JPH0594560A - 部品箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種少量生産における作業能率を向上させる
こと。 【構成】 被組立体６に取付けるべき電子部品１２ａ〜
１２ｆの情報に基づき、ブザー１１ａが被組立体６に取
付けるべき電子部品１２ａ〜１２ｆを収容している部品
箱１６〜２１を点灯によって知らせ、またセンサ１６ｂ
〜２１ｂによりＬＥＤ１６ａ〜２１ａの点灯動作が行わ
れていない部品箱１６〜２１からの電子部品１２ａ〜１
２ｆの取出し動作が検出された場合にはブザー１１ａに
よってエラー音を発するようにした。 【効果】 次に到来する被組立体６が先のものとは異な
った場合であっても、部品箱１６〜２１の指示が適格に
行われることによって電子部品１２ａ〜１２ｆの取出し
が容易且つ確実に行われるため、多種少量生産における
作業能率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カーステレオ等の電子
機器を生産する生産ラインの所定箇所に設けられ、所定
の部品を収容している部品箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、製品の寿命サイクルの減少と相ま
って多種少量生産が行われている。多種少量生産は、規
定の生産期間内に生産の対象となる品物の種類（仕様、
形状、寸法、生産工程、色彩等）が多く、それぞれの加
工数量が少ないものである。したがって、個別生産又は
ロット生産の様式がとられており、生産ライン上におけ
る物は混流状態となっている。

【０００３】図５及び図６は、このような多種少量生産
ラインにおいて所定の組立工程箇所に設置される部品箱
を示すものである。コンベア１によって搬送された基板
等の被組立体２の所定箇所に取付けられるべき電子部品
は、部品種毎にそれぞれの部品箱３に収容されている。

【０００４】各部品箱３の中からの電子部品の選択は、
仕様書４の確認によって行われる。ここで、仕様書４
は、コンベア１によって搬送される被組立体２に対応さ
せて複数枚用意されており、作業員は搬送された被組立
体２に対応する仕様書４を確認し、仕様内容に従ったい
ずれかの部品箱３から正しい電子部品を選択して取出
す。このような組立工程箇所は、生産ラインの途中にい
くつも存在し、各工程箇所に配置された作業員の手作業
によって順次組立てが行われることにより製品の組立が
完了する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、多種少量生
産においては、順次搬送されてくる基板等の被組立体２
の種類がそれぞれ異なる。このため、仕様書４の内容に
従った各部品箱３からの正しい電子部品の選択は、作業
員の判断に頼るところが多く、次のような不具合を生じ
ている。つまり、電子部品の取出しのチェックは、作業
員によるマジックチェックや指差し確認等によって行わ
れており、第３者的なチェックが介在されていない。

【０００６】このため、電子部品の取出しのチェックが
煩雑となり、作業能率の低下を招いてしまう。また作業
員の判断に頼ることにより、電子部品の取付け過剰、電
子部品の取付け間違い及び取付け忘れ等の発生する確率
が高くなり、完成品の検査後、再度正規の電子部品を取
付ける作業が必要となるため、結果として作業時間が長
引いてしまうという問題がある。

【０００７】本発明は、このような事情に対処してなさ
れたもので、多種少量生産における作業能率を向上させ
ることができる部品箱を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、電子機器を生産する組立ラインの所定箇
所にて被組立体に取付けるべき部品を収容する部品箱に
おいて、前記被組立体に取付けるべき部品を収容してい
る部品箱を知らせるための告知手段がそれぞれ個別に設
けられており、被組立体に取付けるべき部品の情報に基
づいて前記告知手段が告知してなることを特徴とする。

【０００９】また本発明は、前記部品の取出し動作を検
出するための検出手段が個別に設けられており、前記検
出手段により前記告知手段の告知動作が行われていない
部品箱からの前記部品の取出し動作が検出された場合に
はエラー音が発せられてなることを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明の部品箱では、被組立体に取付けるべき
部品の情報に基づき、告知手段が被組立体に取付けるべ
き部品を収容している部品箱を告知する。また検出手段
により告知手段による告知動作の行われていない部品箱
からの部品の取出し動作が検出された場合にはエラー音
が発せられる。したがって、多種少量生産における組立
作業においては、次に到来する被組立体が先のものとは
異なった場合であっても、部品箱が指示されるため部品
の取出しが容易且つ確実に行われる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づい
て説明する。図１は、本発明の部品箱の一実施例に係る
システム構成を示すもので、コンベア５によって搬送さ
れる基板等の被組立体６には、取付けに要する部品対象
等の情報を示したバーコード７が貼付けられている。

