JPH059572A - 加工性に優れた熱延鋼板の製造法 - Google Patents

加工性に優れた熱延鋼板の製造法

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JPH059572A
JPH059572A JP16715791A JP16715791A JPH059572A JP H059572 A JPH059572 A JP H059572A JP 16715791 A JP16715791 A JP 16715791A JP 16715791 A JP16715791 A JP 16715791A JP H059572 A JPH059572 A JP H059572A
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JP
Japan
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hot
rolled steel
workability
less
temperature
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Withdrawn
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JP16715791A
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English (en)
Inventor
Tetsushige Nakamura
哲成 中村
Shuji Nakai
修二 中居
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 YR 79 〜82%、孔拡げ率110 %以上、引張り
強さ50kgf/mm2 以上を満足する高強度であって加工性に
優れた熱延鋼板の製造法を提供する。 【構成】 C:0.03 〜0.09%、Mn:0.8〜1.8%、Si:0.3
〜1.5 %、Ti:0.008〜0.020 %未満および/またはNb:
0.005〜0.016 %、S: 0.02%以下、さらに必要に応
じ、Ca:0.0005 〜0.0100%および/またはREM:0.005 〜
0.050 %を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物から
なるスラブを1260℃以上の温度に加熱し、仕上温度がAr
3 点以上で熱間圧延し20℃/s以上の速度で冷却し550 ℃
以上650 ℃以下で巻取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度を維持しながら
良好な加工性を有する熱延鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車業界では車の燃費向上を目
的として軽量化が図られるようになり、そのために軽く
て強い高強度の熱延鋼板が用いられるに至っている。従
来このような加工用高強度熱延鋼板としては例えば、特
公昭57−42127 号、同58−27329 号、同58−24489 号、
同61−10009 号、同61−11291 号、特開昭57−143433
号、同62−93003 号、同62−93006 号に示されるような
フェライト・マルテンサイト組織を有する混合組織鋼が
広く知られている。しかし、このようなフェライト・マ
ルテンサイト組織を有する鋼は変形の初期段階からマル
テンサイト相の周囲にミクロボイドが発生して割れを生
じるため孔拡げ性に劣る。
【0003】これに対しては例えば特開昭60−184628
号、同60−184629号、同61−130454号、同62−27549
号、特開平1−43005 号に示されるようにフェライト・
ベイナイト、またはフェライト・ベイナイト・マルテン
サイト組織を有する鋼のようにベイナイト組織を混入さ
せて孔拡げ性を改善しようとする鋼種も提案されてい
る。例えば、特開昭61−130454号にあってはフェライト
+ベイナイト組織とすることで、従来のマルテンサイト
組織に代えてベイナイト組織の変形容易性を利用するの
である。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかし、プレス性 (プレス負
荷、形状凍結性、寸法精度) からは低YRが望ましいが、
プレス後製品の耐デント性、剛性からは高YRが望まし
く、両者の兼合から鋼板のYRは80%が望ましいとされて
いるが、これらのベイナイト相を含有する混合組織鋼は
強化能として変態強化を使用しており、どうしてもYRは
