JPH06104501A - 圧電素子駆動装置 - Google Patents

圧電素子駆動装置

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JPH06104501A
JPH06104501A JP4275286A JP27528692A JPH06104501A JP H06104501 A JPH06104501 A JP H06104501A JP 4275286 A JP4275286 A JP 4275286A JP 27528692 A JP27528692 A JP 27528692A JP H06104501 A JPH06104501 A JP H06104501A
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piezoelectric element
voltage
charge
compensation capacitor
current
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JP4275286A
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Kazuto Nakamura
和人 中村
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直線性に優れ、安定した圧電素子の電荷制御
方法を行なう。 【構成】 発振器26の交流電圧VACを直流駆動電圧に
重畳して圧電素子1に印加する。電流検出器24は圧電
素子1に流れる電流IACを検出し、除算器22に入力さ
れる。除算器22からは、圧電素子1の電荷の目標値Q
*と電流IACの商V*=Q*/IACが出力され、圧電素子
1には直流増幅器23により増幅された直流電圧KaV*
が印加され、圧電素子1には電荷Qp=Cp(KaV*)が
誘起される。ここで、直流増幅器23の増幅率Kaを適
当に選択することによりQp=Q*となるようにでき、圧
電素子1の電荷制御が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電素子駆動装置に関す
る。具体的にいうと、PZT等の圧電素子を安定に駆動
するための駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】技術的背景 圧電素子の印加電圧Vpと変位量(伸縮量)Dとの関係
には、特有のヒステリシス特性が存在している。図1
は、圧電素子のヒステリシス特性を示す図であって、印
加電圧Vp=0、変位量D=0の初期状態0から圧電素
子の印加電圧をV1まで増加させてゆくと、圧電素子は
0→A→Bという経路を経て状態Bに達し、変位量はD
1となる。状態Bより再び圧電素子の印加電圧をVp=
0まで減少させると、圧電素子はB→E→Fという経路
を経て状態Fになる。この状態Fでは、印加電圧Vpは
0ボルトであるが、ヒステリシスによって圧電素子には
D2の変位量(残留歪)が生じている。この後、圧電素
子の印加電圧Vpを0→V1→0というように昇降させ
ると、圧電素子は大ループに沿ってF→A→B→E→F
と変化し、同じ印加電圧Vpでも昇圧時と降圧時とで異
なる変位量Dを示す。また、V1より小さな電圧V2に
対して圧電素子の印加電圧Vpを0→V2→0と昇降さ
せると、圧電素子は小ループに沿ってF→G→H→K→
Fと変化し、やはり同じ印加電圧Vpでも昇圧時と降圧
時とで異なる変位量Dを示す。このため、圧電素子の変
位量Dを印加電圧Vpによって正確に制御することが困
難であった。
【0003】一方、一般に、電荷に対する圧電素子の変
位特性は直線性に優れていることが知られている。しか
しながら、圧電素子は、本来圧電素子自体が伸縮するの
で、圧電素子の伸縮によって電極間距離が変化し、圧電
素子の伸縮に伴って静電容量も変化し、このため静電容
量と印加電圧との関係から圧電素子にチャージされてい
る電荷を制御することが困難であった。
【0004】従来例 また、図2は圧電素子のヒステリシスを軽減するための
従来方法を示している。これは、圧電素子1と直列に補
償コンデンサ2を接続することにより、同一駆動電圧V
0における圧電素子1の静電容量変化に対する電荷変動
の割合を減少させ、圧電素子1のヒステリシスを軽減す
