JPH06102523B2 - 塩基の生成方法 - Google Patents

塩基の生成方法

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JPH06102523B2
JPH06102523B2 JP16755986A JP16755986A JPH06102523B2 JP H06102523 B2 JPH06102523 B2 JP H06102523B2 JP 16755986 A JP16755986 A JP 16755986A JP 16755986 A JP16755986 A JP 16755986A JP H06102523 B2 JPH06102523 B2 JP H06102523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、塩基の生成方法に関する。さらに詳しくは、
本発明は、保存時における実質的に中性である化合物か
ら、使用時において塩基を生成させる方法に関する。
[発明の背景] 塩基は種々の反応(例、加水分解反応、重合反応、呈色
反応、酸化還元反応、中和反応等)に用いられる非常に
汎用な試薬である。一般的な商品においても、銀塩写真
の現像液、接着剤、各種洗剤等、塩基成分が組み込まれ
ているものが数多くある。
しかしながら、塩基(特に強塩基)は、空気中の二酸化
炭素を吸収して失活するなど安定性に問題がある。ま
た、反応性が高い強塩基を他の成分と接触状態で保存す
ること困難である。さらに、塩基は皮膚を刺激する等、
人体に悪影響を及ぼす恐れがあり、塩基を取り扱う際に
はその毒性および皮膚刺激性等について注意する必要が
ある。
従って、塩基成分を組み込んだ商品には、以上述べたよ
うな塩基の経時安定性、接触状態にある他の成分の保存
性、および取り扱い性に関する問題点があった。
[発明の要旨] 本発明者は、塩基成分を含む商品の保存性および取り扱
い性を改善するため、保存時において実質的に中性であ
る化合物から、使用時において塩基を生成させる方法に
ついて研究を重ねた。
本発明の目的は、アセチリド・アニオン(強い塩基性を
有する)を安定性および安全性に優れた中性化合物から
生成させる方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、アセチリド・アニオンを用い
て様々な塩基を生成させる方法を提供することでもあ
る。
本発明は、下記式で表わされるアセチリド化合物に、下
記遷移金属(M)に対してアセチリド・アニオン(R−
C≡C-)以上の親和性を持つアニオンと、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機塩基から
なる群より選ばれるもののカチオンからなる塩を反応さ
せることを特徴とする塩基の生成方法を提供するもので
ある。
(R−C≡C−)nM [上記式において、 Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アラルキル基、アリール基、および複素環
基からなる群より選ばれる一価の基であり(各基は一以
上の置換基を有していてもよい)、 Mはn価の遷移金属原子であり、そして nは1、2または3である]。
本発明に従い生成したアセチリド・アニオン(R−C≡
C-)は、種々の有機反応に適用したり、アセチリド・ア
ニオン自体を塩基として利用することができるが、特に
好ましい利用方法は、生成したアセチリド・アニオンか
ら、さらに様々な種類の塩基を生成させる方法である。
すなわち、本発明は、上記式で表わされるアセチリド化
合物に、上記遷移金属(M)に対しアセチリド・アニオ
ン(R−C≡C-)以上の親和性を持つアニオンと、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機塩
基からなる群より選ばれるもののカチオンからなる塩を
反応させ、 生成したアセチリド・アニオンと上記カチオンからなる
塩に水素供与体を反応させることを特徴とする塩基の生
成方法も提供する。
[発明の効果] 本発明の塩基の生成方法に用いる前述した式で表わされ
るアセチリド化合物は、実質的に中性かつ水に対して難
溶性であるため、安定性および安全性が高い、そして、
本発明の塩基の生成方法に従い、上記アセチリド化合物
に前述したアニオンを有する塩を反応させることによ
り、容易かつ安全に強塩基(アセチリド・アニオン)を
生成させることができる。従って、本発明の塩基の生成
方法は、保存性に優れた化合物から、必要とする時点に
おいて容易に強い塩基を生成させることができるという
効果を有する。
また、本発明の塩基の生成方法は、上記アセチリド化合
物から生成したアセチリド・アニオンを用いて、様々な
種類の塩基を生成させることができる。従って、本発明
の塩基の生成方法は、出発物質である上記アセチリド化
合物の保存性および安全性に関する効果に加えて、使用
する反応系において最も適した塩基を任意に生成させる