【００１２】各作業工程箇所には、バーコードリーダド
ライブ（図示省略）に接続されたバーコードリーダ９が
備えられている。バーコードリーダドライブには、バー
コードリーダ９によって読取られたコード情報をたとえ
ば５ビット信号に変換する変換器（図示省略）を介し、
この５ビット信号に基づき後述するＬＥＤ１６ａ〜２１
ａに対して発光動作を行わせたり、後述するようにブザ
ー１１ａに対して鳴動動作を行わせたりするための制御
信号を出力するコントローラ１１が接続されている。

【００１３】コントローラ１１の制御ライン１１ｂに
は、それぞれ異なる電子部品１２ａ〜１２ｆを収容した
複数の部品箱１６〜２１に個別に設けられているＬＥＤ
１６ａ〜２１ａが接続されている。

【００１４】各部品箱１６〜２１の手前側上部には、電
子部品１２ａ〜１２ｆの取出し動作である作業員の手の
通過を検知するための拡散反射形のセンサ１６ｂ〜２１
ｂが設けられている。更に、各部品箱１６〜２１の手前
側上部には、ガイドセンサ２０が取付けられている。こ
れにより、指定されたそれぞれの部品箱１６〜２１から
の電子部品１２ａ〜１２ｆの取出しの際に、誤って隣接
した部品箱１６〜２１側に手が向かないように規制され
ている。また図２に示すように、差し込まれた手による
隣接したセンサ１６ｂ〜２１ｂへの干渉が防止されるよ
うになっている。ちなみに、ガイドセンサ２０が設けら
れていない場合（図３参照）には、各部品箱１６〜２１
の上部における規制手段がないために、誤って隣接した
部品箱１６〜２１側に手が向いてしまう場合もあり、ま
た差し込まれた手が隣接したセンサ１６ｂ〜２１ｂ上を
誤ってかざした場合にはそのセンサ１６ｂ〜２１ｂが干
渉されてしまう。

【００１５】なお、これらセンサ１６ｂ〜２１ｂにあっ
ては、本実施例で示す拡散反射形に限らず後述する回帰
反射形や透過形（図示省略）のものを用いてもよい。続
いてこのような構成の部品箱１６〜２１からの電子部品
１２ａ〜１２ｆの取出し動作を、図４を用いて説明す
る。

【００１６】まずコンベア５によって搬送された被組立
体６のバーコード７をバーコードリーダ９によって読取
ると、この読取られたコード情報は変換器によって５ビ
ット信号に変換された後、コントローラ１１に送られ
る。コントローラ１１はその５ビット情報に基づいて被
組立体６に取付けるべき電子部品１２ａ〜１２ｆを収容
している部品箱１６〜２１のＬＥＤ１６ａ〜２１ａに制
御ライン１１ｂを介して制御信号を送出する。

【００１７】これにより、被組立体６に取付けるべき電
子部品１２ａ〜１２ｆを収容している部品箱１６〜２１
のうち対応したＬＥＤ１６ａ〜２１ａが点灯する。（ス
テップ４０１）は、ＬＥＤ１６ａ，１８ａ，１９ａ，２
０ａが点灯している状態を表している。したがって、Ｌ
ＥＤ１６ａ〜２１ａの点灯状態を確認することにより、
部品箱１６〜２１から被組立体６に取付けるべき電子部
品１２ａ〜１２ｆの識別が容易となる。

【００１８】被組立体６に取付けるべき電子部品１２ａ
〜１２ｆの取出しに際しては、（ステップ４０２）に示
すように、たとえばセンサ１６ｂの上部に手がかざされ
ると、手の平を折り返した光により部品箱１６からの電
子部品１２ａの取出しが間接的に検知される。このよう
な電子部品１２ａの取出しがセンサ１６ｂによって検知
されると、コントローラ１１はたとえば２秒後にＬＥＤ
１６ａを消灯させる（ステップ４０４）。なお、ＬＥＤ
１６ａ〜２１ａの消灯している部品箱１６〜２１から電
子部品１２ａ〜１２ｆを取出そうとすると、ブザー１１
ａがたとえば２秒間鳴動する。したがって、被組立体６
に取付けるべき正しい電子部品１２ａ〜１２ｆの指示が
適格に行われる。

【００１９】ちなみに、（ステップ４０３）は回帰反射
形のセンサを用いた場合を示すもので、センサ１６ｂと
反射板１６Ｂとの間に手が差し込まれると、この手によ
ってセンサ１６ｂと反射板１６Ｂとの間の光が遮られる
ため、部品箱１６Ａからの電子部品の取出しが間接的に
検知される。なお、このような回帰反射形のものにあっ
ては、大型の部品箱に適している。

