JPH0599860A - 金属材料の表面品質および内部品質の評価装置および方法 - Google Patents

金属材料の表面品質および内部品質の評価装置および方法

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JPH0599860A
JPH0599860A JP3261687A JP26168791A JPH0599860A JP H0599860 A JPH0599860 A JP H0599860A JP 3261687 A JP3261687 A JP 3261687A JP 26168791 A JP26168791 A JP 26168791A JP H0599860 A JPH0599860 A JP H0599860A
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sample
image
camera
linear sensor
axis
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JP3261687A
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Koichi Isobe
浩一 磯部
Hirofumi Maede
弘文 前出
Kiyoshi Matsuda
清 松田
Kazuharu Nomura
一治 野村
Toru Kakuhari
透 覚張
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Nippon Steel Corp
Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属材料の表面、内部品質を評価するに際
し、広領域を一括して、しかも精度良い観察、迅速評価
を可能にする装置と方法を提供する。 【構成】 リニアセンサーカメラ、高周波線光源、移動
用ステージ、ステージ制御装置からなる画像読み取り装
置と、画像処理装置と、画像解析装置と、操作用主計算
機と、その他周辺装置より構成した装置を用い、リニア
センサーカメラと高周波線光源と、サンプル表面との位
置関係を適正配置することにより、金属材料のサンプル
表面から直接、観察画像データーを採取し、画像処理さ
らには画像解析を加えて金属材料の表面品質、および組
織、偏析等内部品質の広領域に亘る迅速かつ精度の良い
観察、評価を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属材料の表面品質、お
よび組織や偏析等の内部品質について広領域に評価する
装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の表面を観察し、割れ疵、凹
み疵等を評価する方法としては、目視観察や写真観察に
より評点付けする方法やあるいは、撮影された写真を画
像解析で評価する方法が用いられてきた。目視観察や写
真観察による評点付けは簡易評価法として優れるが多分
に官能検査のため個人差に起因する評価のバラツキを十
分排除できない。
【0003】また、撮影された写真を画像解析する評価
方法では上記目視観察に比べ、より定量性、信頼性の高
い評価が可能となるが、精度から写真観察視野が制限さ
れ、広い領域の一括した評価が困難となったり、一括し
て評価測定する領域を広げると精度が低下する問題が生
じる。対象領域を一括して評価が出来ない場合は、何回
かに分割して評価したり、その場合には分割した境界に
跨がって存在するデータも分割され取込まれるため、何
等かのロジックによりその連続化処理が必要となったり
する。
【0004】一方、金属材料内部の組織や偏析状況観察
方法としては金属材料の断面を腐食処理して写真観察す
る方法と鋼材のサルファープリントに代表されるような
プリント法がある。写真観察する方法は、表面品質を評
価する場合と同様広領域の組織を観察評価しようとする
場合、対象領域の制約や精度、分解能の低下といった問
題がある。
【0005】サルファープリントのように特定元素の偏
析状況を写し取り観察する方法は腐食処理して組織、偏
析を観察する場合に比べ分解能が低く、サンプルによっ
ては十分な品質のプリントが得られない場合がある。例
えば、ポロシティーが存在するサンプルでサルファープ
リントを実施するとポロシティーから発生したガスに起
因してその部位に白抜きが生じ品質の良いプリントが得
られない。このように上記のようなプリント法では組
織、偏析の評価精度は必ずしも十分とは言えない。
【0006】サルファープリント以外に凝固組織や偏析
