JPH0599381A - サニタリー配管系の接続方法 - Google Patents

サニタリー配管系の接続方法

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JPH0599381A
JPH0599381A JP3259042A JP25904291A JPH0599381A JP H0599381 A JPH0599381 A JP H0599381A JP 3259042 A JP3259042 A JP 3259042A JP 25904291 A JP25904291 A JP 25904291A JP H0599381 A JPH0599381 A JP H0599381A
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葭人 橋本
Takahisa Ueda
隆久 上田
Takashi Murakami
隆史 村上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医薬品や食品等の生産装置等のサニタリー配
管系を、系内の流通物を系外に漏洩することなく、且
つ、汚染することなく緊密に接続する。 【構成】 同心円状に中心部をくり貫いた所定の厚みを
有する円板環状体であって、該環状体と同心円環状に円
板部上下に凸部を有し、多孔性ポリテトラフルオロエチ
レンにより該円板部の密度を1.0〜1.9g/cm3
に、該凸部の密度を0.3〜1.4g/cm3 に一体的
に形成されてなるサニタリー配管用ガスケットを、その
内部が少なくともアルカリ溶液及び/または飽和蒸気の
湿潤状態に曝され得るサニタリー配管系の継手部の所定
位置に嵌合配置して、該配管系を緊密に接続することを
特徴とするサニタリー配管系の接続方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品や食品等の生産
装置等のサニタリー配管系の接続方法に関し、更に詳し
くは、多孔性ポリテトラフルオロエチレンにより一体的
に形成されてなる特定のサニタリー配管用ガスケットを
配置してサニタリー配管系を緊密に接続する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】医薬品や食品等の製造装置において使用
されるサニタリー配管用ガスケットは、それを形成する
材質から製品中に不純物が溶出することがないように、
注意深く材質が選ばれ、従来、シリコン系プラスチック
製のものが多かった。上記医薬品等の製造においては、
製品管理を特に厳密に行う必要があるため、他の製造装
置に比し装置洗浄の頻度が極めて高くなっている。これ
らの装置、特に医薬品の製造装置においては、いわゆる
生体に対しての発熱物質であるパイロジェンを除去する
ため、アルカリ洗浄や、アルカリ及び飽和蒸気による洗
浄がよく行われている。しかし、従来から用いられてい
るシリコン系プラスチックは耐アルカリ性が劣り、洗浄
後に種々の悪影響を残すことがある。例えば、ガスケッ
ト表面にアルカリ成分が僅かに残存していても、装置を
スチーム滅菌した場合、フランジ金属表面にガスケット
が固着する等の欠点があった。
【0003】一方、上記シリコン系プラスチック製のガ
スケットの欠点を解消するため、各種の装置に用いるた
めに、耐熱性及び耐薬品性に優れるポリテトラフルオロ
エチレン樹脂製のパッキン、ガスケット、O−リング等
のシール部品が知られている。例えば、特開昭63−2
42610号公報や特開昭62−21819号公報に提
案されている。また、例えば、実公平2−45594号
公報には、ポリテトラフルオロエチレンの延伸多孔質体
を用いたシール材も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不純物
の溶出に対して厳密であり、過酷な条件での洗浄を要す
る医薬品等を扱うサニタリー配管用ガスケットとして、
特に、上記のようなパイロジェン除去のための過酷な条
件下に曝される等の使用条件を十分に考慮して検討され
たガスケットは未だ提案されていない。発明者らは、当
初、耐アルカリ性にも優れる通常のポリテトラフルオロ
エチレン樹脂でサニタリー配管用ガスケットを、従来の
シリコーン樹脂製のサニタリー配管用ガスケットに代え
て適用した。しかし、従来のシール部材に用いられてい
る通常のポリテトラフルオロエチレン樹脂で作製したサ
ニタリー配管用ガスケットは、従前のシリコーン樹脂製
に比し硬度が高いため、フランジ部分の締付け圧力を高
くしなければ蒸気等ガス分が漏洩し、また、一度締付け
たフランジを締め直すと、当初の状態に弾性回復するこ
となく2度目以降の締付けでは、ガス分の漏洩を抑止す
ることが極めて困難であり、サニタリー配管系を緊密に
接続し、ガス等を完全にシールすることができないこと
を知見した。発明者らは、上記知見に基づき、耐熱性、
