JPH0595474U - 布送り装置 - Google Patents
布送り装置Info
- Publication number
- JPH0595474U JPH0595474U JP3641092U JP3641092U JPH0595474U JP H0595474 U JPH0595474 U JP H0595474U JP 3641092 U JP3641092 U JP 3641092U JP 3641092 U JP3641092 U JP 3641092U JP H0595474 U JPH0595474 U JP H0595474U
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- Japan
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- moving
- cloth
- sewing machine
- pulse motor
- machine bed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この考案は、高速駆動時にも大きな振動が発
生せず、パルスモータが脱調することのない布送り装置
の提供を目的とする。 【構成】 この考案は、縫い針の昇降動作に同期してパ
ルスモータを間欠駆動させることにより、ミシンベッド
1の上方でX移動台4をX方向へ間欠移動させ、X移動
台上でY移動台12をY方向へ間欠移動させ、このY移
動台と共に布を保持する布保持部材2を移動させるよう
にした布押え装置において、前記移動部材とミシンベッ
ドとの間及びY移動台と移動部材との間に移動部材の移
動に対し所定の抵抗力を付与する抵抗体25,26,3
2を介在させたものである。
生せず、パルスモータが脱調することのない布送り装置
の提供を目的とする。 【構成】 この考案は、縫い針の昇降動作に同期してパ
ルスモータを間欠駆動させることにより、ミシンベッド
1の上方でX移動台4をX方向へ間欠移動させ、X移動
台上でY移動台12をY方向へ間欠移動させ、このY移
動台と共に布を保持する布保持部材2を移動させるよう
にした布押え装置において、前記移動部材とミシンベッ
ドとの間及びY移動台と移動部材との間に移動部材の移
動に対し所定の抵抗力を付与する抵抗体25,26,3
2を介在させたものである。
Description
【0001】
この考案は、パルスモータを駆動源として布をX方向及びY方向へと移動させ るようにした布送り装置に関する。
【0002】
一般に、模様縫いミシンでは、所定の縫製データに基づき、布押え部材をXY 駆動機構によって直交する2方向へ縫い針の昇降動作に同期して間欠的に移動さ せるようにした布送り装置を装備したものが知られている。 このようなミシンにおけるXY駆動機構では、その駆動源として、比較的制御 が容易で高速動作が可能なパルスモータが一般に用いられている。
【0003】
しかしながら、上記のようにパルスモータを駆動源として用いる従来の布送り 装置では、間欠駆動させた際に布保持部材などの慣性力によって生じる振動がモ ータの負荷として作用し、その負荷がパルスモータの持つホールディングトルク を越えた場合には、パルスモータに脱調が発生して適正な布送りが行われないと いう問題が発生した。
【0004】 すなわち、布押え部材が図5(a)に示すように全く振動を発生させることな く間欠的に停止すれば上記のような問題は発生しないが、これは極めて低速で布 送りを行った場合にのみ可能な理想的な状態であり、通常の速度で縫製動作を行 った場合には、布押え部材に図5(b)のA部に示すような振動が発生する。そ してこの振動は、パルスモータの駆動に負荷として作用し、その振幅は縫製速度 が上昇するに従って増大して行く。そして、ある一定値以上の振幅になった時点 で、パルスモータに脱調が発生し、送りピッチに過不足が生じて、形成される模 様にずれやゆがみが出るという問題が発生した。
【0005】 この考案は、上記問題点に着目してなされたもので、高速駆動時にも大きな振 動が発生せず、パルスモータが脱調することのない布送り装置の提供を目的とす る。
【0006】
この考案は、縫い針の昇降動作に同期してパルスモータを間欠駆動させること により、ミシンベッド上方でX移動台をX方向へ間欠移動させ、X移動台上でY 移動台をY方向へ間欠移動させ、このY移動台と共に布を保持する布保持部材を 移動させるようにした布押え装置において、前記Y移動台に取り付けられた移動 部材とミシンベッドとの間に移動部材の移動に対し所定の抵抗力を付与する抵抗 体を介在させたものである。
【0007】 また、抵抗体は、例えば、下面がミシンベッド上面に摺接するよう移動部材下 面に固定した高摩擦部材によって構成すれば良く、また、ミシンベッド上面を磁 性体によって構成し、抵抗体を移動部材下面に固定した強磁性体により構成する ことも可能である。
【0008】
この考案においては、移動部材とミシンベッドとの間に介在させた抵抗体が、 移動部材に対してその移動を妨げるよう抵抗力を付与するため、X方向の間欠駆 動時に布保持部材などに発生する慣性力はこの抵抗力によって総裁され、X方向 の振動の発生は抑えられる。このため、X方向の間欠停止時にモータに大きな負 荷が加わることはなくなり、X方向の脱調の発生を防止することができる。
【0009】
