JPH059729A - スパツタリング法 - Google Patents
スパツタリング法Info
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- JPH059729A JPH059729A JP18357491A JP18357491A JPH059729A JP H059729 A JPH059729 A JP H059729A JP 18357491 A JP18357491 A JP 18357491A JP 18357491 A JP18357491 A JP 18357491A JP H059729 A JPH059729 A JP H059729A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 二種以上の成分元素をスパッタリングすると
きに、膜厚方向における組成濃度分布を容易に制御する
ことができるスパッタリング法を提供する。 【構成】 二つのターゲット28a,28bをそれぞれ
アルミニウムと銅で形成する。電力可変型の二つの直流
電源34a,34bをそれぞれ基板ホルダー26とター
ゲット28a,28bの間に接続する。基板ホルダー2
6とターゲット28aの間には直流電源34aにより定
電力を印加する。また、直流電源34bにより基板ホル
ダー26とターゲット28bの間に印加する電力はゼロ
から時間とともに一次関数的に増加させ、最終的に直流
電源34aの印加電力まで大きくする。
きに、膜厚方向における組成濃度分布を容易に制御する
ことができるスパッタリング法を提供する。 【構成】 二つのターゲット28a,28bをそれぞれ
アルミニウムと銅で形成する。電力可変型の二つの直流
電源34a,34bをそれぞれ基板ホルダー26とター
ゲット28a,28bの間に接続する。基板ホルダー2
6とターゲット28aの間には直流電源34aにより定
電力を印加する。また、直流電源34bにより基板ホル
ダー26とターゲット28bの間に印加する電力はゼロ
から時間とともに一次関数的に増加させ、最終的に直流
電源34aの印加電力まで大きくする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に電極配線
用等の薄膜を形成するスパッタリング法に関するもので
ある。
用等の薄膜を形成するスパッタリング法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム膜は半導体装置の配線に要
求される多くの特性条件を満足するため、半導体装置の
配線として用いられている。しかし、純粋のアルミニウ
ムだけで電極配線膜を形成すると、アルミニウムがコン
タクトホールでシリコン基板と反応してスパイク現象が
生じたり、エレクトロマイグレーション耐性が低い等の
弊害が生ずる。これらの弊害を防止するためにアルミニ
ウムに銅やシリコンなどの不純物を添加して電極配線膜
を形成する方法が知られている。従来は、電極配線用の
合金膜を形成するのに、二つのターゲットに同時にそれ
ぞれ一定の電圧を印加する同時スパッタリング法やター
ゲットとして予め合金で形成したものを用いるスパッタ
リング法などが利用されていた。例えば、アルミニウム
の中に銅を入れてたターゲットを用いて薄膜を形成する
と、銅が主に結晶粒界(grain boundary)に析出する。
この銅の存在により、アルミニウムの移動が妨げられる
ので、アルミニウムのエレクトロマイグレーション耐性
を高めることができる。
求される多くの特性条件を満足するため、半導体装置の
配線として用いられている。しかし、純粋のアルミニウ
ムだけで電極配線膜を形成すると、アルミニウムがコン
タクトホールでシリコン基板と反応してスパイク現象が
生じたり、エレクトロマイグレーション耐性が低い等の
弊害が生ずる。これらの弊害を防止するためにアルミニ
ウムに銅やシリコンなどの不純物を添加して電極配線膜
を形成する方法が知られている。従来は、電極配線用の
合金膜を形成するのに、二つのターゲットに同時にそれ
ぞれ一定の電圧を印加する同時スパッタリング法やター
ゲットとして予め合金で形成したものを用いるスパッタ
リング法などが利用されていた。例えば、アルミニウム
の中に銅を入れてたターゲットを用いて薄膜を形成する
と、銅が主に結晶粒界(grain boundary)に析出する。
この銅の存在により、アルミニウムの移動が妨げられる
ので、アルミニウムのエレクトロマイグレーション耐性
を高めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アルミニウ
ム−銅合金で構成したターゲットを用いてスパッタリン
