JPH059633B2 - - Google Patents

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JPH059633B2
JPH059633B2 JP60074167A JP7416785A JPH059633B2 JP H059633 B2 JPH059633 B2 JP H059633B2 JP 60074167 A JP60074167 A JP 60074167A JP 7416785 A JP7416785 A JP 7416785A JP H059633 B2 JPH059633 B2 JP H059633B2
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fuel
sliding member
chamber
injection valve
fuel injection
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Peter Sunn Pedersen
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MAN B&W Diesel AS
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MAN B&W Diesel AS
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Publication date
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Publication of JPH059633B2 publication Critical patent/JPH059633B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M41/00Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はデイーゼルエンジンに係り、特に1箇
以上の燃料噴射弁を有し、この燃料噴射弁は主燃
料及び液体パイロツト燃料をエンジンの各シリン
ダに噴射するためのノズル孔を有し、別個に各作
動サイクル毎の主燃料の噴射量を計量する装置を
有する燃料系統を備え、着火性の悪い燃料で作動
する、デイーゼルエンジン及びこのエンジンに使
用する燃料噴射弁に関する。
〔従来技術〕
ある種のデイーゼル燃料は着火性(通常、セタ
ン価で表わされる)が悪く、エンジンの作動を最
適にする時期に噴射されても確実には着火しな
い。このような燃料は芳香族含有量の多い燃料で
あり、これには「溶剤で精製した石炭」や石油精
製工程における釜残も含まれる。この釜残は重質
溜分を強くクラツキングする場合の釜残も含む。
また、代替的な燃料としてメタノール及びエタノ
ールは小型エンジン用に興味あるものであり、そ
の他に天然ガス、石炭ガス、生物工学による生成
ガス等の各種気体燃料があるが、これらの燃料の
セタン価は極めて低く、負の値の場合さえある。
この着火性の悪い燃料の利点は、従来の燃料に較
べて安価なことと、局地的に大量に利用できる点
にある。
[発明が解決しようとする課題] このような着火性の悪い燃料を、圧縮比を極端
に高くすることなく使用するために、従来は、前
記着火性の悪い燃料を主燃料とし、これに着火性
の良い燃料、例えばガソリンやデイーゼル燃料を
ある程度加えて来た。このように2種類の燃料を
均一に混合してデイーゼルエンジンに噴射する方
法を用いれば、従来の噴射弁を殆んどそのまま使
用できるが、燃費が通常、10〜20%増加する。ま
た、この方法を採り得るのは前記主燃料が液体の
場合に限られるし、燃料の種類によつては添加剤
を加えて乳化させたり、その添加量を燃料貯蔵中
に層状に分離しない程度におさえたりする必要が
ある。
本発明は、別の技術開発、即ち「出力が大きく
効率の良い気体燃料燃焼型デイーゼルエンジンの
開発」の名称の計画(パリCIMAC協議会報告書
第D11.2参照)から出発したものである。この公
知の技術では、主燃料とパイロツト燃料は別々に
噴射弁に送られ、この噴射弁は共通の霧化器を有
し、この霧化器は2組のノズル孔を有し、各ノズ
