JPH06102775B2 - 室温硬化性コーティング組成物 - Google Patents

室温硬化性コーティング組成物

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JPH06102775B2
JPH06102775B2 JP28057189A JP28057189A JPH06102775B2 JP H06102775 B2 JPH06102775 B2 JP H06102775B2 JP 28057189 A JP28057189 A JP 28057189A JP 28057189 A JP28057189 A JP 28057189A JP H06102775 B2 JPH06102775 B2 JP H06102775B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は室温硬化性コーティング組成物、特には屋外に
建設された各種構築物のシーラントとして、またはコー
ティング材として使用したときの汚れ防止性のすぐれた
室温硬化性シリコーン系コーティング組成物に関するも
のである。
(従来の技術) 室温硬化性シリコーンゴムは耐熱性、低温特性、耐候性
にすぐれていることから建設業界におけるシーラント
材、コーティング剤として大量に使用されているが、建
造物に使用されたシーラント、コーティング剤について
は永年使用中における汚染大気、風、雨、雪などとの接
触によってその表面が汚れ、本来の防水機構などが全く
損なわれないにも拘らず、意匠、美観上から不都合が生
じるという問題がある。
(発明によって解決されるべき課題) そのため、このシリコーンゴム系シーラント、コーティ
ング剤については、その表面にアルキッド樹脂、メタク
リレート樹脂またはこれらの樹脂とシリコーンとの共重
合体をコーティングしてその汚れの発生を防止するとい
う方法が提案されている(特開昭57-162763号、特開昭5
8-193131号、特開昭59-126470号、特開昭59-227955号公
報参照)が、これらは初期性能にすぐれているものの耐
候性がわるいために長期的には効果がなく、実用的に乏
しいという不利がある。
また、このシリコーンゴム系コーティング剤については
ジメチルポリシロキサン単位、フェニルメチルシロキサ
ン単位、モノメチルシロキサン単位およびモノフェニル
シロキサン単位とからなるブロック共重合体を室温硬化
させるようにしたものも知られており(特公昭50-36256
号公報参照)、このものは汚れ抵抗性が良好であるけれ
ども、これも長期的には十分なものではなく、改善の必
要性がある。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような不利を解決することのできる室温硬
化性コーティング組成物に関するものであり、これはA
1)一般式R1R2SiOで示されるジオルガノシロキサン単位
(ここにR1、R2は炭素数1〜6の非置換又は置換の1価
炭化水素基)50〜85モル%と、2)一般式CnF2n+1C2H4S
iO3/2で示されるフルオロアルキルシロキサン単位、一
般式 で示されるフルオロアルキルエーテルシロキサン単位
(ここにnは1〜8の整数、mは1〜8の整数、lは1
〜3の整数)および一般式C6H5SiO3/2で示されるフェニ
ルシロキサン単位から選択される少なくとも1種のシロ
キサン単位50〜15モル%とからなるオルガノシロキサン
ブロック共重合体100重量部、B一般式R3aSiX4-a(ここ
でR3は炭素数1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素
基、Xは加水分解可能な基、aは0または1)で示され
有機けい素化合物1〜100重量部、C一般式 (ここにR4はメチル基またはトリメチルシロキシ基、R6
はエチレン基またはプロピレン基、R6は1価炭化水素機
基、Xは加水分解可能な基、aは0または1,bは1〜50
の整数)で示されるオキシアルキレン基含有メチルポリ
シロキサン0.5〜100重量部とからなることを特徴とする
ものである。
すなわち、本発明者らは長い期間にわたって良好な汚れ
防止性を示す、室温硬化性シリコーンゴム系コーティン
グ剤を開発すべく種々検討をした結果、このシリコーン
ゴム成分としてジオルガノポリシロキサン単位とフルオ
ロアルキルシロキサン単位および/またはフルオロアル
キルエーテルシロキサン単位および/またはフェニルシ
ロキサン単位とからなるオルガノシロキサンブロック共
重合体からなるものとし、これに硬化剤として作動する
加水分解可能な基を含有する有機けい素化合物を添加す
