JPH06100736A - 酸素透過性に優れるエチレン系樹脂組成物 - Google Patents

酸素透過性に優れるエチレン系樹脂組成物

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JPH06100736A
JPH06100736A JP24826992A JP24826992A JPH06100736A JP H06100736 A JPH06100736 A JP H06100736A JP 24826992 A JP24826992 A JP 24826992A JP 24826992 A JP24826992 A JP 24826992A JP H06100736 A JPH06100736 A JP H06100736A
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JP
Japan
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weight
oxygen permeability
isoprene block
block copolymer
hydrogenated styrene
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Pending
Application number
JP24826992A
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English (en)
Inventor
Yoshihei Naka
善平 仲
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素透過性の著しく改良されたエチレン系樹
脂組成物の提供。 【構成】 密度0.945g/cm3 以下のエチレン系
樹脂40〜90重量%及び重量平均分子量70,000
以上かつスチレン含量5〜40重量%の熱可塑性水素添
加スチレン−イソプレンブロック共重合体60〜10重
量%からなることを特徴とする酸素透過性に優れるエチ
レン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素の供給が必要とさ
れる食品等を充填又は包装するための容器用材料や各種
の保護膜等に好適な酸素透過性の著しく改良されたエチ
レン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンは、フィルム袋、中空瓶、
射出容器等の各種成形体の形で食品容器等に広く用され
ている。しかしながら、野菜や果物等の生鮮食品の様に
呼吸している物品や酸素の供給を必要とする物を充填又
は包装する場合、その容器又は包装材料にポリエチレン
を用いたときは酸素透過性が不十分なことが多い。ポリ
エチレンの酸素透過性を向上させる方法としては、ポリ
エチレンの成形体に小孔を開ける方法(特開昭63−1
19647号公報)、エチレン系樹脂組成物に充填剤を
配合して一軸延伸する方法(特開平3−243636号
公報)等が提案されている。しかし、前者の方法では、
液体を充填することができず、また、外部から異物が入
り易いと言った欠点があり、一方、後者の方法では、充
填剤配合による材料の強度低下が著しいと言った欠点が
ある。従って、これらの欠点がなく酸素透過性が十分な
エチレン系樹脂材料の出現が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の方法の様な欠点がなく、酸素透過性が十分なエチ
レン系樹脂材料を供給することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者等は、上記課題を解決するため
に種々研究を重ねた結果、低密度のエチレン系樹脂に特
定の熱可塑性水素添加スチレン−イソプレンブロック共
重合体を配合した組成物を用いたときに酸素透過性が著
しく改善されて上記課題を解決することを見出して本発
明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、「密度0.945g/c
3 以下のエチレン系樹脂40〜90重量%及び重量平
均分子量70,000以上かつスチレン含量5〜40重
量%の熱可塑性水素添加スチレン−イソプレンブロック
共重合体60〜10重量%からなることを特徴とする酸
素透過性に優れるエチレン系樹脂組成物」である。
【0006】〔発明の具体的説明〕本発明で用いるエチ
レン系樹脂は、高圧法ポリエチレン、中低圧法直鎖状ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体等である。これらは併用
もできる。これらの中でも、直鎖状低密度ポリエチレン
が好ましく、特にエチレンと15重量%以下のα−オレ
フィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンが
好ましい。
【0007】ここで、α−オレフィンとしては、ブテ
ン、ヘキセン、オクテン等炭素数3〜12のものが一般
に使用され、特に炭素数4〜8のものが好ましく使用さ
れる。この様なエチレン系樹脂の中で、密度が0.94
5g/cm3 以下、好ましくは0.935g/cm3
下のエチレン系樹脂が本発明で使用される。この範囲を
超える密度のエチレン系樹脂では酸素透過性の改善が顕
著でなくなり好ましくない。
【0008】これら樹脂は、成形可能である限り使用で
きるが、中でもメルトフロ−レ−ト(MFR)が0.2
〜50g/10分のものは成形性の点で好ましい。この
ようなエチレン系樹脂は、市販されているものの中から
適宜選択して使用することができる。
【0009】また、本発明で用いる熱可塑性水素添加ス
チレン−イソプレンブロック共重合体は、重量平均分子
量が70,000以上、好ましくは100,000以上
かつスチレン含量が5〜40重量%、好ましくは10〜
30重量%のものである。
【0010】ここで、重量平均分子量がこの範囲に満た
ないものでは酸素透過性の改善効果が不十分である。重
量平均分子量の上限は成形性の点で300,000程度
が好ましく、中でも250,000、特に200,00
0程度のものが良い。
【0011】また、熱可塑性水素添加スチレン−イソプ
レンブロック共重合体のスチレン含量が上記範囲未満の
ものでは成形体表面へのブリードが起き透明性を低下さ
せ、一方、上記範囲超過のものでは改善効果が不十分で
ある。このような熱可塑性水素添加スチレン−イソプレ
ンブロック共重合体は、市販されているものの中から適
宜選択して使用することができる。
【0012】上記のエチレン系樹脂及び熱可塑性水素添
加スチレン−イソプレンブロック共重合体の配合割合
は、エチレン系樹脂40〜90重量%、好ましくは50
〜80重量%及び熱可塑性水素添加スチレン−イソプレ