ル孔はそれぞれ前記一方の燃料を噴射し、この噴
射弁に組み込まれたバルブ装置が上記ノズル孔へ
の燃料通路の開閉を制御する。前記報告書には、
パイロツト燃料(デイーゼル燃料)を約5%、主
燃料(気体で)を95%にすればエンジンを作動さ
せ得ると記載されている。この比率はエンジン作
動中に変え得るし、特にエンジン始動時には液体
の先行燃料のみで運転することもできる。その理
由は2組のバルブ装置を各個の制御するからであ
る。
本発明はパイロツト燃料の所要量の減少と、燃
料系統の構造及び制御の単純化を目的とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明は、エンジンの各シリンダに組み込まれ
た1個以上の燃料噴射弁と、各燃料噴射弁の主燃
料入口に加圧された主燃料を供給する装置と、液
体パイロツト燃料の各燃料噴射弁に共通の高圧供
給装置と、前記共通の高圧供給装置から各燃料噴
射弁のパイロツト燃料の入口までの管路とを有す
る燃料系統を含むデイーゼルエンジンを提供する
ものであり、前記各燃料噴射弁は、 この燃料噴射弁の前端部に配設され、端部壁体
を有し、内部が円筒形であつて内部に1組のノズ
ル孔が形成されている側壁を有する中空の霧変器
と、 前記霧化器内に整合して軸線方向に移動可能で
あり、内部に空洞を有し、側壁に出口孔を有する
円筒形の摺動部材と、 前記主燃料入口を前記摺動部材の空洞に接続さ
せる燃料通路と、 前記摺動部材の最前端の位置を決め、前記ノズ
ル孔を前記摺動部材の側壁で塞ぎ、前記摺動部材
の前端面を前記霧化器の端部壁体から離間させて
チヤンバを形成する装置と、 前記摺動部材をその前記端部位置から後方に移
動させて、前記摺動部材から前記ノズル孔を通し
て燃料の噴射を開始させる装置と、 前記チヤンバを前記パイロツト燃料の高圧供給
装置に接続させ、逆止弁を含み、この逆止弁が燃
料の前記チヤンバの方にのみ流れるようにするパ
イロツト燃料通路と、 前記摺動部材に設けられ、前記チヤンバと前記
摺動部材とを接続させる、細い孔とを有する。
上述の燃料系統の単純化は、エンジンの燃焼室
の中に霧化器を突出させ、この霧化器の側壁の最
先端部のノズル孔を摺動部材のみで交互に開閉す
ることに関する。次に詳細に説明するように、前
記摺動部材は、前記霧化器の中で往復運動するこ
とにより、燃料噴射時期の始点と終点を決めるの
みならず、燃料噴射後、前記摺動部材が前進する
間、この摺動部材が前記ノズル孔を塞いでいる時
に、この摺動部材がこの摺動部材の端面の前のチ
ヤンバからこの摺動部材の内部の空洞の中に燃料
を送入するプラジヤポンプの作用をする。次の段
階で前記摺動部材は最前端の位置に留まり、従つ
て多量のパイロツト燃料が前記摺動部材の空洞の
中に入り、次にこのパイロツト燃料が次の燃料噴
射の極めて早い時期に噴射されるので、この時期
に噴射される燃料のパイロツト燃料の混入率が大
きくなる。従つて前記ノズル孔から噴射される燃
料の着火が確実に早くなるので、残余のパイロツ
ト燃料が噴射されている間も、更には噴射される
燃料が実用的に主燃料のみになつても、噴射され
る燃料は容易に着火する。一対の噴射弁を使用す
る場合については、後述するように、前記摺動部
材の前のチヤンバは、エンジンの各サイクルの間
に、前記高圧供給装置と前記チヤンバを接続する
通路にある逆止弁とを経由して前記高圧供給装置
から供給されるパイロツト燃料が再充填される。
パイロツト燃料の燃費を本発明に基いて減少さ
せるには、パイロツト燃料を単独又は主燃料に混
合して、噴射時の最初の短時間だけ噴射させる。
例えば低速2サイクルの舶用エンジンでは、パイ
ロツト燃料を10〜20%含む燃料を、燃料噴射の最
初だけ主燃料と共に噴射するように燃料系統を設
計することが可能であり、瞬間的に着火させるに
はこれまで充分であり、各燃料噴射時の残余の時
間は主燃料のみを噴射させる。従つてパイロツト
燃料の燃費は、全負荷時に、全燃費の1%以下に
減る。エンジンの負荷が減るにつれて圧力と温度
が下り、着火し難くなるので、パイロツト燃料の
噴射燃料への混入率を増やす。
前記エンジンにパイロツト燃料供給装置の吐出
圧力を変える装置を設けるのが好ましい。このよ
うにすれば、主燃料とパイロツト燃料の比率を、
運転条件に応じて簡単に変えることができる。そ
の理由は、前記吐出圧と高くすればパイロツト燃