【００２０】このようにして、所定の部品箱１６〜２１
からの電子部品１２ａ〜１２ｆの取出しを終えると、点
灯していた全てのＬＥＤ１６ａ〜２１ａが部品の取出し
に応じて順次消灯するため、被組立体６への正しい電子
部品１２ａ〜１２ｆの取付けの終了を間接的に確認する
ことができる。なお、いずれかのＬＥＤ１６ａ〜２１ａ
が点灯している状態にあって、次の被組立体６のバーコ
ード７をバーコードリーダ９によって読取ると、コント
ローラ１１がブザー１１ａに対し連続音を発生させる。
これにより、作業員に対して電子部品１２ａ〜１２ｆの
取付け残しのあることを知らせることができる。

【００２１】このような場合には、ブザー１１ａの鳴動
を図示省略のクリアＳＷによって解除し、取り残しのあ
る部品箱１６〜２１から電子部品１２ａ〜１２ｆを取出
して被組立体６に再度その電子部品１２ａ〜１２ｆを取
付けることにより、被組立体６への電子部品１２ａ〜１
２ｆの取付けが完了する。

【００２２】このように、本実施例では、各部品箱１６
〜２１に個別にＬＥＤ１６ａ〜２１ａを設け、バーコー
ドリーダ９によって読取った被組立体６のバーコード７
のコード情報に基づき、被組立体６に取付けるべき電子
部品１２ａ〜１２ｆを収容している部品箱１６〜２１の
ＬＥＤ１６ａ〜２１ａを点灯させるようにした。したが
って、多種少量生産における組立作業において、次に到
来する被組立体６が先のものと異なった場合であっても
取出すべき電子部品１２ａ〜１２ｆの識別が容易となる
ので、作業員の記憶や判断に頼らずしかも熟練を要する
こともなく、更には従来のような仕様書４の確認が不要
となるため、作業能率が高められる。

【００２３】また、各ＬＥＤ１６ａ〜２１ａを部品の取
出しを検知するセンサ１６ｂ〜２１ｂの検知結果に応じ
て順次消灯させるとともに、指定されていない部品箱１
６〜２１からの電子部品１２ａ〜１２ｆの取出しがセン
サ１６ｂ〜２１ｂによって検知された場合には、エラー
音を発するようにした。

【００２４】したがって、電子部品１２ａ〜１２ｆの取
付け間違いや取付けミス等の発生が間接的に防止される
ため、完成品の検査後、再度組付け部品を取外したりし
ての正規の電子部品との交換や未取付け部への電子部品
の取付け作業が不要となり、結果として作業時間を大幅
に短縮させることができる。更には、各部品箱１６〜２
１の手前側上部にガイドセンサ２０を設け、指定された
それぞれの部品箱１６〜２１からの電子部品１２ａ〜１
２ｆの取出しの際に、誤って隣接した部品箱１６〜２１
側に手が向かないように規制したので、誤った電子部品
１２ａ〜１２ｆの取出しやセンサ１６ｂ〜２１ｂの誤検
知を防止することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の部品箱に
よれば、被組立体に取付けるべき部品の情報に基づき、
告知手段が被組立体に取付けるべき部品を収容している
部品箱を告知し、また検出手段により告知手段の告知動
作が行われていない部品箱からの部品の取出し動作が検
出された場合にはエラー音が発せられる。したがって、
次に到来する被組立体が先のものとは異なった場合であ
っても、部品箱の指示が適格に行われることによって部
品の取出しが容易且つ確実に行われるため、多種少量生
産における作業能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の部品箱の一実施例に係るシステム構成
を示す斜視図である。

【図２】図１の部品箱からの電子部品の取出し状態を説
明するための斜視図である。

【図３】図２の部品箱の作用に係わる他の部品箱を示す
斜視図である。

【図４】図１の部品箱の動作を説明するためのフローチ
ャートである。

【図５】従来の部品箱を示す斜視図である。

【図６】従来の部品箱を示す斜視図である。

【符号の説明】

５ コンベア ６ 被組立体 ７ バーコード ９ バーコードリーダ １１ａ ブザー １１ コントローラ １２ａ〜１２ｆ 電子部品 １６ｂ〜２１ｂ センサ １６〜２１ 部品箱 １６ａ〜２１ａ ＬＥＤ ２０ ガイドセンサ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器を生産する組立ラインの所定箇
   所にて被組立体に取付けるべき部品を収容する部品箱に
   おいて、 前記被組立体に取付けるべき部品を収容している部品箱
   を知らせるための告知手段がそれぞれ個別に設けられて
   おり、 被組立体に取付けるべき部品の情報に基づいて前記告知
   手段が告知してなることを特徴とする部品箱。
2. 【請求項２】 前記部品の取出し動作を検出するための
   検出手段が個別に設けられており、 前記検出手段により前記告知手段の告知動作が行われて
   いない部品箱からの前記部品の取出し動作が検出された
   場合にはエラー音が発せられてなることを特徴とする請
   求項１記載の部品箱。