ことができるという利点も有する。
[発明の詳細な記述] 本発明に用いるアセチリド化合物は、下記式により表わ
される。
(R−C≡C−)nM なお、本発明の塩基の生成方法においては、上記アセチ
リド化合物の有するアセチレン結合(−C≡C−)が塩
基生成反応に関与するものである。このため、Rおよび
Mについては、後述する範囲内であれば、特に制限なく
本発明の塩基生成反応が成立する。
上記式において、Rはアルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール
基、および複素環基からなる群より選ばれる一価の基で
あり(各基は一以上の置換基を有していてもよい)。
アルキル基の例としては、ブチル基、イソブチル基、シ
クロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基
等を挙げることができる。また、アルキル基は、直鎖で
も分枝していてもよい。また、アルキル基の置換するこ
とができる置換基の例としては、アルコキシ基(例、メ
トキシ基)、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、
スルホンアミド基等を挙げることができる。
シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、デカヒドロナフチル基、1−ヒドロキ
シ−1−シクロヘキシル基等を挙げることができる。
アルケニル基の例としては、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、スチリル基等を挙げることができる。
アルキニル基の例としては、エチニル基、フェニルエチ
ニル基等を挙げることができる。
アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等を
挙げることができる。
アラルキル基の例としては、ベンジル基、フェネチル基
等を挙げることができる。
複素環基としては、5員または6員環で、複素原子とし
て窒素、酸素または硫黄原子を含むものが好ましい。複
素環基は単環でも、その縮合環でもよい。複素環基の具
体例としては、フラン環残基、チオフェン環残基、ピリ
ジン環残基、キノリン環残基、チアゾール環残基、ベン
ゾチアゾール環残基等を挙げることができる。
上記アリール基、アラルキル基および複素環基を置換す
ることができる置換基の例としては、アルキル基(例、
メチル基、ドデシル基)、シアノ基、ニトロ基、アミノ
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基(脂肪族、芳香
族、および複素環基を有するものを含む)、アルコキシ
基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、ウレイ
ド基、カルバモイル基、アシルオキシ基、複素環基(5
員または6員環、特に含窒素複素環が好ましい)、アル
キルスルホニル基、カルボン酸基、スルホン酸基、スル
ファモイル基、ハロゲン原子(弗素、臭素、塩素、沃
素)等を挙げることができる。これらの置換基は更に置
換されていてもよい。また、置換基は二つ以上あっても
よい。
上記Rを構成することができる各基のうちでは、フェニ
ル基または置換フェニル基が特に好ましい。
前述した式において、Mはn価の遷移金属原子であり、
そしてnは1、2または3である。
上記nは1であることが特に好ましい。さらに、Mは銀
原子、銅原子(一価)または水銀原子(一価)であるこ
とが好ましく、銀原子であることが特に好ましい。
以下、本発明に用いることができるアセチリド化合物の
代表的な具体例を示す。
(20) H17C8−C≡C−Ag (21) H33C16−C≡C−Ag (25) H5C2O−C2H4O−C2H4O−C2H4O−CH2−C≡C−Ag 次に本発明に用いるアセチリド化合物の製法について述
べる。
最も一般的なアセチリド化合物の製法は適当な有機溶媒
(メタノール、エタノール、アセトン等)中に相当する
アセチレン化合物を溶かし、この中に水溶性遷移金属塩
(例えば、硝酸銀、酢酸銀、酢酸銅等)の水溶液を撹拌
下添加する方法である。本発明のアセチリド化合物の大
部分は実質的に水に不溶であり、上記方法により難溶性
アセチリドが容易に得られる。また水を含む溶媒中、水
溶性バインダー(例えば、ゼラチン等)の存在下、上記
反応を行なうとアセチリドの均質微細分散物が得やす
い。また、相当するアセチレンカルボン酸塩と金属塩を
反応させる方法も有用であり、この場合には有機溶媒を
必要としないという利点があり、特に水溶性バインダー
存在下で行なう際には極めて有用である。
以下、アセチリド化合物の合成例を記載するが、他のア
セチリド化合物も下記例と同様に合成することができ
る。
[合成例1] フェニルアセチレン銀(1)の合成 フェニルプロピオール酸29.2g(0.2モル)をメタノール
500mlに溶かし、次いでこの中へ、硝酸銀34gを水100ml