るとこのブロック共重合体がフルオロアルキルシロキサ
ン単位および/またはフルオロアルキルエーテルシロキ
サン単位および/またはフェニルシロキサン単位を含有
しているので、この室温硬化性コーティング剤は長期間
防止剤を示すということを見出すと共に、これにさらに
オキシアルキレン基含有メチルポリシロキサンを添加す
ればこの汚れ防止性がさらに向上することを確認し、こ
こに使用される各成分の合成、配合比などについての研
究を進めて本発明を完成させた。
[作用] 以下にこれをさらに詳述する。
本発明の組成物を構成するA成分としてのオルガノシロ
キサンブロック共重合体はジオルガノボリシロキサン単
位とフルオロアルキルシロキサン単位および/またはフ
ルオロアルキルエーテルシロキサン単位および/または
フェニルシロキサン単位とのブロック共重合体とされ
る。このブロック共重合体を構成する第1成分としての
ジオルガノシロキサン単位は一般式R1R2SiOで示され、R
1、R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基な
どのアルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル
基、フェニルなどのアリール基またはこれらの基の炭素
原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原
子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフル
オロプロピル基、シアノエチル基などから選択される、
同一または異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であ
るジオルガノシロキサン単位とされる。
また、このブロック共重合体を構成する第2成分におけ
るフルオロアルキルシロキサン単位またはフルオロアル
キルエーテルシロキサン単位は 一般式CnF2n+1C2H4SiO3/2 または で示され、このn、mはそれぞれ1〜8の整数、lは1
〜3の整数とされるものであり、またフェニルシロキサ
ン単位は一般式C6H5SiO3/2で表わされるものであるが、
このフルオロアルキルシロキサン単位またはフルオロア
ルキルエーテルシロキサン単位とフェニルシロキサン単
位を同時に含有するものを使用するときには上記したジ
オルガノポリシロキサン単位とブロック共重合させる前
に、予めこれらを反応させておくことがよい。
このA成分としてのブロック共重合体は上記した第1成
分としてのジオルガノポリシロキサン単位が50モル%よ
り少ないゴム弾性体としての性質が悪くなって、もろい
ものとなり、85モル%より多くなるとこれとブロック共
重合させるべき第2成分としてのフルオロアルキルシロ
キサン単位および/またはフルオロアルキルエーテルシ
ロキサン単位および/またはフェニルシロキサン単位の
量が少なくなって目的とする室温硬化性コーティング剤
の防汚効果がわるくなるので50〜85モル%とする必要が
あり、したがってこの第2成分の配合量は50〜15モル%
とされるが、このブロック共重合体の製造は例えば式 で示される分子鎖両末端に塩素原子を有するジオルガノ
ポリシロキサンと、式CnF2n+1C2H4 SiCl3とC6H5SiCl3
の共加水分解生成物とをトリエチルアミンなどのHCl補
足剤の存在下に反応させたのち、生成したアミンHCl塩
を水洗により除去し、ついで脱水触媒、例えば有機すず
化合物を用いて反応させれば均一で透明なブロック共重
合体として得ることができる。
本発明の組成物を構成するB成分としての有機けい素化
合物は上記したA成分の硬化剤として作用するものがあ
るが、これは一般式 R3aSiX4-aで示され、R3は前記したR1、R2と同様、炭素
数1〜6の非置換または置換1価炭化水素基、Xはアル
コキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、アルケニ
ルオキシ基、アミノ基、アミノオキシ基、アミド基など
から選択される加水分解可能な基、aは0または1であ
るものとされるものであり、これにはSi(OCOCH34. CH2=CHSi(OCOCH3、CH3Si(OCOCH3、 C6H5Si(OCOCH3 CH3Si(OCH3、 CH2=CHSi(OCH3、 C6H5Si(OCH3、CH2=CHSi(OC2H5、Si(OC
2H5、 Si(OCH3 CH2=CHSi[N(C2H5、 CH3Si[ON(C2H5 などが例示されるが、これらはその1種または2種以上
のものの部分加水分解物であってもよい。なお、このB
