JPH06106569A - モールまたはホルダー付ガラス板状体およびその製造法 - Google Patents

モールまたはホルダー付ガラス板状体およびその製造法

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JPH06106569A
JPH06106569A JP26140392A JP26140392A JPH06106569A JP H06106569 A JPH06106569 A JP H06106569A JP 26140392 A JP26140392 A JP 26140392A JP 26140392 A JP26140392 A JP 26140392A JP H06106569 A JPH06106569 A JP H06106569A
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glass plate
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英夫 池田
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寛 笠松
Ryoyu Akao
瞭優 赤尾
Yutaka Yamauchi
豊 山内
Chiyoshi Asaumi
千義 浅海
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IKEDA GLASS KOGYOSHO KK
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】ガラス板状体2周縁部の所要箇所に、予め樹脂
フイルム5を表裏両面の周縁部から端面にかけて被着
し、射出成形法により樹脂製のモール又はホルダーを一
体成型する際、樹脂フイルムがエチレンーα、βー不飽
和カルボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体55
〜90重量%と、特定式のアルコキシシラン化合物0.5 〜
10重量%と、ポリアミド樹脂40〜5重量%とから成るよ
うにする。又モール又はホルダー4用としては、マトリ
ックス相がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂から
成る樹脂組成物を用いる。 【効果】接着強度、殊に耐熱性の接着強度を格段に大き
くし、耐水性等も向上し、高品位で高生産性となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機質ならびに有機質
のガラス板状体、例えば平板状または曲げ板状を有する
生あるいは強化された単板、合せ、複層ガラスの窓部材
および扉部材等として、建築用ならびに車輌用等に採用
し得る、ことに昇降が必要な車輌用ならびに自動車用可
動窓ガラス等に有用な、ガラス板状体周縁部にモールま
たはホルダーを一体化形成する前の該ガラス表面に、特
定した接着性組成物のフイルムまたはフイルム状層を予
め被覆形成し、該被覆面にモールまたはホルダー用合成
樹脂、ことに特定した多相熱可塑性樹脂組成物で成るモ
ールまたはホルダーを一体成型するモールまたはホルダ
ー付ガラス板状体およびその製造法を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスなどの基材への接着性を付
与する方法として、例えば特公昭37ー18392 号公報また
は特公昭52ー32654 号公報等には、ポリエチレンやポリ
プロピレンに代表されるポリオレフィンに、例えばアク
リル酸や無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または
その無水物でグラフト変性することによって極性基を導
入するもの、また例えば特公昭46ー27527 号公報または
特開昭48ー11388 号公報には、エチレンに代表されるα
ーオレフィンと(メタ)アクリル酸グリシジルエステル
などの極性モノマーとの共重合によるもの、さらに例え
ば特開昭47ー15486 号公報にはエチレンと無水マレイン
酸の共重合体とポリアミドとの積層体があり、またエチ
レンと無水マレイン酸の共重合体にポリイソブチレン等
のエラストマーを添加することによりポリアミド樹脂と
の接着性が改良されること等が知られている。
【0003】一方、ガラス板周縁部の所定箇所に接着剤
層を形成した後、モールあるいはホルダーを一体化成型
する方法として、例えば特開昭59ー199228号公報には、
ガラス板の外周縁を両面から囲むように、弾力性を有す
るゴム又は軟質合成樹脂からなり、断面略コ字状に成形
したシール材を兼ねる緩衝部材をガラス板の全外周縁に
装着した後、前記緩衝部材を介してコア型とキャビティ
型とからなるインジェクション成形型で挟持し、両型で
形成される空間内に、硬質合成樹脂の溶融樹脂を射出し
て枠部を成形し、枠部の内周縁に沿ってシール兼緩衝部
材に切れ目を入れ、緩衝部材を除去することにより、バ
リの発生を防止しようとすることが開示されている。
【0004】また例えば、特開昭62ー25024 号公報に
は、板状の窓ガラスの周縁部に熱活性型の接着層を形成
し、接着剤層を形成した窓ガラスの周縁部を射出成形型
に挿入して合成樹脂の射出成形を行い、窓ガラスの周縁
部に枠材を形成するとともに、射出された樹脂の熱によ
り接着剤を活性化して窓ガラスと枠材を一体的に固着す
るという車両用ウインドウの製造方法が開示されてい
る。
【0005】さらに例えば、本出願人が既に出願した特
開平1ー209116号公報には、板状体周縁部の所要箇所に
モールまたはホルダーを一体成形して固着するに際し、
