JPH06103940A - X線管 - Google Patents
X線管Info
- Publication number
- JPH06103940A JPH06103940A JP27817892A JP27817892A JPH06103940A JP H06103940 A JPH06103940 A JP H06103940A JP 27817892 A JP27817892 A JP 27817892A JP 27817892 A JP27817892 A JP 27817892A JP H06103940 A JPH06103940 A JP H06103940A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- rotor
- anode
- stator
- liquid metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 陽極部を構成しているロータの支持に用いら
れるベアリングについてその寿命を長びかせること。 【構成】 ロータを支持するベアリングの潤滑材として
液体金属を用い、そのシール手段を具備する。
れるベアリングについてその寿命を長びかせること。 【構成】 ロータを支持するベアリングの潤滑材として
液体金属を用い、そのシール手段を具備する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医用X線管に関する。本
発明はX線管に関し、詳しくは外囲器内に真空保持され
た陽極部と陰極部とからなり、陰極部はフィラメントと
そのフィラメントから放出する電子を集束させる集束電
極を有し、陽極部は陰極部からの加速、集束された電子
と衝突させるディスクとこれを回転させるために直結し
たロータとを有するX線管に関し、とくに改良された潤
滑剤を用いたX線管に関する。
発明はX線管に関し、詳しくは外囲器内に真空保持され
た陽極部と陰極部とからなり、陰極部はフィラメントと
そのフィラメントから放出する電子を集束させる集束電
極を有し、陽極部は陰極部からの加速、集束された電子
と衝突させるディスクとこれを回転させるために直結し
たロータとを有するX線管に関し、とくに改良された潤
滑剤を用いたX線管に関する。
【0002】
【従来の技術】このようなX線管の陽極部を構成するロ
ータの支持は軸受ないしベアリングによって行なわれて
おり、その外輪および内輪と転動体の間の摩擦、摩耗を
少なくするために、従来より転動体表面に銀、鉛などの
固体潤滑剤を用い、これをメッキ、イオンプレーティン
グなどにより付着させている。
ータの支持は軸受ないしベアリングによって行なわれて
おり、その外輪および内輪と転動体の間の摩擦、摩耗を
少なくするために、従来より転動体表面に銀、鉛などの
固体潤滑剤を用い、これをメッキ、イオンプレーティン
グなどにより付着させている。
【0003】また、転動体の回転中に潤滑剤の補給が途
切れるために、転動体の回転の妨げとならない位置に凹
部を設けてそのような固体潤滑剤を備えている。
切れるために、転動体の回転の妨げとならない位置に凹
部を設けてそのような固体潤滑剤を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな補給手段を用いても固体潤滑剤を用いたベアリング
は一般に寿命が短く、従ってX線管の寿命も短かくして
いる原因となっている。
うな補給手段を用いても固体潤滑剤を用いたベアリング
は一般に寿命が短く、従ってX線管の寿命も短かくして
いる原因となっている。
【0005】本発明の目的は、陽極部を構成しているロ
ータの支持に用いられるベアリングについてその寿命を
長びかせることができる、X線管を提供することであ
る。
ータの支持に用いられるベアリングについてその寿命を
長びかせることができる、X線管を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した目的は、外囲器
内に真空保持された陽極部と陰極部とからなり、陰極部
はフィラメントとそのフィラメントから放出する電子を
集束させる集束電極を有し、陽極部は陰極部からの加
速、集束された電子と衝突させるディスクとこれを回転
させるために直結したロータとを有するX線管におい
て、前記ロータを支持するベアリングの潤滑材として液
体金属を用い、そのシール手段を具備することにより、
達成される。
内に真空保持された陽極部と陰極部とからなり、陰極部
はフィラメントとそのフィラメントから放出する電子を
集束させる集束電極を有し、陽極部は陰極部からの加
速、集束された電子と衝突させるディスクとこれを回転
させるために直結したロータとを有するX線管におい
て、前記ロータを支持するベアリングの潤滑材として液
体金属を用い、そのシール手段を具備することにより、
達成される。
【0007】
【作用】ベアリングを構成する内輪、外輪および転動体
のすべてを主にガリウム系液体金属で覆い、これをロー
タの外部へ洩れないようにシールする。液体金属が潤滑
剤となるので、ベアリングの寿命向上につながる。
