JPH06106133A - 粉粒体用分級機 - Google Patents
粉粒体用分級機Info
- Publication number
- JPH06106133A JPH06106133A JP28540792A JP28540792A JPH06106133A JP H06106133 A JPH06106133 A JP H06106133A JP 28540792 A JP28540792 A JP 28540792A JP 28540792 A JP28540792 A JP 28540792A JP H06106133 A JPH06106133 A JP H06106133A
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- JP
- Japan
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- casing
- classification
- seal
- blade
- impeller
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 分級機の効率と精度を向上する。
【構成】 分級ロータ5の分級羽根41で繋がる水平円
板52と鍔付き円筒体53の上下に、分散羽根車33と
シール羽根車44とを取り付ける。粉粒体を空気輸送す
る原料導入管2がケーシング1内の分散室3へ連通し、
分級羽根に対向するケーシング間が分級帯4を形成す
る。一方、ケーシング外と分級帯とはシール羽根の回転
空間を介して空気取り入れ口12および環状スリット1
3で僅かに連通している。ケーシングの下底部と粗粒取
り出し口14が連結している。 【効果】 分級に必要な空気は輸送空気をそのまま流用
して、まず強力な分散を行ない続いて分級作用を行なう
ので、従来より少量の空気で従来以上の分級効率と精度
を高める。
板52と鍔付き円筒体53の上下に、分散羽根車33と
シール羽根車44とを取り付ける。粉粒体を空気輸送す
る原料導入管2がケーシング1内の分散室3へ連通し、
分級羽根に対向するケーシング間が分級帯4を形成す
る。一方、ケーシング外と分級帯とはシール羽根の回転
空間を介して空気取り入れ口12および環状スリット1
3で僅かに連通している。ケーシングの下底部と粗粒取
り出し口14が連結している。 【効果】 分級に必要な空気は輸送空気をそのまま流用
して、まず強力な分散を行ない続いて分級作用を行なう
ので、従来より少量の空気で従来以上の分級効率と精度
を高める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉粒体の分級機に係る。
【0002】
【従来の技術】粉粒体の分級において分級機の分級効
率,分級精度の向上を上げるためには従来から種々の構
造上の改良が加えられ実施されている。粉粒体は前工程
の粉砕工程において所望の粒度にまで微細化されて分級
機へ供給されもので、この時点では粗粒と微粉とが混合
しているのは当然であるが、微粉が粗粒の表面に付着し
たり、微粉化した粉体が再び凝集して粗大化した見掛け
上の粗粒も含まれているから、分級効率や精度の向上を
実現するためには、まず粉粒体を単一粒子ごとにほぐし
て分散してから分級することが重要な手順となる。すな
わち、分級前にまず分散することが大事な条件であり、
これを求めて分級ロータ上に分散羽根を突設する従来技
術が広く知られている。
率,分級精度の向上を上げるためには従来から種々の構
造上の改良が加えられ実施されている。粉粒体は前工程
の粉砕工程において所望の粒度にまで微細化されて分級
機へ供給されもので、この時点では粗粒と微粉とが混合
しているのは当然であるが、微粉が粗粒の表面に付着し
たり、微粉化した粉体が再び凝集して粗大化した見掛け
上の粗粒も含まれているから、分級効率や精度の向上を
実現するためには、まず粉粒体を単一粒子ごとにほぐし
て分散してから分級することが重要な手順となる。すな
わち、分級前にまず分散することが大事な条件であり、
これを求めて分級ロータ上に分散羽根を突設する従来技
術が広く知られている。