板状体周縁部の所要箇所に予め、60〜150 ℃の温度で融
着性を有しかつ厚みが5〜250 μの樹脂フイルムを少な
くとも一枚囲繞するよう表裏両面の周縁部から対応する
端面にかけて被着して板状体を型内に配置し、樹脂フイ
ルムの表面と型内面とからなるキャビティ空間に樹脂を
注入し、樹脂が固化した後、板状体を型から取出すモー
ルまたはホルダー付板状体の製造方法を提案している。
【0006】さらにまた例えば、西独特許第911,781 号
には、窓ガラスの周縁にゴム製のシール部材を取付ける
方法に関して記載され、ガラス板の縁部表面を例えばア
ルミニウムでメタライズ処理して0.05〜0.15mm程度の薄
い金属被膜を形成し、場合によってはその表面に接着
剤、例えば溶液状のゴム系接着剤を塗り、その後ガラス
板を型にセットしてゴムを成形して加熱加硫するという
ことが開示されている等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】前述したように、例
えば特公昭37ー18392 号公報、特公昭52ー32654 号公
報、特公昭46ー27527 号公報、特開昭48ー11388 号公報
および特開昭47ー15486 号公報等に記載されている接着
性の付与方法等では、例えば建築用部品あるいは自動車
用部品等で使用される積層体、ことに該部品としてのガ
ラス板状体の場合には耐熱接着性が要求され、さらには
低温接着での接着力も必要であり、前記したこれら従来
の方法での改良では充分でなく、使用し難いものであ
り、むしろ使用できないと言うべきものである。
【0008】一方、特開昭62ー25024 号公報に記載の製
造方法では、ガラス板の外周縁を両面から囲むように、
弾力性を有するゴム又は軟質合成樹脂からなる断面略コ
字状に成形したシール材を兼ねる緩衝部材を単に装着し
てモールを一体成形したとしても、必ずしも接着力を強
力に向上させるものではないものである。また西独特許
第911,781 号に記載の方法では、溶液状の接着剤を塗布
して接着剤層を設けることのみ記載し、接着剤層の厚さ
や溶融温度を記載していないし、例えば合せガラスの場
合には中間膜への悪影響を避けるためにはシール部材と
して成形するゴムの加硫温度が100 〜110 ℃程度が好ま
しいとあって、到底この温度ではゴムが溶融状態にはな
り難いと言えるものであり、必ずしも充分な接着力、こ
とに耐熱接着性でかつ低温接着での接着力を発現するも
のではないものであると言っても過言でないものであ
る。さらに特開平1ー209116号公報に記載の方法では、
前記種々の方法等より、かなり改善が認められるもの
の、例えば自動車用窓ガラスの昇降用窓ガラスにおい
て、温度上の種々の過酷な環境下で使用の際、耐熱接着
性が向上しているものの、充分長期的に確実に安定して
いるものとは必ずしも言い難いものである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る問題点に鑑みてなしたものであって、ガラス板状体周
縁部にモールまたはホルダーを一体成型して固着するに
際し、予めガラス板状体周縁部の所定箇所に、ことにア
ルコキシシラン化合物とポリアミド樹脂を含む特定の接
着性組成物のフイルムまたはフイルム状層でもって囲繞
するように被着した状態に介在させて行うこと、さらに
はモールまたはホルダーがマトリックス相がポリアミド
樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物とすることにより、
ガラス板状体、樹脂フイルムまたは樹脂フイルム状層な
らびに樹脂製モールまたはホルダーの各構成間の接着性
を改良して、高強度の接着、取付け一の精度向上等はも
ちろん、ことに耐熱性が格段に良好な、とくに低温接着
による接着力ならびに高温下での剥離に対する接着力を
顕著に向上させる、しかも耐水性等も良好となる一体成
型品であるモールまたはホルダー付ガラス板状体および
その製造法を提供するものである。
【0010】すなわち、本発明は、ガラス板状体周縁部
の所要箇所に、予め樹脂フイルムまたは樹脂フイルム状
層を少なくとも一枚囲繞するよう表裏両面の周縁部から
対応する端面にかけて被着し、射出成形法により樹脂製
のモールまたはホルダーを一体成型したモールまたはホ
ルダー付ガラス板状体において、前記樹脂フイルムまた
は樹脂フイルム状層がエチレンーα、βー不飽和カルボ
ン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体55〜90重量
%と、R’n Si(OR)4-n (R’はアミノ基、エポキシ
基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基
を有する極性基、ビニル基、炭素数1〜20個のアルキル
基、アルケニル基を示し、Rは炭素数1〜8個のアルキ
ル基を示し、nは1または2である。)式で表されるア
ルコキシシラン化合物0.5 〜10重量%と、ポリアミド樹
脂40〜5重量%とから成ることを特徴とするモールまた
はホルダー付ガラス板状体。
【0011】ならびに、前記アルコキシシラン化合物
が、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γーアミノプロピルトリエトキシシランから選ばれる少
なくとも1種のアルコキシシラン化合物であることを特
徴とする上述したモールまたはホルダー付ガラス板状
体。
【0012】また、前記エチレンーα、βー不飽和カル
ボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体が、エチ
レン単位40〜90重量%、α、βー不飽和カルボン酸アル
キルエステル単位55〜5重量%、無水マレイン酸単位0.