る方法である。図2によって詳しく説明すると、圧電素
子1と補償コンデンサ2を直列にして直流電源3に接続
してあり、圧電素子1の静電容量、印加電圧及び電荷を
それぞれCp、Vp、Qp、補償コンデンサ2の静電容
量、印加電圧及び電荷をそれぞれCs、Vs、Qsと表わ
し、直流電源3の駆動電圧をV0とすると、これらの間
には、 Qp=Cp・Vp=Qs=Cs・Vs …(R1) V0=Vp+Vs …(R2) の関係があるから、圧電素子1の電荷Qpは、(R1)
式及び(R2)式より、 Qp=〔(Cp・Cs)/(Cp+Cs)〕・V0 …(R3) と表わされる。この(R3)式を静電容量Cpで微分す
ると、 (dQp/dCp)=〔Cs/(Cp+Cs)〕20 …(R4) となる。従って、圧電素子1の静電容量Cpに比べて小
さな静電容量Cs(<<Cp)の補償コンデンサ2を用
い、Cs/(Cp+Cs)の値を0に近い値にすることに
より圧電素子1の容量変化ΔCpに対する電荷Qpの安定
性が高くなる。従って、補償コンデンサ2の静電容量C
sが十分小さい場合には、圧電素子1の静電容量Cpを一
定値Cp0とみなし、圧電素子1に直接印加されている印
加電圧Vpによって圧電素子1の電荷Qp(=Cp0・V
p)を制御することができる。
【0005】しかしながら、圧電素子1の印加電圧Vp
は、 Vp/V0=Cs/(Cp+Cs) …(R5) で表わされるから、このような方法では、補償コンデン
サ2の静電容量Csを圧電素子1の静電容量Cpに対して
小さくし、電荷の安定性を高めれば高めるほど、電源電
圧V0に対する圧電素子1の印加電圧Vpの利用効率が低
下し、所望の圧電素子1の変位量Dを得るためには電源
電圧V0を高圧化する必要がある。
【0006】また、直流電圧印加時では、圧電素子1と
補償コンデンサ2の漏れ抵抗比によって最終的な分圧電
圧が定まるため、圧電素子1及び補償コンデンサ2の各
電圧はコンデンサ分圧後ドリフトを生じ、圧電素子1の
電荷及び変位量もドリフトするという問題があった。こ
の問題点を図3及び図4に従って説明する。図3は圧電
素子1及び補償コンデンサ2の各漏れ抵抗を考慮した図
2の回路の等価回路図であり、図4は時間t=0に直流
電源3の電圧V0を印加した場合の圧電素子1及び補償
コンデンサ2の各印加電圧Vp,Vsの変化を示す図であ
る。図3において、4は圧電素子1の漏れ抵抗を表わ
し、その抵抗値をRpとしている。また、5は補償コン
デンサ2の漏れ抵抗を表わし、その抵抗値をRsとして
いる。いま、t=0に直流電源3から電圧を印加する
と、電流は圧電素子1及び補償コンデンサ2に流入し、
時間t=0における圧電素子1及び補償コンデンサ2の
電圧Vp(t)、Vs(t)は各静電容量Cp、Csに逆比例した
値、 Vp(0)=〔Cs/(Cp+Cs)〕・V0 …(R6) Vs(0)=〔Cp/(Cp+Cs)〕・V0 …(R7) となる。この後、圧電素子1及び補償コンデンサ2に充
電された電荷は、各漏れ抵抗4,5を通じて充放電し、
最終的には(t=∞)、圧電素子1及び補償コンデンサ
2の電圧Vp(t)、Vs(t)は漏れ抵抗4,5の抵抗値R
p、Rsの比で決まる値、 Vp(∞)=〔Rp/(Rp+Rs)〕・V0 …(R8) Vs(∞)=〔Rs/(Rp+Rs)〕・V0 …(R9) で安定する。従って、図4の曲線6に示すように、圧電
素子1の印加電圧Vpと補償コンデンサ2の印加電圧Vs
は時間t=0と最終的な状態(t=∞)との間で変動す
る。この最終的な状態では、圧電素子1と補償コンデン
サ2の電荷は等しくなく(一般的には、Cp・Rp≠Cs
・Rsである。)、 Qp(∞)=Cp・Vp(∞) =Cp・〔Rp/(Rp+Rs)〕・V0 …(R10) Qs(∞)=Cs・Vs(∞) =Cs・〔Rs/(Rp+Rs)〕・V0 …(R11) となり、圧電素子1の電荷Qpの大きさは初めの値〔上
記(R3)式で表わされるもの〕から変化してしまい、
圧電素子1の変位量Dが時間的にドリフトする。従っ
て、補償コンデンサ2の既知の静電容量Csを利用して
圧電素子1の電荷Qpを正確に制御することは困難であ
った。
【0007】また、図5はさらに別な従来例における補
償コンデンサ2の印加電圧Vs及び駆動電圧V0(t)の各
電圧変化を示す図である。これは、図3の圧電素子駆動
装置を改良したもので、補償コンデンサ2の電圧制御に
