JPH0610646A - ダクト内伝搬音検出装置 - Google Patents

ダクト内伝搬音検出装置

Info

Publication number
JPH0610646A
JPH0610646A JP4171307A JP17130792A JPH0610646A JP H0610646 A JPH0610646 A JP H0610646A JP 4171307 A JP4171307 A JP 4171307A JP 17130792 A JP17130792 A JP 17130792A JP H0610646 A JPH0610646 A JP H0610646A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
duct
absorbing material
microphone
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4171307A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Saruta
進 猿田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4171307A priority Critical patent/JPH0610646A/ja
Publication of JPH0610646A publication Critical patent/JPH0610646A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダクト内を伝搬する音を風雑音および振動の
影響なしに精度良く適確に検出するダクト内伝搬音検出
装置を提供する。 【構成】 ダクト1の内壁に貼り付けられた吸音材3の
内部に集音面がダクト内を平面波として伝搬する音の波
面とほぼ平行になるようにマイクロホン素子7を配設
し、該マイクロホン素子7によってダクト1内の音を検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気流が流れる送風路等
のようなダクト内を伝搬する音を検出するダクト内伝搬
音検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ダクト内の伝搬騒音を検出し、こ
の騒音に対して逆位相の音を発生し、これにより音波干
渉を起こして、騒音を低減する能動消音システムが注目
されている。
【0003】この能動消音システムは、ダクト内を伝搬
されてくる騒音をマイクロホン等で検出し、この検出し
た信号に信号処理を施して、逆位相で同振幅の干渉音信
号を作成し、この干渉音信号をスピーカ等からダクト内
に放射し、これによりダクト内で音波干渉を起して、音
響的な壁を形成し、これによりダクト下流への騒音の伝
搬を遮断するものである。この結果、低周波の消音帯域
においては10dB以上の消音効果が期待できるととも
に、従来の消音器のような圧力損失がほとんどないた
め、このような能動消音システムは例えば空調設備の送
風路の消音システム等として適用するのに適している。
【0004】従来、このようなシステムに使用されるダ
クト内伝搬音検出装置は、送風路内を流れる風がマイク
ロホンに直接当たって発生する風雑音を防止するため
に、マイクロホンに防風等をつけて送風路内に設けた
り、またはマイクロホン自体を流線形にして気流が乱れ
ないようにしたり、またはダクトの壁面に穴を形成し
て、この穴から音のみを外部に設けたマイクロホンに導
くというような方法を採用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、マイ
クロホンに風が当たって発生する風雑音を防止するため
の従来の各方法、特に防風を設けたり、マイクロホンを
流線型にする方法は、ダクト内の気流の流速が例えば1
0m/sを越える高速な気流が流れるような場合に対し
ては効果がない。
【0006】また、ダクトの壁面に穴を設け、この穴か
ら音のみを外部に設けたマイクロホンに導くというよう
な従来の方法は、マイクロホンが外部騒音を拾わないよ
うにマイクロホンを箱状の遮音の囲いで覆わなければな
らず、この箱の音響特性とダクトにあけた穴径等によっ
ては共鳴現象等により特定周波数の音が強調または減衰
されたり、またはダクト内からマイクロホンまで音が伝
わらなかったりして、ダクト内の音を正確に集音できな
いことがある。
【0007】更に、能動消音システムにおいては、風雑
音が混入すると、信号のS/N比が悪くなり、制御音信
号を精度良く作成することができなくなり、消音効果が
得られなくなるばかりでなく、場合によっては増音する
こともある。また、マイクロホンを覆う箱の音響特性の
影響がある時には、位相特性において急激な位相変化が
生じていることがあり、制御音作成の信号処理部がその
位相変化に追従できなくなって、逆位相音を作成するこ
とができなくなり、消音効果が得られなくなるばかりで