成分の添加量は上記したA成分100重量部に対し1重量
部未満ではこの組成物の湿気の存在下における硬化架橋
反応が不十分となり、100重量部を超えると硬くなりす
ぎるので、1〜100重量部の範囲とすることが必要とさ
れるが、この好ましい範囲は5〜75重量部とされる。
本発明の組成物を構成するC成分としてのオキシアルキ
レン基含有メチルポリシロキサンは一般式 で示され、R4はメチル基またはトリメチルシロキシ基、
R5はエチレン基またはプロピレン基、R6はR1、R2と同様
の炭素数1〜6の非置換または置換1価炭化水素基とさ
れ、XはB成分におけるXと同様の加水分解可能基、a
は0または1、bは1〜50の整数とされるものである
が、このものは式 で示される水素−けい素結合(=SiH)を有する抵分子
のシロキサンと式 CH2=CH-CH2-(OR5)bOHで示される分子鎖片末端にアリ
ル基を有しており、他端がOH基で封鎖されているポリオ
キシアルキレンとを白金などのヒドロシリル化触媒の存
在下に付加反応させて式 で示されるポリオキシアルキレン基を有するメチルポリ
シロキサンとしたのち、これにR6aSiX4-aで示される有
機けい素化合物を反応させることによって容易に得るこ
とができる。
このC成分としてのオキシアルキレン基含有メチルポリ
シロキサンはその末端に加水分解可能基(X)を有して
いるので、これを上記したA成分とB成分とからなる組
成物に添加するとこの組成物を室温硬化させるときの硬
化皮膜中に固定されるが、これは 結合により固定されているため加水分解性を有してお
り、硬化皮膜中より加水分解した場合 成分が硬化皮膜表面にブリーディングをおこす。このも
のは界面活性を有しているので、シリコーン硬化ゴム皮
膜の汚れを洗浄する働きをするものであるが、この配合
量はA成分100重量部に対して0.5重量部末端では添加し
た効果が発現されず、100重量部より多くすると硬化皮
膜が不透明になったり、やわらかくなったりするのでこ
れは0.5重量部以上100重量部以下とすることが必要とさ
れるが、この好ましい範囲は2〜50重量部とされる。
本発明の室温硬化性コーティング組成物は前記したA成
分に所定量のB成分とC成分を添加することによって得
ることができ、このものはコーティング剤として建築物
の各部に塗布すれば室温で硬化してシリコーンゴムとな
り、すぐれた防水性を示すし、このものはA成分中にフ
ルオロアルキルシロキサン基および/またはフルオロア
ルキルエーテルシロキサン基および/またはフェニルシ
ロキサン基が含有されているのですぐれた防汚染を示す
が、これには必要に応じ、D成分としての硬化触媒を添
加してもよい。
本発明の組成物におけるD成分は上記したA成分とB成
分およびC成分との反応を促進させる触媒であり、これ
には鉛−2−エチルオクトエート、ジブチルすずジアセ
テート、ジブチルすずジラウレート、ブチルすずトリ−
2−エチルヘキソエート、鉄−2−エチルヘキソエー
ト、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2
−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エチルヘキソエー
ト、カプリル酸第1すず、ナフテン酸すず、オレイン酸
すず、ブチル酸すず、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜
鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛などの有機
カルボン酸の金属鉛;テトラブチルチタネート、テトラ
−2−エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミ
ンチタネート、テトラ(イソプロペニルオキシ)チタネ
ートなどの有機チタン酸エステル;オルガノシロキサン
チタン、β−カルボニルチタンなどの有機チタン化合
物;アルコキシアルミニウム化合物;3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピ
ル)エチレンジアミンなどのアミノアルキル基置換アル
コキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン
などのアミン化合物およびその塩;ベンジルトリエチル
アンモニウムアセテートなどの第4級アンモニウム塩;
酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、しゅう酸リチウムなど
のアルカリ金属の低級脂肪酸;ジメチルヒドロキシアミ
