重合方式を中断又は終了
せざるを得ない場合あるいは分子設計を変更し重合体に
所望の物性を賦与させたい場合等において、重合反応を
完結した後に、スズ化合物、分子中にイソシアネート基
含有化合物又は−CM−N<結合(M:O又はS)含有
化合物から選ばれた少なくとも1つの化合物を変性剤と
して添加することができる。
【0030】前記スズ化合物としては、例えば四塩化ス
ズ、四臭化スズ等のハロゲン化スズ化合物及びジエチル
ジクロロスズ、ジブチルジクロロスズ、トリブチルスズ
クロライド、ジフェニルジクロロスズ、トリフェニルス
ズクロライド等のハロゲン化有機スズ化合物等が挙げら
れる。
【0031】前記イソシアネート基含有化合物として
は、例えばフェニルイソシアネート、2,4−トリレン
ジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート及びこれらの2量体、3量体の芳香族ポ
リイソシアネート化合物が挙げられる。
【0032】前記−CM−N<結合(M:O又はS)含
有化合物としては、例えばホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジエチルア
セトアミド、アミノアセトアミド、N,N−ジメチル−
N',N' −ジメチルアミノアセトアミド、N,N−ジメ
チルアミノアセトアミド、N,N−ジメチル−N’−エ
チルアミノアセトアミド、アクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、ピコリン
酸アミド、N,N−ジメチルイソニコチンアミド、コハ
ク酸アミド、フタル酸アミド、N,N,N',N’−テト
ラメチルフタル酸アミド、オキサミド、N,N,N',
N’−テトラメチルオキサミド、1,2−シクロヘキサ
ンジカルボキシミド、2−フランカルボン酸アミド、
N,N−ジメチル−2−フランカルボン酸アミド、キノ
リン−2−カルボン酸アミド、N−エチル−N−メチル
−キノリンカルボン酸アミド等のアミド化合物、コハク
イミド、N−メチルコハクイミド、マレイミド、N−メ
チルマレイミド、フタルイミド、N−メチルフタルイミ
ド等のイミド化合物、ε−カプロラクタム、N−メチル
−ε−カプロラクタム、2−ピロリドン、N−メチル−
2−ピロリドン、2−ピペリドン、N−メチル−2−ピ
ペリドン、2−キノロン、N−メチル−2−キノロン等
のラクタム化合物、尿素、N,N’−ジメチル尿素、
N,N−ジエチル尿素、N,N,N',N’−テトラメチ
ル尿素、N,N−ジメチル−N',N’−テトラメチル尿
素、N,N’−ジメチル−N',N’−ジフェニル尿素、
N,N’−ジメチルエチレン尿素等の尿素化合物、カル
バミン酸メチル、N,N−ジエチルカルバミン酸メチル
等のカルバミン酸誘導体、イソシアヌル酸、N,N',
N”−トリメチルイソシアヌル酸等のイソシアヌル酸誘
導体及びこれらの対応のチオカルボニル含有化合物等が
挙げられる。変性剤としては重合体鎖活性末端と反応す
る化合物であれば特に限定されない。
【0033】本発明のゴム組成物における重合体の重合
反応系に、重合活性の向上及び/又は用途に応じた分子
量、ミクロ構造、組成分布(共重合体の場合)等の所望
の分子構造を調節するため、この目的に使用される通常
の添加剤、例えばエーテル化合物、第3級アミン化合物
等のルイス塩基を加えることができる。エーテル化合物
及び第3級アミン化合物の使用量は有機リチウム化合物
1モル当たり0.05〜1000モルの範囲で用いられ
る。
【0034】重合温度は、通常、−20〜150℃で、
好ましくは0〜120℃である。本発明のゴム組成物の
ゴム原料としては、実用上、前記の重合体と、天然ゴム
又は他の合成ゴムとをブレンドして使用される。ブレン
ドする場合、前記重合体をゴム原料中に30重量%以上
含有させることが必要で、好ましくは、50重量%以上
である。30重量%未満では、ウェットスキッド性能が
低下し、ゴム組成物として要求される特性のバランスが
損われ、好ましくない。
【0035】ブレンドして用いられる前記合成ゴムとし
ては、シス−1,4−ポリイソプレン、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、低シス−1,4−ポリブタジエン、高
シス−1,4−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体、クロロプレン、ハロゲン化ブチルゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等を
挙げることができる。
【0036】本発明におけるカーボンブラックの配合量
は、前記ゴム原料に対して20〜100重量部であり、
好ましくは25〜80重量部である。20重量部未満で
は、加硫物の引張強度及び耐摩耗性等が十分でなく、ま
た100重量部を越えると、転がり摩擦抵抗性(ヒステ
リシスロス)等において好ましくない。使用されるカー
ボンブラックとしては、HAF、ISAF、SAF等の
カーボンブラックであり、好ましくはヨウ素吸着量(I
A)が60mg/g以上、かつ、ジブチルフタレート吸