料の比率が増え、このパイロツト燃料の多い燃料
がシリンダの中に最初に噴射されるからである。
本発明は更に、上述のエンジンに適する燃料噴
射弁を提供する。この燃料噴射弁は、 この燃料噴射弁の前端部に配設され、端部壁体
を有し、ノズル孔が側部形成されている円筒形の
内壁を有する中空の霧化器と、 前記霧化器内に整合して軸線方向に移動し、側
壁に出口孔のある内部空洞を有する円筒形の摺動
部材と、 主燃料と入口の前記摺動部材の空洞とを接続す
る燃料通路と、 前記摺動部材の最前端部の位置を決める装置で
あつて、前記ノズル孔を前記摺動部材の側壁で塞
ぎ、前記摺動部材の前端面を前記霧化器の端部壁
体から離間させてチヤンバを形成する装置と、 前記摺動部材を前記端部位置から後退させて、
燃料の前記摺動部材から前記ノズル孔を通る噴射
を開始させる装置と、 前記チヤンバをパイロツト燃料入口に接続さ
せ、逆止弁を含み、この逆止弁が燃料を前記チヤ
ンバの方にのみ流すパイロツト燃料通路と、 前記摺動部材に形成され、前記チヤンバと前記
摺動部材の空洞を接続する比較的狭い孔とを有す
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図によつて詳細に説明
する。
図及び説明を簡潔にするために最外側の噴射弁
のみについて図示及び説明を行なう。この噴射弁
は、作動中、エンジンのシリンダの燃焼室の中に
突出する。この噴射弁の製造及び装着に関する、
本発明に直接関係しない細部については、デンマ
ーク特許出願第2532/32号を参照されたい。この
特許出願に開示されている噴射弁と同様に、第1
図に示す噴射弁は外部ハウジング(第1図には図
示せず)を有し、このハウジングによつて前記噴
射弁をデイーゼルエンジンのシリンダーカバーに
装着する。このハウジングはスピンドル案内部材
1を取り囲み、このスピンドル案内部材1の最端
部に霧化器2が保持される。この霧化器2の保持
は電子ビーム溶着又は押圧整合により行なう。本
噴射弁は前記霧化器の円錐形の肩部3を貫いて前
記外部ハウジング(図示せず)の反対側の肩部に
係合保持される。
前記噴射弁はエンジンシリンダーカバーに装着
されて前記燃焼室の中に突出し、霧化器2は噴射
弁の最先端部に装着され、この霧化器2は端部壁
体4によつて閉じられ、この霧化器2の側壁の、
前記端部壁に体から後方に離間した位置に、複数
の傾斜したノズル孔5が設けられ、このノズル孔
5から燃料が前記エンジンシリンダーの中に噴射
される。スピンドル6は、スピンドル案内部材1
に密着整合して軸線方向に移動し、このスピンド
ル6の最先端部は円錐形の弁座を形成し、この弁
座の面は対向するスピンドル案内部材1の円錐面
と共働して主燃料遮断弁7を構成し、主燃料は主
燃料中央通路8及びスピンドル6の傾斜した孔を
9を通して供給される。
スピンドル6の最先端部の主燃料遮断弁の下流
側に、外面が円筒形の摺動部材10が保持され、
この摺動部材10の外面は霧化器2に整合して軸
線方向に移動することができる。摺動部材10は
内側空洞11を有し、この空洞は霧化器側壁の最
後端部の主燃料入口12を介して主燃料遮断弁の
下流側と連通する。摺動部材10の前端面の直ぐ
後側に、空洞11に外側に対して傾斜する端部1
3があり、この傾斜した端部13が前記摺動部材
の円筒形の側面の円弧形の出口孔に開く。この出
口孔は、スピンドル6と摺動部材10が第1図に
示す閉鎖位置から全開位置まで持ち上げられた時
にノズル孔5と並び、閉鎖位置にある時にノズル
孔5が摺動部材10に壁体によつて塞さがれるよ
うに配設される。
前記閉鎖位置では、主燃料遮断弁7の前記弁座
の面の間から液体の主燃料が漏れないようにす
る。この漏洩防止は、スピンドル6とスピンドル
案内部材7を含む噴射弁の固定部分との間に閉鎖
用ばね(図示せず)を作用させ、摺動部材10の
端面を霧化器の端部壁体4から離間させてチヤン
バ14を形成させることにより行なう。細い通路
即ち孔15は前記チヤンバ14から摺動部材端壁
を貫いて空洞11の端部13の中に通ずる。チヤ
ンバ14の溝16は摺動部材の軸線に平行に前記
摺動部材の面を貫いて延び、更にこのチヤンバ1
4は霧化器2の環状通路17に通じ、前記霧化器
2の孔18とこれに並ぶ噴射弁の孔スピンドル案
内部材1の穴19に接続され、この穴19はスピ
ンドル案内部材の壁体のチヤンバー20につなが