ンブロック共重合体60〜10重量%、好ましくは50
〜20重量%である。
【0013】熱可塑性水素添加スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体の配合量がこの範囲未満では酸素透過性
の著しい改善効果が見られず、一方、範囲超過では成形
体の表面べたつきがひどくなる。
【0014】本発明では、これら必須成分の外に、本発
明の効果を著しく阻害しない範囲で付加的成分、例え
ば、中和剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、結露防止
剤、分子量調整剤(有機過酸化物、アゾ化合物等)、着
色剤、衝撃改良剤、充填剤、難燃剤、接着性向上剤、印
刷性向上剤等を配合することができる。これらの付加的
成分にはエチレン系樹脂及び熱可塑性水素添加スチレン
−イソプレンブロック共重合体以外の樹脂やエラストマ
ー成分も含まれる。
【0015】本発明の組成物は、これらの各成分を配合
し、混合又は混練して得られる。混合又は混練は通常の
方法、例えば、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサ−、
リボンブレンダー、ロール、押出機等により為される。
特に二軸押出機による混練は均一組成となる点で好まし
い。本発明の組成物は、通常の成形法、例えば、熱圧成
形、中空成形、押出成形(Tダイ、インフレ、パイプ、
チューブ等)、射出成形、回転成形等によりフィルム、
シート、パイプ、チューブ、タンク等に成形され、酸素
透過性が要求される用途における各種の容器、膜、型物
等に使用される。なお、成形においては、本発明の組成
物を他のフィルムに押出被覆又は共押出成形して複合フ
ィルムとすることもできる。本発明の組成物は、特に、
生鮮食品の容器又は包装材料として好適である。
【0016】
【実施例】以下の例において、測定項目は次の方法に従
った。 (1) 密度 : JIS K6760に準拠。 (2) MFR : JIS K6760に準拠。 (3) 重量平均分子量 : GPC法により測定。 (4) スチレン含量 : IR法により測定。 (5) 酸素透過係数 : JIS K7126 A法
に準拠。 (6) 成形体表面べたつき : フィルムの口開き性
を次の様に評価した。 ◎ : 殆ど抵抗なく口開き可能 ○ : 多少抵抗あるがフィルム表面に白化、損傷の発
生がなく口開き可能 × : フィルム表面に白化、損傷の発生あり、又は口
開き不可能
【0017】実施例1 密度0.920g/cm3 、MFR2.0g/10分、
ブテン含量8.1重量%のエチレン−ブテン1共重合体
である直鎖状低密度ポリエチレンA及び表1に示す熱可
塑性水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体a
(クラレ社製「セプトン2003」)を表2に示す割合
で配合しVブレンダーで5分間混合した後、40mm径
押出機で230℃にて溶融混練してペレットにした。こ
のペレットを50mm径の単軸押出機を備えたダイキャ
ップ3mm、ダイ口径75mmの水冷インフレーション
成形機で成形温度200℃、ブローアップ比2.0、冷
媒流量3.4リットル/分の条件にて成形し、幅150
mm、厚さ250μmのフィルムを得た。このフィルム
の評価結果は表2の通りである。
【0018】実施例2〜4 直鎖状低密度ポリエチレンAに表1に示す熱可塑性水素
添加スチレン−イソプレンブロック共重合体b(クラレ
社製「セプトン2023」)又は同c(同「セプトン2
043」)を表2に示す割合で配合し、実施例1と同様
にしてインフレーションフィルムを得た。このフィルム
の評価結果は表2の通りである。
【0019】比較例1 直鎖状低密度ポリエチレンAを実施例1と同様に水冷イ
ンフレーション成形機で成形してフィルムを得た。この
フィルムの評価結果は表2の通りである。
【0020】比較例2〜5 直鎖状低密度ポリエチレンAに表1に示す熱可塑性水素
添加スチレン−イソプレンブロック共重合体b、同d
(クラレ社製「セプトン2103」)又は同e(同「セ
プトン2002」)を表2に示す割合で配合し、実施例
1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの評価結
果は表2の通りである。
【0021】比較例6 密度0.952g/cm3 、MFR2.0g/10分、
ブテン含量0.4重量%のエチレン−ブテン1共重合体
である高密度ポリエチレンB及び表1に示す熱可塑性水
素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体bを表1
に示す割合で配合し、実施例1と同様にしてインフレー
ションフィルムを得た。このフィルムの評価結果は表2
の通りである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によってエチレン系樹脂の酸素透
過性が著しく改善されると言う顕著な効果が奏された結
果、酸素の供給が必要とされる食品等を充填又は包装す
るための容器用材料や各種の保護膜等に好適な成形用材
料が提供できるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度0.945g/cm3 以下のエチレ
    ン系樹脂40〜90重量%及び重量平均分子量70,0
    00以上かつスチレン含量5〜40重量%の熱可塑性水
    素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体60〜1
    0重量%からなることを特徴とする酸素透過性に優れる
    エチレン系樹脂組成物。
JP24826992A 1992-09-17 1992-09-17 酸素透過性に優れるエチレン系樹脂組成物 Pending JPH06100736A (ja)

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ID=17175620

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753755A (en) * 1995-08-28 1998-05-19 Kuraray Co., Ltd. Resin composition and molded article of the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753755A (en) * 1995-08-28 1998-05-19 Kuraray Co., Ltd. Resin composition and molded article of the same

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