以下、この考案の一実施例を図1ないし図4に基づき説明する。 図1はこの実施例に適用する模様縫いミシンの外観斜視図である。 同図において、1はミシンアームMを支持するミシンベッドであり、その内部 には、後述のXY駆動機構が収納されている。また、2はXY移動機構によりX 方向及びこれに直交するY方向へと移動する布保持部材であり、ミシンベッド上 面から突出するY移動台12に上下動可能に取り付けられている。この布保持部 材2はY移動台12に固定された下押え板31との間で布を水平に挟持しつつ、 XY移動機構に設けられたY移動台12と共に水平移動するようになっている。
【0010】 また、図2はミシンベッド1内に収納されたXY移動機構3を示す図である。 図において、4はXガイドレール5に沿ってX方向へ移動するX移動台である 。このX移動台4の下面には、プーリ6から7に亘って架設されたタイミングベ ルト8が固定されている。また、9は前記プーリ6を回動させるパルスモータで あり、このパルスモータ9にてプーリ6を回転させ、タイミングベルト8を移動 させることにより、X移動台4がXガイドレール5に沿ってX方向へ移動するよ うになっている。
【0011】 また、12はX移動台4に対してY方向に移動可能に嵌合するY移動台である 。このY移動台12には、X方向に延出するX軸13が移動可能に挿通されてい る。また、このX軸13は、その両端部を軸保持部材14によって保持されてお り、この軸保持部材14にはY方向へ向けて延出するY軸15が突設されている 。このY軸15には、ラック15aが刻設されており、このラック15aには、 Yパルスモータ16によって回転するピニオン17が噛合している。そして、Y パルスモータ16を回転させ、ピニオン17を回動させることにより、Y軸15 がY方向へと移動し、軸保持部材14及びX軸13を介して、Y移動台12がY 方向へと移動するようになっている。
【0012】 従って、Y移動台12はXパルスモータ9の駆動と、Yパルスモータ16の駆 動とに応じてXY両方向へと移動する。
【0013】 一方、図3は上記XY駆動機構を収納するミシンベッド1の構成を示す図であ る。 このミシンベッド1は、図2に示すような箱状をなすベッド台20と、このベ ッド台20の上端部に固定された一対のベッドカバー21,22を備えており、 この両カバー21,22の枠形状によって開口部Oが形成されている。そして、 この開口部Oからは前記XY駆動機構3に設けられたY移動台12が上方に突出 しており、開口部Oの範囲内でそのY移動台12が移動するようになっている。
【0014】 また、23,24は前記開口部Oを覆うための一対の移動カバー(移動部材) であり、それぞれX移動台12の上面に固定されている。従って、この両移動カ バー23,24は前記開口部Oを閉塞しつつ、ベッドカバー21,22に沿って X方向に水平移動するようになっており、これによりXY移動機構3内への塵埃 などの侵入を防止している。
【0015】 なお、この各移動カバー23,24はいずれも上板23a,24aとその側端 部下面にねじにて重合・固定した下板23b,24bとよりなり、両板により図 4に示すように段差形状をなしている(なお、図4では一方の移動カバー23の み示す)。
【0016】 25,26は前記各移動カバー23,24の上板23a,24aの下面に前記 ベッドカバー21,22と対向して設けた抵抗体としての摩擦部材であり、ここ では、ゴム片によって構成している。また、この各高摩擦部材25,26はその 下面が移動カバー23,24の下板23b,24bよりわずかに下方へ突出する ような厚さに形成されており(図4参照)、適度な力でベッドカバー21,22 の上面に接合するようになっている。
【0017】 なお、図中、27は前記ベッド台20の前面部に取り付け部材28,29など を介して取り付けた針板補助板であり、このU字型の切り欠き内には針板(図示 せず)が固定されるようになっており、針板補助板27上に固定されたシート部 材30の上面に沿って前記布保持部材2が移動するようになっている。
【0018】 上記構成を有する布送り装置において、XY駆動機構3のYパルスモータ16 及びXパルスモータ9は、予め設定された縫製データに基づき、縫い針の昇降動 作に同期して一針毎に間欠駆動される。この間欠駆動によってY移動台12は布 保持部材2と共に間欠的に移動し、布に種々の模様を形成させて行くが、このと き布保持部材2には、それ自体の重さ及び布の重さなどによって比較的大きな慣 性力が発生する。そしてこの慣性力が従来の装置では振動となって現れ、その振 動が各パルスモータ9,16の負荷として作用したが、この実施例では、X方向 の間欠移動時に高摩擦部材25,26の下面がベッドカバー21,22の上面に 摺接し、その摺接摩擦力が布保持部材からX移動台に伝達される慣性力に抗して 作用し、慣性力を相殺する。
【0019】 従って、高速にて縫製動作を行った場合にも各パルスモータ9の駆動に大きな 負荷がかかることはなくなり、X方向の脱調の発生を確実に防止することができ る。
【0020】 なお、上記実施例においては、抵抗体をゴム片などからなる高摩擦部材25, 26によって構成した場合を例にとり説明したが、高摩擦部材としては、樹脂な どその他の部材を用いることが可能である。また、それら高摩擦部材をミシンベ ッド側(上記実施例ではベッドカバー21,22)に固定し、その高摩擦部材の 上面を移動部材(上記実施例では移動カバー23,24)の下面に摺接させるよ うにしても良い。
【0021】 また、抵抗体32をY移動台12の側面に固定し、抵抗体32の下面がX移動 台4の上面に固定された移動部材23,24の上面に摺接するようにすれば、Y 方向の移動に対しても、同様の効果を得ることが可能である。
