JPH0610430B2 - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

エンジンの吸気制御装置

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JPH0610430B2
JPH0610430B2 JP62266819A JP26681987A JPH0610430B2 JP H0610430 B2 JPH0610430 B2 JP H0610430B2 JP 62266819 A JP62266819 A JP 62266819A JP 26681987 A JP26681987 A JP 26681987A JP H0610430 B2 JPH0610430 B2 JP H0610430B2
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intake
valve
speed
engine
operating
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嘉夫 安食
滋正 梶原
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、エンジン、特にエンジン本体に設けられた吸
気弁口に吸気通路が接続され、吸気弁口に配設される吸
気弁を開閉駆動する動弁機構には、エンジンの第1設定
回転数以下の低速運転域に対応した作動特性で吸気弁を
開閉駆動する状態と第1設定回転数を超える高速運転域
に対応した作動特性で吸気弁を開閉駆動する状態とを切
換可能にした弁作動変更機構が設けられるエンジンの吸
気制御装置に関する。
(2)従来の技術 従来、斯かる弁作動変更機構を備えたエンジンは、たと
えば特開昭56−56942号公報により知られてお
り、この従来のものでは、エンジンの運転状態に応じて
吸気弁の作動後、開弁タイミング及びリフト量を変化さ
せることにより、トルクの向上を図るようにしている。
また一般にエンジンにはその高速および低速の各運転域
において、吸気弁の作動特性に応じて吸気充填効率を最
大に高め得る吸気通路構成(例えば有効管長や通路断面
積等)がそれぞれ存在する。そこで機関の高速運転域で
も低速運転域でも充填効率が高く出力トルクが充分に得
られるようにするために、例えば実開昭51−5641
4号公報にも開示される如く機関本体の吸気弁口に、高
速運転域に対応して有効管長等が設定され高速用開閉弁
により開閉される高速吸気通路と、低速運転域に対応し
て有効管長が設定され低速用開閉弁により開閉される低
速吸気通路とを接続して、高速運転域では高速吸気通路
から、また低速運転域では低速吸気通路からそれぞれ吸
気を導入するようにした吸気通路構成変更手段を備えた
エンジンも既に提案されている。
しかしながら前記弁作動変更機構と、吸気通路構成変更
手段とを両方とも具備したものは未だ知られていない。
(3)発明が解決しようとする課題 前述のようにエンジンには、その所定運転域において吸
気弁の作動特性に応じて吸気充填効率を最大に高め得る
吸気通路構成が存在するので、その吸気弁作動特性に適
合した吸気通路構成を選択することによりエンジンの高
トルク化が可能である。
従って前記弁作動変更機構と吸気通路構成変更手段とを
仮に組み合わせた場合において、単純に考えると、高ト
ルク化を図るためには、エンジンの高速および低速の各
運転域に対応して吸気弁の作動特性を変化させるのに応
じて、それら弁作動特性にそれぞれ適合した吸気通路構
成を、該弁作動特性の変化と同じタイミングで変化させ
ればよいことになる。
ところが、エンジンの全運転領域にわたって吸気通路構
成を一定とした状態で吸気弁特性を低速運転域と高速運
転域とで変化させると、トルク特性は、その切換時期を
谷とした2つの山を形成するものであり、またエンジン
の全運転領域にわたって吸気弁特性を一定とした状態で
吸気通路構成を低速運転域と高速運転域とで変化させる
と、トルク特性は、その切換時期を谷とした2つの山を
形成するものである。したがって吸気弁特性および吸気
通路構成を前述のように同時に変化させると、2つの山
の間に深い谷を生じたトルク特性が得られるため、特に