ン、ジエチルヒドロキシルアミンなどのジアルキルヒド
ロキシルアミン;テトラメチルグアニジルプロピルトリ
メトキシシランなどのグアニジン化合物が例示される
が、これらは必須とされるものではなく、必要に応じ上
記A)成分100重量部に対して30重量部以下、好ましく
は5重量部以下の量で添加すればよい。
前記したA成分、B成分、C成分およびこれに必要に応
じ添加されるD成分とからなる本発明の組成物は、これ
らの各成分を無水の条件で混合することによって得るこ
とができるが、これに必要に応じ各種の有機溶剤、可塑
剤、顔料などの着色剤、耐熱または耐寒性向上剤、難燃
性付与剤、防カビ剤、脱水剤、シランカップリング剤、
接着性向上剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤
などのような公知の添加剤を混合することは任意とされ
るし、これにはさらにシリコーンコーティイング膜の表
面特性を改質するために親水性で界面活性基を有するシ
ロキサン−オキシアルキレン共重合体(ポリエーテル変
性シリコーン)を添加してもよい。
なお、本発明の組成物にはこれから得られるシリコーン
ゴムの機械的強度の向上、その他の物性を付与する目的
において充填剤を配合してもよく、これには粉末状、繊
維状など各種のもの、例えばフュームドシリカ、沈殿シ
リカ、石英粉末、けいそう土、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カーボンブラック、クレー、焼成クレー、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、ベントナイト、ガラス
粉、ガラスマイクロバルーン、石綿、ガラス繊維などが
例示される。
(実施例) つぎに本発明の組成物を構成するA、B、C成分の合成
例および実施例をあげる。
合成例1 ジメチルシロキサンの合成 フラスコ内に式 で示される環状ジメチルシロキサン296gとジメチルジク
ロロシラン[(CH32CiCl2]1.29gを仕込み、湿気遮断
下で濃硫酸15gを加え、20℃で5時間反応させたとこ
ろ、20℃における粘度が6,000sSである式 で示されるジメチルポリシロキサンが得られたので、こ
れにトルエン297.2gを加えて均一に溶解させたのち静置
し、下層に分離した濃硫酸を除去したところ、上記ジメ
チルポリシロキサンを50%含有するトルエン溶液が得ら
れた。
合成例2 トリフルオロプロピルメチルポリシロキサン
の合成 フラスコ内に式 で示されるトリフルオロプロピルメチルシクロトリシロ
キサン156g、式 で示されるオクタメチルシクロテトラシロキサン74gお
よびジメチルジクロロシラン2.58gを仕込み、触媒とし
てのトルフルオロメタンスルホン酸6gを加えたのち、湿
気遮断下に80℃で5時間反応させたところ、20℃におけ
る粘度が650cSである式 で示されるトルフルオロプロピルメチルポリシロキサン
が得られた。
合成例3 フルオロクロロシランとフェニルクロロシラ
ンとの共加水分解物の合成 フラスコ内に式C8F17C2H4SiCl3で示されるフルオロクロ
ロシラン87.2gとフェニルトリクロロシラン(C6H5SiC
l3)74.0gを仕込み、ここにメチルイソブチルケトン66
3.5gを加えてこれらのシランを均一に溶解させた。
ついで、この溶液を水301gとイソプロピルアルコール30
gの均一溶液中に徐々に滴下して30℃以下の温度で加水
分解させ、滴下終了後さらに1時間室温で撹拌したの
ち、水層を分離し、さらに中性になるまで水洗を行なっ
たところ、両シランの共加水分解物を15%含有するメチ
ルイソブチルケトン溶液が得られた。
合成例4 フェニルトリクロロシランの加水分解物の合
成 フェニルトリクロロシラン211.5gをトルエン731gに溶解
させ、これをフラスコ中に用意した水730g、イソプロピ
ルアルコール22gの均一溶液中に徐々に滴下し、30℃以
下の温度で加水分解させ、滴下終了後さらに1時間室温
で撹拌したのち、静置して水分を分離し、中性になるま
で水洗したところ、フェニルトリクロロシランの加水分
解物を15%含有するトルエン溶液が得られた。
合成例5 ブロック共重合体(1)の合成 フラスコ内に合成例3で得たC8F17C2H4SiCl3とC6H5SiCl
3の共加水分解物の15%メチルイソブチルケトン溶液312
gとトリエチルアミン5gを加え、両者を均一に溶解させ
たのち、ここに合成例1で得たジメチルポリシロキサン
の50%トルエン溶液119gを滴下して30分間反応させ、メ
チイソブチルケトン277gを加えて均一に溶解させ、3%