【0022】 さらに、抵抗体として高摩擦部材以外のものを用いることも可能である。例え ば、抵抗体を永久磁石(強磁性体)により構成し、これを鉄などの磁性体によっ て構成したベッドカバー21,22に対向させ、永久磁石とベッドカバー21, 22との間に発生する磁力によって抵抗力を付与するようにしても良い。但し、 この場合には、永久磁石とベッドカバー21,22との間にわずかな間隙を形成 する必要がある。
【0023】 また、永久磁石に替えて電磁石を取り付け、脱調する可能性のある速度で縫製 動作が行われるときに電磁石を励磁し、抵抗力を付与するようにすることも可能 であり、この考案は特に上記実施例に限定されるものではない。
【0024】
以上説明したとおり、この考案にかかる布送り装置は、ミシンベッド上面と移 動部材との間及び、Y移動台と移動部材との間に摩擦力あるいは磁力を発生させ る抵抗体を設け、その抵抗力によって布保持部材などに発生する慣性力を相殺さ せるようにしたため、縫製動作を高速にて行った場合にもパルスモータに脱調が 発生することはなくなり、適正な搬送動作を行うことが可能となり、高品質な縫 製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例に適用した模様縫いミシンの
外観斜視図である。
外観斜視図である。
【図2】図1に示したもののXY駆動機構を示す斜視図
である。
である。
【図3】図1に示したミシンベッド及びこの考案にかか
る一実施例を示す分解斜視図である。
る一実施例を示す分解斜視図である。
【図4】この考案の一実施例を示す側面図である。
【図5】(a)は布送り装置による理想的な布送り状態
を示す線図、(b)は従来の布送り装置による布送り状
態を示す線図である。
を示す線図、(b)は従来の布送り装置による布送り状
態を示す線図である。
M ミシンアーム 1 ミシンベッド 2 布保持部材 4 X移動台 9 Xパルスモータ 12 Y移動台 16 Yパルスモータ 21,22ベッドカバー 23,24 移動カバー(移動部材) 25,26高摩擦部材(抵抗体)
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の縫製データに基づき、縫い針の昇
降動作に同期して間欠的に駆動されるパルスモータと、 前記パルスモータの駆動によってX方向に水平移動する
X移動台と、 前記X移動台上において、前記パルスモータの駆動によ
ってY方向に水平移動するY移動台と、 前記移動台に固定され、ミシンベッド上面に沿ってX移
動台と共に移動するX移動部材と、 前記Y移動台に保持され、布を水平に保持しつつ移動す
る布保持部材と、 前記移動部材とミシンベッドとの間に移動部材の移動に
対し所定の抵抗力を付与する抵抗体を介在させたことを
特徴とする布送り装置。 - 【請求項2】 抵抗体は、片面がミシンベッド上面に摺
接するよう移動部材下面に固定した高摩擦部材からなる
ことを特徴とする請求項1記載の布送り装置。 - 【請求項3】 ミシンベッド上面は、磁性体からなり、
抵抗体は移動部材下面に固定した強磁性体からなること
を特徴とする請求項1記載の布送り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3641092U JPH0595474U (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 布送り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3641092U JPH0595474U (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 布送り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0595474U true JPH0595474U (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=12469061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3641092U Pending JPH0595474U (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 布送り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0595474U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009046799A (ja) * | 2006-11-03 | 2009-03-05 | Sunstar Precision Co Ltd | ミシンの縫製枠駆動装置 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP3641092U patent/JPH0595474U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009046799A (ja) * | 2006-11-03 | 2009-03-05 | Sunstar Precision Co Ltd | ミシンの縫製枠駆動装置 |
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