JPH06105884A - 遠赤外線を利用する小型サウナ装置 - Google Patents

遠赤外線を利用する小型サウナ装置

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JPH06105884A
JPH06105884A JP25966292A JP25966292A JPH06105884A JP H06105884 A JPH06105884 A JP H06105884A JP 25966292 A JP25966292 A JP 25966292A JP 25966292 A JP25966292 A JP 25966292A JP H06105884 A JPH06105884 A JP H06105884A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 入浴者に対しては入浴期間中常に遠赤外線が
放射され、快適な入浴感を得ることのできる小型サウナ
装置を提供する。 【構成】 遠赤外線放射電熱ヒータ(7)と、温度調節
器(TL)と、入浴者の有無を検知する装置(CS)とを設
けると共に、入浴者が居ない場合には、サウナ室の温度
が、通常の適温より低めに設定された上記温度調節器
(TL)の設定温度範囲内となるように、遠赤外線放射電
熱ヒータ(7)の出力自動的に制御し、入浴者が居る時
には、一時的に上記温度調節器(TL)の設定温度以上に
サウナ室の温度が上昇するように遠赤外線放射電熱ヒー
タ(7)の出力を増大せしめるよう自動調節する制御回
路を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、遠赤外線を利用した
家庭用等の小型サウナ装置に関し、特に、省エネルギー
でありながら、入浴者に対しては効果的に遠赤外線を放
射して快適な入浴効果をもたらすことのできる小型サウ
ナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力を用いて、サウナ室内の空気を加熱
し、該加熱空気の対流により人体を加熱する電気対流サ
ウナは、20年以上前から広く知られている。これに対し
て、10年程前より、電熱や、ガス等の燃焼熱を、長波長
の遠赤外線と呼ばれる光に変換し、これを人体に照射加
熱する電気遠赤外線放射サウナ又はガス遠赤外線放射サ
ウナが普及し始めた。
【0003】該遠赤外線放射サウナは、従来の電気対流
サウナに比較し、より低温であっても遠赤外線放射効果
により人体を効率よく加熱するので、発汗が早く、息苦
しさが無く、省エネルギー的である等の理由により、家
庭用としても今後広く普及する可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような電気遠赤外
線放射サウナにおいては、(1) サウナ室の温度が設定値
以上に上昇した場合、遠赤外線放射用電熱ヒータの供給
電力の一部又は全部を停止して、サウナ室の温度を一定
範囲内に調整しているが、入浴者が居ない場合にはサウ
ナ室からの熱損失が少ないため、サウナ室の温度が過昇
し易く、従って、遠赤外線放射用電熱ヒータが自動停止
している時間帯が多くなり、このような遠赤外線放射停
止時に入室した入浴者には、遠赤外線が直ちには放射さ
れず、折角の遠赤外線放射効果が得られず、体感温度が
減少するという問題点と、(2) 入浴者が居ない場合で
も、何時でも入浴できるようにサウナ室の温度を70〜 1
00℃程度の高温に保持しているいるので、放熱損失が多
く、入浴者が居ない時間中はエネルギーの無駄遣いとな
るという問題点と、(3) ガス遠赤外線放射サウナに比較
して、熱源費が高く、エネルギー効率が悪いという問題
点と、(4) 1人用程度の小型サウナであっても2KW程
度の電力を必要とするので、家庭用の通常のコンセント
を利用することができず、場合によっては契約電力量を
増やしたり屋内の電気配線工事を別途行う必要が生じる
という問題点、等々があった。
【0005】他方、ガス遠赤外線放射サウナには、(5)
電気遠赤外線放射サウナに比較して、屋外から燃焼用空
気を導入し、燃焼排気ガスを屋外に排出する給排気工事
やガス工事等が必要なため、設備費が高く既設の浴室に
は設備しにくいという問題点と(6) 前記(1) で述べた電
気遠赤外線放射サウナの問題点と同様、サウナ室の温度
が所定の設定値以上に上昇した場合、遠赤外線放射用ガ
スヒータの燃焼を停止し、又は燃焼ガス量を減少させ
て、サウナ室の温度を調整しているが、この結果、サウ
ナ室の温度が上昇した場合、人体に照射される遠赤外線
の放射量が減少するので、折角の遠赤外線放射効果が少
なくなり体感温度が減少するという問題点と、(7) 電気
遠赤外線放射サウナと同様、入浴者が居ない場合でも、
何時でも入浴できるようにサウナ室の温度を70〜 100℃
程度の高温に保持しているいるので、放熱損失が多く、
入浴者が居ない時間中はエネルギーの無駄遣いとなると
いう問題点とがあった。
【0006】本発明は、前記の各問題点を解決し、エネ
ルギー損失を抑制し、入浴者には何時も快適な遠赤外線
を放射でき、設備費も廉価な、主として家庭用に用いら
れる1人〜6人程度が入浴可能な遠赤外線を利用する小
型サウナ装置を開発せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では,前記各問題
点を二つの主要な新手段を用いて解決せんとするもので
ある。即ち、新手段の第1は、請求項1に記載の如く、
サウナ室内の入浴者の有無を検知する装置を設け、該検
知装置が入浴者が居ないと判別した場合には、サウナ室
