JPH06101306B2 - 金属イオン源 - Google Patents

金属イオン源

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JPH06101306B2
JPH06101306B2 JP27068087A JP27068087A JPH06101306B2 JP H06101306 B2 JPH06101306 B2 JP H06101306B2 JP 27068087 A JP27068087 A JP 27068087A JP 27068087 A JP27068087 A JP 27068087A JP H06101306 B2 JPH06101306 B2 JP H06101306B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はイオンビーム蒸着、イオン打ち込み、重イオ
ン科学等に利用できるマイクロ波で駆動させるPIG(Pen
ning Ionization Gauge)型のスパッタイオン源に関す
る。
従来の技術 従来のこの種の金属イオン源として、ドイツの重イオン
科学研究所で開発されたPIG(Penning Ionization Gaug
e)型スパッタイオン源(H.Schulte,W.Jacoby,and B.H.
Wolf;IEEE Trans.on Nucl Sci.Vol.NS−23,No.2,(197
6)p2)があり、第5図のような構造になっていた。
軸(X)方向に磁界(9K Gauss)をかけ、両端に熱陰極
1と反射電極2、真ん中にアノード電極3によるPIG放
電(数100V,数:2〜3KW)を行なう。プラズマ生成室内
4中央でイオン引き出しスリット穴5の位置とは反対側
に、7×15mm2断面を持つスパッタリング電極6を取り
付け、アノード電極3に対して50〜300Vの負電圧を印加
して100〜300mの電流を流す。この構造で、アルゴン
など気体をイオン種導入口7供給してイオン源にアーク
放電を点灯させておき、気体の陽イオンがスパッタリン
グ電極6を衝撃して電極材料(金属イオン種用試料)を
アークプラズマ中にスパッタする。このスパッタされた
金属はアークプラズマ中でイオン化され、引き出しスリ
ット穴5から金属イオンとして引き出される。
発明が解決しようとする問題点 しかし、このような構造のものでは、熱陰極を使用して
いるために、プラズマ生成室内4の壁面にタンタルまた
はニオブで作った熱遮蔽板8を置いてあるが、放電電力
により千数百度まで加熱されるため、電圧をかけるため
の絶縁物9が熱のために絶縁破壊を起こすという問題が
あり、また、熱をきらう磁界発生手段をイオン源からは
なして組まなければならないという問題もあった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みアノード電極を電子
供給源となるためのマイクロ波放射体とし、熱陰極をな
くすことにより、イオン源が高温になることがなく、絶
縁物が絶縁破壊を起こすことなく長時間安定に金属イオ
ンを得ることができ、また陰極を磁極とすることがで
き、永久磁石で磁気回路が組めてコンパクトに構成でき
る金属イオン源の提供を目的とする。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の第1の発明は、イ
オン種導入口とイオン導出口を有する円筒状の放電室
と、その軸方向に磁界を印加する手段と、円筒状放電室
の両端に配置した陰極と、真ん中に配置したリングまた
はコイル状の陽極と、放電室の空間の一部に配置され陽
極に対して数十〜数百Vの負の電圧が印加されるスパッ
タリング電極と、放電室の外側においてイオン導出口に
対向して位置し電圧印加手段を有するイオン引出し電極
とを備え、前記陽極がマイクロ波放射手段を有するもの
である。
また、本発明の第2の発明は、イオン種導入口とイオン
導出口を有する円筒状の放電室と、その軸方向に磁界を
印加する手段と、円筒状放電室の両端に配置した陰極
と、真ん中に配置したリングまたはコイル状の陽極と、
陽極にマイクロ波を印加する手段と、放電室の空間の一
部に配置され陽極に対して数十〜数百Vの負の電圧が印
加されるスパッタリング電極と、放電室の外側において
イオン導出口に対向して位置し電圧印加手段を有するイ
オン引き出し電極とを備え、前記イオン導出口を有する
円板が、磁性体でできているものである。
作用 本発明の第1の発明の作用は次のようになる。すなわ
ち、軸方向に磁界をかけ、両端の陰極,真ん中の陽極に
よるPIG型の放電を行ない、陽極をマイクロ波放射用の
アンテナにしておくこと、陽極が電子供給源となり、熱
