JPH06100302A - 化学量論組成のb1型窒化タンタル及びその焼結体 - Google Patents
化学量論組成のb1型窒化タンタル及びその焼結体Info
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- JPH06100302A JPH06100302A JP3124447A JP12444791A JPH06100302A JP H06100302 A JPH06100302 A JP H06100302A JP 3124447 A JP3124447 A JP 3124447A JP 12444791 A JP12444791 A JP 12444791A JP H06100302 A JPH06100302 A JP H06100302A
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- type tantalum
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 化学量論組成のB1型窒化タンタル、および
その焼結体を提供する。 【構成】 典型的には衝撃圧縮方法により製造され、化
学量論組成のB1型窒化タンタルをであって(イ)X線
回折線は化学量論組成のB1型窒化タンタルの固有回折
線以外の回折線を実質的に含まず、(ロ)面間隔値D
(h,k,l)の測定値のB1構造の計算値からのズレ
が0.00013nm以下であり、(ハ)格子定数は0.
4335〜0.4338nmであり、(ニ)電子回折線像
は、化学量論組成のB1型窒化タンタルの固有回折スポ
ット以外のスポットを実質的に含まない、B1型窒化タ
ンタルおよびその焼結体。
その焼結体を提供する。 【構成】 典型的には衝撃圧縮方法により製造され、化
学量論組成のB1型窒化タンタルをであって(イ)X線
回折線は化学量論組成のB1型窒化タンタルの固有回折
線以外の回折線を実質的に含まず、(ロ)面間隔値D
(h,k,l)の測定値のB1構造の計算値からのズレ
が0.00013nm以下であり、(ハ)格子定数は0.
4335〜0.4338nmであり、(ニ)電子回折線像
は、化学量論組成のB1型窒化タンタルの固有回折スポ
ット以外のスポットを実質的に含まない、B1型窒化タ
ンタルおよびその焼結体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、化学量論組成のB1
型窒化タンタルおよびその焼結体に関する。
型窒化タンタルおよびその焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】B1型結晶構造をもつB1型窒化タンタ
ルは、六方晶窒化タンタルに比べて硬度が高く、高温安
定性にすぐれ、また超伝導性を示すというすぐれた特性
を有している。
ルは、六方晶窒化タンタルに比べて硬度が高く、高温安
定性にすぐれ、また超伝導性を示すというすぐれた特性
を有している。
【0003】しかし、その合成は技術的に困難であるた
め、以下に述べるような手段により生成が試みられたに
すぎなかった。
め、以下に述べるような手段により生成が試みられたに
すぎなかった。
【0004】Kiefferらは、六方晶窒化タンタ
ルを窒素雰囲気の高圧下で1700℃以上に加熱するこ
とにより、B1型窒化タンタルが生成されることを示し
た(Monatshefte fur Chemie 102,483−485
(1971))。得られた物質は、格子定数が0.43
44〜0.4357nmで、Ta2 Nとの混合体であり窒
素含有量の少ない粉末であった。
ルを窒素雰囲気の高圧下で1700℃以上に加熱するこ
とにより、B1型窒化タンタルが生成されることを示し
た(Monatshefte fur Chemie 102,483−485
(1971))。得られた物質は、格子定数が0.43
44〜0.4357nmで、Ta2 Nとの混合体であり窒
素含有量の少ない粉末であった。
【0005】Boikoらは、六方晶窒化タンタルを
30〜100Kbarの高圧下で1800℃以上に加熱
し、B1型窒化タンタルを得た。得られたB1型窒化タ
ンタルは6.5Kで超伝導性を示すことを確認した(JE
TP Lett.12,70(1970))。得られた物質は、
格子定数が0.4385±0.0001nmで、Ta2N
との混合物であるバルク状のものであった。
30〜100Kbarの高圧下で1800℃以上に加熱
し、B1型窒化タンタルを得た。得られたB1型窒化タ
ンタルは6.5Kで超伝導性を示すことを確認した(JE
TP Lett.12,70(1970))。得られた物質は、
格子定数が0.4385±0.0001nmで、Ta2N
との混合物であるバルク状のものであった。
【0006】松本らは、六方晶窒化タンタルをArと
N2 混合プラズマジェット中で加熱急冷し、B1型窒化
タンタルを得た。得られたB1型窒化タンタルは8.3
Kで超伝導性を示すことを確認した(Common Met. 6
0,147(1978))。得られた物質は、格子定数
が0.433nmで、Ta2 Nと六方晶TaNとの混合物
の粉末であった。
N2 混合プラズマジェット中で加熱急冷し、B1型窒化
タンタルを得た。得られたB1型窒化タンタルは8.3
Kで超伝導性を示すことを確認した(Common Met. 6
0,147(1978))。得られた物質は、格子定数
が0.433nmで、Ta2 Nと六方晶TaNとの混合物
の粉末であった。
【0007】松本らは、タンタル板を200Torr
減圧下のAr−N2 混合プラズマジェットによって窒化
し、B1型窒化タンタルを得た。得られたB1型窒化タ
ンタルは9Kで超電導性を示すことを確認した(窯業協
会誌95[1]1987,92−93))。得られた物
質は、格子定数が0.433〜0.434nmで、化学式
はTaN0.85-0.95 の薄膜であった。
減圧下のAr−N2 混合プラズマジェットによって窒化
し、B1型窒化タンタルを得た。得られたB1型窒化タ
ンタルは9Kで超電導性を示すことを確認した(窯業協
会誌95[1]1987,92−93))。得られた物
質は、格子定数が0.433〜0.434nmで、化学式
はTaN0.85-0.95 の薄膜であった。
【0008】川田らは、六方晶タンタル粉末を50〜
760TorrのAr−ガス中でレーザー照射し、その
直後に雰囲気急冷してB1型窒化タンタル超微粉末を製
造する方法について、特許出願した(特願昭62−29
269)。得られた物質は、超微粒粉末で、その物質の
化学組成、格子定数等は不明であった。
760TorrのAr−ガス中でレーザー照射し、その
直後に雰囲気急冷してB1型窒化タンタル超微粉末を製
造する方法について、特許出願した(特願昭62−29
269)。得られた物質は、超微粒粉末で、その物質の
化学組成、格子定数等は不明であった。
【0009】Petrumiuらは、六方晶窒化タンタルを高
圧高温の窒素雰囲気中で自己燃焼させてB1型窒化タン
タルを合成した(Poroshkovaya Metalluragiya, No.