耐薬品性、特に、耐アルカリ性に優れ、且つ弾性回復に
も優れるサニタリー配管用ガスケットを提供し、サニタ
リー配管系の継手部のシールを完全にして配管系を緊密
に接続することを目的として鋭意検討した結果、本発明
に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、同心円
状に中心部をくり貫いた所定の厚みを有する円板環状体
であって、該環状体と同心円環状に円板部上下に凸部を
有し、多孔性ポリテトラフルオロエチレンにより該円板
部の密度を1.0〜1.9g/cm3 に、該凸部の密度
を0.3〜1.4g/cm3 に一体的に形成されてなる
サニタリー配管用ガスケットを、その内部が少なくとも
アルカリ溶液及び/または飽和蒸気の湿潤状態に曝され
得るサニタリー配管系の継手部の所定位置に嵌合配置し
て、該配管系を緊密に接続することを特徴とするサニタ
リー配管系の接続方法が提供される。
【0006】
【作用】本発明は、上記のように構成され、多孔性ポリ
テトラフルオロエチレンを用いて、円板部分の密度を
1.0〜1.9g/cm3 に、凸部の密度を0.3〜
1.4g/cm3 に一体的に形成されたサニタリー配管
用ガスケットを、サニタリー配管系を接続するフェルー
ルやフランジ等の継手部に適用して、位置精度よく嵌合
配置してサニタリー配管系を接続する。それにより多孔
性且つ上記の特定密度を有するガスケット円板部は、ガ
スケット原料のポリテトラフルオロエチレン本来の撥水
性や離型性と相俟って、配管系の流通体のガスケット表
面への浸透や、ガスケット材のフェルールやフランジの
接触面への付着等を抑止する。また同時に、弾性に富み
弾性回復に優れ形状の復元力が高いため、複数回の繰返
し使用に対してもサニタリー配管系を緊密に、且つ、シ
ール性よく接続することができる。更にまた、複数回の
繰返し使用においても、従来のシリコン系樹脂ガスケッ
トのように継手部の金属表面に固着するおそれが全くな
く、ガスケットによる配管系内の汚染を排除して、サニ
タリー配管系を緊密に接続することができる。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。図
1は、本発明のサニタリー配管用ガスケットの一実施例
の平面及び断面説明図であり、図2は、本発明のサニタ
リー配管用ガスケットの他の実施例の断面説明図であ
る。図1及び図2において、円板環状のガスケット1及
び1’は、円板部2及び2’に同心円環状に上下に凸部
3及び3’を有している。このような形状は、サニタリ
ー配管用ガスケットとして国際標準化機構(ISO)に
より規定されている。特に、内容物の純度に関し厳密な
サニタリー配管用ガスケットとして、配管内部で液溜り
等を生じさせないように適正位置に固定することができ
るように規定されている。従って、凸部3及び3’は、
使用するフランジ等の継手部に設けられた凹部位置に合
うように配置する。また、ガスケット1のガスケットの
円板部と同心円状にくり貫いた中心空間部の径rは、適
用するフランジの内径に合わせてほぼ同径として、装置
内の薬液等の付着や溜まりが生じないように形成され
る。図2のガスケット1’には、外周縁部にガスケット
をフランジに仮固定するための鉤手4を有している以外
は図1のガスケットと全く同様である。また、上記サニ
タリー配管用ガスケットの成形後の円板部分の厚さは、
特にISOでは規定されていないが、通常0.1〜8m
m、好ましくは0.5〜5mmである。
【0008】本発明の多孔性ポリテトラフルオロエチレ
ンは、ポリテトラフルオロエチレンを多孔質化して用い
る。ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEとす
る。)の多孔質化は、既に公知の方法で行うことがで
き、例えば、PTFEのシートを融点以下、300℃以
上で幅及び厚さをほぼ保持しつつ、長さ方向に延伸させ
てクレーズを生じさせ、熱処理して多孔性とするシート
延伸法、PTFEにソルベントナフサや石油等の液体潤
滑材を添加した混和物を押出し成形し、更に上記と同様
に延伸する押出し延伸法、PTFEに添加した可燃性物
質を焼成除去して多孔質化する可燃性物質焼成除去法、
繊維状PTFEを焼結して多孔質化する焼結法等の多孔
質化方法がある。また、上記多孔質化に用いるPTFE
は、サニタリー配管用ガスケットが用いられる装置の反
応物等に不純物等を溶出させないように、従来の一般的
な装置用のガスケット等の製造と異なり、無機物の添加
やコポリマーの配合を行わずに多孔質化に供するのが好
ましい。
【0009】本発明のサニタリー配管用ガスケットを構
成する多孔性ポリテトラフルオロエチレンは、円板部の
密度が1.0〜1.9g/cm3 (空隙率12〜50
%)であり、凸部の密度が0.3〜1.4g/cm
3(空隙率40〜86%)である。円板部の密度が1.