の温度を入浴に最適なサウナ室の温度より5〜10℃程度
低い温度となるように、温度調節器を用いて、遠赤外線
放射電熱ヒータに供給する電力を自動的に増減、調節
し、入浴者が居ると判断した場合には、一時的に上記温
度調節器の設定温度以上のサウナ室温度、即ち入浴に最
適なサウナ室の温度程度まで上昇するように遠赤外線放
射電熱ヒータへの供給電力量を自動調節する制御回路を
設けることであり、この第1新手段によって前記(1) 及
び(2) の問題点を解決することができる。
【0008】新手段の第2は、請求項2に記載の如く、
サウナ室内の座席より低い位置に、管内に温水を流通さ
せてサウナ室を間接加熱する温水ヒータと、座席より高
い位置、即ち座席上の人体に遠赤外線を放射する適当な
位置に遠赤外線放射電熱ヒータを設け、サウナ室内の温
度及び入浴者の有無には無関係に温水ヒータの温水を供
給し、この温水の温度をサウナ室の下部の空気温度より
高温にして、サウナ室下部は主として温水ヒータにより
加熱するという新手段であり、この第2新手段に用いる
温水ヒータの熱源としては、主として電力より安価でエ
ネルギー効率が高い気体燃料や液体燃料が用いられるの
で前記(3) 及び(4) の問題点を解決し、給排気工事やガ
ス工事の必要もなく、温水配管も浴室までは浴槽用追焚
き装置として設けられている場合が多く、配管工事費も
安価であり、従ってこの第2の新手段により前記(5) の
問題点も解決することができる。更に上記第1及び第2
の新手段を組み合せることにより前記(5) 及び(6) の問
題点を解決することができる。
【0009】
【作用】本発明の第1及び第2の新手段は、従来の電気
遠赤外線放射サウナよりエネルギーを節約し、熱源費を
低減することができる。即ち、第1新手段を用いると、
入浴者が居ない場合には、サウナ室の温度が入浴者に最
適なサウナ室の温度より5 〜10℃程度低い温度に自動調
節されるので、入浴者が居ない時間中の放熱損失は従来
の遠赤外線サウナより10〜20%程度節減でき、家庭用で
はサウナ室に入浴者が居る時間は極めて短いので大きな
省エネルギー効果を発揮する。
【0010】更に、上記第1新手段に第2新手段と併用
して用いると、入浴者が居ない場合は、遠赤外線放射電
熱ヒータを余り用いず、温水ヒータ主体でサウナ室を加
熱し、該温水ヒータの熱源は殆ど気体燃料なので、必要
な熱エネルギーの60%以上を値段の安い省エネルギーな
気体燃料で賄うことができる。
【0011】本発明の第1新手段は、入浴者に対して、
従来の電気、ガス遠赤外線放射サウナより効果的且つ快
適に遠赤外線を放射することができる。即ち、従来のサ
ウナ装置にあっては、入浴者が居ない場合には、ドアの
開閉による高温空気の流失や、人体が室外に持ち出す熱
量等の熱損失が無いので、サウナ室の温度は上昇し易
く、温度調節器の設定温度以上に上昇すると、電気遠赤
外線放射サウナでは遠赤外線放射電熱ヒータが自動停止
し、ガス遠赤外線放射サウナでは燃焼が自動停止する。
このように一旦サウナ室の温度が上昇し、遠赤外線放射
ヒータが停止した場合、サウナ室の放熱損失やドアの開
閉による熱損失によって温度が下がれば、再度遠赤外線
放射ヒータに電源が供給され、或いは燃焼が開始する。
【0012】しかし入浴者がほとんど居ない場合は、放
熱損失だけなので温度が下がりにくく、又一旦温度が下
がって、遠赤外線放射ヒータが起動しても短時間で停止
するというサイクルを繰り返す。このような時に入浴す
ると、サウナ室内の温度が高いので遠赤外線放射ヒータ
は停止中の場合が多く、入浴時のドアの開閉により、サ
ウナ室の温度が若干下降し遠赤外線放射ヒータが起動し
ても短時間で自動停止する。そのため、入浴者には、折
角の遠赤外線照射効果が与えられず、充分な発汗作用も
なされず、『温度が低くとも、遠赤外線照射効果により
充分な発汗が得られ、息苦しさの無い快適なサウナ』と
いう遠赤外線放射サウナに特有の効果が大幅に減少する
こととなる。
【0013】そこで本発明の第1新手段では、入浴者が
居ない場合には、サウナ室の温度を適温より5〜10℃程
度低い温度となるように温度調節器により自動調節し、
入浴者がサウナ室に入ると自動的に温度調節器の設定温
度を無視して一定時間(一回の入浴時間程度で、概略10
〜15分程度) 常に遠赤外線放射ヒータを作動させるよう
にする遠赤外線放射ヒータの自動制御回路を設けるもの
であり、これにより、サウナ室に入浴者が居る場合には
必ず遠赤外線が入浴者に放射されるので、従来の遠赤外
線放射サウナより多量な発汗と、より快適な入浴感が得
られるものである。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しつゝ本発明を具体的に説
明する。図1は、本発明の第1新手段を備えた遠赤外線
を利用する一人用の小型サウナ装置の第1実施例を示す
平面図、図2は、図1中のA−A線に沿った断面図、図
3は、本発明の第1実施例に用いられる遠赤外線放射電
熱ヒータの一部破断平面図、図4は、図3に示した遠赤
外線放射電熱ヒータの一部破断側面図、図5は、本発明
の第1実施例の自動制御回路図である。また、図6は、
本発明の第1及び第2の新手段を備えた小型サウナ装置
の第2実施例の自動制御回路図、図7は、本発明の第2
実施例の平面図、図8は、図7中のA−A線に沿った断
面図である。なお、各図中、斜線で表す部分は断面を示
しており、図5の自動制御回路図は請求項5に記載の実
施態様を示し、図6の自動制御回路図は請求項4に記載
の実施態様を示している。
【0015】先ず、図1ないし図5を参照しつつ、本発