低速運転域および高速運転域間の遷移域ではトルクが大
きく落ち込むことになり、好ましくない。尚、このよう
なトルクの落ち込みを回避するためには、エンジンの運
転状態に応じて3段以上の多段切換を行なえばよいが、
そうすると構成が複雑となる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたもので、エンジ
ンの運転状態に応じた吸気弁作動特性及び吸気通路構成
の各2段の切換によるも中間運転域でのトルクの落ち込
みを極力回避できるようにして、低速から高速運転域に
わたる広い範囲で高トルク化を図るようにした、エンジ
ンの吸気制御装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1)課題を解決するための手段 本発明は、エンジン本体の1つの気筒につき一対設けら
れた吸気弁口に吸気通路が接続され、その一対の吸気弁
口にそれぞれ配設される一対の吸気弁を開閉駆動する動
弁機構には、エンジンの第1設定回転数以下の低速運転
域に対応した第1の作動特性で吸気弁を開閉駆動する状
態と第1設定回転数を超える高速運転域に対応した第2
の作動特性で吸気弁を開閉駆動する状態とを切換可能に
した弁作動変更機構が設けられ、前記第2の作動特性に
基づく前記一対の吸気弁口の実質総合開口面積が、前記
第1の作動特性に基づくそれよりも大きくなるようにし
た、エンジンの吸気制御装置において、前記吸気通路に
は、その長さ或いは吸気断面積を前記第1設定回転数よ
りも低い第2設定回転数以下の低速運転域では長く或い
は小さく且つ第2設定回転数を超える高速運転域では短
く或いは大きく変更する通路構成変更手段が設けられる
ことを特徴とする。
(2)作 用 上記構成によれば、第1設定回転数以下の運転域では吸
気弁が低速運転域に対応した第1の作動特性で開閉作動
し、第1設定回転数を超える運転域では高速運転域に対
応した第2の作動特性で吸気弁が開閉作動し、第2設定
回転数以下の運転域では吸気通路の長さまたは吸気断面
積が長くまたは小さくなり、第2設定回転数を超える運
転域では吸気通路の長さまたは吸気断面積が短くまたは
大きくなるが、第1および第2設定回転数は相互に異な
って設定されるので、特に第1及び第2設定回転数以下
の低速運転域では、その低速運転域に対応した吸気弁作
動特性と、この弁作動特性に適合した低速用吸気通路構
成とが相俟ってエンジンの低速運転域での出力トルクを
効果的に向上させ、一方、第1及び第2設定回転数以上
の高速運転域では、その高速運転域に対応した吸気弁作
動特性と、この弁作動特性に適合した高速用吸気通路構
成とが相俟ってエンジンの高速運転域での出力トルクを
効果的に向上させ、更に第1及び第2設定回転数間の中
間運転域ではその中間運転域に応じた吸気弁作動特性ま
たは吸気通路構成に基づき出力トルクを多少とも向上さ
せて、該中間運転域でのトルク落ち込みが極力回避され
る。
また特に吸気弁が一気筒につき2個有る上、それら吸気
弁の第1,第2の作動特性に基づく両吸気弁の実質総合
開口面積を大小異ならせている関係で、その吸気弁作動
特性切換の際のショックが、吸気通路の長さ若しくは断
面積を単に切換えるに過ぎない吸気通路切換の際のショ
ックに比べ比較的大きくなる傾向があるが、本発明では
吸気弁作動特性の切換回転数たる第1設定回転数を、吸
気通路切換回転数たる第2設定回転数よりも高く設定し
ているから、吸気弁作動特性の切換ショックがエンジン
及び負荷の高速回転部の慣性効果により有効に軽減され
る。
(3)実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図および第2図において、このエンジン
は、燃料噴射式多気筒エンジンであり、エンジン本体1
には、各気筒CLに対して、第1吸気弁口H1に連なる
第1吸気ポートP1と、第2吸気弁口H2に連なる第2
吸気ポートP2とがそれぞれ設けられ、第1吸気弁口H
1には第1吸気弁V1が配設され、第2吸気弁口H2に
は第2吸気弁V2が配設される。またエンジン本体1に
は各気筒CLに対して一対の排気ポート(図示せず)が
設けられており、各排気ポートに対応して排気弁がそれ
ぞれ配設されるが、各排気弁は、第1および第2吸気弁