3,62(1980))。得られた物質は、格子定数が
0.431nmで、化学式はTaN1.05〜1.15の粉末があ
った。
圧高温の窒素雰囲気中で自己燃焼させてB1型窒化タン
タルを合成した(Poroshkovaya Metalluragiya, No.
3,62(1980))。得られた物質は、格子定数が
0.431nmで、化学式はTaN1.05〜1.15の粉末があ
った。
【0010】しかし、これらの従来の技術により得られ
た、B1型窒化タンタルは、脱窒していたり、窒素が過
剰に強制固溶されていたりして、化学量論組成からのズ
レが大きく、非化学量論組成のものやTa2 N、六方晶
TaNなどの混合物であった。
た、B1型窒化タンタルは、脱窒していたり、窒素が過
剰に強制固溶されていたりして、化学量論組成からのズ
レが大きく、非化学量論組成のものやTa2 N、六方晶
TaNなどの混合物であった。
【0011】結局のところ、今までに、化学量論組成の
B1型窒化タンタルは、工業的意義を有する材料として
は得られていない。これはB1型窒化タンタルが高温高
圧相であるため、そのままの状態で常温常圧には安定化
しにくい性質を持つことによる。
B1型窒化タンタルは、工業的意義を有する材料として
は得られていない。これはB1型窒化タンタルが高温高
圧相であるため、そのままの状態で常温常圧には安定化
しにくい性質を持つことによる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
記の問題点を解決し、工業的意義を有する化学量論組成
のB1型窒化タンタルおよびそれを用いた焼結体を提供
することにある。
記の問題点を解決し、工業的意義を有する化学量論組成
のB1型窒化タンタルおよびそれを用いた焼結体を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者らは、衝撃圧縮に
よって実現されるマイクロセコンドオーダーの瞬間的な
高温・高圧状態を利用して、脱窒を防ぎながら高温高圧
相であるB1型相を安定化させることにより、化学量論
組成のB1型窒化タンタルが得られる、との着想に基づ
いて実験を重ねた結果、この発明を完成させた。
よって実現されるマイクロセコンドオーダーの瞬間的な
高温・高圧状態を利用して、脱窒を防ぎながら高温高圧
相であるB1型相を安定化させることにより、化学量論
組成のB1型窒化タンタルが得られる、との着想に基づ
いて実験を重ねた結果、この発明を完成させた。
【0014】すなわち、この発明のB1型窒化タンタル
は、以下の特性を有する化学量論組成のB1型窒化タン
タルである。 (イ)Cu−Kα線によるX線回折線は、化学量論組成
のB1型窒化タンタルの固有回折線以外の回折線を実質
的に含まない。 (ロ)電子回折線像は、化学量論組成のB1型窒化タン
タルの固有回折スポット以外のスポットを実質的に含ま
ない。
は、以下の特性を有する化学量論組成のB1型窒化タン
タルである。 (イ)Cu−Kα線によるX線回折線は、化学量論組成
のB1型窒化タンタルの固有回折線以外の回折線を実質
的に含まない。 (ロ)電子回折線像は、化学量論組成のB1型窒化タン
タルの固有回折スポット以外のスポットを実質的に含ま
ない。
【0015】焼結体中の化学量論組成のB1型窒化タン
タルの含有量は特に限定されない。しかし、高硬度が要
求される用途には好ましくは20容量%以上、最も好ま
しくは30容量%以上である。
タルの含有量は特に限定されない。しかし、高硬度が要
求される用途には好ましくは20容量%以上、最も好ま
しくは30容量%以上である。
【0016】化学量論組成のB1型窒化タンタル以外に
は、不可避的な不純物を含む。
は、不可避的な不純物を含む。
【0017】(イ)にいう、化学量論組成のB1型窒化
タンタルの固有回折線とは、図1に示すように、Cu−
Kα線による粉末X線回折法において2θ=45°以上
の回折線でTa2 N、六方晶TaN、TaN1+x などの
回折線を示さないものをいう。
タンタルの固有回折線とは、図1に示すように、Cu−
Kα線による粉末X線回折法において2θ=45°以上
の回折線でTa2 N、六方晶TaN、TaN1+x などの
回折線を示さないものをいう。
【0018】(ロ)にいう、化学量論組成のB1型窒化
タンタル構造の固有の回折スポット以外のスポットを実
質的に含まないとは、理論的に予想されたB1型相の回
折スポット以外のスポットを実質的に含まないことであ
る。
タンタル構造の固有の回折スポット以外のスポットを実
質的に含まないとは、理論的に予想されたB1型相の回
折スポット以外のスポットを実質的に含まないことであ
る。
【0019】本発明の化学量論組成のB1型窒化タンタ
ルは、特に格子定数が常温常圧で0.4335〜0.4
338nmであることが好ましい。すなわち、図2に例示
するようなCu−Kα法による粉末X線回析パターンの
データから最小二乗法によってB1構造(立方晶)のパ
ターンにフィッティングさせることによって決定された
B1構造の格子定数が0.4335〜0.4338nmの
間に入っていることが好ましい。
ルは、特に格子定数が常温常圧で0.4335〜0.4
338nmであることが好ましい。すなわち、図2に例示
するようなCu−Kα法による粉末X線回析パターンの
データから最小二乗法によってB1構造(立方晶)のパ
ターンにフィッティングさせることによって決定された
B1構造の格子定数が0.4335〜0.4338nmの