る。パイロツト燃料供給用通路21はチヤンバ2
0に開口し、開口部は、通常、逆止弁により閉じ
られ、この逆止弁は球22、この球と共働するば
ね23、及びこのばねの支持部24より成る。
上記噴射弁はデイーゼルエンジンの燃料系統に
取り付けられ、従来の方法により前記エンジンの
シリンダー内での燃焼行程サイクルの適当な時期
に、このエンジンの負荷に適合するように計量さ
れた液状の主燃料が主燃料入口(図示せず)に供
給され、この供給された主燃料は主燃料中央通路
8を経由して前記シリンダに供給される。このよ
うに主燃料は共通の高圧装置から個別制御用バル
ブを介して各シリンダの噴射弁に適当に交互に供
給され、これに対し着火性の良いパイロツト燃料
は各噴射弁のパイロツト燃料入口(図示せず)に
直接結合された共通の高圧装置から前記エンジン
の全ての噴射弁に供給される。前記パイロツト燃
料入口は前記噴射器のパイロツト燃料供給用通路
21に接続されている。前記共通のパイロツト燃
料供給装置は適当に、好ましくは調整できるよう
に維持され、このパイロツト燃料供給装置の圧力
は、主燃料が主燃料遮断弁7を開く圧力と同程度
とするのが好ましく、この主燃料が主燃料遮断弁
7を開く力はスピンドル6が前記ばね(図示せ
ず)の作用で閉じる力よりも大きい。前記噴射弁
の機能を、やや概念的に第3図に示す。この第3
図の下側の曲線はスピンドル6の上昇曲線であ
り、横軸に時間を示す。この座標の前記スピンド
ル上昇曲線の上方の実線の曲線はチヤンバ14
の圧力を示す。2箇所の破線の曲線は摺動部材
の空洞11,13の圧力を示す。この圧力は、前
記空洞11の開閉時にチヤンバ14の圧力と異る
が、その他の時期ではチヤンバ14の圧力に等し
いかほぼ等しい。
時点t1で、主燃料供給通路8の圧力上昇によ
り、スピンドルが上昇を開始する。この時点t1
り前のチヤンバ14及び摺動部材の空洞11,1
3の圧力は、同じ圧力であり、パイロツト燃料供
給路21に結合された前記パイロツト燃料供給装
置の圧力とも等しい。前記スピンドルの第1上昇
期即ちt1からt2までの間は、曲線から分るよう
に、前記空洞の圧力は主燃料供給路8の圧力に追
随するがこの主燃料供給路8の圧力よりも大きく
且つ急速に増大する。チヤンバ14の圧力は孔1
5の断面積が小さいために上昇がやや遅い。球即
ち逆止弁22が閉じているので、燃料は摺動部材
の空洞から孔15を通つてチヤンバ14に流れ
る。時点t2では、摺動部材10は高く上昇するの
でノズル孔5が開き始める。その後に空洞11,
13及びチヤンバ14の圧力は最初降下し、逆止
弁22が開き、パイロツト燃料がチヤンバ14に
流入し、極めてゆつくりとではあるがチヤンバ1
4から孔15を通つて摺動部材の空洞に流入す
る。孔15の上記絞り作用によつて、曲線と曲
線を比較すれば明らかな如く、チヤンバ14の
圧力低下は空洞11,13の圧力より小さい。
時点t3では、スピンドル6は摺動部材10と共
に停止装置(図示せず)で止められるまで上昇
し、この上り切つた位置で前記摺動部材の空洞の
一部をなす出口の孔13はノズル5と並び、従つ
てこのノズル孔5は全開になる。この時点t3から
時点t4まで、燃料の主噴射が行なわれ、この噴射
圧力は曲線で示す如く最初増加し、従つてこの
時期、逆止弁22が閉じられる。主燃料通路8へ
の主燃料の供給が中断すると前記主燃料供給路及
び摺動部材の空洞の圧力は急速に低下し、主燃料
の圧力が閉鎖用ばねのスピンドル6を押す力より
小さくなつた時、即ちt4の時点、前記スピンドル
及び摺動部材10が第1図に示す閉鎖位置に戻り
始める。
この閉鎖位置への復帰の初期に、前記燃料がノ
ズル孔5から摺動部材の空洞の外に流出するの
で、この摺動部材の空洞の圧力(曲線)は主燃
料供給路8の供給圧力と同様に急速に減少する。
逆にチヤンバ14の圧力(曲線)は、逆止弁2
2が未だ閉じているから摺動部材の空洞の圧力よ
り高くなり、前記摺動部材10はプランジヤポン
プと同様の作用をしてパイロツト燃料をチヤンバ
14から孔15を通して空洞部13に送り込む。
摺動部材10がノズル孔5を完全に閉じた時
に、摺動部材の空洞の圧力も増加するが(曲線
)、このノズル孔が完全に閉じられる迄、即ち
時点t5までは、燃料はチヤンバ14から摺動部材
の空洞11,13の中に送入され、第3図に示す
如く、チヤンバの圧力が前記空洞の圧力より高
