JPH0610535Y2 - ディスクプレーヤのディスク装着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はデジタル信号を用いて音楽などを記録したディ
スクをターンテーブルに装着し、レザーピックアップに
よりそのディスクの記録を読取り再生するディスクプレ
ーヤのディスク装着装置に関する。

「従来の技術」 従来、ターンテーブルとチャックプレートの間に略垂直
にディスクを挾持させるバーチカル型のディスクプレー
ヤにおいて、ディスクを出入させるドアにチャックプレ
ートを取付け、ドアの開閉によりターンテーブルに対し
チャックプレートを接離させ、ディスクを着脱する技術
があった。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、ターンテーブルとチャックプレートの
間にディスクが挾持されるまで、該ディスクをターンテ
ーブル配置面に形成した段差に引掛け支持しているだけ
であるから、ディスクを段差に容易に引掛け得ず、また
挾持される前にディスクが段差から外れチャッキングミ
ス等を招く問題があった。

「問題点を解決するための手段」 然るに、本考案は、大径ディスク又は小径ディスクを装
着支持するターンテーブル及びチャックプレートを備え
ると共に、開閉自在なドアに前記チャックプレートを取
付けるディスクプレーヤのディスク装着装置において、
前記小径ディスクの外周下端側を離脱自在に係止させる
係合溝を本機ケースのターンテーブル配置面に設け、前
記係合溝は開口で、その開口側縁が小径ディスクの下端
に、ディスク中心を挟んだ左右対称位置において点接触
する形状にしてあることを特徴とするものである。

「作用」 従って、ターンテーブル配置面を開口した係合溝に小径
ディスクの下端を係入支持させるから、神経を使うこと
なく簡単に小径ディスクを開放状態のドア内側に支持さ
せ得ると共に、挾持されるまで小径ディスクの下端を係
合溝に確実に係入支持させて、チャッキングミス等を防
止し得、またドアの閉塞に伴って小径ディスクが立上が
るに連れて、小径ディスクと係合溝との接点に働く力が
ディスクの中心に向き、小径ディスクの下端を係合溝か
らスムーズ離脱させ得、バーチカル型のディスクプレー
ヤにおけるディスクの着脱を適正に行い得るものであ
る。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。第１
図は要部説明図、第２図は全体正面図、第３図は断面側
面図、第４図は背面図であり、ラジオ受信用撮(1)及び
磁気テープ出入用ドア(2)を備える本機ケース(3)前面に
ディスク出入用ドア(4)を配設すると共に、情報を記録
している直径が１２cmの大径ディスク(5)を備え、該デ
ィスク(5)を収納する再生室(6)をドア(4)内方に設け
る。

また、再生室(6)内側にドライブシャーシ(7)を設け、タ
ーンテーブル(8)を回転させるモータ(9)と、ピックアッ
プ(10)とを前記シャーシ(7)に配設させると共に、前記
ドア(4)の内側にチャックプレート(11)を遊嵌支持させ
る。そして、合成樹脂成形品である永久磁石製のチャッ
クプレート(11)を磁性体製のターンテーブル(8)に吸着
固定させ、ターンテーブル(8)とチャックプレート(11)
の間にディスク(5)を挾持させ、モータ(9)によりディス
ク(5)を回転させると共に、そのディスク(5)の情報をピ
ックアップ(10)によって読取り再生するように構成して
いる。

さらに、前記ドア(4)両側に開閉支点軸(12)(12)を一体
形成し、ケース(3)の軸受部(13)に前記支点軸(12)を回
転自在に嵌合させると共に、前記ドア(4)を緩開動させ
る緩衝ギヤ(14)をケース(3)裏面側に軸受体(15)を介し
て軸支させ、前記ギヤ(14)に常時噛合させる扇形ギヤ(1
6)をドア(4)に設け、前記ギヤ(14)の回転抵抗によりド
ア(4)を比較的低速度で緩慢に開動させるように構成し
ている。