間に入っていることが好ましい。
【0020】さらに、本発明の化学量論組成のB1型窒
化タンタルの面間隔値D(h,k,l)の測定値のB1
構造の計算値からのズレは0.00013nm以下である
ことが好ましい。ここで面間隔値D(h,k,l)の測
定値と計算値とのズレとは、格子定数aから1/D2 =
(h2 +k2 +l2 )/a2 の式を用いて得られるB1
構造の理想的なD値と測定値の差をいう。
化タンタルの面間隔値D(h,k,l)の測定値のB1
構造の計算値からのズレは0.00013nm以下である
ことが好ましい。ここで面間隔値D(h,k,l)の測
定値と計算値とのズレとは、格子定数aから1/D2 =
(h2 +k2 +l2 )/a2 の式を用いて得られるB1
構造の理想的なD値と測定値の差をいう。
【0021】特許請求の範囲の請求項2にいう「化学量
論組成のB1型窒化タンタルがバルク状態である」と
は、塊状体をいう。
論組成のB1型窒化タンタルがバルク状態である」と
は、塊状体をいう。
【0022】特許請求の範囲の請求項3にいう、「請求
項1の化学量論的組成のB1型窒化タンタルが独立相と
して少なくとも10容積%含み」、とは粒状、層状、膜
状などの形状のいずれを問わず、請求項1の特性を有す
るB1型窒化タンタルを、少なくとも10容積%含有す
るとの意味である。また、同じく、「残部が他の物質で
ある焼結体」とは、上記B1型窒化タンタルを除く部分
が、金属、セラミック、超硬質物質、ガラス、有機物質
またはこれらの混合物、化合物、固溶体を含む物質であ
って、上記B1型窒化タンタルとの拡散焼結現象によっ
て結合している物体をいう。
項1の化学量論的組成のB1型窒化タンタルが独立相と
して少なくとも10容積%含み」、とは粒状、層状、膜
状などの形状のいずれを問わず、請求項1の特性を有す
るB1型窒化タンタルを、少なくとも10容積%含有す
るとの意味である。また、同じく、「残部が他の物質で
ある焼結体」とは、上記B1型窒化タンタルを除く部分
が、金属、セラミック、超硬質物質、ガラス、有機物質
またはこれらの混合物、化合物、固溶体を含む物質であ
って、上記B1型窒化タンタルとの拡散焼結現象によっ
て結合している物体をいう。
【0023】さらに、焼結体を構成する「他の物質」に
ついて説明すると、周期律表第4a,5a,6a族金
属、Mn,Fe,Co,Ni,Al,Siならびにこれ
らを含む化合物、それらを含む固溶体、それらを含む合
金、もしくはダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、ウルツ
鉱型窒化ホウ素の群より選ばれた1種以上の物質が好ま
しく、具体的には、例えばTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、W、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Ni、
Siの金属、TiC、TiN、TiB2 、Sic、Si
3 N4 、AlN、AlB2 Al2 O3 、NbN、WC等
の化合物、Ti(C,N)、(Ti,Ta)C、(T
i,W)C、(Ti,W)(C,N)、(Ti,Ta,
W)C、(Ti,Ta,W)(C,N)、(Ti,Z
r)B、(Ti,Ta)B、(Ti,Al)N、等の固
溶体、TiFe2 、TiCo、TiNi3、TiAl、
TiMn2 、NbAl3 、NiAl3 、ZrAl、Cu
Ni、NiCr、NiMo,NiCrMo等の合金、ダ
イヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、立方晶窒化ホウ
素、ウルツ鉱型窒化ホウ素の超硬質物質を挙げることが
できる。これらの他に、実際には、上述の元素を含んだ
化合物、固溶体、合金であって、粉末X線回折線上から
判別できない物質も含まれている場合もある。
ついて説明すると、周期律表第4a,5a,6a族金
属、Mn,Fe,Co,Ni,Al,Siならびにこれ
らを含む化合物、それらを含む固溶体、それらを含む合
金、もしくはダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、ウルツ
鉱型窒化ホウ素の群より選ばれた1種以上の物質が好ま
しく、具体的には、例えばTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、W、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Ni、
Siの金属、TiC、TiN、TiB2 、Sic、Si
3 N4 、AlN、AlB2 Al2 O3 、NbN、WC等
の化合物、Ti(C,N)、(Ti,Ta)C、(T
i,W)C、(Ti,W)(C,N)、(Ti,Ta,
W)C、(Ti,Ta,W)(C,N)、(Ti,Z
r)B、(Ti,Ta)B、(Ti,Al)N、等の固
溶体、TiFe2 、TiCo、TiNi3、TiAl、
TiMn2 、NbAl3 、NiAl3 、ZrAl、Cu
Ni、NiCr、NiMo,NiCrMo等の合金、ダ
イヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、立方晶窒化ホウ
素、ウルツ鉱型窒化ホウ素の超硬質物質を挙げることが
できる。これらの他に、実際には、上述の元素を含んだ
化合物、固溶体、合金であって、粉末X線回折線上から
判別できない物質も含まれている場合もある。