0g/cm3 未満では浸透防止作用が低下し、また、
1.9g/cm3 を超えると弾力性が劣り、締付け時の
なじみ性がわるくなるため好ましくない。一方、凸部の
密度が0.3g/cm3 未満では凸部の形状保持が難し
く継手部への配置固定が困難であり、特に取付け作業性
のうえでは、0.6g/cm3 以上が好ましい。また、
凸部の密度が1.4g/cm3を超えると硬直化して、
フランジやフェルール等の継手部の凹部へのなじみ性が
なくなるため好ましくない。また、この場合、図2に示
した形状のガスケットにおいて、鉤手4の密度は特に制
限されるものでなく、凸部3’または円板部2’のいず
れかと同等の密度とすればよく、製造方法により適宜選
択すればよい。
【0010】本発明において、上記サニタリー配管用ガ
スケットの製造は、特に制限されるものでない。好まし
くは、ガスケットの凸部に相当する小さな密度を有する
多孔性PTFEを用い、上記形状に成形するための成形
型内で、加熱し、局部的に加圧することにより、凸部よ
り大きな密度の多孔性PTFEから構成された円板部を
形成するようにするのがよい。
【0011】本発明のサニタリー配管系は、上記のよう
にフランジ等継手部の凹部に上記サニタリー配管用ガス
ケットの凸部を嵌合して配置した後、フェルールフラン
ジ等で締めつけて、配管系内の流通物を外部に漏洩する
ことなくシールして、緊密に接合される。上記のように
接合された本発明の配管系内には、医薬品、食品等の製
造時には、通常、4〜60℃及び/または0.5〜10
kg/cm2 (絶対圧)の広範囲の温度及び圧力下で、
生理活性物質、注射薬品等の各種薬液を流通させること
ができ、本発明の配管系の接続において、前記条件下で
の各種薬液の流通時にそれらを外部に漏洩することなく
シールすると共に、配管系外部からの不純物進入を遮断
し、継手部に配置した本発明のガスケット成分の滲出は
無く、配管系内流通物への不純物混入を完全に排除する
ことができる。また、特に、本発明の配管系内には、製
品製造後に前記のように製品管理上、極めて厳密な清浄
化のために過酷な条件下、例えば、10〜60℃で、
0.1〜10重量%のアルカリ水溶液、飽和蒸気、前記
アルカリ水溶液と飽和蒸気との併用、または硝酸等によ
る洗浄を行うことができる。これらの洗浄においても、
本発明の配管系の接続においては、洗浄液及び/または
ガスを外部に漏洩することがなく緊密にシールでき、且
つ、ガスケットの劣化等も生じないため、洗浄後に引き
続いて次工程の操作を行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。但し、本発明は下記実施例により制限されるもので
ない。 実施例1 (サニタリー配管用ガスケットの製造)PTFEを、加
圧ロールにより予め結晶配向した後、ゴム被覆ピンチロ
ールを用い、327℃未満で延伸率110〜300%に
長さ方向に延伸して、空隙率40〜86%の多孔質PT
FEシートとした。図3に示した中心空間部の直径が2
3.2mmで、外径が50.5mmの円板環状の成形型
5において、その内部の内径23.2mm、厚さ20m
mの型空間6に得られた各多孔質シート10を配置し
た。その後、型を加熱して150℃にし、成形型5の上
側部7から油圧により200kg/cm2 〜600kg
/cm2 で加圧した。その結果、成形型5の凹部8の形
状に多孔質PTFEシートが成形されると同時に、成形
型5の円板部9に該当する部分は緻密化された。
【0013】上記のようにして得られた各サニタリー配
管用ガスケットの、成形型5の凹部8に該当する凸部の
密度は、上記の得られた多孔質PTFEシートの密度と
ほば同一で、0.3、0.6、1.0、1.2、1.4
g/cm3 であったが、円板部はそれぞれ、1.0、
1.2、1.3、1.4、1.8g/cm3 に緻密化さ
れ、円板部と凸部の密度の異なる図1に示した形状のサ
ニタリー配管用ガスケットが得られた。
【0014】実施例2 実施例1で得られた各サニタリー配管用ガスケットを用
いて、締付け面圧を300kg/cm2 とした時の、サ
ニタリー配管用ガスケットの円板部の圧縮復元率をアム
スラー試験機により測定した。その結果は、ガスケット
の復元率と密度との関係として図4に示した通り、10
〜16%の復元率を示し、特に円板部の密度が1.2g
/cm3 以上で良好な結果が得られた。
【0015】比較例1 実施例1と同様な方法で空隙率90%の多孔質PTFE
シートを作製してそれを用いて、実施例1と同様にし
て、凸部密度が約0.25g/cm3 で、円板部密度が
0.6g/cm3 のサニタリー配管用ガスケットを得