に溶かした溶液を水冷下、室温で滴下した。
滴下終了後、遮光下、一時間室温で撹拌し、フェニルア
セチレン銀の白色結晶37.5gを得た(要、暗所保存)。
上記アセチレン銀はミキサーを用いて分散した後、本発
明に利用することができる。
次に、アセチリドを形成する遷移金属に対してアセチリ
ド・アニオン以上の親和性を持つアニオンについて説明
する。
上記アニオンとして使用できるイオンの種類は使用する
アセチリド化合物の種類に応じて決定される。ただし、
一般的に使用することができる遷移金属に対する親和性
が非常に高いアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオ
ンおよび沃素イオンを挙げることができる。
また、有機酸のアニオンも上記アニオンとして有用であ
る。上記有機酸の例としては、ジチオカルバミン酸およ
びその誘導体(例、ジエチルジチオカルバミン酸)、キ
サントゲン酸およびその誘導体(例、エチルキサントゲ
ン酸)、チオシアン酸、メルカプトアゾール類(例、2
−メルカプト−1−フェニルテトラゾール)、テトラア
ザインデン類、ニトロ置換芳香族化合物、およびニトロ
置換複素環化合物等を挙げることができる。さらに、上
記ニトロ置換複素環化合物の具体例としては、トリアゾ
ール類(例、5−ニトロベンゾトリアゾール)、イミダ
ゾール(例、5−ニトロ−2−メチルベンズイミダゾー
ル)、インダゾール類(例、5−ニトロインダゾール)
等を挙げることができる。
次ぎに、以上述べたようなアニオンと塩を構成するアル
カリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機塩
基からなる群より選ばれるもののカチオンについて説明
する。なお、後述するように、生成したアセチリド・ア
ニオンと上記カチオンからなる塩にさらに水素供与体を
反応させ、様々な種類の塩基を生成させる場合は、上記
カチオンの種類は生成の目的とする塩基の種類に応じて
決定する。
上記カチオンのうち、無機のイオンの具体例としては、
ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、
カルシウムイオン、マグネシウムイオン、およびアンモ
ニウムイオンを挙げることができる。
また、上記カチオンを誘導することができる有機塩基の
例としては、アミン類(第一アミン、第二アミン、第三
アミンのいずれでもよい;例、ジメチルアミン)、アミ
ジン類、グアニジン類、含窒素複素環化合物(例、ピペ
リジン、モルホリン、ピペラジン、ジアザビシクロロオ
クタン、ジアザビシクロウンデセン、2−メチルイミダ
ゾリン、4−ジメチルアミノピリジン)等を挙げること
ができる。また、テトラメチルアンモニウム、テトラエ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリエ
チルベンジルアンモニウム、セチルトリエチルアンモニ
ウム等の四級アンモニウムイオンも上記カチオンとして
用いることができる。
前述したアニオン及び上記カチオンからなる塩は、以上
述べたようなアニオンおよびカチオンの例から、目的、
用途等の必要性に応じて任意に組合せて使用することが
できる。なお、上記『塩』は、水素原子を含む酸性塩
(水素塩)であってもよい。従って、本明細書における
『カチオン』とアニオンからる塩』には、上記酸性塩を
含むものとする。
上記塩のうち、無機のカチオンと無機のアニオンからな
る塩の具体例としては、NaCl、NaBr、NaI、KCl、KBr、K
I、LiCl、CaCl2、MgCl2、MgBr2、BaCl2、NH4Cl、NH4B
r、NH4I等を挙げることができる。
有機のカチオンと無機のアニオンからなる塩の具体例と
しては、塩酸グアニジン、臭化水素酸グアニジン、ヨウ
化水素酸グアニジン、塩酸ジメチルアミン、臭化水素酸
ピペリジン、臭化水素酸モルホリン、ヨウ化水素酸ピペ
ラジン、臭化水素酸ジアザビシクロオクタン、臭化水素
酸ジアザビシクロウンデセン、臭化水素酸2−メチルイ
ミダゾリン、臭化水素酸4−ジメチルアミノピリジン、
臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルア
ンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化トリ
エチルベンジルアンモニウム、塩化セチルトリエチルア
ンモニウム等を挙げることができる。また側鎖にアンモ
ニウムハライドが結合したアンモニウム塩ポリマーも上
記塩としえて用いることができる(アンモニウム塩は一
級、二級、三級、四級のいずれでもよい)。
無機のカチオンと有機のアニオンからなる塩の具体例と
しては、ジエチルジチオカルバミン酸ナリトリウム、エ
チルキサントゲン酸カリウム、チオシアン酸カリウム、
2−メルカプト−1−フェニルテトラゾールナトリウム
塩、5−ニトロベンゾトリアゾールナトリウム塩、テト
ラアザインデンナトリウム塩、5−ニトロ−2−メチル