【0024】本発明の焼結体において、特に好ましい構
成のものが2種類あり、その1つが請求項5の構成でな
る焼結体であり、他の1つが請求項6の構成でなる焼結
体である。請求項5および請求項6の構成でなる焼結体
は、高硬度であることから切削工具や耐摩耗工具等の工
具用として好適である。
成のものが2種類あり、その1つが請求項5の構成でな
る焼結体であり、他の1つが請求項6の構成でなる焼結
体である。請求項5および請求項6の構成でなる焼結体
は、高硬度であることから切削工具や耐摩耗工具等の工
具用として好適である。
【0025】これらの中で特に以下が工具用として好適
である。超硬質物質例えばダイヤモンド焼結体にはMn
および鉄属金属、CBN焼結体にはAl,Siの化合
物、合金およびその混合物である。超硬質物質を含まな
い焼結体はAlおよび鉄属金属の化合物、合金および混
合物〔具体的には、例えばAl2 O3 ,AlN,AlB
2 ,AlB6 ,AlB12,Si3 N4 ,(Al,Si)
(O,N),〕である。
である。超硬質物質例えばダイヤモンド焼結体にはMn
および鉄属金属、CBN焼結体にはAl,Siの化合
物、合金およびその混合物である。超硬質物質を含まな
い焼結体はAlおよび鉄属金属の化合物、合金および混
合物〔具体的には、例えばAl2 O3 ,AlN,AlB
2 ,AlB6 ,AlB12,Si3 N4 ,(Al,Si)
(O,N),〕である。
【0026】またAlおよびその合金および化合物は、
B1型窒化タンタルとの結合強度が高いので焼結体とし
て好適である。
B1型窒化タンタルとの結合強度が高いので焼結体とし
て好適である。
【0027】請求項5において化学量論組成のB1型窒
化タンタルが請求項5の他の物質と固溶体化せず独立に
存在しているとは次のことをいう。化学量論組成のB1
型窒化タンタルは遷移金属の窒化物の中で最も高い硬さ
(ビッカス硬さ 約3500Kg/mm2)を有し、かつすぐ
れた耐溶着性、耐酸化性をもつものである。従って他の
高触点金属炭化物、窒化物、酸化物、ケイ化物、硼化物
の化合物、固溶体などと反応固溶化させるとその特性が
失われてしまい、化学量論組成のB1型窒化タンタルを
使用する意義がない。高圧高温中で焼結する際に他の物
質と反応固溶しないように予め他の物質を充分固溶体化
させておいて、化学量論組成のB1型窒化タンタルを独
立に存在させておいた焼結体をいう。
化タンタルが請求項5の他の物質と固溶体化せず独立に
存在しているとは次のことをいう。化学量論組成のB1
型窒化タンタルは遷移金属の窒化物の中で最も高い硬さ
(ビッカス硬さ 約3500Kg/mm2)を有し、かつすぐ
れた耐溶着性、耐酸化性をもつものである。従って他の
高触点金属炭化物、窒化物、酸化物、ケイ化物、硼化物
の化合物、固溶体などと反応固溶化させるとその特性が
失われてしまい、化学量論組成のB1型窒化タンタルを
使用する意義がない。高圧高温中で焼結する際に他の物
質と反応固溶しないように予め他の物質を充分固溶体化
させておいて、化学量論組成のB1型窒化タンタルを独
立に存在させておいた焼結体をいう。
【0028】次に、この発明のB1型窒化タンタルの製
造方法について述べる。この発明のB1型窒化タンタル
は、典型的には、六方晶窒化タンタルを含む粉末、また
はその圧粉体もしくは焼結体、からなる出発物質に衝撃
波を伝播して、該出発物質中の六方晶窒化タンタルを短
時間の高圧高温状態下で化学量論組成のB1型窒化タン
タルに変換させる、衝撃圧縮合成方法により得られる。
造方法について述べる。この発明のB1型窒化タンタル
は、典型的には、六方晶窒化タンタルを含む粉末、また
はその圧粉体もしくは焼結体、からなる出発物質に衝撃
波を伝播して、該出発物質中の六方晶窒化タンタルを短
時間の高圧高温状態下で化学量論組成のB1型窒化タン
タルに変換させる、衝撃圧縮合成方法により得られる。
【0029】合成法において用いる出発物質は、六方晶
窒化タンタルのみの粉末、その圧粉体またはその焼結
体、さらには六方晶窒化タンタル粉末に金属、合金ある
いは他の化合物など六方晶窒化タンタルのB1型窒化タ
ンタルへの変換のための触媒作用となる物質を加えた混
合粉末、その圧粉体またはその焼結体である。
窒化タンタルのみの粉末、その圧粉体またはその焼結
体、さらには六方晶窒化タンタル粉末に金属、合金ある
いは他の化合物など六方晶窒化タンタルのB1型窒化タ
ンタルへの変換のための触媒作用となる物質を加えた混
合粉末、その圧粉体またはその焼結体である。
【0030】これらの出発物質のうち、六方晶窒化タン
タルのみの粉末または六方晶窒化タンタルと他物質との
混合粉末が好ましい。それらは気孔率が高く、後述の衝
撃圧縮工程での圧力、温度が均一になりやすく、しかも
温度が高くなるからである。この出発物質中の六方晶窒
化タンタルの平均粒径は10μm 以下が好ましく、特に
平均粒径5μm 以下が好適である。
タルのみの粉末または六方晶窒化タンタルと他物質との
混合粉末が好ましい。それらは気孔率が高く、後述の衝
撃圧縮工程での圧力、温度が均一になりやすく、しかも
温度が高くなるからである。この出発物質中の六方晶窒
化タンタルの平均粒径は10μm 以下が好ましく、特に
平均粒径5μm 以下が好適である。
【0031】この出発物質に衝撃波を伝播する方法とし
ては、例えば出発物質の充填された保持容器の外側に所
定量の爆薬を配置するか、金属性の円筒を外側に配置し
さらにその外側に所定量の爆薬を配置し、この爆薬の爆