グを行うと、アルミニウム−銅合金は偏析しやすいた
め、銅は基板界面に多く分布し、膜の表面に近い程、銅
の濃度が低くなる。アルミニウムと銅の濃度が均一であ
れば、一定の条件の下でエッチングを行うことができる
が、このように不均一であると、エッチングするときの
最適条件が合金膜の膜厚方向で異なり、パターニングし
にくいという問題が生ずる。
ム−銅合金で構成したターゲットを用いてスパッタリン
グを行うと、アルミニウム−銅合金は偏析しやすいた
め、銅は基板界面に多く分布し、膜の表面に近い程、銅
の濃度が低くなる。アルミニウムと銅の濃度が均一であ
れば、一定の条件の下でエッチングを行うことができる
が、このように不均一であると、エッチングするときの
最適条件が合金膜の膜厚方向で異なり、パターニングし
にくいという問題が生ずる。
【0004】また、アルミニウムに、たとえば1%のシ
リコンを入れたターゲットを用いて薄膜を形成すると、
シリコンは移動度が大きく基板界面に多く分布する。ま
た、後工程で熱処理すると、シリコンが集まって基板界
面にその結晶が析出することがある。このため、たとえ
ばコンタクトホールでは、その底部にシリコンが析出
し、コンタクト抵抗が大きくなったり、その析出量が多
くなるとアルミニウムとの導通がとれなくなったりする
という問題が生ずる。このような問題は、スパッタリン
グを行うときに、基板界面に析出しやすい元素の膜厚方
向における濃度分布が制御できれば、その元素の基板界
面近傍における濃度分布を小さくすることにより解決す
ることができる。
リコンを入れたターゲットを用いて薄膜を形成すると、
シリコンは移動度が大きく基板界面に多く分布する。ま
た、後工程で熱処理すると、シリコンが集まって基板界
面にその結晶が析出することがある。このため、たとえ
ばコンタクトホールでは、その底部にシリコンが析出
し、コンタクト抵抗が大きくなったり、その析出量が多
くなるとアルミニウムとの導通がとれなくなったりする
という問題が生ずる。このような問題は、スパッタリン
グを行うときに、基板界面に析出しやすい元素の膜厚方
向における濃度分布が制御できれば、その元素の基板界
面近傍における濃度分布を小さくすることにより解決す
ることができる。
【0005】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、二種以上の成分元素をスパッタリングするとき
に、膜厚方向における組成濃度分布を容易に制御するこ
とができるスパッタリング法を提供することを目的とす
るものである。
であり、二種以上の成分元素をスパッタリングするとき
に、膜厚方向における組成濃度分布を容易に制御するこ
とができるスパッタリング法を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、成分元素が異なる複数のターゲットにイ
オンを衝突させて、薄膜を形成するスパッタリング法に
おいて、前記薄膜を形成する際に、前記複数のターゲッ
トのうち少なくとも一つのターゲットに供給する電力を
変化させることにより前記ターゲットの構成原子の成膜
速度を変化させることを特徴とするものである。
めの本発明は、成分元素が異なる複数のターゲットにイ
オンを衝突させて、薄膜を形成するスパッタリング法に
おいて、前記薄膜を形成する際に、前記複数のターゲッ
トのうち少なくとも一つのターゲットに供給する電力を
変化させることにより前記ターゲットの構成原子の成膜
速度を変化させることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明は前記の構成によって、二種以上の成分
の元素をスパッタリングするときに、ターゲットに供給
する電力を変化させて、各ターゲットの構成原子の成膜
速度を変化させることにより、基板に形成する薄膜の膜
厚方向における組成濃度分布を所望の割合に制御する。
の元素をスパッタリングするときに、ターゲットに供給
する電力を変化させて、各ターゲットの構成原子の成膜
速度を変化させることにより、基板に形成する薄膜の膜
厚方向における組成濃度分布を所望の割合に制御する。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明の一実施例であるスパッタリング
法において使用するスパッタリング装置の概略構成図、
図2はそのスパッタリング法において基板ホルダーと二
つのターゲットの間に印加する電力の時間変化を示すグ
ラフである。
明する。図1は本発明の一実施例であるスパッタリング
法において使用するスパッタリング装置の概略構成図、
図2はそのスパッタリング法において基板ホルダーと二
つのターゲットの間に印加する電力の時間変化を示すグ