1 〜10重量%から成る共重合体であることを特徴とする
上述したモールまたはホルダー付ガラス板状体。
【0013】さらに、前記樹脂製のモールまたはホルダ
ーが、ポリアミド樹脂または、マトリックス相がポリア
ミド樹脂である多相熱可塑性樹脂から成ることを特徴と
する上述したモールまたはホルダー付ガラス板状体。さ
らにまた、前記ポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂
が、ポリアミド樹脂と、ポリフェニレンエーテルまたは
ポリプロピレンあるいはABSから得られる樹脂組成物
であることを特徴とする上述したモールまたはホルダー
付ガラス板状体。また、前記ポリアミド樹脂である多相
熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂と、ポリフェニレンエ
ーテルまたはポリプロピレンあるいはABS、およびガ
ラス繊維から得られる樹脂組成物であることを特徴とす
る上述したモールまたはホルダー付ガラス板状体。
【0014】さらにまた、前記ポリアミド樹脂が、ポリ
アミドー6またはポリアミドー66であることを特徴と
する上述したモールまたはホルダー付ガラス板状体。お
よび、前記ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテルか
ら得られる樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、ポリフェ
ニレンエーテルおよび相溶性改良剤とからなる樹脂組成
物であることを特徴とする上述したモールまたはホルダ
ー付ガラス板状体。
【0015】またさらに、ガラス板状体周縁部の所要箇
所に樹脂製のモールまたはホルダーを一体成形して固着
するに際し、前記所要箇所に、エチレンーα、βー不飽
和カルボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体55
〜90重量%と、R’n Si(OR)4-n (R’はアミノ基、
エポキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリ
ロキシ基を有する極性基、ビニル基、炭素数1〜20個の
アルキル基、アルケニル基を示し、Rは炭素数1〜8個
のアルキル基を示し、nは1または2である。)式で表
されるアルコキシシラン化合物0.5 〜10重量%と、ポリ
アミド樹脂40〜5重量%とから成る樹脂フイルムを含む
少なくとも一枚を、予め囲繞するよう表裏両面の周縁部
から対応する端面にかけて被着し、該ガラス板状体を型
内に配置して型締めし、前記樹脂フイルムの表面と該型
内面とからなるキャビティ空間に、ポリアミド樹脂また
は、マトリックス相がポリアミド樹脂である多相熱可塑
性樹脂から成る樹脂組成物を射出注入し、該樹脂組成物
が固化した後、前記ガラス板状体を前記型から取り出す
ことを特徴とするモールまたはホルダー付ガラス板状体
の製造法。
【0016】ならびに、前記ポリアミド樹脂である多相
熱可塑性樹脂が、ガラス繊維を含むことを特徴とする上
述したモールまたはホルダー付ガラス板状体の製造法を
それぞれ提供するものである。
【0017】ここで、前記したエチレンーα、βー不飽
和カルボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体
は、高圧ラジカル共重合によって製造される共重合体で
ある。α、βー不飽和カルボン酸エステルとしては、炭
素数が3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル
酸、メタクリル酸等のアルキルエステルであって、具体
例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸nープロピル、アクリル酸イソプロピル、アク
リル酸nーブチル、アクリル酸tーブチル、アクリル酸
イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸nープロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、メタクリル酸nーブチル、メタクリル酸tーブチ
ル、メタクリル酸イソブチル等であり、これらのうち、
とくにアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸nーブチル、メタクリル酸メチルが好ましく、またこ
れらのコモノマーは1種のみならず2種以上用いること
もできる。
【0018】また、前記α、βー不飽和カルボン酸エス
テルの含有量としては、5〜55重量%程度であり、5重
量%未満では接着性の改良効果が小さく好ましくなく、
55重量%を超えると接着力は充分であるものの製造コス
トが増大することおよび臭気が悪化すること等から好ま
しくないためである。
【0019】さらに、前記無水マレイン酸の含有量とし
ては、0.1 〜10重量%程度であり、0.1 重量%未満では
接着性の改良効果が小さく好ましくなく、10重量%を超
えると接着力は充分であるものの、製造コストが増大す
るので好ましくないためである。
【0020】次に、前記アルコキシシラン化合物は、R
' n Si(OR)4-n 式(R' はアミノ基、エポキシ基、メ
ルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基を有す
る極性基、ビニル基、炭素数1〜20個のアルキル基、ア
ルケニル基を示し、Rは炭素数1〜8個のアルキル基を