よって圧電素子1の電荷制御を行なうものであって、補
償コンデンサ2の印加電圧Vsをフィードバックさせて
補償コンデンサ2の電圧を一定に保つようにしている。
このような構成とするためには、(R7)式のVs(t)と
(R9)式のVs(∞)とを等しくすればよいから、時間
t=0における印加電圧V0(0)と時間t=∞における
印加電圧V0(∞)とが、つぎの(R12)式の関係を満
たしている必要がある。 V0(∞)=〔Cp(Rp+Rs)/Rs(Cp+Cs)〕・V0(0) …(R12)
【0008】この結果、V0(∞)>V0(0)となり、例え
ば印加電圧V0(t)は図5の曲線7に示すように変化す
る。一方、t=∞における圧電素子1の電圧Vp(∞)
は、(R9)式及び(R12)式より、 Vp(∞)=〔Rp/(Rp+Rs)〕・V0(∞) ={〔Cp・Rp〕/〔Rs(Cp+Cs)〕}・V0(0) …(R13 )となる。従って、圧電素子1の電荷Qp(∞)は、 Qp(∞)=Cp・Vp(∞) ={〔Cp2・Rp〕/〔Rs(Cp+Cs)〕}・V0(0) …(R14 )となる。ここで、本来一定に保たれるべき圧電素子1の電荷Qp(0)は、 Qp(0)=〔(Cp・Cs)/(Cp+Cs)〕・V0(0) …(R15) であるから、上記(R14)式は、 Qp(∞)=〔(Cp・Rp)/(Cs・Rs)〕・Q0(0) …(R16) となる。
【0009】ここで、(Cp・Rp)/(Cs・Rs)の値
が一定であれば、これらの既知の定数から、さらに圧電
素子1の電荷Qp(t)を一定制御することも可能である
が、圧電素子1の静電容量が電圧依存性を示し、Cp=
Cp(Vp)であるため、このような状況は非常に困難で
ある。
【0010】図6に示すものはさらに別な従来例による
圧電素子駆動装置を示す回路図である。これは、圧電素
子1及び補償コンデンサ2の各漏れ抵抗4,5の抵抗値
Rp,Rsに比べて十分小さな抵抗値rp,rsの分圧抵抗
8,9を、それぞれ圧電素子1及び補償コンデンサ2に
並列に接続し、電圧変化の時定数を短くしたものであ
る。しかしながら、このような回路構成によれば、圧電
素子1及び補償コンデンサ2に電圧を印加した直後、圧
電素子1及び補償コンデンサ2は両分圧抵抗8,9の抵
抗値rp,rsによって決まる一定電圧状態に達するの
で、原理的には電圧制御となってしまい。電荷一定制御
は可能であった。
【0011】図7に示すものは、従来より一般的に使用
されている圧電素子駆動装置を示す回路図である。この
圧電素子駆動装置にあっては、漏れ抵抗Rpの圧電素子
1と漏れ抵抗Rsの補償コンデンサ2とを直列に接続
し、ここへ直流増幅器10によって駆動電圧V0を印加
している。また、補償コンデンサ2の印加電圧Vsをバ
ッファアンプ12を介して調節器11の入力へフィード
バックさせ、補償コンデンサ2の電荷Qsが目標値Qs*
と等しくなるように直流増幅器10の出力V0をフィー
ドバック制御している。
【0012】しかし、この一般的な圧電素子駆動装置
は、本質的には、上記各圧電素子駆動装置と同等なもの
であるから、従来の上記各圧電素子駆動装置と同様な問
題点を有している。さらに、補償コンデンサ2の電圧を
検出するためのバッファアンプ12の入力インピーダン
スによって、補償コンデンサ2の漏れ抵抗が低下してし
まうなど、直流駆動においては実用に十分でなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の従来例
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、直線性に優れ、安定した圧電素子の電荷制御方
法を実施するための圧電素子駆動装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の圧電素子
駆動装置は、圧電素子駆動用の直流電圧を発生する直流
電源手段と、前記直流電圧に重畳して圧電素子に交流電
圧を印加する交流電源手段と、圧電素子に流れる交流電
流を検出する手段と、圧電素子の電荷目標値と前記検出
手段によって検出された交流電流とから、圧電素子の電
荷が前記電荷目標値と等しくなるように圧電素子駆動用
の直流電圧値を演算する手段とを備えたことを特徴とし
ている。
【0015】本発明の第2の圧電素子駆動装置は、直列
接続された圧電素子及び補償コンデンサと、前記圧電素