を観察する方法として、エッチプリント法(北村ら:鉄
と鋼,68(1982),S217)と呼ばれ、腐食孔
に研磨粉を詰め、それをテープに写し取り凝固組織や偏
析を写し取る方法が開発されている。この方法ではサル
ファープリント法に比べ分解能は大幅に向上し、凝固組
織や偏析を明瞭に観察できるが、腐食孔に研磨粉を詰め
テープに写し取る作業はかなりの時間と労力を要し、し
かも、一定の品質を得るにはその作業に十分な熟練を要
する。更に、上記に代表されるプリント法では時間経過
につれプリントが変質するため一定の品質が保持される
期間に制限がある。
【0007】従来、金属材料の偏析について定量的に評
価する方法としては、サルファープリントやエッチプリ
ントを標準資料と見比べて評点付けする方法やサルファ
ープリントやエッチプリントを画像解析して偏析を定量
評価する方法(大橋ら:鉄と鋼,73(1987),S
907、冨野ら:材料とプロセス,1(1988)−1
233、森田ら:材料とプロセス,1(1988)−1
503、畠山ら:1989年テレビジョン学会全国大
会,21−5、山本ら:日本非破壊検査協会005特別
委員会資料,005−137、有田ら:製鐵研究、第3
39号(1990)、特願平2−24542号)が行わ
れている。
【0008】前者の方法は官能検査のため個人差等によ
るバラツキが大きく、後者の場合はより定量的な評価が
可能であるが、プリント品質に評価結果が大きく左右さ
れ、プリント品質のバラツキにより精度が低下する。こ
の場合もプリント作業に関わる時間、労力、熟練を要す
ると言った問題は何等解決されない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べたよ
うな金属材料の表面品質や組織や偏析等の内部品質を広
範囲に観察、評価しようとする場合に、評価結果が個人
差やプリント品質のバラツキに大きく影響される、広領
域を一括評価する場合に精度が犠牲になる、あるいはプ
リント作業に時間、労力、熟練を要するといった従来評
価・観察法が有する問題点を一挙に解決しようとするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、前記問題点を一挙に解決する (1)リニアセンサーカメラと、一つまたは複数の照明
用高周波線光源と、被評価サンプル移動用ステージと、
前記ステージの移動制御装置より構成し、前記リニアセ
ンサーカメラは該カメラ視野の長軸が前記照明用光源の
長軸と平行になるように且つ該カメラレンズの中心軸が
被評価サンプル観察対象面の垂直軸に対して2゜〜15
゜の範囲で該カメラ視野の短軸方向へ傾けて設置し、前
記照明用高周波線光源はその長軸が被評価サンプル観察
面と平行になるよう前記リニアセンサーカメラ視野の周
辺に設置し且つ該光源の内少なくとも一つを前記リニア
センサーカメラのレンズ中心軸の延長線が観察対象面と
交差する点における該対象面の垂直軸に対し前記レンズ
中心軸の延長線と対称となる線上に設置し、被評価サン
プルを前記移動用ステージとその制御装置により該サン
プルの観察対象面の垂直軸と前記リニアセンサーカメラ
のレンズ中心軸との傾き関係を維持しながら該カメラ視
野の短軸側に平行移動して該サンプルの観察対象面から
の前記照明用高周波線光源の反射像を前記リニアセンサ
ーカメラ視野に捉えて金属サンプル表面の観察画像を採
取することを特徴とする画像読み取り評価装置。
【0011】(2)リニアセンサーカメラと、一つまた
は複数の照明用高周波線光源と、前記リニアセンサーカ
メラおよび照明用高周波線光源両者一体の移動用ステー
ジと、前記ステージの移動制御装置より構成し、前記リ
ニアセンサーカメラは該カメラ視野の長軸が前記照明用
光源の長軸と平行になるように且つ該カメラレンズの中
心軸が被評価サンプル観察対象面の垂直軸に対して2゜
〜15゜の範囲で該カメラ視野の短軸方向へ傾けて設置
し、前記照明用高周波線光源はその長軸が被評価サンプ
ル観察面と平行になるよう前記リニアセンサーカメラ視
野の周辺に設置し且つ該光源の内少なくとも一つを前記
リニアセンサーカメラのレンズ中心軸の延長線が観察対
象面と交差する点における該対象面の垂直軸に対し前記
レンズ中心軸の延長線と対称となる線上に設置し、前記
リニアセンサーカメラと照明用高周波線光源を前記移動
ステージとその制御装置により該サンプルの観察対象面
の垂直軸と前記リニアセンサーカメラのレンズ中心軸と
の傾き関係を維持しながら該カメラ視野の短軸側に平行
移動して該サンプルの観察対象面からの前記照明用高周
波線光源の反射像を前記リニアセンサーカメラ視野に捉
えて金属サンプル表面の観察画像を採取することを特徴
とする画像読み取り評価装置。
