JPH06104927B2 - ポリアミド繊維原着用液状着色剤 - Google Patents

ポリアミド繊維原着用液状着色剤

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JPH06104927B2 JP63297516A JP29751688A JPH06104927B2 JP H06104927 B2 JPH06104927 B2 JP H06104927B2 JP 63297516 A JP63297516 A JP 63297516A JP 29751688 A JP29751688 A JP 29751688A JP H06104927 B2 JPH06104927 B2 JP H06104927B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ポリアミド繊維の原着用着色剤に関し、さら
に詳細にはポリアミドと相溶性の良好な原着用液状着色
剤に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、原着糸は、一般衣料用、産業資材用におい
て、その染色工程が省略できるメリットから従来より重
用されてきた。さらに、その耐候堅牢性の面からも、原
着糸が優れていることから、近年、ますます市場からの
要求が高まっている。
ところが、ポリアミド原着糸は、衣料または産業資材用
途において、単一の色のみで用いられることが少ない。
このことから、各種の色の原着糸の製造が要求される
が、従来から用いられるマスターバッチ添加法は、色切
り換え時の供給系の清掃、エクストルーダーもしくは導
管などの洗浄などを必要とし、生産性の低下をともなと
いう大きなデメリットを有している。
そこで、マスターバッチ添加法ではなく、液状着色剤を
メルターの途中から供給して、エクストルーダーは着色
剤で汚さずに色切り換え容易な方式が、ポリエステル繊
維を中心に検討されている(例えば、特開昭60-45689号
公報、特開昭60-45690号公報、特開昭63-92719号公報、
特開昭63-117071号公報など)。
これらの従来技術に示されているように、常温で液体で
あり、ポリアミドやポリエステルの溶融紡糸温度である
250〜300℃の耐熱性を有し、顔料や染料を分散可能な媒
体としては、分子量1,000〜4,000の低分子量のポリエス
テルやポリエーテルが存在するが、ポリアミドとの相溶
性がなく、ポリアミドに混入して紡糸すると、吐出時に
分離飛散して満足な紡糸ができなかった。
一方、ポリアミドと相溶性のある低分子量ポリアミド
は、溶融紡糸できる耐熱性を有しておらず採用できなか
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来技術の課題を背景になされたもの
で、ポリアミドとの相溶性を有し、充分な製糸安定性を
有する多色の原着糸の生産に適した生産性のよいポリア
ミド繊維原着用着色剤を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、顔料および/または染料と、末端または中間
部に−X−M(ここで、−X−Mはスルホン酸塩、リン
酸エステル塩、硫酸エステル塩およびカルボン酸塩の群
から選ばれた少なくとも1種のアニオン系親水基であ
り、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を示す)
で表される親水基を有する、液状ポリエステルおよび/
または液状ポリエーテルとからなり、常温で3,000ポイ
ズ以下の液体であり、かつポリアミドとの相溶性を有す
ることを特徴とするポリアミド繊維原着用液状着色剤で
ある。
本発明に用いられる顔料および/または染料は特に限定
されるものではなく、通常、使用されている、例えばア
ゾ系、フタロシアニン系、ペリノン系、ペリレン系、ア
ンスラキノン系などの有機顔料;カーボンブラック、群
青、ベンガラ、酸化チタンなどの無機顔料;およびアゾ
系、ペリノン系、アンスラキノン系などの染料を挙げる
ことができる。本発明の着色剤としては、顔料のみ、あ
るいは顔料と染料とを併用することが好ましい。
本発明は、前記顔料および/または染料と、特定の親水
基を有する分散媒である液状ポリエステルおよび/また
はポリエーテルとを配合してなるものである。
一般に、常温で液状であり、高濃度の顔料を分散できる
