JPH0596402U - カムシャフトのスラスト軸受構造 - Google Patents

カムシャフトのスラスト軸受構造

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JPH0596402U
JPH0596402U JP4266992U JP4266992U JPH0596402U JP H0596402 U JPH0596402 U JP H0596402U JP 4266992 U JP4266992 U JP 4266992U JP 4266992 U JP4266992 U JP 4266992U JP H0596402 U JPH0596402 U JP H0596402U
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JP
Japan
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thrust
cam
camshaft
thrust bearing
groove
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JP4266992U
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Inventor
仁 坪井
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 車両エンジンのDOHC型動弁機構におい
て、スラスト軸受のスラスト面での潤滑を強化して、変
動を伴うスラスト荷重を確実に支持し、スラスト面の摩
耗等を低減する。 【構成】 カムシャフト5の2つのフランジ16の間で
カム軸受17にカムキャップ18を締結してスラスト軸
受を装着し、このスラスト軸受のカムキャップ18の両
側のスラスト面18aと、フランジ16の片側のスラス
ト面16aの径方向にそれぞれ溝21,23を円弧上に
形成し、これらの溝21,23によりスラスト面16
a,18aの全域に潤滑油を確保すると共に両者の間に
油膜を安定して形成し、この油膜で潤滑を強化し、変動
するスラスト荷重を確実に支持するように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両エンジンのDOHC型動弁機構において、2本のカムシャフト がヘリカルギヤで連結される場合のカムシャフトのスラスト軸受構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
DOHC型動弁機構として、吸気用と排気用の2本のカムシャフトが平行に配 置される方式がある。この方式では、それらの2本のカムシャフトがヘリカルギ ヤにより連結して互いに逆方向に等回転し、吸気用カムシャフトで吸気弁を、排 気用カムシャフトで排気弁を開閉動作するように構成される。このためこのカム シャフトにはヘリカルギヤにより軸方向のスラスト荷重を生じ、且つスラスト荷 重自体がトルク変動等により変動する。
【0003】 そこでカムシャフトにはスラスト軸受が取付けられ、スラスト面を潤滑して上 述のスラスト荷重を支持するようになっている。しかし近年、エンジン回転数や エンジン出力の増大に伴いトルク変動と共にスラスト荷重の変動が大きいことか ら、スラスト軸受ではスラスト面の潤滑等を一層充分に行って、スラスト支持強 度を増大することが望まれている。
【0004】 従来、上記カムシャフトのスラスト軸受構造に関しては、例えば実開昭62− 56825号公報の先行技術がある。ここで軸受部材とカム軸のフランジとの間 に油圧室を形成し、潤滑油を逆止弁を介して油圧室に供給し、カム軸の軸方向の 変位を油圧室のオイルリークにより吸収することが示されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のものにあっては、軸受部材とフランジの面が平面で あることから、両者の間に形成される油圧室では、カム軸と一体的なフランジの 回転により潤滑油が多くリークしてしまい、充分な潤滑油を確保することが難し い。また逆止弁を使用しているので、加工等が煩雑になり、コスト高を招く等の 問題がある。
【0006】 本考案は、この点に鑑みてなされたもので、カムシャフトに装着されるスラス ト軸受のスラスト面での潤滑を強化して、変動を伴うスラスト荷重を確実に支持 し、スラスト面の摩耗等を低減することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は、2本のカムシャフトがヘリカルギヤによ り連結され、カムシャフトにスラスト軸受が、カムシャフトの2つのフランジの 間でカムジャーナルにカムキャップを締結して装着される動弁機構において、そ のスラスト軸受の少なくともカムキャップの両側のスラスト面に第1の溝を、カ ムシャフト回転方向に対して外周より中心に向かうように形成し、且つその第1 の溝の外周に油穴開口部を設け、フランジの片側のスラスト面に第2の溝を、カ ムシャフト逆回転方向に対して外周より中心に向かうように形成するものである 。
【0008】
【作用】
上記構成に基づき、エンジン運転時にカムシャフトが回転する際に、スラスト 軸受では油穴開口部から潤滑油がフランジのスラスト面に向けて排出される。そ こでこの潤滑油が第2の溝で捕集されると共に、その潤滑油をカムキャップのス ラスト面の第1の溝に順次供給するようになり、こうして両スラスト面の全域に 潤滑油が適確に確保されて油膜が安定して形成され、この油膜によりスラスト面 の相互が強固に潤滑され、カムシャフトの変動するスラスト荷重が確実に支持さ れるようになる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図4において、車両用エン ジンのDOHC型動弁機構のカムシャフト部分について説明すると、動弁機構1 は排気カム2が形成されている排気用カムシャフト3と、吸気カム4が形成され ている吸気用カムシャフト5とを有し、これらの排気用カムシャフト3と吸気用 カムシャフト5が平行に配置されている。ここで例えば排気用カムシャフト3の 一端にカムスプロケット6が取付けられて、このカムスプロケット6にタイミン グベルト7が掛けられ、両カムシャフト3,5が一対のヘリカルギヤ8,9によ り連結されており、クランク軸により排気用カムシャフト3と吸気用カムシャフ ト5を同時に回転するようになっている。