陰極がなくても安定に高密度のプラズマを放電室内に維
持することができる。このとき放電室内にスパッタリン
グ電極を設けると金属イオン種を得ることができる。
この結果、従来のように、イオン源を高温にすることな
く、多量の金属イオンを安定に得ることができる。
また、本発明の第2の発明の作用は、放電室の側面から
イオンを引き出す場合、イオン引き出し口近傍を磁性体
にして突出させることにより、プラズマがイオン引き出
し口近傍に押し出され、放電維持ガスのアルゴンイオン
に質量が近い金属イオンが、磁極間に捕獲されることな
く引き出される。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。
第1図において、11は放電室で、イオン種導入口12とイ
オン導出口13とを有している。14はリング状の永久磁石
で、磁性体のイオン種導入口12を有する継鉄15とやは
り磁性体のイオン導出口13を有する継鉄B16とで、磁気
回路を形成し、継鉄15と継鉄B16は中心に突起部を有
しており、それぞれ磁極17、磁極B18となり、磁極1
7と磁極B18間の空隙に1.2〜1.6KGaussの磁界を得ること
ができる。また、磁極17と磁極B18の先端にはそれぞ
れスパッタリング電極19,19′が取り付けてある。継鉄B
16の側面には、マイクロ波導入用のコネクター20が取り
付けてあり、コネクター20は中央に絶縁物21で支持され
た同軸線22があり、同軸線22には磁極と磁極Bの中間
に位置するリング状のアンテナ23が挿入してある。ま
た、イオン導出口13に対向して、中央に穴があるイオン
引き出し電極24が、絶縁物25で支持され継鉄B16に取り
付けてある。
このような構造において、第2図に示したように、磁極
17と磁極B18にアンテナ23に対して数十〜数百Vの負
の電圧を電源26によって印加すると、磁極17と磁極B1
8が陰極、アンテナ23が陽極となり、軸方向(X方向)
に磁界があるので、イオン種導入口12からアルゴンを導
入すると、PIG(Penning Ionization Gauge)放電が起
こり、プラズマ27が生成する。この時、マイクロ波源28
から同軸線29を通って、コネクター20を経てアンテナ23
からマイクロ波がプラズマ27に放射されるので、マイク
ロ波から、プラズマ27中の電子にエネルギーがあたえら
れ、放電維持とプラズマ密度の向上が行なわれる。この
プラズマ27中のイオンがスパッタリング電極19,19′を
衝撃して、金属材料をプラズマ27中にスパッタする。こ
のスパッタされた金属はプラズマ27中でイオン化され、
イオン導出口13から、高圧電源30によりプラズマ27に対
して負の電位差を与えられたイオン引き出し電極24によ
り、イオンビーム31としてアルゴンイオンと金属イオン
が同時に引き出される。
次に本発明の第2の実施例について説明する。
第3図は第2の実施例を示しており、この実施例は、円
筒状放電室41の側面中央にイオン導出口42が配設されて
いる点が第1の実施例と大きく違る所である。放電室41
はイオン種導入口43とイオン導出口42を有しており、イ
オン導出口42の近傍は非磁性体の円板または円錐(例え
ば、φ2mnの穴に対して、φ10mm)である。44はリング
状の永久磁石で、磁性体でできた継鉄45と継鉄B46と
で磁気回路を形成し、それぞれ突起物を有しており、そ
れが磁極47と磁極B48となり、放電室41に1.2〜1.6KGa
ussの磁界を得ることができる。また磁極47の先端に
は磁極47と磁極Bとの中央に位置するようにスパッタ
リング電極49が取り付けてあり、そのスパッタリング電
極49を取り巻くようにコイル状のマイクロ波放射用アン
テナ50がある。
また、磁極47と磁極B48の先端にはスパッタリングに
よる食刻を防止するために、スパッタリング電極49と同
じ材料のキャップ51が付けてある。
このような構造において、PIG放電とマイクロ波放電の
複合作用で生成されたプラズマはイオン引き出し電極52
によりイオンビームとして出てくる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。
第4図は第3の実施例を示しており、この実施例では、
第2の実施例と同じ構造であるが、イオン導出口61の近
傍が放電室62の側面より突出した円板または円錐で、磁
性体でできている所が第2の実施例と大きく違う所であ
る。第4図は動作原理を示したもので、イオン導出口61
の近傍(例えば、φ2mnの穴に対してφ10mm)が放電室6
2の側面よりも突出しており、磁極63と磁極64の間隙磁
力線65がイオン導出口61の近傍へ引っ張られる。すなわ