【0012】(3)前項1または2の画像読み取り装置
を用い、金属材料の表面疵、または腐食処理により現出
させた該金属材料の組織および偏析の観察画像を該金属
材料より直接採取することを特徴とする金属材料の表面
品質および内部品質の観察および評価方法。
【0013】(4)前項1または2の画像読み取り装置
と、画像処理装置と、画像観察用モニターと、操作用主
計算機と、前記主計算機用モニターおよび外部出力装置
より構成した装置を用い、前項3の採取観察画像データ
を画像処理し更には画像解析することにより表面品質お
よび内部品質の評価を行うことを特徴とする金属材料の
表面品質および内部品質の評価方法。を提供するもので
ある。
【0014】
【作用】多数の金属材料についてその表面品質および金
属材料断面で内部品質を評価するには、広領域を一括評
価することと精度および迅速性の3つを満足することが
必要であるが、従来の評価方法は必ずしもこれらを満足
していない。そこで、このような問題点を解決する方法
について検討した。
【0015】従来の腐食等により現出させた組織や偏析
をプリント法により写し取り観察する方法ではプリント
時点での情報の欠落をあるいは誤情報の混入を回避でき
ず、また、プリント品質が評価精度に重大な影響を与え
る。プリント方法やプリントする条件によってはプリン
ト作業に多大な時間と労力あるいは熟練を要する。
【0016】プリント作業を省略し、また、プリント品
質の評価結果に及ぼす影響の除去を可能とする方法の一
つとして、位置分解能が高いエリアカメラで直接サンプ
ルの表面を観察する方法がある。しかし、一般にエリア
カメラで観察する場合も写真観察の場合と同様、精度を
追及すると広い領域を一括して観察できず、広領域を観
察するために幾つかの視野に分割して観察する場合には
境界の取扱が非常に複雑になる。
【0017】これらの点を解決する方法として、位置分
解能が高く、特定方向に広がった視野を有するリニアセ
ンサーカメラによりサンプルを直接観察し、しかもカメ
ラの視野方向に直交する方向へ観察するサンプルまたは
このカメラをスキャンし、逐次画像データを採取すると
共にコンピューターに蓄積し、その蓄積されたデーター
をそのまま、あるいは画像処理してモニター上に再現、
あるいはプリンターやビテオプリンターに出力して観察
する方法について検討した。
【0018】この方法によれば、直接サンプルを観察す
ることにより、プリントにおける情報の欠落、誤情報の
混入、プリント品質の影響を防止でき、さらにプリント
作業の簡略化、省略によりそれらに要していた時間と労
力を大幅に節約できる。また、位置分解能を高く維持し
ながら広領域を一括して観察評価でき、しかも、コンピ
ューターの容量を大きくしておけば、位置分解能のアッ
プや観察評価領域の更なる拡大に柔軟に対応できる。さ
らに、上記コンピューターに蓄積された画像データを画
像処理、画像解析して必要な特性値を測定、評価すれば
迅速に、しかも定量的で信頼性の高い品質評価が可能と
なる。
【0019】尚、ここで画像処理、画像解析に使用され
る計算機ソフトは例えば、従来のサルファプリントやエ
ッジプリントからの画像読み取り法におけるソフトを使
えばよい。
【0020】このような機能を有する評価装置が、リニ
アセンサーカメラ、高周波線光源とサンプルまたはカメ
ラおよび光源の移動用ステージよりなる画像読み取り装
置と画像処理装置、画像観察用モニター、操作用ホスト
コンピューターおよびモニターを基本構成要素とし、さ
らに出力用のプリンター、ビデオプリンター、光磁気デ
ィスク等の画像記憶装置のうちの一部または全てを基本
構成要素に付加した評価装置である。
【0021】本装置の模式図を図1に示す。図2には画
像読み取り装置の模式図を示す。画像入力装置1でサン
プルを直接観察して得られた画像データはホストコンピ
ューター8に蓄えられ、画像処理する場合はその画像デ
ータを画像処理装置に転送し、処理を行なわせ、その結
果をホストコンピューターで受取るようにすれば、前述
の品質評価が可能である。
【0022】さらに、図1のようなシステムを構築すれ
ばプリンター10へは直接サンプルを観察して得られた
原画像や画像処理された画像および画像処理しさらに解
析して得られた評価結果を出力でき、また、ビデオプリ
ンター11へも種々の画像出力が可能となる。特に画像
出力する場合に画像処理することにより原画像に比べ特
徴をより抽出した形で出力したり、ノイズの除去やコン
トラストの適正化によってより観察し易くすることも可
能となる。例えば光磁気ディスクユニット12等の画像
記憶装置の利用は、画像データや評価結果の記録が可能
となり、しかも長期にわたって劣化のない画像の保存が
実現される。