ラフである。
【0009】図1に示すスパッタリング装置は、スパッ
タチャンバー12と、スパッタチャンバー12内にアル
ゴン(Ar)ガスを導入するガス導入管14と、スパッ
タチャンバー12内のアルゴンガスを排気する排気管1
8と、シリコンウエハ上に二酸化シリコンが堆積されて
ある基板24と、基板24を保持する基板ホルダー26
と、アルミニウム(Al)と銅(Cu)でそれぞれ形成
したターゲット28a,28bと、ターゲット28a,
28bをそれぞれ保持するターゲットホルダー32a,
32bと、電力可変型の直流電源34a,34bとを備
えるものである。
タチャンバー12と、スパッタチャンバー12内にアル
ゴン(Ar)ガスを導入するガス導入管14と、スパッ
タチャンバー12内のアルゴンガスを排気する排気管1
8と、シリコンウエハ上に二酸化シリコンが堆積されて
ある基板24と、基板24を保持する基板ホルダー26
と、アルミニウム(Al)と銅(Cu)でそれぞれ形成
したターゲット28a,28bと、ターゲット28a,
28bをそれぞれ保持するターゲットホルダー32a,
32bと、電力可変型の直流電源34a,34bとを備
えるものである。
【0010】ガス導入管14にはガスの流量を調節する
バルブ16が設けられている。排気管18は真空ポンプ
22に繋げられ、真空ポンプ22はスパッタチャンバー
12内の圧力を小さくして真空状態を維持する。基板ホ
ルダー26とターゲット28a,28bは対向して配置
され、また両ターゲット28a,28bはその表面が同
一平面上に位置するよう水平に配置されている。基板ホ
ルダー26はアノードとしての、ターゲット28a,2
8bはカソードとしての役割を果たす。直流電源34a
は基板ホルダー26とターゲット28aに接続され、基
板ホルダー26は接地されている。同様に、直流電源3
4bも基板ホルダー26とターゲット28bに接続され
ている。また、イオンや原子の衝突により基板24及び
ターゲット28a,28bの温度が急激に上昇するのを
抑えるために、基板ホルダー26及びターゲットホルダ
ー32a,32bには図示しない冷却装置が設けられて
いる。基板ホルダー26は回転することができる構造と
されている。
バルブ16が設けられている。排気管18は真空ポンプ
22に繋げられ、真空ポンプ22はスパッタチャンバー
12内の圧力を小さくして真空状態を維持する。基板ホ
ルダー26とターゲット28a,28bは対向して配置
され、また両ターゲット28a,28bはその表面が同
一平面上に位置するよう水平に配置されている。基板ホ
ルダー26はアノードとしての、ターゲット28a,2
8bはカソードとしての役割を果たす。直流電源34a
は基板ホルダー26とターゲット28aに接続され、基
板ホルダー26は接地されている。同様に、直流電源3
4bも基板ホルダー26とターゲット28bに接続され
ている。また、イオンや原子の衝突により基板24及び
ターゲット28a,28bの温度が急激に上昇するのを
抑えるために、基板ホルダー26及びターゲットホルダ
ー32a,32bには図示しない冷却装置が設けられて
いる。基板ホルダー26は回転することができる構造と
されている。
【0011】次に、本実施例のスパッタリング装置を用
いて基板に薄膜を形成する動作について説明する。ガス
導入管14を通してスパッタチャンバー12内にアルゴ
ンガスを送り込む。真空ポンプ22によりガス圧力を1
0-2〜10-1Torrにして、基板ホルダー26とター
ゲット28aの間及び基板ホルダー26とターゲット2
8bの間に直流電力を印加する。ここで、基板ホルダー
26とターゲット28aの間には直流電源34aにより
図2(a)に示すように定電力を印加する。また、直流
電源34bにより基板ホルダー26とターゲット28b
の間に印加する電力は図2(b)に示すようにゼロから
時間とともに一次関数的に増加させ、最終的に直流電源
34aの印加電力まで大きくする。
いて基板に薄膜を形成する動作について説明する。ガス
導入管14を通してスパッタチャンバー12内にアルゴ
ンガスを送り込む。真空ポンプ22によりガス圧力を1
0-2〜10-1Torrにして、基板ホルダー26とター
ゲット28aの間及び基板ホルダー26とターゲット2
8bの間に直流電力を印加する。ここで、基板ホルダー
26とターゲット28aの間には直流電源34aにより
図2(a)に示すように定電力を印加する。また、直流
電源34bにより基板ホルダー26とターゲット28b
の間に印加する電力は図2(b)に示すようにゼロから
時間とともに一次関数的に増加させ、最終的に直流電源
34aの印加電力まで大きくする。
【0012】最初は、直流電源34aのみが印加される
