JP4123931B2 - 損傷の評価方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の損傷を評価する評価方法及び評価システムに係り、特に損傷形態を特定する損傷の評価方法及び評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物の損傷を評価する様々なシステムが提案されている。例えば、特許文献1では、肉眼によってのみ実施されていた浸透探傷試験結果を映像化して検査の信頼性を向上させるとともに検査時間を短縮するために、CCDカメラを用いて損傷を検出している。そして、検査対象部にCCDカメラを対向させて2台配置し、観察結果をデジタル画像として記録し、記録した画像から損傷を検出している。また、特許文献2には、コンクリート構造物のひびわれを評価するために、デジタルカメラで撮像した表面状態を画像処理して1ピクセル以下のひび割れを検出することが記載されている。さらに、特許文献3には、原子力発電装置のシュラウドに発生した欠陥を、センシング装置を移動させて欠陥発生部の立体形状を演算するとともに、探傷装置が探傷信号を発信して欠陥の詳細な立体形状を演算することが記載されている。
【0003】
特許文献4では、容易に探傷できない位置にある構造物等を探傷するために、焦点寸法が数μmのX線を用いて被検査部位の透過X線を高感度イメージングプレートに拡大結像させ、これをレーザ操作して鮮鋭なデジタル画像化して現場で容易に視認可能な解析像を得ることが記載されている。特許文献5にはフェライト系鉄鋼材料を非破壊検査するために、レプリカを用いて材料表面の欠陥を検査することが記載されている。特許文献6には、シュウ酸により鋼表面をエッチングし、光学顕微鏡を通して取り込んだ画像の輝度分布から粒界の幅を求め、粒界の幅と鋭敏化の関係から鋭敏化の程度を自動的に判断することが記載されている。さらに、特許文献7には、水中にある構造物の表面からでもレプリカを高精度にかつ確実に採取するために、レプリカ採取部の先端部に設けた容器内にレプリカとの密着性に富み、かつレプリカ材の注入時に変形可能な部材を配置してレプリカを採取することが記載されている。
【特許文献1】
特開2001−141664号公報
【特許文献2】
特開2001−124522号公報
【特許文献3】
特開平11−326580号公報
【特許文献4】
特開2002−243666号公報
【特許文献5】
特開平8−160008号公報
【特許文献6】
特開平4−290959号公報
【特許文献7】
特開2002−71537号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記各公報に記載の損傷評価においては、損傷形態を厳密に調べようとする場合には有効であるが、現場作業で損傷を早期にかつ簡便に調べることについては、従分には考慮されていない。つまり、特許文献1ではデジタル画像に記憶させて損傷を調べ検査時間の短縮を図っているが、装置が複雑になり作業現場その場で簡易に損傷を判断することは困難である。特に、原子力装置のように配管が複雑にめぐらされ、その他の多数の部品が容器内部に含まれている時に溶接個所等の損傷を現場の作業員が調査することについては、損傷の検出も損傷の形態の判断も短時間で実行することが求められるが、この特許文献1ではその点の配慮が不十分である。
【0005】
特許文献2ではコンクリート構造物の微細亀裂を調べるものであるから、金属の微細損傷のように拡大像を精査するものではなく、かつ調査現場でそのまま損傷がどのような原因に起因するものかを現場作業者が判断できるようにはなっていない。
【0006】
特許文献6には、光学顕微鏡を通して取り込んだ画像の輝度分布から粒界の幅を求め、粒界の幅と鋭敏化の関係から鋭敏化の程度を自動的に判断することが記載されているが、粒界を求める画像を作成するための事前処理が必要であり、また粒界の幅の測定等には熟練を要するという不具合がある。
【0007】
特許文献7には、水中にある構造物でもレプリカを採取することにより表面状態を観察可能にすることが記載されているが、採取したレプリカから早期にかつ簡易に損傷形態を把握することについては、十分には考慮されていない。
【0008】