【0023】尚、本評価装置に高周波の線光源を用いる
理由は以下の理由による。一つは後で詳述するように金
属材料の表面をリニアセンサーカメラで直接観察する場
合照明を用いることによりサンプルから直接鮮明な画像
が得られるからであり、高周波光源の使用は照明のちら
つきにより画像のコントラストがバラツクのを極力避け
るためである。
【0024】また、リニアセンサーカメラの視野方向に
照明のバラツキがあると入力された画像をシューディン
グ補正して輝度のバラツキを調整する必要が生じたり、
場合によってはその補正によってもその影響を修正でき
ないことがある。そのような事態を防止するためには、
リニアセンサーカメラの視野内で照明が均一に当てられ
る十分な長さを有する線光源を用い、しかも、リニアセ
ンサーカメラの視野が線光源の軸と平行になるようカメ
ラを設置し、サンプルまたはカメラと線光源をカメラの
視野に垂直な方向に移動可能とすると共に、照明のちら
つきの少ない高周波の線光源を照明に用いるのが本画像
読み取り方法として最も適している。
【0025】次に、上記評価装置における画像読み取り
方法について述べる。サンプル表面の僅かな凹凸や切断
サンプルにおいて腐食により現出された組織や偏析模様
をカメラ観察しても観察方法によって得られる画像の鮮
明度は大きく異なり、画像が不鮮明な場合は凹凸や腐食
により現出された組織や偏析模様画像がほとんど認識で
きない。また、画像解析により偏析等を評価する場合、
偏析と偏析でない部位を区別する2値化レベルの設定が
非常に困難となり、しいては評価の精度、信頼性を大き
く損なうことになる。
【0026】そこで、直接サンプルをカメラ観察して鮮
明な画像を得る方法について種々検討した結果、図2に
示すようにカメラと線光源を配置し、評価サンプル表面
からの線光源の反射像をカメラ視野に捉えるようにサン
プル表面を観察する場合に最も鮮明な画像が得られるこ
とを見出だした。
【0027】照明とのカメラ視野の干渉を避けて反射像
を把えるようにカメラ観察するためには、カメラと照明
が評価サンプルの観察面の垂直軸に並ばないようその垂
直軸に対し画像読み取り用カメラレンズを若干傾ける必
要がある。一方、あまり傾け過ぎると得られる画像は実
際に比べ傾斜させた方向に引延ばされて歪んだ像にな
る。
【0028】照明とカメラの視野の干渉を避けて評価サ
ンプルからの線光源の反射像をカメラ視野に捉えるよう
なサンプル表面の観察を可能とし、カメラを傾斜したこ
とによる観察像の歪みを許容される範囲に収めるには、
画像読み取り用カメラレンズの中心軸の延長線が観察面
と交差する点に立てた観察面に対する垂直軸と上記カメ
ラレンズの中心軸のなす角度が±(2゜〜15゜)の範
囲になるようカメラをサンプルまたはカメラの移動方向
へ傾け、また、上記垂直軸に対しカメラレンズの中心軸
の延長線と対称な直線上に少なくとも一つの高周波線光
源を配する必要がある。
【0029】さらに、画像読み取り方法について述べ
る。リニアセンサーカメラに対しサンプルを相対的に移
動させ、広領域を一括して観察する方法としてサンプル
を固定しておきカメラと照明を移動する方法と、逆にサ
ンプルを駆動ステージにのせ移動する方法のどちらでも
良い。
【0030】次に金属材料の組織および偏析を請求項1
または2の画像読み取り装置で観察、評価する利点につ
いてのべる。先に述べたように請求項1または2の読み
取り装置を用いることにより金属サンプルの表面から直
接鮮明な読み取り可能になる。従って、金属材料の組織
や偏析を観察する際に、金属材料の切断サンプルに腐食
処理を行ない、組織や偏析を現出させ本評価装置により
直接観察することにより、広領域の組織や偏析が一括し
て、しかも鮮明に読み取ることが可能である。このこと
により、精度を求めた場合に評価領域が制限されたり、
一括した観察ができないといった問題が解決されるばか
りか、各種プリント法で観察する場合のプリント品質が
観察評価結果に及ぼす影響を取除き、さらにエッチプリ
ントのような面倒でしかもかなりの熟練を要するプリン
ト作業が省略できる。
【0031】さらに、上記のような偏析観察方法を用い
れば広領域の偏析が鮮明に観察できることから、この画
像データに基づきより画像解析により偏析粒のサイズ及
び特定視野内の偏析粒の占有面積率を測定することによ
り、定量的で精度、信頼性共に高い偏析評価が可能とな
る。表1に本発明法と写真観察法の視野面積と分解能を
示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【実施例】図1は本発明である金属材料の表面品質およ
び内部品質の広範囲、迅速、高精度評価装置の概要を示