示し、nは1または2である。)で示されるものであ
る。好適なアルコキシシラン化合物を例示すると、アミ
ノ基を含有するものとしては、γーアミノプロピルトリ
メトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラ
ン、Nー(βアミノエチル)ーアミノプロピルトリメト
キシシラン、Nー(βアミノエチル)ーアミノプロピル
トリエトキシシラン等がある。また、エポキシ基を含有
するものとしては、γーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γーグリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、βー(3,4ーエポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン等がある。さらに、メルカプト
基を含有するものとしては、γーメルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γーメルカプトメチルジエトキシシ
ラン等がある。さらに、メタクリロキシ基を含有するも
のとしては、γー(メタクリロキシプロピル)トリメト
キシシラン等がある。さらにまた、ビニル基を含有する
ものとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリス(βーメトキシエトキ
シ)シラン等がある。さらにまた、アルキル基を含有す
るものとしては、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リイソプロポキシシラン等がある。
【0021】次いで、前記したポリアミド樹脂として
は、例えば3員環以上のラクタム、重合可能なωーアミ
ノ酸、2塩基酸とジアミン等との重縮合によって得られ
る各種のポリアミドを用いることができる。具体的に
は、例えばεーカプロラクタム、アミノカプロン酸、エ
ナントラクタム、7ーアミノヘプタン酸、11ーアミノウ
ンデカン酸等の重合体、あるいはブタンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシ
レンジアミン等のジアミン類と、テレフタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン2塩基酸、
グルタール酸等のジカルボン酸とを重縮合せしめて得ら
れる重合体またはこれらの共重合体が挙げられる。具体
例としては、例えばポリアミド6、ポリアミド66、ポリ
アミド6・10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミ
ド6・12のような脂肪族ポリアミド、ポリヘキサメチレ
ンジアミンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンジア
ミンイソフタルアミド、キシレン基含有ポリアミドのよ
うな芳香族ポリアミド等が挙げられ、これらは2種以上
の混合物または共重合体として用いることもできる。
【0022】さらにまた、前記エチレンーα、βー不飽
和カルボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体の
含有量が55〜90重量%としたのは、55重量%未満では成
形加工性が低下し、90重量%を超えるとガラス板状体に
対する接着性が低下するためである。また、アルコキシ
シラン化合物の含有量は0.5 〜10重量%、好ましくは1
〜5重量%であり、0.5 重量%未満ではガラス板状体に
対する接着性が低下し、10重量%を超えるとその増量効
果は認められなくなる。さらにポリアミド樹脂の含有量
は40〜5重量%であって、この範囲外ではいずれもガラ
ス板状体に対する接着性が低下するものである。
【0023】さらに、前記マトリックス相がポリアミド
樹脂である多相熱可塑性樹脂については、ポリアミド樹
脂と、例えばポリフェニレンエーテルやポリプロピレ
ン、ABS樹脂等の樹脂からなる組成物であり、例えば
ポリアミド樹脂としてはポリアミドー6、ポリアミドー
66等である。
【0024】さらにまた、前記ポリアミド樹脂とポリフ
ェニレンエーテルとからなる樹脂組成物は、親和性がよ
くないため極めて低い機械的物性しか示さないので、相
溶性改良剤を配合する。該相溶性改良剤としては、例え
ばマレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、不飽和ア
ミン、グリシジルメタクリレート等、また例えばクエン
酸、リンゴ酸、アガリシン酸等の飽和脂肪族ポリカルボ
ン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水化物
および塩等、また例えばクロロホルミルこはく酸無水
物、クロロエタノイルこはく酸無水物、トリメリット酸
無水物酸クロライド、トリメリット酸無水物酢酸無水
物、テレフタル酸クロライド等、および例えばビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(βーメトキシエトキシ)シラン、γーアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリエ
トキシシラン、Nー(βアミノエチル)ーアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、Nー(βアミノエチル)ーアミ
