JPH0610099B2 - 薄膜ガス検知素子 - Google Patents

薄膜ガス検知素子

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JPH0610099B2
JPH0610099B2 JP59197417A JP19741784A JPH0610099B2 JP H0610099 B2 JPH0610099 B2 JP H0610099B2 JP 59197417 A JP59197417 A JP 59197417A JP 19741784 A JP19741784 A JP 19741784A JP H0610099 B2 JPH0610099 B2 JP H0610099B2
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thin film
gas
solid electrolyte
electrode
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伸明 正畑
崇晶 中西
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NEC Corp
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、還元性ガスないしは可燃性ガス中において、
ガス濃度に依存した起電力を発生することでガス濃度を
検出することを目的とするガス検知素子用固体電解質薄
膜材料に関する。
(従来技術と問題点) 従来の固体電解質材料を用いるガス検知素子としては、
カルシア(CaO)ないしはイットリア(Y)等
で安定化したジルコニア(Z)を用いた固体電解
質酵素センサが良く知られている。これは第6図に示す
ように固体電解質によって作られたパイプ12の内部お
よび外部に多孔質白金層よりなる電極10および電極1
1を付与し、さらにリード線14をもうけた構造であ
る。酸素濃度の測定にはZrOパイプを被測定気体に
置き、またパイプの内部には酸素分圧が既知の気体例え
ば空気ないしは純酸素気体を満す。
このとき電極10および電極11の間に発生する起電力
(E)と、酸素分圧(Po)の間には、ネルンストの
関係式(1)が成立する。
E=(RT/4F)n(Po (I)/Po
(II)) (1) ここでPo (I)およびPo (II)はそれぞれ電
極10および電極11が置かれた気体中の酸素分圧であ
る。この式に従って、固体電解質パイプの内外における
酸素分圧の差に基づいて、発生する起電力の値から被測
定気体中の酸素濃度を求めることができる。
この種の酸素濃淡電池を利用した酸素濃度計は例えば自
動車排気ガス中の酸素濃度測定あるいは鉄鋼業における
溶融鋼中の溶存酸素量制御等の用途のものが、実用化さ
れている。
しかしながら、上述の様な従来の固体電解質材料及びこ
れを用いたガス検知素子には以下の様な種々の欠点があ
る。即ち、カルシア(CaO)ないしはイットリア(Y
)等によって安定化されたZrOパイプは14
00゜C以上の高温でなければ緻密な磁器として得られず
製造が容易でない。また、CaOないしはY等に
よって、安定化されているとは云え、ZrO磁器は、
の結晶変態の経時的変化が生ずる。また、熱履
歴によっても結晶変態が生じ、磁器中にクラックが発生
したり、はなはだしい時には破壊が生じる。更に、第6
図に記した電極10および電極11と、ジルコニアパイ
プ12との接着面は熱ショックに弱く、電極が剥離する
等の問題があり、特性劣化を生じやすいという欠点があ
った。
また、酸素濃度既知の気体例えば空気あるいは酸素など
を基準ガスとして、一方の電極部分に供給する必要があ
るため形状が大きくなり、小型化しにくい欠点もあっ
た。また素子温度として、数百度程度が必要であるた
め、おのずからその用途は限定されていた。
上述の欠点を除去するものとして、第7図に示す様な構
造の素子が提案されている。即ち、安定化ジルコニアの
円板17の表裏にPtの焼付電極15および電極16を
もうけ更に一方の電極上に触媒層19および電極リード
線18をもうけたものである。この様な構造によって、
確かに素子の小型化は容易になった。しかしながら、ガ
ス導入後の出力電圧が一定値に達するまでの時間即ち、
応答速度はきわめて遅く5分以上の時間を必要とする問
題や触媒層の劣化によって、出力電圧が低下するという
問題もあった。
(発明の目的) 本発明の目的は、これらの欠点を取除き、小型で応答速
度が速く、しかも信頼性の高いガス検知素子を提供する
ことにある。
(発明の構成) すなわち本発明は酸素イオン伝導性を示す固体電解質薄
膜の両面に電極を付与し、一方の電極側に絶縁層をはさ
んで加熱ヒーターを配置する構造の固体電解質薄膜ガス
検知素子において、固体電解質材料として、 (Bi231-X(Ta25X(ただし0.2≦X≦0.6)
なる組成物を用いることを特徴とする薄膜ガス検知素子
である。
(構成の詳細な説明) 本発明のガス検知素子は、一例として第1図および第2
図に示すように、基板6上に素子の加熱のために、ヒー
ター5を置き、絶縁層4を介して下部電極2として(B
231-X(Ta25Xなる固体電解質膜3および上
部電極1を配置する。リード線8および8′はリード線
固定用接続部9を介して、電極1および2に接続し、同
様に素子加熱のためのヒーターリード線7,7′も接続
部9を介してヒーター5に接続する。上部電極1と下部
電極2として白金ないしはパラジウム等の金属電極を多
層構造に配置することが特徴である。
この様な構造は全て薄膜状態で実現できるために焼結体
を得るよりも低温で容易に製造可能である。また、緻密