【0003】さらに、この分散効率を向上するため細部
に亘って改良した例としては、図3に示す特公昭57−
11269号公報がある。すなわち、図において、ケー
シング1aの中央上部に粉体投入口2aを、また、外側
壁周面に空気導入口101をそれぞれ設け、ケーシング
内で垂直軸によって回転する分級ロータ5aは、上部の
粉体投入口側の表面上に回転軸を中心とする多数の一次
分散羽根31aを放射状に設け、分散された粉体をさら
に分散する二次分散間隙102を分級ロータ上面とケー
シング頂面との間に設けたことを要旨としている。均等
に分散された粉体は回転する分級ロータの外側面に接す
る分級ゾーン4aに達し、粗粒はロータの遠心力を受け
て円周方向へ撥ね飛ばされ粗粒取り出し口14aから回
収され、微粉は分級ロータ内へ吸引されて微粉取り出し
口11aから排出回収される。
に亘って改良した例としては、図3に示す特公昭57−
11269号公報がある。すなわち、図において、ケー
シング1aの中央上部に粉体投入口2aを、また、外側
壁周面に空気導入口101をそれぞれ設け、ケーシング
内で垂直軸によって回転する分級ロータ5aは、上部の
粉体投入口側の表面上に回転軸を中心とする多数の一次
分散羽根31aを放射状に設け、分散された粉体をさら
に分散する二次分散間隙102を分級ロータ上面とケー
シング頂面との間に設けたことを要旨としている。均等
に分散された粉体は回転する分級ロータの外側面に接す
る分級ゾーン4aに達し、粗粒はロータの遠心力を受け
て円周方向へ撥ね飛ばされ粗粒取り出し口14aから回
収され、微粉は分級ロータ内へ吸引されて微粉取り出し
口11aから排出回収される。
【0004】図4に示すのは特公昭63−47515号
公報の従来技術であり、前例とは若干構成が異なるが、
粉体投入口2bから分級機内へ供給された粉体は、分級
ロータ5bの上面に放射状に突設された分散羽根31b
の作用を受けて分散した後、分級ゾーン4bに達し空気
取り入れ管101から誘導された気流に乗って、微粉は
分級ロータ内へ吸引されて微粉取り出し口11bから排
出回収され、粗粒は円周方向へ撥ね飛ばされて粗粒取り
出し口14bから排出される。両者とも上方から粉粒体
を供給し、ケーシング外から空気取り入れ口を介して分
級用の空気を導入し、分級ロータ上面に設けた分散羽根
とケーシング頂面との空間で分散させるのが特徴であ
る。
公報の従来技術であり、前例とは若干構成が異なるが、
粉体投入口2bから分級機内へ供給された粉体は、分級
ロータ5bの上面に放射状に突設された分散羽根31b
の作用を受けて分散した後、分級ゾーン4bに達し空気
取り入れ管101から誘導された気流に乗って、微粉は
分級ロータ内へ吸引されて微粉取り出し口11bから排
出回収され、粗粒は円周方向へ撥ね飛ばされて粗粒取り
出し口14bから排出される。両者とも上方から粉粒体
を供給し、ケーシング外から空気取り入れ口を介して分
級用の空気を導入し、分級ロータ上面に設けた分散羽根
とケーシング頂面との空間で分散させるのが特徴であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここに示した従来技術
の典型的な例では、ケーシング中央の上部から粉粒体を
供給し、分級ロータの上面に突設した分散羽根で機械的
に攪拌分散する方式である。分散羽根は単に短冊状の薄
板を放射状に植え付けただけであり、分級ロータととも
に高速回転してもさほどのファン作用が現われないか
ら、粉体投入口21aから粉体とともに吸引される空気
量による分散効果は大きな期待ができず、二次分散間隔
102に対する気流の動きは微弱であるから、分散機能
はもっぱら分散羽根の機械的な剪断作用によって行なわ
れるだけであり、強力な分散効果には不十分であるとい
う課題がある。
の典型的な例では、ケーシング中央の上部から粉粒体を
供給し、分級ロータの上面に突設した分散羽根で機械的
に攪拌分散する方式である。分散羽根は単に短冊状の薄
板を放射状に植え付けただけであり、分級ロータととも
に高速回転してもさほどのファン作用が現われないか
ら、粉体投入口21aから粉体とともに吸引される空気
量による分散効果は大きな期待ができず、二次分散間隔