本発明は上記従来の技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は作業現場で早期にかつ簡便に構造物の損傷を把握できるようにすることにある。本発明の他の目的は、不慣れな作業者でも、撮像された画像から容易に損傷を把握できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の特徴は、構造物の表面状態を撮像して損傷形態を評価する損傷の評価方法において、撮像された表面状態から損傷を検出し、この損傷を構成する線から複数の線分を抽出し、抽出された複数の線分の総長さまたは平均損傷長さと結晶粒度または平均粒界長さとの関係から損傷形態を評価するものである。
【0010】
そしてこの特徴において、線分の長さは、撮像画面を2値化して求めた線に、幅と長さの比が一定で異なる長さの線分を複数有する基準ゲージを用いて抽出するのがよい。さらに、2値化した線に基準ゲージが有する長さの異なる複数の線分を当てはめ、このゲージの複数の線分の線幅内に2値化した線が入るところまでを線分として抽出するのがよい。さらにまた、抽出された隣り合う2本の線分が有する関係に基づいて損傷形態を判断するのが好ましい。
【0011】
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、構造物の表面状態を撮像して損傷形態を評価する損傷の評価方法において、撮像された表面結晶状態から発生した損傷を複数の線分として抽出し、この複数の線分の中で隣り合う線分のなす角度、隣り合う線分により仮想的に構成した平行四辺形の面積、隣り合う線分の長さの比の少なくともいずれかと一方の線分の長さとの比に基いて損傷形態を評価するものである。
【0012】
そしてこの特徴において、複数の線分の中で隣り合う線分のなす角度、隣り合う線分により仮想的に構成した平行四辺形の面積、隣り合う線分の長さの比の少なくともいずれかと一方の線分の長さとの比が、予め定めた値より大きいときは粒界割れと判断するのがよい。また線分の抽出においては、幅と長さの比が一定で異なる長さの複数の線分を有する複数の基準ゲージを用意し、この基準ゲージを2値化された損傷の線に当てはめて抽出するのが好ましい。
【0013】
上記目的を達成するさらに他の特徴は、構造物の表面を撮像する手段と、この撮像手段により撮像された表面状態を拡大して示す手段と、この拡大された画像を2値化する手段と、2値化された画像に表示された損傷から複数の線分を抽出する際に用いる基準ゲージを記憶する手段と、基準ゲージを用いて抽出した複数の線分の中で隣り合う線分の状態を演算する手段とを損傷の評価システムが備えることにある。そして、画像を2値化する手段はプログラムであり、線分状態を演算する手段は他のプログラムであるのがよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る構造物の損傷評価システムの一実施例を、図面を用いて説明する。図1は、損傷評価システムを用いて損傷を評価するフローチャートであり、図2は構造物の表面状態を複写する一実施例の縦断面図、およびその複写方法を示す図である。図3は、複写された表面状態を用いて損傷を評価するシステムの斜視図及び構造物の表面の撮像を説明する図である。
【0015】
本実施例は、水中にある構造物の表面に発生した損傷をいわゆるレプリカ採取法に基いて採取した複写表面に基いて評価する例である。図2により、水中にある構造物から複写表面を作成する様子を説明する。原子力容器等、作業者がアクセス困難な場合に用いられる。図示しないロボットアームの先端には、ポール16が取付けられている。ポール16を図示しない移動機構により垂直方向に移動させて、先端を水中に配置された構造物1の被検査部に対面させる。ポール16の先端部にはポールの延びる方向にほぼ直角に延びる転写機構10が取付けられている。
【0016】
転写機構10は、ポール16への取付け部であるベース10aと、このベース10aに取付けられ2種類のレプリカ素材を収納する収納部10bと、損傷検査部に混合したレプリカ素材を接触させるための転写溜まり部18と、収納部10bに収納したレプリカ素材を混合して転写溜まり部18に送る混合ノズル17を保持するための保持部材10c、10dとを有している。転写溜まり部18は矩形の凹部である。レプリカ素材の収納部10bには、ノズル17側に主材を収納する大容器部11と、硬化材を収納する小容器部12とが縦に並んで形成されている。大容器部11と小容器部12のノズル17側端部には両容器部11、12に収容された主材と硬化材を転写時に混合するための混合室13aが形成されている。