ち、プラズマ66が磁力線65の作用でイオン導出口61の方
向Xに張り出てくる。第2の実施例では放電維持用ガス
のアルゴンイオンが、1.2〜1.6KGaussの磁界で捕獲され
てスパッタリングには有効に作用するが引き出されにく
くなり、その代り、アルゴンよりも数倍重い金属(たと
えばTa等)は、捕獲されずに優先的に引き出される。し
かし、アルゴンと同じぐらいの重さの金属(たとえばTi
等)は、捕獲されてしまうので、本実施例に示したよう
にイオン引き出し方向Xに磁界がもれるようにすること
により、引き出され易くなる。すなわち、本実施例は比
較的軽い金属イオンに有効である。
発明の効果 本発明の金属イオン源によれば、以上のようにPIG型ス
パッタイオン源の陽極部をマイクロ波放射体にすること
により、熱陰極をなくすことができ、イオン源を高温に
することなく、安定な高密度プラズマを生成することが
でき、その結果イオン源が高温にならないのでPIG放電
用の陰極を磁気回路にすることができ、また永久磁石を
使用することができるのでコンパクト化を図ることもで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の金属イオン源の断面
図、第2図は金属イオン源の動作原理の説明図、第3図
は本発明の第2の実施例の金属イオン源の断面図、第4
図は本発明の第3の実施例の金属イオン源の動作原理を
示す図、第5図は従来の金属イオン源を示す断面図であ
る。 11,41,62……放電室、12,43……イオン種導入口、13,4
2,61……イオン導出口、14,44……永久磁石、17,18,47,
48,63,64……磁極、19,49……スパッタリング電極、23,
50……アンテナ、24,52……イオン引き出し電極。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン種導入口とイオン導出口を有する円
    筒状の放電室と、その軸方向に磁界を印加する手段と、
    円筒状放電室の両端に配置した陰極と、真ん中に配置し
    たリングまたはコイル状の陽極と、放電室の空間の一部
    に配置され陽極に対して数十〜数百Vの負の電圧が印加
    されるスパッタリング電極と、放電室の外側においてイ
    オン導出口に対向して位置し電圧印加手段を有するイオ
    ン引き出し電極とを備え、前記陽極がマイクロ波放射手
    段を有する金属イオン源。
  2. 【請求項2】マイクロ波放射手段が、リングまたはコイ
    ル状のアンテナである特許請求の範囲第1項記載の金属
    イオン源。
  3. 【請求項3】陰極が、磁界を印加する手段を備えた磁気
    回路の磁極部である特許請求の範囲第1項記載の金属イ
    オン源。
  4. 【請求項4】磁界を印加する手段が永久磁石である特許
    請求の範囲第3項記載の金属イオン源。
  5. 【請求項5】イオン導出口が、円筒状放電室の側面中央
    にある特許請求の範囲第1項記載の金属イオン源。
  6. 【請求項6】イオン導出口が、陰極の片一方側にある特
    許請求の範囲第1項記載の金属イオン源。
  7. 【請求項7】軸方向磁界が、1.2〜1.6KGaussである特許
    請求の範囲第1項記載の金属イオン源。
  8. 【請求項8】スパッタリング電極が、陰極の先端部に取
    り付けられた特許請求の範囲第1項記載の金属イオン
    源。
  9. 【請求項9】スパッタリング電極が、陽極の中心に配置
    された特許請求の範囲第1項記載の金属イオン源。
  10. 【請求項10】イオン種導入口とイオン導出口を有する
    円筒状の放電室と、その軸方向に磁界を印加する手段
    と、円筒状放電室の両端に配置した陰極と、真ん中に配
    置したリングまたはコイル状の陽極と、陽極にマイクロ
    波を印加する手段と、放電室の空間の一部に配置され陽
    極に対して数十〜数百Vの負の電圧が印加されるスパッ
    タリング電極と、放電室の外側においてイオン導出口に
    対向して位置し電圧印加手段を有するイオン引き出し電
    極とを備え、前記イオン導出口を有する円板が、磁性体
    でできている金属イオン源。
  11. 【請求項11】陰極が、磁界を印加する手段を備えた磁
    気回路の磁極部である特許請求の範囲第10項記載の金属
    イオン源。
  12. 【請求項12】イオン導出口を有する円板は、放電室側
    面よりも3〜10mm突出している特許請求の範囲第10項記
    載の金属イオン源。
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