JPH06102742A - 電子写真装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、感光体ドラムと発光ダイオード露光
装置とを正確な位置関係をもって設けることができる電
子写真装置を提供することを目的とする。 【構成】起立して設けられた一対の支持板１と、支持板
に対して回動可能に設けられた上部支持体７と、支持板
に設けられる感光体ドラム２および感光体ドラムの両端
から突出するドラム軸３と、上部支持体に設けられた発
光ダイオード露光装置８とを備え、ドラム軸は一対の軸
受体２１に回転自在に支持され、支持板には一対の軸受
体保持部２５が設けられ、一対の軸受体保持部に一対の
軸受体が嵌合固定され、一対の軸受体の一端には位置決
め体が設けられ、発光ダイオード露光装置の構造体の両
端部に一対の軸受体の位置決め部に係合する位置決め孔
１２が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は発光ダイオード露光装置
を備えた電子写真装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ファクシミリなどに用いられる電子写真
装置において、感光体である感光体ドラムに対して露光
を行う露光装置として発光ダイオード露光装置を用いた
ものがある。この形式の電子写真装置においては、高い
画像品質を得るために感光体ドラムと発光ダイオード露
光装置とが平行に設けられることが必要である。従来、
上記形式の電子写真装置において感光体ドラムと発光ダ
イオード露光装置を設けるために図３および図４に示す
構造が採用されている。この従来例の電子写真装置は、
下部本体と、この下部本体に対して回動可能に設けられ
た上部本体とで装置本体が構成されている。

【０００３】図４において１、１は垂直に起立する一対
の支持板で、図示しない下部本体の内部において間隔を
存して平行に配置され下部本体に固定されている。２は
感光体ドラムで、両端には中心軸線方向に沿ってドラム
軸３が突設されている。感光体ドラム２は一対の支持板
１、１の間にその間隔方向に沿って水平に配置され、ド
ラム軸３、３は支持板１、１に形成された孔４、４に挿
通されて回転自在に支承されている。

【０００４】図３にも示すように一対の支持板１、１の
上縁部には、孔４、４の上側に位置して露光装置位置決
め片５、５が外側に向けて水平に張出して形成されてい
る。この位置きめ片５、５には孔４、４の真上に位置し
て位置決めピン６、６が直立して取付けられている。

【０００５】７は上部本体で、前記した下部本体に枢軸
により上下方向回動可能に枢支されている。この上部本
体７は図示しない下部本体の両側壁に対向する両側壁を
有している。この両側壁の間隔は一対の支持板１、１の
間隔より大きい。

【０００６】８は発光ダイオード露光装置で、これは一
対の支持板１、１の間隔に相当する長さをもった構造体
である細長いケース９の内部に、発光ダイオードを一列
に並べて取付けた配線基板および発光ダイオードに対向
するロッドレンスアレイ１０が設けられ、ロッドレンス
アレイ１０はケース９の外部に突出している。

【０００７】また、ケース９の両端には長手方向に沿っ
て取付け部１１、１１が突設されている。この取付け部
１１、１１は支持板１、１の位置決め片５、５に載置さ
れるもので、取付け部１１、１１の下面はケース９より
も上側に位置して両者間に段差が形成されている。取り
付け部１１、１１には位置決め片５、５の位置決めピン
６、６が挿入される位置決め孔１２、１２が形成されて
いる。

【０００８】発光ダイオード露光装置８は上部本体７の
内部に水平に配置され、取付け部１１、１１がねじ止め
などの手段で固定されている。発光ダイオード露光装置
８は上部本体７を下部本体と組合せた時に、感光体ドラ
ム２の真上で且つ感光体ドラム２の中心軸線に対して垂
直方向および水平方向に夫々平行となる位置に設けられ
る。

【０００９】そして、上部本体７を枢軸を下側に向けて
回動して下部本体と組合せる。発光ダイオード露光装置
８は上部本体７と一体に移動して感光体ドラム２の真上
に位置してケース９が一対の支持板１、１の間に嵌り込
む。

【００１０】これと同時に図３に示すようにケース９の
取付け部１１、１１が支持板１、１の位置決め片５、５
の上面に当接するとともに、取付け部１１、１１の位置
決め孔１２、１２が位置決め片位置決め片５、５の位置
決めピン６、６に嵌り込む。これにより発光ダイオード
露光装置８は感光体ドラム２の真上で且つ平行に対して
位置決め固定される。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このように感
光体ドラム２および発光ダイオード露光装置８を支持板
１、１で直接支持する構造であると、次に述べる問題が
ある。