ので、図1の左側の領域でグロー放電が発生し、正イオ
ンのアルゴンイオン(Ar+ )はターゲット28aの表
面に衝突し、アルミニウム原子をはじき出す。はじき出
されたアルミニウム原子は、アルゴンイオンにより充分
なエネルギーを得て、基板24に向かって飛行し、基板
24の表面に薄膜として付着する。時間が経過するに従
い、直流電源34bによる印加電力も大きくなるので、
図1の右側の領域でも、アルゴンガスが解離し、アルゴ
ンイオンがターゲット28bの表面に衝突し、銅原子を
はじき出す。はじき出された銅原子は、アルミニウム原
子とともに基板24の表面に薄膜として付着する。とこ
ろで、基板ホルダー26とターゲット28aの間の印加
電力の方が、基板ホルダー26とターゲット28bの間
の印加電力よりも大きいときには、成膜されたアルミニ
ウム−銅合金膜は基板界面での銅の濃度は極僅かである
が、基板ホルダー26とターゲット28bの間の印加電
力が大きくなる程、すなわち膜表面に近づくほど銅の濃
度は大きくなる。尚、スパッタリングを行っている間
は、基板ホルダー26を回転させることにより、基板全
体に均一にアルミニウム−銅合金膜を形成することがで
きる。そして、後工程でこの基板に対して熱処理が施さ
れると、アルミニウム−銅合金膜の厚さ方向における銅
の濃度が均一になる。このように本実施例のスパッタリ
ング法で成膜したアルミニウム−銅合金膜は、膜厚方向
における銅の濃度を容易に均一にすることができるの
で、エッチングの際には、一定の条件の下にエッチング
を行うことができ、したがって従来の合金膜に比べてパ
ターニングが容易になる。
ので、図1の左側の領域でグロー放電が発生し、正イオ
ンのアルゴンイオン(Ar+ )はターゲット28aの表
面に衝突し、アルミニウム原子をはじき出す。はじき出
されたアルミニウム原子は、アルゴンイオンにより充分
なエネルギーを得て、基板24に向かって飛行し、基板
24の表面に薄膜として付着する。時間が経過するに従
い、直流電源34bによる印加電力も大きくなるので、
図1の右側の領域でも、アルゴンガスが解離し、アルゴ
ンイオンがターゲット28bの表面に衝突し、銅原子を
はじき出す。はじき出された銅原子は、アルミニウム原
子とともに基板24の表面に薄膜として付着する。とこ
ろで、基板ホルダー26とターゲット28aの間の印加
電力の方が、基板ホルダー26とターゲット28bの間
の印加電力よりも大きいときには、成膜されたアルミニ
ウム−銅合金膜は基板界面での銅の濃度は極僅かである
が、基板ホルダー26とターゲット28bの間の印加電
力が大きくなる程、すなわち膜表面に近づくほど銅の濃
度は大きくなる。尚、スパッタリングを行っている間
は、基板ホルダー26を回転させることにより、基板全
体に均一にアルミニウム−銅合金膜を形成することがで
きる。そして、後工程でこの基板に対して熱処理が施さ
れると、アルミニウム−銅合金膜の厚さ方向における銅
の濃度が均一になる。このように本実施例のスパッタリ
ング法で成膜したアルミニウム−銅合金膜は、膜厚方向
における銅の濃度を容易に均一にすることができるの
で、エッチングの際には、一定の条件の下にエッチング
を行うことができ、したがって従来の合金膜に比べてパ
ターニングが容易になる。
【0013】上記の本実施例のスパッタリング法によれ
ば、二つの電源の印加電力を独立にコントロールするこ
とにより、各ターゲットに対するスパッタリング率を独
立に制御することができる。このため、各ターゲットの
構成原子の成膜速度を変えて、基板に形成される合金膜
の深さ方向の組成濃度分布を所望の割合に制御すること
ができる。上記の実施例では、後工程で熱処理を行うこ
とを前提にしたので、成膜時には銅の濃度を前述の如く
不均一としたが、熱処理をしない場合には成膜時に銅の
濃度を均一にすることもできる。
ば、二つの電源の印加電力を独立にコントロールするこ
とにより、各ターゲットに対するスパッタリング率を独
立に制御することができる。このため、各ターゲットの
構成原子の成膜速度を変えて、基板に形成される合金膜
の深さ方向の組成濃度分布を所望の割合に制御すること
ができる。上記の実施例では、後工程で熱処理を行うこ
とを前提にしたので、成膜時には銅の濃度を前述の如く
不均一としたが、熱処理をしない場合には成膜時に銅の
濃度を均一にすることもできる。
【0014】また、本実施例の方法は、いわゆる傾斜機
能材料薄膜の作製にも応用することができる。たとえ
ば、二種類の薄膜を張り付けて二層構造にする場合、両
膜は性質が異なるため、結合が弱く張り付かないことが
ある。しかし、本実施例の方法を用いると、各層の接合
部近辺で組成分布を徐々に変化させることができるの
