JPH0597740A - 4,4’−ビフエノール類の製造方法 - Google Patents

4,4’−ビフエノール類の製造方法

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JPH0597740A
JPH0597740A JP3255489A JP25548991A JPH0597740A JP H0597740 A JPH0597740 A JP H0597740A JP 3255489 A JP3255489 A JP 3255489A JP 25548991 A JP25548991 A JP 25548991A JP H0597740 A JPH0597740 A JP H0597740A
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JP3255489A
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Masashi Inaba
正志 稲葉
Norioki Mitsune
法興 三根
Mamoru Mizutani
守 水谷
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色相の良好な高品位ビフェノール類の提供。 【構成】 2,6−t−ブチルフェノールを溶融状態
で、アルカリ金属水酸化物の存在下に、10kg/cm
2までの反応圧力及び0.1〜2kg/cm2の酸素分圧
で、 酸素量として化学量論量の0.3〜2倍量の酸素
含有ガスと接触させて酸化二量化して四置換−4,4’
−ビフェノール類を製造する。また必要に応じて、二量
化反応で生成した置換ジフェノキノン類をプロトン不均
化反応により目的の置換ビフェノールに転化する。さら
に脱ブチル化を行い無置換〜三置換−4,4’−ビフェ
ノール類を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4,4’−ビフェノー
ル類の製造方法に関する。4,4’−ビフェノール類
は、近年、耐熱性エンジニアリングプラスチックの出発
原料として脚光を浴びているが、当該ポリマー用原料に
用いるために、高純度、高品質の製品が求められてい
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール類の酸化二量化反応により、
ビフェノール類及び/またはジフェノキノン類、または
ポリフェニレンエーテル類等を製造する方法として、フ
ェノール類を溶融状態で、アルカリ触媒の存在下、酸素
含有ガス雰囲気下で酸化二量化して4,4’−ビフェノ
ール類を製造する方法が知られている。例えば、特公昭
62−61575号公報及び特開平2−193938号
公報では、アルカリ金属水酸化物等を触媒として用いる
方法が、また、特公昭63−17816号公報では弱酸
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属水酸化物等を触媒
として用いる方法が記載されている。
【0003】更に、無置換のビフェノール類を得るため
に、上記の方法により2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ルを酸化二量化し、不活性ガス雰囲気下で、副生するジ
フェノキノン体をビフェノール体に転化するプロトン不
均化反応を行った後、酸触媒又は熱による脱ブチル化す
る方法が報告されている(特公昭62−61575号公
報、特開平1−121230号公報)。
【0004】しかしながら、特公昭62−61575号
公報記載の方法では170℃において純酸素を用いて7
kg/cm2-Gの加圧下(爆発限界である)で反応を行ってお
り、また、特開平2−193938号公報記載の方法で
は酸素を大量に用いており、さらに本発明者らの検討に
よれば、酸化二量化反応の段階において目的化合物の収
率が低く、且つ下記一般式〔II〕で示されるようなベン
ゾキノン類の副生量が多かった(後記比較例1〜3参
照)。
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 は、炭素数1〜8のアルキル
基またはアラルキル基を表す)。これらのベンゾキノン
類は、製品の純度を下げるばかりでなく、酸化二量化及
びプロトン不均化後に脱アルキル化反応を行う際には、
重大な反応阻害因子及び製品の着色原因となることが判
明した。このため、高品質のビフェノール類を工業的に
製造するためには、特に上記のベンゾキノン類を除去、
精製する必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高品
質4,4’−ビフェノール類を製造する方法を提供する
ことである。特に、上記一般式〔II〕で示されるベンゾ
キノン類が実質的に含まれない、色相の良好な4,4’
−ビフェノール類を提供しようというものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔I〕:
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 、R2 は、炭素数1〜8のア
ルキル基またはアラルキル基を表す。)で表される置換
フェノール類を、無溶媒下溶融状態で、アルカリ金属水
酸化物の存在下に、常圧〜10kg/cm2の圧力および0.