油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブ
ラックが用いられる。
【0037】加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、これ
らの使用量は、ゴム原料100重量部に対して0.1〜
5重量部、好ましくは1〜2重量部である。0.1重量
部未満では加硫ゴムの引張強度、耐摩耗性、ヒステリシ
スロスが低下し、5重量部を越えるとゴム弾性が失われ
る。
【0038】本発明で使用できるプロセス油としては、
例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を
挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用
途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性
を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用い
られ、その使用量は、ゴム原料100重量部に対して0
〜100重量部であり、100重量部を越えると加硫ゴ
ムの引張強度、低ヒステリシスロス性が著しく悪化す
る。
【0039】本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限
定されるものではないが、好ましくはM(2−メルカプ
トベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジサル
ファイド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチ
アジルスルフェナミド)等のチアゾール系の、DPG
(ジフェニルグアニジン)等のグアジニン系の加硫促進
剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム原料10
0重量部に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.2
〜3重量部である。
【0040】本発明では、これら以外にもゴム工業で通
常使用されている老化防止剤、カーボンブラック以外の
例えばシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填
剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化
防止剤等の添加剤を配合することもできる。
【0041】本発明のゴム組成物は、ロール、インター
ナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによ
って得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッ
ド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビ
ード部分等のタイヤ用途を始め、防振ゴム、ベルト、ホ
ースその他工業品等の用途にも用いることができるが、
特にタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用される。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本実施例
に限定されるものではない。
【0043】なお、実施例において、部及び%は特に断
らない限り、重量部及び重量%を意味する。
【0044】各種の測定は下記の方法によった。ポリマ
ーの重量平均分子量の測定はゲルパーミエイションクロ
マトグラフィ(GPC)により行い、示差屈折率(R
I)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリス
チレン換算で行った。
【0045】スチレン−ブタジエン共重合体のブタジエ
ン部分のミクロ構造は、赤外法(モレロ法)によって求
めた。また結合スチレン含有量は699cm-1のフェニ
ル基の吸収に基づいた赤外法による検量線から求めた。
【0046】有機スズ化合物とリチウムのモル当量比の
算出に用いられる重合活性末端リチウム濃度の測定は種
々の方法があるが、重合開始時に仕込んだ有機リチウム
開始剤の68モル%とした。有機リチウム開始剤を用い
た重合においては、溶媒等は事前に十分に精製したもの
を使用するが、通常の重合においては、開始剤の有機リ
チウムの一部は重合系内の水、二酸化炭素等の不純物に
より失活してしまう。一般的に本発明のような有機リチ
ウム化合物を開始剤とする共役ジエン及び/又はビニル
芳香族炭化水素の重合においては、分子量分布は1.1
程度と十分に狭いので、理論的には重合されたポリマー
の数平均分子量(Mn)は下記の式1として成り立つこ
とが公知である(大津隆行著、「高分子合成の実験法」
p212、化学同人)。
【0047】
【式1】Mn=〔(モノマーモル数)/(有機リチウム
開始剤モル数)〕×(モノマー分子量) ・・・
(1) 本発明において行った重合実験においても、式1はほぼ
成り立つことがわかっており、不純物により、ある一定