ノブロピルトリエトキシシラン、γーメルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γーメルカプトメチルエトキシ
シラン等の群から選ばれる少なくとも1種の化合物であ
る。なお、該相溶性改良剤を配合する際、ラジカル開始
剤を併用してもよい。
【0025】さらにまた、前記これらの樹脂組成物は、
例えばポリフェニレンエテールの難加工性や低耐溶剤
性、ポリアミド樹脂の低耐熱性や高吸水性を改良し有用
であり、加工性を確保するためポリアミド樹脂をマトリ
ックスにしている。
【0026】さらにまた、前記ポリアミド樹脂とポリプ
ロピレンとからなる樹脂組成物は、例えばポリプロピレ
ンの耐熱性や塗装性、ポリアミド樹脂の耐水性、耐薬品
性、耐衝撃性を改良し、耐熱性を確保するためポリアミ
ド樹脂をマトリックスにしている。
【0027】こらにまた、前記ポリアミド樹脂とABS
とからなる樹脂組成物は、ポリアミド樹脂が有する耐熱
性、耐油性を活かし、欠点である耐衝撃性、吸湿性をA
BSにより改良し、さらに成形収縮も小さくするもので
ある。
【0028】また、前記合成樹脂組成物の補強材として
は、ガラス繊維等の無機繊維ならびにアラミド繊維等の
有機繊維など一般的な補強材が用いられるものである。
一方、前記樹脂フイルム化する方法としては、例えばベ
ント装置付30mmφ二軸押出機と20mmφTダイフイルム成
形機等を用いて行い、約50〜200 ℃程度の温度で融着性
を示すものがよく、モールまたはホルダー成型時の樹脂
温度、例えば60〜250 ℃程度より少なくとも低い温度、
好ましくは10〜150 ℃程度低い温度が強固な融着力を発
揮するものとなるものであり、その温度は成形樹脂と樹
脂フイルムとの組合せ、フイルムの厚さ、型温(通常50
〜100 ℃)等によるものであり、また該樹脂フイルムの
厚さは約5〜250 μ程度であり、250 μを超えると一体
成形したホルダーあるいはモールのガラス板状体への付
着力の向上が得られにくくなり、例えば約100 〜 200μ
程度で1枚で用いることができ、5μ未満では付着力の
向上への効果が少なくなりやすいことと成形時における
フイルムの安定化が得にくいためであり、例えば15〜75
μの厚みのものを1〜3枚程度用いること等、好ましく
は総厚みが250 μ以下とすることである。
【0029】さらに、シール材兼緩衝部材としては、例
えばフッ素樹脂、シリコン樹脂、シリコンゴム等が採用
できるものであり、前記シール材をスプリング等を用い
て固定してもよいことは言うまでもない。
【0030】さらにまた、前記射出成形法としては、例
えばRIM(反応射出成形)法、R-RIM(強化反応射出成形)
法、LIM(液状射出成形)法あるいはR-LIM(強化液状射出
成形)法等が一体成形に採用することができ、ホルダー
としては R-RIM法または R-LIM法がまた、モールとして
は RIM法または LIM法が好ましいものである。さらにガ
ラス板状体等へ塗布する際は、ハケ塗りや含浸布による
塗布でよいものであり、場合によっては通常のディッピ
ング法、スプレー法等の塗布手段が適宜採用し得るもの
である。
【0031】さらにまた、前記ガラス板状体としては、
無機質あるいは有機質の透明ガラス板であってもよく、
無色または着色、ならびにその種類あるいは色調、形状
等に特に限定されるものではなく、さらに曲げ板ガラス
としてはもちろん、各種強化ガラスや強度アップガラ
ス、熱線反射ガラス等の各種機能性ガラス、平板や単
板、複層ガラスあるいは合せガラス、必要に応じハード
コート処理されたアクリル板、ポリカーボネート板等で
あり、建築、家具、車輌、自動車等に用いられるもので
ある。
【0032】さらにまた、ホルダーを一体成型するガラ
ス板状体周縁部の所要箇所とは、ガラス板状体の下縁側
が好ましいが、ガラス板状体の昇降方法ならびに開閉方
法等によっては、ガラス板状体の片方または両方の側縁
側あるいは上縁側でもよいものであり、ホルダーの一体
成型個数も広い部分に1個だけ設けてもよいし2個以上
に分割して設けてもよいものであって、その選択に当っ
ては前記昇降ならびに開閉方法とガラス板状体の大きさ
によるバランス、重量および形状等によって左右される
ものであり、またモール(ガスケットを含む)を一体成
型するガラス板状体周縁部の所要箇所とは、ガラス板状
体の少なくとも一辺から全周辺をいうものである。
【0033】
【作用】前述したとおり、本発明のモールまたはホルダ
ー付ガラス板状体およびその製造法によって、特異なホ
ットメルト性を有する、ことにアルコキシシラン化合物
とポリアミド樹脂を含む特定した接着性樹脂フイルムあ
るいは接着性樹脂フイルム状層を、少なくともガラス板
状体周縁部の所定箇所に被着するように予めセットした
状態で、ポリアミド層またはマトリックス相がポリアミ
ド樹脂である多相熱可塑性樹脂組成物でなるモールまた
はホルダーを一体成型することとにしたので、樹脂フイ
ルムまたは樹脂フイルム状層自身を一種の溶融状態また
はそれに近い状態にすることとなり、ガラス板状体とモ
ールまたはホルダーとの融着部をより強固で確実に理想
的な一体化をなすことができるとともに、耐水性、耐候
性、耐熱性、耐薬品性等耐久性が増大、ことに耐熱性に
おけるせん断剥離強度が、例えば約80℃程度の雰囲気中
で約5時間程度さらした後、約5.0 〜5.5kg /cm2 程度
以上と格段に向上することとなり、また従来のガラス板
状体とモールまたはホルダーとの接着では得られない、
例えば接着性樹脂フイルムまたはフイルム状層での一成