1〜2kg/cm2の酸素分圧で、酸素量として化学量論量の
0.3〜2倍の酸素含有ガスと接触させて酸化二量化す
ることを特徴とする四置換−4,4’−ビフェノール類
の製造方法、および
【0011】上記酸化二量化反応で生成した置換ジフェ
ノキノンを、不活性ガス雰囲気下で、上記一般式〔I〕
で表される置換フェノール類の存在下に反応させて置換
ビフェノールに転化させることを特徴とする四置換−
4,4’−ビフェノール類の製造方法、および下記一般
式〔I〕:
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R1、R3は、炭素数1〜8のアル
キル基またはアラルキル基を表す。但し、R1及びR3
少なくとも一つはt−ブチル基である。)で表される置
換フェノール類を、無溶媒下溶融状態で、アルカリ金属
水酸化物の存在下に、常圧〜10kg/cm2の圧力および
0.1〜2kg/cm2の酸素分圧で、酸素量として化学量論
量の0.3〜2倍の酸素含有ガスと接触させて酸化二量
化し、次いで酸化二量化反応で生成した置換ジフェノキ
ノンを、不活性ガス雰囲気下で、上記一般式〔I〕で表
される置換フェノール類の存在下に反応させて置換ビフ
ェノールに転化させた後、有機溶媒に溶解し、酸触媒に
より脱t−ブチル化することを特徴とする、無置換〜三
置換−4,4’−ビフェノール類の製造方法である。
【0014】(具体的説明) 1.酸化二量化反応原料 本発明に用いられるフェノール類は、下記一般式〔I〕
で表されるものである。
【0015】
【化7】
【0016】式中、R1 、R2 は、炭素数1〜8のアル
キル基またはアラルキル基であり、例えば、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ベンジル基、クミル
基等が挙げられる。フェノール類の具体例としては、
2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジイソプロピル
フェノール、2−メチル−6−t−ブチルフェノール、
2−メチル−6−t−アミルフェノール、2,6−ジ−
t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−アミルフェノ
ール等が挙げられる。酸化二量化反応に引き続いて、脱
ブチル化反応を行って、無置換〜三置換−4,4’−ビ
フェノール類を製造する場合には、上記のフェノール類
の中でも、R1および/またはR2 としてt−ブチル基
を有するフェノール類を用いる。
【0017】触媒 本発明の方法では、酸化二量化反応の触媒として、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物を用いる。その使用に際しては、無水の固体状フレー
クでも、水等に溶解したものを用いても良いが、触媒活
性及びベンゾキノン類の生成の点から、無水及び無溶媒
の方が好ましい。
【0018】触媒の使用量は、原料フェノール類に対し
て、0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量
%である。0.05重量%より少ないと反応速度が著し
く遅くなり、又、10重量%より多くても反応速度は大
差なく、触媒が無駄になる。触媒の投入方法としては、
一括して全量を添加しても、分割してまたは少量ずつ連
続的に添加してもよい。
【0019】反応条件 本発明の方法では、酸化剤として純酸素、空気、または
窒素等の不活性ガスで希釈した酸素含有ガスを用いる。
その供給量は、酸素量として化学量論量の0.3〜2倍
の範囲より選ばれる。0.3倍量より少ないと転化率が
上がらず、効率が悪い。また、酸化二量化反応によって
消費される以外の余剰酸素量は極力少ない方が好まし
く、2倍量より多いとベンゾキノン類の副生量が増加す
る。酸素供給量を上記の範囲内に制御するには、反応速
度にほぼ見合う速度で酸素を供給する方法が好ましい。
酸素分圧は、0.1〜2kg/cm2 、反応圧力は常圧〜1
0kg/cm2の範囲である。酸素分圧が0.1kg/cm2 より
低いと反応速度が著しく遅く、また2kg/cm2 より高い
とベンゾキノン類の副生量が増加し、目的とするビフェ
ノール類を高純度で得ることができなくなる。