子及び補償コンデンサに直流電圧を印加する直流電源手
段と、前記直流電圧に重畳して前記圧電素子及び補償コ
ンデンサに交流電圧を印加する交流電源手段と、補償コ
ンデンサに印加されている交流電圧成分を検出する手段
と、圧電素子に印加されている直流電圧成分を検出する
手段と、圧電素子の電荷目標値と前記交流電圧成分検出
手段によって検出された交流電圧成分とから、圧電素子
の電荷が前記電荷目標値と等しくなるように圧電素子駆
動用の直流電圧値を演算する手段と、前記直流電圧成分
検出手段によって検出されている直流電圧成分が前記直
流電圧の演算値と等しくなるように圧電素子駆動用の直
流電圧を制御する手段とからなることを特徴としてい
る。
【0016】
【作用】本発明の第1の圧電素子の駆動方法にあって
は、交流電源手段から圧電素子に供給される交流電流を
検出することによって圧電素子の静電容量を知ることが
でき、当該検出手段によって検出された交流電流に基づ
き、圧電素子の電荷が電荷目標値と等しくなるように圧
電素子駆動用の直流電圧を制御する。従って、補償コン
デンサを用いることなく、圧電素子の電荷制御を正確に
行なわせることができる。
【0017】また、本発明の第2の圧電素子駆動装置に
あっては、交流電源手段から補償コンデンサに印加され
ている交流電圧成分を検出することによって圧電素子の
静電容量を知ることができ、こうして求めた圧電素子の
静電容量値に基づき、圧電素子の電荷が電荷目標値と等
しくなるように圧電素子の直流駆動電圧を制御する。従
って、圧電素子の静電容量の変化にかかわりなく、圧電
素子の電荷制御を正確に行なわせることができる。
【0018】しかも、第2の圧電素子駆動装置にあって
は、圧電素子や補償コンデンサの漏れ抵抗による圧電素
子の電荷のドリフトもなくすことができ、圧電素子の変
位量を安定させることができる。
【0019】
【実施例】図8は本発明の一実施例による圧電素子駆動
装置21を示す回路図である。この実施例においては、
除算器22から出力された信号V*を直流増幅器23で
増幅して圧電素子1に印加しており、直流増幅器23か
ら圧電素子1に流れている交流電流IACを例えば計器用
変流器(CT)のような電流検出器24によって検出し
ている。除算器22には圧電素子1の電荷指令値Q*
表わす信号が入力されており、さらに、電流検出器24
によって検出された交流電流(実効値)IACがハイパス
フィルタ(直流カットフィルタ)25を通して除算器2
2に入力されており、除算器22からは、Q*/IAC
除算結果と等しい信号(電圧指令値)V*=Q*/IAC
出力されている。また、発振器26からは周波数fの交
流電圧(実効値)VACが出力されており、発振器26か
ら出力されている交流電圧(実効値)VACは、除算器2
2からの出力に重畳させて直流増幅器23に入力されて
いる。27はローパスフィルタ及び平滑回路であって、
直流増幅器23から出力されている電圧のうち直流電圧
DCを直流増幅器23の入力側へフィードバックさせ、
直流増幅器23の直流電圧出力を安定させている。
【0020】従って、圧電素子1には、発振器26から
出力されている交流電圧が印加されており、圧電素子1
の静電容量をCp(VDC)とすれば、圧電素子1に流れ
ている交流電流IACは IAC=2πf・Cp(VDC)・VAC …(R21) となる。なお、圧電素子1の静電容量は直流印加電圧V
DCによって変化するから、Cp(VDC)と表わしてい
る。
【0021】一方、除算器22の出力V*=Q*/IAC
直流増幅器23で増幅された後、圧電素子1に印加され
ているから、圧電素子1の直流印加電圧は、 VDC=(Ka・Q*)/IAC …(R22) となる。なお、Kaは、ローパスフィルタ及び平滑回路
27によってフィードバックを掛けられた直流増幅器2
3の増幅率である。圧電素子1の電荷Qpは、 Qp=Cp(VDC)・VDC …(R23) であるから、(R22)式及び(R21)式を用いる
と、(R23)式は、 Qp=Cp(VDC)・VDC =〔Cp(VDC)・Ka・Q*〕/IAC =〔Cp(VDC)・Ka・Q*〕/〔2πf・Cp(VDC)・VAC〕 =〔Ka・Q*〕/〔2πf・VAC〕 =Ka・(Q*/2πf)/VAC …(R24) となる。従って、増幅率Kaを Ka=2πf/Q* となるように設定もしくは調整しておけば、(R24)