また、前記ケース(3)裏面に当接させてドア(4)の開動量
を規制するストッパ(16a)をドア(4)に一体形成すると共
に、前記ドア(4)を開動させる鋏形のバネ(17)を備え、
支点である遠支点軸(18)にバネ(17)の中間を巻装させ、
ケース(3)裏面の止め板(19)にバネ(17)の一端側を係止
させる一方、作用点であるドア(4)のノッチ(20)にバネ
(17)の他端側を係止させる。

そして、遠支点軸(18)とノッチ(20)の略中間に規制点で
ある近支点軸(21)を設け、近支点軸(21)に係止させたと
きのバネ(17)力によりドア(4)を半開させる一方、近支
点軸(21)から離れたときのバネ(17)力によりドア(4)を
全開させるように構成している。

なお、前記ドア(4)は閉動姿勢でケース(3)に係止させる
もので、ドア(4)の係止を解除するイジェクトボタン(2
2)をケース(3)前面に突出させている。

さらに、第１図、第６図及び第７図に示す如く、直径が
８cmの小径ディスク(23)の外周下端側を離脱自在に係止
させる引掛体である長方形の係合溝(24)を本機ケース
(3)のターンテーブル配置面(25)に開設すると共に、前
記係合溝(24)を左右方向に長尺な長四角形としたもの
で、第７図の如く、下端側の支点軸(12)を支点にしてド
ア(4)を開放させ、ドア(4)内側に挿入する小径ディスク
(23)の外周下端側を係合溝(24)に係止させ、その小径デ
ィスク(23)の外周上端側をドア(4)内面に当接させ、小
径ディスク(23)をドア(4)内面側に支持させると共に、
第６図の如く、ドア(4)を閉塞することにより、ドア(4)
内面及びチャックプレート(11)により小径ディスク(23)
がターンテーブル(8)方向に押されて起立し、小径ディ
スク(23)が係合溝(24)から離脱した状態で、吸着固定す
るターンテーブル(8)とチャックプレート(11)の間に小
径ディスク(23)が挾持されるように構成している。

また、前記再生室(6)を形成する本機ケース(3)のターン
テーブル配置面(25)に２本の大径ガイドピン(26)(26)を
突設させ、第５図の如くドア(4)開放状態で大径ガイド
ピン(26)(26)に大径ディスク(5)の下端側外周面を当接
させ、大径ディスク(5)をドア(4)内面側に支持させると
共に、第３図の如く、ドア(4)を閉塞することにより、
ターンテーブル(8)にチャックプレート(11)が吸着固定
し、ターンテーブル(8)とチャックプレート(11)の間に
大径ディスク(5)が挾持されるように構成している。

本実施例は上記の如く構成しており、第５図のようにド
ア(4)を開いた状態で、大径ディスク(5)をドア(4)の内
側に挿入することにより、該ディスク(5)が大径ガイド
ピン(26)に支持されると共に、第３図の如くドア(4)を
閉塞することにより、ターンテーブル(8)とチャックプ
レート(11)の間に大径ディスク(5)が挾持され、大径デ
ィスク(5)の再生動作が行われる。

さらに、第７図のようにドア(4)を開いた状態で、小径
ディスク(23)をドア(4)内方側に挿入し、ターンテーブ
ル配置面(25)の係合溝(24)に前記小径ディスク(23)の外
周下端側を係入させ、この小径ディスク(23)をドア(4)
の内面側に支持させると共に、第６図の如く、ドア(4)
を閉塞することにより、ターンテーブル(8)とチャック
プレート(11)の間に小径ディスク(23)が挾持され、小径
ディスク(23)の再生動作が行われる。

