JPH0593695U - プレスの操作盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス作業中の作業者の安全を図ることにあ
る。 【構成】 プレス本体１の上部前面を覆うように設けた
前面カバー３に操作盤本体４を設けると共に、この操作
盤本体４に、作業者が両手で同時に操作したときプレス
本体１を動作させることのできる両手操作釦５ａ，５ｂ
を設けたもので、両手で両手操作釦５ａ，５ｂを同時に
操作しないとプレス本体１が動作しないことから、作業
者の安全が図れるようになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は安全性を向上させたプレスの操作盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来プレス作業を行うプレス機の多くは、作業者の安全を図るために安全装置 が設けられている。 これら安全装置には、例えばプレス本体と作業者の間に開閉自在な安全柵を設 けて、作業中は作業者の手などがプレス本体内に入れられないようにしたり、光 などを利用して作業者を検出し、検出した信号によりプレス本体を非常停止させ ることにより、作業者の安全を図る方法が一般に採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし何れの安全装置も、作業中上型と下型の間に手などが入らないようにす ることにより、作業者の安全を図ることを目的としたもので、プレス本体の前面 に露出する可動部に対して何等対策がなされていなかった。 このため作業中誤って可動部に触れたために作業者が怪我するなどの不具合が あった。 この考案は上記不具合を改善するためになされたもので、作業者の安全が容易 かつ確実に図れるようにしたプレスの操作盤を提供することを目的とするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するために、プレス本体の上部前面を覆うように設 けた前面カバーに操作盤本体を設けると共に、この操作盤本体に、作業者が両手 で同時に操作したときプレス本体を動作させることのできる両手操作釦を設けた ものである。

【０００５】

【作 用】

上記構成により作業者の手などが危険領域にあるときには、プレス本体が動作 することがないので、作業者の安全が図れるようになる。

【０００６】

【実 施 例】

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。 図１はプレスの斜視図、図２は前面カバーを外した状態の斜視図を示す。 これら図において１はプレス本体で、Ｃフレーム１ａを有しており、このＣフ レーム１ａの上部にスライド２を上下駆動するスライド駆動機構（図示せず）が 収容されている。 上記スライド２の下面には上型が、そしてボルスタ１ｂ上には下型（ともに図 示せず）が取付けられるようになっていて、これら上型と下型の間でプレス成形 を行うようになっていると共に、ｃフレーム１ａの上部前側には前面カバー３が 着脱自在に取付けられている。

【０００７】 上記前面カバー３は全体が繊維強化プラスチック（ＦＲＰ）により成形されて いて、Ｃフレーム１ａの上部より、上死点位置に停止するスライド２の前面をほ ぼ覆える大きさに形成されており、この前面カバー３の前面下部に操作盤本体４ が取付けられている。 上記操作盤本体４は釦操作部５と表示部６などより構成されている。 上記釦操作部５は、前面カバー３の幅方向に間隔を存して配置された２個の両 手操作釦５ａ，５ｂと、これら両手操作釦５ａ，５ｂの間に配置された非常停止 釦５ｃ及びモード切換えスイッチ５ｄなどより構成され、両手操作釦５ａ，５ｂ を両手で押したときにプレス本体１が動作するようになっている。 そしてこれら釦操作部５と表示部６はプレス本体１の側面に設けられた制御盤 ７にケーブル８を介して接続されている。

【０００８】 次に上記構成されたプレスの作用を説明すると、プレス作業に当っては、まず プレスすべきワークを下型上に載置し、次に両手で釦操作部５の両手操作釦５ａ ，５ｂを同時に押す。 これによってスライド２が下降して、スライド２に取付けられた上型と下型の 間でワークがプレス成形されるようになる。 すなわち作業者は両手を上げて両手操作釦５ａ，５ｂを同時に押したときにの みプレス本体１が動作してスライド２が下降するため、従来のように作業者の手 などが危険領域にあってもプレス本体１を起動できるものに比べて作業者の安全 を確実に図ることができる。 またプレスの可動部分は前面カバー３によりほぼ覆われているため、釦操作部 ５を操作する際誤って可動部へ触れる危険もない。

【０００９】

【考案の効果】

この考案は以上詳述したように、操作盤本体を、プレス本体の上部前面を覆う 前面カバーに設けて、操作盤本体の釦操作部を両手で押したときにはじめてプレ ス本体が動作するようにしたことから、作業者の手などが危険領域にある状態で プレス本体が動作することがなく、従来のような複雑かつ高価な安全装置を使用 することなく、作業者の安全が確実に図れるようになる。 またプレス本体の前面に設けられた可動部が前面カバーにより覆われているた め、作業中誤って可動部へ触れることもなく、これによって可動部により作業者 が怪我をするなどの不具合も解消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例になる操作盤を装着したプ
レスの斜視図である。

【図２】この考案の一実施例になる操作盤の装着された
プレスの前面カバーを外した状態の斜視図である。

【符号の説明】

１…プレス本体、３…前面カバー、４…操作盤本体、５
ａ，５ｂ…両手操作釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス本体１の上部前面を覆うように設
   けた前面カバー３に操作盤本体４を設けると共に、この
   操作盤本体４に、作業者が両手で同時に操作したときプ
   レス本体１を動作させることのできる両手操作釦５ａ，
   ５ａを設けてなるプレスの操作盤。