【0020】反応温度は、酸素分圧にもよるが、130
〜230℃、好ましくは150〜200℃の範囲であ
る。但し、安全上、これらの条件は爆発範囲に入らない
ように注意して選ばなければならない。
【0021】以上のような条件で反応を行うことによ
り、ベンゾキノン類の副生量を選択率で0.5%以下に
することが可能となり、高純度のビフェノール類を得る
ことができる。尚、この酸化二量化反応は脱水縮合反応
であり、水が副生し、これが触媒のアルカリ性を弱める
ため、副生水を除去しながら反応を行う方が反応速度を
速めるためには好ましいが、必ずしも反応中に除去する
必要はない。本発明の方法において目的とするビフェノ
ール類が無置換〜三置換−4,4’−ビフェノール類の
ときは、次のプロトン不均化反応及び脱ブチル化反応を
行う。
【0022】2.プロトン不均化反応 本発明の方法では、酸化二量化反応後、反応条件によっ
ては目的生成物である置換ビフェノール類の他に、その
酸化生成物である置換ジフェノキノン類が生成すること
があるので、第二工程として、それらを目的の置換ビフ
ェノール類に転化するため、不活性ガス雰囲気下で、上
記一般式〔I〕で表される置換フェノール類の存在下に
酸化二量化の反応温度以上で反応させる。このプロトン
不均化反応を化学式で表すと、次のとおりである。
【0023】
【化8】
【0024】この反応は、不活性ガス雰囲気下で行われ
るが、不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム
等を用いる。酸化二量化反応で用いた酸素が残存してい
るとプロトン不均化を効率的に行うことができないの
で、反応前にこれら不活性ガスで系内を十分置換してお
くことが重要である。プロトン不均化のための水素源で
あるフェノール類は、酸化二量化反応での未反応原料フ
ェノールをそのまま使用してもよいし、新たにフェノー
ル類を追加添加してもよい。その使用量は、反応を効率
的に進行させるため、ジフェノキノン類に対して2倍モ
ル以上用いるのが好ましい。
【0025】反応方式としては、酸化二量化反応終了時
に残存している未反応フェノール類を蒸留回収しながら
プロトンの不均化反応を行ってもよい。この反応の反応
温度は、通常150〜250℃の範囲である。上述した
ように、酸化二量化反応で副生するベンゾキノン類は、
脱ブチル化反応の反応阻害物であり、製品の着色原因物
質でもあるので、極力低減化することが好ましいが、高
収率及び耐熱性樹脂原料に供するに足る品質を得るため
には、ベンゾキノン類の濃度が1.0重量%以下とする
のが好ましい。
【0026】3.脱ブチル化反応 本発明の方法では、酸化二量化反応及びプロトン不均化
反応の後、引き続き第三工程として、生成した置換ビフ
ェノール類を有機溶媒に溶解し、酸触媒により脱t−ブ
チル化反応を行う。この反応により、無置換のビフェノ
ール、または一置換、二置換及び三置換のビフェノール
類を製造することができる。プロトン不均化反応の生成
物中には水酸化ナトリウム触媒が残存するので、酸触媒
で脱ブチル化する際に反応阻害物となる。従って、脱ブ
チル化反応前に、水酸化ナトリウム触媒を除去するか、
脱ブチル化触媒である酸触媒を過剰に添加して反応を行
う必要がある。
【0027】溶媒 この反応に用いる有機溶媒としては、反応温度条件下で
ビフェノール類を溶解するものであればよいが、脱ブチ
ル化反応は100℃以上で実施されるため、これ以上の
沸点を有していることが必要である。具体的には、オク
タン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素類、キシレ
ン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチ
ルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、及び炭素数10
以下のアルキル基を有するアルキルベンゼン類などが挙
げられる。この中でも、アルキルベンゼン類は、4,
4’−ビフェノール類の溶解度がt−ブチル基置換ビフ
ェノール類のそれに比べて著しく小さく、従って室温で
反応生成物を濾過してもそれらの混入が殆ど無く、高純
度の4,4’−ビフェノールが容易に得られるので、最
も好ましい溶媒である。