している。画像読み取り装置1はリニアセンサーカメラ
2、移動ステージ3、ステージ移動制御装置4、高周波
線光源の照明5より成る。実施例に示した評価装置は、
この画像読み取り装置と画像処理装置6、画像観察用モ
ニター7、操作用ホストコンピューター8およびモニタ
ー9に出力用のプリンター10、ビデオプリンター1
1、画像記憶用の光磁気ディスク12で構成されてい
る。
【0034】図2に画像読み取り装置および画像読み取
り方法の模式図を示す。本実施例ではリニアセンサーカ
メラ2と照明を固定し、水平に設置したステージ3でサ
ンプル13を移動させるスキャン方法を採用した。リニ
アセンサーカメラ2は本図に示すようにサンプル13の
観察面の垂線に対し2゜〜15゜の範囲で傾けてサンプ
ル表面からの線光源5の反射像をカメラ視野に捉えるよ
うサンプル表面を観察した。カメラ視野、線光源、移動
ステージ、サンプルの平面的位置関係は図6に示してい
る。
【0035】図3にはピクリン酸を含む腐食液で現出さ
せた硬鋼線材の鋳片凝固組織、偏析を本発明方法で観察
し、プリンターに出力した結果の一部を示す。図4には
本発明方法とは異なる不適切なリニアセンサーカメラ配
置で、サンプル表面を観察した場合の結果を比較例とし
て示す。これらの図からわかるように本発明方法によ
り、連鋳鋳片の凝固組織および偏析が広範囲に鮮明なか
たちで観察できる。
【0036】また、上記と同様な目的で実施される従来
のエッチプリント法ではサンプルを腐食してから更に1
時間程度プリント作業に要していたのに対し、本発明の
方法を用いれば、画像を入力してプリントアウトするま
で約10分程度しか要せず、エッチプリントとほぼ同等
の凝固組織、偏析の生成状況が迅速に観察できる。
【0037】図5にはS45Cの連鋳鋳片の縦断面で本
発明法により、また、従来実施されているサルファープ
リントを画像解析して評価した連鋳鋳片中心部の偏析粒
径と棒鋼圧延材の中心部で引張り試験で調査した成品中
心部の延性(RA)の関係を示す。上記評価法いづれの
結果も、連鋳鋳片の中心偏析粒径が増大するに伴い成品
中心部の絞りが低下する傾向が認められるが、サルファ
ープリントを評価した結果はバラツキが大きいのに対
し、本発明により評価した結果ではバラツキが減少し、
中心偏析粒径と成品中心部の延性との間に明瞭な相関関
係が認められ、本発明が偏析評価法として適しているこ
とが分る。
【0038】図7には連鋳鋳片の表面性状を上記と同一
の装置を用いて観察した結果を、ビデオプリンターで出
力した結果を示す。本図より本発明の装置により鋳片表
面の凹凸状況が明瞭に観察可能なことが分る。
【0039】図8には本発明の装置および方法を用いて
200mm×350mmの領域について各10視野づつ鋳片
表面欠陥の一種であるディスプレッションについて評価
した結果を示す。本図の縦軸は鋳片表面から直接読み取
った画像データに基づき画像解析して算出した観察視野
面積に対するディプレッション部の面積率である。本図
より明らかなように本発明の装置、方法を用いることで
連鋳パウダー名柄の鋳片表面のディプレッション生成挙
動に及ぼす影響を定量的に評価できている。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の評価装置及
び評価方法を用いれば、金属材料の表面品質および金属
材料断面で組織や偏析等の内質の広範囲の評価が精度良
く迅速に行なえ、信頼性の高い定量評価が可能となる。
この結果、各種金属材料の表面品質、内部品質の各種改
善技術の効果が迅速、精度良く把握でき、より有効な改
善技術の早期開発に大きく貢献すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の評価装置の実施態様を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の画像読み取り方法の実施が態様を示す
模式図である。
【図3】本発明による連鋳鋳片の凝固組織、偏析の観察
結果である。
【図4】カメラ観察位置が不適切な場合の鋳片凝固組
織、偏析の観察結果例である。
【図5】本発明法によりおよびサルファープリントを画
像解析して評価した中心偏析粒径と棒鋼材成品中心部の
延性(RA)の関係。
【図6】カメラ視野と高周波線光源と移動ステージとサ
ンプルの平面的位置関係を示す図。
【図7】本発明による連鋳鋳片の表面性状の観察結果例
である。
【図8】本発明による鋳片表面のディスプレッション部
の面積率測定結果の例である。
【符号の説明】