なく、逆に増音する場合もある。
【0008】また、ダクト内に気流が流れると、静圧の
ほかに送風機によってダクトに動圧がかかったり、騒音
によりダクトが振動することがあるが、このダクト壁面
の振動はマイクロホンに伝達されて、振動音として検出
されるという問題がある。この振動音は流線型のマイク
ロホンをダクト内に配設している場合には、ダクト壁面
にマイクロホンを支持する支持部材を通じてマイクロホ
ンに振動が伝達されるし、またダクトの外部にマイクロ
ホンを設ける場合には、ダクト自体が振動しているの
で、マイクロホンにも当然振動が伝達され、このような
振動雑音によってダクト内の音を正確に集音できないと
いう問題がある。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ダクト内を伝搬する音を風雑
音および振動の影響なしに精度良く適確に検出するダク
ト内伝搬音検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のダクト内伝搬音検出装置は、気流が流れる
ダクト内を伝搬する音を検出するダクト内伝搬音検出装
置であって、ダクト内壁に貼り付けられた吸音材と、ダ
クト内の音を検出すべく前記吸音材の内部に集音面がダ
クト内を平面波として伝搬する音の波面とほぼ平行にな
るように配設されたマイクロホン素子とを有することを
要旨とする。
【0011】また、本発明のダクト内伝搬音検出装置
は、気流が流れるダクト内を伝搬する音を検出するダク
ト内伝搬音検出装置であって、ダクトの振動により発生
する音を遮断するとともに該振動を抑制すべくダクト内
壁に隣接して設けられた遮音制振材と、該遮音制振材の
内側に設けられた吸音材と、該吸音材の内側に貼り付け
られたシートと、ダクト内の音を検出すべく前記吸音材
の内部に配設されたマイクロホン素子とを有することを
要旨とする。
【0012】更に、本発明のダクト内伝搬音検出装置
は、気流が流れるダクト内を伝搬する音を検出するダク
ト内伝搬音検出装置であって、ダクトの振動により発生
する音を遮断するとともに該振動を抑制すべくダクト内
壁に隣接して設けられた遮音制振材と、該遮音制振材の
内側に設けられた吸音材と、該吸音材の内側に貼り付け
られたシートと、ダクト内の音を検出すべく前記吸音材
の内部に集音面が互いに逆向きとなるとともに、両集音
面がダクト内の音の伝搬方向にほぼ平行であって、ダク
トの内壁に対して垂直になるように配設された一対のマ
イクロホン素子とを有することを要旨とする。
【0013】
【作用】本発明のダクト内伝搬音検出装置では、ダクト
内壁に貼り付けられた吸音材の内部に集音面がダクト内
を平面波として伝搬する音の波面とほぼ平行になるよう
にマイクロホン素子を配設し、該マイクロホン素子によ
ってダクト内の音を検出する。
【0014】また、本発明のダクト内伝搬音検出装置で
は、ダクト内壁に隣接して遮音制振材を設けて、ダクト
の振動により発生する音を遮断するとともに該振動を抑
制し、該遮音制振材の内側に吸音材を設け、該吸音材の
内側にシートを貼り付け、吸音材の内部にマイクロホン
素子を配設してダクト内の音を検出する。
【0015】更に、本発明のダクト内伝搬音検出装置で
は、ダクト内壁に隣接して遮音制振材を設けて、ダクト
の振動により発生する音を遮断するとともに該振動を抑
制し、該遮音制振材の内側に吸音材を設け、該吸音材の
内側にシートを貼り付け、吸音材の内部に集音面が互い
に逆向きとなるとともに、両集音面がダクト内の音の伝
搬方向にほぼ平行であって、ダクトの内壁に対して垂直
になるように一対のマイクロホン素子を配設し、該一対
のマイクロホン素子でダクト内の音を検出する。
【0016】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0017】図1は、本発明の一実施例に係わるダクト
内伝搬音検出装置の断面図である。同図に示すダクト内
伝搬音検出装置は、例えばエアコンの送風路等のダクト
内を流れる気流によってダクト内に発生し伝搬する音を
検出するものであり、ダクト1の内壁にグラスウールか
らなる厚さ約10〜50mmの吸音材3が貼り付けられて
いる。ダクト1の外壁は亜鉛引き鋼板で構成されてい
る。
【0018】また、吸音材3の内面にはグラスウールを
編んで表面が滑らかなシート5が接着され、吸音材3の
表面を滑らかにしている。このシート5は空気や音を通
し、ダクト1内を平面波として伝搬されてくる周波数の
音に対してはほとんど遮音、吸音しない。
【0019】吸音材3とシート5とは接着されて板状に
形成されるとともに、図2(a)に示すように矩形のダ
クト1の内側の4隅にはLアングル9が配設されてい
る。
【0020】また、図1に示すように、吸音材3の内部
には単一指向性のマイクロホン素子7が埋設されてい
る。このマイクロホン素子7の集音面はダクト1内を伝
搬されてくる音の到来方向を向いており、音の到来方向
とマイクロホン素子7の感度の一番高い方向を合わせる
ようになっている。すなわち、マイクロホン素子7の集