い。この時期からスピンドルが次に作動するまで
の間は、前記チヤンバの圧力と空洞の圧力は孔1
5によつて均等になり、続いて、この圧力は比較
的ゆつくりとパイロツト燃料供給路21の一定の
圧力迄減少する。この圧力減少が生ずるのは前記
摺動部材と霧化器との間からの漏洩を止め得ない
からである。
従つて、摺動部材10が移動して閉じる間、パ
イロツト燃料は摺動部材の空洞11の最先端部1
3の中にある程度流入し、次に摺動部材がノズル
孔5を塞がなくなつた時に主燃料とパイロツト燃
料が混合し、この混合燃料は前記噴射時期の初期
即ち第3図のt2からt3までの時期の最初及び最も
早い段階にノズル孔から送り出される。前記パイ
ロツト材料の流入量は、前記各噴射弁に共通のパ
イロツト燃料供給装置の吐出圧が変れば変化す
る。その理由は、チヤンバ14の圧力が最初高い
ので、パイロツト燃料が増加し、このパイロツト
燃料が、各作動サイクル中に、チヤンバから摺動
部材の空洞の中に流入するからである。
第3図のグラフは、噴射弁の摺動部材10を8
mm、孔15の直径を1.0mmとした時のものである。
孔15を細くすれば作動中の圧力の均等化は遅く
なり、従つてパイロツト燃料の量が最も多くなる
が、前記摺動部材の閉じる時の背圧も大きくな
る。従つて、前記摺動部材の直径と孔の直径との
比率は16:1より大きくせず、4:1より小さく
しない方が良いと思料する。
第2図に、主燃料が気体の場合の噴射弁の実施
例を示す。この噴射弁の構成部は、第1図に示し
た実施例の各部と完全に対応するので、符号も同
一の数字に100を加えた数字となる。以下、第1
図の実施例と異る点についてのみ説明する。
第2図において、霧化器102の側壁のノズル
孔105の開閉は、細長い摺動部材131によつ
て制御され、この摺動部材131は前記霧化器及
びスピンドル案内部材101を貫いて狭い間隔を
有するように整合する。これに対応するように前
記摺動部材の内部の空洞は主燃料中央通路111
を形成し、この通路111は前記摺動部材の長手
方向に延び、この通路111の最後端部(図示せ
ず)は圧力が一定な気体の主燃料供給装置に恒久
的に結合される。この主燃料供給圧力はパイロツ
ト燃料供給装置の圧力以上であり、従つて噴射弁
のパイロツト燃料供給路121の圧力以上であ
る。
第1図では、噴射弁の固定部分と可動部分との
接触面は共働してスピンドル6の最前端部即ち閉
鎖位置を形成すると共に主燃料供給路の遮断弁7
を形成したが、これに対応する第2図の実施例で
は接触面(図示せず)は閉鎖位置を決める作用を
する丈である。その理由は第2図の実施例では主
燃料供給路の主燃料入口から主燃料出口までの間
に主燃料遮断弁がないからである。
摺動部材131は第2図に示す閉鎖位置から開
放位置まで上昇し、この開放位置で摺動部材の空
洞111の端部113の横向きの出口孔はノズル
孔105と並ぶ。この摺動部材の移動は、駆動液
を適切な圧力でスピンドル案内部材101の通路
132を介して環状のチヤンバ133に供給し、
このチヤンバ133で前記駆動液の圧力を摺動部
材131の環状の肩部に作用させることにより行
なう。従来の燃料ポンプと同形のポンプを用い
て、前記エンジンのシリンダー内での作動サイク
ルの適当な時点に、このエンジンの負荷に適合す
る量の駆動液を送ることができる。
更に第2図にはスピンドル案内部材101の通
路134を示す。この通路134に適当な遮断
剤、例えば潤滑性を有する油を一定の圧力で送入
し、この圧力を気体燃料供給路111の圧力を高
くする。この遮断剤は環状のチヤンバ135から
縦長の溝136を通り前記摺動部材の表面に分布
し、駆動用チヤンバ133とノズル孔105との
間の摺動面に沿つて離間する円形の溝137に達
する。従つて、この送入された遮断剤は前記気体
燃料と駆動液との間をシールすると共に前記摺動
部材を潤滑する作用をする。
以上の説明により明らかな如く、第2図の実施
例の基本的事項は全て第1図の実施例と同様であ
るが、燃料噴射時期の圧力の条件が若干異る。こ
の相違点は気体の燃料が圧縮性を有すること及び
主燃料の供給路111の入口における圧力が一定
であることである。
第1図及び第2図に示した実施例は、前端部が
外側に傾斜しており、特に排気弁がシリンダーカ
バーの中心に装着されたエンジンに適するもので