【0017】
大容器部11と小容器部12の背面側には、これら2つの容器部11、12に収納された主材と硬化材をノズル17側に押し出すためのエアシリンダ13が配設されている。エアシリンダ13にはエアホース15が接続されており、エアホース15はポール16及びマニピュレータ内またはそれらに沿って延びており、図示しない制御装置に接続されている。エアシリンダ13の背面側にはピストン14が設けられている。
【0018】
このように構成した転写機構10を用いて、構造物1の被検査部1aについて、レプリカを作成する様子を以下に説明する。レプリカ作成には、大容器部11に収納された主材と小容器部12収納された硬化材の2液を混合して用いる。これらの2液は、混合された後所定時間放置すれば硬化する2液混合樹脂である。被検査部1aに遠隔操作で転写機構10を接近させる。図示しない制御装置からの指令により、シリンダ13を介してピストン14に圧力が加えられると、主材と硬化材は混合室13aに押し出される。このとき、ピストン14にエアホース15を介して、遠隔から圧力が付与される。
【0019】
エアシリンダ13で押し出された主材と硬化材は、混合室13aから混合ノズル17に導かれて混合され、混合ノズル17の先端に取付けられた転写材溜り部18に押し出される。転写溜まり部18の容積に応じた量の2液混合樹脂19が押し出されたら、予め定めた時間だけそのままの状態を維持して2液混合樹脂19を硬化させる。2液硬化樹脂19が硬化したら、転写溜まり部18から硬化した2液硬化樹脂19だけを取出だす。取出された2液硬化樹脂19は、被検査部1aの状態を転写したレプリカとなる。このレプリカに損傷20が転写されていれば、レプリカ19aの表面に線状または点状の痕が見られる。
【0020】
以下、レプリカ19aを用いた本発明に係る評価方法の一例を、図1により説明する。第1の工程100において、構造物1の表面状態を観察するために、レプリカ19aにより表面状態を転写する。表面状態をレプリカ19aに転写したら、表面の微細な情報を得るため詳細観察する(第2の工程101)。詳細観察には、可搬型のハンド光学顕微鏡30を用いる。ハンド光学顕微鏡30の観察により、損傷20の詳細形状を明らかにして、損傷20の発生メカニズムを推測するのに役立てる。そこで、被検査部1aの表面を転写したレプリカ19a上に損傷があるかどうかを判断する(第3の工程102)。損傷が無い場合は、損傷が無いことを記録108する。
【0021】
損傷がある場合には、図3に示した画像処理装置を用いて画像処理する。具体的には、被検査部1aを転写したレプリカ19aの上方から、ハンド光学顕微鏡30に付設したCCDカメラ31を用いてレプリカ19aの表面画像19bを撮像し、計算機32に取り込む。計算機32には、画像処理プログラムが搭載されている。取り込んだ表面画像19bには、レプリカ19a表面に転写された損傷痕20も含まれる。これらを計算機32の表示手段32aに表示させるとともに、計算機32が備えるハードディスクまたは記憶手段33に記憶する(第4の工程103)。なお、この工程103においては、被検査部1aを表面状態を評価するのに必要な大きさまで、拡大表示及び記録する。
【0022】
損傷痕20の開口幅が小さく、予め定めた倍率では殆んど開口していないような場合には、光学系の観察機器で観察することが可能である。しかし、損傷痕20の開口幅が非常に大きく、予め定めた倍率では画面の大部分を開口幅が占有するようなときは、損傷痕20の境目であるエッジ部を見定めることが困難である。そのような場合には、走査型電子顕微鏡を用いる。走査型電子顕微鏡を用いると、凹凸が平坦に観察される。そのため、開口幅が大きくても、損傷痕20のエッジを見定めることができる。
【0023】