発により発生する円筒集束衝撃波やマッハ軸を保持容器
を通して出発物質へ伝播させるか、爆薬の爆発によって
金属円筒を保持容器に衝突させることによって円筒集束
衝撃波やマッハ軸を発生し、出発物質へ直接伝播させる
円筒法を、用いることができる。
ては、例えば出発物質の充填された保持容器の外側に所
定量の爆薬を配置するか、金属性の円筒を外側に配置し
さらにその外側に所定量の爆薬を配置し、この爆薬の爆
発により発生する円筒集束衝撃波やマッハ軸を保持容器
を通して出発物質へ伝播させるか、爆薬の爆発によって
金属円筒を保持容器に衝突させることによって円筒集束
衝撃波やマッハ軸を発生し、出発物質へ直接伝播させる
円筒法を、用いることができる。
【0032】また、出発物質の充填された保持容器を反
応容器内に設置し、保持容器の一端に、圧縮ガスもしく
は火薬や爆薬の燃焼ガスによって高速に加速した金属な
どの飛翔板を衝突させ、その時に発生する衝撃波を出発
物質へ伝播させるか、爆薬によって発生した平面衝撃波
をそのまま出発物質へ伝播させる平面波法などの衝撃波
方法を応用することができる。
応容器内に設置し、保持容器の一端に、圧縮ガスもしく
は火薬や爆薬の燃焼ガスによって高速に加速した金属な
どの飛翔板を衝突させ、その時に発生する衝撃波を出発
物質へ伝播させるか、爆薬によって発生した平面衝撃波
をそのまま出発物質へ伝播させる平面波法などの衝撃波
方法を応用することができる。
【0033】このとき用いる飛翔板は、厚い方が圧縮時
間を比較的長く保持できるという効果がああることから
好ましいことである。
間を比較的長く保持できるという効果がああることから
好ましいことである。
【0034】この衝撃波は、縦波衝撃波、横波衝撃波又
はななめ衝撃波でもよく、特に制限されるものでない。
静的な方法に比べて極めて短時間で高いエネルギーを持
つ衝撃波を出発物質内に伝播することが、脱窒を防止し
かつ結晶構造の変換を促進するうえで好ましい。
はななめ衝撃波でもよく、特に制限されるものでない。
静的な方法に比べて極めて短時間で高いエネルギーを持
つ衝撃波を出発物質内に伝播することが、脱窒を防止し
かつ結晶構造の変換を促進するうえで好ましい。
【0035】焼結体の製造方法の一例を示す。予め請求
項4に示す他の物質例えば(50W−30Ta−20T
i)N7 C3の固溶体は、単一化合物を混合した物また
は単一化合物と複合化合物を混合した物を2000℃−
1Hrの高温真空中で固溶体化処理した後、ボールミル
などで1μm 程度までに微粉砕しておき、この粉末に化
学量論的窒化タンタルの粉末および必要によっては超硬
質物質と請求項5に示す例えば金属AlとCo粉末を加
え、再びボールミルで混合する。
項4に示す他の物質例えば(50W−30Ta−20T
i)N7 C3の固溶体は、単一化合物を混合した物また
は単一化合物と複合化合物を混合した物を2000℃−
1Hrの高温真空中で固溶体化処理した後、ボールミル
などで1μm 程度までに微粉砕しておき、この粉末に化
学量論的窒化タンタルの粉末および必要によっては超硬
質物質と請求項5に示す例えば金属AlとCo粉末を加
え、再びボールミルで混合する。
【0036】混合した粉末を高融点金属例えばMoやZ
r製カプセルに封入し、超高圧高温下で焼結する。この
製造工程の内、粉砕工程からカプセルへの設置までを非
酸化性雰囲気、例えばArやN2 ガス雰囲気で行うこと
が好ましいことである。
r製カプセルに封入し、超高圧高温下で焼結する。この
製造工程の内、粉砕工程からカプセルへの設置までを非
酸化性雰囲気、例えばArやN2 ガス雰囲気で行うこと
が好ましいことである。
【0037】超高圧高温発生装置は例えば特公昭38−
14号公報に記載されているものがあり、圧力40〜6
0Kb、温度1200〜1500℃、時間5〜15分保
持し、冷却後圧力を開放することによって製造する。
14号公報に記載されているものがあり、圧力40〜6
0Kb、温度1200〜1500℃、時間5〜15分保
持し、冷却後圧力を開放することによって製造する。
【0038】高触点金属容器のカプセルに封入する際、
カプセル内に超硬合金などの焼結材料を予め装入し、こ
の焼結材料の上に混合粉末を入れて封入した複合焼結法
によっても、もちろん製造できる。
カプセル内に超硬合金などの焼結材料を予め装入し、こ
の焼結材料の上に混合粉末を入れて封入した複合焼結法
によっても、もちろん製造できる。
【0039】焼結体の利用方法としては、以下が例示で
きる。化学量論組成のB1型窒化タンタルは遷移金属の
中で最もカタサが高く耐溶着性、耐酸化性が高いので、
焼結材の中に含有させることにより切削工具、耐摩耗工
具の使用に際して有用な性能を発揮する。
きる。化学量論組成のB1型窒化タンタルは遷移金属の
中で最もカタサが高く耐溶着性、耐酸化性が高いので、
焼結材の中に含有させることにより切削工具、耐摩耗工
具の使用に際して有用な性能を発揮する。
【0040】
【発明の効果】工業的な意義を有する(特にバルクとし
て)化学量論組成のB1型窒化タンタルおよびそれを含
む焼結体が本発明により初めて得られた。このB1型窒
化タンタルは、切削工具や超伝導材料および研磨材等の
高硬度の耐摩材料として用いることができる。
て)化学量論組成のB1型窒化タンタルおよびそれを含
む焼結体が本発明により初めて得られた。このB1型窒
化タンタルは、切削工具や超伝導材料および研磨材等の
高硬度の耐摩材料として用いることができる。