102に対する気流の動きは微弱であるから、分散機能
はもっぱら分散羽根の機械的な剪断作用によって行なわ
れるだけであり、強力な分散効果には不十分であるとい
う課題がある。
【0006】分級用の空気は前工程から粉体とともに進
入してくる空気とともに、分級ロータ回転のファン作用
によって空気導入口101から吸引され内部へ入ってく
る大量の空気が主体となる。この気流は分級ゾーン4a
において進行してきた分散後の粉粒体と遭遇する。ここ
で微粉は合流した気流に乗って微粉取り出し口11aへ
搬送され後設備であるバグフィルタ(図示せず)へ向け
て吸引され、粗粒は粗粒取り出し口14aから外部へ向
けて排出される。しかし、この構成であれば粉体を連行
してきた空気の他に大量の空気を分級のために取り込む
から、微粉を回収するために後工程として連結している
バグフィルタへ吸引するためには、強大な駆動力を具え
なければならないという重大な課題に直面する。逆に後
工程のファンの能力が一定とすれば、一定の分級点を確
保するために必要な分級用の空気を取り入れた残りの空
気量は大きな制限を受け、粉体とともに進入して十分な
分散効果を上げるためには到底満足でなく、分級前の分
散によって分級効率の向上に貢献させるという期待に程
遠い。
入してくる空気とともに、分級ロータ回転のファン作用
によって空気導入口101から吸引され内部へ入ってく
る大量の空気が主体となる。この気流は分級ゾーン4a
において進行してきた分散後の粉粒体と遭遇する。ここ
で微粉は合流した気流に乗って微粉取り出し口11aへ
搬送され後設備であるバグフィルタ(図示せず)へ向け
て吸引され、粗粒は粗粒取り出し口14aから外部へ向
けて排出される。しかし、この構成であれば粉体を連行
してきた空気の他に大量の空気を分級のために取り込む
から、微粉を回収するために後工程として連結している
バグフィルタへ吸引するためには、強大な駆動力を具え
なければならないという重大な課題に直面する。逆に後
工程のファンの能力が一定とすれば、一定の分級点を確
保するために必要な分級用の空気を取り入れた残りの空
気量は大きな制限を受け、粉体とともに進入して十分な
分散効果を上げるためには到底満足でなく、分級前の分
散によって分級効率の向上に貢献させるという期待に程
遠い。
【0007】本発明は以上の課題を解決するために、粉
粒体を強力なファン作用を伴う分散室を分級前に通過さ
せて完全な単一粒子ごとに分散し、分級効率も分級精度
も従来よりも格段に向上した分級機の提供を目的とす
る。
粒体を強力なファン作用を伴う分散室を分級前に通過さ
せて完全な単一粒子ごとに分散し、分級効率も分級精度
も従来よりも格段に向上した分級機の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粉粒体用分
級機は、ケーシング1を貫通し中心部で開口する空気輸
送による原料導入管2と、該原料導入管2と連通する鍔
付き円板状の分散室3を水平に固設し、該分散室3内お
よびその上方又は下方のケーシング内で形成する分級帯
4内で垂直軸51によって水平に高速回転する分級ロー
タ5は、水平円板52、該水平円板52の分散室側へ放
射状に植設された羽根31と該羽根31の頂面を共通し
て被覆する環板32よりなる分散羽根車33、該分散羽
根車33と反対側の水平円板と距離を隔てて対向する鍔
付き円筒体53の水平鍔面54とを繋いで放射状に植設
した分級羽根41、該分級羽根41と反対側の水平鍔面
へ放射状に植設したシール羽根42と該シール羽根42
の頂面を共通して被覆する環板43よりなるシール羽根
車44とで一体的に組み合わせ、前記分級羽根41の垂
直軸側内部とケーシング外を連通する微粉取り出し口1
1を連通するとともに、前記シール羽根車44の回転空
間45介してケーシング外と分級帯4を僅かに連通し、
ケーシング下底部に粗粉取り出し口14を設けたことに
よって前記の課題を解決した。
級機は、ケーシング1を貫通し中心部で開口する空気輸
送による原料導入管2と、該原料導入管2と連通する鍔
付き円板状の分散室3を水平に固設し、該分散室3内お
よびその上方又は下方のケーシング内で形成する分級帯