た。実施例2と同様にして得られたサニタリー配管用ガ
スケットの円板部の圧縮復元率を測定した。その結果
は、図4に示した通り復元率が6%と低く、また、測定
後のガスケットは大きな変形を生じていた。
【0016】比較例2 実施例1の多孔質PTFEシートの代わりに、多孔質P
TFEシートの製造に用いた原料PTFEを用いて、実
施例1と同様の成形型で380℃に加熱溶融して同一形
状のPTFEガスケットを製造した。得られたPTFE
ガスケットは、凸部及び円板部の密度は、共に約2.1
g/cm3 であった。実施例2と同様にして圧縮復元率
を測定した。その結果を図4に示した。図4より実施例
1で得られたいずれのガスケットよりも低い復元率しか
得られないことが明らかである。
【0017】実施例3 実施例1と同様にして得られた凸部密度1.0g/cm
3 で、円板部密度1.3g/cm3 の1インチの同一形
状をしたサニタリー配管用ガスケットを、図5に示した
飽和蒸気の配管系の一部に配備した。即ち、図5におい
て、飽和スチーム供給配管11から分岐された配管12
には、ボール弁13を介してT型継手14が接続され、
更にT型継手14の一方の継手側にはダイヤフラム弁1
5を接続し、他方継手側には配管16を接続した。ま
た、ダイヤフラム弁には更に配管17を接続した。上記
のように構成した飽和蒸気配管において、上記の1イン
チのガスケットを配置したフェルールを、ダイヤフラム
弁15とT型継手14との接続部18に設置し、1.9
kg/cm2 圧力の蒸気を、1週間に2〜4回の頻度
で、1回当たり約2時間流通させた。この操作を6ヶ月
継続した。この間、1ヶ月毎に配置したガスケットを取
り出し点検した後、再度、同じ位置に配置し、繰り返し
使用したが、特に蒸気の漏洩等も生じなかった。また、
取り出し点検したガスケットも、特に形状や外観に変化
や異常は観察されなかった。
【0018】比較例3 比較例1で得られた多孔性PTFEガスケットをフェル
ールに配置して接続部18に設置した以外は、実施例3
と同様に飽和蒸気を流通させた。その結果、ガスケット
自身が形状保持に乏しく、取付け作業が困難であったこ
とに加え、加圧後のガスケットは、内外径側にはみ出し
変形していたため、引き続き使用することは不可能であ
った。
【0019】実施例4 実施例3と同様の1インチのサニタリー配管用ガスケッ
トを、2重量%カセイソーダアルカリ水溶液に1週間浸
漬し、水洗浄後、図6に示す配管系に配備した。即ち図
6において、薬液の供給配管21には、薬液中のゴミ等
を除去するため濾材30を装填したフィルター22が接
続され、更にフィルター22の出口側に接続された配管
23とT型継手25とが、ダイヤフラム弁24を介して
接続されている。T型継手25の一方継手側には、蒸気
供給配管27がダイヤフラム弁26を介して接続され、
また他方継手側には薬液排出管28が接続されている。
上記のように構成した配管系において、上記の1インチ
のサニタリー配管用ガスケットを配置したフェルール
を、T型継手25と薬液排出管28との接続部29に設
置した。この配管系を、先ず高圧飽和蒸気によりオート
クレブ滅菌し、その後、薬液を配管21から連続的に1
時間供給した。また、配管系を流通して排出された薬液
中には、不純物の混入は観察されなかった。その後、接
続部29からガスケットを取り出し、再び上記と同様に
アルカリ浸漬、水洗浄を行い、同様に上記配管系に配備
する操作を毎週1回の頻度で6ヶ月繰り返して行った。
その結果、6ヶ月経過後の操作においても、蒸気、薬液
等の漏洩やフェルールへのガスケットの固着等は全く生
じることがなく、使用後のガスケットは弾力性を有し、
異常変形は観察されなかった。また、薬液への不純物の
混入も起こらなかった。
【0020】比較例4 比較例2で得られたPTFEガスケットを実施例4と同
様にアルカリ水溶液に浸漬後、水洗浄を行いフェルール
に配置して接続部29に設置し、オートクレブ滅菌後、
薬液を流通させた。その結果、ガスケットはクリープ現
象により局部的な異常変形を生じており、繰り返し使用
時にフランジ面と密着せず蒸気と薬液の漏洩が生じた。
【0021】比較例5 市販されているシリコン系樹脂製ガスケットを実施例4
と同様にアルカリ水溶液に浸漬後、水洗浄を行いフェル
ールに配置して接続部29に設置し、実施例4と同様に
オートクレブ滅菌後、薬液を流通させた。その結果、第
1回操作後に接続部29からガスケットを取り出したと
ころ、配管フェルール部にシリコンガスケットの一部が
付着し、ガスケット表面は剥離が生じ、繰り返し使用は
不可能であった。