【0041】以下、本発明を実施例および比較例によっ
て説明する。本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
て説明する。本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
【0042】
【実施例】B1型窒化タンタルの合成にはキー付火薬衝
撃銃を用いた。出発物質は化学量論組成の六方晶窒化タ
ンタル粉体とその焼結体(空隙率13%)で、粉体は柱
状もしくは板状で平均長さ1μm 、幅0.2μm 程度で
ある。この原料を鉄製のカプセルに空隙率が約56%と
70%になるようにつめた。衝突板には1.2mmのタン
グステン板を用い、衝突速度は1.2−1.6Km/sの間
であった。
撃銃を用いた。出発物質は化学量論組成の六方晶窒化タ
ンタル粉体とその焼結体(空隙率13%)で、粉体は柱
状もしくは板状で平均長さ1μm 、幅0.2μm 程度で
ある。この原料を鉄製のカプセルに空隙率が約56%と
70%になるようにつめた。衝突板には1.2mmのタン
グステン板を用い、衝突速度は1.2−1.6Km/sの間
であった。
【0043】衝撃を与える方法をくわしく説明する。六
方晶窒化タンタルの粉末(3)を図3に示したように鉄
製の保持容器(1)に入れ鉄製のプラグ(2)で所定密
度になるように締め付けて固定した。この図3のように
設置した保持容器を衝撃銃で衝撃を与える装置にセット
した。次いで、タングステンをはりつけた飛翔板(4)
を火薬の燃焼ガスにより高速に加速して保持容器(1)
に衝突させて衝撃波を発生させ、この衝撃波を圧粉体中
へ伝播させた。
方晶窒化タンタルの粉末(3)を図3に示したように鉄
製の保持容器(1)に入れ鉄製のプラグ(2)で所定密
度になるように締め付けて固定した。この図3のように
設置した保持容器を衝撃銃で衝撃を与える装置にセット
した。次いで、タングステンをはりつけた飛翔板(4)
を火薬の燃焼ガスにより高速に加速して保持容器(1)
に衝突させて衝撃波を発生させ、この衝撃波を圧粉体中
へ伝播させた。
【0044】得られたB1型窒化タンタルを種々の方法
により分析した。図1に衝突板の厚み(2mm)と衝突速
度(1.32−1.34km/s) がほぼ同じ場合で空隙率
(約13%の焼結体と(図1−b)、約56%(図1−
c)と70%(図1−d)の粉体)が異なる場合の回収
試料の粉末X回折パターン例を示す。試料内に発生する
最初の圧力粉体でそれぞれ20,12GPa 程度である。
焼結体では変化は見られないが、衝撃圧縮した粉体試料
では出発試料にない回折ピークが現れ、最小二乗法によ
るフィッテイングの結果、これらはB1型構造のものと
完全に一致した。しかも回収率は空隙率が大きいほどす
ぐれており、空隙率が70%では、90%程度である。
これらの結果はB1型相が高温高圧相であることを支持
しており、静的圧縮で3GPa以上、1700℃以上で合成
されていることと矛盾しない。この合成されたB1型構
造の格子定数は0.43363±0.00001nmであ
った。
により分析した。図1に衝突板の厚み(2mm)と衝突速
度(1.32−1.34km/s) がほぼ同じ場合で空隙率
(約13%の焼結体と(図1−b)、約56%(図1−
c)と70%(図1−d)の粉体)が異なる場合の回収
試料の粉末X回折パターン例を示す。試料内に発生する
最初の圧力粉体でそれぞれ20,12GPa 程度である。
焼結体では変化は見られないが、衝撃圧縮した粉体試料
では出発試料にない回折ピークが現れ、最小二乗法によ
るフィッテイングの結果、これらはB1型構造のものと
完全に一致した。しかも回収率は空隙率が大きいほどす
ぐれており、空隙率が70%では、90%程度である。
これらの結果はB1型相が高温高圧相であることを支持
しており、静的圧縮で3GPa以上、1700℃以上で合成
されていることと矛盾しない。この合成されたB1型構
造の格子定数は0.43363±0.00001nmであ
った。
【0045】
【表1】
【0046】図4は衝撃後の試料(a)と参考のための
ソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成されたB1型
相(b)の電子回折像である。本実験の回収率100%
の回収試料では、図4(a)に示すようにB1型構造の
回折斑点のみが現れ、出発試料の化学量論組成が維持さ
れていることが確認された。また、他の入射方向から得
られた全ての電子回折像はB1型構造による指数付けが
可能であった。一方、燃焼反応によって合成されたB1
型相では、図4(b)に示すように空孔(タンタル)も
しくは過剰な窒素原子の規則化に伴う弱い回折斑点(図
中、点B)が確認された。これらの回折斑点を解折する
と長範囲規則構造の単位胞は(2√5a)×(a/2)
×(a/2)の正方晶であった。X線回折の結果も格子
が歪んでいることを示唆しており、この試料の格子定数
(0.43124±0.00002nm)が衝撃圧縮によ
るものに比べて小さいことを考えると、タンタル原子空
孔である可能性が高い。
ソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成されたB1型
相(b)の電子回折像である。本実験の回収率100%
の回収試料では、図4(a)に示すようにB1型構造の
回折斑点のみが現れ、出発試料の化学量論組成が維持さ
れていることが確認された。また、他の入射方向から得