で、層間の結合を強くすることができる。たとえば、タ
ーゲット28aを材料Aで構成し、ターゲット28bを
材料Bで構成した場合に、基板ホルダー26とターゲッ
トホルダー32aの間には図3(a)に示すように、時
刻t1 までは電源34aをオンにして一定の加速電力を
印加し材料Aだけをスパッタする。次に、時刻t1 から
時刻t2 の間は、電源34bをオンにして基板ホルダー
26とターゲットホルダー32bの間に加速電力を印加
し、材料Aと材料Bをスパッタする。時刻t2 で、電源
34aの電圧をゼロにする。その後、図3(b)に示す
ように電源34bだけをオンにして一定の加速電力を印
加し材料Bだけをスパッタする。このようにして薄膜を
形成すると、薄膜の一方の面は材料Aの性質を有し、他
方の面では材料Bの性質を有し両面で特性の異なる薄膜
を形成することができる。しかも中間部は材料Aと材料
Bの合金とすることができるので、二つの薄膜を張り合
わせて形成する場合に比べて、両膜を強固に結合するこ
とができる。
能材料薄膜の作製にも応用することができる。たとえ
ば、二種類の薄膜を張り付けて二層構造にする場合、両
膜は性質が異なるため、結合が弱く張り付かないことが
ある。しかし、本実施例の方法を用いると、各層の接合
部近辺で組成分布を徐々に変化させることができるの
で、層間の結合を強くすることができる。たとえば、タ
ーゲット28aを材料Aで構成し、ターゲット28bを
材料Bで構成した場合に、基板ホルダー26とターゲッ
トホルダー32aの間には図3(a)に示すように、時
刻t1 までは電源34aをオンにして一定の加速電力を
印加し材料Aだけをスパッタする。次に、時刻t1 から
時刻t2 の間は、電源34bをオンにして基板ホルダー
26とターゲットホルダー32bの間に加速電力を印加
し、材料Aと材料Bをスパッタする。時刻t2 で、電源
34aの電圧をゼロにする。その後、図3(b)に示す
ように電源34bだけをオンにして一定の加速電力を印
加し材料Bだけをスパッタする。このようにして薄膜を
形成すると、薄膜の一方の面は材料Aの性質を有し、他
方の面では材料Bの性質を有し両面で特性の異なる薄膜
を形成することができる。しかも中間部は材料Aと材料
Bの合金とすることができるので、二つの薄膜を張り合
わせて形成する場合に比べて、両膜を強固に結合するこ
とができる。
【0015】尚、上記の実施例では、アルミニウムと銅
の合金膜を形成する場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、たとえばアルミニウム
とシリコンの膜を形成してもよい。これにより、膜厚方
向におけるシリコンの濃度が均一なアルミニウム−シリ
コン膜を容易に形成することができるので、コンタクト
ホールがある場合でも、その底部にシリコンが析出し、
コンタクト抵抗が大きくなったり、アルミニウムとの導
通がとれなくなったりするという従来のアルミニウム−
シリコン膜の欠点を除去することができる。
の合金膜を形成する場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、たとえばアルミニウム
とシリコンの膜を形成してもよい。これにより、膜厚方
向におけるシリコンの濃度が均一なアルミニウム−シリ
コン膜を容易に形成することができるので、コンタクト
ホールがある場合でも、その底部にシリコンが析出し、
コンタクト抵抗が大きくなったり、アルミニウムとの導
通がとれなくなったりするという従来のアルミニウム−
シリコン膜の欠点を除去することができる。
【0016】また、上記の実施例では、二種類の構成元
素からなる膜を形成する場合について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、三種類以上の構成
元素からなる膜を形成してもよい。このとき、使用する
スパッタリング装置には、当然のことながら、使用する
元素の数に対応してターゲットや電源等の数を増やす必
要がある。
素からなる膜を形成する場合について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、三種類以上の構成
元素からなる膜を形成してもよい。このとき、使用する
スパッタリング装置には、当然のことながら、使用する
元素の数に対応してターゲットや電源等の数を増やす必
要がある。
【0017】更に、上記の実施例では、片方の電源の電
力だけを時間的に変化させてターゲットに印加した場合
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、両方の電源の電力を変化させてもよい。