80%未満になってしまう。あるいはYRが80%以上となる
と穴拡げ性などの加工性の低下が顕著となる。
【0005】本発明の目的は、孔拡げ性、プレス性、剛
性のいずれにも優れる熱延鋼板の製造法を提供すること
である。本発明の具体的目的は、YR 79 〜82%、孔拡げ
率110 %以上、引張り強さ50kgf/mm2 以上を満足する、
高強度であって加工性に優れた熱延鋼板の製造法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るために鋭意研究を重ねた結果、合金元素量を所定の範
囲とするとともに、スラブ加熱温度、熱間圧延仕上温
度、熱間圧延後の冷却条件を制御することにより孔拡げ
性、プレス性、剛性のいずれにも優れる熱延鋼板が得ら
れることを見い出し、本発明に至ったのである。
【0007】すなわち、本発明は次の知見に基づいたも
のである。 (1) フェライト+パーライト組織によって本来の加工性
を確保するとともに、Si、Ti、Nbの添加により強化を図
ることが、強度および加工性のバランス上からは好まし
い。 (2) Ti/Nb を少量配合するとともに、圧延に先だってそ
れらを完全に固溶させることによって、析出強化および
YRの調整の効果が得られる。 (3) これまで実現されることのなかったYR 79 〜82%、
孔拡げ率110 %以上、TS≧50kgf/mm2 を満足する高強度
であって加工性に優れた熱延鋼板が初めて得られた。
【0008】ここに、本発明の要旨とするところは、重
量割合でC:0.03 〜0.09%、Mn:0.8〜1.8 %、Si:0.30
〜1.50%、Ti:0.008〜0.020 %未満および/またはNb:
0.005〜0.016 %、S:0.020%以下、残部がFeおよび不
可避的不純物からなる鋼組成を有するスラブを1260℃以
上の温度に加熱し、仕上温度がAr3 点以上で熱間圧延
し、熱間圧延終了後、該仕上げ温度から20℃/s以上の速
度で巻取温度まで冷却し、次いで550 ℃以上650 ℃以下
の巻取温度で巻取ることを特徴とするフェライトとパー
ライトとからなる加工性に優れた熱延鋼板の製造法であ
る。上記鋼組成としては、さらにCa:0.0005 〜0.0100%
および/またはREM:0.005〜0.050 %を含むものであっ
てもよい。
【0009】
【作用】以下に本発明において素材鋼の化学成分割合、
熱間圧延条件を上述のように限定した理由を説明する。素材の化学成分 C:Cは強度増加に有効な元素である反面、成形加工性
に対しこれは著しく有害に作用する。成形加工性の面で
は極力低いことが望まれるが0.03%未満では目標とする
強度が得られない。他方0.09%超では成形加工性が劣化
する。従って、0.03〜0.09%に限定する。
【0010】Mn:Mnは固溶強化により鋼の強度を高める
が0.8 %より少ないとこの効果が小さく他方1.6 %超で
は良好な伸びが確保されない。従って0.8 〜1.8 %に限
定する。
【0011】Si:Siはその含有量の増加に伴い固溶強化
により鋼の強度を向上させ、成形加工性向上に寄与する
フェライトの生成、純化に有利であり、結果、強度の向
上の割に成形加工性の劣化が少ないという作用を供す
る。この効果は0.30%未満では充分に発揮されず、ま
た、1.50%超ではその効果は飽和しかえって溶接性を劣
化しかねない。従って0.30〜1.50%に限定する。
【0012】Ti:Tiは析出強化元素として強度向上、YR
向上に寄与する。この効果は0.08%未満ではこの効果が
小さく、他方、0.020 %以上ではYRを必要以上に上げて
しまう。従って0.008 ≦Ti<0.020 %に限定する。
【0013】Nb:Tiと同様に、析出強化元素として強度
向上、YR向上に寄与する。この効果は0.005 %未満では
十分ではなく、他方、0.016 %超ではYRを必要以上に上
げてしまう。したがって、0.005 〜0.016 %に限定す
る。TiとNbとは少なくとも1種配合されればよい。
【0014】S:Sは孔拡げ性に有害な元素であり0.020
%を超えると孔拡げ性を劣化させる。従って0.020 %
以下とした。なお、好ましくは0.001 %以下とすること
が望ましい。
【0015】Ca、REM:Ca、REM は硫化物系介在物の球状
化に効果があり、必要により少なくとも1種添加すれば
よい。孔拡げ性の向上にはSを減らし、硫化物系介在物
を減らすとともにその球状化が有効である。Ca、REM は
それぞれ0.0005%未満、0.005 %未満では球状化の効果
は少なく、一方、それぞれ0.0100%超、0.050 %超では
球状化の効果が飽和し、むしろ介在物を増加させて逆効
果となるため、それらの添加量はそれぞれ0.0005〜0.01