V1,V2と同様に作動をするものであり、以下、エン
シンの吸気系についてのみ詳述し、排気弁を含む排気系
についての詳細な説明を省略する。
第3図を併せて参照して、各気筒CLの第1および第2
吸気弁V1,V2は閉弁方向すなわち上方にばね付勢さ
れており、動弁機構2によって下方に押圧されることに
より開弁する。
この動弁機構2は、エンジンの回転に応じて1/2の減
速比で回転駆動されるカムシャフト3に一体に設けられ
た低速用カムC1、高速用カムC3および隆起部C2
と、カムシャフト3と平行に固定設置されるロッカシャ
フト4で揺動可能に支承される弁開閉駆動部材としての
第1、第2および第3ロッカアームA1,A2,A3と
を備えている。
低速用カムC1は第1吸気弁V1に対応する位置でカム
シャフト3に一体的に設けられ、隆起部C2は第2吸気
弁V2に対応する位置でカムシャフト3に一体的に設け
られる。また高速用カムC3は、低速用カムC1および
隆起部C2間、すなわち第1および第2吸気弁V1,V
2間に対応する位置ででカムシャフト3に一体的に設け
られる。しかも低速用カムC1は、カムシャフト3の半
径方向に沿う外方への突出量が比較的小さい高位部を有
し、隆起部C2は、カムシャフト3と同心の真円状に形
成され、高速用カムC3は、カムシャフト3の半径方向
外方への突出量および中心角範囲を低速用カムC1の前
記高位部よりも大きくした高位部を有する。
第1および第2ロッカアームA1,A2は、基本的に同
一形状に形成され、第1および第2吸気弁V1,V2の
上端に当接すべく、ロッカシャフト4に揺動可能に支承
される。第3ロッカアームA3は、第1および第2ロッ
カアームA1,A2間でロッカシャフト4に枢支され
る。しかも第3ロッカアームA3は図示しないばねによ
り、高速用カムC3に常時摺接すべく上方に付勢され
る。
このような動弁機構2には、ロッカシャフト4内に設け
られた油路5を介して作動油圧が供給されたときに第1
〜第3ロッカアームA1〜A3を一体的に連結し、作動
油圧が解放されたときには第1〜第3ロッカアームA1
〜A3の相対角変位を可能とすべく構成された弁作動変
更機構6が付設される。この弁作動変更機構6によって
第1〜第3ロッカアームA1〜A3が1体的に連結され
たときには、高速用カムC3によって第3ロッカアーム
A3が揺動するのに伴って第1および第2ロッカアーム
A1,A2が揺動し、第1および第2吸気弁V1,V2
が高速用カム3の形状に応じたタイミングおよびリフト
量で開閉作動する。また弁作動変更機構6が第1〜第3
ロッカアームA1〜A3の相対角変位を許容する状態と
なったときには、低速用カムC1の回転に応じて第1ロ
ッカアームA1が揺動し、第1吸気弁V1が低速用カム
C1の形状に応じたタイミングおよびリフト量で開閉作
動する。この際、第2ロッカアームA2は隆起部C2に
摺接したままで揺動せず、第2吸気弁V2は閉弁休止し
たまである。
前記油路と油圧供給源7とを結ぶ管路8の途中には、油
圧供給源7からの作動油圧を弁作動変更機構6に供給す
る状態と、弁作動変更機構6の油圧を解放する状態との
切換を行なうための電磁切換弁9が設けられる。この電
磁切換弁9は、エンジン回転数が予め定めた第1設定回
転数N1以下の低速運転域にあるときに弁作動変更機構
6の油圧を解放する状態と、エンジン回転数が第1設定
回転数N1を超えた高速運転域にあるときに弁作動変更
機構6に作動油圧を供給する状態とを切換可能である。
各気筒CLの一対の排気弁についても、両吸気弁V1,
V2に関連した動弁機構2および弁作動変更機構6と同
様のものが設けられる。
したがってエンジンが第1設定回転数N1以下の低速運
転域にあるときには第1吸気弁V1および一方の排気弁
のみが開閉作動し、第1設定回転数N1を超えた高速運
転域では両吸気弁V1,V2および両排気弁が開閉作動
する。しかも吸気弁V1,V2および排気弁の開閉タイ
ミングおよびリフト量は、低速運転域と高速運転域とで
異なり、前記タイミングおよびリフト量を規定する低速
用カムC1および高速用カムC3の形状は各運転域での
トルクを向上するようにそれぞれ設定されている。而し
て上記低速運転域では、第2吸気弁V2の閉弁休止と第