分として、アルコキシシラン化合物とポリアミドを配合
することにより、該ポリアミド樹脂の融点よりはるかに
低温での熱圧着による接着強度が顕著に向上することと
なり、接着と成型とを同時かつ瞬時にできて高作業効率
ならびに工数が低減できて省力化ができ、さらには作業
環境の向上化がてきることなり、またガラス板状体の曲
率とのくるいを発現するようなこともなくて寸法精度の
向上をもたらし、かつガラス板状体の強度低下を来しや
すいものをさけることができて高品位となり、しかもよ
り軽量化、小型化ならびに薄肉厚化等が可能となるなど
の数々の顕著な作用効果を奏するモールまたはホルダー
付ガラス板状体とその製造法を提供することができるこ
ととなって、車輌用ことに自動車用窓ガラス、とくに昇
降用窓ガラス、建築用窓ガラス、とくにドアガラス、各
種家具調度品等種々の用途に幅広く採用可能となるもの
である。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。ただし本発明は係る実施例に限定されるものではな
い。
【0035】図1に正面概略図で示すような、大きさ約
1000mmx800mm程度、板厚約4mm程度の所要形状を有す
るクリア・フロートガラス板状体2の自動車用サイドウ
インドウである昇降用ドアガラスの所要箇所の周縁部3
に、図4に拡大した部分側断面図で示すように、型
おけるホルダー用液状合成樹脂を射出注入する直前で
樹脂フイルム5のセット状態でもって射出一体成形する
本発明のモールまたはホルダー付ガラス板状体の製造法
によって、図1においてIーI視した図2および図3に
ホルダー成型部を拡大した部分側断面図で示すような、
側断面を有する所期のホルダーが一体に取付けられ、
図1に示す本発明のモールまたはホルダー付ガラス板状
体の一実施例であるホルダー付ガラス板状体を得た。
【0036】先ず、ベント装置付30mmφ二軸押出機を用
いて、設定温度約 260℃でもって、エチレンーα、βー
不飽和カルボン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合
体としてポンダインTX8030〔エチレン/エチルアクリレ
ート/無水マレイン酸=85/11.5/3.5 重量%、MRF=3.0g
/10 分(190℃、2160g) 〕(住化アトケム社製)、アル
コキシシラン化合物としてKBE1003(ビニルトリエトキシ
シラン) 、KBM1003(ビニルトリメトキシシラン) 、KBM4
03(γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン)お
よびポリアミド樹脂としてA1022S〔ポリアミドー6、相
対粘度=2.17dl/g、ユニチカ製〕を、重量部割合で7〜
8対3〜1対30〜20に溶融混練した接着組成物とし、乾
燥後、20mmφT ダイフイルム成形機を用いて、設定温度
約 260℃でフイルム化し、厚み約50μ、約150 μ前後等
の樹脂フイルム5を得て予め用意した。
【0037】次いで、図4に示すように、型は下側部
分のコア型部材7と上側部分のキャビ型部材8とからな
り、両型部材7、8は開閉できる合せ型になっていて、
先ず両部分を開放してコア型部材7の挟持部9の緩衝材
でもあるシール材10上に、ガラス板状体2の周縁部3の
うち所要箇所周縁部表裏両面と端面11にかけて、3ーア
ミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリン
グ剤でプライマー処理層12を施し、該処理部に予め上述
した約150 μ前後の樹脂フイルム5を囲繞するように被
着したガラス板状体2の周縁部3が所定部分に当接する
ように載置し、次に前記キャビ型部材8を緩衝材でもあ
るシール材10を介して約70℃前後の前記ガラス板状体2
の上部に当接し、約120 〜150kg /cm2 程度の圧力で型
締めによって両型部材7、8の挟持部9でガラス板状体
2をクランプしてシールすることによってキャビティ空
間13を形成させセットを完了するものである。
【0038】これに図示していない射出成形装置本体か
ら送られる、ポリアミド樹脂、例えばポリアミドー6あ
るいはポリアミドー66(PA-6,PA-66)と、ポリフェニレ
ンエーテル(PPE)および無水マレイン酸(MAH)、さらに
ガラスファイバー(GF)を溶融混練して得る組成物(PPE/
PA-6またはPA-66/MAH/GF=35/35/0.5/30 重量部)で、ポ
リアミド樹脂マトリックス中にポリフェニレンエーテル
が微分散している多相構造体であるホルダー用液状合
成樹脂組成物を約240 〜280 ℃程度で、型温約70〜80℃
程度の条件にあるキャビティ空間13内にアフターミキサ
ー等を通って注入口から約110 〜130kg /cm2 程度で約
60秒前後射出注入し一体成型し、該合成樹脂組成物が固
化した後、前記ガラス板状体2を前記型から取り出す
ことによって図1乃至図3に示すように ガラス板状体
2の周縁部3の所要箇所にホルダーを成型するもので
ある。
【0039】なお、上記した樹脂フイルムはガラス板状
体の所要箇所周縁部に被着するに際し、例えば前記樹脂
フイルムの周縁部を前記シール材で押え込むようにして
挟持して固定してもよく、場合によってはバリ発生の防
止策にすることもでき、また前記液状合成樹脂組成物の
射出注入口については形状によって上下2箇所あるいは
単に型周に数箇所設けてもよく、さらに各型部分は温度
制御ができるようにし適温に保持するものであり、こと