さらに第８図は第１図の変形例を示すものであり、本機
ケース(3)のターンテーブル配置面(25)に設けて小径デ
ィスク(23)の外周下端側を離脱自在に係止させる引掛体
である係合溝(24)を、かまぼこ形の半円形に形成したも
ので、係合溝(24)の円弧縁の案内により、ドア(4)閉塞
時、係合溝(24)から小径ディスク(23)をスムーズに脱出
させるものである。

さらに第９図は第１図の変形例を示すものであり、本機
ケース(3)のターンテーブル配置面(25)に設けて小径デ
ィスク(23)の外周下端側を離脱自在に係止させる引掛体
である係合溝(24)を、左右方向に長い長円形に形成した
もので、係合溝(24)の円弧縁の案内により、ドア(4)閉
塞時、係合溝(24)から小径ディスク(23)をスムーズに脱
出させるものである。

さらに、第１０図は他の実施例を示すもので、小径ディ
スク(23)の外周下端側を離脱自在に係止させる引掛体で
ある係合ノッチ(27)を本機ケース(3)のターンテーブル
配置面(25)に設けたもので、小径ディスク(23)の外周下
端側を係合ノッチ(25)に係止させ、その小径ディスク(2
3)の外周上端側をドア(4)内面に当接させ、小径ディス
ク(23)をドア(4)内面側に支持させる一方、ドア(4)の閉
塞により、ターンテーブル(8)とチャックプレート(11)
の間に小径ディスク(23)を挾持させるものである。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、大径ディスク
(5)又は小径ディスク(23)を装着支持するターンテーブ
ル(8)及びチャックプレート(11)を備えると共に、開閉
自在なドア(4)に前記チャックプレート(11)を取付ける
ディスクプレーヤのディスク装着装置において、前記小
径ディスク(23)の外周下端側を離脱自在に係止させる係
合溝(24)を本機ケース(3)のターンテーブル配置面(25)
に設け、前記係合溝(24)は開口で、その開口側縁が小径
ディスク(23)の下端に、ディスク中心を挟んだ左右対称
位置において点接触する形状にしてあるもので、ターン
テーブル配置面(25)を開口した係合溝(24)に小径ディス
ク(23)の下端を係入支持させるから、神経を使うことな
く簡単に小径ディスク(23)を開放状態のドア(4)内側に
支持させ得ると共に、挾持されるまで小径ディスク(23)
の下端を係合溝(24)に確実に係入支持させて、チャッキ
ングミス等を防止でき、またドア(4)の閉塞に伴って小
径ディスク(23)が立上がるに連れて、小径ディスク(23)
と係合溝(24)との接点に働く力がディスクの中心に向
き、小径ディスク(23)の下端を係合溝(24)からスムーズ
離脱させることができ、バーチカル型のディスクプレー
ヤにおけるディスクの着脱を適正に行うことができる等
の実用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部説明図、第２図は
全体の正面図、第３図は断面側面図、第４図は背面図、
第５図は作動説明図、第６図は断面側面図、第７図は作
動説明図、第８図乃至第１０図は他の実施例を示す説明
図である。 (3)……本機ケース (4)……ドア (5)……大径ディスク (8)……ターンテーブル (11)……チャックプレート (23)……小径ディスク (24)……係合溝（引掛体） (25)……ターンテーブル配置面 (27)……係合ノッチ（引掛体）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】大径ディスク(5)又は小径ディスク(23)を
   装着支持するターンテーブル(8)及びチャックプレート
   (11)を備えると共に、開閉自在なドア(4)に前記チャッ
   クプレート(11)を取付けるディスクプレーヤのディスク
   装着装置において、前記小径ディスク(23)の外周下端側
   を離脱自在に係止させる係合溝(24)を本機ケース(3)の
   ターンテーブル配置面(25)に設け、前記係合溝(24)は開
   口で、その開口側縁が小径ディスク(23)の下端に、ディ
   スク中心を挟んだ左右対称位置において点接触する形状
   にしてあることを特徴とするディスクプレーヤのディス
   ク装着装置。