HCl水溶液500gを加え30分間撹拌したのち静置し下層を
分離して生成したトリエチルHCl塩を除去し、さらに中
性になるまで水洗をくりかえした。
ついで、脱水後ジブチルすずジラウレート0.5gを加え、
メチルイソブチルケトンの還流温度下(117℃)で共沸
脱水しながら3時間反応をさせたところ、25℃での粘度
が7.8cSである均一透明なブロック共重合体(1)の溶
液が得られたが、このものは105℃、3時間後の不揮発
分が14.2%であった。
合成例6 ブロック共重合体(II)の合成 フラスコ内に合成例4で得たフェニルトリクロロシラン
の加水分解物15%のトルエン溶液108gとトルエチルアミ
ン5gを加えて均一溶液としたのち、ここに合成例2で得
たトリフルオロプロピルメチルポリシロキサン58gを滴
下し室温で30分間反応させたのちメチルイソブチルケト
ン330gを加えて均一に溶解させた。
ついで、これに3%HCl水溶液200gを加え、30分間撹拌
したのち静置し、下層を分離して生成したトリエチルア
ミンHCl塩を除去し、中性になるまで水洗をくり返し
た。
つぎに脱水後、これにジブチルすずジオクテート1gを加
え、メチルイソブチルケトンの還流温度下(117℃)で
生成してくる水を除去しながら4時間反応させたとこ
ろ、25℃での粘度が6.5cSである均一透明なブロック共
重合体(II)の溶液が得られたが、このものは105℃、
3時間後の不揮発分が14.4%であった。
合成例7 オキシエチレン基含有メチルポリシロキサン
の合成 フラスコ内に式CH2=CH−CH(OC2H48OH で示される分子鎖片末端にアリル基をもち、他端がOH基
で封鎖されているポリオキシエチレン204g、イソプロピ
ルアルコール300g、塩化白金酸のイソプロピルアルコー
ルの2%溶液0.5gおよび酢酸カリウム1gを仕込んでこれ
らを均一溶液としたのち、イソプロピルアルコールの還
流温度(83℃)まで昇温させ、ここに式 で示されるメチルシロキサン111gを徐々に滴下して付加
反応させ、滴下終了後も4時間反応させてSiH基のなく
なったことを確認して反応を終了させた。
ついで、このものを110℃/10mmHgに2時間加熱してイソ
プロピルアルコールを除去したところ、式 で示される化合物310gが得られた。この化合物は25℃に
おいて粘度が55cS、比重が1.03、屈折率が1.4462gであ
った。
次に上記化合物310gに式 で示されるシラン151gを加え、室温で3時間反応させた
のち、130℃/10mmHgで生成したブタノオキシムを除去し
たところ、式 で示されるオキシエチレン基含有メチルポリシロキサン
が得られ、このものは25℃における粘度が73cS、比重1.
02、屈折率1.448の物性を示した。
合成例8 の共加水分解物の合成 52.8gとC6H5SiCl3190.4gをメチルイソブチルケトン827.
5gに均一に溶解させ、これをフラスコ中に用意した水53
0gとイソプロピルアルコール53gの均一溶液の中に徐々
に滴下し、30℃以下の温度で加水分解させ、さらに1時
間室温で撹拌したのち、水層を分離し、中性になるまで
水洗したところ、始発材としての2つのシランの共加水
分解物の15%メチルイソブチルケトン溶液が得られた。
合成例9 ブロック共重合体(III)の合成 上記の合成例8で得た とC6H5SiCl3との共加水分解物の15%メチルイソブチル
ケトン溶液320gにトリエチルアミン5gを加えて均一に溶
解させたのち、合成例1で得た の50%トルエン溶液104gを室温にて滴下して30分間反応
させ、その後メチルイソブチルケトン242gを加えて均一
に溶解させ、生成したトリメチルHCl塩を除去するため
に3%HCl水溶液500gを加え、30分間撹拌したのち静置
して下層を分離し、さらに中性になるまで水洗した。
つぎにこれを脱水したのち、ジブチルすずジラウレート
を0.5g加え、メチルイソブチルケトンの還流温度で共沸
脱水しながら3時間反応させたところ、均一で透明なブ
ロック共重合体(III)の溶液が得られ、このものは25
℃における粘度が8.7cSで不揮発分(105℃、3時間後)
は14.8%であった。
実施例1〜4、比較例1〜2 合成例5,6で得られたブロック共重合体(I)、(II)
の溶液[A成分]100重量部に、メチルトリブタノオキ
シムシラン[B成分]と合成例7で得たオキシエチレン
基含有メチルポリシロキサン[C成分]と硬化触媒とし
てのジブチルすずジオクテート[D成分]とを第1表に
示した量(重量部)で添加して得た4種類の本発明の組
成物を、シリコーンゴムコーティング剤・S−コート57