あり、それ故に複数の噴射弁が各シリンダーカバ
ーの周辺沿いに装着され、各噴射弁のノズル孔が
比較的小さい角度の範囲内に分布する。
シリンダーカバーの中心に1個の噴射弁を有す
るエンジンでは、その噴射弁は、通常霧化器の全
周に沿うノズル孔を有し、これに対応するように
摺動部材の壁部に独立の穴即ち燃料通路が外側に
前記ノズル孔に向かうようにあけられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は液体の主燃料を使用するエンジン用の
本発明に基く噴射弁の最前端部の軸線方向の断面
図、第2図は気体の主燃料を使用するエンジン用
の本発明に基く他の噴射弁の第1図に対応する軸
線方向の断面図、第3図は燃料噴射弁の霧化器の
圧力の状況を示すグラフである。 1,101……スピンドル案内部材、2,10
2……霧化部、3,103……肩部、4,104
……端部壁体、5,105……ノズル孔、6……
スピンドル、7……主燃料遮断弁、8……主燃料
通路、9……傾斜した孔、10……駆動部材、1
1,13,111,113……空洞、12……主
燃料入口、14,114……チヤンバ、15,1
15……孔、16……溝、17……環状路、1
8,19,118,119……孔、20,120
……チヤンバ、21,121……パイロツト燃料
通路、22,122……逆止弁、23,123…
…ばね、24,124……ばね支持部、132,
134……通路、133,135……チヤンバ、
136……溝。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エンジンの各シリンダーに取り付けられた1
    個以上の燃料噴射弁と、各燃料噴射弁の主燃料入
    口に加圧された主燃料を供給する装置と、液体パ
    イロツト燃料の各燃料噴射弁に共通の高圧供給装
    置と、前記高圧供給装置から各燃料噴射弁のパイ
    ロツト燃料の入口までの管路とを含む燃料系統を
    有するデイーゼルエンジンにおいて、前記デイー
    ゼルエンジンの各燃料噴射弁は、 前記燃料噴射弁の前端部に配設され、端壁部4
    を有し、かつ、内面が円筒形であつて内部に1組
    のノズル孔が形成された側壁を有する中空の霧化
    器2と、 前記霧化器2内に軸線方向に移動可能に整合
    し、側壁に出口の孔を有し、かつ、内部に空洞1
    1,13を有する円筒形の摺動部材10と、 前記主燃料入口を前記摺動部材の空洞11,1
    3に接続する燃料通路8,9と、 前記摺動部材10の最前端部に形成され、前記
    ノズル孔5を前記摺動部材10の側壁で塞ぎ、前
    記摺動部材10の前部端面を霧化器2の端部壁体
    から離間してチヤンバ14を形成する装置と、 前記摺動部材10を前記端部位置から後方に移
    動させて、燃料を前記摺動部材10の空洞から前
    記ノズル孔5を通して噴射開始させる装置と、 前記チヤンバ14を前記パイロツト燃料供給装
    置に接続させ、逆止弁22を含み、かつ、この逆
    止弁22が燃料を前記チヤンバ14の方にのみ流
    すパイロツト燃料通路16〜21と、 前記摺動部材10に形成され、前記チヤンバ1
    4と前記摺動部材10の空洞11,13とを接続
    する細い孔15と、を有することを特徴とする着
    火性の悪い燃料で作動するデイーゼルエンジン。 2 前記パイロツト燃料供給装置の吐出圧を変え
    る装置を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項のデイーゼルエンジン。 3 燃料噴射弁の各逆止弁22は、燃料噴射弁の
    中の前記チヤンバ14とパイロツト燃料入口との
    間に配置されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項又は第2項のデイーゼルエンジン。 4 主燃料及びパイロツト燃料をデイーゼルエン
    ジンのシリンダの中に噴射させる燃料噴射弁は、 前記燃料噴射弁の前端部に配設され、端部壁体
    4を有し、かつ、内部が内筒形であつて内部に1
    組のノズル孔5が形成されている側壁を有する中
    空の霧化器2と、 前記霧化器2内に軸線方向に移動可能に整合
    し、内部に空洞11,13を有し、かつ、側壁に