4内で垂直軸51によって水平に高速回転する分級ロー
タ5は、水平円板52、該水平円板52の分散室側へ放
射状に植設された羽根31と該羽根31の頂面を共通し
て被覆する環板32よりなる分散羽根車33、該分散羽
根車33と反対側の水平円板と距離を隔てて対向する鍔
付き円筒体53の水平鍔面54とを繋いで放射状に植設
した分級羽根41、該分級羽根41と反対側の水平鍔面
へ放射状に植設したシール羽根42と該シール羽根42
の頂面を共通して被覆する環板43よりなるシール羽根
車44とで一体的に組み合わせ、前記分級羽根41の垂
直軸側内部とケーシング外を連通する微粉取り出し口1
1を連通するとともに、前記シール羽根車44の回転空
間45介してケーシング外と分級帯4を僅かに連通し、
ケーシング下底部に粗粉取り出し口14を設けたことに
よって前記の課題を解決した。
【0009】また、この構成において、粗粉取り出し口
14とケーシング下半部のホッパ15とを連結するスロ
ート16を設け、該スロート16の幅を摺動自在に調整
するシール板61と、シール板上でホッパー内部とスリ
ット62を介して連通する二次空気吹き込み環路63を
周設した二次分級帯6を具えたことによって,より効果
的に発明の目的を達成することができる。さらに、シー
ル羽根車44の回転空間45とケーシング外を連通する
空気取り入れ孔12、および前記回転空間45と分級帯
4とを連通する環状スリット13によって回転空間45
と分級帯4とが僅かに連通していることが最も望まし
い。
14とケーシング下半部のホッパ15とを連結するスロ
ート16を設け、該スロート16の幅を摺動自在に調整
するシール板61と、シール板上でホッパー内部とスリ
ット62を介して連通する二次空気吹き込み環路63を
周設した二次分級帯6を具えたことによって,より効果
的に発明の目的を達成することができる。さらに、シー
ル羽根車44の回転空間45とケーシング外を連通する
空気取り入れ孔12、および前記回転空間45と分級帯
4とを連通する環状スリット13によって回転空間45
と分級帯4とが僅かに連通していることが最も望まし
い。
【0010】
【作用】粉粒体は前工程の粉砕機から空気輸送で搬送さ
れ、空気とともに原料導入管から分散室3へ入ってく
る。分散室ではこの気流の分散作用が機械的な分散羽根
車33の剪断攪拌作用に加わるが、分散羽根車33は従
来技術のような単なる羽根の植込みだけではなくて、分
散羽根31の頂面を共通して被覆する環板32とで組み
立てられた羽根車であり、強力なファン作用を発揮する
から前記の気流と相乗的に作用を増強する。分散室から
気流に誘導された粉粒体は次の分級帯4へ進入して、回
転する分級羽根41の作用を受け、微粉だけが羽根内部
へ吸引されて微粉取り出し口11から後装置のバグフィ
ルタ(図示せず)へ送られる。一方粗粒は遠心力によっ
て分級ロータ外へ撥ね飛ばされ、ケーシング全周に亘っ
て内壁に沿って自重で自然落下しケーシング下底部の粗
粒取り出し口14から回収される。
れ、空気とともに原料導入管から分散室3へ入ってく
る。分散室ではこの気流の分散作用が機械的な分散羽根
車33の剪断攪拌作用に加わるが、分散羽根車33は従
来技術のような単なる羽根の植込みだけではなくて、分
散羽根31の頂面を共通して被覆する環板32とで組み
立てられた羽根車であり、強力なファン作用を発揮する
から前記の気流と相乗的に作用を増強する。分散室から
気流に誘導された粉粒体は次の分級帯4へ進入して、回
転する分級羽根41の作用を受け、微粉だけが羽根内部
へ吸引されて微粉取り出し口11から後装置のバグフィ
ルタ(図示せず)へ送られる。一方粗粒は遠心力によっ
て分級ロータ外へ撥ね飛ばされ、ケーシング全周に亘っ
て内壁に沿って自重で自然落下しケーシング下底部の粗
粒取り出し口14から回収される。
【0011】この発明の構成では、分散羽根のファン作
用が強烈であるから微粉取り出し口11へ向かう気流に
克って逆流現象を生じる可能性があり得る。逆流が発生
すると粗粒が微粉に混じって微粉取り出し口11へ向か
う懸念があるので、これを防止しさらに分級精度を高め
るためにシール羽根車44を設けていることが別の大き
