JPH059773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、照明器具に関するものであり、特に
いわゆるダウンアンドスポツト照明器具にかかる
ものである。

〔従来の技術〕

いわゆるダウンアンドスポツト照明器具は、天
井面等の取付面に照明器具本体を埋め込み固定
し、照明器具本体内に上下移動自在に灯具を設
け、灯具を照明器具本体内に収納した状態でダウ
ンライトして使用し、灯具を引き下ろし照明器具
本体外に露出させた状態でスポツトライトとして
使用するものであり、目的に応じて使い分けがで
きることから店舗を中心に使用されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来、このような照明器具では、照明器具本体
の直径両端の内周壁に灯具の上下移動をガイドす
るレールを配設し、第５図に示すような、中間部
が内方に凸なばね体の上下端に前記レールにガイ
ドされる樹脂製のコロをそれぞれ配設した保持具
１３を照明器具本体に灯具を取り付ける取付具の
上端近傍に設け、保持具をばね力によりレールに
押しつけることにより灯具を照明器具本体に対し
て上下移動自在に保持している。そして、灯具を
昇降させる際には、保持具のコロが回転すること
によりリール及びばね体との間の摩擦を少なくし
て上下移動が円滑に行なわれるようになつてい
る。

ところが、このような照明器具では、灯具の移
動は必ずしもコロの回転によるとは限らず摩擦力
の関係によつてはコロとレールとの間の滑りによ
る場合もあり、極端な場合には一回の昇降操作の
最中にコロの回転による移動とコロの滑りによる
移動が交互に生じるようなこともあり、動作が円
滑でなくなる恐れがあつた。

本考案は、前記の背景に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、灯具の昇降操作
を円滑に行なえる照明器具を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案による照明器具は、取付面に埋め込み固
定した照明器具本体の内に上下方向のレールを複
数配設し、灯具を水平面回転及び首振り可能に取
付具に取り付け、前記レールに弾性的に係合して
ガイドされる保持具により前記取付具を昇降可能
に照明器具本体内に配設して灯具を照明器具本体
内外出没可能とした照明器具において、前記保持
具は、矩形板の上下部をそれぞれ照明器具本体の
外方に斜めに曲折し略中央部の中片で取付具外側
部に固定されたばね体とこのばね体の上片及び下
片の先端を覆つて一体に固着されレールにガイド
されて摺接する樹脂製の摺動体よりなり、保持具
の昇降方向に関しばね体の下片を上片よりねかせ
たもとである。

〔実施例〕

第１図ないし第３図は本考案の１実施例を示す
ものであり、以下図面に基づき説明する。

この実施例はいわゆるダウンアンドスポツト照
明器具であり、第１図に示すように、有底円筒状
の照明器具本体１を天井面等の取付面２に穿設し
た照明器具本体挿通孔３に挿通して取り付けられ
ている。照明器具本体１の内には灯具４が取付具
５により上下移動、水平面内回転及び首振自在に
取り付けられている。

灯具４は、内にランプ６を装着するソケツト７
を有して、反射板８により配光制御され、照明器
具本体１の天板に取り付けられた端子台９に配線
接続され点灯可能になつている。

灯具４の照明器具本体１への取付は、照明器具
本体１の直径両端の内周壁に照明器具本体１の略
全高にわたつて灯具４の上下移動をガイドする略
樋状のレール１０を取り付け、該レール１０に灯
具４を支持する取付具５を係合することにより行
なつている。

取付具５は、中間部が内方に凸なばね体１１の
上下端に前記レール１０にガイドされる樹脂製の
摺動体１２をそれぞれ一体に固着して形成した保
持具１３と、照明器具本体１の内径よりやや小径
の円板状で一対の保持具１３をその直径の両端に
取り付けて上下移動自在な基板１４と、外基板１
４の中心に穿設された貫通孔１５に中心の孔を一
致させてねじ１６及びナツト１７により水平面内
回動自在に基板１４から垂下保持された一対の支
持腕１８を有する支持具１９とよりなり、灯具４
を前記一対の支持腕１８の間に首振自在に枢支し
ている。