に熱ショックまたは前記合成樹脂組成物の発泡あるいは
スキン層の形成等を考慮して制御するものであり、いず
れにせよ随時、温度、注入場所、注入量等を調節しなが
ら射出注入できるようにすることは当然である。
【0040】得られたホルダー付ガラス板状体は、図
1に示すように、略台形に切断加工したガラス板状体
2、とくにガラス板状体2の下辺の周縁部3に平面皿状
の凸状部14(必ずしもこのような形状でなくてもよい
し、場合によってはなくてもよい)を設け、該平面皿状
の凸状部14を囲繞する表裏両面の周縁部3から対応する
端面11にかけ、前記樹脂組成物による一体成形をして、
平面T形状であるホルダーを固着して成り、該ホルダ
は昇降装置(図示せず)に結合するためのガイドチ
ャンネル等を固定するねじ部15を有する舌片16を備えて
いるものであり、図2および図2のさらに部分拡大図で
ある図3に示すように、前記ガラス板状体2とカップリ
ング処理層12、該カップリング処理層12と樹脂フイルム
5、ならびに該樹脂フイルム5と合成樹脂組成物で成る
ホルダーでなる構成とすることによって、該各間での
接着力はもちろん、全体としての接着力が顕著に向上す
るものである。
【0041】すなわち、該得られた本発明のホルダー付
ガラス板状体と、従来の前記樹脂フイルムなしである単
なる接着したものとで、せん断剥離強度を比較したとこ
ろ、例えば従来の樹脂フイルムなしでは約1.2 〜1.5kg
/cm2 程度あるいはそれ以下であったのが、本発明のホ
ルダー付ガラス板状体では約13kg/cm2 以上でも異常が
ないものであり、しかも耐熱性、ことに例えば約50〜80
℃程度で約4〜5時間程度の雰囲気に晒された後でも、
例えば所定温度下で剥離速度約10mm/min 程度の条件に
おける前記せん断剥離強度の向上がみられ、例えば約5.
0 〜5.5kg /cm 2 程度以上となるものであった。
【0042】上記本発明のホルダー付ガラス板状体の強
度は一体成形でない例えばシリコン等による従来の接着
法より格段に差がある極めて高いものである。また樹脂
フイルムとして例えば約300 〜350 μ程度の厚さのポリ
ビニルブチラール樹脂またはポリアセタール共重合体樹
脂、あるいは約150 μ程度の厚さのエチレン共重合体樹
脂を用い、前記と同様の成形樹脂を用いた同様の試作品
は前記強度の向上はほとんどみられないようなもの、あ
るいは所期のめざすものとはならないものであった。さ
らに上記本発明のホルダー付ガラス板状体の強度は本出
願人が既に出願提案した特開平1ー209116号公報に示す
ものの強度より、ことに耐熱性の点での強度がより向上
するものであった。なお、上記本発明のホルダー付ガラ
ス板状体は耐湿性(例えば約40〜50℃程度、約95〜98%
RH程度、約160 〜170H程度の条件で剥離強度測定)およ
び耐水性と耐候性(約20℃前後の常温で水中浸漬、約70
〜170H程度の条件で剥離強度測定)においても充分と言
えるものであった。
【0043】
【発明の効果】以上前述したように、本発明によれば、
ガラス板状体に融着しかつモールまたはホルダー用合成
樹脂組成物とも一体化した融着をして傾斜組成的働きを
し、より効果的な一体成型化を達成することができ、各
物質間の接着強度を大きくし、従来にない全体としての
強度を付与し、ことに耐熱性における強度を格段に向上
させることができ、とくにポリアミド樹脂の融点よりは
るかに低温での熱圧着による接着強度が向上し、さらに
耐水性が向上する等種々の作用効果をもたらすととも
に、高級観、高機能あるいは多機能指向にも対応し得る
こととなり、しかも作業の省力化および効率化ならびに
高環境化ができ、寸法精度等が向上し高品位で高生産性
となるなど幅広い卓効を奏するものである有用なモール
またはホルダー付ガラス板状体およびその製造法を提供
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるホルダー付ガラス板状
体の正面概略図である。
【図2】図1においてIーI視した、ホルダー一体成型
部を拡大した部分側断面図である。
【図3】図2に示すホルダー一体成型部をさらに部分拡
大した側断面図である。
【図4】本発明による製造法を実施する際の説明図で一
体成型前における型内セット状態を拡大して示す部分側
断面図である。
【符号の説明】 ホルダー付ガラス板状体 2 ガラス板状体 3 周縁部 ホルダー 5 樹脂フイルム 型 7 コア型部材 8 キャビ型部材 13 キャビティ空間
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60J 1/10 1/17 C03C 27/06 7821−4G 27/12 7821−4G E06B 3/54 // B29K 105:20 B29L 31:30 4F (72)発明者 山内 豊 三重県松阪市小黒田町537ー8 (72)発明者 浅海 千義 三重県多気郡明和町大字上野383ー1

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板状体周縁部の所要箇所に、予め
    樹脂フイルムまたは樹脂フイルム状層を少なくとも一枚
    囲繞するよう表裏両面の周縁部から対応する端面にかけ
    て被着し、射出成形法により樹脂製のモールまたはホル
    ダーを一体成型したモールまたはホルダー付ガラス板状
    体において、前記樹脂フイルムまたは樹脂フイルム状層
    がエチレンーα、βー不飽和カルボン酸エステルー無水
    マレイン酸三元共重合体55〜90重量%と、R’n Si(O