1吸気弁V1の低リフト作動に基づいて両吸気弁V1,
V2の実質総合開口面積が比較的小さくなり、一方、上
記高速運転域では、第1、第2吸気弁V1,V2の高リ
フト作動に基づいて両吸気弁V1,V2の実質総合開口
面積が比較的大きくなる。
エンジン本体1における各気筒CLの第1吸気ポートP
1には、該吸気ポートP1と共働して低速用吸気通路W
Lを形成するための第1吸気管10がそれぞれ接続さ
れ、第2吸気ポートP2には、該吸気ポートP2と共働
して高速用吸気通路WHを形成するための第2吸気管1
1がそれぞれ接続される。しかも各気筒CLの第1およ
び第2吸気管10,11は、エンジン本体1の気筒配列
方向に沿って長く延びるエアチャンバ12に共通に接続
される。
エアチャンバ12のエンジン本体1側の側面下部には複
数の接続口13が設けられれ、各気筒CLに対応した第
2吸気管11は接続口13にそれぞれ接続される。また
第1吸気管10は、第2吸気管11に一体的に形成され
た吸気管部14と、エアチャンバ12に一体的に設けら
れた吸気管部15とが相互に接続されて成る。一方の吸
気管部15は、エアチャンバ12のエンジン本体1とは
反対側の側面に開口した流出口16からエアチャンバ1
2の底部を経て前記接続口13の下方に接続口17が位
置するように形成され、他方の吸気管部14はその接続
口17に接続される。
第4図を併せて参照して、エアチャンバ12の底部に
は、一方の吸気管部15の途中に連通し得るようにして
開口部18が設けられる。低速用吸気通路WLにおい
て、この開口部18から吸気管部14を経て第1吸気ポ
ートP1に至るまでの長さは、接続口13から第2吸気
管11を経て第2吸気ポートP2に至るまでの高速用吸
気通路WHの長さとほぼ同一に設定される。
低速用吸気通路WLの途中すなわち第1吸気管10にお
ける吸気管部15の途中には、開口部18のみを第1吸
気ポートP1に連通させる状態と、流出口16のみを第
1吸気ポートP1に連通させる状態とを切換えて、低速
用吸気通路WLの長さを変更するための通路構成変更手
段19が設けられる。この通路構成変更手段19は、吸
入管部15の途中の開口部18に対応する位置に配置さ
れる切換弁20と、その切換弁20を駆動するためのア
クチュエータ21とを含む。
第5図において、切換弁20は、各開口部18に対応し
て配置される複数の弁体22を共通の駆動棒23で連結
して構成される。弁体22は、一対の円板24,24の
端縁を閉塞板25で連結して構成され、閉塞板25の横
断面形状は半月状に形成される。各弁体22は、開口部
18に対応する位置で吸気管部15の上下両面に形成さ
れた円弧状の支持部27で回動自在に支承され、閉塞板
26は開口部18を第2図で示すように塞ぐことができ
るとともに、弁体22をその状態から90度回動したと
きには、吸気管部15の流出口16側を塞ぐことができ
る。
アクチュエータ21は、たとえばロータリソレノイドで
あり、このアクチュエータ21に駆動棒23が連結され
る。しかもアクチュエータ21は、エンジン回転数が前
記第1設定回転数N1よりも低い第2設定回転数N2
(即ちN2<N1)以下の低速運転域にあるときには弁
体22で開口部18を塞ぐように作動し、第2設定回転
数N2を超えた高速運転域では第6図で示すように開口
部18を開放して流出口16側を弁体22で塞ぐように
作動する。
したがって低速用吸気通路WLの長さは、エンジンが第
2設定回転数N2以下の低速運転域にあるときには流出
口16から第1吸気ポートP1に至るまでの長い距離と
なり、エンジンが第2設定回転数N2を超えた高速運転
域に入ると、開口部18から第1吸気ポートP1までの
短くかつ高速用吸気通路WHとほぼ同一の長さとなる。
各第1吸気管10における吸気管部14の途中には、第
1吸気ポートP1に向けて燃料噴射弁VFが配設され、
エンジンの運転状態に対応して燃料噴射弁VFから第1
吸気ポートP1内に燃料が噴射される。
次にこの実施例の作用について説明すると、先ずエンジ
ンが第2設定回転数N2以下の低速運転域にあるときに
は通路構成変更手段19により低速用吸気通路WLの長
さが長くなっているので、吸気慣性効果増大によりトル
クが向上する。またエンジンが第2設定回転数N2とは