音面はダクト1内を平面波として伝搬する音の波面とほ
ぼ平行になるように配設されている。この結果、対象と
する音を一番感度良く検出し、ダクト1の壁面から入っ
てくる外来音や、対象音の伝搬方向と反対方向に向かう
音等の雑音となる余分な音成分を検出しないようになっ
ている。
【0021】特に、後述するように、能動消音システム
に適用した場合には、マイクロホン素子7より後方の下
流に配設されているスピーカから音波干渉を起こすため
の制御音の戻りがあるため、この制御音がマイクロホン
素子7に入ると場合によってはハウリングを発生し、制
御不能になることがあるので、マイクロホン素子7はこ
のような反対方向の音等を検出しないように集音面がダ
クト1内を伝搬する対象とする音の到来方向を向くよう
に配設されている。
【0022】更に詳しくは、ダクト1内を伝搬する音は
ダクト1内を1次元平面波として伝わる場合で、低周波
域の音である。高周波になると、ダクト1の断面の各部
で種々の位相を持ち、互いに干渉して徐々に減衰して伝
わらない。従って、ダクト1による集音位置はダクト1
の壁面で行っても、ダクト1の中央で行っても同じであ
る。また、集音対象外の高周波音をダクト1による減衰
以上に減衰させるためと、これによりその余分な高周波
音でマイクロホン素子7やその他の信号増幅部がオーバ
ーフローを起こさないようにすることができるために、
ダクト1の壁面に前記吸音材3が所定の厚さで貼り付け
てあるのである。この吸音材3による音の減衰効果は約
500Hz以上でないと十分な効果を出しにくいので、
集音対象の低周波音はダクト1の壁面に貼った吸音材3
の厚さではほとんど減衰しない。従って、吸音材3内に
マイクロホン素子7を埋設することにより、風雑音の影
響を受けることなく、対象とする音を効果的に検出する
ことができる。
【0023】更に、マイクロホン素子7の集音面がダク
ト1内を平面波として伝搬する音の面とほぼ平行になる
ようにマイクロホン素子7を配設することにより、音の
到来方向とマイクロホン素子7の感度の一番高い方向を
合わせている。そして、対象とする音を一番感度良く検
出し、ダクト1の壁面から入ってくる外来音や、対象音
の伝搬方向と反対方向に向かう音等の雑音となる余分な
音成分を検出し難くしている。
【0024】図2(a)は前記マイクロホン素子7をダ
クト1の1辺のほぼ中央の吸音材3内に埋設した例を示
し、また図2(b)はマイクロホン素子7をダクト1の
角部寄りの吸音材3内に埋設した例を示している。な
お、このようなマイクロホン素子7をダクト1の角部寄
りの吸音材3内に埋設する場合には、吸音材3を固定す
るためのLアングル9が角部に配設されているので、こ
れによりマイクロホン素子7が遮音されて、検出感度が
悪くならないように配設することが必要である。
【0025】ダクト1の振動モードは、主に図3(a)
および(b)に示すように、ダクト1の壁面が振動する
ものとダクト1の角の所が曲がるように振動するものと
がある。従って、図3(a)に示すような壁面の振動に
対してはマイクロホン素子7を図2(b)に示すように
ダクト1の角部寄りの部分に埋設することにより振動の
影響を低減することができる。また、図3(b)のよう
にダクト1の角部が振動する場合には、図2(a)に示
すようにマイクロホン素子7をダクト1の1辺のほぼ中
央の吸音材3内に埋設することにより振動の影響を低減
することができる。
【0026】図4は、本発明の他の実施例に係わるダク
ト内伝搬音検出装置の部分拡大断面図である。同図に示
すダクト内伝搬音検出装置は、図1に示したと同様なダ
クト1とその内壁に貼り付けられた吸音材3との間に配
設され、ダクト1の振動により発生する音を遮断してマ
イクロホン素子7に伝達しにくくするとともに該ダクト
1の振動を抑制する効果も有する遮音制振材11を有し
ているとともに、また吸音材3内にはマイクロホン素子
7はその集音面がダクト1の内側を向き、ダクト1の内
壁とほぼ平行になるように埋設されている。マイクロホ
ン素子7をダクト1の1辺のほぼ中央の吸音材3内に設
ける場合には、図3(a)に示したようにその部分の振
動が一番大きくなるので、遮音制振材11の効果は大き
くなる。なお、吸音材3の内側にシート5が貼り付けら
れていることは図1の実施例と同じである。
【0027】更に具体的には、吸音材3内にダクト1の
内壁側から穴が形成され、この穴内にマイクロホン素子
7が埋設されている。マイクロホン素子7の位置はその
集音面が内側のシート5の面までくるようにすると、シ
ート5の表面は通気性があるので、マイクロホン素子7
の集音面に風雑音が発生する恐れがあり、好ましくない
ため、マイクロホン素子7はダクト1の内壁側から形成
された穴内に埋設されている。また、マイクロホン素子
7を穴内に挿入した後の穴の空所であるくぼみにはウレ
タン等の発泡材や吸音材で蓋をして、マイクロホン素子
7を確実に支持することが好ましい。
【0028】マイクロホン素子7の引出し線であるコー