明に係る小型サウナ装置の第1実施例について説明す
る。箱状で組立て自在に構成された一人用の小型サウナ
室の壁1-1 、1-2 、1-3 、1-4 の内部は保温材2 により
断熱され、壁1-1 には、ドア3 が設けられ、該ドア3 に
は窓3-1 が設けられている。組立て自在な天井4 も同様
に断熱され、小型サウナ室内部には入浴者1人が座れる
ベンチ5 と、照明6 が設けられている。ベンチ5 に座っ
た人の腹部辺りを中心に遠赤外線を照射できる位置に遠
赤外線放射電熱ヒータ7 が設けられている。
【0016】サウナ室内に入浴者が居ない場合は、温度
センサー8 により動作する図5の温度調節器TLの設定温
度よりサウナ室内部の温度が低ければ、該温度調節器TL
の接点が閉じ、図5に示す如く電磁開閉器Mgのコイルに
電流が供給され、これにより電磁開閉器Mgの接点が閉じ
ると遠赤外線放射電熱ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供
給される。従来より遠赤外線放射サウナの適温は80℃程
度とするのが一般的であるが、本実施例の温度調節器TL
の設定温度は、該80℃より 5〜10℃低い温度、即ち70〜
75℃程度に設定する。
【0017】上記の如くしてシーズ線FAに電力が供給さ
れると、該シーズ線FAの表面温度が800℃程度に加熱さ
れ、該シーズ線FAの表面より、鋼管9 の内面に主として
近赤外線帯域の光が放射される。該鋼管9 の外面は、放
射黒度の高い塗料が塗布され、800 ℃程度に加熱された
シーズ線FAより光が放射された場合に、鋼管9 の外面温
度が 150〜300 ℃程度に加熱されるように、鋼管9 の太
さや表面積等を定める。鋼管9 の外面温度が 150〜300
℃程度に加熱されると、該鋼管9 の表面より水や有機物
に吸収されやすい 4〜8 ミクロン程度の長波長の光を主
体にした遠赤外線が放射され、一部は反射板10に当たっ
て反射し座席5 の方向に遠赤外線が放射される。遠赤外
線放射電熱ヒータ7 の下部7-1 はシーズ線FAの電源接続
部で、7-2 は電力供給用電線である。図3に示す通り、
遠赤外線放射電熱ヒータ7 のシーズ線FAは、鋼管9 の中
心部よりも遠赤外線を照射すべき方向に、即ちベンチ5
の方向に偏心して設けられ、より多くの遠赤外線を入浴
者の腰掛けている望ましい方向へ放射できるように構成
されている。
【0018】一方、入浴者が居ないと放熱損失も少ない
ので、サウナ室の温度は比較的に早く上昇し、前述の70
〜75℃程度まで上昇すると、温度調節器TLの接点が切
れ、図5に示す通り、電磁開閉器Mgのコイルへの電流が
断たれ、電磁開閉器Mgの接点が開き遠赤外線放射電熱ヒ
ータ7 のシーズ線FAへの電力が切れ、遠赤外線放射が停
止する。一旦電源が切れると、サウナ室の温度が低下し
始めるが、サウナ室からの放熱損失だけなので、温度の
低下には相当の時間がかかり、比較的長い時間遠赤外線
放射電熱ヒータ7 は停止している。放熱損失により温度
が1〜2 ℃低下すると、再び温度調節器TLの接点が入
り、電磁開閉器Mgのコイルに電源が入り、遠赤外線放射
電熱ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供給され、遠赤外線
放射が再開されるが、供給される熱量が放熱損失より充
分多いので短時間で温度が再上昇し、遠赤外線放射電熱
ヒータ7 の電源が切れる。このように入浴者が居ない場
合は、遠赤外線放射電熱ヒータ7 は電源が切れている時
間の方が長い。
【0019】入浴者がサウナ室に入りベンチ5 に腰掛け
ると、スプリング5-1 が縮みベンチ5 が若干下がるとマ
イクロスイッチ収納箱11のレバー11-1が押し下げられマ
イクロスイッチ収納箱11内部のマイクロスイッチCS(図
5)の接点が入る。図5中のTHは火災予防のために設け
られた高温用温度調節器で、該高温用温度調節器THはサ
ウナ室の安全使用温度90〜100 ℃で切れるように温度設
定されている。従って通常は該高温用温度調節器THの接
点は閉じているので、マイクロスイッチCSの接点が閉じ
ると、温度調節器TLの接点には無関係に電磁開閉器Mgの
コイルに電源が供給され、電磁開閉器Mgが閉じ遠赤外線
放射電熱ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供給され、ベン
チ5 上の入浴者に遠赤外線が照射される。80℃程度の遠
赤外線サウナでは、1回当たりのサウナ入浴時間は一般
に10分程度であり、この間は強制的に遠赤外線放射電熱
ヒータ7 により加熱されるのでサウナ室の温度が上昇す
る。この10分程度の間に温度が10℃位上昇し、70〜75℃
であったサウナ室の温度が80〜85℃に上昇するように遠
赤外線放射電熱ヒータ7 の電気容量やサウナ室の材質や
保温材の厚み等を定めることが望ましい。
【0020】かくして、入浴者は入浴時間中は常に遠赤
外線放射サウナの望ましい空気温度80℃程度のサウナ室
内で遠赤外線の照射を受けることができる理想的な遠赤
外線サウナ浴を楽しむことができる。この第1実施例に
用いる遠赤外線放射電熱ヒータ7 の電気容量は、従来の
遠赤外線放射電気サウナと同様2KW程度であり、該2
KWのヒータを用いれば1時間位で常温の20℃程度から
70〜75℃程度までサウナ室の温度を上昇させることがで
きる。以上の第1実施例は、請求項1と5に対応する実
施態様を示すものである。
【0021】次に本発明の第2実施例を説明する。本発
明の第2実施例は、前記請求項1に記載の第1の新手段
と、以下説明する請求項2に記載の第2の新手段を組み