    R)4-n (R’はアミノ基、エポキシ基、メルカプト
    基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基を有する極性
    基、ビニル基、炭素数1〜20個のアルキル基、アルケニ
    ル基を示し、Rは炭素数1〜8個のアルキル基を示し、
    nは1または2である。)式で表されるアルコキシシラ
    ン化合物0.5 〜10重量%と、ポリアミド樹脂40〜5重量
    %とから成ることを特徴とするモールまたはホルダー付
    ガラス板状体。
  2. 【請求項2】 前記アルコキシシラン化合物が、ビニル
    トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γー
    グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γーアミノ
    プロピルトリエトキシシランから選ばれる少なくとも1
    種のアルコキシシラン化合物であることを特徴とする請
    求項1記載のモールまたはホルダー付ガラス板状体。
  3. 【請求項3】 前記エチレンーα、βー不飽和カルボン
    酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体が、エチレン
    単位40〜90重量%、α、βー不飽和カルボン酸アルキル
    エステル単位55〜5重量%、無水マレイン酸単位0.1 〜
    10重量%から成る共重合体であることを特徴とする請求
    項1記載のモールまたはホルダー付ガラス板状体。
  4. 【請求項4】 前記樹脂製のモールまたはホルダーが、
    ポリアミド樹脂または、マトリックス相がポリアミド樹
    脂である多相熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請
    求項1記載のモールまたはホルダー付ガラス板状体。
  5. 【請求項5】 前記ポリアミド樹脂である多相熱可塑性
    樹脂が、ポリアミド樹脂と、ポリフェニレンエーテルま
    たはポリプロピレンあるいはABSから得られる樹脂組
    成物であることを特徴とする請求項4記載のモールまた
    はホルダー付ガラス板状体。
  6. 【請求項6】 前記ポリアミド樹脂である多相熱可塑性
    樹脂が、ポリアミド樹脂と、ポリフェニレンエーテルま
    たはポリプロピレンあるいはABS、およびガラス繊維
    から得られる樹脂組成物であることを特徴とする請求項
    4記載のモールまたはホルダー付ガラス板状体。
  7. 【請求項7】 前記ポリアミド樹脂が、ポリアミドー6
    またはポリアミドー66であることを特徴とする請求項
    5または6記載のモールまたはホルダー付ガラス板状
    体。
  8. 【請求項8】 前記ポリアミド樹脂とポリフェニレンエ
    ーテルから得られる樹脂組成物が、ポリアミド樹脂と、
    ポリフェニレンエーテルおよび相溶性改良剤とからなる
    樹脂組成物であることを特徴とする請求項5記載のモー
    ルまたはホルダー付ガラス板状体。
  9. 【請求項9】 ガラス板状体周縁部の所要箇所に樹脂製
    のモールまたはホルダーを一体成形して固着するに際
    し、前記所要箇所に、エチレンーα、βー不飽和カルボ
    ン酸エステルー無水マレイン酸三元共重合体55〜90重量
    %と、R’n Si(OR)4-n (R’はアミノ基、エポキシ
    基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基
    を有する極性基、ビニル基、炭素数1〜20個のアルキル
    基、アルケニル基を示し、Rは炭素数1〜8個のアルキ
    ル基を示し、nは1または2である。)式で表されるア
    ルコキシシラン化合物0.5 〜10重量%と、ポリアミド樹
    脂40〜5重量%とから成る樹脂フイルムを含む少なくと
    も一枚を、予め囲繞するよう表裏両面の周縁部から対応
    する端面にかけて被着し、該ガラス板状体を型内に配置
    して型締めし、前記樹脂フイルムの表面と該型内面とか
    らなるキャビティ空間に、ポリアミド樹脂または、マト
    リックス相がポリアミド樹脂である多相熱可塑性樹脂か
    ら成る樹脂組成物を射出注入し、該樹脂組成物が固化し
    た後、前記ガラス板状体を前記型から取り出すことを特
    徴とするモールまたはホルダー付ガラス板状体の製造
    法。
  10. 【請求項10】 前記ポリアミド樹脂である多相熱可塑性
    樹脂が、ガラス繊維を含むことを特徴とする請求項9記
    載のモールまたはホルダー付ガラス板状体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013084550A1 (ja) * 2011-12-08 2013-06-13 吉田テクノワークス株式会社 ガラス一体型成形品の製造方法、ガラス一体型成形品
JP2013146875A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Nissha Printing Co Ltd ガラスインサート成形品及びその製造方法、並びにフィルム一体ガラス

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