の割合で有機リチウム濃度は式2のように仮定される。
【0048】
【式2】(活性重合末端リチウム濃度)=(有効有機リ
チウム開始剤モル数)=(重合開始時に仕込んだ有機リ
チウム開始剤のモル数)×(有機リチウムの残存率)
・・・(2) 同じリアクターを使用し、同じロットの溶媒及び重合モ
ノマー等を使用する場合には、式2の過程が成り立つの
は明らかであり、かつ、この式は工業的にも経験的にも
用いられている客観性のあるものである。よって、今回
の一連の検討を行う前に予備実験を行い、式1及び式2
を用いて求めた有機リチウムの残存率は68%と求めら
れた。従って、活性重合末端リチウム濃度は重合開始剤
に仕込んだ有機リチウム開始剤のモル数の68%とし
た。
【0049】ゴム組成物の加硫物におけるヒステリシス
ロス、転がり摩擦抵抗性の指標としてtanδを用いた。t
anδが小さい程、低ヒステリシスロス、低転がり摩擦抵
抗性であると評価する。tanδの測定は、粘弾性測定装
置(レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪
み1%、周波数15Hzで行った。また、引張り特性は、
JIS K6301に従って測定した。
【0050】耐摩耗性の指標としてピコ摩耗を用いた。
ピコ摩耗は、ASTM−D−2228に従って、グット
リッチ式ピコ摩耗試験機を用いて、室温で測定した。
【0051】ウェットスキッド抵抗値は、本発明のゴム
組成物をトレッドゴムとして用いた空気入りタイヤを作
成し、ウェットスキッドテスター(英国スタンレー社
製)を用いて25℃の濡れたアスファルト路面で測定し
た。
【0052】〔実施例1〕5リットルの攪拌機付きの反
応器に、シクロヘキサン1500g、1,3−ブタジエ
ン200g、スチレン50g、テトラヒドロフラン0.
72gを仕込み、反応容器内温度60℃に調整した後
に、n−ブチルリチウム0.094gを添加し重合を開
始させた。
【0053】n−ブチルリチウムを仕込んで重合を開始
させた直後にテトラアリルスズを0.283g添加し
た。その後、更に重合を、60℃において90分間行っ
た後にイソプロピルアルコールで重合を停止させた。
【0054】次にこの重合体含有液に、2,6−ジ−te
rt−ブチル−p−クレゾール2.5gを添加後、スチー
ムストリッピングにより脱溶媒し、得られた固形物を1
00℃の熱ロールで乾燥させてゴム状ポリマー重合体A
を得た。重合体Aの特性は表1に示した。
【0055】重合体Aは、表2に示す配合に従って25
0mlのラボプラストミル及び3インチロールで混練配合
を行った。配合において、天然ゴム(NR)とスズ化合
物添加重合体とを所定量ブレンドした。配合ゴムを、1
45℃で35分間加硫した後、物性評価を行った。ま
た、この配合ゴムをトレッドゴムとして使用したタイヤ
を作成し、タイヤの性能評価を行った。結果を表3に示
した。
【0056】〔実施例2〜4〕実施例2〜4は、各々テ
トラアリルスズを0.566g、テトラビニルスズを
0.227g、テトラフェニルスズを0.427g添加
した以外は、重合体Aと同様にして各々重合体B、重合
体C、重合体Dを作成し、その特性を測定した。実施例
1と同様にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価し
た。結果を表1及び表3に示した。
【0057】〔実施例5〕ジアリルジフェニルスズを
0.355g添加した以外は、重合体Aと同様にして重
合体Eを作成し、その特性を測定した。実施例1と同様
にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。結果を
表1及び表3に示した。なお、ジアリルジフェニルスズ
は、ジエチルエーテル中において、ジフェニルスズジク
ロライドとアリルマグネシウムブロマイドを反応させ、
減圧蒸留した後に使用した(Bp172〜174℃/5
mmHg)。
【0058】〔比較例1〕n−ブチルリチウムを0.1
17g、テトラヒドロフランを0.90g仕込んで重合
を開始させ、その後、ジアリルジブチルスズを0.39
2g添加した以外は、重合体Aと同様にして、重合体F
を作成し、その特性を測定した。実施例1と同様にして
加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。結果を表1及
び表3に示した。
【0059】〔比較例2〕n−ブチルリチウムを0.1
17g、テトラヒドロフランを0.90g仕込んで重合
を開始させ、その後、有機スズ化合物を添加しなかった
こと以外は、重合体Aと同様にして、重合体Gを作成
し、その特性を測定した。実施例1と同様にして加硫物
物性及びタイヤの性能を評価した。結果を表1及び表3
に示した。
【0060】〔実施例6〕ゴム原料の配合を、重合体A
40重量部、天然ゴム60重量部とした以外、実施例1
と同様にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。
結果を表3に示した。
【0061】〔比較例3〕ゴム原料の配合を、重合体A
20重量部、天然ゴム80重量部とした以外、実施例1