異なる第1設定回転数N1以下の低速運転域にあるとき
には弁作動変更機構6により第2吸気弁V2の作動が休
止され、第1吸気弁V1のみが開閉作動する。この際、
第1吸気弁V1の開閉タイミングおよびリフト量を低速
運転域に対応したものに設定しておくことによりさらに
トルクが向上する。
エンジンが第2設定回転数N2を超えた高速運転域に入
ると、通路構成変更手段19の働きにより、低速用吸気
通路WLの長さは、高速用吸気通路WHとほぼ同一の長
さまで短くなり、その長さは高速運転域に対応した適切
な長さに設定されているので、高速域でも吸気の充填効
率を高めてトルクを向上することができる。さらにエン
ジンが第1設定回転数N1を超えた高速運転域に入る
と、弁作動変更機構6により各ロッカアームA1〜A3
が連結され、第1および第2吸気弁V1,V2がともに
高速用カムC3の形状に対応したタイミングおよびリフ
ト量で開閉作動して、高出力を得ることができる。
このような作用によるエンジンの出力PおよびトルクT
への影響を図示すると、第7図で示すようになる。この
第7図において、AT,BT,CTはトルク特性を示
し、AP,BP,CPは出力特性を示すものである。
この第7図で明らかなように、出力Pについては、第2
設定回転数N2および第1設定回転数N1で出力特性が
切替わり、特に第1設定回転数N1を超える高速運転域
での出力向上を果たすことができる。またトルクTにつ
いては、第2設定回転数N2以下の運転域、第2設定回
転数N2を超えて第1設定回転数N1以下の運転域、お
よび第1設定回転数N1を超える運転域でそれぞれピー
クを有するようにして、トルクTの落込みを極力抑制
し、低速運転域から高速運転域にわたる広い運転域でト
ルクの向上を果たすことができる。
以上の実施例では、低速用吸気通路WLの長さを大、小
に切換えるようにしたが、吸気断面積を大、小に切換え
るようにしてもよい。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、第1設定回転数以下の運
転域では吸気弁が低速運転域に対応した第1の作動特性
で開閉作動し、第1設定回転数を超える運転域では高速
運転域に対応した第2の作動特性で吸気弁が開閉作動
し、第1設定回転数とは異なる第2設定回転数以下の運
転域では吸気通路の長さまたは吸気断面積が長くまたは
小さくなり、第2設定回転数を超える運転域では吸気通
路の通さまたは吸気断面積が短くまたは大きくなるの
で、第1及び第2設定回転数以下の低速運転域では、そ
の低速運転域に対応した吸気弁作動特性と、この弁作動
特性に適合した低速用吸気通路構成とが相俟ってエンジ
ンの低速運転域での出力トルクを効果的に向上させるこ
とができ、一方、第1及び第2設定回転数以上の高速運
転域では、その高速運転域に対応した吸気弁作動特性
と、この弁作動特性に適合した高速用吸気通路構成とが
相俟ってエンジンの高速運転域での出力トルクを効果的
に向上させることができ、更に第1及び第2設定回転数
間の中間運転域ではその中間運転域に応じた吸気弁作動
特性または吸気通路構成に基づき出力トルクを多少とも
向上させることができ、以上の結果、高速および低速運
転域の中間領域でのトルク落ち込みを極力回避しなが
ら、高速および低速運転域ではその各々の運転域に応じ
た吸気弁作動特性と吸気通路構成とによる相乗効果でエ
ンジンの出力トルクを極めて効果的に高めることがで
き、全体としてエンジンの広い運転域に亘り出力トルク
の向上が達成される。しかも前記吸気弁作動特性および
吸気通路構成の各切換段数よりも、エンジンのトルク特
性の実質的な切換段数を多くすることができるから、そ
れだけトルク特性切換のための構成簡素化に寄与し得
る。
また特に吸気弁が一気筒につき2個有る上、それら吸気
弁の上記第1,第2の作動特性に基づく両吸気弁の実質
総合開口面積を大小異ならせている関係で、その吸気弁
作動特性切換の際のショックが、吸気通路の長さ若しく
は断面積を単に切換えるにすぎない吸気通路切換の際の
ショックに比べ比較的大きくなる傾向があるが、本発明
では吸気弁作動特性の切換回転数たる第1設定回転数
を、吸気通路切換回転数たる第2設定回転数よりも高く
設定しているから、吸気弁作動特性の切換ショックをエ