【0028】溶媒の使用量は、使用するt−ブチル基置
換ビフェノールの溶解度及び反応温度によって異なる
が、通常、反応液のt−ブチル基置換ビフェノール濃度
が10〜70重量%となるような量であることが経済的
に好ましい。また、上記の溶媒を任意の割合で組み合わ
せた混合溶媒を使用することもできるが、いずれか一種
類の溶媒を用いることが、溶媒回収などの面から好まし
い。
【0029】触媒 この反応では、脱ブチル化触媒として、強酸を用いる。
例えば、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸系、硫
酸などが挙げられる。触媒の使用量は、t−ブチル基置
換ビフェノールに対して0.1〜20重量%の範囲であ
る。
【0030】反応条件 反応温度は、100〜250℃、好ましくは、130〜
200℃の範囲である。100℃より低いと反応時間が
長くなり、また、250℃より高いと生成物が劣化、着
色し、高純度で、且つ、白色の4,4’−ビフェノール
類を得ることは非常に困難となる。反応圧力は、通常、
常圧であるが、加圧下または減圧下でもよく、好ましく
は100Torr〜2atmの範囲である。反応時間は、反応
温度、反応圧力によって異なり、また、原料の種類や目
的とする化合物の置換基の数によって異なる。反応中、
脱離してくるイソブテンの量によって、平均の置換基の
数を求めて、目的とするところで反応を終了する。
【0031】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに説明す
る。 実施例1 温度計、ガス導入管、撹拌羽根、冷却管及びトラップを
備えた500mLのガラス製4つ口丸底フラスコに、
2,6−ジ−t−ブチルフェノール300g(1.46m
ol)及び粒状NaOH3.0g(0.075mol)を加
え、系内を窒素置換した後、加熱したオイルバスにて1
70℃まで昇温した。ついで、系内を純酸素でパージし
た後密閉系とし、反応を開始した。このときの系内圧力
は0.05kg/cm2-Gであった。反応の進行と共に酸素が
消費されるので、圧力が0.05kg/cm2-Gを保つように
酸素を1.39L/hrで導入した。5時間反応を行い
酸素が7.7L(総酸素供給量は、対化学量論量比で
0.94倍)消費された時点で酸素の導入を止め反応を
止めた。なお、反応時の酸素分圧は0.95kg/cm2であ
った。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィー
(GC)にて分析した結果、その組成は以下の通りであ
った。
【0032】 2,6-ジ-t-ブチルフェノール(2,6-DTBP) 16.4% 2,6-ジ-t-ブチルベンゾキノン(DBBQ) 0.2%(0.24%)* 3,3',5,5'-テトラ-t-ブチル-4,4'-ビフェノール(TBBPL) 81.8%(97.85%) 3,3',5,5'-テトラ-t-ブチル-ジフェノキノン(TBDPQ) 1.6%(1.91%) *:( )内の数字は選択率を示す(以下同じ)。
【0033】上記で得られた反応生成物を窒素置換した
後、200℃で30分間プロトン不均化反応を行い、TB
DPQをTBBPLに転化させた(DTBPに対するTBBPL収率:8
5.0%)。次いで、得られた反応生成物にジエチルベ
ンゼン300gを加えて加熱溶解した後、p−トルエン
スルホン酸を加え175℃で4時間脱ブチル化反応を行
ったところ、殆ど白色の4,4−ビフェノール(BPL)
の結晶が脱ブチル収率95.8%(110.8g)で得
られた。この生成物をガスクロマトグラフィー(GC)
にて分析したところ、純度は99.8%であった。ま
た、得られた粗BPLの色相は、島津社製分光光度計
(UV−2100)により400nmにおいて、メタノ
ール中の粗BPL5%溶液の吸光度を測定することによ
り評価した。10mmの石英セル中のにおける吸光度は
0.094であった。
【0034】比較例1 実施例1と同様の装置に、2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノール300g(1.46mol)とNaOH 3.0g
(0.075mol)を加え、窒素置換後170℃まで昇
温した。ついで、解放系のまま(常圧で)酸素を24.