のすべてを主にガリウム系液体金属で覆い、これをロー
タの外部へ洩れないようにシールする。液体金属が潤滑
剤となるので、ベアリングの寿命向上につながる。
【0008】
【実施例】本発明の好適な実施例は図面に基づいて説明
される。図1は陽極部が停止又は低速回転中の状態を示
した概略断面図、図2は陽極部が高速回転状態である場
合を示した概略断面図である。
される。図1は陽極部が停止又は低速回転中の状態を示
した概略断面図、図2は陽極部が高速回転状態である場
合を示した概略断面図である。
【0009】これらの図面において、10はガラスなど
の外囲器、12と14は陰極部を構成し、12はフィラ
メント、14は集束電極である。陽極部は回転ディスク
ないしアノード16、ロータ18、固定子22などによ
り構成され、固定子22にベアリング18が装着され、
ロータ18を支持している。なお、30は陽極部を回転
させるためのステータである。
の外囲器、12と14は陰極部を構成し、12はフィラ
メント、14は集束電極である。陽極部は回転ディスク
ないしアノード16、ロータ18、固定子22などによ
り構成され、固定子22にベアリング18が装着され、
ロータ18を支持している。なお、30は陽極部を回転
させるためのステータである。
【0010】本発明による液体金属は主にガリウムやガ
リウム・インジウム・錫(ガリウム共晶合金)などの蒸
気圧の低いものがベアリング18の潤滑剤として用いら
れ、ロータ18、固定子22間の空部に収容され、シー
ル部材26は固定子22とアノード16の間をシールし
ている。
リウム・インジウム・錫(ガリウム共晶合金)などの蒸
気圧の低いものがベアリング18の潤滑剤として用いら
れ、ロータ18、固定子22間の空部に収容され、シー
ル部材26は固定子22とアノード16の間をシールし
ている。
【0011】図1は前記したようにアノード16が停止
又は低速回転中の状態を示しており、液体金属24は重
力によりロータ18、固定子22間の空部の下部にたま
り、シール部材26により外にもれないようになってい
る。なお、シール部材26には耐熱性のゴム、バイト
ン、テフロンなどが用いられる。
又は低速回転中の状態を示しており、液体金属24は重
力によりロータ18、固定子22間の空部の下部にたま
り、シール部材26により外にもれないようになってい
る。なお、シール部材26には耐熱性のゴム、バイト
ン、テフロンなどが用いられる。
【0012】また、注目されるようにシール部材26の
脚部と固定子22の下部にはそれぞれかみ合うようにし
たねじ部28が設けられており、シール部材26側のね
じ部のみが管外のステータ32により回転可能になって
おり、陽極部の回転と連動して、つまり図1のように陽
極部が停止又は低速回転時には、シール部材26が液体
金属24をシールするように、シール部材26の脚部が
ねじ部28を介して下降するようこれがステータ32に
より回転する。
脚部と固定子22の下部にはそれぞれかみ合うようにし
たねじ部28が設けられており、シール部材26側のね
じ部のみが管外のステータ32により回転可能になって
おり、陽極部の回転と連動して、つまり図1のように陽
極部が停止又は低速回転時には、シール部材26が液体
金属24をシールするように、シール部材26の脚部が
ねじ部28を介して下降するようこれがステータ32に
より回転する。
【0013】アノードがある回転数以上になると、図2
のように遠心力によって液体金属24はロータ18内側
の壁に均一状態となるため、シールは不能で、シール部
材26はシールしない状態となる。この場合は、図2に
は示していないステータ32(図1)によりシール部材
26の脚部がねじ部を介して上昇する。均一状態となっ
た液体金属24はベアリング部20を覆っているためベ
アリング20の潤滑をよくして寿命を向上させる。ま
た、固定子22とアノード16との電気伝導性、熱伝導
性もよくなるため、管球自身の熱容量を上げることがで
きる。
のように遠心力によって液体金属24はロータ18内側
の壁に均一状態となるため、シールは不能で、シール部
材26はシールしない状態となる。この場合は、図2に
は示していないステータ32(図1)によりシール部材
26の脚部がねじ部を介して上昇する。均一状態となっ
た液体金属24はベアリング部20を覆っているためベ
アリング20の潤滑をよくして寿命を向上させる。ま
た、固定子22とアノード16との電気伝導性、熱伝導
性もよくなるため、管球自身の熱容量を上げることがで
きる。
【0014】本発明の効果はいかに早く、液体金属を均
一の状態にするかにかかっており、そのためにはロータ
18内側の壁に溝を掘り、摩擦で均一になりやすいよう
にすることが望ましい。
一の状態にするかにかかっており、そのためにはロータ
18内側の壁に溝を掘り、摩擦で均一になりやすいよう
にすることが望ましい。
【0015】図3は別の実施例を示した概略立断面図で
ある。36はケーシング又は管容器、38はチルト機構
であり、またX線管球に軸38aがついており、駆動部
40の出力軸40aに軸38aが連結されており、この