ベンズイミダゾールナトリウム塩、5−ニトロインダゾ
ールナトリウム塩等を挙げることができる。
本発明は、前述したアセチリド化合物および以上述べた
ようなアニオンとカチオンからなる塩を反応させ、塩基
を生成させるものである。上記反応は、下記式により示
される。ただし、下記式は、遷移金属原子(M)の原子
価、アニオン(X-)およびカチオン(M′)のイオン
価が、いずれも1である場合を示す(後述する反応式に
ついても同様である)。
R−C≡C−M+M′・X- R−C≡C-・M′+MX 上記反応は、水等の極性溶媒中において実施することに
より促進することができる。ただし、後述する接着剤、
洗浄剤へ適用する場合等、特に反応の迅速性を必要とし
ない場合は、非極性溶媒中、あるいは実質的に溶媒が存
在しない条件下においても実施することができる。
以上のようにして、本発明に従い生成したアセチリド・
アニオンは、塩基生成以外にも、種々の有機反応に適用
することができる。例えば、以上のように生成したアセ
チリド・アニオンを、アセチレン化合物から誘導したグ
リニャール試薬(R−C≡CMgX)に代えて、様々なエチ
ニル化反応に適用することができる。本発明に従い生成
したアセチリド・アニオンをエチニル化反応に用いる場
合は、グリニャール反応に準じて実施することができ
る。なお、本発明の塩基の生成方法を上記のように塩基
生成以外の目的で使用する場合にも、前述した効果、す
なわち、保存性に優れた安定な化合物から必要とする時
点において容易にアセチリド・アニオンを生成させるこ
とができる効果が得られることは勿論である。
また、アセチリド・アニオンは非常に強い塩基性を有し
ているため、アセチリド・アニオン自体を塩基として利
用することができる。特に後述するように、アニオン重
合性モノマーの重合反応の触媒として利用する場合に
は、アセチリド・アニオン自体を塩基として利用するこ
とが可能である。
本発明の塩基の生成方法は、以上のように生成したアセ
チリド・アニオンと前述したカチオンからなる塩(上記
式におけるR−C≡C-・M′)に水素供与体を反応さ
せて、さらに様々な種類の塩基を生成させることもでき
る。
上記水素供与体については、特に制限はないが、pKaが1
8以下の活性水素を有するものが好ましい。特に、水、
アルコールまたはフェノールを用いることが好ましい。
水素供与体として水を用いた場合、アセチリド・アニオ
ンとカチオンからなる塩との反応は、下記式により示さ
れる。
R−C≡C-・M′+H2O R−C≡CH+M′・OH- 以上のようにして、塩基として、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、一級〜四級アンモニウム、有機塩基等の様
々な水酸化物を生成することができる。
また、水素供与体としてアルコールまたはフェノール
(R′OH)を用いた場合の反応は、下記式により示され
る。
R−C≡C-M′+R′OH R−C≡CH+R′O-・M′ 以上のようにして、塩基として、アルコキシドまたはフ
ェノキシド(特に、金属アルコキシドまたは金属フェノ
キシド)を生成することができる。
上記水素供与体との反応は、前述したアセチリド・アニ
オン発生反応と別々に実施しても、同時に連続して実施
してもよい。特に前段階の反応を水性溶媒中で実施すれ
ば、上記水素供与体(水)との反応が自動的に連続して
起きる。
一例として、水性溶媒中におけるフェニルアセチレン銀
(1)と臭化カリウムとの反応を下記式で示す。
以下、本発明の塩基の生成方法の具体的な利用方法につ
いて説明する。
本発明の塩基の生成方法は、前述したように、銀塩写真
法、ジアゾ写真法などの画像形成、アニオン重合性の接
着剤、塗装の塗膜形成、シーリング・コーキング剤、洗
浄剤等の塩基成分を必要とする様々な化学反応系に、有
効に適用することができる。
銀塩写真法においては、現像すなわちハロゲン化銀と現
像主薬との酸化還元反応はアルカリ性の条件下で行なわ
れる。本発明に従い、感材中に前述したアニオンとカチ
オンとの塩(以下、アニオン性化合物と記す)を加え、
現像液中にアセチリド化合物を加えておくことにより、
中性の現像液が使用できる。従って、現像液の安定性、
取り扱い性が大幅に向上する。なお、アニオン性化合物
を現像液中に添加し、アセチリド化合物を感材中に添加
してよく、同様の効果が得られる。
また、加熱によって画像を形成するものに対しても本発
明の塩基の生成方法を利用することができる。これらの
場合、アセチリド化合物とアニオン性化合物はそれぞれ
別の支持体上の少なくとも一層に含有させるのが望まし
い。例えば、アセチリド化合物は感光材料に、アニオン
性化合物は現像用シートに含有させ、現像時に両者を重
ねあわせて加熱することができる。
ジアゾ写真法においては、下式に示すように、未露光部
の残存ジアゾニウム光とカプラーとを、アルカリ性の条
件下、カップリング反応させ、アゾ色素を形成させる。
本発明を上記ジアゾ写真法に適用する場合、例えば湿式