3L/hrで導入し、5時間反応を行った。酸素供給量
は121.5L(対化学量論量比で14.9倍)、酸素
分圧は0.90kg/cm2であった。反応液をGCで分析し
た結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 19.7% DBBQ 1.1%( 1.37%) TBBPL 70.6%(87.92%) TBDPQ 8.6%(10.71
%) また、プロトン不均化反応後の脱ブチル化反応収率は9
0.1%(108.7g)であり、粗BPLの純度は9
9.3%、5%メタノール溶液の色相は0.247であ
った。
【0035】比較例2比較例1において酸素の代わりに
空気を用いる以外は、比較例1と同様の方法で8時間反
応を行った。酸素供給量は38.9L(対化学量論量比
で4.8倍)、酸素分圧0.18kg/cm2であった。反応
液をGCで分析した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 48.8% DBBQ 0.6%( 1.17%) TBBPL 50.4%(98.44%) TBDPQ 0.0%( 0.00%)
【0036】比較例3 磁気誘導撹拌装置及び温度調節装置を有する1Lステン
レス製オートクレーブに2,6−DTBP 500g
(2.43mol)及び水酸化カリウム5.0g(0.0
89mol)を加え、純酸素で系内を置換及び10kg/cm2-
Gまで昇圧した後、ヒーターで80℃まで昇温し反応を
開始した。反応の進行とともに酸素が消費されるので、
圧力が10kg/cm2-Gに保たれるように酸素を1.36L
/hrで導入した。6時間反応を行い、酸素が8.2L
(対化学量論量比で0.97倍)消費した時点で酸素の
導入を止め、反応を終了させた。生成物をGCにて分析
した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 60.5% DBBQ 2.5%( 6.33%) TBBPL 12.2%(30.89%) TBDPQ 24.8%(62.78%)
【0037】実施例2 実施例1においてNaOHの代わりにKOHを用いる以
外は、実施例1と同様の方法で5時間反応を行った。反
応液をGCで分析した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 12.2% DBBQ 0.4%( 0.46%) TBBPL 82.6%(93.97%) TMDPQ 4.8%( 5.46%) また、プロトン不均化反応後の脱ブチル化反応収率は9
4.5%(118.7g)であり、粗BPLの純度は9
9.7%、5%メタノール溶液の色相は0.109であ
った。
【0038】比較例4 実施例1においてNaOHの代わりに、酢酸第二銅を用
いる以外は実施例1と同様の方法で反応を6時間行い、
酸素が7.7L(対化学量論量比で0.94倍)消費し
た時点で酸素の供給を止め、反応を終了させた。反応液
をGCで分析した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 17.5% DBBQ 3.7%( 4.48%) TBBPL 72.8%(88.24%) TBDPQ 6.0%( 7.27%)
【0039】比較例5 実施例1においてNaOHの代わりに、炭酸カリウムを
用いる以外は実施例1と同様の方法で反応を5時間行
い、酸素が0.7L(対化学量論量比で0.09倍)消
費した時点で酸素の供給を止め、反応を終了させた。反
応液をGCで分析した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 89.1% DBBQ 2.7%(24.77%) TBBPL 7.8%(71.56%) TBDPQ 0.4%( 3.67%)
【0040】比較例6 実施例1においてNaOHの代わりに、重炭酸ナトリウ
ムを用いる以外は実施例1と同様の方法で反応を5時間
行い、酸素が0.5L(対化学量論量比で0.06倍)
消費した時点で酸素の供給を止め、反応を終了させた。
反応液をGCで分析した結果、以下の組成であった。 2,6−DTBP 93.7% DBBQ 1.3%(20.63%) TBBPL 4.5%(71.43%) TBDPQ 0.5%( 7.94%)