合わせ、前述の発明が解決しようとする(1)〜(7)の課題
を全て解決できる実施例である。図7は本発明の第2実
施例の実施態様を示す遠赤外線を利用する小型サウナ装
置の平面図、図8は図7のA−A断面図で、図6は第2
実施例の自動制御回路図である。なお、図6に示す自動
制御回路図は、請求項4に記載の実施態様に対応してい
る。
【0022】以下図6ないし図8を参照しつつ、本発明
の第2実施例について説明する。箱状で組立て自在に構
成された一人用の小型サウナ室の壁1-1 、1-2 、1-3 、
1-4 の内部は保温材2 により断熱され、壁1-1 にはドア
3 が設けられ、該ドア3には窓3-1 が設けられている。
組立て自在な天井4 も同様に断熱され、小型サウナ室内
部には入浴者1人が座れるベンチ5 と、照明6 が設けら
れている。ベンチ5 に座った人の腹部辺りを中心に遠赤
外線を照射できる位置に遠赤外線放射電熱ヒータ7aが設
けられている。該遠赤外線放射電熱ヒータ7aは、前記第
1実施例の遠赤外線放射電熱ヒータ7よりも長さが短
く、ヒータの電気容量も半分の1KW程度である。
【0023】ベンチ5 の下部には、温水ヒータ12が設け
られ、該温水ヒータ12には、70〜80℃程度の温水が入口
管12-1より熱交換器12-2に入り、ベンチ下部の空気を加
熱し温度が低下した温水は出口管12-3より排出される。
【0024】該温水ヒータ12の熱源は、近来家庭用の浴
槽に広く普及している追い焚き装置用の温水が好適に用
いられる。近来、管内に温水を流通させ該温水により浴
槽内の湯を間接加熱する追い焚き装置を備えた家庭用の
入浴設備が普及しつつある。この追い焚き装置の熱源と
なる温水は、一般に灯油やガスを燃料とするボイラより
供給されるため、電力を熱源とする場合よりもエネルギ
ーコストが低く、省エネルギー的であるという特徴があ
る。従って、もしこの温水をサウナの熱源とすることが
できれば、電気サウナより熱源費を大幅に低減でき、更
に温水の配管は通常サウナ室に隣接して設置されている
浴槽まで敷設されているので、この温水配管からサウナ
室へ分岐して配管すれば設備も簡便で安価となる。
【0025】しかしながら、遠赤外線放射サウナ室の快
適な空気温度は、比較的低温の遠赤外線放射サウナに於
いても、サウナ室の中部から上部では60〜70℃以上、望
ましくは70〜80℃程度を必要とする。これに対し、ボイ
ラより供給される温水の温度は高くとも70〜80℃程度で
あり、このような70〜80℃の温水でサウナ室を70℃以上
に加熱することは不可能である。従来、上記温水を家庭
用のサウナの熱源として使用した例もあるが、サウナ室
の温度が低すぎて長時間入浴しなければならないという
欠点があるため殆ど普及していない。
【0026】本発明の第2の新手段は、サウナ室を上
部、中部及び下部に区分して考えると、上部及び中部が
70〜80℃の時でも、床面付近は40℃程度、座席下部では
50℃程度であることに着目し、請求項2に記載の通り、
40〜50℃程度のサウナ室下部は70〜80℃程度の温水で加
熱し、上部及び中部は座席に座った人体に向かって遠赤
外線放射電熱ヒータ7 から遠赤外線を放射しながら加熱
するというように構成したものであり、その場合、温水
の熱源には灯油やガスを使用するので、電力よりはエネ
ルギーコストが低く、省エネルギー的なサウナ装置を提
供できる。
【0027】サウナ室の温度を、ゆっくり時間をかけて
上昇させる場合には、温水ヒータ12のみで50〜60℃程度
までサウナ室の温度を上げ、その後図6に示す自動制御
回路の電源を入れるように操作すると、熱源としてコス
トの安い灯油やガスを可能な限り多く利用できるので経
済的である。より短時間でサウナ室の温度を上げる必要
がある場合には、温水と電力の双方を同時に用いれば、
短時間でサウナ室の温度を立ち上げることができる。
【0028】図6に示す自動制御回路の電源を入れる
と、入浴者が居ない場合は、温度センサー8 により動作
する図6の温度調節器TLの設定温度よりサウナ室内部の
温度が低ければ、該温度調節器TLの接点が閉じ、図6に
示す通り電磁開閉器Mgのコイルに電流が通じ、電磁開閉
器Mgが閉じると遠赤外線放射電熱ヒータ7 のシーズ線FA
に電力が供給される。本第2実施例の温度調節器TLの設
定温度は、第1実施例と同様に従来の遠赤外線放射サウ
ナの温度80℃より 5〜10℃低い温度、即ち70〜75℃に設
定する。
【0029】シーズ線FAに電力が供給されると、遠赤外
線放射電熱ヒータ7 より水や有機物に吸収されやすい 4
〜6 ミクロン程度の長波長の光を主体にした遠赤外線が
ベンチ5 の方向に放射される。遠赤外線放射電熱ヒータ
7 の下部7-1 はシーズ線FAの電源接続部で、7-2 は電力
供給用電線である。
【0030】入浴者が居ないと放熱損失も少なく、温水
と電力の双方で加熱するので、サウナ室の温度はより早
く上昇し、前述の70〜75℃程度まで上昇すると、温度調
節器TLの接点が切れ、図6に示す通り、電磁開閉器Mgの
電源が切れ、電磁開閉器Mgの接点が開き遠赤外線放射電
熱ヒータ7 のシーズ線FAへの電力が断たれ、遠赤外線放
射が停止する。遠赤外線放射電熱ヒータ 7の電源が切れ
ても、ベンチ5 の下部の温水ヒータ12には温水が供給さ
れ続けてサウナ室下部を加熱する。このときサウナ室か
らの熱損失は放熱損失だけなので、サウナ室の温度は前
記第1実施例の場合よりもゆっくりと低下し、遠赤外線
放射電熱ヒータ7 は第1実施例の場合よりも長い時間停
止状態に保たれる。
【0031】しかしながら、温水ヒータ12だけでは60℃