られた全ての電子回折像はB1型構造による指数付けが
可能であった。一方、燃焼反応によって合成されたB1
型相では、図4(b)に示すように空孔(タンタル)も
しくは過剰な窒素原子の規則化に伴う弱い回折斑点(図
中、点B)が確認された。これらの回折斑点を解折する
と長範囲規則構造の単位胞は(2√5a)×(a/2)
×(a/2)の正方晶であった。X線回折の結果も格子
が歪んでいることを示唆しており、この試料の格子定数
(0.43124±0.00002nm)が衝撃圧縮によ
るものに比べて小さいことを考えると、タンタル原子空
孔である可能性が高い。
【0047】さらに、空隙率70%で衝突速度を1.4
2km/sで衝撃圧縮したときの粉末X線回析パターンを図
2に示す。この場合、六方晶のピークは全く見られず、
B1型相の回収率は100%であった。
2km/sで衝撃圧縮したときの粉末X線回析パターンを図
2に示す。この場合、六方晶のピークは全く見られず、
B1型相の回収率は100%であった。
【0048】表2に衝撃圧縮法と燃焼反応法によって得
られたB1型窒化タンタルのCu−Kα線による粉末X
線回析パターンの面間隔値D(h,k,l)と最小二乗
法によって決定された格子定数aと式1/D2 =(h2
+k2 +l2 )/a2 を用いて得られるB1型相の理想
的なD値を示す。これによると、測定値と計算値との差
(ぶれ)は、燃焼圧縮性が最大0.00015nmである
のに対して、衝撃圧縮法は0.00011nm以下であ
り、衝撃圧縮製の方が結晶が歪んでいないことがわか
る。
られたB1型窒化タンタルのCu−Kα線による粉末X
線回析パターンの面間隔値D(h,k,l)と最小二乗
法によって決定された格子定数aと式1/D2 =(h2
+k2 +l2 )/a2 を用いて得られるB1型相の理想
的なD値を示す。これによると、測定値と計算値との差
(ぶれ)は、燃焼圧縮性が最大0.00015nmである
のに対して、衝撃圧縮法は0.00011nm以下であ
り、衝撃圧縮製の方が結晶が歪んでいないことがわか
る。
【0049】
【表2】
【0050】本明細書中で説明した方法により製造した
焼結体の実施例を表3にまとめて示す。なお表中のV%
は体積%を示す。
焼結体の実施例を表3にまとめて示す。なお表中のV%
は体積%を示す。
【0051】
【表3】
【図1】衝突板の厚み(2mm)と衝突速度(1.32〜
1.34km/s) がほぼ同じ場合で空隙率約13%の焼結
体と、同約56%と70%の粉体が異なる場合の回収試
料の粉末X線回折パターン例を示す図である。
1.34km/s) がほぼ同じ場合で空隙率約13%の焼結
体と、同約56%と70%の粉体が異なる場合の回収試
料の粉末X線回折パターン例を示す図である。
【図2】衝突速度1.419km/sで空隙率70%の場合
の回収試料の粉末X線回析パターンを示す図である。
の回収試料の粉末X線回析パターンを示す図である。
【図3】この発明のB1型窒化タンタルを製造する方法
の一実施例の保持容器と飛翔板の位置関係を示す断面図
である。
の一実施例の保持容器と飛翔板の位置関係を示す断面図
である。
【図4】この発明のB1型窒化タンタル(a)と、参考
のためのソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成され
たB1型窒化タンタル(b)の電子回折像である。
のためのソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成され
たB1型窒化タンタル(b)の電子回折像である。
1 保持容器 2 押さ具 3 原料粉末 4 飛翔板
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】この発明のB1型窒化タンタル(a)と、参考
のためのソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成され
たB1型窒化タンタル(b)の結晶構造を示す電子回折
像の写真である。
のためのソ連製の窒素雰囲気燃焼反応によって合成され
たB1型窒化タンタル(b)の結晶構造を示す電子回折
像の写真である。
Claims (8)
- 【請求項1】 B1型窒化タンタルであり以下の特性を
有する、化学量論組成のB1型窒化タンタル。 (イ)Cu−Kα線による粉末X線回折線は、化学量論
組成のB1型窒化タンタルの固有回折線以外の回折線を
実質的に含まない。 (ロ)電子回折線像は、化学量論組成のB1型窒化タン
タルの固有回折スポット以外のスポットを実質的に含ま
ない。 - 【請求項2】 格子定数は常温常圧で0.4335〜
0.4338nmである請求項1の化学量論組成のB1型
窒化タンタル。 - 【請求項3】 面間隔値D(h,k,l)の測定値のB
1構造の計算値からのズレが0.00013nm以下であ
る請求項2の化学量論組成のB1型窒化タンタル。 - 【請求項4】 B1型窒化タンタルがバルク状態である
請求項1の化学量論的組成のB1型窒化タンタル。 - 【請求項5】 請求項1の化学量論的組成のB1型窒化
タンタルが独立相として少なくとも10容量%含み、残
部が他の物質であるB1型窒化タンタル焼結体。 - 【請求項6】 請求項5の他の物質が、周期律表第4
a、5a、6a族金属、Mn、Fe、Co、Ni、A
l、Si、これらを含む化合物、これらを含む固溶体、
これらを含む合金、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、