【0041】実施例3 実施例1と同様の装置に2−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール300g(1.83mol)及びNaOH3.0
g(0.075mol)を加え、実施例1と同様の方法で
5時間反応を行った。酸素の供給量は8.48L(対化
学量論量比で0.83倍)、酸素分圧は0.95kg/cm2
であった。反応液をGCで分析した結果、以下の組成で
あった。 2-メチル-6-t-ブチルフェノール 20.0% 2-メチル-6-t-ブチルベンゾキノン 0.4%( 0.50%) 3,3'-ジメチル-5,5'-ジ-t-ブチル-4,4'-ビフェノール 77.7%(96.28%) 3,3'-ジメチル-5,5'-ジ-t-ブチルジフェノキノン 0.6%( 0.74%) その他 1.3%( 1.61%)
【0042】
【発明の効果】本発明の方法によれば、色相の優れた高
純度のビフェノール類を得ることができる。特に、4,
4'−ビフェノールを高収率で製造することができ、工
業的に優れた方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕: 【化1】 (式中、R1 、R2 は、炭素数1〜8のアルキル基また
    はアラルキル基を表す。)で表される置換フェノール類
    を、無溶媒下溶融状態で、アルカリ金属水酸化物の存在
    下に、常圧〜10kg/cm2の圧力および0.1〜2kg/cm2
    の酸素分圧で、酸素量として化学量論量の0.3〜2倍
    の酸素含有ガスと接触させて酸化二量化することを特徴
    とする四置換−4,4’−ビフェノール類の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式〔I〕: 【化2】 (式中、R1 、R2 は、炭素数1〜8のアルキル基また
    はアラルキル基を表す。)で表される置換フェノール類
    を、無溶媒下溶融状態で、アルカリ金属水酸化物の存在
    下に、常圧〜10kg/cm2の圧力および0.1〜2kg/cm2
    の酸素分圧で、酸素量として化学量論量の0.3〜2倍
    の酸素含有ガスと接触させて酸化二量化し、次いで酸化
    二量化反応で生成した置換ジフェノキノンを、不活性ガ
    ス雰囲気下で、上記一般式〔I〕で表される置換フェノ
    ール類の存在下に反応させて置換ビフェノールに転化さ
    せることを特徴とする四置換−4,4’−ビフェノール
    類の製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式〔I〕: 【化3】 (式中、R1、R3は、炭素数1〜8のアルキル基または
    アラルキル基を表す。但し、R1及びR3の少なくとも一
    つはt−ブチル基である。)で表される置換フェノール
    類を、無溶媒下溶融状態で、アルカリ金属水酸化物の存
    在下に、常圧〜10kg/cm2の圧力および0.1〜2kg/c
    m2の酸素分圧で、酸素量として化学量論量の0.3〜2
    倍の酸素含有ガスと接触させて酸化二量化し、次いで酸
    化二量化反応で生成した置換ジフェノキノンを、不活性
    ガス雰囲気下で、上記一般式〔I〕で表される置換フェ
    ノール類の存在下に反応させて置換ビフェノールに転化
    させた後、有機溶媒に溶解し、酸触媒により脱t−ブチ
    ル化することを特徴とする、無置換〜三置換−4,4’
    −ビフェノール類の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0856504A1 (en) * 1997-01-30 1998-08-05 Honshu Chemical Industry Co. Ltd. Process for producing 3,3',5,5'-tetra-t-butylbiphenol

Cited By (3)

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