な固体電解質膜が実現でき、固体電解質膜3と電極1お
よび2の密着も強固にできるために寿命が長くできる。
また固体電解質3が加熱ヒーター5に密接して設置して
ある構造であるので、容易に温度を上げることができ、
従って、被検知ガスの過剰加熱による被検知ガスの分解
・燃焼等による素子感度への影響がない。また、薄膜で
構成することによって、固体電解質部の抵抗を低くでき
るため、素子の内部抵抗を見かけ上低くでき、起電力の
損失が少い、薄膜内へのイオンの拡散によるイオンの濃
度分布の定常状態への移行が速やかとなって、応答速度
の向上が計れる等の利点がある。
ガス中に於ける起電力の発生を効率良く行うことができ
るためには、固体電解質膜の選定は最も重要である。固
体電解質の機能として要求される性質は、イオン伝導度
の高い材料が要求される。ガス検知素子の場合には、通
常の空気中のガス濃度を測定する必要がある。ガスとし
ては、可燃性ないしは炭化水素ガスで、これらの被検知
ガスの固体電解質表面への吸着、酸化反応によって生ず
る表面近傍の酸素分圧の変化を起電力として検出する必
要があるために、酸素イオン伝導性の高い材料が望まれ
る。
一般に従来の酸素イオン伝導性が高いとして知られてい
る材料、例えばカルシア安定化ジルコニア等を薄膜化し
ても、必ずしも高いイオン伝導性を示すとは限らず、む
しろ、イオン伝導性は低い場合が多く、そのままでは実
用上問題があった。
本発明者等は、固体電解質材料として、種々検討した結
果(Bi231-X(Ta25Xで0.2≦X≦0.6の範囲
の組成物が薄膜ガス検知素子用の固体電解質材料として
有効であることを見出した。以下に実施例に基づいて詳
細に説明する。
実施例 第1図に示した構造の素子の作製は第2図に示した様
に、2mm×2mm厚み0.3mmの石英板ないしはシリコン基
板を用いた。この上にシリコンカーバイトを高周波スパ
ッタ法によって2μの厚みに蒸着した後、フォトエッチ
ング法によって図の様に50μの巾の線に加工し、ヒー
ター5を作る。その上にSiOをSiCの熱分解
によって、2μmの厚みに形成し、絶縁層4とした。更
に下部電極3として、ニッケル白金合金を0.5μm厚み
に蒸着した。
次に固体電解質材料として、 (Bi231-X(Ta25Xを5μmの厚みで、0.5m
m×0.5mmの面積に高周波スパッタ法で形成し、上部電極
として、白金を用いて厚み0.5μmに蒸着した。
その後熱処理600℃で50時間行い、リード線等を形
成し素子とした。
第3図はX=0.3とした時、空気に対してイソブタンガ
ス(i−C10)を1ppm〜1000ppmとした時の起電
力の値を示す。素子の温度は300゜Cとした。
第4図は空気からi−C101000ppmの雰囲気とし
た時の起電力の応答を示す。ガス濃度変化に対して起電
力は約5秒以内に追随し、十分に速い応答を示してい
る。
第5図はイソブタン1000ppmにおける起電力の組成依存
性を示す。この図から明らかなようにXのどの範囲でも
ガス検知素子として有効に働くのであるが、特に0.2≦
X≦0.6の範囲が起電力が大きく実用上有効である。
第3図および第5図の点線は、第7図に示す方法で作成
したバルク型の素子の特性を示している。いずれも薄膜
を作成して構成した素子よりもはるかに起電力が小さ
く、薄膜化することによって、ガス検知素子としての特
性が改良されることを示している。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明になる固体電解質薄膜ガス検
知素子は、小型で応答速度が速く、実用上有益な性能を
示す。更に薄膜状で利用できるのでフォトリソグラフィ
の技術が適用でき、小型化が容易となる。
またシリコン基板上で作製可能であるので、増巾器も同
時に形成できるので実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のガス検知素子の一例を示す構造図。第
2図は組立方法を説明した図。第3図、第4図及び第5
図は本発明の一実施例のガス検知素子の特性図である。
第5図はイソブタン1000ppmにおける起電力の組成依存
性を示す。 第6図、第7図は従来のガス検知素子の構造図。 第6図において、10,11は白金電極、12は固体電
解質のパイプ、14はリード線である。第7図におい
て、15,16は白金電極、17は固体電解質の焼結
体、18はリード線、19は触媒層である。 第1図、第2図において、1は上部電極、2は下部電
極、3は固体電解質、4は絶縁層、5は加熱用ヒータ
ー、6は基板、7,7′、8および8′はリード線、9
はリード線接続部材を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性を示す固体電解質薄膜の
    両面に電極を付与し、一方の電極側に絶縁層をはさんで
    加熱ヒーターを配置する構造の固体電解質薄膜ガス検知
    素子において、固体電解質材料として、(Bi23
    1-X(Ta25X(ただし0.2≦X≦0.6)なる組成物を
    用いることを特徴とする薄膜ガス検知素子。
JP59197417A 1984-09-20 1984-09-20 薄膜ガス検知素子 Expired - Lifetime JPH0610099B2 (ja)

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JPS5815067A (ja) * 1981-07-13 1983-01-28 セントラル硝子株式会社 常温においてδ相を主体とするBi↓2O↓3組成物特定用途とその製造法

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