ンジン及び負荷の高速回転部の慣性効果により有効に軽
減することができ、吸気弁作動特性の頻繁な切換えによ
ってもエンジンを常にスムーズに運転することができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は要
部平面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は
第2図のIII矢視拡大図、第4図は第1図のIV−IV線断
面図、第5図は切換弁の斜視図、第6図は通路構成変更
手段が作動した状態を示すための第2図に対応した断面
図、第7図はエンジン出力特性図である。 1…エンジン本体、2…動弁機構、6…弁作動変更機
構、19…通路構成変更機構、 A1〜A3…弁開閉駆動部材としてのロッカーアーム、
C1…低速用カム、C3…高速用カム、H1,H2…吸
気弁口、V1,V2…吸気弁、WH,WL…吸気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−46308(JP,A) 特開 昭58−44235(JP,A) 実開 昭51−56414(JP,U) 実開 昭59−160824(JP,U) 特公 昭44−26485(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン本体(1)の1つの気筒につき一
    対設けた吸気弁口(H1,H2)に吸気通路(WH,W
    L)が接続され、その一対の吸気弁口(H1,H2)に
    それぞれ配設される一対の吸気弁(V1,V2)を開閉
    駆動する動弁機構(2)には、エンジンの第1設定回転
    数(N1)以下の低速運転域に対応した第1の作動特性
    で吸気弁(V1,V2)を開閉駆動する状態と第1設定
    回転数(N1)を超える高速運転域に対応した第2の作
    動特性で吸気弁(V1,V2)を開閉駆動する状態とを
    切換可能にした弁作動変更機構(6)が設けられ、前記
    第2の作動特性に基づく前記一対の吸気弁口(H1,H
    2)の実質総合開口面積が、前記第1の作動特性に基づ
    くそれよりも大きくなるようにした、エンジンの吸気制
    御装置において、前記吸気通路(WH,WL)には、そ
    の長さ或いは吸気断面積を前記第1設定回転数(N1)
    よりも低い第2設定回転数(N2)以下の低速運転域で
    は長く或いは小さく且つその第2設定回転数(N2)を
    超える高速運転域では短く或いは大きく変更する通路構
    成変更手段(19)が設けられることを特徴とする、エ
    ンジンの吸気制御装置。
  2. 【請求項2】前記動弁機構(2)は、吸気弁(V1,V
    2)の作動態様を相互に異にする低速用カム(C1,C
    2)および高速用カム(C3)を有し、弁作動変更機構
    (6)は、第1設定回転数(N1)以下の低速運転域で
    は低速用カム(C1,C2)に吸気弁(V1,V2)を
    連動させるとともに第1設定回転数(N1)を超える高
    速運転域では高速用カム(C3)に吸気弁(V1,V
    2)を連動させるべく構成されることを特徴とする特許
    請求の範囲項記載のエンジンの吸気制御装置。
  3. 【請求項3】動弁機構(2)および弁作動変更機構
    (6)は、第1設定回転数(N1)以下の低速運転域で
    気筒の一方の吸気弁(V2)を実質的に閉弁休止させる
    べく構成されることを特徴とする特許請求の範囲第項
    または第項記載のエンジンの吸気制御装置。
  4. 【請求項4】前記動弁機構(2)は、カム(C1,C
    3)の回転に連動して吸気弁(V1,V2)を開閉駆動
    すべく複数の弁開閉駆動部材(A1,A2,A3)を備
    え、弁作動変更機構(6)は、それらの弁開閉駆動部材
    (A1〜A3)間を選択的に連動する状態とその連動状
    態を解除する状態とを切換可能に構成されることを特徴
    とする特許請求の範囲第項、第項または第項記載
    のエンジンの吸気制御装置。
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