な特徴である。分級ロータ5の鍔付き円筒体53に取り
付けられたシール羽根車44は、シール羽根42と羽根
の頂面を共通して被覆する環板43とで組み立てられ、
ケーシング外と僅かに連通して規制された一定量の空気
を吸引し分級帯4へ向けて押し込み、微粉が粗粒に連行
されるショートパスの懸念を全く払拭する作用が発揮さ
れる。
用が強烈であるから微粉取り出し口11へ向かう気流に
克って逆流現象を生じる可能性があり得る。逆流が発生
すると粗粒が微粉に混じって微粉取り出し口11へ向か
う懸念があるので、これを防止しさらに分級精度を高め
るためにシール羽根車44を設けていることが別の大き
な特徴である。分級ロータ5の鍔付き円筒体53に取り
付けられたシール羽根車44は、シール羽根42と羽根
の頂面を共通して被覆する環板43とで組み立てられ、
ケーシング外と僅かに連通して規制された一定量の空気
を吸引し分級帯4へ向けて押し込み、微粉が粗粒に連行
されるショートパスの懸念を全く払拭する作用が発揮さ
れる。
【0012】従来に比べると、同じ回転数でも格段に強
力な分散羽根車のファン作用により強力な分散効果が得
られる一方、あまりに強力なファン作用によって懸念さ
れる分級帯からの逆流現象を規制された少量の空気の押
し込みによるシール効果によって完全に阻止できる。こ
の両作用が並行することによって、合計すれば従来より
も遥かに少量の空気を流動して優れた分級作用を進行さ
せることができる。
力な分散羽根車のファン作用により強力な分散効果が得
られる一方、あまりに強力なファン作用によって懸念さ
れる分級帯からの逆流現象を規制された少量の空気の押
し込みによるシール効果によって完全に阻止できる。こ
の両作用が並行することによって、合計すれば従来より
も遥かに少量の空気を流動して優れた分級作用を進行さ
せることができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す縦断正面図であ
る。図においてケーシング1を貫通して前工程の粉砕機
から気流に乗って粉粒体が運び込まれ原料導入管2から
内部へ進入する。ケーシング1は上半部が直円筒体であ
り、下半部は漏斗状に縮径した円錐体のホッパ15を形
成し、粗粒が自重によって自然落下し、集合しやすい形
状としている。原料導入管の先端開口部には鍔付き円板
状に仕切られた分散室3が固着している。分級ロータ5
はケーシング1の上方から垂直軸51に軸支されてケー
シング内に吊り下げられているが、間隔を設けて分散室
側から上へ向かって水平円板52と鍔付き円筒体53と
を分級羽根41で繋いで共に回転するように形成してい
る。この水平円板52の分級羽根とは逆の下側には、分
散羽根車33が取り付けられている。分散羽根車33は
既に述べたように分散羽根31とこれらを共通して被覆
する環板32とを組み合わせて構成し、分散室3内で分
級羽根とともに回転する。分級羽根41が上方で結合す
る鍔付き円筒体53の水平鍔面54の上表面には、シー
ル羽根車44が取り付けられている。シール羽根車44
はシール羽根42とこれにを共通して被覆する環板43
とで組み立てられている。ケーシング1の中で分級羽根
41に対向する空間が分級帯4を形成し、その上方に微
粉取り出し口11が開口して図示しないバグフィルタに
連通している。また、ケーシングのシール羽根車44が
回転する空間45にケーシング外部と連通する二箇所の
空気取り入れ孔12が開口して規制された少量の空気を
取り入れ、シール羽根車44の回転する空間と分級帯4
とを連通する環状スリット13を通過して分級帯4へ押
し込んでシール作用を発揮する。図2は図1におけるA
−A断面であり、分級帯付近の詳細を示している。この
ような分級ロータの構成は水平円板52を中心として分
散羽根車33、分級羽根41、シール羽根車44、およ
び微粉取り出し口11の順に配置しているが、このの上
下関係を本実施例とは逆に設定しても作用、効果に変わ
りはない。
る。図においてケーシング1を貫通して前工程の粉砕機
から気流に乗って粉粒体が運び込まれ原料導入管2から
内部へ進入する。ケーシング1は上半部が直円筒体であ
り、下半部は漏斗状に縮径した円錐体のホッパ15を形