程度までしかサウナ室の温度を上げることができないの
で、温度調節器TLの設定温度70〜75℃位にサウナ室の温
度を保持し続けることはできず、放熱損失により温度が
1〜2 ℃低下すると、再び温度調節器TLの接点が入り、
電磁開閉器Mgのコイルに電源が入り、遠赤外線放射電熱
ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供給され、遠赤外線放射
が再開されるが、供給される熱量が放熱損失より充分多
いので短時間で温度が再上昇し、遠赤外線放射電熱ヒー
タ7 の電源が切れる。このように入浴者が居ない場合
は、遠赤外線放射電熱ヒータ7 は電源が切れている時間
の方が長い。
【0032】入浴者がサウナ室に入ろうとして、ドア3
を開くとドア部分に設けられたマイクロスイッチ (図7
では図示省略) の接点DS (図6参照)が閉じ、タイマー
リレーTMと補助リレーR のコイルに電流が通じ、補助リ
レーR が励磁すると該補助リレーR の接点R-2 が閉じ、
温度調節器TLの接点の開閉状態とは無関係に電磁開閉器
Mgのコイルに電流が供給され、電磁開閉器Mgが閉じて遠
赤外線放射電熱ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供給さ
れ、ベンチ5 上の入浴者に向けて遠赤外線が放射され
る。このとき同時に接点R-3 も閉じるので、サウナ室の
照明6 に電力が供給されサウナ室の照明が点灯する。該
照明6 はサウナ室内に入浴者が居て、遠赤外線が放射さ
れている間だけ点灯するので、入浴者に遠赤外線が放射
されていることを外部に知らせることができる。
【0033】入浴者がサウナ室内に入ったのちドア3 が
閉じると、マイクロスイッチDSの接点が開くが、補助リ
レーR の接点R-1 が閉じタイマーリレーTMの限時接点TM
-1が閉じているので補助リレーR は自己保持され、R-2
、R-3 の接点も閉じたままの状態で、遠赤外線放射電
熱ヒータ7 と照明6 には電力が供給され続ける。タイマ
ーリレーTMの設定時間は、1回のサウナ入浴時間よりや
や長い時間、即ち80℃程度の遠赤外線サウナでは、1回
当たりのサウナ入浴時間は一般に10分程度なので12〜15
分程度に設定する。
【0034】上記タイマーリレーTMに電力が供給され始
めてからそのタイマーの設定時間中は、強制的に遠赤外
線放射電熱ヒータ7 から放射される遠赤外線の加熱作用
でサウナ室の温度が上昇する。入浴者が入浴中の10分程
度の間に温度は10℃程度上昇し、70〜75℃であったサウ
ナ室の温度が80〜85℃に達することにより、入浴者は入
浴時間中常に遠赤外線放射サウナにおいて望ましいとさ
れる80℃程度の空気温度で遠赤外線の照射を受けること
ができ、理想的な遠赤外線サウナ浴を楽しむことができ
る。
【0035】入浴者がサウナ室から退室して暫くする
と、タイマーリレーTMの設定時間12〜15分が経過してタ
イマーリレーTMが励磁し、該タイマーリレーTMの限時接
点TM-1が開きタイマーリレーTMと補助リレーR の励磁が
解け、R-1 、R-2 、R-3 の接点が開き、照明が消灯する
と共に、遠赤外線放射電熱ヒータ7 は、サウナ室の温度
が温度調節器TLの設定温度70〜75℃程度まで大幅に低下
するか、再度入浴者がドア3 を開くまで停止する。
【0036】本第2実施例に用いる遠赤外線放射電熱ヒ
ータ7 の電気容量は、温水ヒータ5が装備されているの
で、前記第1実施例の半分の1KW程度で充分であり、
この1KW程度の遠赤外線放射電熱ヒータ7 と温水ヒー
タ5 の双方を用いれば、充分1時間位で常温の20℃程度
から70〜75℃程度までサウナ室の温度を上昇させること
ができる。
【0037】而して、上記第2実施例は、請求項1、2
及び4に記載の実施態様に対応するもので、前記第1実
施例は、請求項1及び5に記載の実施態様を示すもので
あり、請求項3に記載の実施態様が未だ説明されていな
いので、以下説明する。請求項3に記載の実施態様を対
応する第3実施例は、ドア3 の開閉により動作する図6
のマイクロスイッチの接点DSの代わりに、サウナ室内に
押しボタンスイッチを設け、該押しボタンスイッチを図
6のマイクロスイッチの接点DSの代わりに用いれば、第
2実施例と全く同一の制御回路で、遠赤外線放射電熱ヒ
ータ7 の自動制御を行うことができる。
【0038】即ち、入浴者がサウナ室に入り、押しボタ
ンスイッチ(DS)を押すと、タイマーリレーTMと補助リレ
ーR のコイルに電源がかかり、該補助リレーR の接点R-
2 が閉じ、温度調節器TLの接点の開閉状態とは無関係に
電磁開閉器Mgのコイルに電流が供給され、遠赤外線放射
電熱ヒータ7 のシーズ線FAに電力が供給され、ベンチ5
上の入浴者に遠赤外線が照射される。同時にR-3 も閉じ
るので、サウナ室の照明6 に電力が供給されサウナ室の
照明が点灯する。該照明6 は入浴者が居り、遠赤外線が
入浴者に放射されている間だけ点灯し、入浴者に遠赤外
線が放射されていることを外部から知ることができる。
【0039】入浴者が押しボタンスイッチ(DS)を放す
と、押しボタンスイッチ(DS)の接点が開くが、補助リレ
ーR の接点R-1 が閉じタイマーリレーTMの限時接点TM-1
が閉じているので補助リレーR は自己保持され、R-2 、
R-3 の接点も閉じたままで、遠赤外線放射電熱ヒータ7
と照明6 には電力が供給され続ける。タイマーリレーTM
の設定時間は、第2実施例と同様に12〜15分程度に設定
する。該タイマーリレーTMに電流が供給され始めてか
ら、該タイマーリレーTMの設定時間中は、強制的に遠赤