ド13は、図4に示すように、ダクト1の壁に穴をあけ
て通すが、穴のエッジでコードが痛まないようにゴム製
のブッシュ15を穴に取り付け、このブッシュ15内に
コード13を通すようにすることが好ましい。
【0029】マイクロホン素子7のコード13は、マイ
クロホン素子7の近くの位置から外部に取り出すと、ダ
クト1の壁の振動がコード13を伝わって、マイクロホ
ン素子7を振動させ、これが雑音源となるので、図5
(a),(b)に示すようにマイクロホン素子7のコー
ド13をダクト1の角部から外部に取り出すようにする
ことが好ましい。
【0030】なお、図5(a)はマイクロホン素子7の
コード13を吸音材3の内部を通した場合を示し、図5
(b)はマイクロホン素子7のコード13を吸音材3と
遮音制振材11との間に挟んで振動しないように保持し
て通した場合を示している。
【0031】図6は、マイクロホン素子7をダクト1の
角部寄りの吸音材3内に設けた例を示している。図3
(a)に示すようにダクト1の壁の振動が大きい場合に
は、このようにダクト1の角部寄りの部分にマイクロホ
ン素子7を設けることにより振動の影響を低減すること
ができる。なお、マイクロホン素子7で検出される音
は、ダクト1内を平面波として伝わる音であるので、マ
イクロホン素子7がダクト1の中央位置にあっても、角
部にあっても、同一断面上であれば、原理的に同位相で
あるので、問題はない。
【0032】図7(a)および(b)は、それぞれ本発
明の更に他の実施例に係わるダクト内伝搬音検出装置の
斜視図および部分拡大断面図である。
【0033】図7に示すダクト内伝搬音検出装置は、上
述した図4に示した実施例における1つのマイクロホン
素子7の代わりに2個のマイクロホン素子7a,7bを
吸音材3内に埋設し、この2個のマイクロホン素子7
a,7bの集音面が互いに逆向きとなるとともに、両集
音面がダクト1内の音の伝搬方向にほぼ平行であって、
ダクト1の内壁に対して垂直になるように配設されてい
る点が異なるものであり、その他の構成は同じである。
【0034】更に詳しくは、2個のマイクロホン素子7
a,7bは、単一指向性のマイクロホン素子であり、同
一軸上に対向させて数mmの間隔をあけて配設されるとと
もに、両マイクロホン素子7a,7bには同一の振動が
伝達されるようにホルダ21で固定されている。両マイ
クロホン素子間の間隔は対象とする音の周波数範囲の最
小波長と関係しており、間隔が広いほど、集音できる上
限周波数は低減する。しかしながら、ダクト1内を平面
波として伝達する音の検出および波長はダクト1の対角
寸法の倍以上であるので、数mmの間隔である場合には特
に問題はない。マイクロホン素子の設置方向は対向させ
てあるマイクロホンの軸がダクト1の長手方向とは垂直
にかつダクト1の壁とは平行になるようにし、これによ
りマイクロホン素子の軸を雑音となる振動方向と一致さ
せ、かつ伝搬音の波面と平行にし、振動は互いに逆相と
なり、音は同相となって2個のマイクロホン素子7a,
7bによって検出されるようにしている。
【0035】そして、両マイクロホン素子7a,7bか
らの信号は加算増幅器23で加算増幅され、これにより
2個のマイクロホン素子7a,7bで同相として検出さ
れた音の信号は信号レベルが2倍となって強調され、ま
た振動成分は2個のマイクロホン素子7a,7bからは
互いに逆相となって検出されるので減衰される。なお、
両マイクロホン素子7a,7bの特性が揃っていれば、
振動成分はゼロになるが、特性のばらつきがある場合に
は、完全にゼロにならない。そこで、一方のマイクロホ
ン素子の出力信号にゲイン調整用のボリウムや位相補償
回路を設けて、振動検出成分をできる限り小さくするこ
とが可能である。
【0036】なお、このように2個のマイクロホン素子
を設けることによる振動の抑制は、図3(a),(b)
に示す振動の両者に対して有効であるが、この振動のう
ち図3(a)に示す振動は前記遮音制振材11によって
かなり抑制することができるが、図3(b)に示した振
動はダクト1の壁自体をあまり変形させずに角部のみを
変形させて振動するので、このような振動は遮音制振材
11によっては抑制することができない。従って、図7
に示した実施例のように2個のマイクロホン素子7a,
7bを対向して設けることにより、図3(b)に示すよ
うな振動によっても2個のマイクロホン素子の出力は逆
位相となるので、これを加算することにより互いに打ち
消し合ってキャンセルされるのである。
【0037】また、振動は一般に耳に聞こえない約50
Hz以下の超低周波領域のものであるので、消音システ
ムへの応用の場合でもスピーカの低域再生限界以下とな
り、消音対象周波数からはずれている。しかしながら、
振動の振幅はかなり大きいので、マイクロホン素子の加
算増幅器とダイナミックレンジを越えてしまい、信号が
歪んでしまう。このため、一般的には超低周波をカット
するためにハイパスフィルタを従来は設けているが、こ
の場合には位相遅れが生じ、能動消音制御等ではシステ
ムの因果性の問題が発生することがあるが、本実施例で