走査型電子顕微鏡を持ち込むことが困難な現場作業等のときは、光学系の観察装置を用いざるを得ない。この場合、レプリカ19aの表面画像を斜めから撮像する。最初の観察で損傷痕20のエッジと考えた位置に、光学式顕微鏡の焦点を合わせる。その状態のまま、レプリカ19aを傾けて、エッジの部分を見定める。走査型電子顕微鏡または光学式顕微鏡のいずれかを用いることにより、損傷痕20の開口形態に依らず、損傷痕20のエッジを判定できる。
【0024】
損傷痕20の境目であるエッジが見定められたので、計算機32を用いてレプリカ19aの表面画像19bを画像処理する。図4に、この画像処理の流れを示す。初めに、表面画像19bの明暗や輝度等を用いて、画像19bを2値化処理する。2値化処理によりバックグラウンドノイズとなるレプリカ19a自体からの影響が取除かれる。最終的に損傷痕20が明瞭化された損傷画像19cが画面上に現れる(第5の工程104)。2値化処理により、次工程以降の詳細評価の自動処理が可能になる。
【0025】
2値化された損傷画像19cに基づいて、損傷線40を複数の直線セグメントに分割する。このセグメントは、損傷のメカニズムを解明するのに用いられる。従来セグメント化は作業者の経験に基づいて行われていた。図4に示したように明らかに直線の折れ曲がりのような場合には、不慣れな作業者でもセグメント化の誤差は少ない。しかしながら折れ曲がり部が明瞭でない場合には、セグメント化による誤差が増大し、損傷の評価にも重大な影響が現れるおそれがあった。
【0026】
そこで本発明においては、熟練者でも未熟練者でも同程度の精度でセグメント化できるようにしている。すなわち、本発明者らにより損傷の形態とセグメント長にはある相関があることが知られたので、その相関関係に基く基準ゲージを作成し、その基準ゲージを各セグメントに当てはめることとした。
【0027】
損傷の代表的な形態である粒界割れと粒内割れにおける損傷の幅w50と長さλ51の関係を、結晶粒度毎に求めておく(ステップ120)。この様子を図5を用いて説明する。図5では、粒界割れのみを示した。粒界割れ52が見られた試験片について、任意の複数の領域を拡大して、例えば200倍に拡大して金属組織53を観察する。この金属組織53には、特定の幅と長さの関係を有する粒界割れ52が多数見られるから、この領域における粒界の幅w50と長さλを、測定する。複数の領域における幅wと長さλの比であるアスペクト比について、頻度分布55を求める。この頻度分布について、平均アスペクト比を求める。この平均アスペクト比と同じアスペクト比を有し、長さの異なる種々の基準ゲージ素片54を作成する。その際、基準ゲージ素片54の最大長さλmaxを、複数観察された金属組織53の最大長さとする。
【0028】
この基準ゲージ素片を2値化画像19cの損傷線40に当てはめていく。その際、セグメントとして考えられる線に複数の基準ゲージ素片を大きい方から順に当てていく。基準ゲージ素片が大きすぎると、ゲージ素片長がセグメントとして考えられる損傷線を越えてしまう。そこでより大きいゲージ素片を使って損傷線に当てはめてみる。一方、基準ゲージ素片が小さすぎると、セグメントの幅はゲージ素片からはみ出す。そこでより大きいゲージ素片を使って損傷線に40当てはめる。このようにして順次ゲージ素片の大きさを変え、ほぼ基準ゲージ素片が占める矩形状の面積内に損傷線40が収まるときに、そのゲージ素片の長さをセグメント長とする(第6の工程105)。この手順を損傷線40全体にわたり繰り返す。これにより、最終的に、2値化された画像全体をセグメント化する。
【0029】
次に、個々のセグメント56の長さλ151の平均値、被検査部1b内またはその一部に含まれるセグメント56の合計長さ、被検査部1b内またはその一部におけるセグメント56長さの頻度分布、隣りあうセグメント56同士がなす角度θ、隣りあうセグメント56で仮想的に形成した平行四辺形の辺の比R、または平行四辺形の面積Sの少なくともいずれかを演算する(第7の工程106)。
【0030】
次の第8の工程107では、第7の工程106で得られたセグメントの特徴に基づいて損傷の発生要因を評価する。その際、予め結晶粒度と第7の工程106で求めたパラメータの関係を明らかにしておく。図6に、各パラメータと平均粒界長さの関係の例を示す。この関係図は、結晶粒度の異なる試験片ごとに、損傷の代表的な形態である粒界割れ61と粒内割れ60のゲージ素片54を割り当てて求められる。
【0031】