一成分法において、ジアゾ感光紙にジアゾニウム塩と共
にアニオン性化合物を添加して塗布し、現像材中にはカ
プラーと共にアセチリド化合物を添加して用いることが
できる。従来の湿式法ジアゾ写真では、アルカリ性現像
剤を用いていたが、本発明により中性の現像剤を使用で
きるいことになり、安全性、安定性の上で好ましい。な
お、アニオン性化合物を現像剤中に添加し、アセチリド
化合物を感光紙に添加してもよく、同様の効果が得られ
る。
なお、以上述べたような適用例において、アセチリド化
合物とアニオン性化合物を同一支持体上に含有させて使
用する場合には、両者が接触しない状態で含有する必要
がある。このため、両者を別々の層に含有させて、必要
に応じて二層間にバリアー層を設けて使用したり、ある
いは両者の一方をカプセルまたは微粒子として他方から
隔離して用いることが好ましい。
また、本発明に従い生成したアセチリド・アニオンまた
は様々な塩基を、アニオン重合性モノマーの重合反応の
塩基性触媒として利用することができる。上記アニオン
重合については特に制限はなく、接着剤、塗装剤、シー
リング・コーキング剤等の様々な分野に適用することが
できる。
また、洗浄剤、かびとり剤等のような塩基成分を必要と
する商品にも本発明を適用することができる。以上のよ
うな商品に本発明を適用する場合、アセチリド化合物を
含む成分と、アニオン性化合物を含む成分からなる二成
分型の製品とすることが好ましい。そして、使用時に両
者を混合することにより、強塩基であるアセチリド・ア
ニオンまたは様々な塩基を生成することができる。従っ
て、本発明を適用することにより、これらの製品を中性
の安全かつ安定なものとすることができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1] アセチリド化合物の水溶液の調製 下記のアセチレン化合物の1.2モル/水溶液に当量の
硝酸銀を加え、生成した硝酸を水酸化ナトリウム水溶液
で中和し、pHを6.6に調節した。
(アセチレン化合物) H5C2O(C2H4O)3CH2−C≡CH 以上のようにして、基のアセチリド化合物(a)の水溶
液が得られた。
(アセチリド化合物a) H5C2O−C2H4O−C2H4O−C2O4H−CH2−C≡C−Ag ハロゲン化カリウムの添加効果 上記溶液にハロゲン化カリウムを添加した時のpHを第1
図に示した。
第1図において、横軸は添加したハロゲン化カリウムの
当量数であり、縦軸は溶液のpH値である。また、曲線
(−□−□−)は沃化カリウム、曲線(−△−△−)は
臭化カリウム、曲線(−○−○−)は塩化カリウム、曲
線(−×−×−)はフッ化カリウムをそれぞれ添加した
場合である。
第1図に示されるように、フッ素イオン以外のハライド
イオンを添加するとpHが著しく上昇することがわかる。
以上の結果から、塩素イオン、臭素イオンおよび沃素イ
オンは、銀に対してアセチリド・アニオン以上の親和性
を持ち、これらのアニオンを添加することにより、塩基
が発生していることは明らかである。
[実施例2] フェノールのアルキル化反応への適用 酢酸エチル200mlに下記のアセチリド化合物(b)20.9
g、臭化テトラブチルアンモニウム32.2gおよびフェノー
ル9.4gを溶かした後、ジメチル硫酸15.1gを加え、50℃
で2時間撹拌した。
さらに、沈殿を濾別後、水洗し、有機層をガスクロマト
グラフィーにて分析したところ、90%の収率でアニソー
ルが生成していることが確認された。この結果から、本
発明の塩基の生成方法がフェノールのアルキル化に有効
なことがわかる。
[実施例3] ジアゾ写真感光材料への応用 原紙上に下記成分の混合物から成るジアゾニウム塩組成
物を100μmのウェット膜厚で塗布した。
乾燥後、通常のジアゾ複写材で透明なテキストオリジナ
ルを通し、紫外線で露光した。
さらに、露光済のサンプルを下記組成の現像液で処理し
た。
上記結果、光学濃度1.25の鮮明な紫色のポジ像が得られ
た。
[実施例4] クロロプレン系接着剤への応用 クロロプレンゴム100部、酸化マグネシウム4部、酸化
亜鉛5部、老化防止剤2部、アルキルフェノール樹脂20
部および臭化テトラブチルアンモニウム5部をトルエン
400部に溶解したものに、使用直前に実施例2において
用いたアセチリド化合物(b)6部を混合し、被着体
(ポリ塩化ビニル板)の両面に薄く塗布し、半乾燥状態
になったところで圧着した。
接着力の経時変化を調べたところ、市販のクロロプレン
系接着剤の場合、30分後では充分な接着力が得られない
のに対し、上記処方による接着剤では30分後でも実用上
充分な接着力を示した。
本発明のアセチリド・アニオンの発生方法を接着剤に適
用した場合、特に初期接着力が著しく改善されることが
わかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1においてアセチリド化合物水溶液中
に、各種ハロゲン化カリウムを添加した場合におけるpH
の変化を示すグラフである。 横軸は添加したハロゲン化カリウムの当量数であり、縦