外線放射電熱ヒータ7 から放射される遠赤外線により加
熱されるのでサウナ室の温度が上昇する。入浴者が入浴
中の10分程度の間に温度は10℃程度上昇し、70〜75℃で
あったサウナ室の温度が80〜85℃に達することにより、
入浴者は入浴時間中常に遠赤外線放射サウナにおいて望
ましいとされる80℃程度の空気温度で遠赤外線の照射を
受けることができ、理想的な遠赤外線サウナ浴を楽しむ
ことができる。
【0040】入浴者がサウナ室から退室して暫くする
と、タイマーリレーTMの設定時間12〜15分が経過してタ
イマーリレーTMが励磁し、該タイマーリレーTMの限時接
点TM-1が開きタイマーリレーTMと補助リレーR の励磁が
解け、R-1 、R-2 、R-3 の接点が開いて照明6 が消灯
し、遠赤外線放射電熱ヒータ7 は、サウナ室の温度が温
度調節器TLの設定温度70〜75℃程度まで大幅に低下する
か、再度入浴者が押しボタンスイッチ(DS)を押すまで停
止する。
【0041】この第3実施例は、入浴者が自ら押しボタ
ン(DS)を押すことにより、入浴者があったことが検知さ
れ、自動制御回路によって入浴者が理想的な遠赤外線サ
ウナ浴を楽しむことができるように遠赤外線放射電熱ヒ
ータの作動が自動的に制御されるものである。
【0042】
【発明の効果】主として請求項1に記載の本発明の実施
態様を示す第1実施例では、従来の電気遠赤外線放射サ
ウナよりエネルギーを節約でき、熱源費を低減すること
ができる。即ち、第1実施例では、入浴者が居ない場合
は、サウナ浴に最適な温度より5〜10℃程度低い温度に
サウナ室の温度を自動調節するので、入浴者が居ない時
間中の放熱損失は従来の遠赤外線サウナより10〜20%程
度節減でき、特に家庭用ではサウナ室に入浴者が居る時
間は極めて短いので、大きな省エネルギー効果を発揮す
ることができる。
【0043】仮に、外部の温度を20℃とすると、従来の
遠赤外線サウナ室の80℃との温度差は60℃であり、本発
明の第1実施例の入浴者が居ない場合のサウナ室の70〜
75℃と外部温度の差は50〜55℃である。サウナ室から外
部への放熱損失は、双方の温度差に比例するので、55/
60ないし50/60、即ち0.90ないし0.80となり、第1実施
例の入浴者が居ない時間中では従来の遠赤外線サウナよ
り10〜20%の省エネルギー効果を達成できることとな
る。
【0044】同時に本発明の第1実施例は、従来の遠赤
外線放射サウナの問題点、即ち、従来のサウナ装置にお
いては、サウナ室の温度が設定値以上に上昇した場合、
遠赤外線放射用電熱ヒータの供給電力の一部又は全部を
停止して、サウナ室の温度を自動調整するようになって
いるが、入浴者が居ない場合にはサウナ室からの熱損失
が少なく、このためサウナ室の温度が過昇し易いので、
遠赤外線放射用電熱ヒータが自動停止し、入浴者が入室
しても遠赤外線放射が停止している場合が多いので、入
浴者に折角の遠赤外線が照射されない場合が多いという
問題点を解決することができる。
【0045】即ち、前述の通り、本発明の第1実施例に
係るサウナ装置においては、入浴者が居ない場合には、
サウナ室の温度を自動的に従来の遠赤外線放射サウナよ
り 5〜10℃程度低く保ち、入浴者があった場合には、該
入浴者のサウナ入浴時間中は必ず遠赤外線が放射される
よう構成されているので、入室中に遠赤外線放射が停止
することがなく、また、遠赤外線は人体に吸収されやす
く、サウナ室の温度が空気対流式サウナより10〜20℃低
くても、より早く充分な発汗が得られ、息苦しさも無
く、快適なサウナ浴を楽しむことができるので、従来の
遠赤外線サウナ装置に比べて遠赤外線サウナの効果が充
分に享受できることとなる。
【0046】次に、本発明の第2実施例の効果について
述べる。近来、管内に温水を流通させ該温水により浴槽
内の湯を間接加熱するようにしたいわゆる追い焚き装置
を備えた家庭用の入浴設備が普及しつつある。該追い焚
き装置の熱源となる温水は、一般に灯油やガスを燃料と
するボイラより供給されるので、電力を熱源とする場合
よりは、エネルギーコストが低く、省エネルギー的であ
るという特徴がある。従ってもしこの追い焚き装置用の
温水をサウナの熱源とすることができれば、電気サウナ
より熱源費を大幅に低減することができる。
【0047】しかしながら、サウナ室の快適な温度は、
比較的低温の遠赤外線放射サウナにおいてもサウナ室の
中部から上部では60〜70℃以上、望ましくは70〜80℃程
度を必要とする。これに対し、ボイラより供給される温
水の温度は一般に70℃程度であり、該70℃の温水でサウ
ナ室を70℃以上に加熱することは不可能である。従来、
上記温水を家庭用のサウナの熱源として使用した例もあ
るが、サウナ室の温度が低すぎ、長時間狭いサウナ室内
に入って居なければならないという欠点のため殆ど普及
していない。
【0048】而して、サウナ室を上部、中部及び下部と
に区分して考えると、上部及び中部が70〜80℃の時で
も、床面付近は40℃程度、座席下部では50℃程度である
ことに着目し、本発明では、請求項2に記載の通り、40
〜50℃のサウナ室下部は70℃程度の温水で加熱し、上部
及び中部は座席に座った人体に向かって電熱による遠赤
外線を放射しながら加熱するという手段を用いることに
より、エネルギーコストが低く、省エネルギー的な温水
をサウナ室の主要な熱源として有効に利用せんとするも
のである。
【0049】更にまた、低コストの温水をより有効に利
用し、極力電力の利用を減少させるために、請求項3、
4、5に記載の如く、入浴者が操作する押しボタンや、
サウナ室のドアの開閉により作動するマイクロスイッチ