式は、 Qp=Q* …(R25) となり、圧電素子1の静電容量Cp(VDC)の変動にか
かわりなく、圧電素子1の電荷Qpが電荷指定値Q*と等
しくなるように制御される。従って、このような制御方
法によれば、圧電素子1を正確に電荷制御することがで
きる。
【0022】図9に示すものは、本発明の別な実施例に
よる圧電素子駆動装置31を示す回路図である。この実
施例にあっては、静電容量Cp(VDC)、漏れ抵抗Rpの
圧電素子1と静電容量Cs、漏れ抵抗Rsの補償コンデン
サ2を直列に接続している。乗算器32から出力された
直流電圧信号(電圧目標値)V*は、電圧調節器33を
経て直流増幅器34で増幅された後、圧電素子1と補償
コンデンサ2の直列体に印加されている。また、発振器
35からは周波数fの交流電圧(実効値)VACが出力さ
れており、この交流電圧VACは、電圧調節器33と直流
増幅器34との中間において電圧調節器33の直流電圧
出力V*に重畳されて圧電素子1に印加されている。補
償コンデンサ2の印加電圧Vsはハイパスフィルタ(直
流カットフィルタ)36に入力されており、補償コンデ
ンサ2の印加電圧Vsのうち交流電圧成分VACSだけがハ
イパスフィルタ36から演算回路37に入力されてい
る。演算回路37では入力された交流電圧成分VACS
補償コンデンサ2の静電容量Csと発振器35の出力電
圧VACとから圧電素子1の静電容量Cpの逆数1/Cpを
演算し、乗算器32に入力する。乗算器32には静電容
量の逆数1/Cpと共に圧電素子1の電荷Qpの目標値Q
*が入力されており、乗算器32からはこれらの積V*
*/Cpが出力されている。さらに、圧電素子1の印加
電圧Vpはローパスフィルタ及び平滑回路38に入力さ
れており、圧電素子1の印加電圧Vpのうち直流電圧成
分VDCのみが電圧調節器33の入力へフィードバックさ
れており、電圧調整器33は圧電素子1の直流印加電圧
DCが乗算器32の出力V*=Q*/Cpと等しくなるよ
うに圧電素子1の直流印加電圧VDCをフィードバック制
御している。
【0023】つぎに、この圧電素子駆動装置31の動作
を説明する。圧電素子1及び補償コンデンサ2に交流電
圧VACが加わった場合、その周波数fが十分高ければ、
補償コンデンサ2の交流電圧成分VACSは、圧電素子1
及び補償コンデンサ2の静電容量Cp,Csによって決
まり、 VACS=〔Cp/(Cp+Cs)〕・VAC …(R26) となる。この(R26)式より1/Cpを求めると、 1/Cp=〔(vAC−vACs)/vACs〕・(1/Cs) …(R27) となるから、演算回路37は、例えば(R27)式にし
たがって交流電圧VAC、交流電圧成分VACS及び補償コ
ンデンサ2の静電容量Csから圧電素子1の静電容量の
逆数1/Cpを求め、乗算器32へ出力する。乗算器3
2は、こうして演算回路37から入力された1/Cpの
値と圧電素子1の電荷Qpの目標値Q*との積V*=Q*
Cpを出力し、電圧調整器33は圧電素子1の直流印加
電圧VDCが乗算器32の出力V*と等しくなるように圧
電素子1の印加電圧Vpをフィードバック制御する。こ
の結果、圧電素子の電荷Qpは、 Qp=Cp・V*=Cp・(Q*/Cp)=Q* …(R28) となり、目標値Q*と等しくなり、圧電素子1が正確に
電荷制御される。
【0024】また、圧電素子1の静電容量Cpの検出な
いし演算は交流電圧を用いているので、図3の従来例の
ように漏れ抵抗の影響によって圧電素子1の電荷Qpが
変動する恐れがなく、安定した変位量Dを出力すること
ができる。また、補償コンデンサ2の静電容量Csを大
きくしても差し支えないので、補償コンデンサ2の静電
容量Csを大きくすることによって電圧の利用効率を向
上させることができる。
【0025】なお、上記実施例では、演算回路37で1
/Cpを演算し、乗算器32によって電荷目標値Q*と1
/Cpとの積を出力したが、演算回路で例えば Cp=〔vACs/(vAC−vACs)〕・Cs …(R29) に従ってCpの値を演算し、乗算器に代えて設けた除算
器によって電荷目標値Q*との商Q*/Cpを出力するよ
うにしてもよい。
【0026】また、交流電圧VACが圧電素子1の変位量
に影響を及ぼす恐れがある場合には、その周波数fを圧
電素子の共振周波数以上にすれば、外部への影響を小さ
くすることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、圧電素子の静電容量を
検出し、検出した静電容量に基づき圧電素子の電荷が電
荷目標値と等しくなるように圧電素子に直流駆動電圧を
印加することができるので、圧電素子の静電容量の変化
にかかわりなく、圧電素子を正確かつ安定に電荷制御す
ることができる。
【0028】また、圧電素子に交流電圧を印加している
ので、圧電素子を自己発熱させることができ、湿気等の
悪影響を防止することができる。
【0029】しかも、第1の圧電素子駆動装置にあって
は、補償コンデンサが必要ないので、構成を簡単にで
き、コストを安価にできる。
【0030】また、第2の圧電素子駆動装置にあって
は、補償コンデンサを用いているにもかかわらず、圧電
素子や補償コンデンサの漏れ抵抗の影響によって圧電素
子の電荷が変動する恐れがなく、時間的に安定した変位
量を出力することができる。また、補償コンデンサの静
電容量Csを大きくしても差し支えないので、補償コン
デンサの静電容量Csを大きくすることによって電圧の
利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧電素子のヒステリシス特性を示す図である。
【図2】従来例を示す回路図である。
【図3】同上の等価回路図である。
【図4】同上の従来例における圧電素子及び補償コンデ
ンサの印加電圧の変化を示す図である。
【図5】別な従来例における補償コンデンサの印加電圧
及び駆動電圧の変化を示す図である。
【図6】別な従来例を示す回路図である。
【図7】別な従来例を示す回路図である。
【図8】本発明の一実施例による圧電素子駆動装置を示
す回路図である。
【図9】本発明の別な実施例による圧電素子駆動装置を
示す回路図である。
【符号の説明】
1 圧電素子 2 補償コンデンサ 22 除算器 23 直流増幅器 24 電流検出器 26 発振器 32 乗算器 33 電圧調節器 34 直流増幅器 35 発振器 36 ハイパスフィルタ 37 演算回路 38 ローパスフィルタ及び平滑回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子駆動用の直流電圧を発生する直
    流電源手段と、 前記直流電圧に重畳して圧電素子に交流電圧を印加する
    交流電源手段と、 圧電素子に流れる交流電流を検出する手段と、 圧電素子の電荷目標値と前記検出手段によって検出され
    た交流電流とから、圧電素子の電荷が前記電荷目標値と
    等しくなるように圧電素子駆動用の直流電圧値を演算す
    る手段とを備えた圧電素子駆動装置。
  2. 【請求項2】 直列接続された圧電素子及び補償コンデ
    ンサと、 前記圧電素子及び補償コンデンサに直流電圧を印加する
    直流電源手段と、 前記直流電圧に重畳して前記圧電素子及び補償コンデン
    サに交流電圧を印加する交流電源手段と、 補償コンデンサに印加されている交流電圧成分を検出す
    る手段と、 圧電素子に印加されている直流電圧成分を検出する手段
    と、 圧電素子の電荷目標値と前記交流電圧成分検出手段によ
    って検出された交流電圧成分とから、圧電素子の電荷が
    前記電荷目標値と等しくなるように圧電素子駆動用の直
    流電圧値を演算する手段と、 前記直流電圧成分検出手段によって検出されている直流
    電圧成分が前記直流電圧の演算値と等しくなるように圧
    電素子駆動用の直流電圧を制御する手段とからなること
    を特徴とする圧電素子駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007097337A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Brother Ind Ltd 電気機械変換素子の駆動回路及びそれを備えた網膜走査表示装置
US8314531B2 (en) 2009-09-18 2012-11-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric actuator driver circuit

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