    出口孔を有する円筒形の摺動部材10と、 主燃料入口と摺動部材の空洞11,13とを接
    続する燃料通路8,9と、 前記摺動部材10の最前端部に形成され、前記
    ノズル孔5を摺動部材10の側壁で塞ぎ、前記摺
    動部材10の前端面を前記霧化器2の端部壁体か
    ら離間させてチヤンバ14を形成する装置と、 前記摺動部材10の空洞11,13から前記ノ
    ズル孔5を通して燃料噴射を開始するために前記
    摺動部材10を前記端部位置から後方に移動させ
    る装置と、 前記チヤンバ14をパイロツト燃料入口に接続
    させ、逆止弁22を含み、かつ、この逆止弁22
    が燃料をチヤンバ14の方にのみ流すパイロツト
    燃料通路16〜21と、 摺動部材10に形成され、前記チヤンバ14と
    前記摺動部材の空洞11,13とを接続する細い
    孔15とを有することを特徴とする着火性の悪い
    燃料で作動するデイーゼルエンジン用の燃料噴射
    弁。 5 摺動部材10の直径と前記細い孔15の直径
    との比率が16:1〜4:1の範囲内にあることを
    特徴とする特許請求の範囲第4項の燃料噴射弁。 6 摺動部材10の最前端の位置を定める装置は
    対向する弁座面を有し、この弁座面は霧化器2と
    摺動部材10にそれぞれ固着された第1の部分及
    び第2の部分1,6にあり、相合されて前記主燃
    料通路8,9に遮断弁7を形成し、 摺動部材10を後方に移動させる装置は前方に
    向う肩部を有し、この肩部は前記第2の部分6の
    弁座面の周囲にあり、前記遮断弁7の上流側の燃
    料通路8,9の圧力を受けることを特徴とする特
    許請求の範囲第4項又は第5項の燃料噴射弁。 7 前記摺動部材131を後方移動させる装置
    は、前記摺動部材の前向きの肩部と、前記肩部の
    近くにあるチヤンバ133に加圧駆動流体を供給
    する装置とを有することを特徴とする特許請求の
    範囲第4項又は第5項の燃料噴射弁。
JP60074167A 1984-04-09 1985-04-08 着火性の悪い燃料で作動するデイーゼルエンジン及びこのエンジンに使用する燃料噴射弁 Granted JPS60230560A (ja)

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DK1837/84 1984-04-09
DK183784A DK153240C (da) 1984-04-09 1984-04-09 Dual fuel dieselmotor samt braendstofinjektor til samme

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JPS60230560A JPS60230560A (ja) 1985-11-16
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JP60074167A Granted JPS60230560A (ja) 1984-04-09 1985-04-08 着火性の悪い燃料で作動するデイーゼルエンジン及びこのエンジンに使用する燃料噴射弁

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KR101058713B1 (ko) * 2010-03-08 2011-08-22 현대중공업 주식회사 솔레노이드밸브와 셔틀밸브를 가진 디젤엔진용 2단 연료분사밸브

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JPS60230560A (ja) 1985-11-16
DK153240B (da) 1988-06-27
DK183784A (da) 1985-10-10
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KR930010662B1 (ko) 1993-11-05
DK153240C (da) 1988-11-21
DK183784D0 (da) 1984-04-09

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