と同様にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。
結果を表3に示した。
【0062】〔実施例7〕n−ブチルリチウムを0.0
47g、テトラヒドロフランを0.36g仕込んで重合
を開始させ、その後、テトラアリルスズ0.141gを
添加した以外は、重合体Aと同様にして、比較的高分子
量の重合体Hを作成し、その特性を測定した。実施例1
と同様にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。
結果を表1及び表3に示した。
【0063】〔比較例4〕n−ブチルリチウムを0.0
24g、テトラヒドロフランを0.18g仕込んで重合
を開始させ、その後、テトラアリルスズ0.072gを
添加した以外は、重合体Aと同様にして、高分子量の重
合体Iを作成し、その特性を測定した。実施例1と同様
にして加硫物物性及びタイヤの性能を評価した。結果を
表1及び表3に示した。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】表3からわかるように、本発明のゴム組成
物中の重合体において、有機スズ化合物を用いた重合体
(重合体A〜E)は、有機スズ化合物R4 SnのRの一
部が2つのアルキル基である重合体(F)及び有機スズ
化合物を添加しなかった重合体(G)と比較して、これ
らの重合体からのゴム組成物の引張強度、伸び、50℃
tanδ、ピコ摩耗及びこれらのゴム組成物からなるタイ
ヤのウェットスキッド抵抗値の全てについて優れてお
り、従って、これらの実施例のゴム組成物を使用すれ
ば、低燃費性や安全性等のバランスが取れたタイヤを得
ることができる。
【0068】また、ゴム原料100重量部に対する本発
明の重合体の割合において、実施例6(40重量部)と
比較例3(20重量部)とを比較すると、本実施例のゴ
ム組成物は、ウェットスキッド抵抗値において比較例を
上回る値を示し、他の特性もバランスが取れ、良好であ
ることがわかる。
【0069】更に、本発明の重合体の重量平均分子量に
おいては、比較的高分子量の重合体である実施例7(6
7×104 の分子量)と更に高分子量である比較例4(1
20×104 )とを比較すると、実施例7は、加硫物物性
及びタイヤ性能の全てで優れた値を示すことが明らかで
ある。このことは本発明の効果を発揮するには、ゴム組
成物に用いる重合体の重量平均分子量に、適当な範囲が
存在することを示している。
【0070】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、破壊特性を損う
ことなく、耐摩耗性に優れ、低転がり摩擦抵抗性(低ヒ
ステリシスロス)を示し、かつ、安価に製造することが
でき、更に、ウェットスキッド性に優れたタイヤを提供
することができるという、優れた効果を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を
    開始剤として、共役ジエン及び/又はビニル芳香族炭化
    水素を重合させ、重合の開始直後から終了前の重合連鎖
    生長時期に、重合系に、構造式R4 Sn(R:Snへの
    結合部がアリル構造、ベンジル構造、フェニル構造及び
    ビニル構造である分子から選ばれた同一又は異なる分子
    構造基)で表される有機スズ化合物を添加してから、重
    合反応を完結して得られた重量平均分子量5×104 〜1
    00×104 の重合体を30重量部以上含むゴム原料と、
    このゴム原料100重量部に対して20〜100重量部
    のカーボンブラック及び0.1〜5重量部の加硫剤とを
    配合したことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記ゴム原料に含まれる重合体が、前記
    重合反応を完結した後に、スズ化合物、分子中にイソシ
    アネート基又は−CX−N<結合(X:O又はS)を有
    する化合物から選ばれた少なくとも1つの化合物を変性
    剤として添加して得られた重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載のゴム組成物。
JP4260233A 1992-06-04 1992-09-29 ゴム組成物 Pending JPH06107859A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000234036A (ja) * 1999-02-11 2000-08-29 Soc De Technol Michelin ラジアルカーカスタイヤの寿命向上のための、特定の凝集性を有する低ヒステリシス組成物の使用
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KR20190046517A (ko) * 2017-10-26 2019-05-07 주식회사 엘지화학 공액디엔계 중합체의 제조방법

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