成し、粗粒が自重によって自然落下し、集合しやすい形
状としている。原料導入管の先端開口部には鍔付き円板
状に仕切られた分散室3が固着している。分級ロータ5
はケーシング1の上方から垂直軸51に軸支されてケー
シング内に吊り下げられているが、間隔を設けて分散室
側から上へ向かって水平円板52と鍔付き円筒体53と
を分級羽根41で繋いで共に回転するように形成してい
る。この水平円板52の分級羽根とは逆の下側には、分
散羽根車33が取り付けられている。分散羽根車33は
既に述べたように分散羽根31とこれらを共通して被覆
する環板32とを組み合わせて構成し、分散室3内で分
級羽根とともに回転する。分級羽根41が上方で結合す
る鍔付き円筒体53の水平鍔面54の上表面には、シー
ル羽根車44が取り付けられている。シール羽根車44
はシール羽根42とこれにを共通して被覆する環板43
とで組み立てられている。ケーシング1の中で分級羽根
41に対向する空間が分級帯4を形成し、その上方に微
粉取り出し口11が開口して図示しないバグフィルタに
連通している。また、ケーシングのシール羽根車44が
回転する空間45にケーシング外部と連通する二箇所の
空気取り入れ孔12が開口して規制された少量の空気を
取り入れ、シール羽根車44の回転する空間と分級帯4
とを連通する環状スリット13を通過して分級帯4へ押
し込んでシール作用を発揮する。図2は図1におけるA
−A断面であり、分級帯付近の詳細を示している。この
ような分級ロータの構成は水平円板52を中心として分
散羽根車33、分級羽根41、シール羽根車44、およ
び微粉取り出し口11の順に配置しているが、このの上
下関係を本実施例とは逆に設定しても作用、効果に変わ
りはない。
【0014】ケーシング1の下半部はホッパー15とな
り、スロート16を介して粗粒取り出し口14と連結し
ている。本実施例においては分級精度をさらに上げるた
めに、この連結部分に二次分級帯6を介在している。二
次分級帯6はホッパー最底部の回りを囲む二次空気吹き
込み環路63と、スロート上で水平摺動可能に取り付け
たシール板61、このシール板によって連通幅を自由に
調整されるスリット62からなり、吹き込まれる空気量
が自由に調整される。上方の分級帯で分級され自重で落
下してきた粗粒はこの二次分級帯に達すると、全周から
中心へ向けて噴射する水平気流と遭遇し、表面に付着し
て連行されてきた微粉があれば、ここで吹き飛ばされて
分離し、気流に乗って上昇し再び分級帯に達して二度目
の分級作用を受ける。この二次分級帯はケーシング内で
最小断面積であるスロート上に設置されているから、分
級に必要な空気量も最小で足り、結局、最終的にバグフ
ィルタへ吸引される全空気量も少なくて済む。
り、スロート16を介して粗粒取り出し口14と連結し
ている。本実施例においては分級精度をさらに上げるた
めに、この連結部分に二次分級帯6を介在している。二
次分級帯6はホッパー最底部の回りを囲む二次空気吹き
込み環路63と、スロート上で水平摺動可能に取り付け
たシール板61、このシール板によって連通幅を自由に
調整されるスリット62からなり、吹き込まれる空気量
が自由に調整される。上方の分級帯で分級され自重で落
下してきた粗粒はこの二次分級帯に達すると、全周から
中心へ向けて噴射する水平気流と遭遇し、表面に付着し
て連行されてきた微粉があれば、ここで吹き飛ばされて
分離し、気流に乗って上昇し再び分級帯に達して二度目
の分級作用を受ける。この二次分級帯はケーシング内で
最小断面積であるスロート上に設置されているから、分
級に必要な空気量も最小で足り、結局、最終的にバグフ
ィルタへ吸引される全空気量も少なくて済む。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る粉粒体用の分級機は、ケー
シング内で必要な分級空気の取り入れ部を特に設けず、
必要な空気の大部分は前の粉砕機から搬送の手段として
使用される輸送用の空気を引続きそのまま流用するのが
特徴の一つである。この空気はまず分散室で機械的な分
散と協動して粉粒体に強烈な分散作用を与えて単一な粒
子ごとに分離した後、分級帯に達して通常の分級作用を