1 画像読み取り装置 2 リニアセンサーカメラ 3 移動ステージ 4 ステージ移動制御装置 5 高周波線光源の照明 6 画像処理装置 7 画像観察用モニター 8 操作用主計算機 9 操作用モニター 10 プリンター 11 ビデオプリンター 12 画像記憶用光磁気ディスク 13 サンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/18 B 8626−5C (72)発明者 松田 清 北海道室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式 会社室蘭製鐵所内 (72)発明者 野村 一治 北海道室蘭市仲町12番地 ニツテツ北海道 制御システム株式会社内 (72)発明者 覚張 透 北海道室蘭市仲町12番地 ニツテツ北海道 制御システム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアセンサーカメラと、一つまたは複
    数の照明用高周波線光源と、被評価サンプル移動用ステ
    ージと、前記ステージの移動制御装置より構成し、前記
    リニアセンサーカメラは該カメラ視野の長軸が前記照明
    用光源の長軸と平行になるように且つ該カメラレンズの
    中心軸が被評価サンプル観察対象面の垂直軸に対して2
    ゜〜15゜の範囲で該カメラ視野の短軸方向へ傾けて設
    置し、前記照明用高周波線光源はその長軸が被評価サン
    プル観察面と平行になるよう前記リニアセンサーカメラ
    視野の周辺に設置し且つ該光源の内少なくとも一つを前
    記リニアセンサーカメラのレンズ中心軸の延長線が観察
    対象面と交差する点における該対象面の垂直軸に対し前
    記レンズ中心軸の延長線と対称となる線上に設置し、被
    評価サンプルを前記移動用ステージとその制御装置によ
    り該サンプルの観察対象面の垂直軸と前記リニアセンサ
    ーカメラのレンズ中心軸との傾き関係を維持しながら該
    カメラ視野の短軸側に平行移動して該サンプルの観察対
    象面からの前記照明用高周波線光源の反射像を前記リニ
    アセンサーカメラ視野に捉えて金属サンプル表面の観察
    画像を採取することを特徴とする画像読み取り評価装
    置。
  2. 【請求項2】 リニアセンサーカメラと、一つまたは複
    数の照明用高周波線光源と、前記リニアセンサーカメラ
    および照明用高周波線光源両者一体の移動用ステージ
    と、前記ステージの移動制御装置より構成し、前記リニ
    アセンサーカメラは該カメラ視野の長軸が前記照明用光
    源の長軸と平行になるように且つ該カメラレンズの中心
    軸が被評価サンプル観察対象面の垂直軸に対して2゜〜
    15゜の範囲で該カメラ視野の短軸方向へ傾けて設置
    し、前記照明用高周波線光源はその長軸が被評価サンプ
    ル観察面と平行になるよう前記リニアセンサーカメラ視
    野の周辺に設置し且つ該光源の内少なくとも一つを前記
    リニアセンサーカメラのレンズ中心軸の延長線が観察対
    象面と交差する点における該対象面の垂直軸に対し前記
    レンズ中心軸の延長線と対称となる線上に設置し、前記
    リニアセンサーカメラと照明用高周波線光源を前記移動
    ステージとその制御装置により該サンプルの観察対象面
    の垂直軸と前記リニアセンサーカメラのレンズ中心軸と
    の傾き関係を維持しながら該カメラ視野の短軸側に平行
    移動して該サンプルの観察対象面からの前記照明用高周
    波線光源の反射像を前記リニアセンサーカメラ視野に捉
    えて金属サンプル表面の観察画像を採取することを特徴
    とする画像読み取り評価装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の画像読み取り装置を
    用い、金属材料の表面疵、または腐食処理により現出さ
    せた該金属材料の組織および偏析の観察画像を該金属材
    料より直接採取することを特徴とする金属材料の表面品
    質および内部品質の観察および評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の画像読み取り装置
    と、画像処理装置と、画像観察用モニターと、操作用主
    計算機と、前記主計算機用モニターおよび外部出力装置
    より構成した装置を用い、請求項3の採取観察画像デー
    タを画像処理し更には画像解析することにより表面品質
    および内部品質の評価を行うことを特徴とする金属材料
    の表面品質および内部品質の評価方法。
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