ここで、同じ粒界長さであれば、平均損傷長さλavr、損傷全長さλall、交差角度θ、隣り合うセグメントの長さ比R,隣り合うセグメントで仮想的に形成される四辺形の面積Sのいずれもが、粒界割れ61の方が粒内割れ60より大となる。また、粒界長さが長くなるにつれ、上記各値は線形的に増大する。さらに、平均損傷長さλavrと損傷全長さλallについては、粒界割れ61の幅(グラフのY軸方向長さ)がほぼ一定になるので、その平均値を基準ゲージ素片の長さに使うと便利である。
【0032】
なお個々のセグメント長さの頻度分布を見ると、粒界割れ61ではピークが1箇所であるが、粒内割れ60では粒界割れ61のピークを挟んで長短両側にピークが現れることが知られた。この特徴が、粒界割れと粒内割れを識別する1つの指標であることは上述したとおりである。
【0033】
平均粒界長さと結晶粒度には相対関係が成立するので、平均粒界長さの代わりに結晶粒度を用いても良い。第7の工程106で得られた結果を、図6のいずれかのグラフにプロットし、その領域が粒界割れ(IG)61の領域であるか、粒内割れ(TG)60の領域であるか評価する。
【0034】
以上の一連の工程を記録し、図6に示した各パラメータと平均粒界長さの関係図に反映させる(第9の工程108)。この作業により、データベースが更新され、評価精度が向上する。なお、第1の工程から第9の工程までの一連の作業は、人の手を介して実行することも可能であるが、損傷のデジタル化や基準ゲージによるセグメント化を用いることにより、第4工程以降の作業を自動化できる。
【0035】
上記実施例においては、レプリカにより被検査部の表面状態を観察しているが、かメラや光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡等の観察機器を用いて直接観察してもよいし、アルコールに可溶なフィルムや非弾性ゴム等により転写したものを用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、予め用意した基準ゲージを2値化して得られた構造物の損傷線に適用して損傷から複数の線分を抽出したので、作業現場で簡便にかつ短時間で損傷を評価できる。その結果、不慣れな作業員でも確実に損傷形態を評価できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る損傷形態の判別の一実施例のフロー図である。
【図2】本発明に係る遠隔転写装置の一実施例の縦断面図及びそれを用いた撮像図の例である。
【図3】本発明に係る損傷形態判別装置の一実施例の斜視図及びそれを用いた判別図の例である。
【図4】損傷形態の判別法を説明する図である。
【図5】損傷形態の判別法を説明する図である。
【図6】損傷形態の判別法を説明する図である。
【符号の説明】
1…構造物、1a…被検査部、10…転写機構、11…大容器部、12…小容器部、13…エアシリンダ、14…ピストン、15…エアホース、16…ポール、17…混合ノズル、18…転写材溜り部、19a…レプリカ、20…損傷痕、30…ハンド光学顕微鏡、31…CCDカメラ、32…計算機、33…記録媒体、40…2値化された損傷線、50…粒界割れ幅、51…粒界割れ長さ、52…粒界割れ、54…基準ゲージ素片、55…損傷の幅と長さの関係、60…粒内割れ(TG)、61…粒界割れ(IG)、62…結晶粒度に起因する固有値。
Claims (3)
- 構造物の表面状態を撮像して、粒界割れと粒内割れとを識別する損傷の評価方法において、
撮像された表面状態から損傷を検出し、この損傷を構成する線から複数の線分を抽出し、抽出された複数の線分の総長さまたは平均損傷長さと、結晶粒度または平均粒界長さと、の関係から粒界割れと粒内割れとを識別することを特徴とする損傷の評価方法。 - 前記線分の長さは、撮像画面を2値化して求めた線に、幅と長さの比が一定で異なる長さの線分を複数有する基準ゲージを用いて抽出されることを特徴とする請求項1に記載の損傷の評価方法。
- 前記基準ゲージが有する長さの異なる複数の線分を2値化した線に当てはめ、この基準ゲージの複数の線分の線幅内に2値化した線が入るところまでを線分として抽出することを特徴とする請求項2に記載の損傷の評価方法。
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