[信越化学工業(株)製商品名]の硬化膜上に均一にコ
ーティングし室温硬化させて、S−コート57の硬化膜上
に厚さ200μmのコーティング膜を形成させたのち、こ
れを屋外に曝露し、初期、3ケ月後、6ケ月後、1年
後、2年後、3年後における汚れ防止性能を観察したと
ころ、これらはいずれも3年後においてもすぐれた汚れ
防止性を示したが、比較のために上記においてオキシエ
チレン基含有メチルポリシロキサン(C成分)を添加し
なかったもの(比較例1)およびこれらの組成物による
コーティングを施さないもの(比較例)2についてその
汚れ防止性能を観察したところ、これらは初期において
はすぐれた汚れ防止性を示したものの比較例1のものは
1年〜2年後に多少汚れ、3年後には汚れがひどくな
り、比較例2のものは3ケ月後から汚れが激しいものと
なった。
実施例5 合成例6で得られたブロック共重合体(II)の溶液100
重量部にビニルトリブタノオキシムシラン3重量部、合
成例7で得たオキシエチレン基含有メチルポリシロキサ
ン2部を添加して本発明の組成物を作ったが、これには
実施例1〜4で使用した硬化触媒としてのジブチルすず
ジオクテートを添加せず、これをシリコーンゴムコーテ
ィング剤・Sコート57(前出)の硬化膜上に均一にコー
ティングして室温硬化させ、その汚れ防止性をしらべた
ところ、このものは屋外曝露試験で3年ほとんど汚れの
つかないことが確認された。
実施例6 合成例9で得られたブロック共重合体(III)の溶液100
重量部にビニルトリブタノオキシムシラン3重量部と合
成例7で得たオキシエチレン基含有メチルポリシロキサ
ン2重量部およびジブチルすずジオクラテート0.1重量
部を添加して本発明の組成物を作り、これをシリコーン
ゴムコーティング剤・Sコート57(前出)の硬化膜上に
均一にコーティングして室温硬化させ、その汚れ防止性
をしらべたところ、このものは屋外曝露試験で初期はす
ぐれた効果を示し、これは3年後もほとんど汚れがつか
ないことが確認された。
(発明の効果) 本発明は室温硬化性コーティング組成物に関するもので
あり、これは前記したようにA1)ジオルガノシロキサン
単位50〜85モル%と2)フルオロアルキルシロキサン単
位、フルオロアルキルエーテルシロキサン単位およびフ
ェニルシロキサン単位から選択される少なくとも1種の
シロキサン単位15〜50モル%からなるオルガノシロキサ
ンブロック共重合体100重量部、B加水分解性基を含有
する有機けい素化合物1〜100重量部およびCオキシア
ルキレン基含有メチルポリシロキサン0.5〜100重量部よ
りなることを特徴とするものであるが、このものは室温
硬化性で屋外に建設された各種構築物のシーラントまた
はコーティング材として使用したときにすぐれた汚れ防
止性を発揮するので、従来品で問題とされていた永年使
用による表面の汚れがなくなり、例えば3年使用しても
汚れが殆んど発生しないという有利性が与えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/08 83/12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.1)一般式R1R2SiOで示されるジオルガノ
    シロキサン単位(ここにR1、R2は炭素数1〜6の非置換
    または置換の1価炭化水素基)50〜85モル%と、2)一
    般式CnF2n+1C2H4SiO3/2で示されるフルオロアルキルシ
    ロキサン単位、一般式 で示されるフルオロアルキルエーテルシロキサン単位
    (ここにnは1〜8の整数、mは1〜8の整数、lは1
    〜3の整数)および一般式C6H5SiO3/2で示されるフェニ
    ルシロキサン単位から選択される少なくとも1種のシロ
    キサン単位 15〜50モル% とからなるオルガノシロキサンブロック共重合体 100重量部、 B一般式R3aSiX4-a(ここでR3は炭素数1〜6の非置換
    または置換の1価炭化水素基、Xは加水分解可能な基、
    aは0または1)で示される有機けい素化合物 1〜100
    重量部、 C一般式 (ここにR4はメチル基またはトリメチルシロキシ基、R5
    はエチレン基またはプロピレン基、R6は1価炭化水素
    基、Xは加水分解可能な基、aは0または1、bは1〜
    50の整数)で示されるオキシアルキレン基含有メチルポ
    リシロキサン 0.5〜100重量部、 とからなることを特徴とする室温硬化性コーティング組
    成物。
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