は、2個のマイクロホン素子を使用しているので、この
ような位相遅れが生じないので、因果性の問題も発生し
にくくすることができる。
【0038】図8は、上述した各実施例のダクト内伝搬
音検出装置を適用した能動消音装置の構成を示す図であ
る。同図において、ダクト1の上流側の吸音材3内に上
述したマイクロホン素子7(7a,7b)を埋設し、こ
のマイクロホン素子で検出したダクト1内の音信号を能
動消音制御部25に供給し、音波干渉により騒音を消音
する騒音と逆位相の制御音を作成し、この制御音をダク
ト1の下流側に設けたスピーカ27からダクト1内に放
射し、これにより騒音と制御音とを干渉させて減衰さ
せ、これによりダクト1の下流側に騒音が伝達されない
ようにしている。
【0039】なお、上述した本発明のダクト内伝搬音検
出装置を能動消音装置に適用した場合の具体的なデータ
としては、例えば送風ダクト内を伝搬する風速が5m/
s以上の場合には、従来のように送風路内に単にマイク
ロホンを設置したのみでは、風雑音によりダクトを伝搬
する音との相関がなくなり、ほとんど消音できないが、
本発明のダクト内伝搬音検出装置を利用することによ
り、風速が10m/s以上でも消音帯域で10dB以上
の消音効果を得ることができた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダクト内壁に貼り付けられた吸音材の内部に集音面がダ
クト内を平面波として伝搬する音の波面とほぼ平行にな
るようにマイクロホン素子を配設し、該マイクロホン素
子によってダクト内の音を検出したり、またはダクト内
壁に隣接して遮音制振材を設けて、ダクトの振動により
発生する音を遮断するとともに該振動を抑制し、該遮音
制振材の内側に吸音材を設け、該吸音材の内側にシート
を貼り付け、吸音材の内部にマイクロホン素子を配設し
てダクト内の音を検出したり、またはダクト内壁に隣接
して遮音制振材を設けて、ダクトの振動により発生する
音を遮断するとともに該振動を抑制し、該遮音制振材の
内側に吸音材を設け、該吸音材の内側にシートを貼り付
け、吸音材の内部に集音面が互いに逆向きとなるととも
に、両集音面がダクト内の音の伝搬方向にほぼ平行であ
って、ダクトの内壁に対して垂直になるように一対のマ
イクロホン素子を配設し、該一対のマイクロホン素子で
ダクト内の音を検出するので、ダクトの風雑音および振
動の影響なく、ダクト内を伝搬する音を精度良く確実に
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるダクト内伝搬音検出
装置の断面図である。
【図2】図1に示す実施例においてマイクロホン素子を
ダクトの1辺のほぼ中央の吸音材内に埋設した例および
マイクロホン素子をダクトの角部寄りの吸音材内に埋設
した例を示す図である。
【図3】ダクトの振動モードを示す図である。
【図4】本発明の他の実施例に係わるダクト内伝搬音検
出装置の部分拡大断面図である。
【図5】図4の実施例においてマイクロホン素子のコー
ドの引き出し方法を示す説明図である。
【図6】図4の実施例においてマイクロホン素子をダク
トの角部寄りの吸音材内に設けた例を示す図である。
【図7】本発明の更に他の実施例に係わるダクト内伝搬
音検出装置の斜視図および部分拡大断面図である。
【図8】各実施例のダクト内伝搬音検出装置を適用した
能動消音装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ダクト 3 吸音材 5 シート 7,7a,7b マイクロホン素子 11 遮音制振材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気流が流れるダクト内を伝搬する音を検
    出するダクト内伝搬音検出装置であって、ダクト内壁に
    貼り付けられた吸音材と、ダクト内の音を検出すべく前
    記吸音材の内部に集音面がダクト内を平面波として伝搬
    する音の波面とほぼ平行になるように配設されたマイク
    ロホン素子とを有することを特徴とするダクト内伝搬音
    検出装置。
  2. 【請求項2】 気流が流れるダクト内を伝搬する音を検
    出するダクト内伝搬音検出装置であって、ダクトの振動
    により発生する音を遮断するとともに該振動を抑制すべ
    くダクト内壁に隣接して設けられた遮音制振材と、該遮
    音制振材の内側に設けられた吸音材と、該吸音材の内側
    に貼り付けられたシートと、ダクト内の音を検出すべく
    前記吸音材の内部に配設されたマイクロホン素子とを有
    することを特徴とするダクト内伝搬音検出装置。
  3. 【請求項3】 気流が流れるダクト内を伝搬する音を検
    出するダクト内伝搬音検出装置であって、ダクトの振動
    により発生する音を遮断するとともに該振動を抑制すべ
    くダクト内壁に隣接して設けられた遮音制振材と、該遮
    音制振材の内側に設けられた吸音材と、該吸音材の内側