【0010】 これらの2本のカムシャフト3,5は、軸方向の数箇所がラジアル軸受10に より回転可能に支持される。また例えば吸気用カムシャフト5において、ヘリカ ルギヤ9の近くの一端にスラスト軸受15が設けられている。
【0011】 図1において、スラスト軸受15について説明すると、カムシャフト5に2つ のフランジ16が所定の間隔で突出形成される。また2つのフランジ16の間隔 と略等しいカム軸受17とカムキャップ18を有し、カムシャフト5の2つのフ ランジ16の間でカム軸受17にカムキャップ18をボルト19で締結すること で、カム軸受17とカムキャップ18によりカムシャフト5の軸方向のスラスト 荷重を支持するように構成される。
【0012】 上記スラスト軸受15の潤滑強化対策として、図2と図3に示すようにカムキ ャップ18に潤滑油の油路20が設けられる。そしてカムキャップ18の両端の スラスト面18aの略中間より中心側の領域に、カムシャフト回転方向に対して 外周より中心に向かうように複数の溝21が円弧状に形成され、溝21の外周側 に油路20と連通する油穴開口部22が設けられている。また2つのフランジ1 6の片側のスラスト面16aの全域には、複数の溝23が上述と逆の関係、即ち カムシャフト逆回転方向に対して外周より中心に向かうように円弧状に形成され ている。
【0013】 次に、この実施例の作用について説明する。先ずエンジン運転時には、タイミ ングベルト7、カムスプロケット6、一対のヘリカルギヤ8,9により排気用カ ムシャフト3と吸気用カムシャフト5がエンジン回転数の1/2に同期して互い に逆方向に等回転する。そして吸気用カムシャフト5の吸気カム4で吸気弁が、 排気用カムシャフト3の排気カム2で排気弁がそれぞれ開閉動作される。
【0014】 このときスラスト軸受15では、カム軸受17とカムキャップ18の両側でカ ムシャフト5の2つのフランジ16が回転しており、カムキャップ18の油路2 0に潤滑油Aが供給され、この潤滑油Aが溝21の外周側の油穴開口部22から フランジ16のスラスト面16aに向かって排出される。そこでこの排出された 潤滑油Aは、スラスト面16aの回転に伴いその溝23により直ちに捕集されて スラスト面16aの全域に潤滑油Aを確保し、且つ中心側で高い油圧を生じるよ うになる。またこの溝23で捕集される潤滑油Aは、更にその溝23と全域で交 叉するように形成されるカムキャップ18のスラスト面18aの溝21にも順次 供給されることになる。このためカムキャップ18のスラスト面18aでも略全 域に潤滑油Aを確保し、且つ中心側で高い油圧を生じるようになる。
【0015】 こうしてカムキャップ18とフランジ16の両スラスト面16a,18aの間 には常に多量の潤滑油Aが封じ込められ、この潤滑油Aにより油膜Bが安定して 形成され、この油膜Bでスラスト面16a,18aの相互が強固に潤滑される。 そこでヘリカルギヤ8,9の歯形形状によりカムシャフト5の軸方向に作用する スラスト荷重Fが、スラスト面16,18aの油膜Bにより確実に支持される。 またトルク変動によりスラスト荷重Fも変動すると、油膜Bのダンピング効果に よりその変動が効果的に緩和されるようになる。
【0016】 本考案の他の実施例としては、カムキャップとカム軸受のスラスト面の一方ま たは両方に溝を形成することもできる。またスラスト面の最大油圧発生位相をカ ムシャフトのスラスト発生位相と一致するように溝を形成することもできる。
【0017】 以上、本考案の実施例について説明したが、スラスト軸受の配置等の異なる場 合にも同様に適応することができる。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、DOHC型動弁機構において2本のカ ムシャフトがヘリカルギヤにより連結される場合のスラスト軸受が、少なくとも カムキャップとカムシャフトのフランジの両スラスト面の間に油膜を形成するよ うに構成されるので、スラスト面相互の潤滑が強化される。このためスラスト面 の摩耗を低減することができ、変動するスラスト荷重を確実に支持することが可 能になり、スラスト打音も低減する。
【0019】 カムキャップとフランジのスラスト面に溝を形成した構成であるから、スラス ト面の全域に潤滑油を確保して、油膜を安定して形成することができる。両スラ スト面の中心側の油圧が高い状態になるので、潤滑効果やダンピング効果が高く なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るカムシャフトのスラスト軸受構造
の実施例を示す斜視図である。
【図2】同実施例の溝形状を示す正面図である。
【図3】同実施例の機能説明図である。
【図4】DOHC型動弁機構の概略を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 動弁機構 3 排気用カムシャフト 5 吸気用カムシャフト 8,9ヘリカルギヤ 15 スラスト軸受 16 フランジ 18 カムキャップ 21,23 溝 22 油穴開口部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本のカムシャフトがヘリカルギヤによ
    り連結され、カムシャフトにスラスト軸受が、カムシャ
    フトの2つのフランジの間でカムジャーナルにカムキャ
    ップを締結して装着される動弁機構において、そのスラ
    スト軸受の少なくともカムキャップの両側のスラスト面
    に第1の溝を、カムシャフト回転方向に対して外周より
    中心に向かうように形成し、且つその第1の溝の外周に
    油穴開口部を設け、フランジの片側のスラスト面に第2
    の溝を、カムシャフト逆回転方向に対して外周より中心
    に向かうように形成することを特徴とするカムシャフト
    のスラスト軸受構造。
  2. 【請求項2】 上記第1の溝はスラスト面の略中間より
    中心側の領域で複数個円弧状に形成され、第2の溝はス
    ラスト面の全域に複数個円弧状に形成されることを特徴
    とする請求項1記載のカムシャフトのスラスト軸受構
    造。
JP4266992U 1992-05-27 1992-05-27 カムシャフトのスラスト軸受構造 Pending JPH0596402U (ja)

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JPH0596402U true JPH0596402U (ja) 1993-12-27

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