力だけを時間的に変化させてターゲットに印加した場合
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、両方の電源の電力を変化させてもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
パッタリングを行うときに、ターゲットの構成原子の成
膜速度を制御することにより、膜厚方向における組成濃
度分布を制御して薄膜を形成することができ、したがっ
て例えば合金膜を形成するときに、容易に膜厚方向にお
いて均一な合金膜を形成することができるスパッタリン
グ法を提供することができる。
パッタリングを行うときに、ターゲットの構成原子の成
膜速度を制御することにより、膜厚方向における組成濃
度分布を制御して薄膜を形成することができ、したがっ
て例えば合金膜を形成するときに、容易に膜厚方向にお
いて均一な合金膜を形成することができるスパッタリン
グ法を提供することができる。
【図1】本発明の一実施例であるスパッタリング法にお
いて使用するスパッタリング装置の概略構成図である。
いて使用するスパッタリング装置の概略構成図である。
【図2】そのスパッタリング法において基板ホルダーと
二つのターゲットの間に印加する電圧の時間変化を示す
グラフである。
二つのターゲットの間に印加する電圧の時間変化を示す
グラフである。
【図3】基板ホルダーと二つのターゲット間に印加する
電圧の時間変化の他のパターンを示すグラフである。
電圧の時間変化の他のパターンを示すグラフである。
12 スパッタチャンバー 14 ガス導入管 16 バルブ 18 排気管 22 真空ポンプ 24 基板 26 基板ホルダー 28a,28b ターゲット 32a,32b ターゲットホルダー 34a,34b 直流電源
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 成分元素が異なる複数のターゲットにイ
オンを衝突させて、薄膜を形成するスパッタリング法に
おいて、前記薄膜を形成する際に、前記複数のターゲッ
トのうち少なくとも一つのターゲットに供給する電力を
変化させることにより前記ターゲットの構成原子の成膜
速度を変化させることを特徴とするスパッタリング法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18357491A JPH059729A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | スパツタリング法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18357491A JPH059729A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | スパツタリング法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059729A true JPH059729A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=16138196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18357491A Withdrawn JPH059729A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | スパツタリング法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH059729A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133065A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 株式会社アルバック | 成膜方法 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP18357491A patent/JPH059729A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133065A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | 株式会社アルバック | 成膜方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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