行ない、微粉取り出し口11から微粉とともに外部のバ
グフィルタへと流動していく。その間、シール羽根車4
4からは分級帯へ向けて押し込む少量の気流が加わり、
シール効果で逆流を阻止する。従来と比較すると、本発
明では分散用の空気がそのまま選別用の空気に流用さ
れ、ここへ規制された少量のシール用の空気が加わるだ
けであり、従来技術は粉体とともに進入し分散用として
有効な空気とは別に選別用として大量の空気を無規制状
態で取り入れるという相違点である。この結果、最終の
バグフィルタへ入る風量を一定として比較すれば、その
内で分散作用に携わる空気量の割合は本発明の方が格段
に高くこれに伴って分散作用も強化される。この前処理
によって、その後の分級帯における効率、精度が向上す
ることは言うまでもない。 また、言い換えると、原料
供給口から粉体とともに機内へ進入してくる空気量を一
定とすれば、機内で後から加わる風量は従来技術の方が
圧倒的に大きいから、本発明は従来よりも遥かに小容量
のバグフィルタや小能力の原動機で足り、設備の小形化
と省エネルギーに顕著な効果が現われる。
シング内で必要な分級空気の取り入れ部を特に設けず、
必要な空気の大部分は前の粉砕機から搬送の手段として
使用される輸送用の空気を引続きそのまま流用するのが
特徴の一つである。この空気はまず分散室で機械的な分
散と協動して粉粒体に強烈な分散作用を与えて単一な粒
子ごとに分離した後、分級帯に達して通常の分級作用を
行ない、微粉取り出し口11から微粉とともに外部のバ
グフィルタへと流動していく。その間、シール羽根車4
4からは分級帯へ向けて押し込む少量の気流が加わり、
シール効果で逆流を阻止する。従来と比較すると、本発
明では分散用の空気がそのまま選別用の空気に流用さ
れ、ここへ規制された少量のシール用の空気が加わるだ
けであり、従来技術は粉体とともに進入し分散用として
有効な空気とは別に選別用として大量の空気を無規制状
態で取り入れるという相違点である。この結果、最終の
バグフィルタへ入る風量を一定として比較すれば、その
内で分散作用に携わる空気量の割合は本発明の方が格段
に高くこれに伴って分散作用も強化される。この前処理
によって、その後の分級帯における効率、精度が向上す
ることは言うまでもない。 また、言い換えると、原料
供給口から粉体とともに機内へ進入してくる空気量を一
定とすれば、機内で後から加わる風量は従来技術の方が
圧倒的に大きいから、本発明は従来よりも遥かに小容量
のバグフィルタや小能力の原動機で足り、設備の小形化
と省エネルギーに顕著な効果が現われる。
【図1】本発明実施例の縦断正面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】従来技術を示す縦断正面図である。
【図4】別の従来技術を示す縦断正面図である。
1 ケーシング 2 原料導入管 3 分散室 4 分級帯 5 分級ロータ 6 二次分級帯 11 微粉取り出し口 12 空気取り入れ口 13 環状スリット 14 粗粒取り出し口 15 ホッパ 16 スロート 31 分散羽根 32 環板 33 分散羽根車 41 分級羽根 42 シール羽根 43 環板 44 シール羽根車 51 垂直軸 52 水平円板 53 鍔付き円筒体 54 水平鍔面 61 シール板 62 スリット 63 二次空気吹き込み環路
Claims (3)
- 【請求項1】 ケーシング1を貫通し中心部で開口する
空気輸送による原料導入管2と、該原料導入管2と連通
する鍔付き円板状の分散室3を水平に固設し、該分散室
3内およびその上方又は下方のケーシング内で形成する
分級帯4内で垂直軸51によって水平に高速回転する分
級ロータ5は、水平円板52、該水平円板52の分散室
側へ放射状に植設された羽根31と該羽根31の頂面を
共通して被覆する環板32よりなる分散羽根車33、該
分散羽根車33と反対側の水平円板と距離を隔てて対向
する鍔付き円筒体53の水平鍔面54とを繋いで放射状
に植設した分級羽根41、該分級羽根41と反対側の水
平鍔面へ放射状に植設したシール羽根42と該シール羽
根42の頂面を共通して被覆する環板43よりなるシー