保持具１３のばね体１１は、略矩形の板ばねの
上下部分をそれぞれ照明器具本体１の外方に斜め
に曲折して形成したもので、中間部分の中片１１
ｂで前記基板１４に鉛直方向に取り付けられてお
り、上片１１ａ及び下片１１ｃには各先端を覆つ
て樹脂製の摺動体１２がそれぞれ一体に固着され
ている。このばね体１１の上片１１ａ及び下片１
１ｃの水平からの角度ＣとＤとを比較するとＣ＜
Ｄとなつていて、保持具１３の上下移動方向に関
し上片１１ａより下片１１ｃの方がねかされてい
る。

保持具１３は、第４図イに示すような形状にな
つているため、基板１４に取り付けられた中片１
１ｂより上の部分の高さがあまり高くなくてよく
照明器具本体１の高さが低くて済む。また、灯具
を昇降する際に保持具１３とレール１０との間が
滑り摩擦のみになり操作中の摩擦力の変化が少な
くなり操作が円滑に行なえる。さらに、かかる照
明器具は、取付工事終了直後の状態では灯具４は
照明器具本体１に収納されており、最初の灯具高
さ調節は灯具４を引き下ろして行なわれるが、そ
の際上片１１ａ及び下片１１ｃの水平からの角度
ＣとＤとはＣ＜Ｄとなつているので引き下ろしに
対する抵抗が小さくでき操作がまた、保持具の構
成が簡単であり、作成や取り付けに要する手数を
少なくでき安価にできる。

それに対し、第４図ロ及びハのような場合に
は、照明器具本体１の高さが高くなるという問題
がある。

〔考案の効果〕

本考案は前述の通り構成されているので、保持
具の上片側の高さがあまり高くなくてよく照明器
具本体１の高さが低くて済む。また、灯具を昇降
する際に保持具とレールとの間が滑り摩擦のみに
なり操作中の摩擦力の変化が少なくなり操作が円
滑に行なえる。さらに、この照明器具は取付工事
終了直後の状態では灯具が照明器具本体に収納さ
れていて、最初の灯具高さ調節は灯具を引き下ろ
して行なわれるが、その際上片に比べて下片が保
持具の上下移動方向に関しよりねかされているの
で引き下ろしに対する抵抗が小さくでき操作が円
滑に行なえる。また、保持具の構成が簡単であ
り、作成や取り付けに要する手数を少なくでき安
価にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示すも
のであり、第１図は半断面正面図、第２図はレー
ルの正面図及び側面図、第３図は保持具の斜視図
である。第４図は保持具の比較説明用の側面図で
ある。第５図は本考案の従来例の保持具の斜視図
である。 １……照明器具本体、２……取付面、４……灯
具、５……取付具、１０……レール、１１……ば
ね体、１１ａ……上片、１１ｂ……中片、１１ｃ
……下片、１２……摺動体、１３……保持具、１
４……基板、１８……支持腕、１９……支持具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付面に埋め込み固定した照明器具本体の内に
   上下方向のレールを複数配設し、灯具を水平面内
   回転及び首振り可能に取付具に取り付け、前記レ
   ールに弾性的に係合してガイドされる保持具によ
   り前記取付具を昇降可能に照明器具本体内に配設
   して灯具を照明器具本体内外出没可能とした照明
   器具において、前記保持具は、矩形板の上下部を
   それぞれ照明器具本体の外方に斜めに曲折し略中
   央部の中片で取付具外側部に固定されたばね体と
   このばね体の上片及び下片の先端を覆つて一体に
   固着されレールにガイドされて摺接する樹脂製の
   摺動体よりなり、保持具の昇降方向に関しばね体
   の下片を上片よりねかせたことを特徴とする照明
   器具。