00%、0.005 〜0.050 %に限定する。
【0016】熱間圧延条件 加熱温度:所望のYR (%) を得るために微量のTi/Nbを添
加しているが、Ti/Nb がその効能を十分発揮するために
は圧延開始前にTi(C,N)/Nb(C,N) が完全に固溶している
ことが必要となる。スラブ全体にわたりTi(C,N)/Nb(C,
N) を完全に固溶させるために加熱温度を1260℃以上と
した。加熱温度がこれより低いとTi/Nbの固溶が十分に
行われず、析出強化、YRの調整に機能しない。
【0017】仕上温度:仕上温度をAr3 点以上と限定す
るのはAr3 点未満であると延性が極端に低下してしまう
ためである。
【0018】仕上温度から巻取温度までの冷却速度:そ
の冷却速度が20℃/s未満になると、冷却に時間がかかり
結晶粒成長がみられ、ミクロ組織的に粗大なフェライト
とパーライトから成るものとなり、孔拡げ加工をした場
合、このパーライト部周辺から亀裂が発生しやすくな
り、孔拡げ性を劣化させてしまうからである。なお、冷
却速度の上限には格別な臨界値はなく、急冷操作として
実用上可能な限り、高い値とすることが好ましい。
【0019】巻取温度:650 ℃超では析出粒子の粗大化
が起こり、強度の低下がみられ、また所望のYRが得られ
ない。一方、550 ℃未満では析出が起こらず、強度の低
下がみられ、また所望のYRが得られない。加えてベイナ
イト組織が混入し孔拡げ性を劣化させてしまう。従って
550 〜650 ℃に限定した。次に、実施例によって本発明
の効果を具体的に示す。
【0020】
【実施例】表1に本発明の範囲内の成分組成を有する鋼
と本発明の範囲外の成分組成を有する鋼の各供試鋼の化
学成分値 (wt%) を示す。これらの鋼種のAr3 点は 850
〜870 ℃である。表1の各供試鋼を表2に示す各条件で
熱間圧延を行い熱延鋼板を得た。得られた熱延鋼板につ
いての各機械的特性値を同じく表2に示す。但し、表2
における引張試験はJIS 5 号試験片によって行い、孔拡
げ試験は初期径12mmφ、ポンチは円錐のものを使用し、
孔拡げ率=100 ×(D−D0)/D0 (D0は初期径、D は亀裂発
生時の径) で表したものである。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表2に示す結果から本発明成分範囲の鋼素
材を本発明で規制する条件で熱間圧延したものは、孔拡
げ性およびプレス性、そして剛性のいずれにおいても優
れていることが明らかである。
【0024】
【発明の効果】かくして本発明によれば、YR 79 〜82
%、孔拡げ率110 %以上、引張り強さ50kgf/mm2 以上を
満足する高強度であって加工性に優れた熱延鋼板が得ら
れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量割合でC:0.03 〜0.09%、Mn:0.8〜
    1.8 %、Si:0.30 〜1.50%、Ti:0.008〜0.020 %未満お
    よび/またはNb:0.005〜0.016 %、S:0.020%以下、残
    部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼組成を有するス
    ラブを1260℃以上の温度に加熱し、仕上温度がAr3 点以
    上で熱間圧延し、熱間圧延終了後、該仕上げ温度から20
    ℃/s以上の速度で巻取温度まで冷却し、次いで550 ℃以
    上650 ℃以下の巻取温度で巻取ることを特徴とするフェ
    ライトとパーライトとからなる加工性に優れた熱延鋼板
    の製造法。
  2. 【請求項2】 前記鋼組成が、さらにCa:0.0005 〜0.01
    00%および/またはREM:0.005 〜0.050 %を含有する請
    求項1記載の熱延鋼板の製造法。
JP16715791A 1991-07-08 1991-07-08 加工性に優れた熱延鋼板の製造法 Withdrawn JPH059572A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002048410A1 (de) * 2000-12-16 2002-06-20 Thyssenkrupp Stahl Ag Verfahren zum herstellen von warmband oder -blech aus einem mikrolegierten stahl

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Effective date: 19981008