軸は溶液のpH値である。 −□−□−:沃化カリウム −△−△−:臭化カリウム −○−○−:塩化カリウム −×−×−:フッ化カリウム

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式で表わされるアセチリド化合物に、
    下記遷移金属(M)に対してアセチリド・アニオン(R
    −C≡C-)以上の親和性を持つアニオンと、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機塩基から
    なる群より選ばれるもののカチオンからなる塩を反応さ
    せることを特徴とする塩基の生成方法: (R−C≡C−)nM [上記式において、 Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、アラルキル基、アリール基、および複素環
    基からなる群より選ばれる一価の基であり(各基は一以
    上の置換基を有していてもよい)、 Mはn価の遷移金属原子であり、そして nは1、2または3である]。
  2. 【請求項2】上記アニオンが、塩素イオン、臭素イオン
    および沃素イオンからなる群より選ばれることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】上記カチオンがアルカリ金属イオンである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】上記式におけるnが1であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】上記式におけるMが、銀原子、銀原子およ
    び水銀原子からなる群より選ばれる1価の金属原子であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】上記式におけるRが、アルキル基またはフ
    ェニル基(各基は一以上の置換基を有していてもよい)
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  7. 【請求項7】上記反応を極性溶媒中において実施するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】下記式で表わされるアセチリド化合物に、
    下記遷移金属(M)に対してアセチリド・アニオン(R
    −C≡C-)以上の親和性を持つアニオンと、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、アンモニアおよび有機塩基から
    なる群より選ばれるもののカチオンからなる塩を反応さ
    せ、そして 生成したアセチリド・アニオンと上記カチオンからなる
    塩に水素供与体を反応させることを特徴とする塩基の生
    成方法: (R−C≡C−)nM [上記式において、 Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア
    ルキニル基、アラルキル基、アリール基、および複素環
    基からなる群より選ばれる一価の基であり(各基は一以
    上の置換基を有していてもよい)、 Mはn価の遷移金属原子であり、そして nは1、2または3である]。
  9. 【請求項9】上記水素供与体が、水、アルコールおよび
    フェノールからなる群より選ばれることを特徴とする特
    許請求の範囲第8項記載の方法。
  10. 【請求項10】上記アニオンが、塩素イオン、臭素イオ
    ンおよび沃素イオンからなる群より選ばれることを特徴
    とする特許請求の範囲第8項記載の方法。
  11. 【請求項11】上記カチオンがアルカリ金属イオンであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の方法。
  12. 【請求項12】上記式におけるnが1であることを特徴
    とする特許請求の範囲第8項記載の方法。
  13. 【請求項13】上記式におけるMが、銀原子、銅原子お
    よび水銀原子からなる群より選ばれる1価の金属原子で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第12項記載の方
    法。
  14. 【請求項14】上記式におけるRが、アルキル基または
    フェニル基(各基は一以上の置換基を有していてもよ
    い)であることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載
    の方法。
  15. 【請求項15】上記反応を極性溶媒中において実施する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の方法。
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