ル羽根車44とで一体的に組み合わせ、前記分級羽根4
1の垂直軸側内部とケーシング外を連通する微粉取り出
し口11が連通するとともに、前記シール羽根車44の
回転空間45を介してケーシング外と分級帯4とを僅か
に連通し、ケーシング下底部に粗粉取り出し口14を設
けたことを特徴とする粉粒体用分級機。 - 【請求項2】 請求項1において、粗粉取り出し口14
とケーシング下半部のホッパ15とを連結するスロート
16を設け、該スロート16の連通幅を摺動自在に調整
するシール板61と、シール板上でホッパ内部とスリッ
ト62を介して連通する二次空気吹き込み環路63を周
設した二次分級帯6を具えたことを特徴とする粉粒体用
分級機。 - 【請求項3】 請求項1または2において、シール羽根
車44の回転空間45とケーシング外を連通する空気取
り入れ孔12、および前記回転空間45と分級帯4とを
連通する環状スリット13によって回転空間45と分級
帯4とが僅かに連通していることを特徴とする粉粒体用
分級機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28540792A JPH06106133A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 粉粒体用分級機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28540792A JPH06106133A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 粉粒体用分級機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06106133A true JPH06106133A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17691121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28540792A Pending JPH06106133A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 粉粒体用分級機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06106133A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010125346A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Ricoh Co Ltd | 粉砕分級機 |
JP2010188279A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Ricoh Co Ltd | 分級装置及び分級方法、並びにトナー及びその製造方法 |
KR101283418B1 (ko) * | 2011-01-18 | 2013-07-08 | 주식회사 에이피티 | 분체 분급장치 |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP28540792A patent/JPH06106133A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010125346A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Ricoh Co Ltd | 粉砕分級機 |
JP2010188279A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Ricoh Co Ltd | 分級装置及び分級方法、並びにトナー及びその製造方法 |
KR101283418B1 (ko) * | 2011-01-18 | 2013-07-08 | 주식회사 에이피티 | 분체 분급장치 |
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