【００１２】支持板１、１はシャーシとして感光体ドラ
ム２、発光ダイオード露光装置８に加えて他の部品を取
り付けるために、これらの部品を取り付けるための面積
を有する大きな板材となっているのでそれ自体でたわみ
が生じ易い、

【００１３】また、支持板１、１は感光体ドラム２、発
光ダイオード露光装置８およびその他の部品を取付ける
ために、これら各部品の取付け誤差の影響で無理な力が
加わりたわみが生じ易い。

【００１４】この結果、支持板１、１のたわみにより感
光体ドラム２の取付け位置と、発光ダイオード露光装置
８の取付け位置がずれて、感光体ドラム２と発光ダイオ
ード露光装置８とが平行でなくなることがあり、高い画
質の画像を得る上で支承を来している。本発明は、感光
体ドラムと露光装置とを正確な位置関係を持ってに設け
ることができる電子写真装置を提供することを目的とす
る。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明の電子写真装置
は、起立して設けられた一対の支持板と、この支持板に
対して回動可能に設けられた上部支持体と、前記支持板
に設けられる感光体ドラムおよびこの感光体ドラムの両
端から突出するドラム軸と、前記上部支持体に設けられ
た発光ダイオード露光装置とを備え、前記感光体ドラム
のドラム軸は一対の軸受体に回転自在に支持されるとと
もに、前記一対の支持板には軸受体保持部が設けられ、
各軸受体保持部に前記一対の軸受体が嵌合固定され、前
記一対の軸受体の一端には位置決め体が設けられるとと
もに、前記発光ダイオード露光装置の構造体の両端部に
前記一対の軸受体の位置決め部に係合する係合部が設け
られていることを特徴とする。

【００１６】

【作用】ドラム軸を受ける軸受と発光ダイオード露光装
置を受けて位置決めする位置決め体とを一体に形成した
一対の部材すなわち軸受体を用いる。この軸受体は、ド
ラム軸に取付けられて発光ダイオード露光装置を支持す
るだけであるから、感光体ドラムおよび発光ダイオード
露光装置を含めて多くの部品を支持する支持板に比較し
て遥かに小さい。このため、軸受体はそれ自体たわみが
小さい。また、一対の軸受体はドラム軸および発光ダイ
オード露光装置以外の部品を取付けるわけではないの
で、他の部品の取付け誤差によるたわみも発生しない。

【００１７】そして、一対の軸受体は一対の支持板に形
成された受け部に夫々嵌合固定されると、それ自体独立
しているので支持板のたわみによる影響を受ける度合い
が小さい。従って、これらの理由から一対の軸受体は発
光ダイオード露光装置を感光体ドラムに対して垂直方向
および水平方向に平行に位置決めできる。

【００１８】

【実施例】本発明の一実施例について図１および図２を
参照して説明する。図１は感光体ドラムと露光装置の全
体を示している。図２は感光体ドラムの支持部を拡大し
て示している。図１および図２は図３および図４に準じ
ているので、図３および図４と同じ部分は同じ符号を付
して示している。

【００１９】図１において２１は金属で形成された一対
の軸受体である。この軸受体２１、２１は矩形の平板形
をなすもので、中心部にドラム軸支持孔２２、２２が形
成されている。軸受体２１、２１の一端には露光装置用
位置決め片２３、２３が直角な方向に沿って一体に形成
されている。各位置決め片２３、２３の中央には位置決
めピン２４、２４が取り付けられている。

【００２０】すなわち、位置決めピン２４、２４は軸受
体２１、２１とは反対側に向けて軸受体２１、２１と平
行に取付けられている。位置決めピン２４、２４は例え
ば位置決め片２３、２３に形成された孔に一端が挿入さ
れてろう付けによって固定されている。位置決め片２
３、２３と位置決めピン２４、２４とで位置決め体が構
成されている。

【００２１】そして、軸受体２１、２１は感光体ドラム
２のドラム軸３の両端部に配置される。軸受体２１、２
１は位置決め片２３、２３を上側に位置させて垂直にさ
れる。このため、位置決め片２３、２３は水平に位置
し、位置決めピン２４、２４は位置決め片２３、２３の
上面から垂直に突出する。軸受体２１、２１の支持孔２
２、２２にはドラム軸３の両端が挿通されて回転自在に
支持されている。

【００２２】一対の支持板１、１には軸受体保持部２
５、２５が形成されている。この軸受体保持部２５、２
５を設ける位置は、従来感光体ドラム２のドラム軸３を
支持していた部分である。軸受体保持部２５、２５は軸
受体２１、２１を垂直にして保持するもので、支持板
１、１の外部および上部で開放する凹部として形成され
ている。