や、座席の下に設けたマイクロスイッチ等を用いて、サ
ウナ室内の入浴者の有無を判別し、遠赤外線放射電熱ヒ
ータ7 は、主としてサウナ室に入浴者が入った場合に使
用し、それ以外の立ち上がり時や余熱時には、極力温水
を利用するような制御回路を設け、これによって更にエ
ネルギーコストを低下させることができる。
【0050】非入浴時、即ち余熱時はサウナ室は常に温
水で加熱され、該温水のみでもサウナ室の温度を50〜60
℃程度には加熱できるので、入浴者が居ない時の遠赤外
線放射電熱ヒータ7 は残りの10〜20℃程度サウナ室の温
度を上げれば良く、時々僅かな時間だけ起動するように
すればよい。従って入浴者が居ない時は、殆どサウナ室
は温水主体で加熱され、必要な熱量の60〜70%位は温水
により加熱し得るものであり、該温水は灯油やガスで加
熱されるので、前記の如く電力のみを用いても従来の遠
赤外線サウナより10〜20%程度節減できる第1実施例よ
り更に熱源費用を節減できる省エネルギー効果の大きな
遠赤外線サウナ装置を提供することができる。
【0051】従来のガス遠赤外線放射サウナと本発明の
第2実施例とを比較すると、比較的少量とは言え電力を
用いるのでエネルギーコストが高くなるように思われる
が、請求項1に記載の装置の効果により従来の遠赤外線
サウナより10〜20%程度節減できるので、従来のガス遠
赤外線放射サウナと比較してもほとんど同じか、場合に
よっては本第2実施例の方がより省エネルギーとなるこ
ともあり得るものである。
【0052】更に、従来の1〜2人用のガス遠赤外線サ
ウナの場合にも、従来の電気遠赤外線サウナと同様の問
題点、即ち、サウナ室の温度が設定値以上に上昇した場
合、遠赤外線放射用ガスヒータの燃焼を停止して、サウ
ナ室の温度を一定範囲に自動調整するようになっている
が、入浴者が居ない場合にはサウナ室からの熱損失が少
なく、このためサウナ室の温度が過昇し易いので、遠赤
外線放射ガスヒータの燃焼は頻繁に自動停止し、入浴者
が入室しても遠赤外線放射を停止している場合が多いの
で、入浴者に折角の遠赤外線が放射されない場合が多い
という欠点を有するものであるが、このような欠点も本
発明の第1実施例と第2実施例を併用することにより解
決することができる。
【0053】前述の第1実施例の効果について述べた通
り、入浴者が居ない場合には、サウナ室の温度を自動的
に従来の遠赤外線放射サウナより 5〜10℃程度低く保
ち、入浴者があった場合には、該入浴者のサウナ入浴時
間中は必ず遠赤外線が放射されるので、遠赤外線は人体
に吸収されやすく、サウナ室の温度が空気対流式サウナ
より10〜20℃低くとも、より早く充分な発汗が得られる
ので、息苦しさも無く快適なサウナ浴が楽しめるという
遠赤外線サウナの効果が従来の遠赤外線サウナより充分
に発揮できることとなる。
【0054】この他、本発明の第2実施例に用いる温水
を加熱するボイラーは、屋外等の別の場所に設置され、
ガス遠赤外線サウナのように、サウナ室内に燃焼装置を
設けなくとも良いので、給排気工事やガス工事等の必要
が無く、温水の配管も、浴槽まで追い焚き装置用の温水
配管が設けられていれば僅かな配管を追加するのみで済
むから、ガス遠赤外線サウナに比較して大幅に設備費が
低減できる。
【0055】サウナ室を常温から加熱するスタート時、
即ち立ち上がり時には、浴槽の湯を沸かすのと同程度の
時間、30分から1時間程度でサウナ浴が可能となるよう
にすることが望ましいが、そのためには1人〜2人用程
度の小型サウナでも、電力で加熱する場合では 2KW程
度の遠赤外線放射電熱ヒータが必要である。一旦温度が
上昇した後には、この半分程度の熱量でサウナ室の温度
を保持できる。本発明装置では、常温からスタートする
立ち上がり時には、70℃程度の温水でもサウナ室の温度
を50℃程度に急上昇させることは容易に可能であり、50
℃以上になると温水のみでは温度上昇が遅くなるが、こ
の時に遠赤外線放射電熱ヒータを併用して加熱すれば、
立ち上がり時間を大幅に短縮することができる。
【0056】本発明の第2実施例で用いる遠赤外線放射
電熱ヒータ7 は、温水ヒータ12を併用しているので従来
の遠赤外線放射電熱ヒータの 1/2 程度の出力のもので
充分である。なぜならば、前述の通りサウナ室の温度が
上昇すると、従来の電気遠赤外線放射サウナでも半分程
度の熱量で良いので、温水ヒータでサウナ室下部が加熱
される本発明装置では、従来の電気遠赤外線放射サウナ
の半分程度の熱量のヒータで充分である。
【0057】而して、本発明の1人〜2人程度の家庭用
小型サウナでは、1KW程度のヒータで良く、同様に1
KW程度の電力を用いる家庭用電気器具としては、電気
コタツ、ヘアードライアー、暖房用電気ヒータ等々が日
常的に数多く家庭内で用いられているから、特にサウナ
用の電気工事を行ったり、受電設備を増加させる等の必
要はなく、電気設備費も安価で、契約電力量を増やす必
要もなく、電気使用量も、後述の通り充分少ないので、
従来の電気遠赤外線サウナに比較して格段に安価であ
る。
【0058】上述のように、本発明に係る遠赤外線サウ
ナ装置は、従来の電気遠赤外線サウナより省エネルギー
的で熱源費が安く、設備費も従来の電気遠赤外線サウナ
と同程度か若干高い程度で済み、ガス遠赤外線放射サウ
ナと比べてみても、大幅に設備費を低減でき、使用具合
についても、入浴時に人体に放射する遠赤外線の放射量
が、しばしば減少、不足し、或いは停止するという従来
の遠赤外線サウナの欠点が改善されるものである。
【0059】なお、本発明に係る遠赤外線サウナ装置は
必ずしも上記第1及び第2の実施例のみに限定されるも