分散媒としては、特開昭60-45689号公報に記載のように
二塩基有機酸と2価アルコールとを反応させて得られる
分子量1,000〜4,000の低分子量ポリエステル、例えばア
ジピン酸と1,3−ブチレングリコール、アジピン酸とエ
チレングリコール、セバシン酸とプロピレングリコール
とから合成されたものが存在する。
また同様に、特開昭63-120767号公報に記載のように、
ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポ
リエチレングリコールなどの液状ポリエーテルが存在す
る。
ところが、これらのものは、常温で液体であり、高濃度
の顔料を分散でき、分散剤としての特性は有している
が、ポリアミドとの相溶性に欠け、ポリアミド繊維用液
状原着剤としては適していないのが現状である。
そこで、常温で液状であり、高濃度の顔料または染料を
分散でき、しかもポリアミドとの相溶性がある分散媒体
として、本発明者らが鋭意検討の結果、常温で液体であ
る特性および耐熱性、顔料分散性を、基本成分である低
分子量ポリエステルまたはポリエーテルで保持しつつ、
その末端または中間部にスルホン酸塩、リン酸エステル
塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩などのアニオン系の
親水基を導入すれば、分散媒体とポリアミドとの相互作
用が増大し、相溶性が向上できることを見出したもので
ある。
一般に、ポリアミドは、その基本構造から水素結合を形
成し易く、水との親和性が強い、すなわち親水性的性質
を有している。そこで、疎水的成分である液状ポリエス
テルや液状ポリエーテルにアニオン系の親水性基を導入
すれば、ポリアミドとの相溶性が向上するのである。
前記アニオン系の親水性基を示すもののなかでも、特に
常温で液体である低分子量ポリエステルの−OH基に、例
えば有機スルホン酸の金属塩末端を有するカルボン酸を
反応させて有機スルホン酸の金属塩を導入すると、−SO
3−M基とポリアミドとの電気陰性度や本体ポリエステ
ルの遮蔽効果などによりポリアミドとの相溶性が向上す
る。
−SO3−M基のポリアミドとの相互作用を有効に生か
し、低分子量ポリエステル主鎖とポリアミド主鎖との立
体的、電子的距離を考慮した場合、Mとしてはアルカリ
金属およびアルカリ土類金属が有効であり、特にナトリ
ウム原子が好適である。
また、Rとしては、芳香族または脂肪族の炭化水素を骨
格に持つものが有効であるが、その遮蔽効果および立体
障害効果より、芳香族はより有効であり、メタ位にカル
ボメトキシ基を有するベンゼンスルホン酸ソーダが好適
である。
顔料および/または染料と、液状ポリエステルおよび/
または液状ポリエーテルとの重量比は、顔料および/ま
たは染料100重量部に対して、液状ポリエステルおよび
/または液状ポリエーテル30〜5,000重量部である。
以上のポリアミドに用いる液状着色剤としては、その粘
度が3,000ポイズ以下が必要である。
その理由は、産業資材用あるいは一般衣料用に用いるポ
リアミドの通常使用する条件での溶融粘度は、800〜4,0
00ポイズ、特に1,500〜3,000ポイズが多く、該ポリアミ
ドに混入する液状着色剤の粘度が高すぎると分散し難い
ためである。
なお、本発明の液状着色剤には、前記顔料および/また
は染料100重量部に対し、銅化合物を10〜100重量部含有
させておくことが好ましい。ポリアミド繊維原着糸の優
れた耐候堅牢性を生かすべく原着化しても、銅化合物が
存在しないとポリアミド自体が光により劣化して強力劣
化が著しくなり、耐候堅牢度向上効果(変褪色性向上)
を発揮できないことになる。この銅化合物は、液上着色
剤側に混入しておかなくても、ポリアミド側に混入して
おいてもよいが、液状着色剤添加装置でともにポリアミ
ド側に添加する方が、生産プロセス的に簡略化できるの
で好ましい。
この銅化合物としては、ハロゲン化銅、硫酸銅、酢酸銅
などが用いられるが、好ましくはハロゲン化第一銅、特
に好ましくはヨウ化第一銅である。
さらに、銅析出防止剤として、ヨウ化カリウム、2−メ
ルカプトベンゾイミダゾールなどを、銅化合物と当量以
上、好ましくは2〜5倍量、前記銅化合物と同時に添加
することが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明する。
比較例1および実施例1 アジピン酸、n−ペンタンジオールおよびエチレングリ