およびウルツ鉱型窒化ホウ素からなる群より選ばれた1
種以上の物質であるB1型窒化タンタル焼結体。 - 【請求項7】 請求項5の他の物質が周期律表第4a、
5a、6a族金属、Al,Siの炭化物、窒化物、酸化
物、ケイ化物、ホウ化物およびこれらの相互固溶体から
なる群より選ばれた1種以上の物質と、周期律表第4
a、5a、6a族金属、Mn、Fe、Co、Ni、A
l、Siおよびこれらの相互合金からなる群より選ばれ
た1種以上の物質とであるB1型窒化タンタル焼結体。 - 【請求項8】請求項5の他の物質が周期律表第4a、5
a、6a族金属、Mn、Fe、Co、Ni、Al、S
i、これらを含む化合物、これらを含む固溶体、および
これらを含む合金からなる群より選ばれた1種以上の物
質と、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、およびウルツ
鉱型窒化ホウ素から選ばれた1種以上の超硬質物質とで
あるB1型窒化タンタル焼結体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3124447A JPH06100302A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 化学量論組成のb1型窒化タンタル及びその焼結体 |
US07/735,923 US5201923A (en) | 1990-07-27 | 1991-07-25 | Stoichiometric b1-type tantalum nitride and a sintered body thereof and method of synthesizing the b1-type tantalum nitride |
DE4124867A DE4124867A1 (de) | 1990-07-27 | 1991-07-26 | Stoechiometrisches tantalnitrid vom b1-typ und ein daraus hergestellter sinterkoerper sowie ein verfahren zur synthese des tantalnitrids vom b1-typ |
US07/986,907 US5306320A (en) | 1990-07-27 | 1992-12-08 | Stoichiometric B1-type tantalum nitride and a sintered body thereof and method of synthesizing the B1-type tantalum nitride |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3124447A JPH06100302A (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 化学量論組成のb1型窒化タンタル及びその焼結体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100302A true JPH06100302A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=14885744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3124447A Withdrawn JPH06100302A (ja) | 1990-07-27 | 1991-04-30 | 化学量論組成のb1型窒化タンタル及びその焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06100302A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010105100A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | サーメット焼結体および切削工具 |
WO2020017191A1 (ja) * | 2018-07-17 | 2020-01-23 | 住友電気工業株式会社 | 焼結体、粉末及び粉末の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-30 JP JP3124447A patent/JPH06100302A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010105100A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Kyocera Corp | サーメット焼結体および切削工具 |
WO2020017191A1 (ja) * | 2018-07-17 | 2020-01-23 | 住友電気工業株式会社 | 焼結体、粉末及び粉末の製造方法 |
CN112399966A (zh) * | 2018-07-17 | 2021-02-23 | 住友电气工业株式会社 | 烧结体、粉末以及粉末制造方法 |
JPWO2020017191A1 (ja) * | 2018-07-17 | 2021-08-05 | 住友電気工業株式会社 | 焼結体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980711 |