のではなく、例えば2人用以上のサウナ室の場合、各人
が座るベンチにそれぞれ個別に請求項5に示す体重検知
器から成る入浴者検知装置を設けると共に、各ベンチ上
の入浴者に対し個別に遠赤外線を放射する遠赤外線放射
電熱ヒータをそれぞれ設け、各ベンチごとの入浴者検知
装置と遠赤外線放射電熱ヒータとを請求項1に示すよう
に連動制御し、入浴者がベンチに座ったときに、この座
ったベンチに対向する遠赤外線放射電熱ヒータのみが、
温度調節器の設定温度と無関係に遠赤外線を放射できる
ように構成すれば、1人用の小型サウナのみならず、一
度に6人程度までが入浴できるサウナ室にも充分対応す
ることができる。
【0060】但し、あまり大勢が入浴できるサウナ室に
本発明を適用すると、サウナ室の温度がしばしば過昇
し、従来の遠赤外線放射サウナと同様に、入浴者が居て
も遠赤外線が放射されないという事態がしばしば起きる
こととなるので、本発明装置の効果を充分発揮させるた
めには、6人程度用までとするのが好適と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠赤外線を利用する一人用の小型サウ
ナ装置の第1実施例を示す平面図である。
【図2】図1中のA−A線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に用いられる遠赤外線放射
電熱ヒータの一部破断平面図である。
【図4】図3に示した遠赤外線放射電熱ヒータの一部破
断側面図である。
【図5】本発明の第1実施例の自動制御回路図である。
【図6】本発明の小型サウナ装置の第2実施例の自動制
御回路図である。
【図7】本発明の第2実施例の平面図である。
【図8】図7中のA−A線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1-1 〜1-4 壁 2 断熱材 3 ドア 3-1 窓 4 天井 5 ベンチ 5-1 スプリング 6 照明 7 遠赤外線放射電熱ヒータ 8 温度センサー 9 鋼管 10 反射板 11 マイクロスイッチ収納箱 12 温水ヒータ 12-1 入口管 12-2 熱交換器 12-3 出口管 CS マイクロスイッチ DS ドア連動マイクロスイッチ(押しボタンス
イッチ) FA シーズ線 Mg 電磁開閉器 TL 温度調節器 TM タイマーリレー R 補助リレー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一度に1人ないし6人程度が入浴可能な遠
    赤外線を利用した小型サウナ装置において、入浴者の身
    体に直接遠赤外線を放射する遠赤外線放射電熱ヒータ
    (7)と、サウナ室内の温度を検知して上記遠赤外線放
    射電熱ヒータに供給する電力を調節する温度調節器(T
    L)と、サウナ室内の入浴者の有無を検知する装置(C
    S)とを設けると共に、上記入浴者検知装置(CS)が入
    浴者を検知しない場合には、サウナ室の温度が、通常の
    適温より低めに設定された上記温度調節器(TL)の設定
    温度範囲内となるように、遠赤外線放射電熱ヒータ
    (7)に供給する電力を自動的に増減し、入浴者検知装
    置(CS)が入浴者を検知した場合には、一時的に上記温
    度調節器(TL)の設定温度以上にサウナ室の温度が上昇
    するように遠赤外線放射電熱ヒータ(7)に供給する電
    力量を増大せしめるよう自動調節する制御回路を設けた
    ことを特徴とする小型サウナ装置。
  2. 【請求項2】サウナ室内部の座席(5)より低い位置
    に、管内に温水を流通させてサウナ室を間接加熱する温
    水ヒータ(12)を設け、座席(5)より高い位置、即ち
    座席上の入浴者の身体に遠赤外線を放射し得る適宜の位
    置に上記遠赤外線放射電熱ヒータ(7)を設け、サウナ
    室内の温度及び入浴者の有無には無関係に温水ヒータの
    温水を供給して、サウナ室下部を加熱するよう構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の小型サウナ装置。
  3. 【請求項3】上記入浴者検知装置が、サウナ室入口付近
    又はサウナ室内部に設けた押しボタンスイッチ(DS)で
    あり、上記制御回路内に上記押しボタンスイッチと連動
    するタイマーリレー(TM)を設け、入浴者が押しボタン
    スイッチ(DS)を押すことにより上記タイマーリレー
    (TM)が作動してその設定時間中は上記遠赤外線放射電
    熱ヒータ(7)に供給する電力量を増大せしめるよう構
    成した請求項1又は2に記載の小型サウナ装置。
  4. 【請求項4】上記入浴者検知装置が、サウナ室の扉の開
    閉を自動的に検知する検知器(DS)であり、上記制御回
    路内に上記扉の開閉検知器と連動するタイマーリレー
    (TM)を設け、扉が1回開閉することにより上記タイマ
    ーリレー(TM)が作動してその設定時間中は上記遠赤外
    線放射電熱ヒータ(7)に供給する電力量を増大せしめ
    るよう構成した請求項1又は2に記載の小型サウナ装
    置。
  5. 【請求項5】上記入浴者検知装置が、サウナ室内部の座
    席(5)に腰掛けた入浴者の体重により作動するマイク
    ロスイッチ等の体重検知器(CS)から成る請求項1又は
    2に記載の遠赤外線を利用する小型サウナ装置。
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