コールから合成された分子量2,200の低分子量液状ポリ
エステルポリオール(A)を280重量部、フタロシアニ
ングリーン95重量部、カーボンブラック5重量部および
ヨウ化第一銅20重量部からなる液状着色剤(I)、ある
いは前記液状ポリエステルポリオール(A)に、3,5−
ジカルボメトキシスルホン酸ソーダを減圧下、加熱反応
させ、 を結合させた液状ポリエステルポリオール(B)を280
重量部、フタロシアニングリーン95重量部、カーボンブ
ラック5重量部およびヨウ化第一銅20重量部からなる液
状着色剤(II)を用いて、ポリアミド原着糸を製糸し
た。
ここで、ポリアミドとしてm−クレゾール35℃の〔η〕
=1.34のナイロン6ポリマーを用い、ポリアミド100重
量部に対して液状着色剤(I)あるいは(II)を2重量
部、4重量部または8重量部を、ポリマー導入管の溶融
ナイロン部分へ計量注入し、下流側からスタティックミ
キサー(ケニックスタイプ)を30段組み込んで混合し、
トライローバルタイプの口金より吐出し、紡糸、延伸、
捲縮加工を行い、ワインダーに巻き取った。紡糸温度
は、255℃で行った。
このときの着色剤(I)と(II)の製糸状況を第1表に
示す。
第1表から明らかなように、着色剤(I)は、ナイロン
との相溶性に欠けるため、2重量部混入の場合は、製糸
可能であるが、口金ノズル周辺に経時的に液状ポリエス
テルのしみ出しが見られ、4重量部混入では、延伸断糸
が見られ、8重量部混入した場合では、紡糸においても
断糸が発生するなど、安定な製糸はできなかった。
これに対し、着色剤(II)は、ナイロンとの相溶性を有
しているため、2〜8重量部混入しても製糸、延伸、捲
縮加工時に断糸は見られず、口金ノズル周辺にも経時的
に汚れることもなく、安定した製糸が可能であった。
〔発明の効果〕 従来の液状着色剤では、紡糸口金付近に液状着色剤が分
離してしみ出したり、口金をひどく汚し紡糸糸切れを起
こすなど、安定した生産が不可能であったが、本発明の
液状着色剤を用いてポリアミド原着糸を製造すると、紡
糸口金部分での液状着色剤の分離や口金汚れ、紡糸性不
良などの不良状態は発生せず、安定してポリアミド原着
糸を生産でき、特に得られた原着糸の耐候堅牢度、耐候
強力劣化も良好である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料および/または染料と、末端または中
    間部に−X−M(ここで、−X−Mはスルホン酸塩、リ
    ン酸エステル塩、硫酸エステル塩およびカルボン酸塩の
    群から選ばれた少なくとも1種のアニオン系親水基であ
    り、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を示す)
    で表される親水基を有する、液状ポリエステルおよび/
    または液状ポリエーテルとからなり、常温で3,000ポイ
    ズ以下の液体であり、かつポリアミドとの相溶性を有す
    ることを特徴とするポリアミド繊維原着用液状着色剤。
  2. 【請求項2】顔料および/または染料100重量部に対
    し、液状ポリエステルおよび/または液状ポリエーテル
    30〜5,000重量部を含有する請求項1記載のポリアミド
    繊維原着用液状着色剤。
  3. 【請求項3】親水基−X−Mがスルホン酸塩-R-SO3M
    (ここで、Rは芳香族または脂肪族の炭化水素基で置換
    基を有していてもよい)である請求項1または2記載の
    ポリアミド繊維原着用液状着色剤。
  4. 【請求項4】親水基−X−Mが-R-SO3M(ここで、Rは
    芳香族または脂肪族の炭化水素基で置換基を有していて
    もよい)である液状ポリエステルからなる請求項1、2
    または3記載のポリアミド繊維原着用液状着色剤。
  5. 【請求項5】スルホン酸塩-R-SO3MのRが であり、Mがナトリウム原子である請求項3または4記
    載のポリアミド繊維原着用液状着色剤。
  6. 【請求項6】銅化合物を含む請求項1、2、3、4また
    は5記載のポリアミド繊維原着用液状着色剤。
  7. 【請求項7】銅化合物がハロゲン化第一銅である請求項
    6記載のポリアミド繊維原着用液状着色剤。
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