    に貼り付けられたシートと、ダクト内の音を検出すべく
    前記吸音材の内部に集音面が互いに逆向きとなるととも
    に、両集音面がダクト内の音の伝搬方向にほぼ平行であ
    って、ダクトの内壁に対して垂直になるように配設され
    た一対のマイクロホン素子とを有することを特徴とする
    ダクト内伝搬音検出装置。
  4. 【請求項4】 前記吸音材は、多孔質材で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のダ
    クト内伝搬音検出装置。
JP4171307A 1992-06-29 1992-06-29 ダクト内伝搬音検出装置 Pending JPH0610646A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4171307A JPH0610646A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ダクト内伝搬音検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4171307A JPH0610646A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ダクト内伝搬音検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0610646A true JPH0610646A (ja) 1994-01-18

Family

ID=15920850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4171307A Pending JPH0610646A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 ダクト内伝搬音検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0610646A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005015538A1 (ja) * 2003-08-07 2005-02-17 Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha ダクト壁構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005015538A1 (ja) * 2003-08-07 2005-02-17 Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha ダクト壁構造
KR100754636B1 (ko) * 2003-08-07 2007-09-05 바브콕-히다찌 가부시끼가이샤 덕트벽 구조
US7549507B2 (en) 2003-08-07 2009-06-23 Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha Duct wall structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5570522B2 (ja) 空気調和機の室外機
JP4120649B2 (ja) 防音装置
JPH06202669A (ja) 能動消音装置
JPH0823753B2 (ja) 消音装置
JP2576620B2 (ja) 能動消音装置
JPH0610646A (ja) ダクト内伝搬音検出装置
JP6663722B2 (ja) トンネル工事に伴う騒音の低減装置
JP3904307B2 (ja) 騒音低減型ダクト
JP3446242B2 (ja) アクティブ消音装置
JP5519912B2 (ja) 超低周波音透過低減方法及び超低周波音透過低減装置
JP3327812B2 (ja) 能動騒音制御装置
JPH1077999A (ja) 能動消音装置
JPH07302089A (ja) 電子消音システム
JP3734575B2 (ja) 能動消音装置
JP2517069Y2 (ja) 共鳴・共振型消音エルボ
JPH05223333A (ja) 能動消音装置
JPH0772873A (ja) アクティブ消音装置
GB2579181A (en) A vehicle bonnet, a method of assembling a vehicle bonnet and a vehicle comprising a bonnet
JP3671750B2 (ja) 電子消音システム
JPH07295575A (ja) 複合消音方法及び複合消音器
JPS63311397A (ja) 電子消音システム
JPH05223335A (ja) 能動消音装置
JP2610393B2 (ja) 能動騒音制御システム
JPH06319189A (ja) マイクロフォンユニット
JPH06308970A (ja) 能動消音装置