軸38aを中心にX線管球がチルト(倒立)可能になっ
ている。これは砂時計を倒して使うようなものである。
つまり、停止または低速回転中は液体金属24はもれな
いような状態に倒立させ、ロータ、固定子間空部の上部
18Uにたまるようにし、高速回転中ではどの方向を向
いていても洩れるなど問題のないようになっている。な
お、18Lはロータ、固定子間空部の下部を示している
が、ここには、前示実施例と違って、液体金属がたまる
ようにはならず、図3のように遠心力によりロータの壁
に均一に張り付いているようになる。
ある。36はケーシング又は管容器、38はチルト機構
であり、またX線管球に軸38aがついており、駆動部
40の出力軸40aに軸38aが連結されており、この
軸38aを中心にX線管球がチルト(倒立)可能になっ
ている。これは砂時計を倒して使うようなものである。
つまり、停止または低速回転中は液体金属24はもれな
いような状態に倒立させ、ロータ、固定子間空部の上部
18Uにたまるようにし、高速回転中ではどの方向を向
いていても洩れるなど問題のないようになっている。な
お、18Lはロータ、固定子間空部の下部を示している
が、ここには、前示実施例と違って、液体金属がたまる
ようにはならず、図3のように遠心力によりロータの壁
に均一に張り付いているようになる。
【0016】
【効果】液体金属でベアリングを覆うことにより電気伝
導性、熱伝導性もよくすることができる。
導性、熱伝導性もよくすることができる。
【0017】
【図1】本発明の1実施例を示した略示的縦断面図。
【図2】前記実施例の作用説明図。
【図3】本発明の他の実施例を示した略示的縦断面図。
16 回転陽極ディスクないしアノード 18 ロータ 20 軸受ないしベアリング 22 固定子 24 液体金属 26 シール部材 36 ケーシングないし管容器 38 チルト機構 40 駆動部
Claims (1)
- 【請求項1】 外囲器内に真空保持された陽極部と陰
極部とからなり、陰極部はフィラメントとそのフィラメ
ントから放出する電子を集束させる集束電極を有し、陽
極部は陰極部からの加速、集束された電子と衝突させる
ディスクとこれを回転させるために直結したロータとを
有するX線管において、前記ロータを支持するベアリン
グの潤滑材として液体金属が用いられ、そのシール手段
を具備していることを特徴とする、X線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817892A JPH06103940A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | X線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817892A JPH06103940A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | X線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06103940A true JPH06103940A (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=17593680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27817892A Pending JPH06103940A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | X線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06103940A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004335474A (ja) * | 2003-05-07 | 2004-11-25 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | X線管内の液体金属ガスケット |
CN104863963A (zh) * | 2014-02-26 | 2015-08-26 | 西门子公司 | 液态金属滑动轴承 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP27817892A patent/JPH06103940A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004335474A (ja) * | 2003-05-07 | 2004-11-25 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | X線管内の液体金属ガスケット |
CN104863963A (zh) * | 2014-02-26 | 2015-08-26 | 西门子公司 | 液态金属滑动轴承 |
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