【００２３】なお、軸受体保持部２５、２５の壁部には
ドラム軸３を逃す長孔２６、２６が垂直に沿って形成さ
れ、この長孔２６、２６は支持板１、１の上縁で開口さ
れている。すなわち、軸受体保持部２５、２５は軸受体
２１、２１が支持板１、１の外側から垂直に挿入して嵌
込みできるように形成されている。

【００２４】そして、軸受体２１、２１は支持板１、１
の外側上方から軸受体保持部２５、２５に挿入して嵌込
まれ、ねじ止めなどの適宜な手段で支持板に固定され
る。これによりドラム軸３は支持板１、１に保持固定さ
れた軸受体２１、２１で回転自在に保持される。すなわ
ち、支持板１、１とは独立して支持される。つまり支持
板１、１の形態に影響されずに支持される。

【００２５】さらに、上部本体７は枢軸を下側に向けて
回動して下部本体と組合される。発光ダイオード露光装
置８は上部本体７と一体に移動され、感光体ドラム２の
真上に位置してケース９が一対の支持板１、１の軸受体
保持部２５、２５の間に嵌り込む。

【００２６】これと同時にケース９の取付け部１１、１
１が軸受体２１、２１の位置決め片２３、２３の上面に
当接するとともに、取付け部１１、１１の位置決め孔１
２、１２が位置決め片２３、２３の位置決めピン２４、
２４に嵌合される。

【００２７】これにより発光ダイオード露光装置８は感
光体ドラム２の上側において感光体ドラム２の中心軸線
に対して垂直方向および水平平行において平行となる位
置に位置決めされる。このようにして感光体ドラム２と
発光ダイオード露光装置８を設ける構造は次に述べる効
果を有している。

【００２８】一対の軸受体２１、２１はドラム軸３を受
ける軸受と発光ダイオード露光装置８を受けて位置決め
する位置決め体とを一体に形成した方式である一対の軸
受体２１、２１を用いる。

【００２９】この軸受体２１、２１は、ドラム軸３に取
付けられて発光ダイオード露光装置８を支持するだけで
あるから、感光体ドラム２および発光ダイオード露光装
置８を含めて多くの部品を支持する支持板１、１に比較
して遥かに小さい。このため、軸受体２１、２１はそれ
自体たわみが小さい。

【００３０】また、一対の軸受体２１、２１はドラム軸
３および発光ダイオード露光装置８以外の部品を取付け
るわけではないので、他の部品の取付け誤差によるたわ
みも発生しない。

【００３１】そして、一対の軸受体２１、２１は一対の
支持板１、１に形成された保持部２５、２５に夫々嵌合
固定されると、それ自体独立しているので支持板１、１
のたわみによる影響を受ける度合いが小さい。

【００３２】従って、これらの理由から一対の軸受体２
１、２１によって発光ダイオード露光装置８は感光体ド
ラム２に対して垂直方向および水平方向に平行に位置決
めされる。なお、本発明は前述した実施例に限定されず
に種々変形して実施することができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明の電子写真装置によれば、感光体
ドラムと発光ダイオード露光装置とを正確に平行な関係
をもって設けることができ、高い画質の画像を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の電子写真装置における感光
体ドラムおよび発光ダイオード露光装置を支持する構造
を示す斜視図。

【図２】（ａ）は同実施例の電子写真装置におけるドラ
ム軸の支持部を拡大して示す側面図。（ｂ）は同断面
図。

【図３】（ａ）は従来例の電子写真装置におけるドラム
軸の支持部を拡大して示す側面図。（ｂ）は同側面図。

【図４】従来例の電子写真装置における感光体ドラムお
よび発光ダイオード露光装置を支持する構造を示す斜視
図。

【符号の説明】

１…支持板、２…感光体ドラム、３…ドラム軸、２１…
軸受体、２３…位置決め片、２４…位置決めピン。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０３Ｇ 21/00 １１８ Ｈ０４Ｎ 1/29 Ｆ 9186−5Ｃ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 起立して設けられた一対の支持板と、こ
   の支持板に対して回動可能に設けられた上部支持体と、
   前記支持板に設けられる感光体ドラムおよびこの感光体
   ドラムの両端から突出するドラム軸と、前記上部支持体
   に設けられた発光ダイオード露光装置とを備え、前記感
   光体ドラムのドラム軸は一対の軸受体に回転自在に支持
   されるとともに、前記一対の支持板には一対の軸受体保
   持部が設けられ、この一対の軸受体保持部に前記一対の
   軸受体が嵌合固定され、前記一対の軸受体の一端には位
   置決め体が形成されるとともに、前記発光ダイオード露
   光装置の構造体の両端部に前記一対の軸受体の位置決め
   部に係合する位置決め孔が設けられていることを特徴と
   する電子写真装置。