【0022】上記実施例及び比較例から明らかなよう
に、本発明のサニタリー配管用ガスケットは、継手部の
締付け加圧力に対する復元率が高く、形状回復力に優
れ、複数回の繰返し使用においても配管のシール性にも
優れる。また、過熱蒸気やアルカリに対しても耐久性が
高く、洗浄、使用を繰り返してもガスケットの継手金具
への付着はない。そのため、それを用いた本発明のサニ
タリー配管系の接続は、配管系内の流通薬液を外部から
完全に遮断し、外部からの不純物及びガスケットからの
排出不純物を混入させることもない。これに対し、従来
のPTFEガスケットや、本発明の特定範囲外の多孔性
PTFEガスケットを用いた配管系の接続は、加圧力に
対する復元率が低く、当初よりガス漏洩があったり、数
回の繰り返し使用で既に、ガス等の漏洩が生じた。ま
た、市販の従来から用いられているシリコン系樹脂製ガ
スケットにおいては、継手金具にガスケットが固着した
り、流通液中へ不純物を混入させる等の不都合を生じさ
せることが分かる。
【0023】
【発明の効果】本発明のサニタリー配管系の接続方法
は、特定のサニタリー配管用ガスケットを配管系の継手
部に適用することにより、医薬品等の生産装置内に不純
物を溶出することがなく、それら装置の配管系を緊密に
接続して配管系内の流通物を完全にシールすることがで
きる。更にまた、本発明のサニタリー配管系の接続方法
は、耐熱性、酸やアルカリ等の耐薬品性に優れて、サニ
タリー配管系に必須な高濃度のアルカリ洗浄等の苛酷な
洗浄条件下でも、緊密な接続を保持することができるた
め、長期間、安定してサニタリー配管系装置内の流通物
をシールでき工業的に極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサニタリー配管用ガスケットの一実施
例の平面及び断面説明図
【図2】本発明のサニタリー配管用ガスケットの他の実
施例の断面説明図
【図3】本発明の実施例でサニタリー配管用ガスケット
を製造するために用いた成形型の断面説明図
【図4】本発明のサニタリー配管用ガスケットの円板部
の密度と面圧力による圧縮に係る復元率との関係図
【図5】本発明の一実施例の飽和蒸気流通配管系の説明
【図6】本発明の一実施例の薬液流通配管系の説明図
【符号の説明】
1 サニタリー配管用ガスケット 2 円板部 3 凸部 4 鉤手 5 成形型 6 型空間 7 上側部 8 凹部 9 円板部 10 多孔質シ
ート 11、12、16、17、21、23、27、28 配
管 13 ボール弁 15、24、26 ダイヤフラム弁 18、19 継手部 22 フィルター 30 濾材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 隆久 兵庫県三田市下内神字打揚541番地の1 日本ピラー工業株式会社三田工場内 (72)発明者 村上 隆史 大阪府大阪市淀川区野中南2丁目11番48号 日本ピラー工業株式会社本社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円状に中心部をくり貫いた所定の厚
    みを有する円板環状体であって、該環状体と同心円環状
    に円板部上下に凸部を有し、多孔性ポリテトラフルオロ
    エチレンにより該円板部の密度を1.0〜1.9g/c
    3 に、該凸部の密度を0.3〜1.4g/cm3 に一
    体的に形成されてなるサニタリー配管用ガスケットを、
    その内部が少なくともアルカリ溶液及び/または飽和蒸
    気の湿潤状態に曝され得るサニタリー配管系の継手部の
    所定位置に嵌合配置して、該配管系を緊密に接続するこ
    とを特徴とするサニタリー配管系の接続方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004360798A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Sunny Kogyo Kk サニタリー配管用部材
JP2009530568A (ja) * 2006-03-20 2009-08-27 ラサーク 流体コネクタ

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JP2004360798A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Sunny Kogyo Kk サニタリー配管用部材
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